JP2008259382A - 碍子の補強金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 碍子の支持ボルトの折損を防止する碍子の補強金具を得ること。
【解決手段】 腕金に碍子の下部の支持ボルトを挿通して碍子下面を腕金平面上に載置し、上記支持ボルト他端にナットを螺着することにより上記腕金平面上に固定される碍子の補強金具であって、上記補強金具は、上記碍子の下面と上記腕金平面上との間に挟持される水平板と、上記水平板の左右位置から下方向けて上記腕金の左右側面に沿って設けられた左右垂直支持板とにより構成し、上記水平板にはその一縁から板面の中央部に向けて切欠き部が形成され、上記碍子の支持ボルトは、上記補強金具の切欠き部の内側に位置し得るように構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 腕金に碍子の下部の支持ボルトを挿通して碍子下面を腕金平面上に載置し、上記支持ボルト他端にナットを螺着することにより上記腕金平面上に固定される碍子の補強金具であって、上記補強金具は、上記碍子の下面と上記腕金平面上との間に挟持される水平板と、上記水平板の左右位置から下方向けて上記腕金の左右側面に沿って設けられた左右垂直支持板とにより構成し、上記水平板にはその一縁から板面の中央部に向けて切欠き部が形成され、上記碍子の支持ボルトは、上記補強金具の切欠き部の内側に位置し得るように構成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は碍子を電柱の腕金等に取り付ける構造において、碍子の取り付けを補強するための碍子の補強金具に関するものである。
従来、架空配電線路等における電線支持用の碍子は、電柱に固定された断面ロ字状の中空の腕金にボルト挿通透孔が上下面に貫設されており、碍子の下部の支持ボルトを上記腕金の上面から挿入し、上記腕金下面側に突出したボルト下端部にナットを螺合することにより、当該腕金に固定されていた。
この種の碍子の取り付け構造では、碍子と腕金上面との間にボルトの落下防止用の突起又はフランジを設け、碍子とボルトの接続部においてボルトの折損が起きても、上記突起またはフランジによりボルトの落下を防止する構造が提案されている(特許文献1)。
ところで、上記特許文献1の構造では、ボルトの落下は防止できるが、ボルト落下防止機能を維持しつつ、ボルトの折損そのものをより効果的に防止し得る構造が望まれている。即ち、碍子部分は強風等によりボルトの軸方向に対して直交する方向に揺動し、これにより碍子とボルトとの接続部に集中して繰り返し荷重が作用するため、この接続部にかかる荷重を軽減する構造が望まれている。
本発明は上記従来装置の課題に鑑みてなされたものであり、碍子の支持ボルトの折損を効果的に抑制し得ると共に、ボルト等の落下をも防止し得る碍子の補強金具を提供することを目的とする。
上記の目的を解決するため本発明は、
第1に、腕金に碍子の下部の支持ボルトを挿通して碍子下面を腕金平面上に載置し、上記支持ボルト他端にナットを螺着することにより上記腕金平面上に固定される碍子の補強金具であって、上記補強金具は、上記碍子の下面と上記腕金平面上との間に挟持される水平板と、上記水平板の左右位置から下方向けて上記腕金の左右側面に沿って設けられた左右垂直支持板とにより構成し、かつ上記水平板にはその一縁から板面の中央部に向けて切欠き部が形成され、上記碍子の支持ボルトは、上記補強金具の切欠き部の内側に位置し得るように構成したものであることを特徴とする碍子の補強金具により構成される。
第1に、腕金に碍子の下部の支持ボルトを挿通して碍子下面を腕金平面上に載置し、上記支持ボルト他端にナットを螺着することにより上記腕金平面上に固定される碍子の補強金具であって、上記補強金具は、上記碍子の下面と上記腕金平面上との間に挟持される水平板と、上記水平板の左右位置から下方向けて上記腕金の左右側面に沿って設けられた左右垂直支持板とにより構成し、かつ上記水平板にはその一縁から板面の中央部に向けて切欠き部が形成され、上記碍子の支持ボルトは、上記補強金具の切欠き部の内側に位置し得るように構成したものであることを特徴とする碍子の補強金具により構成される。
碍子下面とは例えば碍子(1)の下部キャップ(1b)の下面等をいう。腕金平面上とは例えば腕金(3)の上面(3a)等をいう。このように構成すると、碍子下面と腕金平面上との間に水平板が位置しており、かつ左右垂直支持板が腕金の左右側面に位置しているので、碍子の揺れを極力抑制して支持ボルトの寿命を大幅に延ばすことができる。
第2に、上記水平板は、上記腕金の幅より幅広の延出部を水平板左右に設けたものであることを特徴とする上記第1記載の碍子の補強金具により構成される。
上記延出部は例えば水平延出部(4a’,4a’)により構成することができる。このように構成すると、例えば碍子下面が腕金平面上よりはみ出している場合であっても、上記碍子下面のはみ出し部を上記延出部により確実に支持することができ、碍子の揺れを極力防止し得る。
第3に、上記左右垂直支持板は、各々上記水平板の上記左右の延出部から下方に向けて設けられており、かつ各支持板の板面が上記腕金側面に直交する方向となるように設けられているものであることを特徴とする上記第2記載の碍子の補強金具により構成される。
このように構成すると、左右垂直支持板が腕金側面に対して直交しているので、碍子の左右方向の揺れを効果的に抑制することができる。
第4に、上記支持ボルトの下端を保持するボルト保持部と、上記左右垂直支持板の下端部に係合可能な係合部を有する腕部とから構成されるボルト落下防止用金具を設けたものであることを特徴とする上記第1乃至3の何れかに記載の碍子の補強金具により構成される。
上記ボルト保持部は例えばボルト保持用湾曲部(7c)等により構成することができる。上記係合部は例えば係合湾曲部(7a’,7a’)等により構成することができる。このように構成すると、仮に支持ボルトが折損した場合であっても、ボルトの落下を防止し得る。
第5に、上記ボルト落下防止用金具は、1本の線材を略「U」字状に折り曲げ、その線材の両端部に上記左右垂直支持板に係合し得る係合部を設けると共に、上記線材の中央部を水平方向に湾曲状に折り曲げることにより上記ボルト下端を挟持し得る上記ボルト保持部を設けたものであることを特徴とする上記第4記載の碍子の補強金具により構成される。
上記ボルト保持部は例えばボルト保持用湾曲部(7c)等により構成することができる。上記係合部は例えば係合湾曲部(7a’,7a’)等により構成することができる。
第6に、上記ボルト落下防止用金具は、板面に形成された透孔を以って上記支持ボルト下端に挿通されたボルト保持部と、上記左右垂直支持板の少なくとも1つに係合する係合部を有する腕部とから構成されるものであることを特徴とする上記第4記載の碍子の補強金具により構成される。
上記ボルト保持部は例えば水平板(10b、13b)等、上記係合部は例えばボルト挿通孔(10a’、13a’)等により構成することができる。
本発明の碍子補強金具は、上述のように、碍子の揺れを抑制し、碍子の支持ボルトの折損までの寿命を大幅に延ばすことができる。
また、仮に支持ボルトが折損したとしても、ボルト落下防止用金具により支持ボルトの落下を確実に防止することができる。
また、本発明の碍子補強金具はその構造上、既設の碍子にも容易に取り付けることができ、無停電で取り付け工事が可能である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1乃至図4に本発明に係る碍子の補強金具の実施形態を示す。尚、図2において腕金3の軸方向の手前を前、後方を後、軸方向に直交する方向を左右方向とする。これらの図において、1は碍子であり、磁器製の円筒状の碍子本体1aとその碍子本体1aの下部に装着された円筒状(金属製)の下部キャップ1bと、上記下部キャップ1bの下面中央から下方に向けて突出した支持ボルト1cとから構成されている。尚、この碍子1の上部には送電線を保持するための公知の電線保持金具10が設けられている(図1参照)。図4において、上記碍子本体1aは上記下部キャップ1b内においてセメント2を以って該キャップ1bに一体的に固定されており、上記支持ボルト1cは上記下部キャップ1b下面中央の透孔1b’から該キャップ1b内に挿入され、当該キャップ1b内において上記セメント2と一体的に固定されている。上記支持ボルト1cはその下半部に雄螺子部1c’が形成されている。
3は上記碍子1を固定するための腕金であり、断面が略「ロ」字状の中空の筒状体から構成されている。この腕金は通常電柱(図示せず)に水平に固定されており、上記碍子1を介して電線を支持するものである。該腕金3の上面3a及び下面3bの対応位置には上記支持ボルト1c挿入用の透孔3a’,3b’が各々貫設されている。
4は上記碍子1と上記腕金3の上面3aとの間に介挿される補強金具(例えば鋼板製)であり(図2参照)、水平板4aと、該水平板4aにおける上記腕金3上面3aの横幅より左右方向に突出して設けられた水平延出部4a’,4a’、これら水平延出部4a’,4a’の前方側に上記水平板4aと直交した状態で下方向けて設けられた左垂直支持板4b、右垂直支持板4b’を具備している。上記水平板4aは、上記上面3a上に載置されるものであり、その板面前方一縁中央部には前方から板面の中央部に向けてボルト挿通用の切欠き部4cが形成されており、これにより当該切欠き部4cの両側に一対の前方突出片4d,4d’が水平に形成されている。
また、上記碍子1の下部キャップ1bの直径は、上記腕金3の上面3aの横幅より大きく形成されており、上記腕金上面3aに上記碍子1を載置すると、上記上面3aの左右に上記下部キャップ1bからのはみ出し部分9,9が生じるが(図1参照)、上記水平板4aの左右の水平延出部4a’,4a’は上記はみ出し幅より広く形成されており、従って、上記下部キャップ1bははみ出すことなく、上記延出部4a’,4a’上に載置されるように構成している(図1参照)。
上記左右垂直支持板4b,4b’はその板面が上記水平板4aに直交し、かつ左右方向に平行、即ちその板面が腕金3側面に直交する方向となるように構成されており、これら支持板4b,4b’の間隔Tは、上記腕金3の上面3aの左右方向幅T’と略同一か若干大きく形成されており、図1に示すように当該補強金具4の上記水平板4を上記腕金3上面3a上に載置すると、上記左右垂直支持板4b,4b’は上記腕金3の左右側面にその軸方向に直交した状態で位置するように構成されている。
この左右支持板4b,4b’の各下端部には保持孔4f,4f’が貫通形成されている。これらの保持孔4f,4f’は、上下方向の長孔部4g,4g’と、この長孔部4g,4g’に直交し、各々外側方向に設けられた保持部4h,4h’とから構成されており、左右対称の略「L」字状をなしている。この保持孔4f,4f’には後述のボルト落下防止用金具7が係合するものである。
5は上記腕金3下面側において上記支持ボルト1cに透孔5’を以って挿通されるC座金、6はナットであり、該ナット6は上記透孔3a’,3b’を挿通して下方に臨出したボルト1c下端に上記C座金5を介して螺着される。
7はボルト落下防止用金具であり、1本の線材金具(例えば鋼製線材)を図2に示す所定形状に折り曲げることにより構成されている。このボルト落下防止用金具7は、上方向に若干末広がり状の角度で設けられた一対の腕部7a,7aと、これら腕部7a,7aの下端部を左右方向に連結する接続部7bとから構成されており、正面側からみると略「U」字形状をなしている。この落下防止用金具7の上記腕部7a,7aの先端部は、各々略逆「U」字状の係合湾曲部7a’,7a’が折り曲げ形成されており、さらに上記接続部7bには後方に向けて水平方向に湾曲状にボルト保持用湾曲部7cが折り曲げ形成されている。尚、上記ボルト落下防止用金具7の係合湾曲部7a’,7a’(後述)間の間隔は、上記保持孔4f,4f’の保持部4h,4h’の外側内壁間の間隔より若干広くなるように構成している。
このボルト保持用湾曲部7cは、上記接続部7bの線路途中を後方に水平に湾曲状(凹状)に折り曲げて形成したものであり、その中央には対向する円弧部7d’,7d’から構成されるボルト挟持部7dが形成されていると共に、この挟持部7dの後方には当該ボルト挟持部7dよりも狭い間隔の湾曲部7eが形成されている。そして、上記ボルト挟持部7dの間隔は、上記ボルト1cの直径より小さく形成されており、当該ボルト挟持部7dに上記ボルト1cを保持したとき(図3(b)参照)、上記湾曲部7eの作用により常時ボルト1cを把持する方向の附勢力が作用するように構成されており、上記挟持部7dは上記附勢力により上記ボルト1c下端の螺子山間に食い込んでボルト1cを確実に保持し得るように構成している。
また、このボルト保持用金具7の腕部7a,7aの長さは、上記係合湾曲部7a’,7a’を上記補強金具4の上記保持孔4f,4f’に保持したとき、上記ボルト保持用湾曲部7cが上記ボルト1cの最下部(C座金5、ナット6の装着位置より下)に位置するように構成している。これにより、上記ボルト1cの最下部を保持し得るように構成して、ボルト1cの折損時、ボルト1cのみならず、ナット6、C座金5、補強金具4の落下をも防止できるように構成している。
本発明は上述のように構成されるものであるから、本発明の碍子の補強金具を装着する手順を説明する。
(1)新設の場合
まず、腕金3の上面3aに碍子補強金具4の水平板4aを載置する。このとき、腕金3の上面3aの透孔3a’に上記碍子補強金具4の切欠き部4cの後端の半円部4c’を位置合わせし、左右支持板4b,4b’を上記腕金3の左右側面に位置させる。
まず、腕金3の上面3aに碍子補強金具4の水平板4aを載置する。このとき、腕金3の上面3aの透孔3a’に上記碍子補強金具4の切欠き部4cの後端の半円部4c’を位置合わせし、左右支持板4b,4b’を上記腕金3の左右側面に位置させる。
次に、碍子1の下側の支持ボルト1cを上記水平板4aの切欠き部4cを介して上記透孔3a’及び透孔3b’に挿通し、上記碍子1の下部キャップ1b下面を上記水平板4a上に位置させて碍子1を上記腕金3上に垂直に支持する(図1参照)。
その後、上記下部透孔3b’から下方に突出した支持ボルト1cにC座金5の中央透孔5’を挿通し、さらに上記ボルト1c下端にナット6を螺子込んで、上記碍子補強金具4を上記腕金上面3aと上記碍子1の下部キャップ1b下面との間に挟持した状態で上記腕金3上に碍子1を垂直に固定する。このとき、上記支持ボルト1cは上記切欠き部4cの内側に位置している。
そして、ボルト落下防止用金具7の腕部7a,7a両端の係合湾曲部7a’,7a’を上記碍子補強金具4の左右支持板の保持孔4f,4f’に後方から各々係止する。このとき、上記湾曲部7a’,7a’の間隔は、上記保持孔4f,4f’の保持部4h,4h’の外側内壁間の間隔より若干広いため、手で上記腕部7a,7aの間隔を若干小さくしながら上記保持孔4f,4f’に上記湾曲部7a,7a’を挿入して手を離すと、上記腕部7a,7aが自らのバネの作用で弾性復帰し、上記湾曲部7a’,7a’が上記保持部4h,4h’の外側内壁に当接して確実に係合させることができる。
その後、上記金具7を上記保持孔4f,4f’の部分を支点として前方(矢印A方向)(図3(a)参照)に回動させ、そのボルト保持用湾曲部7cで上記ボルト1cを挟持する。即ち、上記ボルト保持用湾曲部7cの挟持部7dの円弧部7d’,7d’により上記ボルト1cの下端を挟持する。
(2)既設の場合
既設の碍子は、上記碍子の補強金具4が存在しない状況で固定されているので、まず、上記ナット6を緩めて、上記腕金3と上記碍子1の下部キャップ1b下面との間に間隔を形成し、その間隔に、上記碍子補強金具4を介挿する。即ち、腕金3に対して図2に示すように碍子補強金具4を位置させ、当該金具の前方突出片4d、4d’の間(切欠き部4cの内側)に上記ボルト1cが位置するように、ボルト1cの後方側から前方側に当該金具4を移動させ、上記切欠き部4cの後端の円弧部4c’にボルト1cが位置するところでその水平板4aを上記腕金3の上面3aに載置する。その後、ボルト6を締めて碍子1を固定する。
既設の碍子は、上記碍子の補強金具4が存在しない状況で固定されているので、まず、上記ナット6を緩めて、上記腕金3と上記碍子1の下部キャップ1b下面との間に間隔を形成し、その間隔に、上記碍子補強金具4を介挿する。即ち、腕金3に対して図2に示すように碍子補強金具4を位置させ、当該金具の前方突出片4d、4d’の間(切欠き部4cの内側)に上記ボルト1cが位置するように、ボルト1cの後方側から前方側に当該金具4を移動させ、上記切欠き部4cの後端の円弧部4c’にボルト1cが位置するところでその水平板4aを上記腕金3の上面3aに載置する。その後、ボルト6を締めて碍子1を固定する。
その後、上記碍子の補強金具4の左右支持板の保持孔4f,4f’にボルト落下防止用金具7の腕部7a,7a両端の係合湾曲部7a’,7a’を各々同様に係止し、さらに、上記金具7を上記係止孔4f,4f’の部分を支点として前方(矢印A方向)に回動させ、そのボルト保持用湾曲部7cの挟持部7dで上記ボルト1cを挟持する。即ち、上記ボルト保持用湾曲部7cの円弧部7d’,7d’により上記ボルト1cの下端を挟持する。このように既設の碍子にも、ナット6を少し緩めるだけで、簡単に取り付けることができ、無停電での取り付け工事が可能となる。
このようにして構成された碍子の補強金具は、図1乃至図3に示すように、ボルト1cの折損箇所であるボルト1cと碍子下部キャップ1bとの接続部8(図3、図5参照)に、碍子補強金具4の水平板4aが位置し、上記接続部8の周辺に上記補強金具4の水平板4a及び前方突出片4d、4d’が存在するため、これらの水平板4a及び前方突出片4d,4d’が腕金の軸方向の揺れ(前後方向の揺れ)を抑制すると共に、上記接続部8に上記揺れに基づいて繰り返し荷重が集中して作用することを防止することができる。
また、上記碍子1の下部キャップ1bの左右のはみ出し部分9,9は、水平板4aの左右の水平延出部4a’,4a’により確実に支持されており、かつ左右垂直支持板4b,4b’が上記腕金3の左右側面に位置しているので、上記水平延出部4a’,4a’並びに左右垂直支持板4b,4b’が上記腕金3の上記長手方向の揺れとは直交する方向の揺れ(左右方向の揺れ)を抑制する。即ち、該碍子1の左右方向の揺れは、上記左右の垂直支持板4b,4b’が腕金1側面に当接することで抑制される。これにより、上記支持ボルト1cの接続部8に上記揺れに基づいて繰り返し荷重が集中して作用することを防止することができる。
本発明は上記各作用により、上記接続部8に、上記前後方向或は上記左右方向等各方向の揺れに基づいて繰り返し荷重が集中して作用することを効果的に抑制することができ、これにより支持ボルト1cの折損までの寿命を大幅に伸ばすことができる。
また、仮に上記支持ボルト1cが上記接続部8にて折損した場合は、図5に示すように、ボルト落下防止用金具7のボルト保持用湾曲部7cが、C座金5、ナット6よりも下のボルト1cの最下部を確実に保持しているため、折損ボルト1cが落下することはないし、C座金5、ナット6、補強金具4の落下をも防止し得る。これにより、ボルト1c等の落下による人身事故等を確実に防止し得る。
図6乃至図8に示すものは、ボルト落下防止金具の他の実施形態を示すものであり、上記実施形態と同一部分については同一符号を付して便宜上その説明を省略する。10は当該実施形態のボルト落下防止金具であり、垂直方向の一対の板状の腕部10a,10aと、当該腕部10a,10aの下端部を左右方向に接続する水平板10bとから構成されており、上記腕部10a,10aの上端には係合部としてのボルト挿通孔10a’,10a’が貫設されると共に、上記水平板10bの中央部にボルト1cの直径より少し広い直径の挿通孔10b’を貫設し、当該水平板10bによりボルト保持部を構成している。また、上記腕部10a,10aの長さは、上記挿通孔10a’,10a’を上記保持孔4f,4f’に保持したとき、上記ボルト挿通孔10b’が上記ボルト1cの最下部(ナット6、C座金5の位置よりも下方位置)に位置するように構成している。
このボルト落下防止用金具10を装着するには、図6に示すように、上記碍子補強金具4を取り付けた後、上記金具10の挿通孔10b’内にボルト1cの下端を挿通し、かつ上記金具10のボルト挿通孔10a’,10a’を上記保持孔4f,4f’に宛がい、当該金具10の腕部10a,10aをボルト11とナット12にて上記金具4の左右垂直支持板4b,4b’に取り付ける。尚、上記挿通孔10b’の直径は上記ナット6の直径より小さく形成されている。
このように構成すると、仮に上記支持ボルト1cが上記接続部8から折損したとしても、支持ボルト1cのナット6が上記ボルト落下防止用金具10の水平板10bに引っかかって折損ボルト1cの落下を防止することができるし、同様にナット6、C座金5、補強金具4の落下も防止することができる。
図9に示すものは、ボルト落下防止用金具のさらに他の実施形態であり、図8の実施形態に対して一方の腕部10a並びに挿通孔10b’より一方側の水平板の部分を省略し、他方の腕部のみとしたものである。即ち、13は当該実施形態のボルト落下防止金具であり、垂直方向の1本の腕部13aと、当該腕部13aの下端部に該腕部13aと直交して設けられた水平板13bとから構成されており、上記腕部13aの上端には係合部としてのボルト挿通孔13a’が貫設されると共に、上記水平板13bにはボルト1cの直径より少し広い直径(ナット6の直径より小)の挿通孔13b’を貫設することでボルト保持部を形成している。また、上記と同様に、上記腕部13aを上記保持孔4f’に装着した状態で、上記ボルト挿通孔13b’は上記ボルト1cの最下部(ナット6の下方)に位置するように腕部13aの長さを構成している。
このボルト落下防止用金具13を装着するには、上記金具13の挿通孔13b’内にボルト1cの下端を挿通し、かつ上記金具13のボルト挿通孔13a’を一方の保持孔4f’に宛がい、当該金具13の腕13aをボルト11とナット12にて上記金具4の右垂直支持板4b’に取り付ける。
このように構成すると、仮に上記支持ボルト1cが上記接続部8から折損したとしても、支持ボルト1cのナット6が上記ボルト落下防止用金具13の水平板13bに引っかかるため、折損ボルト1c、ナット6、C座金5、補強金具4の落下を防止することができる。
以上のように本発明によると、碍子1の下部キャップ1b下面と腕金3上面3aとの間に水平板4aが位置しており、かつ左右垂直支持板4b、4b’が腕金3の左右側面に位置しているので、碍子1の揺れを効果的に抑制して碍子の寿命を大幅に延ばすことができる。
また、例えば碍子1の下部キャップ1b下面が腕金3上面3aよりはみ出している場合であっても、上記碍子1のはみ出し部9,9を上記延出部4a’,4a’により確実に支持することができ、碍子1の揺れを極力防止し得る。
また、左右垂直支持板4b,4b’が腕金3側面に対して直交しているので、碍子1の左右方向の揺れを効果的に抑制することができる。
また、仮に支持ボルト1cが折損した場合であっても、ボルト1cの落下を防止し得る。
このように本発明の碍子の補強金具は、碍子の揺れを抑制し、碍子の支持ボルトの折損までの寿命を大幅に延ばすことができる。
また、仮に支持ボルトが折損したとしても、ボルト落下防止用金具により支持ボルト等の落下を確実に防止することができる。
また、本発明の碍子の補強金具はその構造上、既設の碍子にも容易に取り付けることができ、無停電で取り付け工事が可能である。
また、本発明はその構造が簡単で安価に製造が可能であるという効果を有する。
また、本発明はその構造が簡単で安価に製造が可能であるという効果を有する。
本発明の碍子の補強金具は、架空配電線路等における電線支持用の碍子の他、碍子の支持構造として広く適用することができるものである。
1 碍子
1b 下部キャップ
1c 支持ボルト
3 腕金
3a 上面
4 補強金具
4a 水平板
4a’,4a’ 水平延出部
4b,4b’ 左右垂直支持板
4c 切欠き部
6 ナット
7 ボルト落下防止用金具
7a,7a 腕部
7a’,7a’ 湾曲部
7c ボルト保持用湾曲部
7d ボルト挟持部
7d’,7d’ 円弧部
10 ボルト落下防止用金具
10a’,10a’ 挿通孔
10b 水平板
13 ボルト落下防止用金具
13a’ 挿通孔
13b 水平板
1b 下部キャップ
1c 支持ボルト
3 腕金
3a 上面
4 補強金具
4a 水平板
4a’,4a’ 水平延出部
4b,4b’ 左右垂直支持板
4c 切欠き部
6 ナット
7 ボルト落下防止用金具
7a,7a 腕部
7a’,7a’ 湾曲部
7c ボルト保持用湾曲部
7d ボルト挟持部
7d’,7d’ 円弧部
10 ボルト落下防止用金具
10a’,10a’ 挿通孔
10b 水平板
13 ボルト落下防止用金具
13a’ 挿通孔
13b 水平板
Claims (6)
- 腕金に碍子の下部の支持ボルトを挿通して碍子下面を腕金平面上に載置し、上記支持ボルト他端にナットを螺着することにより上記腕金平面上に固定される碍子の補強金具であって、
上記補強金具は、
上記碍子の下面と上記腕金平面上との間に挟持される水平板と、
上記水平板の左右位置から下方向けて上記腕金の左右側面に沿って設けられた左右垂直支持板とにより構成し、
かつ上記水平板にはその一縁から板面の中央部に向けて切欠き部が形成され、
上記碍子の支持ボルトは、上記補強金具の切欠き部の内側に位置し得るように構成したものであることを特徴とする碍子の補強金具。 - 上記水平板は、上記腕金の幅より幅広の延出部を水平板左右に設けたものであることを特徴とする請求項1記載の碍子の補強金具。
- 上記左右垂直支持板は、各々上記水平板の上記左右の延出部から下方に向けて設けられており、かつ各支持板の板面が上記腕金側面に直交する方向となるように設けられているものであることを特徴とする請求項2記載の碍子の補強金具。
- 上記支持ボルトの下端を保持するボルト保持部と、上記左右垂直支持板の下端部に係合可能な係合部を有する腕部とから構成されるボルト落下防止用金具を設けたものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の碍子の補強金具。
- 上記ボルト落下防止用金具は、1本の線材を略「U」字状に折り曲げ、その線材の両端部に上記左右垂直支持板に係合し得る係合部を設けると共に、
上記線材の中央部を水平方向に湾曲状に折り曲げることにより上記ボルト下端を挟持し得る上記ボルト保持部を設けたものであることを特徴とする請求項4記載の碍子の補強金具。 - 上記ボルト落下防止用金具は、板面に形成された透孔を以って上記支持ボルト下端に挿通されたボルト保持部と、上記左右垂直支持板の少なくとも1つに係合する係合部を有する腕部とから構成されるものであることを特徴とする請求項4記載の碍子の補強金具。
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JP2011083169A (ja) * | 2009-10-09 | 2011-04-21 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 腕金取付金具 |
CN103996469A (zh) * | 2014-06-11 | 2014-08-20 | 江苏祥源电气设备有限公司 | 一种复合绝缘子一次成型压接装置 |
JP2020048513A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 中国電力株式会社 | 腕金用営巣防止具 |
-
2007
- 2007-04-09 JP JP2007101815A patent/JP2008259382A/ja not_active Withdrawn
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