JP2008259369A - 回転機 - Google Patents
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Abstract
【課題】密封されたハウジング内外の気圧差を解消しかつ防水できる回転機を提供する。
【解決手段】ハウジング5の一部に内外を連通する貫通孔25が設けられ、該貫通孔25を覆って通気を許容し水分の侵入を遮断する通気性シール材26が設けられている。
【選択図】図2
【解決手段】ハウジング5の一部に内外を連通する貫通孔25が設けられ、該貫通孔25を覆って通気を許容し水分の侵入を遮断する通気性シール材26が設けられている。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、ショーケースや収納庫などの温度差により結露が発生し易い環境下で駆動源として使用される誘導電動機などの回転機に関する。
回転機の一例として誘導電動機について説明する。誘導電動機は、固定子コイルに交流電流を流して固定子に形成される回転磁界により回転子に誘導電流が流れる。この誘導電流と固定子に発生する回転磁界との間に働く電磁力により回転トルクが発生する。
誘導電動機が、例えばショーケースや収納庫などの温度差により結露が発生し易い環境下やぬれ易い現場などで駆動源として使用される場合、防水構造を備えている必要がある。
誘導電動機が、例えばショーケースや収納庫などの温度差により結露が発生し易い環境下やぬれ易い現場などで駆動源として使用される場合、防水構造を備えている必要がある。
誘導電動機はハウジング内に固定子と回転子が収納されて当該ハウジングがシールされた密封構造を有する。この誘導電動機において、回転子軸と深溝玉軸受け(ベアリング)との隙間を通じて進入する水分、油分、塵などを防ぐため、環状のオイルシールが回転子軸に接触してハウジングに嵌め込まれる。また、ハウジング内外の温度差が生じハウジング内が負圧になると、シール部の隙間を通じて外部から、水、水蒸気、粉塵などの不純物を含む空気が進入するおそれがある。このため、ブラケットの一部に貫通孔を設け、開口部にチューブを通じてモータから離れた場所で大気開放することでハウジング内外の気圧差を適正に保つ誘導電動機が提案されている(特許文献1参照)。
実用新案登録第3101419号公報
しかしながら、環状のオイルシールはベアリングとは別の箇所でハウジングに嵌め込まれるので誘導電動機の軸方向の長さが長くなり小型化し難くなるうえに、オイルシールは回転子軸に接触して設けられるため接触抵抗となってモータを回転駆動する際に摩擦負荷が作用し、損失が増えてモータ効率が低下する。また、ブラケットに設けられた貫通孔にチューブを接続するとしても、温度差によりチューブ内に結露が生じた場合には、水分がハウジング内に侵入するおそれがあることにかわりがない。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、密封されたハウジング内外の気圧差を解消しかつ防水できる回転機を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
ハウジング内に固定子と回転子が収納されて当該ハウジングがシールされた密封構造を有する回転機であって、ハウジングの一部に内外を連通する貫通孔が設けられ、該貫通孔を覆って通気を許容し水分の侵入を遮断する通気性シール材が設けられていることを特徴とする。
また、ハウジングの一部に段付凹部が形成され、該段付凹部に設けられた貫通孔を覆って通気性シール材が貼着されていることを特徴とする。
ハウジング内に固定子と回転子が収納されて当該ハウジングがシールされた密封構造を有する回転機であって、ハウジングの一部に内外を連通する貫通孔が設けられ、該貫通孔を覆って通気を許容し水分の侵入を遮断する通気性シール材が設けられていることを特徴とする。
また、ハウジングの一部に段付凹部が形成され、該段付凹部に設けられた貫通孔を覆って通気性シール材が貼着されていることを特徴とする。
上述した回転機を用いれば、ハウジングの一部に内外を連通する貫通孔が設けられ、該貫通孔を覆って通気を許容し水分の侵入を遮断する通気性シール材が設けられている。よって、モータの発熱と冷却によりハウジング内外の気圧差が発生しても、通気性シールを通じて気圧差を解消でき、かつハウジング内への水分の侵入を防ぐことができる。
また、ハウジングの一部に段付凹部が形成され、該段付凹部に設けられた貫通孔を覆って通気性シール材が貼着されていると、通気性シール材がハウジング外形より突出することがないため剥がれ難いうえに、段付部が接着剤を塗布するスペースとして利用でき、位置ずれなく貼り付けることができる。
また、ハウジングの一部に段付凹部が形成され、該段付凹部に設けられた貫通孔を覆って通気性シール材が貼着されていると、通気性シール材がハウジング外形より突出することがないため剥がれ難いうえに、段付部が接着剤を塗布するスペースとして利用でき、位置ずれなく貼り付けることができる。
以下、本発明に係る回転機の最良の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。本実施例では、回転機の一例として電動機を例示して説明する。
電動機の概略構成について図1及び図2を参照して説明する。図2において、回転子1は回転子軸2に回転子マグネット3が組み付けられている。回転子マグネット3は磁性体(フェライトなど)を含む樹脂材料により回転子軸2と一体に成形され、周方向にN・S極に着磁されている。尚、誘導電動機の場合、回転子1としては、マグネットに代えて回転子軸2に回転子かごが組み付けられたものでもよい。回転子かごは固定子により形成される磁界と直交する向きに導体棒が一定間隔で円周上に並べられ両端が導体リングで連結されたものが用いられる。
電動機の回転子軸2は第1ハウジング5及び第2ハウジング6(モータハウジング)に嵌め込まれた第1、第2深溝玉軸受け部(ボールベアリング)7、8によって回転可能に支持されている。モータハウジングは、アルミダイカストなどにより成形された非磁性の金属材が用いられる。回転子軸2の一端側は第1ハウジング5より上方へ突出して設けられ、他端側は第2ハウジング6に支持された第2ボールベアリング8に支持されている。第2ボールベアリング8は止め輪により軸方向に位置決め固定されている。尚、第1、第2ボールベアリング7、8には公知のシールベアリングが好適に用いられる。
電動機の回転子軸2は第1ハウジング5及び第2ハウジング6(モータハウジング)に嵌め込まれた第1、第2深溝玉軸受け部(ボールベアリング)7、8によって回転可能に支持されている。モータハウジングは、アルミダイカストなどにより成形された非磁性の金属材が用いられる。回転子軸2の一端側は第1ハウジング5より上方へ突出して設けられ、他端側は第2ハウジング6に支持された第2ボールベアリング8に支持されている。第2ボールベアリング8は止め輪により軸方向に位置決め固定されている。尚、第1、第2ボールベアリング7、8には公知のシールベアリングが好適に用いられる。
固定子4は、リング状に形成され径方向内部に向かってティース部9が形成された固定子コア(例えば積層コア)10を備えている。固定子コア10のティース部9にはインシュレータ11を介して固定子コイル12が巻き付けられている。固定子コア10は第1、第2ハウジング5、6の段付部に挟み込まれて組み付けられる。第1ハウジング5及び第2ハウジング6は4箇所でねじ23により一体に組み付けられる(図1参照)。
モータハウジングの防水構造について説明する。
図2において、モータハウジングは第1ハウジング5と第2ハウジング6との隙間がシール材13によってシールされている(図2参照)。また、回転子軸2が突設される第1ハウジング5との軸孔に形成される隙間の防水構造が必要になる。防水構造を考える部位の第1番目は、回転子軸2と第1ボールベアリング7の隙間、第2番目は第1ボールベアリング7自体、第3番目は第1ボールベアリング7と第1ハウジング5との隙間である。これらのうち、第1番目については回転子軸2と第1ボールベアリング7の隙間はシール部材15によってシールされている。また、第2番目については第1ボールベアリング7がシールベアリングであることによりシール性が確保されている。また、第3番目については、第1ハウジング5の内壁面に設けられたOリング14によってシール性が確保されている。
図2において、モータハウジングは第1ハウジング5と第2ハウジング6との隙間がシール材13によってシールされている(図2参照)。また、回転子軸2が突設される第1ハウジング5との軸孔に形成される隙間の防水構造が必要になる。防水構造を考える部位の第1番目は、回転子軸2と第1ボールベアリング7の隙間、第2番目は第1ボールベアリング7自体、第3番目は第1ボールベアリング7と第1ハウジング5との隙間である。これらのうち、第1番目については回転子軸2と第1ボールベアリング7の隙間はシール部材15によってシールされている。また、第2番目については第1ボールベアリング7がシールベアリングであることによりシール性が確保されている。また、第3番目については、第1ハウジング5の内壁面に設けられたOリング14によってシール性が確保されている。
また、第1ハウジング5の一部には段付凹部24が形成されている。この段付凹部24には貫通孔25が設けられている。この貫通孔25を覆って通気性シール材26が貼着されている。通気性シール材26は例えば4フッ化エチレン樹脂(PTFE)系の多硬質膜が好適に用いられる。この通気性シール材26は、少なくとも防水性、防塵性、通気性を有するうえに、撥水性、耐熱性、耐候性などの特性を有し、ハウジング内外の通気を許容し水分の侵入を遮断する。
上述した電動機を用いれば、ハウジングの一部に内外を連通する貫通孔25が設けられ、該貫通孔25を覆って通気を許容し水分の侵入を遮断する通気性シール材26が設けられている。よって、モータの発熱と冷却によりハウジング内外の気圧差が発生しても、通気性シール26を通じて気圧差を解消でき、かつハウジング内への水分の侵入を防ぐことができる。
また、第1ハウジング5の一部に段付凹部24が形成され、該段付凹部24に設けられた貫通孔25を覆って通気性シール材26が貼着されているので、通気性シール材26がハウジング外形より突出することがないため剥がれ難いうえに、段付部が接着剤を塗布するスペースとして利用でき、位置ずれなく貼り付けることができる。
また、第1ハウジング5の一部に段付凹部24が形成され、該段付凹部24に設けられた貫通孔25を覆って通気性シール材26が貼着されているので、通気性シール材26がハウジング外形より突出することがないため剥がれ難いうえに、段付部が接着剤を塗布するスペースとして利用でき、位置ずれなく貼り付けることができる。
また、回転子軸2は、第1ハウジング5の外側へのみ延出しているが、第2ハウジング6の外側へ延出するようにしてもよい。この場合には、第1ボールベアリング7側と同様に回転子軸2と第2ボールベアリング8との隙間にシール部材15を圧入する必要がある。
また、貫通孔25及び通気性シール26を設ける位置は、第1ハウジング5側に限らず第2ハウジング6側であってもよい。また、回転機としては、誘導電動機、同期機などの電動機に限らず、発電機などであってもよい。
また、貫通孔25及び通気性シール26を設ける位置は、第1ハウジング5側に限らず第2ハウジング6側であってもよい。また、回転機としては、誘導電動機、同期機などの電動機に限らず、発電機などであってもよい。
1 回転子
2 回転子軸
3 回転子マグネット
4 固定子
5 第1ハウジング
6 第2ハウジング
7 第1ボールベアリング
8 第2ボールベアリング
9 ティース部
10 固定子コア
11 インシュレータ
12 固定子コイル
13 シール材
14 Oリング
15 シール部材
23 ねじ
24 段付凹部
25 貫通孔
26 通気性シール材
2 回転子軸
3 回転子マグネット
4 固定子
5 第1ハウジング
6 第2ハウジング
7 第1ボールベアリング
8 第2ボールベアリング
9 ティース部
10 固定子コア
11 インシュレータ
12 固定子コイル
13 シール材
14 Oリング
15 シール部材
23 ねじ
24 段付凹部
25 貫通孔
26 通気性シール材
Claims (2)
- ハウジング内に固定子と回転子が収納されて当該ハウジングがシールされた密封構造を有する回転機であって、
ハウジングの一部に内外を連通する貫通孔が設けられ、該貫通孔を覆って通気を許容し水分の侵入を遮断する通気性シール材が設けられている回転機。 - ハウジングの一部に段付凹部が形成され、該段付凹部に設けられた貫通孔を覆って通気性シール材が貼着されている請求項1記載の回転機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007100937A JP2008259369A (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | 回転機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007100937A JP2008259369A (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | 回転機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008259369A true JP2008259369A (ja) | 2008-10-23 |
Family
ID=39982385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007100937A Pending JP2008259369A (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | 回転機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008259369A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012125024A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Asmo Co Ltd | モータ |
KR101838886B1 (ko) * | 2015-12-10 | 2018-03-19 | 효성전기주식회사 | 누유 유입을 방지하기 위한 유로 형성 및 실링을 구비한 abs 모터 케이스 |
-
2007
- 2007-04-06 JP JP2007100937A patent/JP2008259369A/ja active Pending
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