JP2008259353A - 多相負荷駆動装置 - Google Patents

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Hiroyuki Kondo
啓之 近藤
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Abstract

【課題】小型化できる多相負荷駆動装置を提供する。
【解決手段】モータ駆動装置1は、第1の抵抗体15と、第2の抵抗体16と、高電位側で第1の抵抗体15を介し、低電位側で第2の抵抗体16を介して入力された直流電圧を交流電圧に変換してモータM1に供給するインバータ1を備えている。第1の抵抗体15は所定の基板上でパターン形成され、第2の抵抗体と比べて電力容量が小さい。よって、過電流が生じた際に第1の抵抗体15が第2の抵抗体に比べて先に溶断に至るので、モータ駆動装置1を保護できる。また、第1の抵抗体15としてヒューズを設ける態様に比べて、モータ駆動装置1を小型化できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、多相負荷駆動装置に関し、特に過電流から多相負荷駆動装置を保護する技術に関する。
特許文献1には、高電位側でヒューズを介し、低電位側でシャント抵抗を介して直流電圧が入力されるインバータが開示されている。
特開2004−19736号公報
しかしながら、一般的にヒューズは大きいのでインバータの外部に設けられ、若しくは装置が大型化していた。
そこで、本発明は、過電流から保護できると共に小型化できる多相負荷駆動装置を提供することを目的とする。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第1の態様は、所定の基板上でパターン形成された第1の抵抗体(15)と、前記第1の抵抗体と比べて電力容量が大きい第2の抵抗体(16)と、高電位側で前記第1の抵抗体を介し、低電位側で前記第2の抵抗体を介して入力された直流電圧を交流電圧に変換して多相負荷(M)に供給する電力変換装置(11)とを備える。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第2の態様は、第1の抵抗体(15)と、前記第1の抵抗体と比べて同じ電力容量で抵抗値が小さい第2の抵抗体(16)と、高電位側で前記第1の抵抗体を介し、低電位側で前記第2の抵抗体を介して入力された直流電圧を交流電圧に変換して多相負荷(M)に供給する電力変換装置(11)とを備える。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第3の態様は、第1の抵抗体(R1)と、前記第1の抵抗体と比べて電力容量、及び抵抗値が同じである第2の抵抗体(R2)と、前記第2の抵抗体と並列に接続され、前記第2の抵抗体の電力容量以上の電力容量を有する第3の抵抗体(R3)と、高電位側で前記第1の抵抗体を介し、低電位側で前記第2の抵抗体及び前記第3の抵抗体を介して入力された直流電圧を交流電圧に変換して多相負荷(M)に供給する電力変換装置(11)とを備える。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第4の態様は、第3の態様に係る多相負荷駆動装置であって、前記第1の抵抗体及び前記第2の抵抗体及び前記第3の抵抗体は、互いに同一材料及び同一形状により構成されている。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第5の態様は、第1乃至第4のいずれか一つの態様に係る多相負荷駆動装置であって、前記第2の抵抗体を流れる電流値を検出する電流検出部(17)を更に備える。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第1の態様によれば、過電流が生じた際に第1の抵抗体が第2の抵抗体に比べて先に溶断に至るので、電力変換装置に過電流が流れ続けるのを防止でき、多相負荷駆動装置を保護することができる。また、ヒューズを設ける態様に比べて多相負荷駆動装置を小型化できる。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第2の態様によれば、過電流が生じた際に第1の抵抗体が第2の抵抗体に比べて先に溶断に至るので、電力変換装置に過電流が流れ続けるのを防止でき、多相負荷駆動装置を保護することができる。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第3の態様によれば、第1の抵抗体に流れる電流は第2の抵抗体及び第3の抵抗体に流れる電流よりも大きい。また、第3の抵抗体は、第2の抵抗体の電力容量以上の電力容量を有しているので、過電流が流れた際に第1の抵抗体が最初に溶断に至る。よって、過電流が発生したときに電力変換装置に過電流が流れ続けるのを防止でき、以って多相負荷駆動装置を保護できる。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第4の態様によれば、第1の抵抗体及び第2の抵抗体及び第3の抵抗体の各々の溶断特性が略同一であるので、過電流の発生パターンによらず、第1の抵抗体は第2の抵抗体及び第3の抵抗体よりも先に溶断に至る。よって、過電流の発生パターンによらず多相負荷駆動装置を保護できる。
本発明に係る多相負荷駆動装置の第5の態様によれば、低電位側の第2の抵抗体を流れる電流値を検出するため、絶縁性の低い安価な電流検出部を用いることができる。
本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、同一符号は同一又は相当部分を示し重畳する説明は省略する。
第1の実施の形態.
本発明に係る第1の実施の形態のモータ駆動装置の概念的な構成図を図1に示す。モータ駆動装置1は、インバータ11と、駆動回路13と、波形生成回路12と、回転子位置センサー14と、第1の抵抗体15と、第2の抵抗体16と、電流検出部17とを備えており、モータM1を駆動することができる。
モータM1は例えば三相交流モータであって、U相コイルL1と、V相コイルL2と、W相コイルL3とを備えている。
インバータ11は第1の抵抗体15を介して動力用電源HEと接続され、第2の抵抗体を介して接地GNDに接続されており、動力用電源HEから直流電圧が入力される。そして、駆動回路13から入力されたスイッチ信号に基づいて、この直流電圧を所望の電圧・周波数の交流電圧に変換してモータM1へと供給する。
即ち、第1の抵抗体15を流れる動作電流は、インバータ11を介して分岐され、U相コイルL1,V相コイルL2、W相コイルL3へと流れ、再びインバータ11を介して合流して第2の抵抗体16へと流れる。つまり、第1の抵抗体15と第2の抵抗体16を流れる動作電流は互いに等しい。
電流検出部17は第2の抵抗体16を流れる電流値を検出し、この電流値を波形生成回路12に出力する。
回転子位置センサー14はモータM1(より具体的には、モータM1が備える不図示の回転子)の回転位置及び回転速度を検出して、速度パルスVPとして波形生成回路12に出力する。
波形生成回路12は、例えばCPU等の外部から入力されたモータM1の回転数等を指定する出力指令Sと、回転子位置センサー14から入力された速度パルスVPと、電流検出部17から入力された電流値とに基づいて、例えばPWM(パルス幅変調)方式によりスイッチ信号を生成し、当該スイッチ信号を駆動回路13に出力する。
駆動回路13は波形生成回路12から受け取ったスイッチ信号をインバータ11に出力する。駆動回路13はインバータ11と波形生成回路12との間で、例えばバッファや絶縁といった機能を果たす。
波形生成回路12、駆動回路13はそれぞれ制御用電源LEが供給されて上記の動作を実行する。制御用電源LEは、モータM1へと供給される動力用電源HEよりも低電圧である。つまり、波形生成回路12、駆動回路13は一般的に高電圧に耐えうる仕様ではない。
このような構成のモータ駆動装置1において、例えば動力用電源HE側から過電流が流れて第2の抵抗体16が溶断した場合、インバータ11のスイッチ素子(図示せず)が短絡破壊し、動力用電源HEから過電流(若しくは動作電流)が波形生成回路12、駆動回路13へと流れてこれらが故障する可能性があった。また、この場合、波形成形回路12、駆動回路13が故障しているので、故障原因の診断が困難になっていた。
本第1の実施の形態に係るモータ駆動装置1においては、第1の抵抗体15は所定の基板上でパターン形成されており、第2の抵抗体16は第1の抵抗体15と比べて電力容量が大きい。なお、モータ駆動装置1の小型化という観点では、モータ駆動装置1が備える他の構成要素も当該基板上に実装又は形成されていることが望ましい。
なお、第1の抵抗体15は、第2の抵抗体16よりも電力容量が小さければ、どのようなパターン形状を有していてもよく、例えば実験により第1の抵抗体のパターン形状や材料を決定することができる。
本第1の実施の形態に係るモータ駆動装置1によれば、動力用電源HE側から過電流が流れた場合、第1の抵抗体15が第2の抵抗体16に比べて先に溶断に至るので、インバータ11に当該過電流が流れ続けることを防止することができる。よって、モータ駆動装置1を過電流から保護することができる。また、故障原因の診断が容易である。
また、第1の抵抗体15としてヒューズを採用した態様と比べて、モータ駆動装置1を小型化することができる。
また、一般的に、電流検出部17が第1の抵抗体15を流れる電流値を検出する態様であれば、第1の抵抗体15には高電位が印加されるため、絶縁性を保持した高価な電流検出部17が必要となる。さらに、第1の抵抗体15が溶断した場合に、当該電流検出部17を介して波形生成回路12に高電圧が印加される可能性があった。本第1の実施の形態では、第2の抵抗体16を流れる電流値を検出するため、安価な電流検出部17を採用できると共に、第1の抵抗体15が溶断した際に電流検出部17を介して波形生成回路12に高電位が印加されることを防止できる。
第2の実施の形態.
本発明に係る第2の実施の形態のモータ駆動装置1の概略的な構成は、図1に示すモータ駆動装置と同一である。但し、第2の抵抗体16は、第1の抵抗体15と比べて同じ電力容量で抵抗値が小さい。なお、第1の抵抗体15は必ずしも所定の基板上にパターン形成されている必要はない。
第1の実施の形態と同様に第1の抵抗体15及び第2の抵抗体16を流れる電流値は互いに等しい。そして、第2の抵抗体16の抵抗体値が第1の抵抗体15の抵抗値よりも小さいので、第1の抵抗体15の両端に印加される電圧値は、第2の抵抗体16の両端に印加される電圧値よりも大きい。
また、第1の抵抗体15の電力容量が第2の抵抗体16の電力容量と等しいので、動力用電源HE側から過電流が流れた場合、第1の抵抗体15が第2の抵抗体16に比べて先に溶断に至る。よって、インバータ11に当該過電流が流れる続けること防止することができ、モータ駆動装置1を保護することができる。
また、第1の実施の形態における電流検出部17に関する効果は、本第2の実施の形態においても同様である。
第3の実施の形態.
本発明に係る第3の実施の形態のモータ駆動装置1の概念的な構成図を図2に示す。第1の実施の形態と異なる点として、第1の抵抗体15が例えば一つの抵抗体R1を備えており、第2の抵抗体16が例えば互いに並列に接続された2つの抵抗体R2,R3を備えている。
抵抗体R2は抵抗体R1と比べて電力容量及び抵抗値が同じである。抵抗体R3は抵抗体R3の電力容量以上の電力容量を有している。
そして、第1の抵抗体15及び第2の抵抗体16にそれぞれ流れる電流は等しいので、抵抗体R1を流れる電流値は、抵抗体R2,R3にそれぞれ流れる電流値よりも大きい。
そして、抵抗体R1,R2は互いに同一の電力容量を有し、抵抗体R3は抵抗体R2の電力容量以上の電力容量を執しているので、動力用電源HE側から過電流が流れた場合、抵抗体R1が抵抗体R2,R3に比べて先に溶断に至る。よって、インバータ11に当該過電流が流れ続けることを防止することができる。
なお、本第3の実施の形態では、第1の抵抗体15が一つの抵抗体R1を備えており、第2の抵抗体16が2つの抵抗体R2,R3を備えているとして説明したがこれに限らない。例えば、第1の抵抗体15は互いに並列接続された複数の抵抗体R1,R1,・・・を備え、互いに並列接続された複数の抵抗体R2,R2,・・・を備えてもよい。ただし、第2の抵抗体16が備える抵抗体R1の数は第1の抵抗体15が備える抵抗体R2の数よりも多く、且つこれらの各抵抗体はいずれも同一の電力容量及び抵抗値を有している。
この場合であっても、第1の抵抗体15が備える各抵抗体R1に流れる電流値は、第2の抵抗体16が備える各抵抗体R2に流れる電流値よりも大きく、これらの抵抗体R1,R2は同一の電力容量を有しているので、動力用電源HE側から過電流が流れた場合、第1の抵抗体15が第2の抵抗体16に比べて先に溶断に至る。よって、インバータ11に当該過電流が流れ続けることを防止することができ、以ってモータ駆動装置1を保護することができる。
また、この場合、モータM1へと流れる動作電流の値に応じて、第1の抵抗体15が備える抵抗体R1の数、及び第2の抵抗体16がそれぞれ備える抵抗体R2の数を調整することで、本モータ駆動装置1を動作電流の異なる複数種類のモータM1へ容易に適用することができる。
また、本第3の実施の形態においては、抵抗体R1〜R3はいずれも同一材料及び同一外形形状を有していてもよい。この場合、各抵抗体R1〜R3は同一の溶断特性を有する。従って、動力用電源HEからの過電流がどのようなパターン(例えば瞬時に大容量の過電流が生じるパターンや、瞬間的な過電流が繰り返し生じるパターン等)で生じたとしても、抵抗体R1は抵抗体R2,R3に比べて先に溶断に至るので、当該過電流がインバータ11に流れることを防止することができる。つまり、過電流の発生パターンによらずモータ駆動装置を保護することができる。
また、第1の実施の形態における電流検出部17に関する効果は、本第3の実施の形態においても同様である。
第1の実施の形態に係るモータ駆動装置の概念的な構成図である。 第2の実施の形態に係るモータ駆動装置の概念的な構成図である。
符号の説明
1 モータ駆動装置
11 インバータ
15 第1の抵抗体
16 第2の抵抗体
M1 モータ
R1〜R3 抵抗体

Claims (5)

  1. 所定の基板上でパターン形成された第1の抵抗体(15)と、
    前記第1の抵抗体と比べて電力容量が大きい第2の抵抗体(16)と、
    高電位側で前記第1の抵抗体を介し、低電位側で前記第2の抵抗体を介して入力された直流電圧を交流電圧に変換して多相負荷(M)に供給する電力変換装置(11)と
    を備える、多相負荷駆動装置(1)。
  2. 第1の抵抗体(15)と、
    前記第1の抵抗体と比べて同じ電力容量で抵抗値が小さい第2の抵抗体(16)と、
    高電位側で前記第1の抵抗体を介し、低電位側で前記第2の抵抗体を介して入力された直流電圧を交流電圧に変換して多相負荷(M)に供給する電力変換装置(11)と
    を備える、多相負荷駆動装置(1)。
  3. 第1の抵抗体(R1)と、
    前記第1の抵抗体と比べて電力容量、及び抵抗値が同じである第2の抵抗体(R2)と、
    前記第2の抵抗体と並列に接続され、前記第2の抵抗体の電力容量以上の電力容量を有する第3の抵抗体(R3)と、
    高電位側で前記第1の抵抗体を介し、低電位側で前記第2の抵抗体及び前記第3の抵抗体を介して入力された直流電圧を交流電圧に変換して多相負荷(M)に供給する電力変換装置(11)と
    を備える、多相負荷駆動装置(1)。
  4. 前記第1の抵抗体及び前記第2の抵抗体及び前記第3の抵抗体は、互いに同一材料及び同一形状により構成されている、請求項3に記載の多相負荷駆動装置。
  5. 前記第2の抵抗体を流れる電流値を検出する電流検出部(17)
    を更に備える、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の多相負荷駆動装置。
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