JP2008257777A - 光学部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】近紫外域、可視域、赤外域における広帯域で反射率特性がほぼ一定となり、p偏光やs偏光の光であっても高い反射率特性を維持し、HDDVD用、Blu−Ray Disc用の光ディスクの情報を再生記録するとき、高品質高画質の音声や画像などの情報の再生記録を可能にする反射ミラーを提供すること。
【解決手段】基板側(透明基板2)から第1反射層(第1多層膜3a)、第2反射層(第2多層膜層3b)の順番で積層膜3を積層し、第2反射層(第2多層膜層3b)で波長630nm〜680nm、波長730nm〜830nmのそれぞれの帯域の光を反射し、第1反射層(第1多層膜層3a)で波長390nm〜430nmの帯域の光を反射するように構成している。
【選択図】図2
【解決手段】基板側(透明基板2)から第1反射層(第1多層膜3a)、第2反射層(第2多層膜層3b)の順番で積層膜3を積層し、第2反射層(第2多層膜層3b)で波長630nm〜680nm、波長730nm〜830nmのそれぞれの帯域の光を反射し、第1反射層(第1多層膜層3a)で波長390nm〜430nmの帯域の光を反射するように構成している。
【選択図】図2
Description
本発明は、複数の反射層からなる積層膜を有する反射ミラーなどの光学部品に関する。
従来、例えばCD、DVD、HDDVD、Blu−Ray用の光ディスク等の記録媒体が知られている。このような記録媒体に情報を記録再生する場合、記録・再生用の光ヘッド(光学部品)を有する光ディスク記録再生装置が用いられている。また、リアプロジェクション・フロントプロジェクション等の画像表示装置では、画像用の光を射出する光学エンジンや、この光学エンジンから射出される光を反射する反射ミラー等の光学部品を有する。更に、液晶露光装置や半導体露光装置等の荷電粒子ビーム装置では、反射ミラー、ビームスプリッタなどの光学部品が用いられている。
これらの光学部品としては、基板にガラス基板(透明基板)を用い、このガラス基板の一方の主表面にARコート等の光学薄膜を施すようにした積層光学部品が知られている(例えば特許文献1参照)。
従来から、例えば特許文献1に記載されたCD、DVD、HDDVD、Blu−Ray Disc用の光ディスクに記録再生する光ディスク記録再生装置の光ヘッドなどに用いられる反射ミラーにおいて、波長410nmの光を反射し、波長650nmの光を透過し、波長780nmを透過する第1波長選択膜と、波長650nmの光を反射し、波長780nmの光を透過する第2波長選択膜と、波長780nmの光を反射する第3波長選択膜を有する積層構造を備えている(特許文献1行番号0076)。
また、例えば特許文献2では、波長の異なる3種類のレーザ光L1(波長410nmのレーザ光)、L2(波長650nmのレーザ光)、L3(波長780nmのレーザ光)を用いて3種類の光ディスクに適用可能であり、図2に示す光路調整素子の最上層の反射膜は第1の波長のレーザ光L1を反射し、第2の波長のレーザ光L2および第3の波長のレーザ光L3を透過させ、その下の反射膜では、レーザ光L2を反射し、レーザ光L3を透過し、最下層の反射膜はレーザ光L3を反射する(特許文献2行番号0021)。
また、例えば特許文献3では、その行番号0040に、基板となる透明な平行平面板PTと、その一方の面に施された多層光学薄膜(又は保護膜で覆われた多層光学薄膜)から成る偏光分離膜PCと、他方の面に施された多層光学薄膜(又は保護膜で覆われた多層光学薄膜)から成る反射防止膜ACとから偏光ビームスプリッタBSが構成され、その行番号0042に、実使用波長である400nm〜414nm、60±4°の範囲、650nm〜665nm、入射角度±4°の範囲、780nm〜795nm、入射角度60±3°の範囲におけるP偏光、S偏光の透過率、反射率が図7に示され、その行番号0043に膜面に対する入射角度45±4°の範囲におけるP偏光、S偏光の透過率、反射率が図9に示される旨記載されている。
特開2000−99983号公報
特開2002−83441号公報
特開2005−129186号公報
しかしながら、上述した特許文献1、2では、3番目のレーザ光(特許文献1では、波長780nmの光、特許文献2では、レーザ光L3)を反射させる反射膜を設けなければならず、膜構成が増えてしまい、製造工程も増えてしまう。また、近紫外域における反射率特性が限られた波長範囲においてのみ最適な反射率特性を有し、近紫外域390nm〜420nmにおいて反射率特性が一定しておらず、広帯域において反射率特性が略一定になっていない。
また、特許文献3では、偏光ビームスプリッタに、平行平面板の一方の面に偏光分離膜を施し、他方の面に反射防止膜を施した積層構造になっているため、膜構造が複雑で製造工程も増えてしまう。また、特許文献1、2と同様に、近紫外域における反射率特性が限られた波長範囲においてのみ最適な反射率特性を有し、近紫外域390nm〜420nmにおいて反射率特性が一定しておらず、広帯域において反射率特性が略一定になっていない。
そのため、p偏光やs偏光の光であっても高い反射率特性を維持し、HDDVD用、Blu−Ray Disc用の光ディスクの情報を再生記録するとき、高品質高画質の音声や画像などの情報を再生記録することができない。
そこで、本発明では、近紫外域、可視域、赤外域における広帯域で反射率特性がほぼ一定となり、p偏光やs偏光の光であっても高い反射率特性を維持し、HDDVD用、Blu−Ray Disc用の光ディスクの情報を再生記録するとき、高品質高画質の音声や画像などの情報の再生記録を可能にする反射ミラーを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、この発明は、基板側から第1反射層、第2反射層の順番で積層膜を積層し、第2反射層で波長630nm〜680nm、波長730nm〜830nmのそれぞれの帯域の光を反射し、第1反射層で波長390nm〜430nmの帯域の光を反射するように構成した光学部品としたことを特徴とする。
以上により、本発明は、近紫外域、可視域、赤外域における広帯域で反射率特性がほぼ一定となり、p偏光やs偏光の光であっても高い反射率特性を維持し、HDDVD用、Blu−Ray Disc用の光ディスクの情報を再生記録するとき、高品質高画質の音声や画像などの情報の再生記録を可能にすることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は本発明に係る光学部品1の正面図であり、図1(b)は図1(a)の光学部品1の側面図である。
この光学部品1は、例えばCD、DVD、HDDVD、Blu−Ray用の光ディスクに記録再生する光ディスク記録再生装置の光ヘッドに用いられる反射ミラーを示したものである。
この光学部品1は、図1(b)に示したように、下底(一方の面)2a及び上底(他方の面)2bを有する台形状の透明基板2と、透明基板2の下底(一方の面)2aにコーティングして成膜した多層膜3を有している。この多層膜3のコート方法は、真空蒸着・イオンアシスト・イオンプレーティング・スパッタリング等の物理蒸着法でも良いし、コート液に浸漬させコートする浸漬法、スピン法などであってもよい。
この光学部品1の多層膜3及び透明基板2の下底2aは、図1(a)に示したように縦横が寸法X,Y(本実施例では寸法X=4mm,Y=4mm)の正方形に形成されている。また、側面形状において、透明基板2の厚さtは本実施例では1.2mmに形成され、透明基板2の下底2aと上底2bとの寸法差2Lは実施例では2×(0.5)mm〜2×(1.0)mmに形成されている。しかし、これらの寸法に限定されるものではない。
また、成膜する多層膜3は、図2に示したように、透明基板(基材)2側から、SiO2、TiO2の交互層で33層からなる第1多層膜層(第1反射層)3aと、ZrO2、SiO2の交互層で16層からなる第2多層膜層(第2反射層)3bと、を順に積層することにより形成されている。尚、第1多層膜層3aと第2多層膜層3bを積層成膜することで、所定の分光特性を有する。また、透明基板(基材)2は、透明なガラス基板のような光学基材であればよい。更に、例えば液晶露光装置や半導体露光装置等の荷電粒子ビーム装置などに反射ミラーとして用いる場合には、透明基板(基材)2に石英、蛍石(CaF2)などの光学基材を用いてもよい。
ここで、第1多層膜層3aは、Blu−Ray用あるいはHDDVD用光ディスクに用いられる波長405nmを含む390nm〜430nmの波長域の光を吸収する材料で形成されても良く、波長405nmを含む390nm〜430nmの波長以外の波長域である広帯域の光を反射する。
第2多層膜層3bは、Blu−Ray用あるいはHDDVD用光ディスクに用いられる波長405nmを含む390nm〜430nmの波長域の光を反射し、それ以外のCD用光ディスク、DVD用光ディスクに用いられる波長680nm、780nmを含む波長域である広帯域の光の一部を反射し且つ一部を透過するようになっている。しかし、第1多層膜層3aで波長405nmを含む390nm〜430nmの波長以外の波長域である広帯域の光を反射されるため、第2多層膜層3bの広帯域での分光特性は波長の吸収が無い限り問題ではない。この第1,第2多層膜層3a,3bを有する多層膜3は次の表1に示したように構成されている。
この表1から分かるように、基材(透明基板2)にはガラスが用いられ、このガラスの屈折率は1.51165である。また、この基材(透明基板2)に積層成膜される多層膜3の第1多層膜層3aは、屈折率が1.45408であるSiO2の低屈折率誘電体薄膜と、屈折率が2.25329であるTiO2の高屈折率誘電体薄膜の交互層(層NO.1〜33)からなっている。
また、基材(透明基板2)に積層成膜される多層膜3の第2多層膜層3bは、屈折率が2.035であるZrO2の高屈折率誘電体薄膜と、屈折率が1.45465であるSiO2の低屈折率誘電体薄膜の交互層(層NO.34〜49)からなっている。
図4(a)は多層膜3の第1多層膜層3aの反射率特性を示し、図4(b)は第2多層膜層3bの反射率特性を示し、図4(c)は多層膜全体の反射率特性をそれぞれ示したものである。
ところで、光学部品1に前述のような多層膜3を積層すると、積層膜3の圧縮応力の影響によって光学部品は積層膜3を積層した面側に積層膜3により引っ張られ、反り(たわみ)が生じてしまう。このため、プローブ先端が移動可能に設けられた接触式のたわみ測定装置(図示せず)や非接触式の光学式測定装置等(図示せず)を用いて、光学部品1の表面及び裏面に同時に2つのプローブを接触させ、両面に夫々接触するプローブ先端の移動距離から、どの程度反り(たわみ)が発生しているのか知ることができる。
しかも、この光学部品1のたわみ(反り)の程度に応じて、どの程度、裏面端部から何mm研削すればよいのか、実験を通して解明できている。例えば、光学部品のたわみ(反り)の程度を表すときに、その光学部品の表面がある曲率半径の球面上にあるかどうかで判断した場合、約800mm〜約1000mmの曲率半径にあるとき、光学部品の裏面の端部から約0.5mm研削加工することによりたわみ(反り)を解消することができ、約600mm〜約800mmの曲率半径にあるとき、光学部品の裏面の端部から約1.0mm程度研削加工することによりたわみ(反り)をなくすことができる。
従って、図3に示すように、研削砥石(ブレード)4により光学部品1の裏面周縁端部(第1の面側の周縁端部、即ち下底2a側の周縁端部)を研削する。
尚、図示を省略しているが、周縁が角度θで尖っている円盤状の研削砥石を砥石回転軸に脱着可能に支持させ、この砥石回転軸を駆動装置(駆動モータ)で高速回転させることにより、円盤状の研削砥石が回転して、光学部品1の裏面周縁端部を研削加工することができる。
また、研削砥石の粒度は#3000〜#5000程度が望ましい。更に、駆動装置は1分間に3000回転程度の高速回転させるトルクを有するものが望ましい。なお、円盤状の研削砥石は、周縁端部の角度(2θ)30度、60度、90度、120度等のように複数配置され、光学部品1のたわみ(反り)に応じて、取り替えられ、用いられる。研削砥石の周縁端部の角度は、数10度〜150度程度である。
これによって、図1に示すように、光学部品1の表面と角度θをなすように、裏面(下底2a側の面)周縁端部を研削加工し、傾斜面を形成することができる。光学部品1の裏面の端部から約0.5mm研削加工することにより、約800mm〜約1000mmの曲率半径の球面上にあるような光学部品1のたわみ(反り)をなくすことができた。光学部品裏面周縁端部の傾斜角θは、数10度〜80度程度である.
なお、光学部品1は、上述したように、例えばCD、DVD、HDDVD、Blu−Ray用の光ディスクに記録再生する光ディスク記録再生装置(図示せず)の光ヘッドに用いられる反射ミラーに適用したが、波長板や偏光板に適用しても良い。また、光ディスク記録再生装置(図示せず)の光ヘッドにの光源には半導体レーザーを用いているが、これに限定されず、この光ヘッドの光源としてキセノンガス等に気体レーザー、液体レーザー、固体レーザー等を用いても良い。
なお、光学部品1は、上述したように、例えばCD、DVD、HDDVD、Blu−Ray用の光ディスクに記録再生する光ディスク記録再生装置(図示せず)の光ヘッドに用いられる反射ミラーに適用したが、波長板や偏光板に適用しても良い。また、光ディスク記録再生装置(図示せず)の光ヘッドにの光源には半導体レーザーを用いているが、これに限定されず、この光ヘッドの光源としてキセノンガス等に気体レーザー、液体レーザー、固体レーザー等を用いても良い。
また、光ディスク記録再生装置に光学部品1を取り付ける際に、コートした表面が図1に示すように、側面からみて台形形状の下底2aに該当するので、コートした面がどちらの面であるのか容易に判別することができる。
さらに、例えば光ディスク記録再生装置(図示せず)の光ヘッド内部に光学部品1を取り付ける場合、光ディスク記録再生装置の基板(図示せず)に開口部を設け、その開口部に光学部品1をはめ込むようにして基板に固定される。この際、光学部品1は側面からみて台形形状であることから、光学部品1が基板の開口部に引っかかるようにして取り付けられるので、光学部品1を容易に光ヘッドの装置本体に取り付けることが可能になる。
尚、上述したように、図4は多層膜3の反射率特性(光学的特性)を示したものである。この図4(a)は多層膜3の第1多層膜層3aの反射率特性を示したものであり、図4(b)は第2多層膜層3bの反射率特性を示したものである。また、図4(c)は多層膜3全体の反射率特性を示したものである。
多層膜3の第1多層膜層3aは、Blu−Ray用あるいはHDDVD用光ディスクに用いられる波長405nmを含む390nm〜430nmの波長域の光を吸収する材料で形成されても良く、波長405nmを含む390nm〜430nmの波長の波長域である広帯域の光を反射する。また、第2多層膜層3bは、Blu−Ray用あるいはHDDVD用光ディスクに用いられる波長405nmを含む390nm〜410nmの波長域の光を反射し、それ以外のCD用光ディスク、DVD用光ディスクに用いられる波長680nm、780nmを含む波長域である広帯域の光を一部は反射し、一部は透過する。
しかし、第1多層膜層3aで波長405nmを含む390nm〜430nmの波長以外の波長域である広帯域の光を反射されるため、広帯域での分光特性は吸収が無い限り問題ではない。ここで、s、pは直線偏光の光を表し、光の進行方向に対し垂直方向の成分であり、媒質への入射する向きにより決まる。Rp、Rsで示された光は、使用するピックアップ偏光光学系により決まるがここでは、RpはCD、DVD、Blu−Ray、HDDVDの情報を読み取る読取光の反射率を示し、Rsで示された光は、再生する再生光の反射率を示す。読みとり光をRs、再生光がRpでも良い。
これら第1多層膜層3a、第2多層膜層3bを合成した多層膜3全体の反射率特性から、波長390nm〜430nm、波長630nm〜690nm、波長730nm〜830nmの3つの波長帯域である広帯域の光を反射する。しかも、CD、DVD、Blu−Ray、HDDVDの読取光、再生光のいずれであっても、同じ光学特性を示すことから、CD、DVD、Blu−Ray、HDDVD等の音声や画像などの情報を漏れなく入出力することができる。
なお、多層膜3の第1多層膜層3aを積層せずに第2多層膜層3bのみ積層して、波長630nm〜690nm、波長730nm〜830nmの2波長域用反射ミラー(CD・DVD用の反射ミラー)として用いることもできる。また、第2多層膜層3bを積層せずに第1多層膜層3aのみを積層して、波長390nm〜430nmの波長域用反射ミラー(Blu−Ray用あるいはHDDVD用の反射ミラー)として用いることもできる。
(光学分品1の使用例)
図5は、本発明に係る光学部品(反射ミラー)1を配置した光ヘッド装置Hを示したものである。
(光学分品1の使用例)
図5は、本発明に係る光学部品(反射ミラー)1を配置した光ヘッド装置Hを示したものである。
この光ヘッド装置Hは、CD用半導体レーザ(LD)やDVD用半導体レーザ(LD)等の半導体レーザー10と、Blu−Ray用半導体レーザ(LD)11を有する。
尚、本実施例の光ヘッド装置Hでは、半導体レーザー10にCD用半導体レーザ(LD)、DVD用半導体レーザ(LD)を一体にした半導体レーザ(CD/DVD2波長用半導体レーザ(LD))を用いている。しかし、CD用半導体レーザ(LD)、DVD用半導体レーザ(LD)を一体にした半導体レーザー10に限定されるものではない。即ち、光ヘッド装置の光学系は、図5に示したものに限定されるものではない。例えば、光ヘッド装置の光学系において、CD用半導体レーザ(LD)とDVD用半導体レーザ(LD)を個別に配置してもよく、この場合には合成プリズムをもう一つ配置すれば実施可能である。
図5の光ヘッド装置Hにおいて、記録再生のために、半導体レーザー10やBlu−Ray用半導体レーザ(LD)11から発光されたHD DVD用光ディスクに向かう光は、下記のとおりである。
即ち、また、用半導体レーザ10から発光された光(波長680nm、780nm)は、回折格子12を透過し、合成プリズム13の接合面13aで反射され、第1光路上に合成され、偏光ビームスプリッタ14a、コリメートレンズ15を通り、反射ミラーである光学部品1で反射され、λ/4波長板16を透過して直線偏光(p偏光)から円偏光に偏光し、対物レンズ17で図示しない光ディスクのトラック(図示せず)に焦点を合わせるように照射される(第1光路)。
また、Blu−Ray用半導体レーザ(LD)11から発光された光(波長405nm)は、回折格子12aを透過し合成プリズム13を通り、偏光ビームスプリッタ(PBS)14を通過し、コリメートレンズ15により集光され(以上、第1光路)、本発明に係る光学部品1である反射ミラーにより反射され、光路を変え、λ/4波長板16を透過して直線偏光(p偏光)から円偏光(s偏光)に偏光し、対物レンズ17で光ディスク(図示せず)のトラック(図示せず)に焦点を合わせるように照射される(第2光路)。
尚、Blu−Ray用半導体レーザ(LD)11から発光された光(波長405nm)は、図2に示した光学部品(反射ミラー)1の多層膜3の第2多層膜層(ZrO2/SiO2層)3bで反射され、万一透過光があったとしても第1多層膜層(TiO2/SiO2層)により吸収される(反射しない)ようになっている。光学部品(反射ミラー)1の多層膜3の第1多層膜層3a、第2多層膜層3bにより、波長405nmの光はすべて反射される。
上記の場合、Blu−Ray用半導体レーザ(LD)11から発光された光(波長405nm)は、偏光ビームスプリッタ14を通過する際に、光束の一部が偏光ビームスプリッタ14の接合面14aで反射され、第1光ダイオード(Front Monitor Photo Diode)18に受光される。
すなわち、走光系(光ディスクへ進む光路系)の光を一部第1光ダイオード18側へ逃がしこの第1光ダイオード18に受光される光量と光ディスク(図示せず)上の光量とが比例関係(リニアリティ)があることから、第1光ダイオード18は記録時の光ディスク上の光量を調整する機能を有する。この第1光ダイオード18は、記録系の光ヘッドに搭載され、記録時の光ディスク上の光量を調整する。
一方、図示しない光ディスクからの戻り光(再生光)は、上記第1,第2光路を逆行し、対物レンズ17、λ/4波長板16を透過して、反射ミラーである本発明に係る光学部品1により反射され、上記第1,第2光路上のコリメートレンズ15を通過し、偏光ビームスプリッタ14の接合面14aで反射され、第2光ダイオード集積回路(Photo Diode Integral Circuit)19に照射される。
この第2光ダイオード集積回路19は、光ダイオードと増幅器を一体にしたもので、光ディスクからの戻り光(再生光)を受光し光電圧効果により光信号を電気信号に変換する。光ダイオードと増幅器の一体化により信号処理速度が速くなる。
そして、電気信号に変換された信号により、HDDVD光ディスク、Blu−Ray用DVDに記録された音声や画像などの情報が再生される。
尚、上述したように、Blu−Ray用半導体レーザ(LD)11から発光された光(波長405nm)と同様に、偏光ビームスプリッタ14を通過する際に、光束の一部がビームスプリッタ14の接合面14aで反射され、第1光ダイオード(Front Monitor Photo Diode)18に受光される。この第1光ダイオード18は、記録系の光ヘッドに搭載され、記録時の光ディスク上の光量を調整する。
光ディスクからの戻り光(再生光)は、Blu−Ray用半導体レーザ(LD)から発光された光(波長405nm)と同様に、上記第2光路を逆行し、対物レンズ、λ/4波長板を透過して、本発明に係る光学部品である反射ミラーにより反射され、光路を変え、上記第1光路上のコリメートレンズを通過し、偏光ビームスプリッタの接合面で反射され、第2光ダイオード集積回路(Photo Diode Integral Circuit)に照射され、光ディスクからの戻り光(再生光)を受光し光電圧効果により光信号を電気信号に変換する。そして、電気信号に変換された信号により、CD、DVDに記録された音声や画像などの情報が再生される。
CD用半導体レーザ(LD)、DVD用半導体レーザ(LD)から発光された光(波長680nm、780nm)は、図2に示した光学部品(反射ミラー)1の多層膜3の第2多層膜層(ZrO2/SiO2層)3bを透過し、第1多層膜層(TiO2/SiO2層)3aにより反射され、第2多層膜層(ZrO2/SiO2層)3bを透過するようになっている。光学部品(反射ミラー)1の多層膜3の第1多層膜層3a、第2多層膜層3bの反射率特性により、波長680nm、780nmの光はすべて反射される。
以上説明した光学部品1及びその製造方法によれば、光学薄膜(多層膜3)が形成された面(下底2a)とは反対側の裏面(上底2b)にも所望の光学作用に影響しない薄膜を形成するような手間を掛けることなく、被加工物である光学部品1のたわみ(反り)の程度に応じて裏面の端部から所望の周縁まで研削加工して反りをなくすことができる。
また、上述した光学部品1及びその製造方法によれば、積層成膜した面(下底2a)が表面または裏面のどちらの面であるのかを容易に判別しやすくすることができる。即ち光学部品1を所定の断面形状、例えば、光学部品1の透明基板2の積層成膜した表面側を下底2aとし裏面側を上底2bとする台形形状とすることによって、光学部品1の両面のどちらが表面であるか容易に判別することができるので、光学部品1を装置に容易に取り付けることができる。
なお、上述した例では、CD、DVD、HDDVD、Blu−Ray用の光ディスクに記憶再生する光ディスク記録再生装置の光ヘッドに用いられる光学部品(反射ミラー)1及びその製造方法を例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、リアプロジェクション・フロントプロジェクション等の画像表示装置の光学エンジン、液晶露光装置や半導体露光装置等の荷電粒子ビーム装置などに用いられる反射ミラー、ビームスプリッタなどの光学部品に上述した光学部品1及びその製造方法を適用することができる。
以上説明したように、この発明の実施の形態の反射ミラーは、基板側(透明基板2)から第1反射層(第1多層膜3a)、第2反射層(第2多層膜層3b)の順番で積層膜3を積層し、第2反射層(第2多層膜層3b)で波長630nm〜680nm、波長730nm〜830nmのそれぞれの帯域の光を反射し、第1反射層(第1多層膜層3a)で波長390nm〜430nmの帯域の光を反射するように構成している。
この構成によれば、近紫外域(390nm〜400nm)、可視域(400nm〜700nm)、赤外域(700nm〜900nm)における広帯域で反射率特性がほぼ一定となり、p偏光やs偏光の光であっても高い反射率特性を維持し、HDDVD用、Blu−Ray Disc用の光ディスクの情報を再生記録するとき、高品質高画質の音声や画像などの情報の再生記録を可能にする。
また、この発明の実施の形態の反射ミラーにおいて、第1反射層(第1多層膜層3a)は、MgF2又はSiO2の低屈折率誘電体と、SiO2、ZrO2、Nb2O5、Ta2O5、Y2O3、La2O3、TiO2又はHf2O5若しくはこれら混合物である高屈折率誘電体の交互層からなり、第2反射層(第2多層膜層3b)はTiO2、SiO2の交互層から形成できる。
更に、この発明の実施の形態の反射ミラーにおいて、第1反射層(第1多層膜層3a)は高屈折率材料の屈折率をnH、低屈折率材料の屈折率をnLとし、物理膜厚をdとしたとき、少なくとも前記高屈折率誘電体薄膜と前記低屈折率誘電体薄膜とを1回以上繰り返し交互積層し、且つ下記
0.4λ≦4nHd≦1.5λ
0.4λ≦4nLd≦1.5λ
の範囲の光学膜厚を有することができる。
0.4λ≦4nHd≦1.5λ
0.4λ≦4nLd≦1.5λ
の範囲の光学膜厚を有することができる。
また、この発明の実施の形態の反射ミラーにおいて、第2反射層(第2多層膜層3b)は屈折率nHの高屈折率材料からなる層と屈折率nLの低屈折率材料からなる層を有し、且つ前記第2反射層(第2多層膜層3b)の物理膜厚をdとしたとき少なくとも前記高屈折率誘電体薄膜と前記低屈折率誘電体薄膜とを1回以上繰り返し交互積層し、且つ下記
0.5λ≦4nHd≦2λ
0.5λ≦4nLd≦2λ
の範囲の光学膜厚を有することができる。
0.5λ≦4nHd≦2λ
0.5λ≦4nLd≦2λ
の範囲の光学膜厚を有することができる。
また、この発明の実施の形態の反射ミラーにおいて、第1反射層(第1多層膜層3a)は屈折率nH1の高屈折率材料からなる層と屈折率nL1の低屈折率材料からなる層を有し、第2反射層は屈折率nH2の高屈折率材料からなる層と屈折率nL2の低屈折率材料からなる層を有し、且つ前記反射層の物理膜厚をdとしたとき、少なくとも前記高屈折率誘電体薄膜と前記低屈折率誘電体薄膜とを1回以上繰り返し交互積層し、且つ下記
0.4λ≦4nH1d≦1.5λ
0.4λ≦4nL1d≦1.5λ
0.5λ≦4nH2d≦2λ
0.5λ≦4nL2d≦2λ
の範囲の光学膜厚を有することができる。
0.4λ≦4nH1d≦1.5λ
0.4λ≦4nL1d≦1.5λ
0.5λ≦4nH2d≦2λ
0.5λ≦4nL2d≦2λ
の範囲の光学膜厚を有することができる。
また、この発明の実施の形態の反射ミラーにおいて、第1反射層(第1多層膜層3a)、第2反射層(第2多層膜層3b)を構成する高屈折率・低屈折率誘電体薄膜を真空蒸着、イオンアシスト蒸着、イオンプレーティング、又はスパッタリング等の物理蒸着法、若しくは、CVDの化学蒸着法、或いは、コート液に浸漬させコートする浸漬法、又は、スピン法で形成できる。
また、この発明の実施の形態の反射ミラーにおいて、基材直上(透明基板2)にAl、Ag、Au又はSiの金属及び軽金属が形成されその上に第1反射層(第1多層膜層3a)、第2反射層(第2多層膜層3b)が形成された構成としてもよい。
(その他)
また、CD、DVD、HDDVD、Blu−Ray用の光ディスクに記録再生する光ディスク記録再生装置の光ヘッドに用いられる反射ミラーにおいて、近紫外域(〜400nm)から、可視域(400nm〜700nm)、赤外域(700nm〜1000nm)に亘る広帯域で、高い反射率特性を備えた多層膜を積層したものが知られている。(例えば、特開2000−99983号公報、特開2005−129186号公報等)
しかしながら、特開2000−99983号公報の図15、特開2005−29186号公報の図7(A)(B)(C)に示すように、近紫外域の帯域やs偏光の反射率特性をみると、変動が大きく、反射率が一定していないために、HDDVD用、Blu−Ray用の高品質高画質の光ディスクの情報を再生したり、記録するとき、音声や画像の品質が劣ってしまう可能性がある。
(その他)
また、CD、DVD、HDDVD、Blu−Ray用の光ディスクに記録再生する光ディスク記録再生装置の光ヘッドに用いられる反射ミラーにおいて、近紫外域(〜400nm)から、可視域(400nm〜700nm)、赤外域(700nm〜1000nm)に亘る広帯域で、高い反射率特性を備えた多層膜を積層したものが知られている。(例えば、特開2000−99983号公報、特開2005−129186号公報等)
しかしながら、特開2000−99983号公報の図15、特開2005−29186号公報の図7(A)(B)(C)に示すように、近紫外域の帯域やs偏光の反射率特性をみると、変動が大きく、反射率が一定していないために、HDDVD用、Blu−Ray用の高品質高画質の光ディスクの情報を再生したり、記録するとき、音声や画像の品質が劣ってしまう可能性がある。
そこで、近紫外域(390nm〜400nm)から、可視域(400nm〜700nm)、赤外域(700nm〜900nm)に亘る広帯域において、反射率特性が変動せず略一定であり、p偏光やs偏光の光であっても高い反射率特性を維持し、HD−DVD用、Blu−Ray用の光ディスクの情報を再生記録するとき、高品質高画質の音声や画像などの情報を再生記録することを可能にする多層膜が望ましい。
これを可能にするための多層膜3の具体的な実施例は、図1〜図5及び上述した表1に示したもの、及びその説明と同じであるので、詳細な説明は省略する。
そして、この発明の実施の形態の多層膜3は、基板側(透明基板2側)から390nm〜410nmの波長の光を吸収し且つそれ以外の波長の光を反射する第1層(第1多層膜層3a)と、390nm〜410nmの波長の光を反射し且つそれ以外の波長の光を吸収する第2層(第2多層膜層3b)を順に積層した構成とすることができる。
この構成の多層膜によれば、近紫外域(390nm〜400nm)から、可視域
(400nm〜700nm)、赤外域(700nm〜900nm)に亘る広帯域において、反射率特性が変動せず略一定であり、p偏光やs偏光の光であっても高い反射率特性を維持し、HD−DVD用、Blu−Ray用の光ディスクの情報を再生記録するとき、高品質高画質の音声や画像などの情報を再生記録することを可能にすることができる。
(400nm〜700nm)、赤外域(700nm〜900nm)に亘る広帯域において、反射率特性が変動せず略一定であり、p偏光やs偏光の光であっても高い反射率特性を維持し、HD−DVD用、Blu−Ray用の光ディスクの情報を再生記録するとき、高品質高画質の音声や画像などの情報を再生記録することを可能にすることができる。
また、この発明の実施の形態の多層膜3は、基板側(透明基板2側)からSiO2、ZrO2の交互層からなる第1層(第1多層膜層3a)と、TiO2、SiO2の交互層からなる第2層(第2多層膜層3b)を有することができる。
更に、この発明の実施の形態の多層膜3において、それ以外の波長とは、410nm〜1000nmまでの広帯域である。
(他の発明)
また、本発明以外の別発明として、基材の第1面に高屈折率誘電体薄膜、中間屈折率誘電体薄膜、低屈折率誘電体薄膜を積層成膜し、基材の第2面を加工することを特徴とする光学部品の製造方法がある。
(他の発明)
また、本発明以外の別発明として、基材の第1面に高屈折率誘電体薄膜、中間屈折率誘電体薄膜、低屈折率誘電体薄膜を積層成膜し、基材の第2面を加工することを特徴とする光学部品の製造方法がある。
また、基材の第1面に高屈折率誘電体薄膜、中間屈折率誘電体薄膜、低屈折率誘電体薄膜を積層成膜し、基材の第2面に加工を施したことからなる光学部品がある。
従来、例えばCD、DVD、HDDVD、Blu−Ray用の光ディスク等の記録媒体が知られている。このような記録媒体に情報を記録再生する場合、記録・再生用の光ヘッド(光学部品)を有する光ディスク記録再生装置が用いられている。また、リアプロジェクション・フロントプロジェクション等の画像表示装置では、画像用の光を射出する光学エンジンや、この光学エンジンから射出される光を反射する反射ミラー等の光学部品を有する。更に、液晶露光装置や半導体露光装置等の荷電粒子ビーム装置では、反射ミラー、ビームスプリッタなどの光学部品が用いられている。
これらの光学部品としては、基板にガラス基板(透明基板)を用い、このガラス基板の一方の主表面にARコート等の光学薄膜を施すようにした積層光学部品が知られている(例えば特許文献1参照)。
しかし、この場合には、ガラス基板とARコートとの熱膨張係数の違い等の影響によりガラス基板の主表面側に圧縮応力が発生する。しかも、この状態で薄肉の樹脂製光学素子をガラス基板の他方の主表面に接着剤を用いて積層した場合、圧縮応力の影響によって光学部材はARコート形成面側(光学薄膜形成面側)に反りが生じてしまう。このため、従来は、光学薄膜が形成された面とは反対側の裏面にも所望の光学作用に影響しない薄膜を形成して、光学部品の反りを防ぐようにしていた。
一方、被加工物の一方の面Aをダイヤモンド砥粒で研磨(第1研磨)することにより、一方の面Aの表面形状及び表面粗度を修正し、被加工物をワークホルダから分離すると、トワイマン(Twyman)効果により大きく湾曲する。その後、被加工物の他方の面(裏面)Bを研磨し、一方の面Aを研磨し、両面共形状精度の高い加工面を得る技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
また、ガラス基板等の被加工物をワックスによって基台に接着し、ガラス基板等を研削加工する場合、接着時に熱を加えるため、被加工物を接着する基板と被加工物の間の熱膨張差あるいは温度差により、被加工物が変形する(例えば特許文献3参照)。このように、研削加工時に被加工物表面に微細な歪み層が形成されるために被加工物が変形する反りが発生することは、トワイマン効果として知られているが、被加工物の両面を、ストレート砥石を用いてトラバース研削加工し反りをなくす方法も知られている。
特許文献(1)として、例えば特開2004−258377号公報があり、特許文献(2)として、例えば特開昭63−200951号公報があり、特許文献(3)として、例えば特開平8−174395号公報がある。
しかしながら、上記特許文献(1)の光学部品では、ガラス基板の一方の面(表面)に光学薄膜が形成する一方、ガラス基板の他方の面(裏面)にも所望の光学作用に影響しない薄膜を形成しなければならず、手間が掛かってしまう。
また、上述した特許文献(2),(3)においては、ワックス等の影響により反りを生じてしまった被加工物を研磨または研削加工するとはいえ、被加工物の表面(一方の面A)または裏面(他方の面B)全体を研削加工しているが、被加工物に発生する反りの程度に応じて研削加工していない。このため、反りの程度を超えて研削加工しすぎてしまうおそれがあり、被加工物の反りを無くすことができない可能性がある。
また、装置に光学部品を取り付ける際に、積層成膜した面が表面または裏面のどちらの面であるのか判別しにくい場合もある。
さらに、装置に矩形の開口部を設けておき、光学部品を取り付けるときに、その光学部品に開口部に引っかかるようなごく簡単な突起状のものをつけておくことで容易に装置に取り付けることが可能になる。
そこで、この別発明では、反り防止用の薄膜を形成するような手間を掛ける必要がなく、積層成膜した面を容易に判別できる光学部品の製造方法及びその製造方法を用いた光学部品を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、この別発明の実施の形態では、断面形状が、高屈折率誘電体薄膜と低屈折率誘電体薄膜を交互に積層成膜した基材の第1面を下底とし第2面を上底とする台形形状である光学部品としている。
また、この発明の実施の形態では、基材の第1面に高屈折率誘電体薄膜と低屈折率誘電体薄膜を交互に積層成膜し、基材の第2面の周縁を研削加工する光学部品の製造方法としている。
更に、この発明の実施の形態では、基材の第1面に高屈折率誘電体薄膜と低屈折率誘電体薄膜を交互に積層成膜し、基材の第2面周縁を研削加工し、第1面を下底とし、第2面を上底とする台形形状に研削加工する光学部品の製造方法としている。
以上により、本発明以外の発明は、光学薄膜が形成された面とは反対側の裏面にも所望の光学作用に影響しない薄膜を形成する必要がなく、被加工物である光学部品のたわみ(反り)の程度に応じて裏面の周縁の研削加工により反りをなくすことができる。また、積層成膜した面が表面または裏面のどちらの面であるのかを容易に判別しやすくすることができ、所定の断面形状、例えば、表面を下底とし裏面を上底とする台形形状とすることによって、どちらが表面であるか容易に判別することができ、しかも装置に容易に取り付けることができる。
1・・・光学部品(反射ミラー)
2・・・透明基板(基材)
3・・・積層膜
3a・・・第1多層膜層(第1反射層)
3b・・・第2多層膜層(第2反射層)
2・・・透明基板(基材)
3・・・積層膜
3a・・・第1多層膜層(第1反射層)
3b・・・第2多層膜層(第2反射層)
Claims (7)
- 基板側から第1反射層、第2反射層の順番で積層膜を積層し、第2反射層で波長630nm〜680nm、波長730nm〜830nmのそれぞれの帯域の光を反射し、第1反射層で波長390nm〜430nmの帯域の光を反射するように構成したことを特徴とする光学部品。
- 請求項1記載の光学部品において、第1反射層はMgF2又はSiO2の低屈折率誘電体とSiO2、ZrO2、Nb2O5、Ta2O5、Y2O3、La2O3、TiO2又はHf2O5若しくはこれら混合物である高屈折率誘電体の交互層からなり、第2反射層はTiO2、SiO2の交互層からなることを特徴とする光学部品。
- 請求項1記載の光学部品において、第1反射層は屈折率nHの高屈折率材料と屈折率nLの低屈折率材料からなる層を有し、且つ前記第1反射層の物理膜厚をdとしたとき、少なくとも前記高屈折率誘電体薄膜と前記低屈折率誘電体薄膜とを1回以上繰り返し交互積層し、且つ下記
0.4λ≦4nHd≦1.5λ
0.4λ≦4nLd≦1.5λ
の範囲の光学膜厚を有することを特徴とする光学部品。 - 請求項1記載の光学部品において、第2反射層は屈折率をnHの高屈折率材料からなる層と屈折率nLの低屈折率材料からなる層を有すると共に、且つ前記第2反射層の物理膜厚をdとしたとき、少なくとも前記高屈折率誘電体薄膜と前記低屈折率誘電体薄膜とを1回以上繰り返し交互積層し、且つ下記
0.5λ≦4nHd≦2λ
0.5λ≦4nLd≦2λ
の範囲の光学膜厚を有することを特徴とする光学部品。 - 請求項1記載の光学部品において、第1反射層は屈折率nH1の高屈折率材料からなる層と屈折率nL1の低屈折率材料からなる層を有し、第2反射層は屈折率nH2の高屈折率材料からなる層と屈折率nL2の低屈折率材料からなる層を有し、且つ前記反射層の物理膜厚をdとしたとき、少なくとも前記高屈折率誘電体薄膜と前記低屈折率誘電体薄膜とを1回以上繰り返し交互積層し、且つ下記
0.4λ≦4nH1d≦1.5λ
0.4λ≦4nL1d≦1.5λ
0.5λ≦4nH2d≦2λ
0.5λ≦4nL2d≦2λ
の範囲の光学膜厚を有することを特徴とする光学部品。 - 請求項5記載の光学部品において、第1反射層を構成する高屈折率誘電体薄膜及び第2反射層を構成する低屈折率誘電体薄膜は、真空蒸着、イオンアシスト蒸着、イオンプレーティング又はスパッタリングの物理蒸着法、若しくは、CVDの化学蒸着法、或いは、コート液に浸漬させコートする浸漬法又はスピン法で形成されることを特徴とする光学部品。
- 請求項6記載の光学部品において、基材直上にAl、Ag、Au又はSi金属及び軽金属が形成され、且つその上に第1反射層、第2反射層が形成されていることを特徴とする光学部品。
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