JP2008256924A - 光学システム - Google Patents

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啓文 小池
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Abstract

【課題】例えばプロジェクタ等に用いられる1PBS方式の光学システムにおいて、出射される光に輝度の非対称性が生じてしまうことを防止する。
【解決手段】光学システムは、複数の光のうち、第1波長の第1光を選択反射する第1選択反射面及び第2波長の第2光を選択反射する第2選択反射面を含み、第1及び第2選択反射面は、それらの輪郭線により、第1及び第2光が二つの領域に分断されるように相互に交差して配置されており、入射された複数の光を一つの光に合成して出射する合成手段(200)と、第1及び第2光が分断された二つの領域を、第1及び第2選択反射面の輪郭線を中心線として線対称に近付けるように、第1及び第2光の形状を変形する変形手段(120)と、複数の光に対して夫々設けられており、複数の光を合成される前に夫々変調する複数の変調手段(310、320、330)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば液晶ライトバルブを備えたプロジェクタ等に用いられる光学システムの技術分野に関する。
この種の光学システムとして、光源から出射する白色光を複数の光に分離した後、分離した複数の光夫々に対して液晶ライトバルブ等を用いて変調を行うカラーの光学システムがある。変調された複数の光は、最終的にプリズム等を用いて1つの光に合成されて出射される。尚、プリズム等の光を合成するために用いられる部材の構成は複雑且つ高い精度が要求されるため、これらの部材の構成を簡単化し、コストの低減や信頼性の向上を図るという技術が提案されている。
例えば特許文献1では、二つの相交差する選択反射面を内部に含む一つのプリズムによって、3色の光を分離及び合成する1PBS(ポラリゼーション・ビーム・スプリッタ)方式の光学システムが提案されている。
国際公開2004/068197号公報
しかしながら、上述した技術においては、プリズム内に設けられた一つの選択反射面に入射する光が、プリズム内に設けられた他の選択反射面によって二つの領域に分断される。即ち、一の選択反射面に向かって入射される光は、その進行方向の背後から見て、他方の選択反射面の輪郭線により二つの領域に分断される。このため、分断された領域で互いに光の量や形状等に違いが生じ、結果的に表示される画像等において輝度の非対称性が生じてしまうおそれがあるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、1PBS光学システムを採用しつつ、投射用或いは表示用に出射される光に輝度の非対称性が生じてしまうことを防止可能である光学システムを提供することを課題とする。
本発明の光学システムは上記課題を解決するために、入射される複数の光のうち少なくとも第1波長の第1光を選択反射する第1選択反射面及び前記入射された複数の光のうち少なくとも前記第1波長と異なる第2波長の第2光を選択反射する第2選択反射面を含み、前記入射される第1光が、その進行方向の背後から見て前記第2選択反射面の輪郭線により二つの領域に分断されると共に、前記入射される第2光が、その進行方向の背後から見て前記第1選択反射面の輪郭線により二つの領域に分断されるように、前記第1及び前記第2選択反射面が相互に交差するように配置されており、前記第1及び第2選択反射面で反射及び透過することで、前記入射された複数の光を一つの光に合成して出射する合成手段と、前記第1光が分断された二つの領域を、前記第2選択反射面の輪郭線を中心線として線対称に近付けると共に、前記第2光が分断された二つの領域を、前記第1選択反射面の輪郭線を中心線として線対称に近付けるように、前記合成手段に入射される前段にて前記第1及び第2光の形状を変形する変形手段と、前記複数の光に対して夫々設けられており、前記複数の光が前記一つの光に合成される前に前記複数の光を夫々変調する複数の変調手段とを備える。
本発明に係る光学システムによれば、その動作時に、合成手段に対して第1波長の第1光と、第1波長とは異なる第2波長の第2光とを含む複数の光が入射される。そして、入射された複数の光のうち、第1光は第1選択反射面により選択反射され、第2光は第2選択反射面により選択反射される。尚、ここでの「選択反射」とは、例えば波長等に応じて、入射された光に対して反射及び透過のいずれか一方を行うことをいう。
このような第1選択反射面及び第2選択反射面における選択反射により、合成手段に入射された複数の光は一つの光に合成されて出射される。尚、複数の光は、一つの光に合成される前に、複数の光に対して夫々設けられた変調手段によって変調される。変調手段は、典型的には液晶装置等のライトバルブであり、光を変調することによって、例えば合成された光をスクリーン等に投射して、画像を表示することが可能となる。
ここで本発明では特に第1選択反射面は、入射される第2光が、その進行方向の背後から見て第1選択反射面の輪郭線により二つの領域に分断されるように配置されており、第2選択反射面は、入射される第1光が、その進行方向の背後から見て第2選択反射面の輪郭線により二つの領域に分断されるように配置されている。また、第1選択反射面及び第2選択反射面は、相互に交差するように配置されている。
従って、仮に何らの対策も採らねば、第1光について、第2選択反射面の存在によって分断された領域で互いに光の量や形状等に違いが生じ、結果的に表示される画像等において輝度の非対称性が大なり小なり生じてしまう。同様に、第2光について、第1選択反射面の存在によって分断された領域で互いに光の量や形状等に違いが生じ、結果的に表示される画像等において輝度の非対称性が大なり小なり生じてしまう。
しかるに本発明では特に、上述した合成手段に入射される前段にて第1及び第2光の形状を変形する変形手段が備えられている。変形手段において、第1光は、第2選択反射面により分断された二つの領域が、第2選択反射面の輪郭線を中心線として線対称に近付くように変形され、第2光は、第1選択反射面により分断された二つの領域が、第1選択反射面の輪郭線を中心線として線対称に近付くように変形される。従って、第1及び第2選択反射面で分断された際に生じる、分断された二つの領域における互いの光の量や形状等の違いを低減或いは無くすことが可能である。従って、例えば合成手段により合成された光を用いて画像等を表示する際に、輝度の非対称性が生じてしまうことを防止することが可能である。
尚、合成手段から出射した光は、使用しない部分を削る等して、最終的に表示される画像の形(例えば、長方形)に更に変形されるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明に係る光学システムによれば、変形手段により合成手段に入射する光を変形させておくことで、例えば1PBS方式を採用しつつも、出射される光に輝度の非対称性が生じてしまうことを防止することが可能である。
本発明の光学システムの一態様では、光源光を出射する光源手段と、該出射された光源光を前記入射される複数の光へと分離する分離手段とを更に備える。
この態様によれば、上述した合成手段に入射する複数の光は、先ず光源光として光源手段から出射され、分離手段によって複数の光へと分離される。分離手段は、典型的にはダイクロイックミラーであり、入射した光は波長に応じて分離される。尚、光源手段と分離手段とは別々に設けられていなくともよく、例えば、複数の光を個別に出射する複数の光源を備えることで足りる。
分離手段を用いることで、光源手段から出射される光源光を複数の光として合成手段に入射させることができる。従って、上述した出射される光に輝度の非対称性が生じてしまうことを防止するという効果を確実に得ることができる。
本発明の光学システムの他の態様では、前記合成手段は、前記第1選択反射面が、前記第1光を、前記第1光の波長に応じて選択的に反射又は透過するのに加えて前記第1光の偏光状態に応じて選択的に反射又は透過し、前記第2選択反射面が、前記第2光を、前記第2光の波長に応じて選択的に反射又は透過するのに加えて前記第2光の偏光状態に応じて選択的に反射又は透過するように、構成されており、前記複数の変調手段は、前記第1選択反射面で前記第1光の偏光状態に応じて選択的に反射又は透過した段階で前記第1光を変調し、前記第2選択反射面で前記第2光の偏光状態に応じて選択的に反射又は透過した段階で前記第2光を変調する。
この態様によれば、合成手段において、第1選択反射面に入射した第1光及び第2選択反射面に入射した第2光は、波長に応じて選択的に反射又は透過するのに加えて、偏光状態に応じて選択的に反射又は透過される。第1及び第2選択反射面は、典型的には波長選択性を有する偏光ビームスプリッタ(Polarization Beam Splitter:PBS)面である。
また第1光は、第1選択反射面で偏光状態に応じて選択的に反射又は透過された段階で変調手段により変調され、第2光は、第2選択反射面で偏光状態に応じて選択的に反射又は透過された段階で変調手段により変調される。
例えば、変調手段が反射型の液晶ライトバルブである場合、第1及び第2光は夫々、第1及び第2選択反射面により偏光状態に応じて選択反射された後、液晶ライトバルブで変調されると共に反射され、再度第1及び第2選択反射面に入射する。この際、第1及び第2光は変調の際に偏光状態が変化しているため、第1及び第2選択反射面において、反射及び透過のうち、最初に入射した際とは異なる挙動を示す。即ち、最初に入射した際に反射されていれば、変調後に入射した際は透過され、最初に入射した際に透過されていれば、変調後に入射した際は反射される。これにより、第1及び第2光は、合成手段に入射した後に、変調されると共に合成手段に対して入射した方向とは異なる方向に出射される。よって、例えば互いに異なる方向から合成手段に対して入射される光を合成することが可能となる。
以上説明したように、本態様に係る光学システムによれば、合成手段に入射する複数の光夫々を、確実に変調及び合成することが可能であり、1PBS方式の光学システムで、RGB(赤緑青)3色のカラー表示が可能となる。
本発明の光学システムの他の態様では、前記合成手段は、前記第1選択反射面及び前記第2選択反射面を接合面として接合された複数の光学部材を含む。
この態様によれば、合成手段は、例えば複数の透過部材が組み合わされたプリズム等であって、第1選択反射面及び第2選択反射面を接合面として接合されている。よって、比較的簡単に1PBS方式の光学システムを構築しつつ、合成手段に入射された複数の光を、接合面である第1及び第2選択反射面によって反射又は透過することで、確実に合成して出射させることが可能である。
本発明の光学システムの他の態様では、前記合成手段は、前記第1光が、前記第2選択反射面に平行に前記第1選択反射面に入射し、前記第2光が、前記第1選択反射面に平行に前記第2選択反射面に入射するように、構成されている。
この態様によれば、第1光は第2選択反射面に平行に入射され、第2光は第1選択反射面に平行に入射される。よって、第1及び第2光の進行方向の背後から見て、第1及び第2選択反射面は直線となり、その直線によって第1及び第2光は夫々二つの領域に分断される。このため、変形手段により合成手段に入射する光を変形させておくことで、分断された二つの領域における互いの光の量や形状等の違いを低減或いは無くすことが可能である。従って、出射される光に輝度の非対称性が生じてしまうことを防止することが可能である。
本発明の光学システムの他の態様では、前記変形手段は、基板上に複数のレンズが配置されたインテグレータレンズアレイを含む。
この態様によれば、変形手段は、基板上に複数のレンズが配置されたインテグレータレンズアレイを含んでおり、入射した光を複数のレンズの形状に変形して出射する。このため、複数のレンズの形状を上述した線対称となるような形状にすることで、合成手段に入射する光の形状を、より確実に線対称に近付けることができる。従って、出射される光に輝度の非対称性が生じてしまうことを防止するという効果を得ることができる。
上述した変形手段がインテグレータレンズアレイを含む態様では、前記複数のレンズの各々は、前記基板上で平面的に見て十字形であるように構成してもよい。
このように構成すれば、変形手段から出射される光は、十字形に変形される。尚、ここでの「十字形」は、中心に対して90度回転対称となるような十字形である。よって、光源から出射された光は、合成手段の第1及び第2選択反射面による輪郭線に対し、線対称となる形状で入射する。従って、出射される光に輝度の非対称性が生じてしまうことを防止することができる。
更に、光が十字形であれば、例えば、最終的に長方形として光を出射する場合に、十字形における2箇所の対向する凸部を削るだけで長方形に変形できる。よって、比較的簡単に長方形の光を出射させることが可能である。また、正方形に変形された場合と比較して、削る部分が少ない。よって、光の利用効率が向上し、より明るい光を出射させることが可能である。
或いは変形手段がインテグレータレンズアレイを含む態様では、前記複数のレンズの各々は、前記基板上に互いに入れ子状に配置されているように構成してもよい。
このように構成すれば、複数のレンズの各々が基板上に互いに入れ子状に配置されるため、複数のレンズを効率よく基板上に配置することができる。尚、「入れ子状」とは、複数のレンズにおける互いの凹凸が組み合わさり、相隣接するレンズ間の隙間が殆ど或いは全く無いように配置されている状態をいう。レンズ間の隙間を無くすことにより、変形手段による光の利用効率の低下を防止できる。よって、より明るい光を出射させることが可能となる。
本発明の光学システムの他の態様では、前記合成された光の形状を変形するアナモフィックレンズを更に備える。
この態様によれば、合成された光が合成手段から出射される先にアナモフィックレンズが更に備えられ、入射する合成された光を変形する。よって、変形手段により変形された光の形状を、合成された後に、最終的に出射したい形に変形することが可能となる。
アナモフィックレンズでは、光の形状の比率を変えて変形するため、使用しない光を部分的に削るようなことが無い。よって、光の利用効率を向上させ、より明るい光を出射させることが可能となる。
上述したアナモフィックレンズを更に備えた態様では、前記変形手段は、基板上に複数のレンズが配置されたインテグレータレンズアレイを含み、前記複数のレンズの各々は、正方形であるように構成してもよい。
このように構成すれば、光は先ずインテグレータレンズアレイにより正方形に変形され、最終的にアナモフィックレンズにより更に変形される。例えば、アナモフィックレンズで長方形に変形させる場合、もとの形状が正方形であれば、縦と横の比を変化させるだけで済む。よって、アナモフィックレンズの構成を簡単化することができる。従って、装置の複雑化及びコストの増大を防止することが可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態に係る光学システムの全体構成について、図1から図3を参照して説明する。ここに図1は、第1実施形態に係る光学システムの全体構成を概略的に示す斜視図である。また図2は、第1実施形態に係るインテグレータの構成を示す拡大平面図であり、図3は、第1実施形態に係る変形された光の利用方法を示す平面図である。
図1において、本実施形態に係る光学システムは、本発明の「光源手段」の一例である光源110と、本発明の「変形手段」の一例であるインテグレータ120と、偏光板130と、本発明の「分離手段」の一例であるダイクロイックミラー140及びカラーセレクタ150と、反射ミラー160及び170と、本発明の「合成手段」の一例であるプリズム200と、本発明の「変調手段」の一例である第1液晶装置310、第2液晶装置320及び第3液晶装置330とを備えて構成されている。
光源110は、例えば発光ダイオードや高圧水銀ランプ等であり、例えば比較的強い白色光等を照射する。
インテグレータ120は、例えば基板上に同じ形状の複数のレンズが配置されたインテグレータレンズアレイである。インテグレータレンズアレイは、入射する光を複数のレンズと同じ形状に変形させる。以下に、その具体例を示す。
図2において、インテグレータ120におけるレンズ121は、入射光の光軸方向から平面的に見て、十字形をしており、互いに入れ子状に配置されている。このように構成すれば、インテグレータ120に入射した光は、レンズ121と同じ十字形に変形する。また、インテグレータ120によって光の利用効率が低下してしまうことを防止できる。
図3において、十字形は121aと121bとに分けることができ、表示の際に121bの部分の光を削ることにより、121aの形として画像を表示することが可能となる。尚、121aの形状は、典型的には縦横比が4:3或いは16:9の長方形である。
図1に戻り、偏光板130は、例えば特定の偏光方向の光だけを通すようなものであって、入射する光の偏光方向を統一する。
ダイクロイックミラー140は、例えばガラスに特定の波長域を反射する薄膜をコーティングしたものであって、入射した光を波長(即ち、色)によって分離する。
カラーセレクタ150は、例えば複数の波長の光を含む光に対して、特定波長の光の偏光方向を変化させる。
反射ミラー160及び170は、例えばガラスにアルミニウム(Al)等の薄膜をコーティングしたものであり、光に対し比較的高い反射率を有する。
プリズム200は、1PBS方式の光学システムを構築するものであり、複数の透過性部材を接合することにより構成されており、その接合面に、本発明の「選択反射面」の一例である第1PBS面210及び第2PBS面220が配置されている。第1PBS面210及び第2PBS面220は、互いに平行及び直交しないように交差して配置されている。また、第1PBS面210は、本発明の「第1光」の一例である赤色光及び緑色光の入射方向に対して平行であり、入射したそれらの光を二つの領域に分断する。第2PBS面は、本発明の「第2光」の一例である青色光の入射方向に対して平行であり、入射した青色光を二つの領域に分断する。
次に、液晶装置310、320及び330の構成について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。ここに図4は、液晶装置の構成を示す平面図であり、図5は、図4のH−H´線断面図である。尚ここでは、駆動回路内蔵型のTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとって説明する。
図4及び図5において、本実施形態に係る液晶装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板等の透明基板である。対向基板20も、TFTアレイ基板10と同様に、透明基板である。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されている。TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素電極が設けられた画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(即ち、基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図5において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。画素電極9aは、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電膜からなり、配向膜は、ポリイミド膜などの有機膜からなる。他方、対向基板20上には、格子状又はストライプ状の遮光膜23が形成された後に、その全面に亘って対向電極21が設けられており、更には最上層部分に配向膜が形成されている。対向電極21は、ITO膜などの透明導電膜からなり、配向膜は、ポリイミド膜などの有機膜からなる。このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が形成されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で所定の配向状態をとる。
次に、本実施形態に係る光学システムの動作及び効果について、図1に加えて図6から図9を参照して説明する。ここに図6は、プリズムに入射する光の形状を示す平面図である。また図7から図9は、プリズム内での光の透過及び反射を示す平面図である。
図1において、光源110から出射された白色光(即ち、青色光、赤色光及び緑色光を含む光)は、先ずインテグレータ120に入射する。インテグレータ120では、上述したように、光の形状が十字形に変形する(図2及び図3参照)。そして、光は偏光板130に入射し、偏光方向が図中の矢印P1方向(即ち、Y方向)に統一される。
続いて、光はダイクロイックミラー140に入射し、波長(即ち、色)の違いによって2つの光に分離される。ここでは、青色光のみを反射することで、青色光をX方向に分離し、他の光(即ち、赤色光及び緑色光)は透過させY方向に進行させている。X方向に分離された青色光は、反射ミラー160によってZ方向に反射され、プリズム200に入射する。尚、この際の青色光の偏光方向は矢印P2方向(即ち、Y方向)である。
他方、ダイクロイックミラー140を透過した赤色光及び緑色光は、カラーセレクタ150に入射する。カラーセレクタ150は、緑色光の偏光方向を90度変化させ、矢印P4方向(即ち、X方向)とする。尚、赤色光の偏光方向は変化されず、矢印P3方向(即ち、Y方向)のままである。
続いて、赤色光及び緑色光は、反射ミラー170によりX方向に反射され、プリズム200に入射する。ここで、赤色光の偏光方向は矢印P5方向(即ち、Y方向)のままであるが、緑色光の偏光方向は、反射によって矢印P6方向(即ち、Z方向)となる。
図6(a)において、青色光はプリズム200に対して、図中に鎖線で示す十字形で入射する。この際、青色光の形状は、入射方向に平行である第2PBS面220がなす直線に対して線対称である。このため、第2PBS面220を境界面として、プリズム200の図中の左上部分200aと右下部分200bとに入射する光は対称となる。よって、例えば長方形のような線対称とならない形状の光を入射する場合と比較して、プリズム200出射後の光により表示される画像の輝度の非対称性を改善することが可能となる。
図6(b)において、赤色光及び緑色光も、上述した青色光と同様に、図中に鎖線で示す十字形で入射する。ここでも赤色光及び緑色光の形状は、入射方向に平行である第1PBS面210がなす直線に対して線対称である。このため、第1PBS面210を境界面として、プリズム200の図中の左上部分200cと右下部分200dとに入射する光は対称となる。よって、プリズム200出射後の光により表示される画像の輝度の非対称性を改善することが可能となる。
次に、プリズム200内における光の反射及び透過の状態を、青色光、赤色光及び緑色光の夫々について別々に説明する。
図7において、青色光はプリズム200に対しZ方向に入射する。青色光は、プリズム200に入射すると、第1PBS面210を透過して、第1液晶装置310に入射する。そして、第1液晶装置310により変調及び反射され、再び第1PBS210面に入射する。この際、青色光は第1液晶装置310により位相が変化させられているため、第1PBS面210によって反射される。こうして、青色光はプリズム200からY方向へ出射される。
図8において、赤色光はプリズム200に対しX方向に入射する。赤色光は、プリズム200に入射すると、第2PBS面220を透過して、第2液晶装置320に入射する。そして、第2液晶装置320により変調及び反射され、再び第2PBS面220に入射する。この際、赤色光は第2液晶装置320により位相が変化させられているため、第2PBS面210によって反射される。こうして、赤色光はプリズム200からY方向へ出射される。
図9において、緑色光はプリズム200に対しX方向に入射する。緑色光は、プリズム200に入射すると、第2PBS面220によって反射され(即ち、この時点で赤色光と分離される。)、第3液晶装置330に入射する。そして、第3液晶装置330により変調及び反射され、再び第2PBS面220に入射する。この際、緑色光は第3液晶装置330により位相が変化させられているため、第2PBS面220を透過する。こうして、緑色光はプリズム200からY方向へ出射される。
上述したように、プリズム200に入射した光は第1PBS面210及び第2PBS面において透過又は反射されることにより、一旦3色の光に分離され、夫々異なる液晶装置によって変調される。そして、再び第1PBS面210及び第2PBS面において透過又は反射され、1つの光に合成されてプリズム200からY方向に出射する。
プリズム200から出射された光は、図3を用いて説明したように、不要な部分121bが削られて121aの光が出射される。このような動作は、例えば図示しない反射ミラー等によって121bの光が全反射されることで行われる。また、この際反射された121bの光を、再度光源からの光と合わせて利用するようにしてもよい。
以上説明したように、第1実施形態に係る光学システムによれば、1PBS方式を採用しつつも、インテグレータ120において、光を十字形とすることで、プリズム200による光の分断の際に、分断された領域同士での光の量や形状等の違いを低減或いは無くすことが可能である。従って、出射する光によって画像等を表示する際に、輝度の非対称性が生じてしまうことを防止することが可能である。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る光学システムについて、図10を参照して説明する。ここに図10は、アナモフィックレンズの動作を示す側面図である。尚、第2実施形態は、上述の第1実施形態と比べて、アナモフィックレンズが追加されている点で異なり、その他の構成は概ね同様である。このため第2実施形態では、アナモフィックレンズについて詳細に説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。
図10において、アナモフィックレンズ400はプリズム200の出射側に設けられる。尚、第2実施形態では、光源から出射される光は、インテグレータ120により正方形に変形される。このため、プリズム200から出射される光も正方形である。光が正方形の場合、第1実施形態で示した十字形と同じく、プリズム200に入射する際に、第1PBS面210又は第2PBS面に対して線対称となる。よって、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に輝度の非対称性を改善するという効果が得られる。
プリズム200から出射した正方形の光は、アナモフィックレンズ400に入射することで長方形に変形する。即ち、光はアナモフィックレンズ400によって歪曲され、縦横比が変化して長方形となる。アナモフィックレンズ400を用いる場合、第1実施形態のように使用しない光を削らなくともよいため、光の利用効率が向上する。従って、最終的により明るい光を出射することができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る光学システムによれば、アナモフィックレンズを追加することにより、光の利用効率を向上させることができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光学システムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
第1実施形態に係る光学システムの全体構成を概略的に示す斜視図である。 第1実施形態に係るインテグレータの構成を示す拡大平面図である。 第1実施形態に係る変形された光の利用方法を示す平面図である。 第1実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図である。 図1のH−H´線断面図である。 プリズムに入射する光の形状を示す平面図である。 青色光のプリズム内での光の透過及び反射を示す平面図である。 赤色光のプリズム内での光の透過及び反射を示す平面図である。 緑色光のプリズム内での光の透過及び反射を示す平面図である。 アナモフィックレンズの動作を示す側面図である。
符号の説明
110…光源、120…インテグレータ、130…偏光板、140…ダイクロイックミラー、150…カラーセレクタ、160、170…反射ミラー、200…プリズム、210…第1PBS面、220…第2PBS面、310…第1液晶装置、320…第2液晶装置、330…第3液晶装置、400…アナモフィックレンズ

Claims (10)

  1. 入射される複数の光のうち少なくとも第1波長の第1光を選択反射する第1選択反射面及び前記入射された複数の光のうち少なくとも前記第1波長と異なる第2波長の第2光を選択反射する第2選択反射面を含み、前記入射される第1光が、その進行方向の背後から見て前記第2選択反射面の輪郭線により二つの領域に分断されると共に、前記入射される第2光が、その進行方向の背後から見て前記第1選択反射面の輪郭線により二つの領域に分断されるように、前記第1及び前記第2選択反射面が相互に交差するように配置されており、前記第1及び第2選択反射面で反射及び透過することで、前記入射された複数の光を一つの光に合成して出射する合成手段と、
    前記第1光が分断された二つの領域を、前記第2選択反射面の輪郭線を中心線として線対称に近付けると共に、前記第2光が分断された二つの領域を、前記第1選択反射面の輪郭線を中心線として線対称に近付けるように、前記合成手段に入射される前段にて前記第1及び第2光の形状を変形する変形手段と、
    前記複数の光に対して夫々設けられており、前記複数の光が前記一つの光に合成される前に前記複数の光を夫々変調する複数の変調手段と
    を備えることを特徴とする光学システム。
  2. 光源光を出射する光源手段と、
    該出射された光源光を前記入射される複数の光へと分離する分離手段と
    を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
  3. 前記合成手段は、前記第1選択反射面が、前記第1光を、前記第1光の波長に応じて選択的に反射又は透過するのに加えて前記第1光の偏光状態に応じて選択的に反射又は透過し、前記第2選択反射面が、前記第2光を、前記第2光の波長に応じて選択的に反射又は透過するのに加えて前記第2光の偏光状態に応じて選択的に反射又は透過するように、構成されており、
    前記複数の変調手段は、前記第1選択反射面で前記第1光の偏光状態に応じて選択的に反射又は透過した段階で前記第1光を変調し、前記第2選択反射面で前記第2光の偏光状態に応じて選択的に反射又は透過した段階で前記第2光を変調する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学システム。
  4. 前記合成手段は、前記第1選択反射面及び前記第2選択反射面を接合面として接合された複数の光学部材を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学システム。
  5. 前記合成手段は、前記第1光が、前記第2選択反射面に平行に前記第1選択反射面に入射し、前記第2光が、前記第1選択反射面に平行に前記第2選択反射面に入射するように、構成されていることを特徴する請求項1から4のいずれか一項に記載の光学システム。
  6. 前記変形手段は、基板上に複数のレンズが配置されたインテグレータレンズアレイを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光学システム。
  7. 前記複数のレンズの各々は、前記基板上で平面的に見て十字形であることを特徴とする請求項6に記載の光学システム。
  8. 前記複数のレンズの各々は、前記基板上に互いに入れ子状に配置されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の光学システム。
  9. 前記合成された光の形状を変形するアナモフィックレンズを更に備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光学システム。
  10. 前記変形手段は、基板上に複数のレンズが配置されたインテグレータレンズアレイを含み、
    前記複数のレンズの各々は、正方形であることを特徴とする請求項9に記載の光学システム。
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