JP2008256207A - 円すいころ軸受 - Google Patents

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隆 佐田
Hiroki Matsuyama
博樹 松山
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Abstract

【課題】円すいころの大端面と内輪の大つばのころ案内面との間に対する潤滑油の流れを円滑化し、低トルク化及び耐焼き付き性の向上を図ることができる円すいころ軸受を提供する。
【解決手段】内輪10、外輪20、複数の円すいころ30、及び保持器40を有する。内輪10の大つば12の外周面には、外輪20との間の環状開口部を開閉可能に塞ぐ誘導部材50が取り付けられる。誘導部材50の内周面と大つば12の外周面との間には、内輪10の小つば15側から大つば12側に向けて流れる潤滑油を大つば12の外周面に沿って排出する排出口53が設けられる。誘導部材50は、潤滑油のうち、保持器40のポケット43を通して外輪20の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値以下のときに環状開口部を閉じて潤滑油を排出口53に向けて導くと共に、潤滑油の流圧が所定値を越えたときに、この潤滑油の流圧によって環状開口部を開く開閉体55を有している。
【選択図】図5

Description

この発明は円すいころ軸受に関する。
従来、円すいころ軸受は、図10に示すように、内輪210と外輪220の両軌道面211、221の間に転動可能に配設された複数個の円すいころ230の大端面232が内輪210の大つば212のころ案内面213に摺動案内され、複数個の円すいころ230の小端面233が内輪210の小つば215のころ案内面216に摺動案内され、両軌道面211、221の間に複数個の円すいころ230をそれぞれ保持するポケット243を有する保持器240が配設されている。
また、従来、潤滑油に含まれる異物が円すいころ軸受の内部に浸入することを防止するために、例えば、特許文献1に開示された構造のものが知られている。
これにおいては、内輪の小径側端部に、外輪の内周面に摺接するリップを有する第1のシールが固定されている。さらに、内輪の大径側端部に、外輪の端面に摺接するリップを有する第2のシールが固定されている。そして、第1のシールのリップを通過して円すいころ軸受内に流れ込んだ潤滑油が、第2のシールのリップを押し開いて排出されるようになっている。
特開平01−193411号公報
図10に示すような円すいころ軸受においては、軸受回転時に、内輪210の小径側から大径側への流体の流れ(遠心力によるポンプ作用)が発生する。
このポンプ作用を利用して内輪210の小つば215側から軸受内部へ潤滑油が供給され、この潤滑油が内輪210の大つば212側から排出される。
ところが、高速回転時には、遠心力が大きくなり内輪210の小つば215側へ供給された潤滑油が、図の矢印P’に示すように流れ、保持器240のポケット243を通して外輪220側へ逃げやすくなる。このことから、円すいころ230の大端面232と内輪210の大つば212のころ案内面213との間に対する潤滑油の供給量が不足することが想定される。
特に、機械装置のトルク損失の低減に対応して円すいころ軸受の低トルク化を図るために、潤滑油の供給量を軽減すると、円すいころ230の大端面232と内輪210の大つば212のころ案内面213との間に対する潤滑油の供給量が不足しやすくなり、焼き付きが発生する恐れがある。
また、特許文献1に開示された円すいころ軸受において、第2のシールのリップが閉じた状態にあるときには、軸受内に潤滑油が滞留し、この滞留した潤滑油によって攪拌抵抗が増大され、トルク損失が生じるため、低トルク化に対応することができない。
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、円すいころの大端面と内輪の大つばのころ案内面との間に潤滑油を効率よく供給することができ、低トルク化及び耐焼き付き性の向上を図ることができる円すいころ軸受を提供することである。
前記目的を達成するために、この発明の請求項1に係る円すいころ軸受は、内輪と外輪の両軌道面の間に転動可能に配設された複数個の円すいころの大端面が前記内輪の大つばのころ案内面に摺動案内され、前記両軌道面の間に前記複数個の円すいころをそれぞれ保持するポケットを有する保持器が配設された円すいころ軸受であって、
前記内輪の大つばの外周面には、前記外輪との間の環状開口部を開閉可能に塞ぐ環状の誘導部材がその内周面で取り付けられ、
前記誘導部材の内周面と前記大つばの外周面との間には、前記内輪の小つば側から大つば側に向けて流れる潤滑油を排出する排出口が設けられる一方、
前記誘導部材には、前記潤滑油のうち、前記ポケットを通して前記外輪の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値以下のときに前記環状開口部を閉じて前記潤滑油を前記排出口に向けて導くと共に、前記潤滑油の流圧が所定値を越えたときに、この潤滑油の流圧によって前記環状開口部を開く開閉体を有していることを特徴とする。
前記構成によると、軸受回転時において、内輪の小つば側に供給される潤滑油の供給量が多く、ポケットを通して外輪の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値を越えたときには、ポケットを通して外輪の内周面に向けて流れる潤滑油が誘導部材の開閉体を開きながら排出される。また、内輪の小つば側に供給される潤滑油のうちの一部の潤滑油は保持器の内径面に沿って流れた後、誘導部材の排出口を通って排出される。このようにして、内輪の小つば側に供給される潤滑油の供給量が多く、円すいころ軸受内の潤滑油の通過油量が多い場合には、潤滑油が開閉体を開きながら排出されると共に、誘導部材の排出口からも排出されるため、円すいころ軸受内に潤滑油が滞留することを抑制することができ、滞留する潤滑油の攪拌抵抗に起因するトルク損失を低減することができる。
また、軸受回転時において、内輪の小つば側に供給される潤滑油の供給量が少なく、ポケットを通して外輪の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値以下のときには、内輪の大つばの外周面と外輪との間の環状開口部が誘導部材の開閉体によって閉じられる。
このため、内輪の小つば側に供給される潤滑油の供給量が少ないときには、保持器のポケットを通して外輪の内周面側へ流れた潤滑油が誘導部材の内側面に案内されて内輪の大つばの外周面に向けて流れた後、誘導部材の排出口を通って排出される。この際、内輪の大つば外周面に向けて流れる潤滑油によって大つばが冷却されると共に、潤滑油の一部が円すいころの大端面と内輪の大つばのころ案内面との間に流れて供給される。
このようにして、潤滑油を流動案内することで、円すいころの大端面と内輪の大つばのころ案内面との間に潤滑油を効率よく供給することができる。この結果、潤滑油の供給量を軽減して円すいころ軸受の低トルク化を図ることが可能となると共に、潤滑油の不足による焼き付きの発生を防止することができる。
請求項2に係る円すいころ軸受は、請求項1に記載の円すいころ軸受であって、
誘導部材の内周面と大つばの外周面とのうち、少なくとも一方の周面には、軸方向に延びる凹溝が形成され、
前記凹溝によって排出口が構成されていることを特徴とする。
前記構成によると、誘導部材の内周面と大つばの外周面とのうち、少なくとも一方の周面に凹溝を形成することによって排出口を容易に構成することができる。
請求項3に係る円すいころ軸受は、請求項1又は2に記載の円すいころ軸受であって、
誘導部材は、少なくとも開閉体が潤滑油の所定値を越えた流圧によって弾性変形することで環状開口部を開く弾性体によって形成されていることを特徴とする。
前記構成によると、誘導部材の開閉体を所要する弾性力を有する弾性体によって容易に形成することができ、構造が極めて簡単で安価に提供することが可能となる。
次に、この発明を実施するための最良の形態を実施例にしたがって説明する。
(実施例1)
この発明の実施例1を図1〜図5にしたがって説明する。
図1はこの発明の実施例1に係る円すいころ軸受を示す縦断面図である。図2は図1のII−II線に基づく横断面図である。図3は誘導部材の開閉体が閉じた状態を拡大して示す図4のIII−III線に基づく縦断面図である。図4は内輪の大つば外周面に誘導部材を取り付けた状態を示す図1の矢視IVに基づく背面図である。図5は潤滑油の流圧によって誘導部材の開閉体が弾性変形されて開かれた状態を示す説明図である。
図1と図2に示すように、円すいころ軸受は、内輪10、外輪20、複数個の円すいころ30、保持器40及び誘導部材50を備えて構成されている。
内輪10は、外周面に円すい状の軌道面11が形成され、軌道面11の両端部には大つば12と小つば15がそれぞれ形成されている。
外輪20の内周面には、内輪10の軌道面11に対向して円すい状の軌道面21が形成されている。そして、内輪10と外輪20の両軌道面11、21の間に複数の円すいころ30が転動可能に配設されると共に、これら複数の円すいころ30の大端面32が内輪10の大つば12のころ案内面13に摺動案内され、円すいころ30の小端面33が小つば15のころ案内面16に摺動案内されるようになっている。
図1と図2に示すように、内輪10と外輪20の両軌道面11、21の間に複数個の円すいころ30をそれぞれ保持する保持器40は、金属板のプレス加工によって形成されると共に、両軌道面11、21の間に組込可能な円すい状に形成される。
さらに、保持器40は、大径側環状部41と、小径側環状部42と、これら両環状部41、42を連結しかつ複数個の円すいころ30をそれぞれ個別に保持するポケット43を区画形成する複数の柱部44とを有し、全体として略円すい状に形成されている。
図3と図4に示すように、内輪10の大つば12の外周面端部寄り部分には、外輪20との間の環状開口部を開閉可能に塞ぐ環状の誘導部材50が取り付けられている。
誘導部材50は、内径側の取付体51と、外径側の開閉体55とを備えて構成されている。
取付体51は、金属材や合成樹脂材等の剛性を有する材料によって環状に形成され、その内周面において内輪10の大つば12の外周面に圧入固定される。
誘導部材50の取付体51の内周面と内輪10の大つば12の外周面との間には、内輪10の小つば15側から大つば12側に向けて流れる潤滑油を大つば12の外周面に沿って排出する排出口53が設けられている。
この実施例1において、取付体51の内周面には、同取付体51の一側面から他側面にわたって軸方向に延びる複数個の凹溝53aが周方向に所定間隔を隔てて形成され、これら複数個の凹溝53aと大つば12の外周面との協働によって貫通孔状をなす排出口53が構成されている。
図3に示すように、誘導部材50の取付体51の外周面には、その肉厚(軸方向の厚さ)の略中央部において環状凹部52が形成されており、この環状凹部52に開閉体55が取り付けられることで誘導部材50が構成される。
この実施例1において、開閉体55は、弾性変形可能な樹脂、ゴム等の弾性体によって環状に形成され、その根元部において、取付体51の環状凹部52に嵌合されて一体状に取り付けられる。
また、開閉体55の外周部には、外輪20の端面に当接することで内輪10の大つば12の外周面と外輪20との間の環状開口部を開閉可能に塞ぐ当接部が形成されている。
そして、内輪10の小つば15側に供給されて大つば12側に流れる潤滑油のうち、保持器40のポケット43を通して外輪20の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値以下のときには、開閉体55が自身の弾性力によって環状開口部を閉じた状態に保持し、潤滑油の流圧が所定値を越えたときには、図5に示すように、潤滑油の流圧によって開閉体55が弾性変形されて撓み、これによって環状開口部を開くように開閉体55の弾性力が設定されている。
この実施例1に係る円すいころ軸受は上述したように構成される。
したがって、軸受回転時において、内輪10の小つば15側に供給される潤滑油の供給量が多く、保持器40のポケット43を通して外輪20の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値を越えたときには、図5の矢印Pに示すように、ポケット43を通して外輪20の内周面に向けて流れる潤滑油が誘導部材50の開閉体55を弾性変形させて撓ませ、これによって開閉体55を開きながら排出される。
また、軸受回転時において、内輪10の小つば15側に供給される潤滑油のうちの一部の潤滑油は、図5の矢印Qに示すように、保持器40の内径面に沿って流れた後、誘導部材50の排出口53を通って排出される。
このようにして、内輪10の小つば15側に供給される潤滑油の供給量が多く、円すいころ軸受内の潤滑油の通過油量が多い場合には、潤滑油が開閉体55を開きながら排出されると共に、排出口53からも排出されるため、円すいころ軸受内に潤滑油が滞留することを抑制することができ、滞留する潤滑油の攪拌抵抗に起因するトルク損失を低減することができる。
軸受回転時において、内輪10の小つば15側に供給される潤滑油の供給量が少なく、ポケット43を通して外輪20の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値以下のときには、図3に示すように、内輪10の大つば12の外周面と外輪20との間の環状開口部が誘導部材50の開閉体55によって閉じられる。
このため、内輪10の小つば15側に供給される潤滑油の供給量が少ないときには、図3の矢印Rに示すように、保持器40のポケット43を通して外輪20の内周面側へ流れた潤滑油が誘導部材50の開閉体55及び取付体51の内側面に沿って案内され、内輪10の大つば12の外周面に向けて誘導される。その後、潤滑油は内輪10の大つば12の外周面を経て誘導部材50の排出口53を通って排出される。この際、内輪10の大つば12の外周面に向けて流れる潤滑油によって大つば12が冷却されると共に、潤滑油の一部が円すいころ30の大端面32と内輪10の大つば12のころ案内面13との間に流れて供給される。
前記したようにして、保持器40のポケット43を通して外輪20の内周面に向けて流れる潤滑油を、誘導部材50によって内輪10の大つば12の外周面に向けて誘導案内することができる。これによって、円すいころ30の大端面32と内輪10の大つば12のころ案内面13との間に潤滑油を効率よく供給することができる。この結果、潤滑油の供給量を軽減して円すいころ軸受の低トルク化を図ることが可能となると共に、円すいころ30の大端面32と、内輪10の大つば12のころ案内面13との間に対する潤滑油の供給不足が原因となる焼き付きの発生を防止することができる。
また、この実施例1において、誘導部材50は、金属材や合成樹脂材等の剛性を有する材料よりなる取付体51において、内輪10の大つば12の外周面に圧入されることによって、強固にかつ良好に固定される。
また、開閉体55は、弾性変形可能な樹脂、ゴム等の所要する弾性力を有する弾性体によって容易に形成することができる。このようにして誘導部材50を、取付体51と開閉体55とを備えて構成することによって、構造が極めて簡単で安価に提供することが可能となる。
前記実施例1においては、取付体51の内周面に複数個の凹溝53aが周方向に所定間隔を隔てて形成され、これら複数個の凹溝53aと大つば12の外周面との協働によって貫通孔状をなす排出口53が構成される場合を例示したが、取付体51に多数個の円形、楕円形、四角形等の貫通孔を貫設して排出口を形成してもこの発明を実施することができる。
また、前記実施例1においては、誘導部材50の取付体51の外周面に形成された環状凹部52に開閉体55の根元部が嵌込まれて取り付けられるように構成したが、環状凹部52を設けることなく、取付体51の一側面にビス等の取付部材によって開閉体55を取り付けてもこの発明を実施することができる。
また、前記実施例1においては、誘導部材50を、剛性を有する取付体51と、弾性体よりなる開閉体55との二部品で構成される場合を例示したが、誘導部材50を金属材や合成樹脂材によって一体に形成する(一部品で構成する)ことも可能である。
但し、誘導部材50を金属材によって一部品で構成する場合においては、開閉体55を弾性変形可能に薄肉状に形成される。
また、誘導部材50を一部品で構成した場合には、誘導部材50の内径側の部分(取付体51に相当する部分)に潤滑油を排出する排出口が設けられる。
(実施例2)
この発明の実施例2を図6〜図8にしたがって説明する。
図6はこの発明の実施例2に係る円すいころ軸受における誘導部材の開閉体が閉じた状態を拡大して示す縦断面図である。図7は潤滑油の流圧によって誘導部材の開閉体が弾性変形されて開かれた状態を示す説明図である。図8は内輪の大つば外周面に誘導部材を取り付けた状態を示す背面図である。
図6〜図8に示すように、この実施例2においても、円すいころ軸受は、内輪110、外輪120、複数個の円すいころ130、保持器140及び誘導部材150を備えて構成されている。
また、内輪110の大つば112の外周面と、この大つば112の外周面に圧入によって取り付けられる誘導部材150の取付体151の内周面との嵌合面うち、少なくとも一方の嵌合面としての大つば112の外周面に、軸方向に延びる横断面矩形状の複数個の凹溝153aが周方向に所定間隔を隔てて形成されている。そして、これら複数個の凹溝153aと誘導部材150の取付体151の内周面との協働によって貫通孔状をなす排出口153が構成されている。
また、この実施例2において、誘導部材150は、合成樹脂材、ゴム材等の弾性体や金属材等によって形成されると共に、内径側の厚肉の取付体151と、外径側の薄肉の開閉体155と一体に備えて一部品によって構成されている。
この実施例2のその他の構成は実施例1と同様にして構成される。
したがって、この実施例2においても実施例1とほぼ同様にして、軸受回転時において、内輪110の小つば115側に供給される潤滑油の供給量が多く、保持器140のポケット143を通して外輪120の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値を越えたときには、図7の矢印Pに示すように、ポケット143を通して外輪120の内周面に向けて流れる潤滑油が誘導部材150の開閉体155を弾性変形させて撓ませ、これによって開閉体155を開きながら排出される。
また、軸受回転時において、内輪110の小つば115側に供給される潤滑油のうちの一部の潤滑油は、図7の矢印Qに示すように、保持器140の内径面に沿って流れた後、排出口153を通って排出される。
また、内輪110の小つば115側に供給される潤滑油の供給量が少ないときには、図6の矢印Rに示すように、保持器140のポケット143を通して外輪120の内周面側へ流れた潤滑油が誘導部材150の開閉体155及び取付体151の内側面に沿って案内され、内輪110の大つば112の外周面に向けて誘導される。その後、潤滑油は内輪110の大つば112の外周面を経てた後、排出口153を通って排出される。
また、実施例2においては、内輪110の大つば112の外周面に対する誘導部材150の取付(固定)は、圧入の他、ねじの締め付け、溶接、かしめ等どのような取付手段によって取り付けてもよい。さらに、内輪110の大つば112の外周面の軸方向に延びる凹溝153aの個数、大きさ、断面形状等は適宜に設定すればよく、例えば、大つば112の外周面の凹溝153aの形状は、横断面矩形状の他に、図9に示すように、横断面凹円弧状に凹溝153a’を形成してもよく、横断面V字状、U字状等に形成してもよい。
また、前記実施例2において、誘導部材150は、内径側の厚肉の取付体151と、外径側の薄肉の開閉体155と一体に備えて一部品によって構成される場合を例示したが、実施例1で述べたように、取付体151と、開閉体155とを別個に形成してから一体状に連結してもよい。
なお、この発明は、前記実施例1及び2に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の形態で実施可能である。
例えば、前記実施例1においては、誘導部材50の内周面に、排出口53を構成する凹溝53aが形成され、前記実施例2においては、大つば112の外周面に、排出口153を構成する凹溝153a(153a’)が形成される場合をそれぞれ例示したが、誘導部材50(150)の内周面と、内輪10(110)の大つば12(112)の外周面との両嵌合面に、軸方向にそれぞれ延びる複数個の凹溝53a(153a、153a’)を周方向に所定間隔を隔てて形成してもよい。
この発明の実施例1に係る円すいころ軸受を示す縦断面図である。 同じく図1のII−II線に基づく横断面図である。 同じく誘導部材の開閉体が閉じた状態を拡大して示す図4のIII−III線に基づく縦断面図である。 同じく内輪の大つば外周面に誘導部材を取り付けた状態を示す図1の矢視IVに基づく背面図である。 同じく潤滑油の流圧によって誘導部材の開閉体が弾性変形されて開かれた状態を示す説明図である。 この発明の実施例2に係る円すいころ軸受における誘導部材の開閉体が閉じた状態を拡大して示す縦断面図である。 同じく潤滑油の流圧によって誘導部材の開閉体が弾性変形されて開かれた状態を示す説明図である。 同じく内輪の大つば外周面に誘導部材を取り付けた状態を示す背面図である。 内輪の大つばの外周面の凹溝の変更例を示す説明図である。 従来の円すいころ軸受を示す縦断面図である。
符号の説明
10、110 内輪
12、112 大つば
13 ころ案内面
20、120 外輪
30、130 円すいころ
40、140 保持器
43、143 ポケット
50、150 誘導部材
51、151 取付体
53、153 排出口
53a、153a 凹溝
55、155 開閉体

Claims (3)

  1. 内輪と外輪の両軌道面の間に転動可能に配設された複数個の円すいころの大端面が前記内輪の大つばのころ案内面に摺動案内され、前記両軌道面の間に前記複数個の円すいころをそれぞれ保持するポケットを有する保持器が配設された円すいころ軸受であって、
    前記内輪の大つばの外周面には、前記外輪との間の環状開口部を開閉可能に塞ぐ環状の誘導部材がその内周面で取り付けられ、
    前記誘導部材の内周面と前記大つばの外周面との間には、前記内輪の小つば側から大つば側に向けて流れる潤滑油を排出する排出口が設けられる一方、
    前記誘導部材には、前記潤滑油のうち、前記ポケットを通して前記外輪の内周面に向けて流れる潤滑油の流圧が所定値以下のときに前記環状開口部を閉じて前記潤滑油を前記排出口に向けて導くと共に、前記潤滑油の流圧が所定値を越えたときに、この潤滑油の流圧によって前記環状開口部を開く開閉体を有していることを特徴とする円すいころ軸受。
  2. 請求項1に記載の円すいころ軸受であって、
    誘導部材の内周面と大つばの外周面とのうち、少なくとも一方の周面には、軸方向に延びる凹溝が形成され、
    前記凹溝によって排出口が構成されていることを特徴とする円すいころ軸受。
  3. 請求項1又は2に記載の円すいころ軸受であって、
    誘導部材は、少なくとも開閉体が潤滑油の所定値を越えた流圧によって弾性変形することで環状開口部を開く弾性体によって形成されていることを特徴とする円すいころ軸受。
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JP2015059648A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 Ntn株式会社 円すいころ軸受

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