JP2008256160A - 軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部からの異物の侵入を抑制し、オイルミスト潤滑により転がり軸受に適切に潤滑できる軸受装置を提供する。
【解決手段】中央軸5aと内輪5bとの間が、O−リングORにより密封されているので、例えばメンテナンス時等において、転がり軸受10内の圧力が低下した場合でも、中央軸5aと内輪5bとの隙間より圧延油等の異物が外部より侵入することを抑制でき、転がり軸受10内の潤滑油が希釈されることが抑制され、その寿命を長く確保できる。又、空気と潤滑油が中央軸5aから内輪5bに移送される際にも、O−リングORより漏れ出すことが抑制されるため、適切な圧力で転がり軸受10に供給できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、霧状の潤滑油と気体とを混合して圧送する潤滑油供給装置を備えた軸受装置に関し、特に鉄鋼設備のロール支持装置に用いると好適な軸受装置に関する。
鉄鋼設備における多段式圧延機においては、圧延中にワークロールが撓むのを防ぐために、バックアップロールをワークロールの背後に配置して支持している。特にステンレス鋼等を圧延する場合、ワークロールとバックアップロールとの間に中間ロールを配置し、より高い圧延荷重に対応できるようにしている。ここで、バックアップロールとしては、単一の軸に対して複数の転がり軸受(一般的には円筒ころ軸受)を所定間隔で装着した構造のものがある。より具体的には、静止している固定軸(バックアップロール軸)に、複数の外輪回転型複列ころ軸受を配置し、この外輪を中間ロールに押し当てて、圧延時の中間ロールの変形を抑制し、ワークロールの撓みを抑えている。
一般的な鉄鋼設備に用いられる軸受装置は、連続操業にて高負荷、高温多湿、多粉塵といった過酷な環境で使用されることが多い。そのため、軸受装置には、内部への水や異物浸入を防ぐ密封性能の他、潤滑装置に異常が発生した場合でも内部に油浴を保持し長時間無給油状態で運転可能とするための構造が求められる。かかる要求に応えるために、バックアップロールにおいて、各ころ軸受に対して軸内部を通じて霧状の潤滑油を気体と共に供給する、いわゆるオイルミスト潤滑が用いられる場合がある(特許文献1参照)。
一般的なオイルミスト潤滑装置において、供給源から発生した霧状の潤滑油は圧縮空気によって配管内を通り転がり軸受まで搬送される。転がり軸受の給油口近傍には絞り具が設けられており、この絞り具によって搬送通路を狭くすることで空気の流速を上げ、霧状の潤滑油を転がり軸受内部の壁面に衝突させて油滴化する。かかる油滴を用いて転がり軸受を潤滑することができる。更に、供給された空気と、潤滑に用いられた潤滑油とは、転がり軸受のオイルシールから外部に排出されるようになっている。転がり軸受ヘの潤滑油の必要供給量は、一般に軸受サイズ、列数から求めることができ、その空気量は絞り具の穴形状によって決まる。供給源を単一とし、分岐した配管を用いて複数の軸受装置に潤滑油を分配する供給システムの場合、全体の供給量は、通常は各軸受装置の和に安全を見た量を加算し設定する。
実開昭52−51944号公報 実公平1−14322号公報
ところで、近年、圧延工程の高効率化が推進され、ワークロールの回転速度が増大する傾向がある。これに伴いワークロールからの発熱量が増大するため、発熱を抑えるべく大量の圧延油が、バックアップロールの周囲に噴霧されている。しかるに、圧延油は潤滑油に比べ粘度が低いので、これが転がり軸受内に侵入すると、転がり軸受の潤滑性が低下し、寿命が短くなる恐れがある。これに対し、特許文献2には、転がり軸受の外輪と内輪との間にシールを配置することで、圧延油等が内部に侵入することを抑制している。
ところが、転がり軸受の外輪と内輪との間にシールを配置するのみでは、圧延油の侵入を完全に防げないことが判明した。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、外部からの異物の侵入を抑制し、オイルミスト潤滑により転がり軸受に適切に潤滑できる軸受装置を提供することを目的とする。
本発明の軸受装置は、ロール支持装置に用いられる軸受装置であって、固定軸に嵌合する内輪を備えた転がり軸受と、霧状にした潤滑油を気体と混合して、前記固定軸及び前記前記内輪を通して前記転がり軸受内に供給する潤滑油供給装置とを有する軸受装置において、
前記固定軸と前記内輪との間を密封する密封装置を設けたことを特徴とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、転がり軸受の内輪と固定軸との間に、数μm〜100μm程度の隙間が存在し、この隙間を介して外部より圧延油が侵入し、更にオイルミスト潤滑用の孔を介して転がり軸受内部に侵入することを見出した。従って、転がり軸受の外輪と内輪との間にシール装置を設けても、圧延油の侵入を完全に阻止することはできない。かかる知見に基づいて、前記固定軸と前記内輪との間を密封する密封装置を設けることで、圧延油等の異物が外部から転がり軸受内部に侵入することを抑制できるようになったのである。
前記密封装置は、O−リングを有すると好ましい。
前記密封装置は、加圧エアを前記固定軸と前記内輪との間に吐出すると好ましい。
前記転がり軸受の内輪と外輪との間をシールするシール装置を有し、前記転がり軸受内の圧力を、大気圧より高い所定圧力に保持する弁体を設けると好ましい。かかる場合、前記弁体は、前記転がり軸受の内部から潤滑油及び気体が排出することを許容するが、前記転がり軸受の外部から異物(例えば圧延油等)が侵入することを阻止するようになっていることが好ましい。これにより、前記弁体に回収用の配管を接続することで、バキューム装置等を設けることなく潤滑油の回収を容易に行うことができ、低コストながら周囲環境の汚染を抑制できるため好ましい。このような弁体としては、例えば逆止弁などがある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して以下に詳細に説明する。図1は、本実施の形態にかかる潤滑装置を適用されるセンジマミル圧延機の概略図である。図1において、ハウジング1の中央には、所定の隙間を空けつつ上下に対向して一対のワークロール2がハウジング1に対して回転可能に配置されている。各ワークロール2の背後には、それより大径の第1中間ロール3が2本当接しハウジング1に対して回転可能に配置され、2本の第1中間ロール3の背後には、3本の第2中間ロール4が3本当接当接しハウジング1に対して回転可能に配置され、3本の第2中間ロール4の背後には、バックアップロール(回転軸)5が4本当接当接しハウジング1に対して回転可能に配置されている。
図1の左方より、ステンレス鋼板SSがハウジング1内に侵入し、一対のワークロール2の間を通過する際に、圧延されて板厚を減少させ、その後、ハウジング1から図1の右方へと退出するようになっている。このとき、ワークロール2には過大な圧延荷重が作用するが、これは第1中間ロール3,第2中間ロール4,及びバックアップロール5により支持されるので、ワークロール2の撓みが抑えられ、均一な板厚を得ることができる。
図2は、バックアップロールを潤滑するために潤滑油を供給するオイルミスト潤滑装置を含む潤滑装置の概略図であり、図3は、ワークロールの概略断面図である。図2において、供給源6から、供給配管7を介して、8本のバックアップロール5内の軸受に供給されるようになっている。供給源6は、加熱した空気を用いて潤滑槽中の潤滑油を霧状にし、これを空気と共に供給配管7に放出する機能を有するものであり、良く知られているので詳細は記載しない。
図3において、バックアップロール5は、ハウジング1(図1)に固定された中空の中央軸(固定軸)5aと、中央軸5aに嵌合した複数の内輪5bと、内輪5bと同軸に配置された複数の外輪5cと、それぞれの内輪5bと外輪5cとの間に二列で配置されて転動するころ5dと、ころ5dを保持する保持器5eとを有している。内輪5bと、外輪5cと、ころ5dと、保持器5eとで、転がり軸受10を構成する。本実施の形態においては、外輪5cの外周面で、第2中間ロール4の外周面を直接押圧するようになっているが、ここでは回転軸を兼ねている。
図4は、転がり軸受10の拡大断面図である。図5は、図4の矢印Vで示す部位を拡大して示す図である。図4において、内輪5bは軸線方向に分割した2つの内輪半部5bhからなる。具体的には、各内輪半部5bhは、一端に半径方向外方に延在するフランジ部5bh1を有し、他端の端面に複数の三日月状の切欠5bh2を形成している。又、内輪半部5bhの外方端内周には端部拡径部(段差部)5bh3を形成している。ここには、後述するO−リングが組み込まれる。切欠5bh2同士を突き合わせた状態で、一対の内輪半部5bhを組み合わせることで、内輪5bが形成される。
図3において、中央軸5aの内部に形成された袋孔5a1の開口端には、図2の供給配管7が接続されている。又、中央軸5aは、袋孔5a1に連通した孔5a2を、内輪半部5bhの切欠5bh2(図4)に対向させて外周面に形成している。各孔5a2内には、断面積が絞られた小径孔を有する加速部材9が取り付けられている。
図4において、単一の中空円筒である外輪5cは、中央に半径方向内方に延在するフランジ部5c1を形成している。各列のころ5dは、軸線方向外側の端面を内輪半部5bhのフランジ部5bh1に対向させ、軸線方向内側の端面を外輪5cのフランジ部5c1に対向させて配置されており、転がり軸受10の動作時に、フランジ部5bh1,5c1によりころ5dを案内するようになっている。軸線方向両側に片持ち状に櫛歯を突き出してなる保持器5eは、その櫛歯間にころ5dを保持している。両方の内輪半部5bhのフランジ部5bh1と、外輪5cの端面との間にシール装置8が配置されている。
図5において、シール装置8は、ころ5dに隣接して配置され止め輪8aにより外輪5cに固定されるドーナツ板状のシールド板8bと、内輪5bの外周に嵌合し外輪5cに向かって延在する芯金8cと、芯金8cの内壁に固着されシールド板8bに向かって延在し、端部が全周で当接する樹脂又はゴム製のシールリップ8dとからなっている。芯金8cには、軸線方向に貫通する孔8c1が形成されており、その内部には弁体11が取り付けられている。
図6は、弁体の断面図である。弁体11は、外部に開放した排出路11a1と弁座11a2とを有する中空円筒状のハウジング11aと、ハウジング11a内に配置された半球型頭部11b1を有するポペット弁11bと、ハウジング11aの端部をふさぐ支持板11cと、支持板11cに対してポペット弁11bの頭部11b1を弁座11a2に向かって付勢するコイルバネ11dとからなる。
弁体11は、シール装置8の内部の圧力と外部の圧力との差が所定圧未満の場合には、コイルバネ11dの付勢力により、ポペット弁11bの頭部11b1が弁座11a2に当接したままとなる。これに対し、シール装置8の内部の圧力が外部の圧力に対して所定圧以上に高まったときに、ポペット弁11bの頭部11b1が弁座11a2から離脱して、転がり軸受1の内部より潤滑油と空気の排出を許容するようになっている。
図7は、転がり軸受10を中央軸5aに組み込んだ状態で示す断面図である。図7に示すように、内輪5bの端部拡径部5bh3には、O−リングORが配置されており、中央軸5aと内輪5bとの間を密封している。O−リングORが密封装置を構成する。中央軸5aの孔5a2内には、中央に小径孔9aを有する円筒状の加速部材9が嵌合配置されている。小径孔9aの断面積は、内輪半部5bhの突き合わされた切欠5bh2の通路断面積よりも小さくなっている。
次に、本実施の形態にかかるオイルミスト潤滑の態様について述べる。図2に示す供給源6から、霧状の潤滑油と空気とが供給配管7を介してバックアップロール5の中央軸5aの袋孔5a1内に供給される。ここに供給された霧状の潤滑油と空気とは、加速部材9を介して内輪半部5bhの切欠5bh2内へと放出されるが、このとき加速部材9の小径孔9a(図7)を通過することで流速が高まり、更に霧状の潤滑油が保持器5eに衝突して滴化して液体となり、ころ5dと転動面とを潤滑するようになっている。
ここで、内輪5bと外輪5cとの間に充填された空気と潤滑油は、最終的には弁体11から排出されるが、所定の圧力になるまで、内輪5bと外輪5cとの間に貯留される。シール装置8のシールリップ8dの緊迫力は、内輪5bと外輪5cとの間の圧力が所定圧(例えば10kPa)になっても、密封を維持できる程度に高くされている。従って、例えば転がり軸受10が圧延油などに浸漬された状態であっても、シールリップ8dの当接部を介して内部に圧延油等が侵入することはなく、さらには弁体11の逆止弁的効果により、弁体11を介しても内部に圧延油等が侵入することはない。一方、転がり軸受10の内部の空気と潤滑油は、弁体11のみから排出され、それ以外の部位から殆ど排出されることがない。
内輪5bと外輪5cとの間の圧力が所定の圧力になったとき、内部に充填された空気及びころ5dの潤滑に用いられた潤滑油は、シールド板8bの内径側を通過し、芯金8cの孔8c1を通過して、弁体11から排出される。これにより、常に新鮮な潤滑油を転がり軸受10に供給することができる。ここで、図5に点線で示すように、弁体11の外部に筐体状の受け部を密封的に取り付ければ、弁体11から排出される潤滑油を内圧だけで不図示の回収タンクまで回収することができるため、別体のポンプなどを用いることなく低コストで回収が可能であり、弁体11から排出された潤滑油で周囲環境を汚染することが回避される。
本実施の形態によれば、弁体11が、転がり軸受10内の圧力を、大気圧より高い所定圧力に保持するので、転がり軸受10内の圧力を高く維持することにより、外部の圧延油等や異物が侵入することを抑制できる。
更に、本実施の形態によれば、中央軸5aと内輪5bとの間が、O−リングORにより密封されているので、例えばメンテナンス時等において、転がり軸受10内の圧力が低下した場合でも、中央軸5aと内輪5bとの隙間より圧延油等の異物が外部より侵入することを抑制でき、転がり軸受10内の潤滑油が希釈されることが抑制され、その寿命を長く確保できる。又、空気と潤滑油が中央軸5aから内輪5bに移送される際にも、O−リングORより漏れ出すことが抑制されるため、適切な圧力で転がり軸受10に供給できる。
特に、図7に示す構成の場合、内輪5bの軸線方向外側からO−リングORを組み込めるので、内輪5bを1列ずつ組み込む際に、最初に中央軸5aに挿入する方の内輪5bのO−リングORを予め中央軸5aに挿入し、その後2つの内輪5bを中央軸5aに挿入し、最後にもう一つのO−リングORを中央軸5aに挿入することで組み付けが可能になる。即ち、内輪5bとO−リングORとを一体で組み付ける必要がなく、中央軸5aの外周に設けられた溝や孔を通過する際に、O−リングORの噛み込み等が抑制され、O−リングORの破損を抑制できる。
例えば、弁体11の支持板11cをハウジング11aに螺合させるなどして、支持板11cをハウジング11aに回転させることでコイルバネ11dの付勢力を変更できれば、ポペット弁11bの頭部11b1が弁座11a2から離脱する開弁圧を可変とすることができる。このように、弁体11が転がり軸受10内の圧力を調整する機能を有すれば、シール装置8のシールリップ8dから空気等を洩らす必要がなくなり、従ってシールリップの緊迫力を上げることで、シール効果はより高まる。
更に、弁体11は、転がり軸受10の内部から潤滑油及び気体が排出することを許容するが、転がり軸受10の外部から異物が侵入することを阻止するようになっているので、弁体11に回収用の配管を接続することで、バキューム装置等を設けることなく潤滑油の回収を容易に行うことができ、低コストながら周囲環境の汚染を抑制できるため好ましい。
又、転がり軸受10に潤滑油及び気体を供給する供給路の最小断面積は、調整機構としての加速部材9の小径孔の断面積Aであり、転がり軸受10から潤滑油及び気体を排出する排出路の最小断面積は、ポペット弁11bの頭部11b1が弁座11a2から離脱したときの開口面積Bである。ここで、A>Bとすることにより、弁体11で潤滑油の排出側で流量の調整を行うことが出来るため、転がり軸受10へ供給する潤滑油及び気体の流量や、転がり軸受10の内部圧力を容易に制御できる。これは、図2に示すように複数の転がり軸受10を用いる場合において、軸受間で潤滑油の供給バラツキを抑えるのに特に効果的である。尚、コイルバネ11dの付勢力が異なる弁体11に交換することでも、開弁圧の調整は可能である。いずれにしても、絞り具を転がり軸受の内輪側に配置していた従来技術に比べると、本実施の形態のように調整手段としての弁体11を排出側に配置することで、調整や交換が容易となる。
尚、本発明は、従来のオイルミスト潤滑を採用した潤滑装置に比べて、より高い空気圧にて霧状の潤滑油を圧送する必要がある。しかるに、オイルミスト潤滑において、供給空気圧を高くすると、ある空気圧以上では空気に含まれる霧状の潤滑油の量が減少することが知られているため、従来はその領域以下の圧力にて空気圧を設定している。しかしながら、空気圧を高めても潤滑油の量はゼロになることはなく、転がり軸受は滴化して内部に貯留された潤滑油で潤滑されるため、特に問題は生じないと考えられる。
一方、空気圧を高めると、空気量が増加するので、供給配管内を流れる空気流速が増すことにより管中での潤滑油の滴化が懸念される。この点は、管内径と流量と流速の関係より、滴化しないように管内径を選択すればよい。従来は、絞り具を通過する空気量は、その形状および前後の圧力の影響を受けることから、精度良く空気量を求めることは困難であった。これに対し、本発明のように、排出側の弁体で流量特性を決めれば、そこから供給配管内を流れる空気の流量を精度良く求めることが可能となり、よって空気流量の最適化により供給配管内での滴化を効果的に抑制できる。
以上の実施の形態では、シール装置8の芯金8cに弁体11を取り付けているが、例えば図5に一点鎖線で示すように内輪5bに排出路5b2を形成し、その開放端に弁体11を取り付けることで、同様な効果を得ることができる。
図8は、本実施の形態の変形例にかかる図7と同様な断面図である。本変形例においては、図7に示す実施の形態に対して、中央軸5aの周囲に中間スリーブ12を嵌合させ、更に中間スリーブ12を内輪5bに嵌合させている点が主として異なる。尚、中間スリーブ12に形成され、加速部材9の小径孔9aに連通してなる開口12aの断面積を、小径孔9aの断面積より小さくすれば、絞り機能を開口12aに持たせることができる。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図9は、本実施の形態の変形例にかかる図7と同様な断面図であるが、全断面で記載している。本変形例においては、図7に示す実施の形態に対して、中央軸5Aaに、外部に連通する排油孔5a3を形成し、ころ5dを挟んで内輪5Abの切欠5bh2と反対側に、排油孔5a3に連通する貫通孔5bh4をそれぞれ設けている。かかる場合、シール装置8に弁体11を設ける必要はない。切欠5bh2を介して転がり軸受10内に侵入した潤滑油は、ころ5dの転動面を潤滑した後、貫通孔5bh4,排油孔5a3を介して外部に排出され、不図示のタンク等で回収できる。
図10は、本実施の形態の変形例にかかる図9と同様な断面図である。本変形例においては、図9に示す実施の形態に対して、中央軸5aの周囲に中間スリーブ12Aを嵌合させ、更に中間スリーブ12Aを内輪5bに嵌合させている点が主として異なる。中央軸5Aaの排油孔5a3は、中間スリーブ12Aの径孔12bを介して、内輪5Abの貫通孔5bh4に連通している。
図11は、本実施の形態の変形例にかかる図7と同様な断面図である。本変形例においては、図7に示す実施の形態に対して、シール装置を取り去った点のみが異なる。従って、切欠5bh2を介して転がり軸受10内に侵入した潤滑油は、ころ5dの転動面を潤滑した後、外輪5cと内輪5bとの間を通って両側より排出される。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様であるため説明を省略する。本変形例は、圧延油等がかかりにくい場所に設置されると好ましい。
図12は、本実施の形態の変形例にかかる図8と同様な断面図である。本変形例においては、図8に示す実施の形態に対して、シール装置を取り去った点のみが異なる。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図13は、本実施の形態の変形例にかかる図11と同様な断面図である。本変形例においては、図11に示す実施の形態に対して、内輪5Bbの軸線方向両側にそれぞれ当接する鍔輪13の内周に、端部拡径部13aを形成しており、端部拡径部13a内にO−リングORを配置している。従って、内輪5bに拡径部は形成されていない。尚、鍔輪13の外周と、外輪5cの内周との隙間はわずかであり、かかる隙間より空気と潤滑油を調節しながら排出している。本変形例においては、鍔輪13とO−リングORとで密封装置を構成する。
図14は、本実施の形態の変形例にかかる図7と同様な断面図である。本変形例においては、図7に示す実施の形態に対して、内輪5bの両端近傍における内周に周溝5bh5を形成しており、周溝5bh5内にO−リングORを配置している。このように、周溝5bh5内にO−リングORを設けることで、転がり軸受10を中央軸5aに組み込んだり分解したりする際に破損したり、経年劣化によりO−リングORが劣化した場合にも容易に交換できる。このような周溝5bh5は、図8〜13の変形例にも適用できる。
図15は、本実施の形態の変形例にかかる図9と同様な断面図である。本変形例においては、図9に示す実施の形態に対して、内輪5Bbの両端近傍における内周に周溝5bh5を形成している。更に、中央軸5Baに、周溝5bh5と外部とを連通する空気孔5a4を形成している。周溝5bh5と空気孔5a4とで密封装置を構成する。空気孔5a4を加圧エア源に接続することにより、空気孔5a4を介して周溝5bh5に加圧エアが供給され、内輪5Bbと中央軸5Baとの間に吐出されて加圧効果を与える。これにより、中央軸5Baと内輪5Bbとの隙間より圧延油等の異物が外部より侵入することを抑制でき、転がり軸受10内の潤滑油が希釈されることが抑制され、その寿命を長く確保できる。このような周溝5bh5は、図8〜13の変形例にも適用でき、特に中間スリーブを設ける場合には、中央軸又は中間スリーブに空気孔を設けることができる。
図16は、別な変形例を示す図である。本変形例の内輪5Cbにおいては、端部拡径部も周溝も形成されていない。その代わり、内輪5Cbの端面に当接する相手部材14の端部内周にはテーパ状の面取り部14aが形成されている。内輪5Cbと相手部材14との間に配置されたO−リングORは、面取り部14a内に収容され、弾性変形することで、中央軸5a、内輪5Cb、相手部材14との間を密封するようになっている。相手部材14とO−リングORとで密封装置を構成する。
以上、本発明を実施例を参照して説明してきたが、本発明は上記実施例に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。弁体としては、図6に示すタイプに限られず、種々のものを用いることができる。
本実施の形態にかかる潤滑装置を適用されるセンジマミル圧延機の概略図である。 バックアップロールを潤滑するために潤滑油を供給するオイルミスト潤滑装置を含む軸受装置の概略図である。 ワークロールの概略断面図である。 図4は、転がり軸受10の拡大断面図である。 図4の矢印Vで示す部位を拡大して示す図である。 弁体の断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。 本実施の形態の変形例にかかる断面図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 ワークロール
3 第1中間ロール
4 第2中間ロール
5 バックアップロール
5a、5Aa、5Ba 中央軸
5a1 袋孔
5a2 孔
5b、5Ab,5Bb、5Cb 内輪
5bh 内輪半部
5bh1 フランジ部
5bh2 切欠
5bh3 端部拡径部
5bh4 周溝
5bh5 周溝
5b2 排出路
5c 外輪
5c1 フランジ部
5d ころ
5e 保持器
6 供給源
7 供給配管
8 シール装置
8a 止め輪
8b シールド板
8c 芯金
8c1 孔
8d シールリップ
9 加速部材
10 転がり軸受
11 弁体
11a ハウジング
11a1 排出路
11a2 弁座
11b ポペット弁
11b1 半球型頭部
11c 支持板
11d コイルバネ
12,12A 中間スリーブ
13 鍔輪
14 相手部材
OR O−リング
SS ステンレス鋼板

Claims (4)

  1. ロール支持装置に用いられる軸受装置であって、固定軸に嵌合する内輪を備えた転がり軸受と、霧状にした潤滑油を気体と混合して、前記固定軸及び前記前記内輪を通して前記転がり軸受内に供給する潤滑油供給装置とを有する軸受装置において、
    前記固定軸と前記内輪との間を密封する密封装置を設けたことを特徴とする軸受装置。
  2. 前記密封装置は、O−リングを有することを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  3. 前記密封装置は、加圧エアを前記固定軸と前記内輪との間に吐出することを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  4. 前記転がり軸受の内輪と外輪との間をシールするシール装置を有し、前記転がり軸受内の圧力を、大気圧より高い所定圧力に保持する弁体を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の軸受装置。
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