JP2008256132A - 一方向クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】保持器との干渉によるスプラグの滑りを防止し、一方向クラッチの耐久性を高める。
【解決手段】外輪1と内輪2とを支持する軸受部5と、複数のスプラグ3と、前記各スプラグ3を保持する保持器4と、前記各スプラグ3を係合方向に付勢する弾性部材6とから成る一方向クラッチにおいて、前記外輪1と内輪2との空転時において前記保持器4と前記内輪2とを結合させ、トルク負荷時において前記保持器4と前記内輪2との結合を解除させる補助クラッチ部10を備えた。この構成によれば、外輪1と内輪2との空転時において潤滑状態が希薄な内輪2側で保持器4と内輪2とが相対回転せず、潤滑状態の良い外輪1側で外輪1とスプラグ3とが相対回転する。また、トルク負荷時において保持器4は内輪2に対して相対回転可能な状態となる。このため、空転時のスプラグ3の摩耗を抑制するとともに、トルク負荷時の保持器4とスプラグ3との干渉を緩和し耐久性を向上できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転トルクの伝達と遮断とを行なう一方向クラッチに関するものである。
一般に、自動車等のエンジンのクランクシャフトの回転をベルトを介して各種補機類に伝達する補機駆動装置において、その補機類、例えば、パワーステアリング装置の油圧ポンプやエアコンディショナの圧縮機、あるいはオルタネータ等の回転軸と、その回転軸に設けられたプーリとの間に一方向クラッチが組込まれる。
この一方向クラッチは、例えば、クランクシャフトの回転の角速度が増加する時に、回転軸とプーリとを結合させて前記クランクシャフトの回転を回転軸に伝え、また、角速度が減少する時に、クランクシャフトから回転軸への回転トルクの伝達を遮断し、ベルトの滑りを防止するように機能する。
この種の補機駆動装置に採用される一方向クラッチとして、例えば、図5に示すように、外輪の内周面と内輪の外周面との間の空間に、多数のスプラグ3を係合子として組み込んだスプラグタイプの一方向クラッチを内蔵した一方向クラッチが知られている。
この一方向クラッチの構成は、外輪1と内輪2とが一方向クラッチの軸方向両端において、それぞれ周方向に沿って配置された複数の転動体5aを有する玉軸受(軸受部)5を介して、軸周り相対回転可能に支持されている。
また、その外輪1の内周面1aと内輪2の外周面2aとの間の空間には、隣り合うスプラグ3,3同士の周方向距離を一定に保つ環状の保持器4が設けられている。
その保持器4は内輪(軸)2に固定されて一体に回転するようになっており、スプラグ3と内輪2とが摺動しないようになっている。
このため、空転時において遠心力により潤滑剤が外径側(外輪1の内周面1aに近い側)へ移動し、その潤滑剤の分布が外径側に偏った場合においても、スプラグ3と内輪2との偏摩耗を防止することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−282856号公報
上述のように、特許文献1に示す一方向クラッチは、スプラグ3を周方向に沿って保持する保持器4を内輪2に固定しているため、一方向クラッチの空転時には、スプラグ3と外輪1との間で相対回転が発生し、スプラグ3と内輪2との間では相対回転が発生しない。
しかし、保持器を内輪2に固定しているので、トルク負荷により、図4(a)に示す空転状態(図中の内径側カム面3dと外径側カム面3uとが、それぞれ内外輪2,1に噛み合わず、内外輪2,1が相対回転する状態)から、図4(b)に示す係合状態(図中の内径側カム面3dと外径側カム面3uとがそれぞれ内外輪2,1に噛み合って、その内外輪2,1を結合させ一体に回転可能とした状態)へとスプラグ3が傾動した際に、保持器4のポケット部4aの周方向端面4cに、スプラグ3のあご部3sが干渉することがある(図4(b)参照)。
この干渉が生じるとスプラグ3の傾動が妨げられ、前記スプラグ3の外径側カム面3uと外輪1の内周面1aとの間に微小な滑りが発生しやすくなる。
このような滑りの発生はクラッチの寿命を低下させるので、滑りはできるだけ生じないようにすることが望ましい。
そこで、この発明は、スプラグの保持器との干渉によるスプラグの滑りを防止し、一方向クラッチの耐久性を高めることを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、同軸上に配置された外輪及び内輪と、前記外輪及び内輪の間に配置されその外輪及び内輪を相対的に軸周り回転可能に支持する軸受部と、前記外輪及び内輪の間に周方向に沿って配置され、前記外輪及び内輪とが一方向に相対回転すると前記外輪の内周面及び前記内輪の外周面に係合して両輪を結合し他方向に相対回転すると前記両輪の係合が解除される複数のスプラグと、前記各スプラグを周方向に沿って保持する保持器と、前記各スプラグを前記外輪の内周面及び前記内輪の外周面に係合する方向に付勢する弾性部材とから成る一方向クラッチにおいて、前記外輪及び内輪とが前記他方向に相対回転すると前記保持器と前記内輪とを結合させ前記一方向に相対回転すると前記保持器と前記内輪との結合を解除する補助クラッチ部を備えた構成を採用した。
上記構成により、前記外輪及び内輪との前記他方向への相対回転した状態、すなわち、外輪と内輪との空転時において、保持器が内輪に結合しその保持器と内輪とが一体に回転する。このため、空転時に潤滑状態が希薄になりやすい内輪側において、保持器と内輪とが相対回転せず、潤滑状態の良い外輪側において、外輪とスプラグとが相対回転する。
また、前記外輪及び内輪とが前記一方向へ相対回転してその外輪と内輪とが結合した状態、すなわちトルク負荷時において、前記保持器と前記内輪との結合が解除される。このため、保持器は内輪に対して相対回転可能な状態となる。
したがって、内輪と外輪との空転時には、その空転によるスプラグの摩耗を抑制することができ耐久性を向上できる。また、トルク負荷時には、保持器を内輪に対して、スプラグとの干渉を緩和する方向に相対回転可能としてトルク負荷時におけるスプラグの滑りを抑制しその耐久性を向上できる。
前記の構成において、補助クラッチ部として周知の一方向クラッチの構成を採用し得るが、例えば、その補助クラッチ部として、保持器と前記内輪との間に設けられるローラクラッチを採用することができる。
また、そのローラクラッチの構成としては、例えば、以下の構成を採用することができる。すなわち、前記保持器の内面と前記内輪の外周面との間に形成された周方向の楔型空間と、その楔型空間内に収納されたローラと、そのローラを前記保持器と内輪とに係合する方向に付勢する弾性部材とを備えた構成である。
また、そのローラクラッチの構成として、スプラグを用いた一方向クラッチを採用することができる。その構成は、前記外輪及び内輪とが前記他方向に相対回転すると前記保持器の内面及び前記内輪の外周面に係合してその保持器と内輪とを結合し前記一方向に相対回転すると前記保持器と前記内輪との係合を解除する複数の補助スプラグと、前記各補助スプラグを前記保持器の内面及び前記内輪の外周面に係合する方向に付勢する弾性部材とから成る構成である。
この発明は、スプラグの保持器との干渉によるスプラグの滑りを防止し、一方向クラッチの耐久性を高めることができる。
この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態は、プーリ7内に一方向クラッチを組込んだ一方向クラッチ内蔵プーリユニットである。
図1及び図2に示すように、プーリ7の内径部に外輪1が圧入されて一体に回転可能となっており、その外輪1の内側に内輪(軸)2が同軸上に組込まれている。なお、この実施形態では内輪2を軸で構成しているが、環状の内輪2としてその内輪2に軸を嵌める等によって連結した構成も採用できる。
前記外輪1の内周には、内周円筒面(内周面)1aが形成され、内輪2の外周には、前記外輪1の内周円筒面1aと径方向で対向する外周円筒面(外周面)2aが形成されている。
また、そのプーリ7の内周及び内輪2の外周には、前記各円筒面1a,2aの軸方向両側に軸受嵌合面1b,2bが形成され、その各軸受嵌合面1b,2b間に軸受部5が嵌められている。この実施形態では、前記軸受嵌合面2bは、外周円筒面2aと同径に形成されている。
軸受部5は、片シール付き玉軸受から成る。この軸受部5は、シールが軸方向外側に位置するように組付けされ、外輪1と一体に回転する軸受外輪と、内輪2と一体に回転する軸受内輪、及び、その軸受外輪及び軸受内輪にそれぞれ形成された全周に亘る断面弧状の軌道溝間に収納されたボール(転動体)5aを備える。この軸受部5を介して、外輪1と内輪2とが、相対的に軸周り回転自在とされている。
前記両軸受部5,5間には、図1(b)に示すように、内外両輪1,2間に組込まれたスプラグ3と、このスプラグ3を保持する保持器4と、前記スプラグ3を係合方向に付勢する弾性部材6とが配置されている。弾性部材6としては、例えば、図中に示すコイルバネ等の周知の手段を採用し得る。
各スプラグ3は、外輪1の内周円筒面1aと内輪2の外周円筒面2a間において、周方向に所定の間隔をおいて等間隔に配置され、その外輪1の内周円筒面1aと内輪2の外周円筒面2a間において、前記各スプラグ3を周方向に位置決めする保持器4が設けられている。
保持器4は、円筒状の合成樹脂の成形品から成り、図1に示す軸方向両側の端部はそれぞれ軸受部5の軸受内輪に接している。このため、保持器4は、両軸受部5の間で軸方向へ大きく移動することが規制される。
なお、この軸方向両側の軸受部5,5間の空間には、潤滑剤としてグリースが封入されている。
また、保持器4には、スプラグ3を保持できるよう、その周方向に沿って内外を貫通する複数のポケット部(収納部)4aが等間隔で形成されている。スプラグ3は、各ポケット部4aに個別に収容されており、すべてのスプラグ3が周方向に位置決めされている。
また、そのスプラグ3を収容した各ポケット部4aには、弾性部材収容孔4bが設けられ、その弾性部材収容孔4b内に上記弾性部材6が組込まれている。その弾性部材6は、各スプラグ3に形成された外径側カム面3u及び内径側カム面3dが、それぞれ、外輪1の内周円筒面1a及び内輪2の外周円筒面2aに係合する方向にそのスプラグ3を付勢している。
また、前記保持器4の内周には周方向に沿って複数の凹部が等間隔で形成されており、その凹部の内面14と前記内輪2の外周面2aとの間に周方向の楔型空間wを形成している。各楔型空間wはいずれも同一の形状であり、周方向に隣り合う前記ポケット部4a,4a間毎に1箇所ずつ設けられている。
また、その楔型空間wは、図2に示すように、周方向に沿って同方向に向かうにつれて徐々にその径方向幅が小さくなるように設定されている。
各楔型空間w内にそれぞれ円筒状のローラ12が収納され、そのローラ12が、コイルバネ(弾性部材)11によって、図2に示す矢印r1方向、すなわちそのローラ12が前記保持器4と内輪2とに係合する方向に付勢されてローラクラッチ(補助クラッチ部)10を構成している。
このクラッチ内蔵プーリユニットでは、プーリ7と一体の外輪1が駆動側、内輪2が従動側であり、前記各スプラグ3は、そのプーリ7と共に外輪1が、内輪2に対して図1(a)の矢印f1方向に相対回転したとき、前記内外各円筒面1a,2aに係合して、外輪1の回転トルクを内輪2に伝達する。
また、各スプラグ3は、外輪1が内輪2に対して前記矢印f2方向に相対回転したり、あるいは、前記矢印方向に回転する外輪1に対して同方向に回転する内輪2の回転速度が外輪1の回転速度を上回った場合に、前記内外各円筒面1a,2aに対する係合を解除して、外輪1から内輪2への回転伝達を遮断するようになっている。
したがって、図1(a)に示すように、プーリ7(外輪1)を矢印f1方向に回転すると、スプラグ3が図中矢印s1に示す方向へその姿勢を変え、そのスプラグ3の内外各カム面が、外輪1の内周円筒面1aおよび内輪2の外周円筒面2aに係合する。この係合により、プーリ7の回転が内輪2に伝達される。
内輪2の回転速度が外輪1の回転速度を上回ると、内輪2に対しプーリ7は図中矢印f2の方向へ相対回転するので、スプラグ3は矢印s2方向にその姿勢を変え、内外各円筒面1a,2aに対するスプラグ3の係合が解除され、外輪1から内輪2への回転伝達が遮断される。
このため、このようなクラッチ内蔵プーリユニットを、例えばオルタネータの回転軸に取付けてクランクシャフトに取付けられたプーリと上記回転軸上のプーリ間にベルトをかけ渡してオルタネータを駆動すると、クランクシャフトの角速度増加時、一方向クラッチが係合状態となり、クランクシャフトの回転がオルタネータの回転軸に伝達される。また、クランクシャフトの角速度減少時、一方向クラッチが空転状態となって、クランクシャフトからオルタネータの回転軸への回転伝達が遮断されることになる。
このため、プーリ7とこれにかかるベルトの相互間で滑りが生じるのが防止され、ベルトの摩耗を抑制することができる。
また、保持器4と内輪2との間には前記ローラクラッチ10を備えているので、そのローラクラッチ10は、図2に示すように、前記外輪1が矢印f1方向に回転して、スプラグ3が矢印s1方向に姿勢を変え外輪1と内輪2とが結合して一体に回転すると(すなわち一方向クラッチのトルク負荷時において)、前記保持器4と前記スプラグ3とが干渉し、保持器4は内輪2に対して相対的に図2の矢印r1に示す方向へと回転しようとする。
このため、ローラ12は、楔形空間w内において保持器4に対して相対的に矢印r2方向へと移動し、保持器4の内面14や内輪2の外周円筒面2aに係合することなく、保持器4と内輪2との結合は解除した状態に維持される。すなわち、保持器4は内輪2に対して相対回転可能な状態となる。
この状態において、保持器4が内輪2に対して、スプラグ3との干渉を緩和する方向に相対回転可能であるので、そのスプラグ3と保持器4との干渉によるスプラグ3と内輪2との滑りを排除し、その耐久性を向上できる。
また、前記外輪1が矢印f2方向に回転して、スプラグ3が矢印s2方向に姿勢を変え、外輪1と内輪2との結合が解除されると(すなわち一方向クラッチの空転時において)、ローラ12は、楔形空間w内において保持器4に対して相対的に矢印r1方向へと移動し、保持器4の内面14と内輪2の外周円筒面2aとに係合し、その保持器4と内輪2とが結合して一体に回転する状態となる。
この状態において、空転時に潤滑状態が希薄になりやすい内輪2側において、保持器4と内輪2とが相対回転せず、また、潤滑状態の良い外輪1側において、外輪1とスプラグ3とが相対回転する状態となるので、スプラグ3の摩耗を抑制することができ、その耐久性を向上できる。
他の実施形態を図3に示す。この実施形態は、補助クラッチ部10として、上述の実施形態のローラクラッチに代えて、スプラグ式の一方向クラッチを採用したものである。以下、補助クラッチ部10としてローラークラッチを用いた場合との差異点を中心に説明する。
この実施形態の補助クラッチ部10は、複数の補助スプラグ13と、その各補助スプラグ3を前記保持器4の内面15及び前記内輪2の外周面2aに係合する方向に付勢する弾性部材16等とから構成される。
前記保持器4の内周には周方向に沿って、前記補助スプラグ13用のポケット部(収納部)15aが等間隔で形成されている。各ポケット部15aはいずれも同一の形状であり、周方向に隣り合う前記ポケット部4a,4a間毎に1箇所ずつ設けられている。
各ポケット部15a内にそれぞれ前記補助スプラグ13が収納され、その補助スプラグ13に形成された外径側カム面13u及び内径側カム面13dが、それぞれコイルバネ(弾性部材)16によって、前記ポケット部15aの内面15と内輪2の外周円筒面2aとに係合する方向に付勢されて補助クラッチ部10を構成している。
その作用を説明すると、図3(a)に示すように、前記外輪1が矢印f1方向に回転して、スプラグ3が矢印s1方向に姿勢を変え外輪1と内輪2とが結合して一体に回転すると(すなわち一方向クラッチのトルク負荷時において)、前記保持器4と前記スプラグ3とが干渉し、保持器4は内輪2に対して相対的に図3(c)の矢印t1に示す方向へと回転しようとする。
このため、補助スプラグ13は同図矢印t1方向へ姿勢を変え、保持器4の内面15や内輪2の外周円筒面2aに係合することなく、保持器4と内輪2との結合は解除した状態に維持される。すなわち、保持器4は内輪2に対して相対回転可能な状態となる。
また、前記外輪1が矢印f2方向に回転して、スプラグ3が矢印s2方向に姿勢を変え、外輪1と内輪2との結合が解除されると(すなわち一方向クラッチの空転時において)、補助スプラグ13は、同図矢印t2方向へ姿勢を変え、保持器4の内面15と内輪2の外周円筒面2aとに係合し、その保持器4と内輪2とが結合して一体に回転する状態となる。
なお、これらの各実施形態は、外輪1が駆動側、内輪2が従動側としているが、他の実施形態として、内輪2を駆動側、外輪1を従動側とした各種用途のプーリユニットにも適用可能である。また、スプラグ3,13やローラ12等を付勢する弾性部材6,11,16として、上記各実施形態ではコイルバネを使用したが、コイルバネ以外の他の弾性部材を用いてもよい。
一実施形態を示し、(a)は正面断面図、(b)は(a)のb−b断面図 図1(a)の要部拡大図 他の実施形態を示し、(a)は正面要部断面図、(b)は側面要部断面図、(c)は(a)の要部拡大図 スプラグの作用を示す説明図で、(a)は空転状態、(b)は係合状態を示す 従来例を示し、(a)は正面断面図、(b)は(a)のb−b断面図
符号の説明
1 外輪
1a 内周面
2 内輪(軸)
2a 外周面
3 スプラグ
4 保持器
4a ポケット部(収納部)
4d テーパ面
5 軸受部
5a 転動体(ボール)
6,11,16 弾性部材
7 プーリ
10 補助クラッチ部
12 ローラ
13 補助スプラグ
14,15 内面

Claims (4)

  1. 同軸上に配置された外輪1及び内輪2と、前記外輪1及び内輪2の間に配置されその外輪1及び内輪2を相対的に軸周り回転可能に支持する軸受部5と、前記外輪1及び内輪2の間に周方向に沿って配置され、前記外輪1及び内輪2とが一方向に相対回転すると前記外輪1の内周面1a及び前記内輪2の外周面2aに係合して両輪1,2を結合し他方向に相対回転すると前記両輪1,2の係合が解除される複数のスプラグ3と、前記各スプラグ3を周方向に沿って保持する保持器4と、前記各スプラグ3を前記外輪1の内周面1a及び前記内輪2の外周面2aに係合する方向に付勢する弾性部材6とから成る一方向クラッチにおいて、
    前記外輪1及び内輪2とが前記他方向に相対回転すると前記保持器4と前記内輪2とを結合させ前記一方向に相対回転すると前記保持器4と前記内輪2との結合を解除する補助クラッチ部10を備えたことを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 前記補助クラッチ部10は、前記保持器4と前記内輪2との間に設けられるローラクラッチであることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ。
  3. 前記補助クラッチ部10を構成するローラクラッチは、前記保持器4の内面14と前記内輪2の外周面2aとの間に形成された周方向の楔型空間wと、その楔型空間w内に収納されたローラ12と、そのローラ12を前記保持器4と内輪2とに係合する方向に付勢する弾性部材11とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の一方向クラッチ。
  4. 前記補助クラッチ部10は、前記外輪1及び内輪2とが前記他方向に相対回転すると前記保持器4の内面15及び前記内輪2の外周面2aに係合してその保持器4と内輪2とを結合し前記一方向に相対回転すると前記保持器4と前記内輪2との係合を解除する複数の補助スプラグ13と、前記各補助スプラグ13を前記保持器4の内面15及び前記内輪2の外周面2aに係合する方向に付勢する弾性部材16とから成ることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ。
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