JP2008255674A - 折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構 - Google Patents

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哲夫 平田
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Abstract

【課題】 折板屋根のハゼ締め作業におけるハゼ接ぎ部の曲げ加工を均一かつ綺麗に仕上げることができ、しかも、構造も極めて簡単で汎用性の高い折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構を提供すること。
【解決手段】 操作レバー1を往復揺動させることによって、対向配置された一対のジョーズ21・22を相対咬合させて折板屋根Rの隣合うハゼ接ぎ部H同士を押圧して折り接ぎせしめるハゼ締め器において、
前記対を成すジョーズ21・22の少なくとも一方側のジョー21又は22の端部形状を、弧状に反曲するカンバー部23とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、折板屋根用ハゼ締め器におけるハゼ締めジョーズ機構の改良、詳しくは、折板屋根のハゼ締め作業におけるハゼ接ぎ部の曲げ加工を均一かつ綺麗に仕上げることができ、しかも、構造も極めて簡単で汎用性の高い折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構に関するものである。
周知の通り、折板屋根を施工する際には、隣合う折板の折端を重ねてハゼ部を作り、その側部に形成されるハゼ接ぎ部を内側に折曲げて折板同士を接合するのが一般的である。
そして、このようなハゼ接ぎ部の折曲げ加工を行う道具としては、<特許文献1>にあるようなハンドルを開閉操作してハゼ部を挟んだ状態で顎部を咬合させると同時に、その顎部の当接部分でハゼ接ぎ部を押圧して内側に折曲げることが可能なプライヤー型の手動工具(通称「ガッチャー」)が頻繁に使用される。
しかしながら、上記従来の手動工具を使用してハゼ締めする際には、未加工で、かつ、顎部に直接当接しない隣接領域のハゼ接ぎ部を巻き込みながら折曲げる必要があり、その際、顎部の端部に荷重が集中してハゼ接ぎ部を歪曲させてしまい、それによって曲げ加工後のハゼ接ぎ部が凸凹になって仕上がりの外観を悪化させてしまっていた。
一方、従来においては、並設されたローラー群の間にハゼ部を挟み込み、その後、ローラーを回転させることによってハゼ接ぎ部をローラーで均しながら連続的に折曲げ加工することができるハゼ締め装置も公知となっている(例えば、特許文献2参照)。
ところが、上記従来のローラーを用いたハゼ締め機構に関しては、綺麗に曲げ加工することが可能であるものの、ローラーの取付け構造や回転機構が非常に複雑であったことから、高価な装置としてしか実現することができなかった。
実開昭51−12274号公報(第1−2頁、第1〜5図) 特許第3182645号公報(第2−8頁、第1〜10図)
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、折板屋根のハゼ締め作業におけるハゼ接ぎ部の曲げ加工を均一かつ綺麗に仕上げることができ、しかも、構造も極めて簡単で汎用性の高い折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構を提供することにある。
本発明者が、上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、操作レバー1を往復揺動させることによって、対向配置された一対のジョーズ21・22を相対咬合させて折板屋根Rの隣合うハゼ接ぎ部H同士を押圧して折り接ぎせしめるハゼ締め器において、
前記対を成すジョーズ21・22の少なくとも一方側のジョー21又は22の端部形状を、弧状に反曲するカンバー(camber)部23とした点に特徴がある。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、顎部2においてカンバー部23をジョーズ21又は22の両端に設けるという技術的手段を採用することができる。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、顎部2におけるジョーズ21・22の一方を、操作レバー1により往復動可能な可動ジョーとし、他方をハゼ接ぎ部Hに固定可能な固定ジョーとするという技術的手段を採用することができる。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、顎部2のジョーズ21・22の一方に設けた固定ジョーに支持ハンドル3を接続するという技術的手段を採用することができる。
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、顎部2におけるジョーズ21・22の両方を、操作レバー1・1に接続された可動ジョーとするという技術的手段を採用することができる。
本発明では、操作レバーで咬合可能な顎部において、一対のジョーズの少なくとも一方側の端部形状を弧状に反曲したカンバー部としたことにより、顎部でハゼ部を挟んだ際にカンバー部がハゼ接ぎ部を押圧して徐々に曲げていくことが可能となるため、荷重が一部に集中してハゼ接ぎ部を局部的に歪曲させてしまうことはなく、ハゼ接ぎ部の曲げ加工を均一かつ綺麗な外観に仕上げることができる。
さらに、本発明におけるハゼ締めジョーズ機構は、顎部の当接部分の端部にカンバー部を設けるだけの極めて簡単な構造であることから、顎部を用いたハゼ締め器具ならば手動工具から自動工具まで形態を問わずに適用することができるため、その汎用性は非常に高い。
したがって、本発明により、折板屋根のハゼ締め作業を満足できる外観に仕上げることができる機能性に優れたハゼ締め器具を提供することができることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
『実施例1』
まず、本発明の実施例1について、図1から図5に基いて説明する。まず、符号1で指示するものは、操作レバーであり、符号2で指示するものは、顎部である。次いで、符号3で指示するものは、支持ハンドルである。
しかして、本実施例の構成を以下に説明する。まず、本実施例では、把手部11を備えた操作レバー1を往復揺動させることにより、前記レバー1の端部に配設された顎部2の対向配置された一対のジョーズ21・22が相対咬合して折板屋根Rの隣合うハゼ接ぎ部H同士を押圧できるように構成した(図1、図2参照)。
具体的には、顎部2の一方側のジョー21を、ハゼ接ぎ部H上に載置して固定可能な固定ジョーとし、更にその固定ジョー21の上部に設けた枢支部12に、ベルクランク状の操作レバー1の屈曲部を軸支ピン13で回動自在に枢着して、顎部2のもう一方側のジョー22を前記操作レバー1の端部に可動ジョーとして配設した。
また、顎部2の固定ジョー21には支持ハンドル3を接続したことにより、この支持ハンドル3の把手部31と前記操作レバー1の把手部11とを両手で掴んで力が込もったレバー操作を行うことができる。
そして、前記顎部2の可動ジョー22の端部には、弧状に反曲するカンバー部23を形成した(図3参照)。
上記のように構成したことにより、図4に示すように顎部2の可動ジョー21を回動させてハゼ接ぎ部Eを折り込んだ際、図5に示すように可動ジョー21のカンバー部23がハゼ接ぎ部Eを徐々に押圧しながら曲げていくため、荷重が一部に集中してハゼ接ぎ部Hを局部的に歪曲させてしまうことはなく、ハゼ接ぎ部Hの曲げ加工を均一かつ綺麗な外観に仕上げることができる。
なお、本実施例では、顎部2の可動ジョー22に形成したカンバー部23の形状を緩やかな円弧状とすることにより、ハゼ締め時に生じる荷重の分散効果をより高めている。
また、顎部2においてカンバー部23・23を可動ジョー22の両端に形成したことにより、ハゼ締め作業の進行方向が限定されることもない。
そして更に、顎部2の可動ジョー22に配設するカンバー部23は切削等の簡単な成形手段で作成できるため、余計な製造コストが嵩むこともない。
『実施例2』
次に、本発明の実施例2について、図6及び図7に基いて以下に説明する。まず、本実施例において符号4で指示するものは、固定台である。本実施例では、隣接するハゼ接ぎ部E間に吊子部材Tを挿入すると共に、この吊支部材T上にキャップ部材Cを嵌着し、そしてこのキャップ部材Cの両端を折曲げて折板を接合する折板屋根R用のハゼ締め器であって、キャップ部材Cの溝部に嵌挿して固定可能な固定台4の両側に枢支部12・12を設ける一方、それらの枢支部12・12には操作レバー1・1を枢着して顎部2のジョーズ21・22両方が可動ジョーとなるように構成した(図6、図7参照)。
『実施例3』
次に、本発明の実施例3について、図8及び図9に基いて以下に説明する。まず、本実施例中において符号5で指示するものは駆動モーターであり、符号6で指示するものは、クランクスライダ機構である。本実施例では、駆動モーター5の出力軸51の回転をクランクスライダ機構6のクランクアーム61及び揺動アーム62により往復動に変換して顎部2の可動ジョー22を回動せしめるように構成した(図8、図9参照)。
このように、本発明におけるハゼ締めジョーズ機構は、様々なハゼ締め器に対して適用することが可能であるため、汎用性は非常に高い。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、顎部2を備えたハゼ締め器の形態は、流体圧シリンダやリンク機構を使用したものでもよく、また、顎部2のジョーズ21・22に設けるカンバー部23に関しても、弧状に反曲した形状であれば、放物線状であってもよい。
そしてまた、顎部2の固定ジョー21や固定台4に、可動ジョー21に形成したカンバー部23の始点位置を確認可能な目印を付すことにより、ハゼ締め器の進行距離を把握し易くしてもよく、何れも本発明の技術的範囲に属する。
近年では、低コストに施工することができ、しかも非常に頑丈な構造の折板屋根の人気が高く、建築業界では折板屋根の施工を迅速かつ綺麗に行うことができるハゼ締め器具が求められている。
そのような中で、本発明の折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構は、ハゼ締めを外観良く仕上げることができ、しかも、簡単な手動器具から複雑な自動装置まで様々な形態のハゼ締め器具に対して適用可能な極めて実用的な技術であることから、本発明の産業上の利用価値は非常に高いと云える。
本発明の実施例1におけるハゼ締め器を表わす全体斜視図である。 本発明の実施例1におけるハゼ締め器の使用時の状態を表わす状態説明図である。 本発明の実施例1における顎部の可動ジョーを表わす部分斜視図である。 本発明の実施例1におけるハゼ締め器の使用時の状態を表わす状態説明図である。 本発明の実施例1におけるハゼ接ぎ部の曲げ加工状態を表わすX−X断面からみた状態説明図である。 本発明の実施例2におけるハゼ締め器の使用時の状態を表わす状態説明図である。 本発明の実施例2におけるハゼ締め器の使用時の状態を表わす状態説明図である。 本発明の実施例3におけるハゼ締め器を表わす全体上面図である。 本発明の実施例3におけるハゼ締め器の使用時の状態を表わすY−Y断面からみた状態説明図である。
符号の説明
1 操作レバー
11 把手部
12 枢支部
13 軸支ピン
2 顎部
21,22 ジョーズ
23 カンバー部
3 支持ハンドル
31 把手部
4 固定台
5 駆動モーター
51 出力軸
6 クランクスライダ機構
61 クランクアーム
62 揺動アーム
R 折板屋根
H ハゼ接ぎ部
T 吊子部材
C キャップ部材

Claims (5)

  1. 操作レバー1を往復揺動させることによって、対向配置された一対のジョーズ21・22を相対咬合させて折板屋根Rの隣合うハゼ接ぎ部H同士を押圧して折り接ぎせしめるハゼ締め器において、
    前記対を成すジョーズ21・22の少なくとも一方側のジョー21の端部形状を、弧状に反曲するカンバー部23としたことを特徴とする折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構。
  2. 顎部2においてカンバー部23がジョーズ21又は22の両端に設けられていることを特徴とする請求項1記載の折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構。
  3. 顎部2におけるジョーズ21・22の一方が、操作レバー1により往復動可能な可動ジョーであり、他方がハゼ接ぎ部Hに固定可能な固定ジョーであることを特徴とする請求項1または2に記載の折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構。
  4. 顎部2のジョーズ21・22の一方に設けた固定ジョーに支持ハンドル3が接続されていることを特徴とする請求項3記載の折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構。
  5. 顎部2におけるジョーズ21・22両方が、操作レバー1・1に接続された可動ジョーであることを特徴とする請求項1または2に記載の折板屋根用ハゼ締め器のハゼ締めジョーズ機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102009037282A1 (de) * 2009-08-14 2011-03-03 Burkhard Radtke Werk zur Herstellung von Quetschfalten
CN108487560A (zh) * 2018-03-27 2018-09-04 中国冶集团有限公司 彩板瓦搭接手动压紧工具及其操作方法

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