JPH0633662U - 多機能工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １つでペンチ、自在スパナ及びハンマを兼ね
ることのできる多機能工具を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明の多機能工具は、調節自在なジョー
（１）、調整ねじ（２）、コアピン（３）、中枢ジョイ
ントピン（５）を有するペンチ体の第１片（４）及び前
端に固定ジョーを有するペンチ体第２片（６）から成
り、調節自在なジョー（１）と調整ねじ（２）とコアピ
ン（３）とは、枠状隆起部（１７）の中に自在スパナと
同じ様に連結されており、ペンチ体の第１片及び第２片
（４，６）は、中枢ジョイントピン（５）で枢着されて
いる。２つのペンチまたはハンマを固定するために、ペ
ンチ体に関してロック機構が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、多機能手工具、更に詳細には、ペンチ、ハンマ及び自在スパナの機 能を組み込んだ広く生産及び作業上の修理に適用可能な手工具に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ペンチ、ハンマ及び自在スパナは、それぞれが自身の機能を有する個体 として製造されている。従って、様々な手作業のためにフルセットの形でそれら を利用し及び携帯することは、必ずしも好都合ではない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記に鑑み、ペンチ、ハンマ及び自在スパナの機能を組み込み、容易に携帯し 且つ様々の手作業に好都合に使用するために適した多機能の手工具を提供するこ とが、本発明の主たる目的である。 本発明のその他の目的、特徴及び利点は、添付図面に関してなされる以下の説 明から、より十分に明らかになるであろう。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

自在スパナと同じ様に該枠状隆起部内で互いに連結されている調節自在なジョ ー、調整ねじ及びコアピン並びに前部に枠状隆起部を有するペンチ体の第１片と 中枢ジョイントピン及び前部に固定ジョーを有するペンチ体の第２片を該中枢ジ ョイントピンによって互いに枢着し、自在スパナまたはハンマとして用いるとき にペン体の該両片を固定するために、ロック手段を該ペンチ体に関して設ける。

【０００５】

【実施例】

同じ参照記号が本明細書を通じて同一または対応する部分を示している図面を 参照すると、図１及び２に示す様に、本発明を具体化する構成は、調節自在なジ ョー１、調整ねじ２、コアピン３、前部に枠状隆起部１７を有するペンチ体の第 １片４、中枢ジョイントピン５、前部に固定ジョーを有するペンチ体の第２片６ 、ばね手段８、転位プレート９及びカバープレート１０から成っている。調節自 在なジョー１、調整ねじ２、コアピン３及びペンチ体の第１片４は、例えば自在 スパナと同様に連結されており、調節自在なジョー１は、ペンチ体の第１片（４ ）の枠状隆起部１７の先端の対応するスロット空間と係合するための溝と凸部と を有しており、コアピン３は、枠状隆起部１７の中心部の調整ねじ２を貫通して 固定されており、そして、それによって調整ねじ２を左右に回転することによっ て調節自在なジョー１が上下動できる様に、調整ねじ２は、調節自在なジョー１ 上の溝及び凸部の下方部分のラックにより調節自在なジョー１と係合している。 かくして、自在スパナの機能が本発明により達成できる。自在スパナのこの構造 は、自在スパナに関する現行技術によっても同様に果たされることができる。ペ ンチ体の第１片４上の枠状隆起部１７の上端は、本発明の第２の機能を達成する ために大工または整備工用のハンマとして用いることができる。

【０００６】 注目すべきことは、構成にキーポイントがある、即ち、自在スパナまたはハン マの機能を達成するためには、本発明の工具が自在スパナまたは整備工用のハン マとして使用されている間、ペンチ体の両片を一緒に固定するためのロック手段 が設けられなければならないということである。本発明を具体化する構成におい ては、ペンチ体の第２片６は、中枢ジョイントピン５及びロック機構によって、 ペンチ体の第１片４と枢着されている。例えば、ペンチ体の両片４，６が正しい 位置に合わされた時には、図１及び２に示す様に、中枢ジョイントピン５の両側 に対称に配置された同じ形の２つの切り欠き部分Ｍ及びＮが現れる。ペンチ体の 両片４，６の連結部の中枢ジョイントピン５のまわりには円形の台部１６が形成 され、ペンチ体の両片４，６が枢着された時に、底部としての円形台部１６をも つ連結部の凹部空間１８と、該空間１８の両側で対称になっている２つの切り欠 き部Ｍ，Ｎとが形成される様になっている。円柱１１が２つのスライドラッチ７ の上面に形成されており、そして、該２つのスライドラッチ７は、凹部空間１８ 内の中枢ジョイントピン５の両側に軸線が一直線に配置されている。スライドラ ッチ７の一端は、切り欠き部ＭまたはＮと一直線になっているが、他端は、ばね 手段８によって偏倚されている。２つの半月状台部１５がスライドラッチ７のス ライド動作を案内するために、その両側に配置されている。側部にハンドル１２ がつけられた転位プレート９が、スライドラッチ７、ばね手段８及び半月状台部 １５の上面に置かれている。転位プレート９の中心部の中枢ジョイントピン５の まわりに、２つの案内スロット１３が対称に穿設されており、それらは互いに平 行で且つ同じ形をしており、スライドラッチ７の対応する円柱１１と係合してい る。カバープレート１０が、転位プレート９の表側に配置されて、ペンチ体の凹 部空間１８の中の全体のロック機構を覆っている゜カバープレート１０は、カバ ープレート１０からペンチ体の円形台部１６の背面まで貫通する中枢ジョイント ピン５によって取りつけられている。

【０００７】 操作上、転位プレート９が回転されて、その案内スロット１３がスライドラッ チ７と共に円柱１１を引き戻して、スライドラッチ７が切り欠き凹部Ｍ及びＮか ら係合を離脱、即ち、スライドラッチ７が、内側の円形台部１６の外周の内側に 位置した時、ペンチ体の両片４，６は、互いに自由になる。ペンチ体の両片４， ６は、転位プレートが回転されて、案内スロット１３が円柱１１をスライドラッ チ７と共に押し出してスライドラッチ７が切り欠き凹部Ｍ及びＮと係合する時に 、互いにロックされる。正確な寸法のため及びばね手段８の作用下で、転位プレ ート９は、ハンドル１２を引いたり押したりして回転された後には、自動可能と ならない。

【０００８】 本発明の他の実施例においては、図３に示す様に、ロック機構は、長い帯２１ から成り、一端はペンチ体の１片の端部に固定されたマウント２２によってヒン ジされており、他端は、ペンチ体の他片の端部に随意に形成されたスロット２３ にスナップされる。 この様にして、本発明によれば、ロック機構をもつ工具の操作が確実に達成さ れる。ロック機構が解放位置にあるときには、ペンチ体の両片４，６は、互いに 自由で、例えば針金を曲げたり切ったりするペンチの機構を遂行し（図４）、ロ ック機構がロック位置にあるときには、工具は、自在スパナ（図５）または大工 用ハンマ（図６）として使用されるであろう。 本発明によって提供される多機能工具またはバリオツール（Ｖａｒｉｏ ｔｏ ｏｌ）は、選択的にペンチまたは自在スパナ及びハンマの機能を果たし、例えば 、針金を切ったり折り曲げたり、ねじやナットを回して締めたり緩めたり、及び 、何かを打ちつけたりなどすることが可能である。本発明によって提供される多 機能工具またはバリオツールは、工具鋼、ばね鋼などの様な適当な金属材料でつ くることができる。

【０００９】

【効果】

ペンチ、自在スパナ及び大工用ハンマの様な別々に製造される工具類と比較し て、本発明により提供される多機能工具またはバリオツールは、１体的な構造、 １物での多機能性、持ち運びの便利性、使用の融通性、実際使用の価値、効率及 び材料節約の利点があり、従って産業用及び家庭用として有用である。 以上、本発明は、特にその好適な実施例に関して記述されたが、当業者には、 前述の及びその他の形状並びに細部についての変更が、本発明の精神及び以下の 請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなしになされ得ることが 理解されるであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好適な実施例の平面図である。

【図２】本発明によって提供されるロック機構の好適な
実施例の分解斜視図である。

【図３】本発明によって提供されるロック機構の他の実
施例を示す平面図である。

【図４】ペンチとして使用される本発明の手工具を示す
説明図である。

【図５】自在スパナとして使用される本発明の手工具の
説明図である。

【図６】ハンマとして使用される本発明の手工具の説明
図である。

【符号の説明】

１ 調節自在なジョー ２ 調整ねじ ３ コアピン ４ ペンチ体の第１片 ５ 中枢ジョイントピン ６ ペンチ体の第２片 ７ スライドラッチ ８ ばね ９ 転位プレート １０ カバープレート １１ 円柱 １２ ハンドル １３ 案内スロット １５ 半月形台部 １６ 円形台部 １７ 枠状隆起部 ２２ マウント ２３ スロット Ｍ 切り欠き Ｎ 切り欠き

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 グ フ ユゥアン ホンコン、クールーン、トクワワン、マト ウコック ロード 40、トゥン ナム フ ァクトリー ビルディング、７エフ、エー ３ (72)考案者 グ ウェン ユゥアン ホンコン、クールーン、トクワワン、マト ウコック ロード 40、トゥン ナム フ ァクトリー ビルディング、７エフ、エー ３ (72)考案者 ヅァオ チィー ウェイ ホンコン、クールーン、トクワワン、マト ウコック ロード 40、トゥン ナム フ ァクトリー ビルディング、７エフ、エー ３ (72)考案者 グ ヅォング イング ホンコン、クールーン、トクワワン、マト ウコック ロード 40、トゥン ナム フ ァクトリー ビルディング、７エフ、エー ３

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 調節自在なジョー（１）、調整ねじ
   （２）、コアピン（３）、前部にハンマヘッドとして用
   いられる枠状隆起部（１７）を有するペンチ体の第１片
   （４）、中枢ジョイントピン（５）、及び前部に固定ジ
   ョーを有するペンチ体の第２片（６）から成り、該調節
   自在なジョー（１）と該調整ねじ（２）と該コアピン
   （３）とが自在スパナと同じ様に該枠状隆起部（７）内
   で互いに連結されており、該ペンチ体の第１及び第２片
   （４，６）が該中枢ジョイントピン（５）によって互い
   に枢着されている手工具において、該工具が自在スパナ
   またはハンマとして用いられる時にペン体の該両片を固
   定するために、ロック手段が、該ペンチ体に関して設け
   られていることを特徴とする手工具。
2. 【請求項２】 ペンチ体の両片（４，６）の枢着部に円
   形の台（１６）が形成され、底部としての該円形台
   （６）とその両側に対称に設けられた２つの切り欠き部
   （Ｍ，Ｎ）とから成る丸い凹部空間（１８）が形成され
   る様に、前記ペンチ体の両片（４，６）が、前記中枢ジ
   ョイントピン（５）によって互いに枢着されており、前
   記ロック手段が、各上面に柱（１１）を有する１対のス
   ライドラッチ（７）から成り、該凹部空間（１８）中の
   中枢ジョイントピン（５）の両側に軸線が一直線に配置
   され、該スライドラッチ（７）の一端が該切り欠き部
   （ＭまたはＮ）と一直線になっており、他端がばね手段
   （８）によって偏倚されており、側部にハンドル（１
   ２）を有する転位プレート（９）が該スライドラッチ
   （７）の上面に配置されており、２つの案内スロット
   （１３）が、該転位プレート（９）中に該中枢ジョイン
   トピン（５）のまわりに対称に穿設され、該スライドラ
   ッチ（７）の円柱（１１）と対応して係合されており、
   カバープレート（１０）が、該転位プレート（９）の外
   側に配置されて該凹部空間（１８）内の全体のロック手
   段を覆っており、且つ該中枢ジョイントピン（５）が、
   該カバープレ一ト（５）から該ペンチ体の円形台（１
   ６）の背面へ貫挿されていることを特徴とする、請求項
   １に記載の手工具。
3. 【請求項３】 前記ロック手段が、長い帯体（２１）か
   ら成り、その一端が前記ペンチ体の１片の端部に固定さ
   れたマウント（２２）によって枢着されており、他端が
   該ペンチ体の他片の端部に形成されたスロット（２３）
   に随意にスナップされることを特徴とする請求項１に記
   載の手工具。