JP2008255410A - 放熱用材料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、熱伝導率に優れかつ絶縁性である放熱用材料を安価に提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、セラミックスとアルミニウムからなる複合材料とその少なくとも一表面のアルミニウム表面にアルマイト層が形成されていることを特徴とする放熱用材料である。特に前記セラミックスがSiCであり、前記アルマイト層が柱状又は突起状形状のアルマイトからなることが好ましい。また前記セラミックスはSiCであることが好ましい。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、セラミックスとアルミニウムからなる複合材料とその少なくとも一表面のアルミニウム表面にアルマイト層が形成されていることを特徴とする放熱用材料である。特に前記セラミックスがSiCであり、前記アルマイト層が柱状又は突起状形状のアルマイトからなることが好ましい。また前記セラミックスはSiCであることが好ましい。
【選択図】図2
Description
本発明は放熱用材料に関し、詳しくは熱伝導率が高くかつ絶縁性に優れた放熱用材料及びその製造方法に関する。
近年、半導体材料の高速演算、高集積化に対する市場の要求は急速に高まりつつある。それとともに、同装置の半導体素子搭載用放熱基板には、同素子から発生する熱をより一層効率良く逃すために熱伝導率のより一層の向上が求められてきた。さらに、同素子並びに同基板に隣接配置された同装置内の他の部材との熱歪みをより一層小さくするために、より一層これらに近い熱膨張係数のものであることも求められてきた。
従来このような基板には、例えばCu−W系やCu−Mo系の複合合金が用いられてきたが、これらの基板は原料が高価なため、コスト高になり、かつ重量が大きくなるという問題があった。そこで、最近は安価で軽量な材料として各種Al複合合金が注目されるようになってきた。すなわち、Alと炭化ケイ素(SiC)を主成分とするAl−SiC複合合金は、それらの原料が比較的安価であり、軽量(Al、SiC単体の密度はそれぞれ、2.7、3.2g/cm3程度)、高熱伝導率(Alの熱伝導率は240W/mK程度
、SiCの熱伝導率は200〜300W/mK程度)である。また、SiCの熱膨張係数は4.2×10-6K-1程度、Al−SiCの熱膨張係数は24×10-6K-1程度であり、これらを複合化することで、その熱膨張係数が広い範囲で制御可能となる。従ってこの材料系は特に注目されている(例えば特許文献1等)。
、SiCの熱伝導率は200〜300W/mK程度)である。また、SiCの熱膨張係数は4.2×10-6K-1程度、Al−SiCの熱膨張係数は24×10-6K-1程度であり、これらを複合化することで、その熱膨張係数が広い範囲で制御可能となる。従ってこの材料系は特に注目されている(例えば特許文献1等)。
Al−SiC複合材料は優れた熱伝導率と幅広い熱膨張係数のために大いに利用されているが、Alが複合されているために非絶縁性であるため、絶縁性であることが必要な用途には使えない。絶縁性を付与するためにセラミックスコーティングなどを行うと高コストに通じる。
Al−SiC基板に絶縁性を付与するためには、例えばアルミナ等の絶縁性セラミックスをCVDやPVD等の方法でコーティングする等の方法がある、しかし、高温プロセスであるために、コーティング後の両者の熱膨張係数の差により、コーティング後にアルミナ膜が破壊されてしまうこと、コーティングのコストが高くなることが大きな課題であり実現していない。
もしAl−SiC基板に絶縁性があればAlNやアルミナを用いる必要がなく、Al−SiC基板上に直接半導体チップを搭載することもできる。
特開2000−256831号公報
Al−SiC基板に絶縁性を付与するためには、例えばアルミナ等の絶縁性セラミックスをCVDやPVD等の方法でコーティングする等の方法がある、しかし、高温プロセスであるために、コーティング後の両者の熱膨張係数の差により、コーティング後にアルミナ膜が破壊されてしまうこと、コーティングのコストが高くなることが大きな課題であり実現していない。
もしAl−SiC基板に絶縁性があればAlNやアルミナを用いる必要がなく、Al−SiC基板上に直接半導体チップを搭載することもできる。
本発明は、熱伝導率に優れかつ絶縁性である放熱用材料を安価に提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決すべくされたものであり、低コストでAl−SiC基板に絶縁性を付与できる技術に関し、以下の特徴を持つ。
(1)セラミックスとアルミニウムからなる複合材料によって形成された基板と、その少なくとも一表面の基板表面にアルマイト層が形成されていることを特徴とする放熱用材料。
(2)前記セラミックスがSiCであることを特徴とする上記(1)に記載の放熱用材料
。
(3)前記アルマイト層が柱状または突起状形状のアルマイトからなることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の放熱用材料。
(4)前記柱状または突起状形状のアルマイトからなるアルマイト層の隙間に樹脂が充填されることにより形成された複合層を有することを特徴とする上記(3)に記載の放熱用材料。
(5)前記アルマイト層の厚さが10〜300μmであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか一に記載の放熱用材料。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか一に記載の放熱用材料の少なくとも一表面に樹脂層が形成されていることを特徴とする放熱用材料。
(1)セラミックスとアルミニウムからなる複合材料によって形成された基板と、その少なくとも一表面の基板表面にアルマイト層が形成されていることを特徴とする放熱用材料。
(2)前記セラミックスがSiCであることを特徴とする上記(1)に記載の放熱用材料
。
(3)前記アルマイト層が柱状または突起状形状のアルマイトからなることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の放熱用材料。
(4)前記柱状または突起状形状のアルマイトからなるアルマイト層の隙間に樹脂が充填されることにより形成された複合層を有することを特徴とする上記(3)に記載の放熱用材料。
(5)前記アルマイト層の厚さが10〜300μmであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか一に記載の放熱用材料。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか一に記載の放熱用材料の少なくとも一表面に樹脂層が形成されていることを特徴とする放熱用材料。
(7)セラミックスとアルミニウムからなる複合材料によって形成された基板の少なくとも一表面に、陽極酸化処理によりアルマイトを全面または部分的に形成する工程を含むことを特徴とする放熱用材料の製造方法。
(8)前記セラミックスがSiCであることを特徴とする上記(6)に記載の放熱用材料の製造方法。
(9)前記基板の一表面に部分的に形成されたアルマイトが、柱状又は突起状形状であることを特徴とする上記(7)又は(8)に記載の放熱用材料の製造方法。
(10)前記陽極酸化処理の前工程として、セラミックスとアルミニウムからなる複合材料の少なくとも一表面に、アルミニウムのみからなる層を形成する工程を含むことを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれか一に記載の放熱用材料の製造方法。
(11)前記柱状又は突起状に形成されたアルマイトの隙間に樹脂を充填させる工程を含むことを特徴とする上記(9)又は(10)に記載の放熱用材料の製造方法。
(12)前記陽極酸化処理が封孔処理を含むことを特徴とする上記(7)〜(11)のいずれか一に記載の放熱用材料の製造方法。
(8)前記セラミックスがSiCであることを特徴とする上記(6)に記載の放熱用材料の製造方法。
(9)前記基板の一表面に部分的に形成されたアルマイトが、柱状又は突起状形状であることを特徴とする上記(7)又は(8)に記載の放熱用材料の製造方法。
(10)前記陽極酸化処理の前工程として、セラミックスとアルミニウムからなる複合材料の少なくとも一表面に、アルミニウムのみからなる層を形成する工程を含むことを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれか一に記載の放熱用材料の製造方法。
(11)前記柱状又は突起状に形成されたアルマイトの隙間に樹脂を充填させる工程を含むことを特徴とする上記(9)又は(10)に記載の放熱用材料の製造方法。
(12)前記陽極酸化処理が封孔処理を含むことを特徴とする上記(7)〜(11)のいずれか一に記載の放熱用材料の製造方法。
本発明により、熱伝導率及び絶縁性に優れる放熱用材料を安価に提供することが可能となる。特に、Al−SiC複合材料を利用した放熱用材料は、その表面が、絶縁性と熱輻射効果の高いアルマイトで形成されているために、絶縁性高放熱性Al−SiC複合材料となる。
本発明に係る放熱用材料は、セラミックスとアルミニウムからなる複合材料によって形成された基板と、その少なくとも一表面のアルミニウム表面にアルマイト層が形成されていることを特徴とする。特に、セラミックスはSiCであることが好ましい。
Al−SiC複合合金は、軽量かつ高熱伝導率であり、また熱膨張係数を広い範囲で制御可能であるため好ましい。また、それらの原料も比較的安価に入手可能である。本発明に係る放熱用材料は、非絶縁性であるAl−SiC複合合金にアルマイト層を形成することにより絶縁性を持たせたことを特徴とする。
Al−SiC複合合金は、軽量かつ高熱伝導率であり、また熱膨張係数を広い範囲で制御可能であるため好ましい。また、それらの原料も比較的安価に入手可能である。本発明に係る放熱用材料は、非絶縁性であるAl−SiC複合合金にアルマイト層を形成することにより絶縁性を持たせたことを特徴とする。
以下、特に本発明をAl−SiC複合材料とその製造方法を例にとって説明するが、他のセラミックス−Al系複合材料に適用することも、当然可能である。
Al−SiC複合材料の種類は問わない。Al−SiC複合材料の熱伝導率と熱膨張係数は含有するSiCの体積含有率によってほぼ決定される。
例えば、SiC含有量が58wt%の時の熱膨張係数が、9.4×10-6K-1、熱伝導率が192W/mK、SiC含有量が67wt%の時の熱膨張係数が7.5×10-6K-1、熱伝導率は185W/mK、SiC含有量が50wt%の時の熱膨張係数が10.0×10-6K-1、熱伝導率は210W/mK、SiC含有量が60wt%の時の熱膨張係数が8.0×10-6K-1、熱伝導率は200W/mK、SiC含有量が70wt%の時の熱膨
張係数が7.0×10-6K-1、熱伝導率は208W/mK、等が知られている。
Al−SiC複合材料の種類は問わない。Al−SiC複合材料の熱伝導率と熱膨張係数は含有するSiCの体積含有率によってほぼ決定される。
例えば、SiC含有量が58wt%の時の熱膨張係数が、9.4×10-6K-1、熱伝導率が192W/mK、SiC含有量が67wt%の時の熱膨張係数が7.5×10-6K-1、熱伝導率は185W/mK、SiC含有量が50wt%の時の熱膨張係数が10.0×10-6K-1、熱伝導率は210W/mK、SiC含有量が60wt%の時の熱膨張係数が8.0×10-6K-1、熱伝導率は200W/mK、SiC含有量が70wt%の時の熱膨
張係数が7.0×10-6K-1、熱伝導率は208W/mK、等が知られている。
アルマイトを形成するために本発明では陽極酸化プロセスを用いる。
陽極酸化とは、図1に示すような装置により、アルミニウム基板を電解液中で、数十ボルトの電界を印加することにより、そのアルミニウム表面から多孔質アルミナに変質させていくプロセスである。電解液としては、シュウ酸、硼酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム等の水溶液がよく用いられる。
アルマイトは絶縁性が高く、かつ数十W/mKと熱伝導率が大きいために、Al−SiC表面に形成することで、Al−SiCの高熱伝導率を損なうことなく優れた絶縁性を付与することができる。また、陽極酸化プロセスは基本的に室温プロセスなので、CVDなどの高温プロセスでアルマイトとAl−SiCの熱膨張係数の違いにより発生する熱応力に起因した亀裂発生等が起こらず、安定した絶縁層を形成できるという利点がある。
陽極酸化とは、図1に示すような装置により、アルミニウム基板を電解液中で、数十ボルトの電界を印加することにより、そのアルミニウム表面から多孔質アルミナに変質させていくプロセスである。電解液としては、シュウ酸、硼酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム等の水溶液がよく用いられる。
アルマイトは絶縁性が高く、かつ数十W/mKと熱伝導率が大きいために、Al−SiC表面に形成することで、Al−SiCの高熱伝導率を損なうことなく優れた絶縁性を付与することができる。また、陽極酸化プロセスは基本的に室温プロセスなので、CVDなどの高温プロセスでアルマイトとAl−SiCの熱膨張係数の違いにより発生する熱応力に起因した亀裂発生等が起こらず、安定した絶縁層を形成できるという利点がある。
アルマイトを形成する面は、絶縁性が要求されるニーズに応じてAl−SiC複合材料の片面でもいいし両面でもいい。
また、アルマイトは、基本的に多孔質アルミナからなる材料であるため、大きな表面積を有する。そのため、アルマイト表面からの熱輻射が大きく、アルマイト表面からは熱が赤外線として放出されやすいという特徴もある。従って、例えば、両面にアルマイトを形成すれば、一面を絶縁層として、もう一面を熱輻射層として用いることもできる。
また、アルマイトは、基本的に多孔質アルミナからなる材料であるため、大きな表面積を有する。そのため、アルマイト表面からの熱輻射が大きく、アルマイト表面からは熱が赤外線として放出されやすいという特徴もある。従って、例えば、両面にアルマイトを形成すれば、一面を絶縁層として、もう一面を熱輻射層として用いることもできる。
図2に示すように、アルミを陽極酸化した時に形成されるアルミナ柱の約1/3は元のアルミ位置よりも高い位置に、残りの2/3は、アルミ基材の内部に形成されることはよく知られている。従って、Al−SiC複合材料を陽極酸化した場合、SiC面にはアルマイト面よりも低くなった構造が得られる(図2(A))。アルマイトを全面に形成したい場合は、Al−SiC複合材料の最表面を予めAl層で覆った構造にしておけばよい(図2(B)、図3中のAlスキン層)。
本発明に係る放熱用材料は、アルマイト層が柱状または突起状形状のアルマイトにより形成されていることを特徴とする。このような、非常に微細な柱状アルマイトを全面に形成したい場合は、予めAl−SiC複合材料の最表面を予めAl層で覆い、更にそのアルミ表面の一部をマスキングして、酸化されない状態にしておくことにより、柱状アルミナの形成が可能である(図2(C))。マスキングする面積を小さく、かつマスク間の距離を小さくすることにより、無数のアルマイト柱が形成されることになり、非常に大きな表面積が得られるので、この層を熱輻射層として用いると、Al−SiCの本来の機能であるヒートスプレッダ効果(熱をAl−SiC面内に拡散させる)に加えて、表面からの赤外線放射効果も発揮し、優れた放熱材料となる。マスキング材料は、導電性が小さい、または絶縁性の材料であれば材質を問わない。
尚、図2は、Al−SiCの片面のみを陽極酸化する場合の例を示す概念図であり、Al−SiCを陽極酸化処理時に全面を処理液に浸漬すると、当然同じ構造が全面に形成される。
尚、図2は、Al−SiCの片面のみを陽極酸化する場合の例を示す概念図であり、Al−SiCを陽極酸化処理時に全面を処理液に浸漬すると、当然同じ構造が全面に形成される。
本発明に係る放熱用材料は、セラミックスとアルミニウムからなる複合材料の少なくとも一表面に樹脂層が形成されていることを特徴とする。例えば、図2の(A)、(C)のようなアルマイト層の構造を絶縁層として用いる場合、柱状アルマイトの隙間に柔軟性や接着性に富んだ樹脂を充填してもよい。このようにして作製したアルマイト−樹脂複合層は、その層自体が接着層として機能するため、例えば、Al−SiC複合材料を発熱体の表面に直接貼り付けることができるようになり、簡易にAl−SiC複合材料を放熱材料として使用することができる。また、図2(B)のようにAl−SiC複合材料の表面に一様に形成されたアルマイト層を絶縁層とする場合にはそのアルマイト層の最表面に接着性を有する樹脂層を形成すればよい。
アルマイトの隙間に樹脂を充填して複合層を形成する手法は特に限定されない。例えば、紫外線硬化型樹脂を用いる場合、液体状の樹脂を多孔質層に含浸させる。含浸は、例えば、アルマイト表面に樹脂を滴下し、デシケータ等の容器に装填した後、デシケータ内部を真空にすることで含浸がしやすくなる。次に、含浸した樹脂に紫外線を照射すると樹脂が硬化して複合材料ができる。
樹脂はできるだけ硬度が小さく、柔軟性に富む樹脂が好ましい。樹脂の柔軟性は、一般には引っ張り試験時の伸び率が目安になる。伸び率としては50%以上が好ましい。例えば、主鎖がポリイソプレンからなり、主鎖の両端にアクリル系二重結合を持つウレタンアクリレート系樹脂などがある。そのほかの樹脂でももちろんかまわない。このような樹脂を用いて複合材料にした場合の引っ張り伸び率は20%以上が好ましい。
アルマイトは絶縁耐圧が大きく、数μm厚さで形成すれば十分絶縁性を付与でき、熱輻射層として機能させる場合も同様の厚さで機能するが、樹脂との複合層にする場合、アルマイト層の厚さが10〜300μmの時に、絶縁性が高く、かつ熱源の凹凸によく追従して接着性が増す。尚、陽極酸化処理後に封孔処理をすることで、アルマイトに水分が吸着しにくくなるので、好ましい。封孔処理には、例えば、95〜100℃に加熱した純水中に保持することで孔をふさぐ方法があるが、特にこれに限定されるものではない。
本材料は、Al−SiC複合材料以外に、他のセラミックス−Al系複合材料にも適用できることは言うまでもない。
本材料は、Al−SiC複合材料以外に、他のセラミックス−Al系複合材料にも適用できることは言うまでもない。
<基材>
基材として、20×20mm、厚さの0.5mmのAl−SiC複合材料を用いた。SiCの平均粒径は5μmであった。Alのスキン層を形成したAl−SiC複合材料も用意した。スキン層厚は50μmにした。
基材として、20×20mm、厚さの0.5mmのAl−SiC複合材料を用いた。SiCの平均粒径は5μmであった。Alのスキン層を形成したAl−SiC複合材料も用意した。スキン層厚は50μmにした。
<マスキング>
図3のようにマスキングした。一部の試料は、図4に示すように、フォトリソグラフィーでマスク材としてシリカ膜を0.5μmの厚さでコーティングした。アルミの露出部のサイズとピッチは変化させた。片面のみを陽極酸化する場合は、裏面は全てマスクした。
図3のようにマスキングした。一部の試料は、図4に示すように、フォトリソグラフィーでマスク材としてシリカ膜を0.5μmの厚さでコーティングした。アルミの露出部のサイズとピッチは変化させた。片面のみを陽極酸化する場合は、裏面は全てマスクした。
<陽極酸化>
前記した図1に示す装置を用いて陽極酸化処理を行った。めっき浴として、硫酸を用いた。正極には白金板を用いた。系全体が一定温度になるようチラーで温度調節した。
前記した図1に示す装置を用いて陽極酸化処理を行った。めっき浴として、硫酸を用いた。正極には白金板を用いた。系全体が一定温度になるようチラーで温度調節した。
<熱伝導率測定>
[1]アルマイト層の熱伝導率の測定
加工によりアルマイト層のみを切り出し、周期加熱法により測定した。
[2]比抵抗
試料の両表面にAu電極を形成して両面間の比抵抗を測定した。
[3]熱抵抗の測定
図5に示すように、幅30×30mm、厚さが10mmの最上部に熱電対を埋め込んだCu板の上に放熱シートを設置し、AlNヒータで加熱した。放熱シート表面に設置した熱電対の温度とCu板の温度から熱抵抗を算出した。
試験条件は、測定時間10分間、12Wの発熱量にて行った。
熱抵抗は下記の式で算出した。
熱抵抗の測定(℃/W)=(発熱体温度−ヒートシンク温度)/印加電力
[1]アルマイト層の熱伝導率の測定
加工によりアルマイト層のみを切り出し、周期加熱法により測定した。
[2]比抵抗
試料の両表面にAu電極を形成して両面間の比抵抗を測定した。
[3]熱抵抗の測定
図5に示すように、幅30×30mm、厚さが10mmの最上部に熱電対を埋め込んだCu板の上に放熱シートを設置し、AlNヒータで加熱した。放熱シート表面に設置した熱電対の温度とCu板の温度から熱抵抗を算出した。
試験条件は、測定時間10分間、12Wの発熱量にて行った。
熱抵抗は下記の式で算出した。
熱抵抗の測定(℃/W)=(発熱体温度−ヒートシンク温度)/印加電力
発明に係る放熱用材料(試料No.2〜4)は熱抵抗が低く、または/かつ比抵抗が大きく高い放熱性を示した。
Claims (12)
- セラミックスとアルミニウムからなる複合材料によって形成された基板と、その少なくとも一表面の基板表面にアルマイト層が形成されていることを特徴とする放熱用材料。
- 前記セラミックスがSiCであることを特徴とする請求項1に記載の放熱用材料。
- 前記アルマイト層が柱状または突起状形状のアルマイトからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の放熱用材料。
- 前記柱状または突起状形状のアルマイトからなるアルマイト層の隙間に樹脂が充填されることにより形成された複合層を有することを特徴とする請求項3に記載の放熱用材料。
- 前記アルマイト層の厚さが10〜300μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の放熱用材料。
- 請求項1〜5のいずれか一に記載の放熱用材料の少なくとも一表面に樹脂層が形成されていることを特徴とする放熱用材料。
- セラミックスとアルミニウムからなる複合材料によって形成された基板の少なくとも一表面に、陽極酸化処理によりアルマイトを全面または部分的に形成する工程を含むことを特徴とする放熱用材料の製造方法。
- 前記セラミックスがSiCであることを特徴とする請求項6に記載の放熱用材料の製造方法。
- 前記基板の一表面に部分的に形成されたアルマイトが、柱状又は突起状形状であることを特徴とする請求項7又は8に記載の放熱用材料の製造方法。
- 前記陽極酸化処理の前工程として、セラミックスとアルミニウムからなる複合材料の少なくとも一表面に、アルミニウムのみからなる層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一に記載の放熱用材料の製造方法。
- 前記柱状又は突起状に形成されたアルマイトの隙間に樹脂を充填させる工程を含むことを特徴とする請求項9又は10に記載の放熱用材料の製造方法。
- 前記陽極酸化処理が封孔処理を含むことを特徴とする請求項7〜11のいずれか一に記載の放熱用材料の製造方法。
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---|---|---|---|---|
CN103526253A (zh) * | 2013-07-19 | 2014-01-22 | 中国船舶重工集团公司第七0七研究所 | 碳化硅颗粒增强铝基复合材料硬质氧化新工艺 |
WO2016168311A1 (en) * | 2015-04-13 | 2016-10-20 | Materion Corporation | Anodized metal matrix composite |
JP7072624B1 (ja) | 2020-11-20 | 2022-05-20 | 三菱電機株式会社 | 電力用半導体装置および電力用半導体装置の製造方法 |
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