JP2008254876A - エレベータの診断運転装置及び診断運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】診断運転において異常と判定するための閾値を、エレベータの仕様等に応じて適切に設定することができ、診断運転時における異常の検出精度を大幅に向上させることができるようにする。
【解決手段】地震時管制運転を実施した後、エレベータのかご9を走行させながらギアード巻上機のトルク電流を測定し、その測定値と所定の参照パターンとを比較して、その差が閾値を超えた場合に異常と判定する診断運転を実施する。ここで、地震発生前に、巻上機のギア14のギア比及び駆動綱車12の径を含む所定のエレベータ情報をエレベータ情報記憶部4に記憶する。また、環境等によって変動するエレベータ情報を得るため、地震発生後の所定期間に、エレベータの所定の状態情報を検出する。そして、上記エレベータ情報及び上記状態情報に基づいて、診断運転の開始前に、巻上機のトルク電流に対する閾値を決定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、地震時管制運転を実施した後、エレベータの運転を再開させるために診断運転を実施するエレベータの診断運転装置、及び、エレベータの診断運転方法に関するものである。
地震感知器を備えたエレベータでは、地震の揺れを感知すると、その地震の規模(建築物の加速度の大きさ等)に応じて、最寄り階停止といった乗客を救出するための地震時管制運転が実施される。なお、地震の規模によっては、エレベータの昇降路内で、かごや釣合い重りがガイドレールから外れたり、ガイドレールの継目に歪みが生じたり、或いは、ロープ類やケーブル類が昇降路内の突起物に引っ掛かったりするといった何らかの異常が発生することがある。このため、従来では、地震の揺れによってエレベータに何らかの異常が発生している恐れがある場合、即ち、所定規模以上の地震が検出された場合には、上記構成のエレベータは、最寄り階停止後に運転休止状態にされ、エレベータの専門技術者(エレベータ保守員等)による点検作業が実施されるまで、上記運転休止状態が継続されていた。
このようなエレベータでは、地震により運転休止状態に陥ると、通常の運転が再開されるまでにかなりの時間を要し、サービスを大幅に低下させてしまう。そこで、最近では、上記問題を解決するため、また、地震発生後のエレベータ保守員の負担を軽減させるため、地震時管制運転後に、保守員の点検作業を必要としない診断運転を所定の条件下で実施し、かかる診断運転で異常が発見されない場合に、自動で復旧させるエレベータも実現されている。
上記診断運転では、例えば、地震時管制運転の終了後に余震対策のために数分程度更にその乗場でかごを待機させた後、先ず、地震感知器がリセットされる。そして、通常の運転時よりも遅い速度(以下、「低速」という)でかごを走行させながら所定の機器類の動作判定を行い、異常を検出する。例えば、かごを低速走行させながらエレベータ巻上機のトルク電流を測定するとともに、このトルク電流の測定値を所定の参照パターンと比較し、その差が所定の閾値を超えた場合に、異常と判定している。
なお、上記参照パターンは、エレベータ据付時等に、かごを診断運転と同じ条件(同じ診断区間及び診断速度)で走行させるとともに、制御装置のメモリに巻上機のトルク電流データを記憶させる学習運転を実施することによって得ることができる。学習運転を実施しない場合、参照パターンとしてメモリに記憶させるデータは、予め想定される計算値であっても構わない。
このように、診断運転時に巻上機のトルク電流に基づいて異常の有無を判定する場合、地震発生後の異常(例えば、ロープ類の引っ掛かり等)を、巻上機に作用する負荷の変動として検出することになる。このため、同じ異常負荷が発生したとしても、巻上機の駆動綱車の径が変わると、巻上機のトルク電流に現れる変動も変わってしまう。また、ギアード巻上機のようにギア(減速機)を介して巻上機(のモータ)と駆動綱車とが連動している場合には、ギア比が変わることによっても、巻上機のトルク電流に現れる変動が変わってしまう。このような理由から、従来では、診断運転において異常と判定するための閾値を大きめに設定することにより、より多くのエレベータに同一の閾値を適用させていた。
また、診断運転に関する従来技術として、地震発生後に運転休止状態のエレベータに対して監視センタから診断運転を開始させる指令を送信するようにしたものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。この診断運転では、かごを低速走行させながら音響を測定するとともに、音響の測定値を所定の3段階の参照レベルと比較し、その比較結果に基づいて異常の有無及び異常の状態を判断していた。
特開平6−247657号公報
従来のように、診断運転において異常と判定するための閾値が大きめに設定された場合、異常を検出する精度が悪化し、異常を検出できたとしてもその検知が遅れてエレベータの損傷が大きくなるといった問題があった。
なお、特許文献1記載の診断運転は、単に音響の測定値を所定の3段階の参照レベルと比較して異常の有無を判断するものであり、かかる記載から、上記問題を解決するための具体的な手段を導くことはできなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、診断運転において異常と判定するための閾値を、エレベータの仕様等に応じて適切に設定することができ、診断運転時における異常の検出精度を大幅に向上させることができるエレベータの診断運転装置及び診断運転方法を提供することである。
この発明に係るエレベータの診断運転装置は、地震時管制運転を実施した後、エレベータのかごを走行させながらギアード巻上機のトルク電流を測定し、その測定値と所定の参照パターンとを比較して、その差が閾値を超えた場合に異常と判定する診断運転を行うエレベータの診断運転装置であって、巻上機のギアのギア比及び駆動綱車の径を含む所定のエレベータ情報が記憶されたエレベータ情報記憶部と、環境等によって変動するエレベータ情報を得るため、エレベータの所定の状態情報を検出する状態情報検出手段と、状態情報検出手段によって検出される状態情報を少なくとも1つの変数として、この変数の値を変えることにより複数の閾値を得ることができる閾値取得手段が記憶された閾値取得手段記憶部と、エレベータ情報記憶部に記憶されたエレベータ情報、状態情報検出手段によって検出された状態情報、閾値取得手段記憶部に記憶された閾値取得手段に基づいて、巻上機のトルク電流に対する閾値を決定する閾値決定部と、を備えたものである。
また、この発明に係るエレベータの診断運転装置は、地震時管制運転を実施した後、エレベータのかごを走行させながらギアード巻上機のトルク電流を測定し、その測定値と所定の参照パターンとを比較して、その差が閾値を超えた場合に異常と判定する診断運転を行うエレベータの診断運転装置であって、巻上機のギアのギア比及び効率、並びに駆動綱車の径を含む所定のエレベータ情報が記憶されたエレベータ情報記憶部と、エレベータ情報記憶部に記憶されたエレベータ情報の少なくとも1つを変数として、この変数の値を変えることにより複数の閾値を得ることができる閾値取得手段が記憶された閾値取得手段記憶部と、エレベータ情報記憶部に記憶されたエレベータ情報、及び閾値取得手段記憶部に記憶された閾値取得手段に基づいて、巻上機のトルク電流に対する閾値を決定する閾値決定部と、を備えたものである。
この発明に係るエレベータの診断運転方法は、地震時管制運転を実施した後、エレベータのかごを走行させながらギアード巻上機のトルク電流を測定し、その測定値と所定の参照パターンとを比較して、その差が閾値を超えた場合に異常と判定する診断運転を行うエレベータの診断運転方法であって、地震発生前に、巻上機のギアのギア比及び駆動綱車の径を含む所定のエレベータ情報をエレベータ情報記憶部に記憶するステップと、環境等によって変動するエレベータ情報を得るため、地震発生後の所定期間に、エレベータの所定の状態情報を検出するステップと、地震発生前にエレベータ情報記憶部に記憶されたエレベータ情報、及び地震発生後の所定期間に検出された状態情報に基づいて、診断運転の開始前に、巻上機のトルク電流に対する閾値を決定するステップと、を備えたものである。
この発明によれば、診断運転において異常と判定するための閾値を、エレベータの仕様等に応じて適切に設定することができ、診断運転時における異常の検出精度を大幅に向上させることができるようになる。
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの診断運転装置を示す構成図である。なお、このエレベータには地震感知器が備えられており、所定規模の地震が感知されると、エレベータかご内の乗客をかご外に脱出させる地震時管制運転を行う機能を有している。また、感知された地震が所定範囲の規模である場合には、地震時管制運転の終了後に診断運転を行う機能を有している。
上記診断運転では、ギアード巻上機のトルク電流に基づく異常判定を行う。即ち、診断運転では、地震時管制運転の終了後に余震対策のために数分程度更にその乗場でかごを待機させた後、先ず、地震感知器をリセットする。そして、かごを低速で走行させながらギアード巻上機のトルク電流を測定するとともに、そのトルク電流の測定値と所定の参照パターンとを比較し、その差が閾値を超えた場合に異常と判定する。以下に、この診断運転装置の具体的構成について説明する。
図1において、1はエレベータの全体制御を司る制御装置であり、CPU2及び記憶装置3が備えられている。記憶装置3は、エレベータ情報記憶部4、閾値取得手段記憶部からなる閾値テーブル記憶部5、選択閾値記憶部6を有している。上記エレベータ情報記憶部4には、所定のエレベータ情報が予め記憶される。なお、エレベータ情報は、例えば、巻上機のギアのギア比や効率、駆動綱車の径等といったそのエレベータに関する各種情報で構成される。
上記閾値テーブル記憶部5には、閾値取得手段が予め記憶されている。この閾値取得手段は、ギア比といったエレベータ情報の少なくとも1つを変数として、この変数の値を変えることにより複数の閾値を得ることができる手段で構成される。例えば、上記閾値取得手段として、エレベータ情報記憶部4に記憶されたギアのギア比及び効率、駆動綱車の径をそれぞれ変数とし、各変数の値を様々な代表値に変えた時の閾値をテーブル化した閾値テーブルが記憶される。また、選択閾値記憶部6には、巻上機の仕様等に応じて選択(決定)された、そのエレベータに最適な閾値が記憶される。即ち、診断運転では、選択閾値記憶部6に記憶された閾値を使用して、トルク電流の異常判定が行われる。
制御装置1のCPU2には、閾値決定部からなる閾値選択部7、異常信号検出部8が備えられている。閾値選択部7は、巻上機のトルク電流に対する閾値を選択(決定)するための手段であり、エレベータ情報記憶部4に記憶されたエレベータ情報に基づき、閾値テーブル記憶部5に記憶された閾値テーブルから、そのエレベータに最適な閾値を選択(決定)する。なお、閾値選択部7によって選択された閾値が、上記選択閾値記憶部6に記憶される。異常信号検出部8は、地震発生後に実施される診断運転において、トルク電流の異常を判定するための手段である。即ち、異常信号発生部8は、かごの低速走行時におけるトルク電流の測定値と所定の参照パターンとの差が、選択閾値記憶部6に記憶された閾値を超えた場合に、異常有りを検出する。
次に、巻上機のトルク電流に対する上記閾値を決定する具体的な方法について説明する。図2はギアード巻上機を備えたエレベータの概略構成図である。図2において、9はエレベータのかご、10は昇降路内をかご9とは逆方向に昇降する釣合い重り、11はかご9と釣合い重り10とを釣瓶式に懸架する主ロープ、12は主ロープ11が巻き掛けられた駆動綱車、13は巻上機のモータ(電動機)、14は巻上機のギア(減速機)である。即ち、上記巻上機はギアード巻上機を示している。
ここで、図2に示すように、巻上機(モータ13)側のトルクを高速側トルクT、ギア14を介したエレベータ側のトルクを低速側トルクTとすると、力のつりあいから両者には以下の関係式が成立する。
Figure 2008254876
ここで、kはギア14のギア比、ηはギア14の効率である。
また、地震の揺れによってロープ類の引っ掛かり等が発生し、低速側で負荷変動Fの異常が発生した場合には、この負荷変動Fと、それに伴う高速側トルクTの変動THFとの関係は、上記(1)式と同様に考えると、以下の関係式が成立する。
Figure 2008254876
ここで、rは駆動綱車12の半径である。
上記(2)式からも分かるように、高速側トルクTの変動THFから低速側の負荷変動Fを検出するためには、k、η、rの各エレベータ情報が必要となる。即ち、制御装置1のエレベータ情報記憶部4には、ギア14のギア比k及び効率η、駆動綱車12の半径rの各エレベータ情報を予め記憶させておく必要がある。そして、閾値テーブル記憶部5に上記k、η、rの各エレベータ情報を変数とした閾値テーブルを格納しておき、閾値選択部7に、上記k、η、rの各エレベータ情報に基づいて、上記閾値テーブルから最適な閾値を選択させるようにする。
また、閾値取得手段記憶部に、上記(2)式のような関係式を閾値取得手段として記憶させておき、閾値決定部によって、高速側トルクTの変動THFを演算させて、エレベータに適した閾値を得るように構成しても良い。なお、高速側トルクTの変動THFを得るために必要なエレベータ情報が、エレベータ据付後に変動することがない情報のみで構成されていれば、すでに演算された値を記憶装置3内に格納させておいても良い。上記は一例を示したものであり、より詳細な閾値を得て診断運転における異常検出精度を向上させるため、上記情報以外のエレベータ情報を使用することができることは言うまでもない。
図3はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの診断運転装置の動作を示すフローチャートである。上述したような閾値設定機能は、例えば、エレベータ据付後の稼動前に実施される(S101、S102)。即ち、エレベータの稼動前に、所定のエレベータ情報をエレベータ情報記憶部4に、また、閾値取得手段を閾値取得手段記憶部に予め記憶させておく。そして、記憶されたエレベータ情報と閾値取得手段とに基づいてそのエレベータに適した閾値を決定し、選択閾値記憶部6に記憶させる。
そして、通常運転を開始した後(S103)に地震が感知されると(S104)、先ず、地震時管制運転が実施されて、かご9を最寄り階に停止させる(S105)。その後、かご9を低速走行させながら巻上機のトルク電流を測定し、測定値と所定の参照パターンとを比較して、その差が上記選択閾値記憶部6に記憶されている閾値を超えた場合に、異常と判定する(S106)。なお、S102における閾値設定機能は、上述のようにエレベータ据付直後に実施しても良いし、通常運転が開始された後の保守点検時や保守契約更新時等に実施しても良い。
一方、上記(2)式において、駆動綱車12の半径rやギア14のギア比kはエレベータの据付後に変動することはないが、ギア14の効率ηは、エレベータの据付後であっても様々な要因によって変動することが知られている。特に、ギア14としてウォームギアを採用しているギアード巻上機は、一日の環境温度の変化やエレベータの運行状況(混雑、閑散等)に対してトルク電流の感度が高く、トルク電流が大きく変動してしまう場合がある。
図4及び図5は、一般的なウォームギアの効率ηと摩擦係数μとの関係を示している。図4及び図5において、摩擦係数μはウォームギアに使用されている潤滑油の粘性に影響を受ける。一般に、潤滑油の温度が上昇すれば摩擦係数μは減少し、潤滑油の温度が下降すれば摩擦係数μは増加する。図4に示す力行運転では、環境温度の上昇や運転回数の増加によって潤滑油の温度が上昇し、摩擦係数μが減少すると、効率ηは上昇する。なお、上記力行運転とは、巻上機トルクの出力の方向と実際に駆動綱車12が回転する方向とが同じ場合を言う。例えば、かご9に乗客がいない場合には、エレベータを下降させる運転が力行運転に相当する。
一方、図5に示す回生運転では、環境温度の上昇や運転回数の増加によって潤滑油の温度が上昇し、摩擦係数μが減少すると、効率ηは下降する。なお、上記回生運転とは、巻上機トルクの出力の方向と実際に駆動綱車12が回転する方向とが異なる場合を言う。例えば、かご9に乗客がいない場合には、エレベータを上昇させる運転が回生運転に相当する。
このように、エレベータ情報の1つであるギア14の効率ηは、エレベータの据付後であっても、エレベータの運転状況や周囲の温度変化等によって変動する。このため、巻上機のトルク電流に対する閾値を、効率ηの変動等も考慮して決定するようにしても良い。
かかる場合、CPU2に状態情報検出手段(図示せず)を設け、この状態情報検出手段により、エレベータの所定の状態情報を検出させる。なお、上記状態情報とは、環境等によってエレベータ据付後も変動するエレベータ情報(効率η等)を得るための情報である。例えば、状態情報検出手段は、ギア14に使用されている潤滑油の温度を上記状態情報として検出する。
また、潤滑油温度等の状態情報に基づいて最適な閾値を得るためには、上記状態情報検出手段によって検出される状態情報を、閾値取得手段における1つの変数として設定する必要がある。例えば、エレベータの状態情報として潤滑油温度を検出する場合には、上記潤滑油温度から効率ηを導くことができる関係式等を閾値取得手段の一部として記憶させておく。そして、閾値決定部は、エレベータ情報記憶部4に記憶されたエレベータ情報、状態情報検出手段によって検出された状態情報、閾値取得手段記憶部に記憶された閾値取得手段に基づいて、そのエレベータの現時点における最適な閾値を決定する。
なお、上記構成を採用した場合には、図6に示すフローチャートのように、閾値再設定機能を、地震発生後診断運転開始前の所定期間に必要に応じて実施するようにする(S204〜S207)。例えば、地震時管制運転後の所定期間に、状態情報検出手段によりエレベータの状態情報の検出を行い、診断運転開始前に現在の効率η等を求めておく。そして、求めた現在の効率η等が、以前に閾値を設定した時の効率η等と異なる場合には、閾値決定部により再度閾値を算出させ、地震発生後の状態に適した閾値を選択閾値記憶部6に記憶させる。
また、閾値の設定を1回のみにするため、地震発生後の所定期間にエレベータの状態情報の検出を行い、検出された状態情報等に基づいて、診断運転前に閾値を決定するようにしても良い。図7はかかる動作を示したものである。
なお、図6及び図7では、地震時管制運転後の所定期間にエレベータの状態情報を検出する場合について示したが、この状態情報の検出は、地震発生直後に実施しても良いし、比較的時間に余裕のある地震時管制運転中に実施しても良い。また、上記はギア14の効率ηと潤滑油温度との関係を利用した例を示したが、診断運転における異常検出精度を向上させるため、潤滑油温度以外の他の状態情報、複数の種類の状態情報を検出し、より詳細な閾値を得るようにしても良い。
さらに、図4及び図5からも分かるように、摩擦係数μの変動に対する効率ηの変動は、力行の場合と回生の場合とで逆向きになる。このため、閾値取得手段記憶部に、力行に対応する閾値取得手段と回生に対応する閾値取得手段とを記憶させておき、診断運転時に力行及び回生に合わせた閾値を使用するように構成しても良い。
この発明の実施の形態1によれば、診断運転において異常と判定するための閾値を、エレベータの仕様等に応じて適切に設定することができ、診断運転時における異常の検出精度を大幅に向上させることが可能となる。ギアード巻上機の場合には、ギア14のギア比kや効率η等といった各種エレベータ情報によって閾値の適正値が異なるため、好適である。更に、ギアード巻上機で特に困難であった一律の異常検出を高精度に実施することが可能になる。
また、状態情報検出手段によって地震発生後にエレベータの所定の状態情報を検出するようにすれば、診断運転時に適した閾値を設定できるようになるため、診断運転時における異常の検出精度を更に向上させることが可能となる。即ち、診断運転を実施する度に、エレベータの状態に合わせた最適な閾値の設定が可能になる。
この発明の実施の形態1におけるエレベータの診断運転装置を示す構成図である。 ギアード巻上機を備えたエレベータの概略構成図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの診断運転装置の動作を示すフローチャートである。 力行運転時のウォームギア効率を示す図である。 回生運転時のウォームギア効率を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの診断運転装置の他の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの診断運転装置の他の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 制御装置
2 CPU
3 記憶装置
4 エレベータ情報記憶部
5 閾値テーブル記憶部
6 選択閾値記憶部
7 閾値選択部
8 異常信号検出部
9 かご
10 釣合い重り
11 主ロープ
12 駆動綱車
13 モータ
14 ギア

Claims (6)

  1. 地震時管制運転を実施した後、エレベータのかごを走行させながらギアード巻上機のトルク電流を測定し、その測定値と所定の参照パターンとを比較して、その差が閾値を超えた場合に異常と判定する診断運転を行うエレベータの診断運転装置であって、
    前記巻上機のギアのギア比及び駆動綱車の径を含む所定のエレベータ情報が記憶されたエレベータ情報記憶部と、
    環境等によって変動するエレベータ情報を得るため、エレベータの所定の状態情報を検出する状態情報検出手段と、
    前記状態情報検出手段によって検出される状態情報を少なくとも1つの変数として、この変数の値を変えることにより複数の閾値を得ることができる閾値取得手段が記憶された閾値取得手段記憶部と、
    前記エレベータ情報記憶部に記憶されたエレベータ情報、前記状態情報検出手段によって検出された状態情報、前記閾値取得手段記憶部に記憶された閾値取得手段に基づいて、前記巻上機のトルク電流に対する閾値を決定する閾値決定部と、
    を備えたことを特徴とするエレベータの診断運転装置。
  2. 状態情報検出手段は、巻上機のギアに使用される潤滑油の温度をエレベータの状態情報として検出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの診断運転装置。
  3. 状態情報検出手段は、地震発生後の所定期間にエレベータの状態情報を検出し、
    閾値決定部は、地震発生後診断運転開始前に、巻上機のトルク電流に対する閾値を決定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータの診断運転装置。
  4. 地震時管制運転を実施した後、エレベータのかごを走行させながらギアード巻上機のトルク電流を測定し、その測定値と所定の参照パターンとを比較して、その差が閾値を超えた場合に異常と判定する診断運転を行うエレベータの診断運転装置であって、
    前記巻上機のギアのギア比及び効率、並びに駆動綱車の径を含む所定のエレベータ情報が記憶されたエレベータ情報記憶部と、
    前記エレベータ情報記憶部に記憶されたエレベータ情報の少なくとも1つを変数として、この変数の値を変えることにより複数の閾値を得ることができる閾値取得手段が記憶された閾値取得手段記憶部と、
    前記エレベータ情報記憶部に記憶されたエレベータ情報、及び前記閾値取得手段記憶部に記憶された閾値取得手段に基づいて、前記巻上機のトルク電流に対する閾値を決定する閾値決定部と、
    を備えたことを特徴とするエレベータの診断運転装置。
  5. 地震時管制運転を実施した後、エレベータのかごを走行させながらギアード巻上機のトルク電流を測定し、その測定値と所定の参照パターンとを比較して、その差が閾値を超えた場合に異常と判定する診断運転を行うエレベータの診断運転方法であって、
    地震発生前に、前記巻上機のギアのギア比及び駆動綱車の径を含む所定のエレベータ情報をエレベータ情報記憶部に記憶するステップと、
    環境等によって変動するエレベータ情報を得るため、地震発生後の所定期間に、エレベータの所定の状態情報を検出するステップと、
    地震発生前に前記エレベータ情報記憶部に記憶されたエレベータ情報、及び地震発生後の前記所定期間に検出された状態情報に基づいて、診断運転の開始前に、前記巻上機のトルク電流に対する閾値を決定するステップと、
    を備えたことを特徴とするエレベータの診断運転方法。
  6. エレベータの所定の状態情報を検出する地震発生後の所定期間は、地震時管制運転中の所定期間であることを特徴とする請求項5に記載のエレベータの診断運転方法。
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