JP2008254140A - 薄刃砥石のドレッシング装置、ドレッシング方法、半導体の製造方法、および精密部品の製造方法 - Google Patents

薄刃砥石のドレッシング装置、ドレッシング方法、半導体の製造方法、および精密部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄刃砥石の側面をもドレッシングすることができる薄刃砥石のドレッシング装置、ドレッシング方法、半導体の製造方法、および精密部品の製造方法を提供する。
【解決手段】薄刃砥石101を回転させる砥石回転手段2と、所定の間隔に離間し、互いに異なる磁極が対向するように設けられた一対の磁力発生手段4、5と、前記対向する磁極の間の空間に磁力により保持された磁性砥粒7と、前記薄刃砥石の側面を前記空間に挿入可能とした移動手段と、を備えたこと、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング装置が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄刃砥石のドレッシング装置、ドレッシング方法、半導体の製造方法、および精密部品の製造方法に関する。
半導体、電子部品や光学部品のような精密部品、セラミック積層体のような電子材料は、複数の個体からなる集合物を一度に製造し、この集合物から個々の半導体、精密部品、電子材料を切り出すか、個々の境界に溝を加工してこの溝部分から折り取ることで、個々の半導体、精密部品、電子材料などを得るようにしている。
薄刃砥石は、このような半導体、精密部品、電子材料などの集合物の切断加工や溝加工に用いられている。
ここで、薄刃砥石のドレッシングについて、ドレッシング用砥石を切り込むことでドレッシングを行う技術(特許文献1を参照)や、磁力により弾性的に保持させた磁性砥粒を用いてドレッシングを行う技術(特許文献2を参照)が提案されている。
しかしながら、特許文献1、2に開示されている技術では、薄刃砥石の外周端面をドレッシングすることができても、その側面のドレッシングが不完全となるおそれがあった。
特開平5−92365号公報 特開平4−41179号公報
本発明は、薄刃砥石の側面をもドレッシングすることができる薄刃砥石のドレッシング装置、ドレッシング方法、半導体の製造方法、および精密部品の製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、薄刃砥石を回転させる砥石回転手段と、所定の間隔に離間し、互いに異なる磁極が対向するように設けられた一対の磁力発生手段と、前記対向する磁極の間の空間に磁力により保持された磁性砥粒と、前記薄刃砥石の側面を前記空間に挿入可能とした移動手段と、を備えたこと、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、薄刃砥石を回転させる砥石回転手段と、少なくとも1対の磁極を有する磁力発生手段と、前記磁力発生手段を回転させる回転駆動手段と、前記磁力発生手段の外周面に磁力により保持された磁性砥粒と、前記薄刃砥石と前記磁性砥粒とを当接可能とした移動手段と、を備えたこと、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、磁力により保持された磁性砥粒を用いる薄刃砥石のドレッシング方法であって、互いに異なる磁極が対向するようにして設けられた一対の磁力発生手段に前記磁性砥粒を保持し、前記薄刃砥石を回転し、前記薄刃砥石の側面と、前記磁性砥粒とを当接させること、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、磁力により保持された磁性砥粒を用いる薄刃砥石のドレッシング方法であって、少なくとも1対の磁極を有する磁力発生手段の外周面に前記磁性砥粒を保持し、前記薄刃砥石を回転し、前記磁力発生手段を回転し、前記薄刃砥石と前記磁性砥粒とを当接させること、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、上記の薄刃砥石のドレッシング方法を用いて前記薄刃砥石のドレッシングをし、前記ドレッシングを行った前記薄刃砥石を用いてダイシングを行うこと、を特徴とする半導体の製造方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、上記の薄刃砥石のドレッシング方法を用いて前記薄刃砥石のドレッシングをし、前記ドレッシングを行った前記薄刃砥石を用いて被切削物の切削を行うこと、を特徴とする精密部品の製造方法が提供される。
本発明によれば、薄刃砥石の側面をもドレッシングすることができる薄刃砥石のドレッシング装置、ドレッシング方法、半導体の製造方法、および精密部品の製造方法が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明をする。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。
また、図2は、薄刃砥石側面の表面性状を説明するための模式図である。
まず、図2に示す薄刃砥石側面の表面性状について説明する。
半導体、精密部品、電子材料などの集合物の切断加工や溝加工には、薄刃砥石101が用いられる。そして、図2(a)の上段の図に示すように、このような薄刃砥石101を用いる精密加工装置100においては、薄刃砥石101を回転軸100aに取付け、この回転軸100aを図示しないモータ等の駆動手段により回転させることで薄刃砥石101を高速回転させるようにしている。
薄刃砥石101は、天然ダイヤモンド砥粒や立方晶窒化硼素砥粒などの超砥粒を、電鋳、レジンボンド、メタルボンド等の方法で結合させている。ここで、電鋳薄刃砥石の場合においては、図2(a)の下段の図に示すように、初期状態において、薄刃砥石101側面の表面性状が表裏で異なるものとなっている。例えば、図2(a)の下段の左図に示す側においては、砥粒が薄刃砥石101側面の表面に露出しているが、右図に示す側においては、砥粒が薄刃砥石101側面の表面に露出しておらず結合剤の下に埋没してしまっている。
このような状態の薄刃砥石101をそのまま用いるものとすれば、薄刃砥石101の表裏で切削抵抗が異なるため、図2(b)に示すような斜行した加工面が形成されてしまうことになる。そのため、実加工を行う前に、薄刃砥石側面をドレッシングすることが必要となる。また、初期状態において一度ドレッシングをしたとしても、実加工をすることによっていわゆる目詰まりが起こり、図2(a)の下段の右図に示したものと類似した状態となる場合がある。この場合においても、薄刃砥石側面のドレッシングが必要となる。
ここで、特許文献1、2に開示された技術では、主に薄刃砥石の外周端面をドレッシングすることに主眼がおかれている。そのため、薄刃砥石の外周端面をドレッシングすることができても、その側面のドレッシングが不完全となるおそれがあった。また、特許文献2に開示されているような技術では、磁性砥粒の保持力が低く、また、磁性砥粒の劣化も比較的速いという問題もあった。そのため、磁性砥粒が飛散したりドレッシングが不安定となったりするおそれがあった。
本発明者は検討の結果、対向する磁極間に磁性砥粒を備えるようにすれば、磁性砥粒の保持力を高めることができるとの知見を得た。また、薄刃砥石と当接する磁性砥粒を入れ替えるようにすれば、磁性砥粒の劣化を抑制することができるので安定したドレッシングを行うことができるとの知見を得た。
図1に示すように、ドレッシング装置1には、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段3とが備えられている。砥石回転手段2には、図示しない移動手段が設けられ、装着された薄刃砥石101を後述する磁性砥粒保持手段3の溝部8に挿入、離隔できるようになっている。尚、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段3とは相対的に移動できるようになっていればよく、磁性砥粒保持手段3に図示しない移動手段を設けるようにすることもできる。
砥石回転手段2には、円環状の薄刃砥石101を着脱可能な回転軸1aと、この回転軸1aを回転させるための図示しないモータ等の駆動手段とが備えられている。また、回転軸1aには、薄刃砥石101を固定するための図示しない固定手段も設けられている。
磁性砥粒保持手段3には、ベース板6、磁力発生手段4、磁力発生手段5が設けられている。磁力発生手段4と磁力発生手段5とは、互いに異なる磁極を対向させるようにしてベース板6上に設けられている。そして、磁力発生手段4と磁力発生手段5との間に形成される溝部8には、磁性砥粒7が磁力により弾性的に保持されている。
磁力発生手段4、磁力発生手段5としては、例えば、永久磁石や電磁石などを例示することができる。尚、説明の便宜上、永久磁石の場合を例にとり説明する。磁力発生手段4と磁力発生手段5とには、磁力線が一方の極から他方の極に向かうような着磁がされている。すなわち、図1(b)に示すように、磁力発生手段4の溝部8側(磁性砥粒7が保持される側)がN極、磁力発生手段5の溝部8側(磁性砥粒7が保持される側)がS極に着磁されており、磁力線が磁力発生手段4から磁力発生手段5に向かうようになっている。
磁性砥粒7としては、例えば、強磁性体からなる粉に、ある程度の粘性のある液体で微細な径の砥粒を付着させたものなどを例示することができる。そのため、磁性砥粒7は、磁力により引きつけられる性質を有している。
ベース板6は、非磁性体からなるものとすることができる。また、磁力発生手段4、磁力発生手段5の外周面のうち、磁力発生手段4と磁力発生手段5とが互いに対向する面(溝部8側(磁性砥粒7が保持される側))以外の面を非磁性体からなる板状体などで覆うようにすることもできる。このように、溝部8側(磁性砥粒7が保持される側)以外の面を非磁性体で覆うようにすれば、無駄な方向に向かう磁力線を減らすことができる。その結果、磁力を強めることができるとともに、溝部8からの磁性砥粒7の脱落をも抑制することができる。
また、図示しない移動手段を備えることとして、磁性砥粒7に対する薄刃砥石101の位置を相対的に移動させるようにすることもできる。例えば、磁性砥粒保持手段3に図示しない移動手段を備えて、磁性砥粒保持手段3の位置を図1(a)の紙面に対して垂直な方向に移動させるようにすることもできる。磁性砥粒7に対する薄刃砥石101の位置を相対的に移動させるようにすれば、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が入れ替わるので、磁性砥粒7の劣化を抑制することができる。また、磁性砥粒7が攪拌されることにもなるので、例えば、溝部8の底にある磁性砥粒7が上層にあった磁性砥粒7と入れ替えられるようにもなる。
次に、ドレッシング装置1の作用について説明をする。
磁性砥粒保持手段3の溝部8に供給された磁性砥粒7は、図1(b)に示すように、磁力発生手段4(N極)から磁力発生手段5(S極)に向かう磁力線に沿うように弾性的に保持される。この際、磁力発生手段4(N極)と磁力発生手段5(S極)とが対向しているので、その間にはより強い磁力が発生することになる。そのため、磁性砥粒7を保持する力を高めることができる。また、前述のように、溝部8側(磁性砥粒7が保持される側)以外の面を非磁性体で覆うようにすれば、磁力をさらに強めることができる。
一方、砥石回転手段2の回転軸1aに装着、固定された薄刃砥石101は、図示しない駆動手段により回転させられる。その後、図示しない移動手段により砥石回転手段2を下降させて、薄刃砥石101の側面を磁性砥粒7の中に挿入する。挿入された薄刃砥石101の側面は、磁性砥粒7によりドレッシングされる。
また、図示しない移動手段により磁性砥粒7に対する薄刃砥石101の位置を相対的に移動させることで、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7を入れ替え、また、磁性砥粒7の攪拌を行うようにすることもできる。
以上のように本実施の形態によれば、磁性砥粒7の保持力を高めることができ、また、磁性砥粒7の劣化をも抑制することができる。そのため、薄刃砥石101の側面に対する確実で安定的なドレッシングを行うことができる。その結果、例えば、半導体のダイシングなどにおいて直線性の高い切断加工などをすることができる。このことは、被加工物の製品歩留まりを改善し、生産効率を向上させることをも意味する。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。
尚、図1で説明をした部分と同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図3に示すように、ドレッシング装置10には、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段13とが備えられている。砥石回転手段2には、図示しない移動手段が設けられ、装着された薄刃砥石101を後述する磁性砥粒保持手段13の保持部8aに挿入、離隔できるようになっている。尚、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段13とは相対的に移動できるようになっていればよく、磁性砥粒保持手段13に図示しない移動手段を設けるようにすることもできる。
磁性砥粒保持手段13には、ベース板6a、磁力発生手段4a、磁力発生手段5a、回転駆動手段11が設けられている。磁力発生手段4aと磁力発生手段5aとは、互いに異なる磁極を対向させるようにしてベース板6a上に設けられている。そして、磁力発生手段4aと磁力発生手段5aとの間に形成される保持部8aには、磁性砥粒7が磁力により弾性的に保持されている。
磁力発生手段4a、磁力発生手段5aとしては、例えば、永久磁石や電磁石などを例示することができる。尚、説明の便宜上、永久磁石の場合を例にとり説明する。磁力発生手段4aと磁力発生手段5aとには、磁力線が一方の極から他方の極に向かうような着磁がされている。すなわち、図3(b)に示すように、磁力発生手段4aの保持部8a側(磁性砥粒7が保持される側)がN極、磁力発生手段5aの保持部8a側(磁性砥粒7が保持される側)がS極に着磁されており、磁力線が磁力発生手段4aから磁力発生手段5aに向かうようになっている。
ベース板6aは、非磁性体からなるものとすることができる。また、磁力発生手段4a、磁力発生手段5aの外周面のうち、磁力発生手段4aと磁力発生手段5aとが互いに対向する面(保持部8a側(磁性砥粒7が保持される側))以外の面を非磁性体からなる板状体などで覆うようにすることもできる。このように、保持部8a側(磁性砥粒7が保持される側)以外の面を非磁性体で覆うようにすれば、無駄な方向に向かう磁力線を減らすことができる。その結果、磁力を強めることができるとともに、保持部8aからの磁性砥粒7の脱落をも抑制することができる。
ベース板6aには、モータ等の回転駆動手段11が接続されており、磁力発生手段4a、磁力発生手段5aがベース板6aを介して回転可能とされている。
本実施の形態によれば、回転駆動手段11により、薄刃砥石101と磁力発生手段4a・磁力発生手段5aとの回転方向における相対的位置を移動させることができる。そして、回転方向における相対的位置を移動させることができれば、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が入れ替わるので、磁性砥粒7の劣化を抑制することができる。また、磁性砥粒7が攪拌されることにもなるので、例えば、保持部8aの回転中心付近にある磁性砥粒7が外周側にあった磁性砥粒7と入れ替えられるようにもなる。
また、図3(a)に示すように、薄刃砥石101の回転方向と逆向きに磁力発生手段4a、磁力発生手段5aを回転させれば、相対速度が増すのでドレッシング効果とその効率を向上させることができる。その場合であっても、磁力発生手段4a、磁力発生手段5a自体の回転速度は変わらないので、遠心力による磁性砥粒7の脱落を抑制することができる。
また、磁力発生手段4aと、磁力発生手段5aとの回転速度を変えることで磁性砥粒7の攪拌を促進させるようにすることができる。
尚、説明の便宜上、図3(a)では、磁力発生手段4a、磁力発生手段5aごとに回転駆動手段11を備える場合を例示したが、図示しない歯車やベルトなどの動力伝導手段を用いることで、1つの回転駆動手段を動力源とすることもできる。
次に、ドレッシング装置10の作用について説明をする。
磁性砥粒保持手段13の保持部8aに供給された磁性砥粒7は、図3(b)に示すように、磁力発生手段4a(N極)から磁力発生手段5a(S極)に向かう磁力線に沿うように弾性的に保持される。この際、磁力発生手段4a(N極)と磁力発生手段5a(S極)とが対向しているので、その間にはより強い磁力が発生することになる。そのため、磁性砥粒7を保持する力を高めることができる。また、前述のように、保持部8a側(磁性砥粒7が保持される側)以外の面を非磁性体で覆うようにすれば、磁力をさらに強めることができる。そして、磁力発生手段4a、磁力発生手段5aは、ベース板6aを介して回転駆動手段11により回転させられる。
一方、砥石回転手段2の回転軸1aに装着、固定された薄刃砥石101は、図示しない駆動手段により回転させられる。その後、図示しない移動手段により砥石回転手段2を下降させて、薄刃砥石101の側面を磁性砥粒7の中に挿入する。挿入された薄刃砥石101の側面は、磁性砥粒7によりドレッシングされる。
その際、薄刃砥石101と磁力発生手段4a・磁力発生手段5aとの回転方向における相対的位置が移動するので、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が入れ替えられ、また、磁性砥粒7の攪拌が行われるようになる。また、薄刃砥石101の回転方向と逆向きに磁力発生手段4a、磁力発生手段5aを回転させれば、相対速度が増すのでドレッシング効果とその効率を向上させることができる。そして、磁力発生手段4aと、磁力発生手段5aとの回転速度を制御することで磁性砥粒7の攪拌を促進させるようにすることもできる。
以上のように本実施の形態によれば、磁性砥粒7の保持力を高めることができ、また、磁性砥粒7の劣化をも抑制することができる。また、磁力発生手段4a、磁力発生手段5aの回転方向や回転速度を制御することで、ドレッシング効果とその効率を向上させたり、磁性砥粒7の攪拌を促進させたりすることもできる。そのため、薄刃砥石101の側面に対する確実で安定的なドレッシングを行うことができる。その結果、例えば、半導体のダイシングなどにおいて直線性の高い切断加工などをすることができる。このことは、被加工物の製品歩留まりを改善し、生産効率を向上させることをも意味する。
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。
尚、図1で説明をした部分と同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図4に示すように、ドレッシング装置20には、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段23とが備えられている。砥石回転手段2には、図示しない移動手段が設けられており、砥石回転手段2は図中の矢印の方向に移動可能とされている。そして、装着された薄刃砥石101の側面に後述する磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7を当接、離隔できるようになっている。尚、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段23とは相対的に移動できるようになっていればよく、磁性砥粒保持手段23に図示しない移動手段を設けるようにすることもできる。
磁性砥粒保持手段23には、磁力発生手段4b、図示しないベース板、図示しない回転駆動手段が設けられている。円盤形状の磁力発生手段4bには、一対の磁極が設けられている。また、図3(a)の場合と同様に、磁力発生手段4bの一方の主面には、図示しないベース板を介して図示しない回転駆動手段が接続されている。そして、磁力発生手段4bの外周面には、磁性砥粒7が磁力により弾性的に保持されている。
磁力発生手段4bとしては、例えば、永久磁石や電磁石などを例示することができる。尚、説明の便宜上、永久磁石の場合を例にとり説明する。磁力発生手段4bには、磁力線が一方の極から他方の極に向かうような着磁がされている。すなわち、図4(a)に示すように、磁力発生手段4bの外周面を2分するようにしてN極とS極とが着磁されており、磁力線がN極からS極に向かうようになっている。
図示しないベース板は、非磁性体からなるものとすることができる。また、磁力発生手段4bの他方の主面を非磁性体からなる板状体などで覆うようにすることもできる。このように、磁力発生手段4bの両側の主面を非磁性体で覆うようにすれば、無駄な方向に向かう磁力線を減らすことができる。その結果、磁力を強めることができるとともに、保持された磁性砥粒7が脱落することをも抑制することができる。
図3(a)の場合と同様に、図示しないベース板には、モータ等の図示しない回転駆動手段が接続されており、磁力発生手段4bが図示しないベース板を介して回転可能とされている。
そのため、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7と薄刃砥石101の側面とが、当接、離隔できるようになっている。
本実施の形態によれば、図示しない回転駆動手段により磁力発生手段4bを回転させるので、ドレッシングの際に遠心力を利用することができる。すなわち、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力が働き、張力がかかったような状態となる。そのため、このような状態となった磁性砥粒7を薄刃砥石101の側面に当接させることで、効率のよいドレッシングを行うことができる。
また、磁力発生手段4bが回転するため、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が入れ替わり、磁性砥粒7の劣化を抑制することができる。また、磁性砥粒7が攪拌されることにもなるので、例えば、磁力発生手段4bの外周面付近にある磁性砥粒7が薄刃砥石101との近傍にあった磁性砥粒7と入れ替えられるようにもなる。また、磁力発生手段4bの回転速度を変えることで磁性砥粒7の攪拌を促進させるようにすることができる。
次に、ドレッシング装置20の作用について説明をする。
磁力発生手段4bの外周面に供給された磁性砥粒7は、N極からS極に向かう磁力線に沿うように磁力により弾性的に保持される。この際、前述のように、磁力発生手段4bの主面を非磁性体で覆うようにすれば、磁力を強めることができる。
磁力発生手段4bは、図示しないベース板を介して図示しない回転駆動手段により回転させられる。そのため、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力を働かせることができる。
一方、砥石回転手段2の回転軸1aに装着、固定された薄刃砥石101は、図示しない駆動手段により回転させられる。その後、図示しない移動手段により砥石回転手段2を磁力発生手段4bに接近させて、薄刃砥石101の側面に磁性砥粒7を当接させる。磁性砥粒7と当接した薄刃砥石101の側面は、磁性砥粒7によりドレッシングされる。
その際、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力を働かせることができる。また、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が入れ替えられたり、磁性砥粒7の攪拌が行われたりするようになる。そして、磁力発生手段4bの回転速度を制御することで、遠心力の大きさを制御してドレッシング時に薄刃砥石101に与える力を調整したり、ドレッシング量を調整したり、磁性砥粒7の攪拌を調整したりすることもできる。
以上のように本実施の形態によれば、遠心力を利用することで効率のよいドレッシングをすることができる。また、磁性砥粒7の劣化を抑制することができる。そして、磁力発生手段4bの回転速度を制御することで、ドレッシング時に薄刃砥石101に与える力を調整したり、ドレッシング量を調整したり、磁性砥粒7の攪拌を調整したりすることもできる。そのため、薄刃砥石101の側面に対する確実で安定的なドレッシングを行うことができる。その結果、例えば、半導体のダイシングなどにおいて直線性の高い切断加工などをすることができる。このことは、被加工物の製品歩留まりを改善し、生産効率を向上させることをも意味する。
図5は、本発明の第4の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。
尚、図4で説明をした部分と同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図5に示すように、ドレッシング装置30には、砥石回転手段2と、第1の磁性砥粒保持手段33a、第2の磁性砥粒保持手段33bとが備えられている。
第1の磁性砥粒保持手段33aと第2の磁性砥粒保持手段33bとは、所定の間隔をあけて、磁力発生手段4bの外周面同士が対向するように設けられている。また、磁力発生手段4bの対向する外周面間に形成された空間の略中央に薄刃砥石101が挿入可能となっている。そして、薄刃砥石101が前記空間に挿入された際には、磁力発生手段4bの外周面に磁力により弾性的に保持された磁性砥粒7が薄刃砥石101の側面に当接可能となっている。
図3(a)の場合と同様に、磁力発生手段4bは、図示しないベース板を介してモータ等の図示しない回転駆動手段と接続されている。また、砥石回転手段2には、図示しない移動手段が設けられており、砥石回転手段2は図中の矢印の方向に移動可能とされている。尚、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段33a、33bとは相対的に移動できるようになっていればよく、磁性砥粒保持手段33a、33bに図示しない移動手段を設けるようにすることもできる。
図5(a)に示すように、磁力発生手段4bの外周面を2分するようにしてN極とS極とが着磁されており、磁力線がN極からS極に向かうようになっている。また、第1の磁性砥粒保持手段33aと、第2の磁性砥粒保持手段33bとが対向する部分において、互いの磁極が異極となるように同期回転されるようになっている。すなわち、第1の磁性砥粒保持手段33aのN極と第2の磁性砥粒保持手段33bS極とが、または、第1の磁性砥粒保持手段33aのS極と第2の磁性砥粒保持手段33bN極とが、対向するように同期回転されるようになっている。
本実施の形態によれば、図示しない回転駆動手段により磁力発生手段4bを回転させるので、ドレッシングの際に遠心力を利用することができるようになる。すなわち、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力が働き、張力がかかったような状態となる。また、第1の磁性砥粒保持手段33aと、第2の磁性砥粒保持手段33bとが対向する部分においては、磁力線がN極からS極に向かうこととなる。そのため、この部分における磁性砥粒7の保持力を高めることができる。
その結果、このような状態となった磁性砥粒7を薄刃砥石101の側面と当接させることができるので、効率のよいドレッシングを行うことができる。
また、磁力発生手段4bが回転するため、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が入れ替わり、磁性砥粒7の劣化を抑制することができる。また、磁性砥粒7が攪拌されることにもなるので、例えば、磁力発生手段4bの外周面付近にある磁性砥粒7が薄刃砥石101との近傍にあった磁性砥粒7と入れ替えられるようにもなる。また、磁力発生手段4bの回転速度を変えることで磁性砥粒7の攪拌を促進させるようにすることができる。
尚、説明の便宜上、図5(a)では、2つの磁力発生手段4bごとに図示しない回転駆動手段を備える場合を例示したが、図示しない歯車やベルトなどの動力伝導手段を用いることで、1つの回転駆動手段を動力源とすることもできる。
次に、ドレッシング装置30の作用について説明をする。
磁力発生手段4bの外周面に供給された磁性砥粒7は、N極からS極に向かう磁力線に沿うように磁力により弾性的に保持される。この際、図4で説明をしたように、磁力発生手段4bの主面を非磁性体で覆うようにすれば、磁力を強めることができる。
磁力発生手段4bは、図示しないベース板を介して図示しない回転駆動手段により回転させられる。その際、対向する部分において互いの磁極が異極となるように同期回転される。そのため、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力を働かせることができる。また、第1の磁性砥粒保持手段33aと、第2の磁性砥粒保持手段33bとが対向する部分においては、磁力線がN極からS極に向かうこととなる。そのため、この部分における磁性砥粒7の保持力を高めることができる。
一方、砥石回転手段2の回転軸1aに装着、固定された薄刃砥石101は、図示しない駆動手段により回転させられる。その後、図示しない移動手段により砥石回転手段2を移動させて、磁力発生手段4bの対向する外周面間に形成された空間に薄刃砥石101を挿入する。挿入された薄刃砥石101の側面には、磁性砥粒7が当接するので、薄刃砥石101の側面が磁性砥粒7によりドレッシングされる。
その際、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力を働かせることができ、また、対向する部分においては保持力を高めることができる。
また、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が入れ替えられ、磁性砥粒7の攪拌が行われる。そして、磁力発生手段4bの回転速度を制御することで、遠心力の大きさを制御してドレッシング時に薄刃砥石101に与える力を調整したり、ドレッシング量を調整したり、磁性砥粒7の攪拌を調整したりすることもできる。
以上のように本実施の形態によれば、ドレッシングの際に遠心力を利用することができ、また、対向する部分においては保持力を高めることができるので効率のよいドレッシングを行うことができる。また、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7を入れ替えることができるので、磁性砥粒7の劣化を抑制することができる。また、磁力発生手段4bの回転速度を制御することで、ドレッシング時に薄刃砥石101に与える力を調整したり、ドレッシング量を調整したり、磁性砥粒7の攪拌を調整したりすることもできる。
そのため、薄刃砥石101の側面に対する確実で安定的なドレッシングを行うことができる。その結果、例えば、半導体のダイシングなどにおいて直線性の高い切断加工などをすることができる。このことは、被加工物の製品歩留まりを改善し、生産効率を向上させることをも意味する。
図6は、本発明の第5の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。
尚、図4で説明をした部分と同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図6(a)に示すように、ドレッシング装置40には、砥石回転手段2、磁性砥粒保持手段23、磁性砥粒攪拌手段41が備えられている。砥石回転手段2には、図示しない移動手段が設けられており、砥石回転手段2は図中の矢印の方向に移動可能とされている。そして、装着された薄刃砥石101の側面に後述する磁力発生手段4bの外周に保持された磁性砥粒7を当接、離隔できるようになっている。尚、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段23とは相対的に移動できるようになっていればよく、磁性砥粒保持手段23に図示しない移動手段を設けるようにすることもできる。
磁性砥粒攪拌手段41は、磁力発生手段4bの外周に保持された磁性砥粒7を攪拌する機能を有する。そのようなものとしては、例えば、図6に示すような電磁石を例示することができる。図6(b)の下段の図に示すように、電磁石のコイルに通電をして磁力を発生させるようにすれば、一部の磁性砥粒7が電磁石側に引き寄せられる。一方、図6(b)の上段の図に示すように、電磁石のコイルの通電を止めれば引き寄せられた磁性砥粒7は、磁力発生手段4bの側に戻る。このように、電磁石への通電を断続的に行えば磁性砥粒7が強制的に攪拌されることになる。
本実施の形態によれば、磁性砥粒攪拌手段41により、磁性砥粒7が強制的に攪拌されることになるので、例えば、磁力発生手段4bの外周面付近にある磁性砥粒7が薄刃砥石101との近傍にあった磁性砥粒7と強制的に入れ替えられるようになる。
次に、ドレッシング装置40の作用について説明をする。
磁力発生手段4bの外周面に供給された磁性砥粒7は、N極からS極に向かう磁力線に沿うように磁力により弾性的に保持される。この際、前述のように、磁力発生手段4bの主面を非磁性体で覆うようにすれば、磁力を強めることができる。
磁力発生手段4bは、図示しないベース板を介して図示しない回転駆動手段により回転させられる。そのため、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力を働かせることができる。
一方、砥石回転手段2の回転軸1aに装着、固定された薄刃砥石101は、図示しない駆動手段により回転させられる。その後、図示しない移動手段により砥石回転手段2を磁力発生手段4bに接近させて、薄刃砥石101の側面に磁性砥粒7を当接させる。磁性砥粒7と当接した薄刃砥石101の側面は、磁性砥粒7によりドレッシングされる。
その際、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力を働かせることができる。また、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が磁性砥粒攪拌手段41により強制的に攪拌される。そして、磁力発生手段4bの回転速度を制御することで、遠心力の大きさを制御してドレッシング時に薄刃砥石101に与える力を調整したり、ドレッシング量を調整したり、磁性砥粒7の攪拌を調整したりすることもできる。
以上のように本実施の形態によれば、遠心力を利用することで効率のよいドレッシングをすることができる。また、磁性砥粒7の劣化をさらに抑制することができる。そして、磁力発生手段4bの回転速度を制御することで、ドレッシング時に薄刃砥石101に与える力を調整したり、ドレッシング量を調整したり、磁性砥粒7の攪拌を調整したりすることもできる。
そのため、薄刃砥石101の側面に対する確実で安定的なドレッシングを行うことができる。その結果、例えば、半導体のダイシングなどにおいて直線性の高い切断加工などをすることができる。このことは、被加工物の製品歩留まりを改善し、生産効率を向上させることをも意味する。
図7は、本発明の第6の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。
尚、図4で説明をした部分と同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図7(a)に示すように、ドレッシング装置50には、砥石回転手段2、磁性砥粒保持手段23、磁性砥粒除去手段51、磁性砥粒供給手段52、磁性砥粒収納手段53が備えられている。砥石回転手段2には、図示しない移動手段が設けられており、砥石回転手段2は図中の矢印の方向に移動可能とされている。そして、装着された薄刃砥石101の側面に後述する磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7を当接、離隔できるようになっている。尚、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段23とは相対的に移動できるようになっていればよく、磁性砥粒保持手段23に図示しない移動手段を設けるようにすることもできる。
磁性砥粒除去手段51は、磁力発生手段4bの外周に保持された磁性砥粒7を除去する機能を有する。そのようなものとしては、例えば、図7に示すような電磁石を例示することができる。この場合、磁性砥粒除去手段51(電磁石)により発生させることのできる磁力の方が、磁力発生手段4bにより発生させる磁力より強いものとされている。
図7(b)の上段の図に示すように、電磁石のコイルに通電をして磁力を発生させるようにすれば、一部の磁性砥粒7が電磁石に吸引、付着する。一方、図7(b)の下段の図に示すように、電磁石のコイルの通電を停止すれば付着した磁性砥粒7は磁力発生手段4bの側に戻ることができず下方に落下する。このように、電磁石への通電と通電の停止を行うことにより、所望の量の磁性砥粒7を除去することができる。
磁性砥粒供給手段52は、磁力発生手段4bの外周面に磁性砥粒7を供給する。磁性砥粒供給手段52としては、重力を利用して所望の量の磁性砥粒7を供給するもの、所望の量の磁性砥粒7を圧力で押し出すようにして供給するもの、所望の量の磁性砥粒7を機械的に切り分けて供給するものなどを例示することができる。
また、磁性砥粒7の供給に関しては、例えば、磁性砥粒除去手段51により磁性砥粒7が除去された場合にあっては、その分を供給するようにすることができる。尚、ドレッシング作業の開始時などに、磁性砥粒7を全量供給するようにすることもできる。
磁性砥粒収納手段53は、磁性砥粒除去手段51により除去された磁性砥粒7を収納する。例えば、図7(b)で説明をしたような電磁石から落下する磁性砥粒7を受け止めることができる箱状体などを例示することができる。
本実施の形態によれば、ドレッシングをすることで劣化した磁性砥粒7を新しいものと入れ替えることができる。また、磁性砥粒除去手段51や磁性砥粒供給手段52により、磁性砥粒7が強制的に攪拌されることにもなる。そのため、長時間にわたり安定したドレッシングを行うことができる。
次に、ドレッシング装置50の作用について説明をする。
磁力発生手段4bの外周面に供給された磁性砥粒7は、N極からS極に向かう磁力線に沿うように磁力により弾性的に保持される。この際、前述のように、磁力発生手段4bの主面を非磁性体で覆うようにすれば、磁力を強めることができる。
磁力発生手段4bは、図示しないベース板を介して図示しない回転駆動手段により回転させられる。そのため、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力を働かせることができる。
一方、砥石回転手段2の回転軸1aに装着、固定された薄刃砥石101は、図示しない駆動手段により回転させられる。その後、図示しない移動手段により砥石回転手段2を磁力発生手段4bに接近させて、薄刃砥石101の側面に磁性砥粒7を当接させる。磁性砥粒7と当接した薄刃砥石101の側面は、磁性砥粒7によりドレッシングされる。
その際、磁力発生手段4bの外周面に保持された磁性砥粒7に回転による遠心力を働かせることができる。また、薄刃砥石101と当接する磁性砥粒7が入れ替えられる。また、磁性砥粒除去手段51、磁性砥粒供給手段52により、劣化した磁性砥粒7を新しいものと入れ替えることができる。この際、磁性砥粒7が強制的に攪拌されることにもなる。そして、磁力発生手段4bの回転速度を制御することで、遠心力の大きさを制御してドレッシング時に薄刃砥石101に与える力を調整したり、ドレッシング量を調整したり、磁性砥粒7の攪拌を調整したりすることもできる。
以上のように本実施の形態によれば、遠心力を利用することで効率のよいドレッシングをすることができる。また、磁性砥粒7の劣化をさらに抑制することができるとともに、劣化した磁性砥粒7を新しいものと入れ替えることができる。そして、磁力発生手段4bの回転速度を制御することで、ドレッシング時に薄刃砥石101に与える力を調整したり、ドレッシング量を調整したり、磁性砥粒7の攪拌を調整したりすることもできる。
そのため、薄刃砥石101の側面に対する確実で安定的なドレッシングを行うことができる。その結果、例えば、半導体のダイシングなどにおいて直線性の高い切断加工などをすることができる。このことは、被加工物の製品歩留まりを改善し、生産効率を向上させることをも意味する。
図8は、本発明の第7の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。
尚、図4で説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。 図8に示すように、ドレッシング装置60には、砥石回転手段2、磁性砥粒保持手段23が備えられている。本実施の形態では、磁性砥粒保持手段23の回転軸が、砥石回転手段2の回転軸と交差する方向に設けられる他は、図4で説明をしたものと同様のため、その説明は省略する。尚、このような磁性砥粒保持手段23の回転軸の方向は、図5〜図7で例示をしたものにも適用させることができる。
図9は、本発明の第8の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。
尚、図4で説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。 図9に示すように、ドレッシング装置70には、砥石回転手段2、磁性砥粒保持手段23が備えられている。本実施の形態では、磁性砥粒7が薄刃砥石101の外周面と当接可能とされている他は、図4で説明をしたものと同様のため、その説明は省略する。このようにすれば、薄刃砥石101の外周面をドレッシングすることができる。尚、このようなものを、前述の薄刃砥石101側面のドレッシングと適宜組み合わせることもできる。
次に、本発明の第1の実施の形態にかかるドレッシング方法を説明する。
まず、ドレッシング対象となる薄刃砥石101を砥石回転手段2の回転軸1aに装着、固定する。
次に、磁性砥粒保持手段の磁力発生手段に磁性砥粒7を保持させる。
次に、所定の回転数で回転軸1aを回転させることで、薄刃砥石101を回転させる。 次に、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段とを相対移動させることで、薄刃砥石101の側面に磁性砥粒7を当接させてドレッシングを行う。
この際、前述したように、磁性砥粒7の強制的攪拌や劣化した磁性砥粒7の除去と新しい磁性砥粒7の供給などを適宜行うことができる。
ドレッシングが終了した場合は、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段とを相対移動させることで、薄刃砥石101の側面と磁性砥粒7とを離隔させる。その後、回転軸1aを停止させ、薄刃砥石101を取り外す。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかるドレッシング方法を説明する。
まず、ドレッシング対象となる薄刃砥石101を砥石回転手段2の回転軸1aに装着、固定する。
次に、磁性砥粒保持手段に備えられた磁力発生手段の外周面に磁性砥粒7を保持させる。 次に、所定の回転数で回転軸1aを回転させることで、薄刃砥石101を回転させる。 次に、所定の回転数で磁力発生手段を回転させる。
次に、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段とを相対移動させることで、薄刃砥石101の側面に磁性砥粒7を当接させてドレッシングを行う。
この際、前述したように、磁性砥粒7の強制的攪拌や劣化した磁性砥粒7の除去と新しい磁性砥粒7の供給などを適宜行うことができる。
ドレッシングが終了した場合は、砥石回転手段2と磁性砥粒保持手段とを相対移動させることで、薄刃砥石101の側面と磁性砥粒7とを離隔させる。その後、回転軸1aを停止させ、薄刃砥石101を取り外す。
次に、本実施の形態に係るドレッシング装置またはドレッシング方法を用いた半導体の製造方法について説明をする。まず、成膜・レジスト塗布・露光・現像・エッチング・レジスト除去などによりウェーハ表面にパターンを形成する工程、検査工程、洗浄工程、熱処理工程、不純物導入工程、拡散工程、平坦化工程などの複数の工程を繰り返すことにより、半導体の集合物を製造する。次に、薄刃砥石を用いて、各半導体を切り取る(ダイシング工程)。その際、前述したように、初期状態における薄刃砥石や所定の回数のダイシング加工を行った薄刃砥石などを本実施の形態にかかるドレッシング装置またはドレッシング方法を用いてドレッシングする。その後、マウント工程、ボンディング工程、封入工程、リード成形工程、検査工程などを経て、所望の半導体を製造する。尚、前述した本実施の形態に係るドレッシング装置またはドレッシング方法以外のものは、既知の各工程における技術を適用することができるので、詳細な説明は省略する。
また、説明の便宜上、本実施の形態に係るドレッシング装置またはドレッシング方法を半導体の製造方法で説明をしたが、これに限定されるわけではない。例えば、セラミック積層体、金属、水晶、石英などに代表される電子材料、金型、光学素子、発光ダイオード、インクジェットヘッドなどのような精密部品などの精密切断や溝加工などをする際にも適応させることができる。
また、薄刃砥石は、例えば、その厚さを10マイクロメートル〜数百マイクロメートル程度のものとすることができる。そのようなものとしては、例えば、薄刃電鋳砥石を例示することができる。ただし、これに限定される分けではなく、いわゆるレジンボンド薄刃砥石やメタルボンド薄刃砥石にも適用させることができる。
また、説明の便宜上、磁力発生手段として永久磁石を用いる場合を説明したが、電磁石とすることもできる。その場合、流す電流を制御することで磁性砥粒を保持する磁力を制御することができる。そのようにすれば、磁性砥粒の保持力を制御することができるので、ドレッシング時に作用させる力を制御することができる。
また、説明の便宜上、1対の磁極を有する磁力発生手段を説明したが、例えば、図10に示すように、複数の磁極を有する磁力発生手段とすることもできる。
以上、本発明の実施の形態について説明をした。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、ドレッシング装置1、ドレッシング装置10、ドレッシング装置20、ドレッシング装置30、ドレッシング装置40、ドレッシング装置50、ドレッシング装置60ドレッシング装置70などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
例えば、磁性砥粒攪拌手段41、磁性砥粒除去手段51、磁性砥粒供給手段52、磁性砥粒収納手段53などは相互に組み合わせて用いることができ、また、図6や図7で説明をした以外の本発明の実施の形態についても適用させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。 薄刃砥石側面の表面性状を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。 本発明の第3の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。 本発明の第4の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。 本発明の第5の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。 本発明の第6の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。 本発明の第7の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。 本発明の第8の実施の形態に係る薄刃砥石のドレッシング装置を例示するための模式図である。 複数の磁極を有する磁力発生手段を例示するための模式図である。
符号の説明
1 ドレッシング装置、1a 回転軸、2 砥石回転手段、3 磁性砥粒保持手段、4 磁力発生手段、4a 磁力発生手段、4b 磁力発生手段、5 磁力発生手段、5a 磁力発生手段、6 ベース板、6a ベース板、7 磁性砥粒、8 溝部、8a 保持部、10 ドレッシング装置、11 回転駆動手段、13 磁性砥粒保持手段、20 ドレッシング装置、23 磁性砥粒保持手段、30 ドレッシング装置、33a 第1の磁性砥粒保持手段、33b 第2の磁性砥粒保持手段、40 ドレッシング装置、41 磁性砥粒攪拌手段、50 ドレッシング装置、51 磁性砥粒除去手段、52 磁性砥粒供給手段、53 磁性砥粒収納手段、60 ドレッシング装置、70 ドレッシング装置、101 薄刃砥石

Claims (12)

  1. 薄刃砥石を回転させる砥石回転手段と、
    所定の間隔に離間し、互いに異なる磁極が対向するように設けられた一対の磁力発生手段と、
    前記対向する磁極の間の空間に磁力により保持された磁性砥粒と、
    前記薄刃砥石の側面を前記空間に挿入可能とした移動手段と、
    を備えたこと、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング装置。
  2. 前記磁力発生手段を回転させる回転駆動手段をさらに備えたこと、を特徴とする請求項1記載の薄刃砥石のドレッシング装置。
  3. 薄刃砥石を回転させる砥石回転手段と、
    少なくとも1対の磁極を有する磁力発生手段と、
    前記磁力発生手段を回転させる回転駆動手段と、
    前記磁力発生手段の外周面に磁力により保持された磁性砥粒と、
    前記薄刃砥石と前記磁性砥粒とを当接可能とした移動手段と、
    を備えたこと、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング装置。
  4. 所定の間隔に離間し、外周面を対向すように設けられた1対の前記磁力発生手段をさらに備え、
    前記回転駆動手段は、対向する前記磁極が互いに異なるものとなるように同期回転させること、を特徴とする請求項3記載の薄刃砥石のドレッシング装置。
  5. 前記磁性砥粒を攪拌する磁性砥粒攪拌手段をさらに備えたこと、を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の薄刃砥石のドレッシング装置。
  6. 前記磁性砥粒を除去する磁性砥粒除去手段をさらに備えたこと、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の薄刃砥石のドレッシング装置。
  7. 前記磁性砥粒除去手段により除去された前記磁性砥粒を収納する磁性砥粒収納手段をさらに備えたこと、を特徴とする請求項6記載の薄刃砥石のドレッシング装置。
  8. 前記磁性砥粒が保持される部分に前記磁性砥粒を供給する磁性砥粒供給手段をさらに備えたこと、を特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の薄刃砥石のドレッシング装置。
  9. 磁力により保持された磁性砥粒を用いる薄刃砥石のドレッシング方法であって、
    互いに異なる磁極が対向するようにして設けられた一対の磁力発生手段に前記磁性砥粒を保持し、
    前記薄刃砥石を回転し、
    前記薄刃砥石の側面と、前記磁性砥粒とを当接させること、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング方法。
  10. 磁力により保持された磁性砥粒を用いる薄刃砥石のドレッシング方法であって、
    少なくとも1対の磁極を有する磁力発生手段の外周面に前記磁性砥粒を保持し、
    前記薄刃砥石を回転し、
    前記磁力発生手段を回転し、
    前記薄刃砥石と前記磁性砥粒とを当接させること、を特徴とする薄刃砥石のドレッシング方法。
  11. 請求項9または10に記載の薄刃砥石のドレッシング方法を用いて前記薄刃砥石のドレッシングをし、前記ドレッシングを行った前記薄刃砥石を用いてダイシングを行うこと、を特徴とする半導体の製造方法。
  12. 請求項9または10に記載の薄刃砥石のドレッシング方法を用いて前記薄刃砥石のドレッシングをし、前記ドレッシングを行った前記薄刃砥石を用いて被切削物の切削を行うこと、を特徴とする精密部品の製造方法。
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