JP2008253653A - 布バネ構造椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】端縁に縁取桿を取り付けた布帛を体支面モジュールとしてそのままフレーム桿に重ね合わせてビス止めし、そのビス頭によって体支面の美観や感触が損なわれることがないようにする。
【解決手段】椅子の向き合うフレーム桿11aとフレーム桿11bの間に布帛12を張設して身体を支える体支面13を構成した布バネ構造椅子において、布帛の端縁14に袋状空洞15を設け、その袋状空洞15に縁取桿16を挿入し、その縁取桿16をフレーム桿11に重ね合わせ、フレーム桿を貫通したネジ材17によって縁取桿16をフレーム桿11に接合する。ネジ材17は、体支面13の裏側となるフレーム桿11の裏面において操作し、そのネジ材の端部18が体支面13の裏側となるフレーム桿11の裏面に突き出るようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、座席、座椅子、車椅子等の椅子に関するものである。
椅子の向き合うフレーム桿とフレーム桿の間に布帛を張設して身体を支える体支面を構成した布バネ構造椅子は公知である。布帛は、その端縁をフレーム桿に設けた差込溝に楔桿と共に圧入する溝圧入方式(例えば、特許文献1参照)、又は、その端縁に形成した袋状空洞にフレーム桿を挿入する桿挿入方式(例えば、特許文献2、3参照)によって張設されている。
溝圧入方式の場合、差込溝を設けたフレーム桿は、その断面構造が複雑で製作コストが高くつき、又、椅子フレームも高重量になり、椅子の軽量化に応えることが出来ない。
桿挿入方式の場合、袋状空洞に挿入するフレーム桿は、市販の金属パイプを切断加工するだけでよく、製作コストが安価で、簡便に布帛を張設することが出来る。しかし、そのフレーム桿を袋状空洞に挿入して張設された布帛の体支面は、フレーム桿の半径分d(太さの半分)だけフレーム桿の上面より窪む(図5−b参照)。そこで、袋状空洞にはフレーム桿よりも細いパイプや薄い平板桿を縁取桿として挿入し、その縁取桿をフレーム桿に重ね合わせてビス止めする方法が採られる(例えば、特許文献4参照)。
特開2002−282563号公報 特開平11−137609号公報(特許第3486728号) 特開2006−042848号公報 特開2002−095704号公報
ビスは、その作業性からしてビスや工具を扱い易い体支面側からフレーム桿へと螺子込まれており、ビス頭が体支面に露出する。従って、桿挿入方式によると、体支面の見栄えを損なうだけでなく、ビス頭に身体が触れ易いので、体支面での感触が損なわれる。
そのような不都合を解消する手段として、上記特許文献2には、フレーム桿の上面に布帛の厚み相応の溝幅の布帛差込溝を設けると共に、布帛の端縁の袋状空洞にはフレーム桿に代えて縁取桿を挿入し、その縁取桿を布帛の端縁と一緒にフレーム桿の片端から布帛差込溝へと挿入する方法が記載されている。
この方法では、フレーム桿に布帛を取り付ける前に、そのフレーム桿を一部材として椅子フレームを組み立てておくことは出来ず、一旦張設した布帛を自由に取り替えることも出来ない。加えて、フレーム桿には、縁取桿と同程度に細いパイプを使用することは出来ず、太く肉厚の厚いパイプを使用せざるを得ないので、椅子フレームが高重量になり、椅子の軽量化に応えることが出来なくなる。そして、車椅子のように狭小な体支面では、その太く肉厚の厚いフレーム桿に身体が触れ易く、体支面での感触が損なわれる。
桿挿入方式において、布帛の体支面のフレーム桿の上面からの窪みをなくし、ビス頭を体支面から隠す手段として、布帛の端縁を布帛差込溝に挿入した縁取桿と共に折り返してフレーム桿の裏側に縁取桿をビス止めすることも考えられる。しかし、その場合も太く肉厚の厚いフレーム桿に身体が触れ易くなる。そして、体支面に隣り合う他のフレーム部材、例えば座面に隣り合う肘掛け、が邪魔になって、全ての場合に布帛の端縁を縁取桿と共に折り返すことが出来るとは限らない。又、その折返代分だけ余分な布帛が必要となり、その折返代分を含めて裁断される布帛の裁断形状と体支面の輪郭形状とが大きく異なる点でも、この布帛端縁折返方式は実利的とは言い難い。
そこで本発明は、桿挿入方式において、縁取桿を取り付けた布帛を体支面モジュールとしてそのままフレーム桿に重ね合わせてビス止めし、そのビス頭によって体支面の美観や感触が損なわれることがないようにすることを第1の目的とする。本発明の第2の目的は、縁取桿を取り付けた布帛を体支面モジュールとして取替自由にフレーム桿に効率的に取り付けることにある。本発明の第3の目的は、縁取桿をフレーム桿に固定するビスに布帛から作用するテンションを緩和し、その使用するビスが細いもので済むようにすることにある。本発明の第4の目的は、フレーム桿に市販の金属パイプを使用し、椅子フレームを軽量化することにある。
本発明に係る布バネ構造椅子は、(イ) 椅子の向き合うフレーム桿11aとフレーム桿11bの間に布帛12を張設して身体を支える体支面13を構成した布バネ構造椅子において、(ロ) 布帛の端縁14が袋状空洞15になっており、(ハ) その袋状空洞15に縁取桿16が挿入されており、(ニ) その縁取桿16がフレーム桿11に重なり、布帛12が縁取桿16を介してフレーム桿11の上に重なり合っており、(ホ) フレーム桿を貫通したネジ材17によって縁取桿16がフレーム桿11に接合されており、(ヘ) そのネジ材の端部18が体支面13の裏側となるフレーム桿11の裏面に突き出ていることを第1の特徴とする。
本発明に係る布バネ構造椅子の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、(ト) 重なり合う縁取桿16とフレーム桿11の間にスペーサ19が挟み込まれている点にある。
本発明に係る布バネ構造椅子の第3の特徴は、上記第1および第2の何れかの特徴に加えて、(チ) ネジ差込孔20がフレーム桿11に穿設されており、(リ) ネジ材17が、その差込孔20を貫通してフレーム桿11から縁取桿16へと差し込まれて縁取桿16に螺着している点にある。
本発明に係る布バネ構造椅子の第4の特徴は、上記第1、第2および第3の何れかの特徴に加えて、(ヌ) 布帛の端縁14において、縁取桿16がフレーム桿11よりも外側に位置し、(ル) フレーム桿11aとフレーム桿11bの間に張設された布帛12によって構成される体支面13に対して40度〜80度の角度θをもって傾斜する方向において縁取桿16がフレーム桿11の上に重なり合っており、(オ) その傾斜角度θと同じ角度をもって、ネジ材の軸芯線21が体支面13に対して傾斜している点にある。
本発明に係る布バネ構造椅子の第5の特徴は、上記第1、第2、第3および第4の何れかの特徴に加えて、(ワ) 布帛12の通気度が150cc/cm2 ・sec以上である点にある。
本発明に係る布バネ構造椅子の第6の特徴は、上記第1、第2、第3、第4および第5の何れかの特徴に加えて、(カ) 左右のフレーム桿11aとフレーム桿11bが向き合う椅子の幅方向における布帛12の10%伸長時の引張応力が120〜600(N/5cm)である点にある。
本発明に係る布バネ構造椅子の第7の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5および第6の何れかの特徴に加えて、(ヨ) 椅子の左右向き合う本体フレーム22aと本体フレーム22bのそれぞれに揺動桿23a・23bがピン接合されており、
(タ) それら左右の揺動桿23a・23bがピン接合されており、
(レ) その左右の揺動桿間のピン接合点24を境にして揺動桿23と本体フレーム22とのピン接合点25の反対側となる揺動桿の先端が自由端26となっており、
(ソ) その自由端26にフレーム桿11が接合されており、
(ツ) 左右の揺動桿23aと揺動桿23bのピン接合点24を境にして、左右の本体フレーム22a・22bと、左右のフレーム桿11a・11bと、左右の揺動桿23a・23bが、それぞれ左右対称形を成している点にある。
本発明に係る布バネ構造椅子の第8の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の何れかの特徴に加えて、(ネ) 左右の揺動桿間23a・23bのピン接合点24とフレーム桿11の軸芯線を結ぶ直線27とネジ材の軸芯線21が、幾何学上の同じ平面上に位置している点にある。
本発明(請求項1)では、縁取桿16がフレーム桿11に重なり、布帛12は、その縁取桿16を介してフレーム桿11の上に重なり合って身体を支える体支面モジュールを構成し、ネジ材17によって縁取桿16と共にフレーム桿11に接合されているので、そのネジ材17を外して随時取り替え、或いは洗浄し、体支面13を常時クリーンに保つことが出来る。
その体支面モジュールをフレーム桿11に固定するネジ材17は、その端部18が体支面13の裏側となるフレーム桿11の裏面に突き出ているので、その突き出る端部18によって体支面13の美観や感触が損なわれることはない。
本発明(請求項2)では、重なり合う縁取桿16とフレーム桿11の間に挟み込まれるスペーサ19を取り替えることによってフレーム桿11と布帛12との距離、即ち、体支面13の高さを調整することが出来る。
又、重なり合うフレーム桿11と縁取桿16が如何なる断面形状を成すものであっても、スペーサ19のフレーム桿11や縁取桿16との当接面をフレーム桿11や縁取桿16の周面形状と同じ形状に加工するだけで、スペーサ19を介してフレーム桿11と縁取桿16を実質的に面接触状態にすることが出来る。
具体例をもって説明すると、図5(b)と(c)と(d)に示すように、円形断面のパイプをフレーム桿11と縁取桿16に使用する場合、それらの重なり合う状態は線点(コロガリ)接触状態になるが、その円形断面のパイプの周面に合わせてスペーサ19の両端を円弧状に切削加工すれば、フレーム桿11と縁取桿16それぞれの周面がスペーサ19に面接触することになるので、そのスペーサ19を介してフレーム桿11と縁取桿16が実質的に安定した面接触状態になる。
従って、ネジ材17は、細いビスで済み、太いボルトを使用せず済むので、椅子フレームの軽量化を図ることが出来、ボルトに合わせて太いネジ差込孔20やネジ孔28をフレーム桿11や縁取桿16に設けずに済む。
本発明(請求項3)では、フレーム桿11にネジ差込孔20を穿設し、その差込孔20にネジ材17を差し込んでフレーム桿11に縁取桿16を螺着固定するので、布帛張設作業は、体支面13の表側からフレーム桿に向けて縁取桿のネジ差込孔にネジ材を差し込む従来の桿挿入方式の場合と同じ作業となり、本発明を実施することで布帛張設作業効率が損なわれることはない。
本発明(請求項4)において、縁取桿16がフレーム桿11aとフレーム桿11bの間に張設された布帛12によって構成される体支面13に対して40度〜80度の角度θをもって傾斜する方向においてフレーム桿11の上に重なり合っており、ネジ材の軸芯線21は、その傾斜角度θと同じ角度をもって体支面13に対して傾斜している。
このため、体支面13に加わる体重に応じて布帛12に作用するテンションは、縁取桿16をフレーム桿11に圧着する押圧力となって作用することになり、ネジ材17に対する強い曲げ応力となって作用することはない。
従って、ネジ材17は、細いビスで済み、この点でも椅子フレームの軽量化を図ることが出来る。
本発明(請求項5)では、通気度が150cc/cm2 ・sec以上の布帛12によって体支面13が構成されているので、蒸れを感じさせない布バネ構造椅子が得られる。
本発明(請求項6)では、体支面13を構成する布帛12の10%伸長時の引張応力が120〜600(N/5cm)であるので、体重を受けて体支面13が大きく沈む(凹む)ことがなく、適度のクッション性を有し、特に、布帛12を緊張するフレーム桿11a・11bをピン接合されて左右向き合う揺動桿23a・23bの自由端26・26に接合するときは、その揺動桿23a・23bの撓みや揺動によって布帛12の伸縮性が助長されるので、クッション性に優れた布バネ構造椅子が得られる。
本発明(請求項7)において、左右向き合うフレーム桿11a・11bは、ピン接合されて左右向き合う揺動桿23a・23bの自由端26・26に接合されており、体支面13に加わる体重に応じて布帛12に作用するテンションによって揺動可能な状態におかれている。
このため、布帛12に強いテンションが作用するときは、ネジ材17も縁取桿16やフレーム桿11や揺動桿23と一体になって揺動桿間のピン接合点24を中心に揺動し、そのテンションに起因するネジ材17に対する曲げ応力は、その揺動する揺動桿等の仕事量に吸収されて緩和される。
従って、ネジ材17のみならず、フレーム桿11や縁取桿16にも太く重い部材を使用せずに済み、この点でも椅子フレームの軽量化を図ることが出来る。
本発明(請求項8)において、左右の揺動桿間23a・23bのピン接合点24とフレーム桿11の軸芯線を結ぶ直線27とネジ材の軸芯線21が幾何学上の同じ平面上に位置している。
このため、体支面13に加わる体重に応じて布帛12に作用するテンションに対抗してネジ材17のフレーム桿11からの突出箇所や左右の揺動桿間のピン接合点24、および、揺動桿23と本体フレーム22のピン接合点25において生じる反力の作用方向は、その幾何学上の平面内で一致し、それらの反力の作用方向の不一致により、ネジ材17に強い曲げモーメントが作用しない。
特に、フレーム桿11や縁取桿16との当接面がそれらの周面形状と同じ形状を成すスペーサ19を使用する場合、布帛12のテンションに起因する曲げモーメントは、スペーサ19に作用するとしてもネジ材17には作用しない。
従って、ネジ材17は、細いビスで済み、この点でも椅子フレームの軽量化を図ることが出来る。
スペーサ19は、フレーム桿11と縁取桿16の何れかに剛接することが出来る(図5−b)。
しかし、体支面13の高さを調整のためには、フレーム桿11と縁取桿16の間に、ネジ材17を外して挿抜自在にスペーサ19を挟み込むことが望ましい(図5−c,図5−d)。
特に、椅子フレームの軽量化のためには、パイプをスペーサ19に用いることが推奨される(図5−d)。
スペーサ19は、所要の間隔をおいて飛び飛びにフレーム桿11と縁取桿16の間に挟み込むことが出来る(図4)。
スペーサ19には、必ずしもネジ材17を差し込む挿通孔を設ける必要はない。
即ち、図5(a)に示すようにスペーサ19を使用せずにネジ材17によって接合されたフレーム桿11と縁取桿16の間にネジ材17を緩めて隙間を設け、その隙間にスペーサ19を挟み込み、その後、ネジ材17を強く締めてスペーサ19をフレーム桿11と縁取桿16に密着させることも出来る。
左右の揺動桿間23a・23bのピン接合点24とフレーム桿11の軸芯線を結ぶ直線27によって確定される幾何学上の平面内にネジ材の軸芯線21が位置し、布帛12に作用するテンションに起因する曲げモーメントがネジ材17に作用しないようにするためには、スペーサ19をフレーム桿11と縁取桿16の何れかに、好ましくは縁取桿16に剛接、接着剤による接着、加熱溶融による融着乃至溶接し、スペーサ19と縁取桿16を一体的に構成することが望ましい。
そのようにスペーサ19をフレーム桿11と縁取桿16の何れかと一体化しておくと、縁取桿16とフレーム桿11を接合する際にネジ材17やスペーサ19の位置ズレがなく、その接合作業を効率的に行うことが出来る。
布帛12に作用するテンションに起因する曲げモーメントがネジ材17に作用しないようにするためには、フレーム桿11から縁取桿16に至るスペーサ19の寸法(厚みe)を布帛12の厚みと同じ程度に短く(薄く)、即ち、スペーサ19のフレーム桿11との当接面がフレーム桿11の周面と同じ形の窪んだ曲面を維持することが出来、スペーサ19の縁取桿16との当接面が縁取桿16の周面と同じ形の窪んだ曲面を維持することが出来、フレーム桿11と縁取桿16の間で狭厚されてスペーサ19が剪断・破壊されない限りにおいて、可能な限り短く(薄く)する。
具体的に言えば、フレーム桿11から縁取桿16に至るスペーサ19の寸法(厚みe)は2mm以下・1mm前後であってもよい。
椅子フレームの軽量化のためには、フレーム桿11と縁取桿16にもパイプを用いることが推奨される(図5)。
その場合、ネジ孔28は、そのパイプの空洞に内嵌した部材に設ける。
図5は、ネジ材17としてタッピングボルトを使用した実施例を示すが、ボルトをネジ材17に使用し、それを縁取桿16に突設することも出来る。
その場合、フレーム桿11のネジ差込孔20から突き出たボルトの先端にナットを螺着することになる。
図1と図2は、車椅子に適用した本発明の実施例を示す。
体支面13は、固定背凭れ29から固定座面30まで連続した弾性布帛12によって構成されている。
弾性布帛12の固定背凭れ29における端縁14の袋状空洞15には揺動フレーム桿36・36が直接挿入されている。
弾性布帛12の座面30における端縁14の袋状空洞15には縁取桿16が挿入されており、縁取桿16をフレーム桿11の上に載せ、座面30の裏側から縁取桿16とフレーム桿11がビス止めされている。
左右向き合うフレーム桿11a・11bは、左右向き合う本体フレーム22a・22bにピン接合された揺動桿23a・23bの自由端26・26に剛接されている。
その自由端26・26と揺動フレーム桿36・36とのピン接合点25a・25bの中間部分で左右の揺動桿23a・23bがピン接合されており、そのピン接合点24を中心に左右の揺動桿23a・23bが揺動して左右の本体フレーム22a・22bの間の幅が拡縮し、車椅子が折り畳めるようになっている(図3参照)。
ピン接合点24を境とする揺動桿23の上下両端部は分岐しており(図1参照)、その上端部の分岐桿23e・23fは、フレーム桿11の前端と後端に剛接され、その下端部の分岐桿は、本体フレーム22の前端と後端にピン接合されている。
揺動フレーム桿36は、本体フレーム22に揺動可能にピン接合されており、固定座面30に対する固定背凭れ29の傾斜角度αを加減することが出来る。37は、揺動フレーム桿36の揺動を緩和するダンパー(油圧シリンダー)である(図2)。
弾性布帛12の端縁の固定背凭れ29と固定座面30の間は、フレーム桿11にも揺動フレーム桿36にも把持されない自由縁31になっている。左右の自由縁31a・31bに挟まれたフリーの背凭れ32の裏側には、ランバーサポート33が左右の揺動フレーム桿36・36の間に掛け渡されている。左右の自由縁31a・31bに挟まれたフリーの座面39の裏側には、補強用弾性布帛34が左右の揺動フレーム桿36・36の間に掛け渡されてパックアップシート35を構成している。
この補強用弾性布帛34の左右両端縁は、固定背凭れ29から固定座面30まで連続した弾性布帛12のフレーム桿11に把持された固定座面30と同様に袋状空洞になっており、その袋状空洞に縁取桿が挿入され、その縁取桿と共にフレーム桿11a・11bにビス止めされている。
フレーム桿11に把持された固定座面30では、弾性布帛12が折り返されて二重になっている。
パックアップシート35は、腰を下ろした体支面13を所要の沈み込みに規制する緩衝材として、その二重になった固定座面30よりも奥まった位置に設定されている。
パックアップシート35の幅方向における10%伸長時の伸長力Fbは、固定座面30の幅方向における10%伸長時の伸長力Ffに比して弱く(Ff>Fb)、慨して、固定座面30の弾性布帛12の伸長力Ffの0.3〜0.9倍(Fb=0.3Ff〜0.9Ff)になっている。
図示する車椅子では、固定座面30とパックアップシート35とランバーサポート33と固定背凭れ29の各間に隙間が出来るが、それらの各間の隙間が固定背凭れ29から固定座面30まで連続した弾性布帛12に覆われているので、それらの各間に段差を感じさせることはない。その弾性布帛12のパックアップシート35とランバーサポート33を覆うフリーの部分39・32の端縁が変形自在な自由縁31になっており、そのフリーの部分39・32によって体支面13が身体へのフィット性に優れたものとなる。
固定座面30とパックアップシート35とランバーサポート33と固定背凭れ29の各間に隙間が設けられ、弾性布帛12のパックアップシート35とランバーサポート33を覆う部分39・32の端縁が変形自在な自由縁31になっているので、揺動フレーム桿36を揺動して固定座面30に対する背凭れ29の傾斜角度αを無理なく加減することが出来、又、本体フレーム22a・22bの間の幅が拡縮して車椅子を折り畳むことが出来、その際、固定背凭れ29から固定座面30まで続く弾性布帛12の入隅部分38から抵抗を受けることはない。
弾性布帛12をフレーム桿11に固定するネジ材17の体支面13への露出がなく、そのネジ材17によって体支面13の美観や感触が損なわれない。
弾性布帛12には、破断伸度が60%以上であり、15%伸長後の弾性回復率が90%以上の弾性糸、例えば、ポリエーテル系エステル繊維糸条を使用するとよい。
弾性布帛12は、その弾性糸の長さ方向を椅子の幅方向に向けて織編込んだ織物でも編物でもよく、又、立体メッシュ地のように表地と裏地を連結糸で連結した立体的二重構造を成すものであってもよい。
弾性布帛12には、非弾性糸である通常の紡績糸やマルチフィラメント糸が、その長さ方向を椅子の奥行き方向に向けて織編込まれていてもよい。
特に編地では、弾性糸が一直線状に編み込まれている緯糸挿入編地を用いるとよい。
弾性布帛12は、複数枚の生地を縫合して固定背凭れ29から固定座面30まで連続するように仕立てられたものであってもよい。
本発明に係る車椅子の斜視図である。 本発明に係る車椅子の側面図である。 本発明に係る布バネ構造椅子の体支面の正面図である。 本発明に係る布バネ構造椅子の体支面の要部正面図である。 本発明に係る布バネ構造椅子の体支面の要部拡大正面図である。
符号の説明
11:フレーム桿
12:布帛
13:体支面
14:端縁
15:空洞
16:縁取桿
17:ネジ材(ネジ)
18:ネジ材の端部
19:スペーサ
20:ネジ差込孔
21:ネジ材の軸芯線
22:本体フレーム
23:揺動桿
24:揺動桿間ピン接合点
25:揺動桿とフレームのピン接合点
26:自由端
27:直線
28:ネジ孔
29:固定背凭れ
30:固定座面
31:自由縁
32:フリーの背凭れ
33:ランバーサポート
34:補強用弾性布帛
35:パックアップシート
36:揺動フレーム桿
37:ダンパー
38:入隅部分
39:フリーの座面

Claims (8)

  1. (イ) 椅子の向き合うフレーム桿(11a)とフレーム桿(11b)の間に布帛(12)を張設して身体を支える体支面(13)を構成した布バネ構造椅子において、
    (ロ) 布帛の端縁(14)が袋状空洞(15)になっており、
    (ハ) その袋状空洞(15)に縁取桿(16)が挿入されており、
    (ニ) その縁取桿(16)がフレーム桿(11)に重なり、布帛(12)が縁取桿(16)を介してフレーム桿(11)の上に重なり合っており、
    (ホ) フレーム桿を貫通したネジ材(17)によって縁取桿(16)がフレーム桿(11)に接合されており、
    (ヘ) そのネジ材の端部(18)が体支面(13)の裏側となるフレーム桿(11)の裏面に突き出ている布バネ構造椅子。
  2. (ト) 重なり合う縁取桿(16)とフレーム桿(11)の間にスペーサ(19)が挟み込まれている前掲請求項1に記載の布バネ構造椅子。
  3. (チ) ネジ差込孔(20)がフレーム桿(11)に穿設されており、
    (リ) ネジ材(17)が、その差込孔(20)を貫通してフレーム桿(11)から縁取桿(16)へと差し込まれて縁取桿に螺着している前掲請求項1と2の何れかに記載の布バネ構造椅子。
  4. (ヌ) 布帛の端縁(14)において、縁取桿(16)がフレーム桿(11)よりも外側に位置し、
    (ル) フレーム桿(11a)とフレーム桿(11b)の間に張設された布帛(12)によって構成される体支面(13)に対して40度〜80度の角度(θ)をもって傾斜する方向において縁取桿(16)がフレーム桿(11)の上に重なり合っており、
    (オ) その傾斜角度(θ)と同じ角度をもって、ネジ材の軸芯線(21)が体支面(13)に対して傾斜している前掲請求項1と2と3の何れかに記載の布バネ構造椅子。
  5. (ワ) 布帛(12)の通気度が150cc/cm2 ・sec以上である前掲請求項1と2と3と4の何れかに記載の布バネ構造椅子。
  6. (カ) 左右のフレーム桿(11a)とフレーム桿(11b)が向き合う椅子の幅方向における布帛(12)の10%伸長時の引張応力が120〜600(N/5cm)である前掲請求項1と2と3と4と5の何れかに記載の布バネ構造椅子。
  7. (ヨ) 椅子の左右向き合う本体フレーム(22a)と本体フレーム(22b)のそれぞれに揺動桿(23a・23b)がピン接合されており、
    (タ) それら左右の揺動桿(23a・23b)がピン接合されており、
    (レ) その左右の揺動桿間のピン接合点(24)を境にして揺動桿(23)と本体フレーム(22)とのピン接合点(25)の反対側となる揺動桿の先端が自由端(26)となっており、
    (ソ) その自由端(26)にフレーム桿(11)が接合されており、
    (ツ) 左右の揺動桿(23a)と揺動桿(23b)のピン接合点(24)を境にして、左右の本体フレーム(22a・22b)と、左右のフレーム桿(11a・11b)と、左右の揺動桿(23a・23b)が、それぞれ左右対称形を成している前掲請求項1と2と3と4と5と6の何れかに記載の布バネ構造椅子。
  8. (ネ) 左右の揺動桿間(23a・23b)のピン接合点(24)とフレーム桿(11)の軸芯線を結ぶ直線(27)とネジ材の軸芯線(21)が、幾何学上の同じ平面上に位置している前掲請求項1と2と3と4と5と6と7の何れかに記載の布バネ構造椅子。
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