JP2008253047A - 配線支持具および電気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】分岐ブレーカへの電線の接続作業が容易で、複数の電線をきれいに揃えやすい配線支持具および電気装置を提供する。
【解決手段】分電盤は、複数の分岐ブレーカ5と、複数の分岐ブレーカ5に接続された複数の電線9と、複数の分岐ブレーカ5の近傍に配置されて複数の電線9を支持する配線支持具1とを備える。
複数の電線9は取付面に沿って並び、配線支持具1は複数の電線9に交差して取付面に配置され、複数の電線9をそれぞれ挿通させる複数の挿通部11を有する。複数の挿通部11は交差した電線9を取付面と反対側の端部より差し込ませる溝と、溝の底部側に設けられて溝に入った電線9を保持する保持部とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】分電盤は、複数の分岐ブレーカ5と、複数の分岐ブレーカ5に接続された複数の電線9と、複数の分岐ブレーカ5の近傍に配置されて複数の電線9を支持する配線支持具1とを備える。
複数の電線9は取付面に沿って並び、配線支持具1は複数の電線9に交差して取付面に配置され、複数の電線9をそれぞれ挿通させる複数の挿通部11を有する。複数の挿通部11は交差した電線9を取付面と反対側の端部より差し込ませる溝と、溝の底部側に設けられて溝に入った電線9を保持する保持部とを備える。
【選択図】 図1
Description
この発明は、配線を支持する配線支持具およびそれを用いた電気装置に関するものである。
従来の分電盤を図13から図15に示す。図13(a)は外観を示し、50はボックス、51は扉である。同図(b)はボックス50の外観を示す。図14はボックス50内の電気機器および電線を示す。52はボックス50内に配置されたベース、53はベース52に搭載された複数の分岐ブレーカ、54は分岐ブレーカ53を制御するメインブレーカ、55はアース端子である。56はメインブレーカ54に接続された入力電線であり、ボックス50の一側中央部より引き込んでいる。57はメインブレーカ54と分岐ブレーカ53とを接続した導電路、58はボックス50の両側部より引き込まれて分岐ブレーカ53に接続された複数の電線であり、ボックス50内のベース52とボックス50の上下壁との間のガタースペース59で束ね部材60により束ねられている。図15(a)は右側面図、同図(b)は断面図である。61はメインブレーカ54、分岐ブレーカ53および複数の電線58の扉側の面を被覆する保護板である。
このように従来の分岐ブレーカ53の配線は、たとえば特許文献1のように、分岐ブレーカ53の上側または下側で行っている。
特開2006−345646
上記従来例は、分岐ブレーカ53に電線58を接続する際、電線58が動いて接続作業がしにくく、接続の確実性も損なわれやすいという課題があった。また電線58が分岐ブレーカ53に接続されても、複数の電線58の並びが不揃いになりやすく見苦しいという課題があった。このため多くの束ね部材60を用いて電線58をきれいに揃えようとすると手間がかかり、作業性が悪くなった。
したがって、この発明の目的は、電気機器への電線の接続作業が容易で、複数の電線をきれいに揃えやすい配線支持具および電気装置を提供することである。
この発明の配線支持具は、取付面に沿って並ぶ複数の電線に交差して前記取付面に配置され、前記複数の電線をそれぞれ挿通させる複数の挿通部を有する配線支持具であって、前記複数の挿通部は交差した前記複数の電線を前記取付面と反対側の端部より差し込ませる溝と、前記溝の底部側に設けられて前記溝に入った前記電線を保持する保持部とを備えたものである。
上記構成において、前記電線は断面楕円形であり、前記溝の幅は前記電線の断面の短手方向寸法より広いが長手方向寸法より狭く、前記保持部は前記溝の底部の側面に形成された横溝であり、その幅は前記短手方向寸法より広いが前記長手方向寸法より狭く、奥行きは前記長手方向寸法より広い。
この発明の電気装置は、請求項1記載の配線支持具と、前記配線支持具に支持された複数の電線と、前記複数の電線に接続された複数の電気機器とを備えたものである。
上記構成において、前記複数の電気機器、前記複数の電線および前記配線支持具はボックスに収納されている。
上記構成において、前記複数の電気機器はベースに取付けられ、前記配線支持具は前記ベースに設けられ、前記複数の電線は前記ベースに隣接された配線ダクトに挿通されている。
上記構成において、前記複数の電気機器はベースに取付けられ、前記複数の電線は前記ベースに隣接された開閉蓋付き配線ダクトに挿通され、前記配線支持具は前記配線ダクトの側板の一部として設けられ、前記配線支持具に前記電線を差し込む溝の電線挿入開口が前記配線ダクトの開口に連通している。
この発明の配線支持具によれば、取付面に配線支持具を配置し、複数の挿通部にそれぞれ電線を差し込み保持部に保持させる。これにより、複数の電線をきわめて簡単に配線支持具に支持させることができると同時に、複数の電線をきれいに揃えることが可能となり作業性も改善される。また配線支持具に電線を保持して電線が動かない状態で電気機器等に接続することができるので接続作業が容易で接続が確実になる。
この発明の電気装置によれば、配線支持具を用いることにより、分電盤などにおいて上記効果が達成される。この場合、ボックスを省略して配線ダクトを用い、配線支持具をベースに設けたり配線ダクトに設けると、壁面取付時の部品点数を削減でき、軽量化できるので、電気装置の運搬や壁面取付け作業が容易になり、安価にできる。
この発明の第1の実施の形態の分電盤を図1から図4により説明する。図1は扉を開いた状態の正面図であり、図14と異なる点は配線支持具1を追加したことである。まず図1の全体構成において、2はボックス、3はその底部に設置されたベース、4はベース3上のメインブレーカ、5は同じくベース3上の複数の分岐ブレーカ、6はアース端子である。7はボックス2の側部略中央位置より導入されメインブレーカ4に接続された入力電線、8はメインブレーカ4と分岐ブレーカ5との間を接続する導電路、9はボックス2の両側部の上下端部から導入されガタースペース10に配線されて各分岐ブレーカ5に接続された複数の電線である。これらの電線9は配線支持具1で支持されるので、束ね部材を省略できるが、多少用いてもよい。
配線支持具1は、複数の分岐ブレーカ5の近傍に配置されて電線9の端部9aを支持するものである。すなわち、配線支持具1はガタースペース10におけるベース2の上下の辺部に沿って、取付面となるボックス2の底部に配置されねじ16a等により取付けられている。ガタースペース10内の複数の電線9の端部9aは各分岐ブレーカ5に接続するように直角に曲げられて相互にボックス2の底部に沿って並んでおり、この電線9の端部9aに配線支持具1が交差している。配線支持具1は、複数の電線9をそれぞれ挿通させる複数の挿通部11を有し、その相互間隔は分岐ブレーカ5の相互間隔に等しい。
図2(a)は分電盤の外観を示し、同図(b)は配線支持具1をボックス2から取り出した状態を示している。19はボックス2の開口を開閉する扉である。配線支持具1は、ボックス2の底部にねじ16a等の連結具や溶接などで取付ける取付片12と、取付片12から直角に曲がった立片13からなるアングルなどの支持部材14を有し、立片13に帯板状の支持片15がねじ16b等の連結具や溶接などで取付けられている。複数の挿通部11は支持片15に形成され、交差した電線9を上端より差し込ませる溝17と、溝17の底部側に設けられて溝17に入った電線9を保持する保持部18とを備える。
図3(a)は分電盤の側面図、同図(b)は概略断面図である。図(b)において、20はメインブレーカ4、分岐ブレーカ5、電線9およびガタースペース10を覆う保護板である。
図4(a)は配線支持具1の電線9の差し込みと保持状態を示す部分平面図であり、同図(b)はその部分正面図である。電線9は2芯の楕円(長円)形電線を使用している。溝17は電線9の断面の短手方向寸法より広く、電線9の長手方向寸法よりも狭い幅を有し、保持部18は溝17の底部の側面に形成された横溝であり、その幅は電線9の断面の短手方向寸法より広く、電線9の長手方向寸法よりも狭く、また奥行きは電線9の断面の長手方向寸法よりも広く形成している。溝17と保持部18とからなる挿通部11はL字形をなしており、プレス加工により切欠き形成することができる。電線9は電線断面の長手方向を溝17の電線挿入開口22よりに差し込ませ、保持部18で長手方向を差し込み方向と直角に回す。これにより電線9は溝17から抜けることができずに保持部18に保持される。保持部18の溝17に隣接する部分が電線9の浮き出しを防ぐ電線クリップ部21となる。なお電線を外す場合には上記と逆に電線9の長手方向を保持部18から溝17に沿うように回しながら溝17から引き出す。
この結果、電線9を配線支持具1に挿通させる操作が、電線9の先端から挿通部11に挿通する作業と比べて簡単になる。そして配線支持具1があることにより、電線相互の間隔をきれいに整えることができるので、電線9を揃える作業が不要となり、分岐ブレーカ5への接続作業も容易で接続が確実にできることとなる。
この発明の第2の実施の形態を図5から図8に示す。すなわち、第1の実施の形態と比較して、ボックスおよび扉のない開放型の分電盤である。図5は正面図であり、メインブレーカ4、複数の分岐ブレーカ5およびアース端子6はベース3に取付けられ、ベース3はフレーム25にねじ27などの連結具や溶接などで取付けられ、フレーム25は壁面28などにボルト26などの取付具で取付けられる。配線支持具1はベース3の上下端部に一体に設けられている。またベース3の上下位置に隣接して配線ダクト23が配置され、これに電線9が挿通されている。配線ダクト23は分岐ブレーカ5に対応するベース側側板23aに窓24を形成し、電線9が窓24からベース3に引き出され、配線支持具1の挿通部11に挿通され、電線9の先端が分岐ブレーカ5に接続されている。その他、第1の実施の形態の図1と共通する部分に同一符号を付している。以下の図においても同様である。
図6はメインブレーカおよび分岐ブレーカ等が取付けられていないベース3と配線支持具1と配線ダクト23とを示す斜視図である。図6に示すように、配線支持具1はベース3の上下端部を直角に曲げて支持部材14を兼用し、その支持部材14に支持片15を取付けている。また、図6に示すように配線ダクト23の窓24は長穴により形成している。
図7は断面図を示している。配線ダクト23は壁面28と反対側に開口23bを形成し、開口23bを開閉蓋29で塞いでおり、電線8を配線ダクト23内に挿入しやすくしている。また保護板20は一対の配線ダクト23の内側間に配置されている。
図8は配線支持具1の電線挿通状態を示すもので、図4と同様である。
この発明の第3の実施の形態を図9から図12に示す。すなわち、第2の実施の形態と比較して、配線支持具1は配線ダクト23に一体に設けられている。図9は図6と比較して、配線支持具1がベース3ではなく、配線支持具1が配線ダクト1のベース側側板23aの一部として設けられている。この場合、挿通部11の溝17の電線挿入開口22は配線ダクト23の開閉蓋29で覆われる開口23bに連通している。その他の共通部分に第2の実施の形態と同一の符号を付している。以下の図も同様である。
図10は分電盤の正面図であり、図5に対応する。図11は概略断面図であり、図7に対応する。図11に示すように配線支持具1の支持片15が側板23aにより、または側板23aの上端に取付けられることにより、側板23aの一部として形成されている。配線支持具1の挿通部11に電線9を挿通する場合には、配線ダクト29の開閉蓋29を開いて開口23bより電線9を配線ダクト23内に配置するとともに電線9の端部9aの付近を支持片15の溝17に差し込み保持部18で保持させる。つぎに開閉蓋29を閉じる。
図12は配線支持具1の電線挿通状態を示すもので、図8と同様である。図12(b)では配線ダクト23の開口23bが開閉蓋29で閉じられると、電線挿入開口22も閉じられることを示している。
なお、この発明の電気装置は、分電盤など配線器具用盤に限らず他のものを含む。複数の電気機器はブレーカに限らず、他の配線器具その他の電気機器および異なる種類の電気機器の組み合わせを含む。支持部材14はアングルに限らない。支持片15は帯板に限らず、棒状など他の形状でもよい。配線支持具は支持部材と支持片の構成に限らず挿通部があればよい。支持部材14の配置はガタースペースに限らず他の場所でもよく、また支持部材は直角に曲げられた電線のみを支持するものに限らない。電線9は断面楕円形に限らない。保持部18は溝17との関係でL字形をなしているが、たとえば溝17の底部の両側面に横溝を形成した略T字形にして、電線9を両横溝にまたがって保持させることもできる。また保持部18は横溝に限らず、たとえば溝17に抜け止め片を設け、電線9を差し込む際に抜け止め片を折り曲げなどにより溝から離しておき、電線9の差し込み後に溝17内に突出させて電線9を抜け止めしてもよい。電線は複数の分岐ブレーカの両側に配置されたが、複数の分岐ブレーカの片側のみに配置されてもよく、配線ダクトも片側のみでもよい。ベースの支持はフレームに限らず取付台であればよく、あるいは直接壁面などに取付けることも可能である。
1 配線支持具
2 ボックス
3 ベース
5 分岐ブレーカ
9 電線
11 挿通部
17 溝
18 保持部
22 電線挿入開口
23 配線ダクト
23a 側板
23b 開口
29 開閉蓋
2 ボックス
3 ベース
5 分岐ブレーカ
9 電線
11 挿通部
17 溝
18 保持部
22 電線挿入開口
23 配線ダクト
23a 側板
23b 開口
29 開閉蓋
Claims (6)
- 取付面に沿って並ぶ複数の電線に交差して前記取付面に配置され、前記複数の電線をそれぞれ挿通させる複数の挿通部を有する配線支持具であって、前記複数の挿通部は交差した前記複数の電線を前記取付面と反対側の端部より差し込ませる溝と、前記溝の底部側に設けられて前記溝に入った前記電線を保持する保持部とを備えた配線支持具。
- 前記電線は断面楕円形であり、前記溝の幅は前記電線の断面の短手方向寸法より広いが長手方向寸法より狭く、前記保持部は前記溝の底部の側面に形成された横溝であり、その幅は前記短手方向寸法より広いが前記長手方向寸法より狭く、奥行きは前記長手方向寸法より広い請求項1記載の配線支持具。
- 請求項1または請求項2記載の配線支持具と、前記配線支持具に支持された複数の電線と、前記複数の電線に接続された複数の電気機器とを備えた電気装置。
- 前記複数の電気機器、前記複数の電線および前記配線支持具はボックスに収納されている請求項3記載の電気装置。
- 前記複数の電気機器はベースに取付けられ、前記配線支持具は前記ベースに設けられ、前記複数の電線は前記ベースに隣接された配線ダクトに挿通されている請求項3記載の電気装置。
- 前記複数の電気機器はベースに取付けられ、前記複数の電線は前記ベースに隣接された開閉蓋付き配線ダクトに挿通され、前記配線支持具は前記配線ダクトの側板の一部として設けられ、前記配線支持具に前記電線を差し込む溝の電線挿入開口が前記配線ダクトの開口に連通している請求項3記載の電気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007090875A JP2008253047A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 配線支持具および電気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007090875A JP2008253047A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 配線支持具および電気装置 |
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ID=39977347
Family Applications (1)
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JP2007090875A Pending JP2008253047A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 配線支持具および電気装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220007430A (ko) * | 2020-07-10 | 2022-01-18 | 한국전력공사 | 집합계기함 |
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2007
- 2007-03-30 JP JP2007090875A patent/JP2008253047A/ja active Pending
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