JP2008249865A - フォトマスクの作製方法およびフォトマスク、ならびにそのフォトマスクを使用したデバイスの製造方法 - Google Patents

フォトマスクの作製方法およびフォトマスク、ならびにそのフォトマスクを使用したデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造誤差の低減されたフォトマスクを提供すること。
【解決手段】所望の回路パターンの直線部分を描画座標軸もしくはスキャン方向から無理数角傾けてレジスト上に描画する。図3は、所望の回路パターンの直線部分を描画座標軸から有理数角傾けた場合(図3(a))と、無理数角傾けた場合(図3(b))の描画結果を模式的に示している。図中の点線は描画座標であり、実線は設計上のマスクパターンの境界線である。ともに作製された直線パターンの幅が階段状に変調されているが、有理数角の場合では直線パターンが周期的な形状となる一方、無理数角の場合では周期性が生じない。正の誤差と負の誤差がランダムに存在するため、距離が長くなると、ピクセル単位の丸め誤差が顕著に低減される。
【選択図】図3

Description

本発明は、フォトマスクの作製方法およびフォトマスク、ならびにそのフォトマスクを使用したデバイスの製造方法に関する。
平面光波回路で構成されるデバイスは、光通信分野においてキーデバイスとなっている。特に、石英系平面光波回路で構成される熱光学効果を利用した熱光学光変調器を含むマッハツェンダー干渉計回路(MZI回路)は、低損失・高信頼性の光スイッチ(TO−SW)や光減衰器(VOAアレイ)を実現できることから注目されている。そのようなMZI回路は、たとえば、導波路内に入射した光を分岐する3dBカップラーと、3dBカップラーにより分岐されたアーム導波路の少なくとも一つに設けられた熱光学光変調器と、各アーム導波路を通過した光を再度結合させるカップラーとを備える。熱光学光変調器は、アーム導波路上にヒータを設けることで構成される。分岐された入射光の少なくとも一つに熱光学光変調器を通過させて、分岐された他の入射光に比べて位相差を与えることで、出射端で光強度変調を行うことができる。熱光学光変調器を用いるデバイス以外にも種々のデバイスが平面光波回路により実現されている。
このような平面光波回路は以下の方法で作製されている。まず、所望の回路パターンを設計する。設計は、一般的にはCAD(コンピュータ支援設計ソフト)を用いて行う。その後、CADデータを描画装置のデータ形式(ストリームデータ)にデータ変換する。フォトマスクブランクス(石英系の透明基板上にCr等の金属薄膜を蒸着したもの)上にレジストを塗布し、レーザービーム描画装置または電子ビーム描画装置を用いて、設計した回路パターンをレジスト上に描画する。描画したレジストを現像し、フォトマスクブランクスの金属薄膜をドライまたはウエットエッチングしてフォトマスクを作製する。
得られたフォトマスクを用いた平面光波回路の作製は次のように行う。以下では、石英系埋込型光導波路で構成された平面光波回路の作製方法を例に挙げるが、Si細線導波路や半導体導波路等の場合においても同様の作製プロセスを用いる。
まず、Siまたは石英基板上に下部クラッド層、その上にコア膜となるガラスを形成する。次いで、ガラスをエッチングする際のマスク材となるメタル(多くの場合はCr)を成膜し、感光性レジストをメタル膜上に塗布する。フォトマスクを露光装置にセットする。次いで、フォトマスクの回路パターンをフォトリソグラフィー技術を用いて感光性レジストに等寸または縮小倍率で露光現像する。そして、メタル膜を反応性イオンエッチングによりパターンニングする。そして、パターンニングされたメタル膜をマスク材として、反応性イオンエッチングによりコアとなるガラスの加工を行う。最後に、上部クラッドガラスとなるガラス膜を形成して、埋込型光導波路が作製される。必要に応じて、ヒータや配線の工程をこの後に実施する。
上記の説明は、金属マスクを使用した場合であるが、これに類似する方法により作製されている他の導波路形状(リッジ導波路、拡散導波路等)を作製するにあたっても、同様の作製方法を用いている。
特許第3127041号明細書
作製された平面光波回路に設計値からの製造誤差があると、回路の特性に影響を及ぼす。たとえばMZI回路では、等価屈折率は導波路幅の関数であるので、製造誤差が存在するとアーム導波路間で等価屈折率に差が生じ、MZI回路の消光波長が理想的な波長からずれる。
平面光波回路は、半導体電子デバイスに比べて電気回路の配線にあたる導波路コアの寸法が数μmと大きく、またその回路サイズも数〜数十mmと大きいため、ナノメートルサ
イズの寸法制御は必要ないと思われがちである。しかしながら、近年では平面光波回路においても小型化の要求が高まっており、曲げ半径を小さくするためにコアとクラッドの屈折率差の大きい超高Δ導波路の開発が進んでいる。
平面光波回路においてどの程度の寸法制御が必要なのかを検討するために、たとえばクラッドが波長1.55μmにおいて1.4442の屈折率を有し、コアは、高さ3.5μm、コア幅3.5μm、そして比屈折率差2.5%である埋込型導波路を考える。Marcatili法(三次元三層スラブ)によりコアの等価屈折率を求めると、n=1.46721となる。
消光波長を1.55μmとして波長特性を計算すると、図1(a)(i)の曲線が得られる。縦軸は、透過率(dB)であり、横軸は、波長(μm)である。長さL=2mmのアーム導波路の片方の等価屈折率が一様に±0.00005ずれたとして計算を行うと、それぞれ図1(a)(ii)および(iii)の曲線が得られる。等価屈折率において小数点以下5桁目の僅かな変動だが、消光波長が設計波長から大きくずれることが分かる。
図1(b)は、等価屈折率の変動がどの程度のコア幅の変動に対応するのかを示している。等価屈折率±0.00005の変動を与えるコア幅の変動が±0.02μmとなることが読み取れる。MZI回路において20dB以上の消光が可能であるようにアーム導波路間の等価屈折率の変動を抑えるためには、導波路幅の変動を0.01μm(10nm)以下にそろえなければならないことになる。
図2は、図1(a)と同様の計算を、従来からあるコア高さ7.0μm、コア幅7.0μm、そして比屈折率差0.75%の回路について計算した結果である。同じく導波路の幅が±0.02μm変動した場合を示している。このように比屈折率差が小さいときは、同じコア幅の変動でも設計波長において30dB程度の消光が計算上得られており十分な特性が発揮できるので、これまで実用化されている比屈折率差ではさほど顕著な問題とはなっていなかった。しかしながら、近年の高Δ導波路の研究開発により、図1にみたようにコア幅の変動の問題が顕著に現れることがわかって来た。
平面光波回路は、回路サイズが大きいゆえに原寸による投影露光を行うか縮小倍率の小さなステッパを用いるため、フォトマスクマスクの製造誤差が直接回路の特性に影響を及ぼす。半導体電子デバイス産業では縮小倍率の大きなステッパ(1/4,1/5)を用いることができ、平面光波回路における程に顕著な影響は与えない。
フォトマスクの作製に際して、設計した回路パターン(マスクパターン)をレジスト上に描画するが、これは一般的にラスタースキャンにより行う。ラスタースキャンは、直線や曲線図形を一筆画きするのではなく、描画領域を格子状に分割して各格子(ピクセル)においてレーザ光(電子ビーム)をオンオフすることでパターニングを行う方法である。平面光波回路のフォトマスクは描画面積が比較的広いため、描画時間を短縮でき、またヒステリシスが小さいラスタースキャンが適している。
CADデータは、描画装置のデータ形式に変換された後に描画装置に送られ、描画装置において格子状のデータに変換される(デジタイジング)。具体的には、描画装置のグリッドサイズで決定される、一辺がaからなるピクセルのうちのどのピクセルが塗りつぶされるのかを表すデータに変換される。ここで、格子分割する際のx軸およびy軸により定まる座標をデジタイジング座標と呼び、描画装置のレーザ光(電子ビーム)のスキャン方向をx軸またはy軸とした座標を描画座標と呼ぶ。デジタイジング座標と描画座標は、多くの描画装置では一般的に一致している。
ここで、設計上幅がWoで長さがLoの導波路パターンをフォトマスクブランクス上のレジストに描画する場合を考える。CADデータを、一辺がaであるピクセルで構成されたデジタイジング座標上のデータに変換するとき、何らかの基準を持って各ピクセルを塗りつぶすか否かが判定される。したがって、描画装置が描画にあたり用いるデータは、ピクセル単位で丸めこまれている。この判定基準はデータ変換のアルゴリズムに依存するが、多くの場合は1/2を占有するかによって行われる。
こうしたデジタイジング誤差を低減する方法として、特許文献1に開示された技術がある。特許文献1には、マスクパターンに含まれる直線パターンを、ラスタースキャンにおけるスキャン方向に対して角度を持たせて描画することにより、微視的には設計値と全く同一なパターンは形成できないものの、全体的・平均的にはパターン幅を同一にできることが開示されている。また、マスクパターンに含まれる直線パターンをラスタースキャンにおけるスキャン方向に対して角度を持たせなくとも、直線パターンのパターン幅を所々広くするように描画装置を制御することで同様の効果が得られることも開示されている。後者の方法は、設計したCADデータに変更を加える必要があり、データ処理に時間を要する。これらの技術はともに、直線パターンの上部または下部に生じた段差により丸め誤差が平均化され、全体的に設計値からの誤差が低減されることを原理とする。
マスクパターンをラスタースキャンにおけるスキャン方向に対して傾斜させること、又はマスクパターンをピクセル単位で変調することはフォトマスクマスクの製造誤差低減において有効であるが、平面光波回路の小型化は上述のようにますます求められる状況にあり、さらなるデジタイジング誤差の低減が望まれている。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、製造誤差の低減されたフォトマスクを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、直線パターンを備えるマスクパターンをラスタースキャンにより描画するフォトマスクの作製方法であって、前記直線パターンを、前記ラスタースキャンのスキャン方向から無理数角傾斜させて描画することを特徴とする。
また、本発明は、直線パターンを備えるフォトマスクであって、前記直線パターンの幅は、階段状に変調されており、前記変調は、前記直線パターンに沿って無周期であることを特徴とする。
また、本発明は、直線部を備え、前記直線部の幅で特性が決まるデバイスであって、前記直線部の幅は、階段状に変調されており、前記変調は、前記直線部に沿って無周期であることを特徴とする。
また、本発明は、傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、前記フォトマスクは、前記デバイスの回路パターンおよびマーカを、ラスタースキャンのスキャン方向から+θ度傾斜させて描画することで作製されており、作製した前記フォトマスクを、−θ度傾けて露光装置内のフォトマスクフォルダにセットするステップを含むことを特徴とする。
また、本発明は、傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、前記フォトマスクは、前記デバイスの回路パターンを、ラスタースキャンのスキャン方向から傾斜させて描画することで作製されており、前記フォトマスクの領域を、露光装置のブレードにより制限するステップと、制限された前記領域を露光するステップと、前記露光装置のステージ上のウエハを移動するステップとを含み、前記移動するステップは、制限された前記領域内の回路パターンの大きさを単位として前記ウエハを移動することを特徴とする。
また、本発明は、傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、前記フォトマスクは、前記デバイスの回路パターンを、ラスタースキャンのスキャン方向からθ度傾斜させて描画することで作製されており、前記フォトマスクの領域を、露光装置のブレードにより制限するステップと、制限された前記領域を露光するステップと、前記露光装置のステージ上のウエハを移動するステップとを含み、前記移動するステップは、制限された前記領域内の回路パターンの幅をWc、高さをDcと表した場合に、
Figure 2008249865
で表される2つのベクトルの線形和によって与えられるベクトルp3=αp1+βp2(α、βは整数)だけ前記ウエハを移動し、ここで、dはダイシング溝の幅であり、nは0≦n≦10であることを特徴とする。
本発明によれば、フォトマスクの直線パターンを、ラスタースキャンのスキャン方向から無理数角傾斜させて描画することにより、製造誤差の低減されたフォトマスクを提供することができる。
また、フォトマスクの直線パターンの幅を、階段状に変調し、その変調は、直線パターンに沿って無周期とすることにより、製造誤差の低減されたフォトマスクを提供することができる。
(実施形態1)
本発明は、所望の回路パターンの直線部分を描画座標軸もしくはスキャン方向から無理数の傾きを与える角度(以下に「無理数角」という。)傾けてレジスト上に描画することを特徴とする。以下に説明するように、傾斜角度が有理数の傾きを与える角度(以下に「有理数角」という。)である場合と無理数角である場合とではフォトマスクの製造誤差の低減において顕著な相違が見出される。
図3は、所望の回路パターンの直線部分を描画座標軸から有理数角傾けた場合(図3(a))と、無理数角傾けた場合(図3(b))の描画結果を模式的に示している。図中の点線は描画座標であり、実線は設計上のマスクパターンの境界線である。ともに作製された直線パターンの幅が階段状に変調されているが、有理数角の場合では直線パターンが周期的な形状となる一方、無理数角の場合では周期性が生じない。この相違によりデジタイジング誤差に顕著な違いが生まれることを次に説明する。
図4(a)は、傾斜角度を有理数角として作製した、2つの直線状アーム導波路を備えるMZI回路のマスクパターンを模式的に示している。座標軸は描画座標軸である。図4(b)は、直線状アーム導波路のそれぞれについて、導波路幅の設計値からの誤差ρ1(x)およびρ2(x)を示している。ρ1(x)およびρ2(x)は、傾けた有理数角に応じた定まる周期pを有する。また、これは設計パターンと描画座標との位置関係に応じて変化するが、いずれにおいても周期pにわたる誤差の平均値が存在し、それぞれρ1,aveおよびρ1,aveで示される。
図5(a)は、傾斜角度を無理数角として作製した同様のMZI回路のマスクパターンを模式的に示しており、図5(b)は、導波路幅の設計値からの誤差ρ1(x)およびρ2(x)を示している。有理数角の場合とは異なりρ1(x)およびρ2(x)は周期性を有しない。
図6を参照して、傾斜角度が有理数角である場合と無理数角である場合でのフォトマスクの製造誤差の相違を説明する。図6(a)は、製造誤差の距離に対する積分値を示しており、横軸は直線状アーム導波路に沿った距離である。図6(b)は、上アームと下アームでの積分値の差ΔSを示している。有理数の場合は、誤差ρの積分値が距離に対し比例して増加していく。また、上下アームでその傾きが異なり、図(b)に示すように誤差積分値の差ΔSも距離に比例し増加していく。
一方、傾斜角度が無理数である場合、誤差ρの積分値は、平均化効果により1/2乗の関数で示される曲線を描く。正の誤差と負の誤差がランダムに存在するため、距離が無限大になると誤差の積分値の差はゼロに収束する。このことは、上下アームでの積分値が距離が十分に長くなると一致することにつながる。つまり、図6(b)に示すように、積分値の差ΔSは、距離が短い場合(数式上、テーラー展開にて√x=xと考えられる範囲)は、有理数の場合のように線形増加するが、その後0に近づく。結果、傾斜角度を無理数にした場合、設計した回路パターンの寸法とは異なる値になるものの、MZI回路の上下アーム間での誤差の差を顕著に小さくすることができる。
このように、傾斜角度を無理数角とすることで、有理数角とした場合よりも誤差の積分値を低減することができる。すなわち、フォトマスクの製造誤差を低減することができる。
さらに、同一の幅に設計された直線パターンが複数ある場合、無理数角とすることで直線パターン間の製造誤差の差を顕著に低減することができる。同一の幅に設計された複数の直線状導波路を有する平面光波回路の製造を用途として考えると、上述したように設計上同一の幅を有するコア間の幅の差が回路特性に大きな影響を及ぼす。したがって、コア幅の製造誤差の差を顕著に低減できる本発明は、平面光波回路製造用フォトマスクに関して特に大きな効果を奏する。
また、導波路幅を損失が発生しない程度にテーパー形状とする(徐々に太く、または細く)することでも、傾斜角度を無理数角とするのと同じ効果が得られる。
また、回路パターン全体を傾斜させなくとも、製造誤差を低減したい直線部分をスキャン方向から無理数角傾斜させて描画すれば所望の効果が得られることに留意されたい。たとえば、回路パターンの入出力部は傾斜させずにフォトマスクの外周と平行または垂直にし、入出力部の間に位置する製造誤差を低減したい直線部分をスキャン方向から傾斜するように回路パターンを設計する。図7(a)に、例示として、入力部701および出力部702がフォトマスクの外周と平行であるVOAアレイの回路パターンを有するフォトマスク700を示す。このようにレイアウトした回路パターンを描画装置に送り通常の工程で描画を行うと、直線部分については製造誤差の低減が得られ、入出力部についてはウエハ710のオリエンテーションフラット(OF)711と平行または垂直になる(図7(b)参照)。回路全体を傾斜させるとダイシングの際に面方位に沿ってチップが欠損するという問題が生じうるが、回路内部の所望部分のみを傾斜させ、回路全体としては傾斜させないことにより、そのような問題を回避することができる。図7のように傾斜させた場合、傾斜させることで横方向へのチップサイズは大きくなる。しかしながら、縦方向はその分小さくなる。つまり、この方法を用いることで、個取り数をほぼ維持しつつ、チップ欠損を回避することができる。
また、直線部分(アーム導波路)が2つであるMZI回路を例として説明したが、3つ以上の直線部分を有する波長合分波器(AWG)などにおいても、傾斜角度を無理数角として製造誤差を低減することが当然できる。
また、無理数の傾きを与える角度、すなわち無理数角としては数多くの角度を取ることができ、以下の実施例では、1、6、22および30°を例示的に示しているがそれらに限定する意図はないことに留意されたい。
実施例
1.作製
クラッドが波長1.55μmにおいて1.4442の屈折率を有し、コアは、高さ3.5μm、コア幅3.5μm、そして比屈折率差2.5%である埋込型導波路で構成された16chのVOAアレイを考えた。コアの等価屈折率を求めると、n=1.46721となる。波長1.55μmで消光特性が得られるように光路長差を計算(ΔL=0.528μm)し、下側アームに光路長差を与えた非対称MZI回路の設計を行った。ここで、MZI回路の干渉部に含まれる直線部分をデジタイジング座標に平行に配置し、16chすべてのMZI回路の直線部分が平行となるようにレイアウトを行った。配線やヒータ工程に用いるフォトマスクも同様に設計を行った。
その後、CADソフト上で、設計したMZI回路パターンをデジタイジング座標軸から原点(画層レイヤーの中央が原点)を中心にいくつかの角度θだけ回転させ、傾斜を与えた。配線やヒータ工程に用いる他の層もMZIと同じく傾斜する作業を行った。しかしながら、ここで、各層間の位置合わせに用いる位置合わせマーカの部分だけは回転させず、正位に配置を行った。マーカを傾斜させず正位に作製したのは、用いた装置では、配線やヒータ工程に用いる2層目以降のフォトマスクのマーカ合わせがOFに対して水平または垂直の方向にしかできなかったためである。さらに、OFに当たる箇所やマーカを設置する場所に回路パターンが来ないように位置をずらすことや回路パターンの一部のチップを消去するといった作業を設計段階で行った。
表1に、用いた傾斜角度θに示す。近似角度は有理数角の近似値である。また、表に示した角度に加えて、90°−θとした角度についても調べた。
Figure 2008249865
その後、傾斜を与えたCADデータをストリームデータ(GDSII)に変換し、レーザ描画装置に転送して、一般的なフォトマスクの製造方法を用いてフォトマスクを製造した。
作製したフォトマスクをミラープロジェクションマスクアライナーにセットし、ウエハに回路パターンを転写した。このアライナーは、OFを検出し、デジタイジング座標のx軸をOFに平行にのみ転写できる装置であったため、転写されたVOAアレイは、OFに対し角度をもって転写される。その後、典型的な石英系平面光波回路作製工程により導波路コアの加工を行い、オーバークラッドの堆積を実施し、基礎となる導波路を作製した。作製された導波路は、アンダークラッド、オーバークラッドともに30μmとした。
同様に、典型的なフォトリソグラフィー技術により金の配線およびCrのヒータを作製した。導波路層とヒータ、配線層の位置ずれを評価したところ、±0.5μm以下であり、アライナーの精度を保って作製することができていた。
作製した複数のVOAアレイをダイシングソーにより切断して、チップに分割した。
2.評価
作製した16chのVOAアレイの波長特性について調べた。得られたスペクトルから16ch各チャンネルでの消光波長を求め、消光波長のバラツキを、設計波長からの消光波長のずれの最大値の絶対値σ(nm)として評価を行った。
得られた結果が図8である。図中、黒□により示した結果は有理数角の場合であり、●により示した結果は無理数角の場合である。無理数角の場合、極端に薄い角度1度付近ではずれσが大きい。しかし、角度が6度以上ではずれσが小さくなっており、有理数角の場合と比較して低減されていることが分かる。無理数角に非常に近い角度であっても、有理数角であるとずれσが大きくなっている。特に、角度が30〜45度付近では顕著である。上述のように、消光波長のずれσは導波路幅の製造誤差に起因するため、図8の結果から、無理数角傾けて回路パターンを描画することにより、有理数角の場合よりも顕著に製造誤差を低減できることが確認された。なお、45度ずつの傾斜により製造誤差低減特性に周期が現れるので、製造誤差が低減できるある角度をθとすると、θ+45×n度(nは整数)においても同様の製造誤差の低減が可能である。
以上説明したように、本実施形態に係るフォトマスクの作製方法は、直線パターンを備えるマスクパターンをラスタースキャンにより描画するフォトマスクの作製方法であって、直線パターンを、ラスタースキャンのスキャン方向から無理数角傾斜させて描画することを特徴とする。傾斜角度を無理数角とすることで、有理数角とした場合よりも誤差の積分値を低減し、フォトマスクの製造誤差を低減することができる。
また、本実施形態に係るフォトマスクは、直線パターンを備えるフォトマスクであって、直線パターンの幅は、階段状に変調されており、変調は、直線パターンに沿って無周期であることを特徴とする。このように構成することで、製造誤差の低減された直線パターンを有するフォトマスクを提供することができる。
なお、本実施形態に係るフォトマスクは、最終的にはそれを用いて、製造誤差の低減された、直線部の幅で特性が決まるデバイスを提供することを目的としている。直線部を備えるデバイスであって、直線部の幅は、階段状に変調されており、変調は、直線部に沿って無周期であることを特徴とするデバイスは、無周期の変調により直線部の製造誤差が低減されている。本発明は、このようなデバイスも包含することを意図している。
(実施形態2)
実施形態1に示したフォトマスクの作製方法およびそのようにして得られるフォトマスクは、製造誤差のいっそうの低減という課題を解決する。しかしながら、そのようなフォトマスクを使用してデバイスの製造を行うといくつか問題が生ずることが分かった。
用いる露光装置によっては、フォトマスクの形状やフォトマスクの板厚が規格に従うものを使用しなければならない場合がある。研究機関で用いられる簡易な露光装置を除けば、生産現場において使用されている露光装置はオートメーション化されており、規格寸法形状のフォトマスクを使用する場合がほとんどである。円形フォトマスク等をセットできる特殊な露光装置を除いて、用いることのできるフォトマスクは、矩形形状のもの、特に正方形のものが多い。
図9(a)は、回路パターンを正方形フォトマスクの外周に水平に描画した従来のフォトマスク900とデバイスの製造に用いるウエハ902との関係を示しており、図9(b)は、回路パターンを傾斜させて描画した場合を示している。図中Mのマークで示されているのは、次層を重ね合わせて露光する際に用いる位置合わせマーカである。図9ではMと記載しているが、通常は位置合わせ用の十字マーク等のマークである。
位置合わせマーカは、回路パターンの邪魔にならない箇所に配置する必要がある。装置によっては、ある程度決まった位置にマーカを配置しないと次層の位置合わせの精度が落ちるものがある。特に、フォトマスクの外周に水平または垂直に配置する必要のあるものがある。これは、位置合わせの際マーカを顕微鏡等で観察したりレーザスキャンによりマーカを読み取る等の作業が行われるが、ほとんどの露光装置では、顕微鏡の稼動範囲、レーザの稼動範囲または稼動方向に制限があるためである。
したがって、回路パターンを傾斜させた場合、露光装置によってはマーカが配置される位置が制限されているため、マーカを傾斜することができない。さらに、装置によっては、マーカを傾斜できないのみならずマーカの位置を変えられない場合がある。そうすると、Cで示される箇所のように、マーカ913とパターン描画領域914内にあるパターンが重複する問題が発生する。さらに、Aに示される箇所のように、傾斜させる角度によってはOF911に回路パターンの一部がかかってしまう問題が発生する。
この場合、マーカ913を位置合わせに用いるためにC周辺の描画領域914内の回路パターンを消去することが必要となる。また、A周辺の回路パターンも消去しなければならない。その結果、個取り数(一枚のウエハから取得できるチップ数)が減少し、製品のコストアップに繋がる。さらに、設計者らは上記問題に留意しながら設計を行う必要性があり、設計が煩雑になる。
さらに、上記問題以外に、傾斜描画により作製したフォトマスク910を使用して回路をOF911から角度を持って製造した場合、ウエハ912が結晶からなる素材(例えば、単結晶シリコンウエハ)であると、ダイシングの際に面方位に沿ってウエハ912が欠損するという問題が多発し、歩留まりを低下させることになる。
これらの問題を解決するために、大幅に露光装置を改造してしまうということが考えられるが、莫大な費用がかかる上、通常の傾斜させていないフォトマスクを用いた製造に影響を及ぼすので現実的ではない。
本実施形態に発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、個取り数の減少・設計の煩雑化・ダイシングに伴う欠損を招くことなく、傾斜描画により作製したフォトマスクを使用してデバイスを製造する方法を提供することにある。
図10は、三点以上のピン等によって機械的にフォトマスクの位置決めを行う露光装置を使用する場合に、傾斜描画により作製したフォトマスク1000を使用してデバイスを製造する方法を示している。図中のX軸およびY軸は、露光装置のステージの軸である。
フォトマスク1000は、回路パターン1001およびマーカ1002を+θ度傾斜させて描画することで作製し、−θ度傾けて露光装置内のフォトマスクフォルダにセットしてある。図中、反時計回りを正としている。回路パターン1001およびマーカ1002を+θ度傾斜させて描画したフォトマスク1000を−θ度傾けて露光装置内のフォトマスクフォルダにセットすることで、ウエハに回路パターン1001およびマーカ1002を転写した際、描画された回路パターンおよびマーカがOFに対して平行になる。
回路パターン1001とともにマーカ1002も傾斜させるので、マーカ1002とパターン描画領域内にあるパターン1001が重複する問題が発生せず、また設計者が設計上この問題に留意する煩雑も回避できる。加えて、作製した回路がOFに対して平行であるため、OFに回路パターンの一部がかかってしまう問題が発生せず、設計者が設計上この問題に留意する煩雑も回避できる。さらに、作製した回路がOFに対して平行であるため、ダイシングの際の欠損を低減することができる。そして、本実施形態に係る方法は、装置の大幅な改造を必要としない。以下、より詳細に説明する。
一辺がaである正方形のフォトマスクを使用する場合、図10に示すように通常にマスクを配置した際の中央位置を原点としてベクトル座標
Figure 2008249865
で示される3点に位置決めピン1003を配置して、フォトマスク1000の位置決めを行う。このようにフォトマスク1000の位置決めを行うと、角度θ傾けて描画したフォトマスク1000と傾けずに描画したフォトマスクに対して同一のマスクフォルダに用いることができる。3ピン以上により固定することもできるが、幾何学的には3点の位置決めで平面上の位置が一義に決定される。通常、フォトマスクを交換したり動かしたりしてしまうと焦点がずれるため再度の調整が必要となるが、その必要がなくなり簡便である。この位置決めピン1003は、ドリルで穴を空けてタップを切るだけで作製することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る発明は、傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、フォトマスクは、デバイスの回路パターンおよびマーカを、ラスタースキャンのスキャン方向から+θ度傾斜させて描画することで作製されており、作製したフォトマスクを、−θ度傾けて露光装置内のフォトマスクフォルダにセットするステップを含むことを特徴とする。
なお、描画された回路パターンおよびマーカがOFに対して平行になるため、本実施形態に係るデバイスの製造方法を適用する場合には、実施形態1とは異なり、フォトマスクの作製にあたり配線やヒータ工程に用いるフォトマスクのマスクパターンを傾斜させる必要がないことに留意されたい。
また、本実施形態に係るデバイスの製造方法は、ピン等によって機械的にフォトマスクの位置決めを行う形態に限定されないが、図10に示したように露光装置が3点以上のピンで位置決めする機構を有する場合には、フォトマスクフォルダの交換やピンの付け替えなく、容易に傾斜させて描画したフォトマスクとそうでないフォトマスクとを使い分けることができる。
また、ピン以外の方法による位置決めとしては、例えば、ホルダー上にフォトマスクの形状のザグリを形成し、その中にフォトマスクを収めて位置決めを行うことができる。この場合、図10の点線で示されるフォトマスクの形状にザグリを通常形成しているが、実線のマスクが示す形状にもザグリを形成しておけば良い。
本実施形態に係るデバイスの製造方法は、無理数角に限らず、回路パターンを傾斜させて描画したフォトマスクを使用する場合一般に有効であることにも留意されたい。
(実施形態3)
実施形態2で説明した問題は、ウエハ全面を一括して露光するコンタクト(密着)マスクアライナー、プロキシミティ(近接)マスクアライナー、ミラープロジェクション(投影)マスクアライナー等の露光装置を前提としたものであるが、ステージに載置したウエハなどの基板を次々に露光する逐次移動露光を行うステッパ(スキャナー)を用いた場合においても個取り数の問題が発生する。
ステッパ(スキャナー)の場合、ステッパ内に設けたブレードで、レチクル(拡大フォトマスク)に用意された回路パターンのうちの露光される領域を制限する。露光が終わると、ウエハを移動させて次々と同じパターンを転写して行く。この時、ブレードにより露光領域を制限するわけだが、傾斜した領域に沿ってブレードを設置できない。ブレードは、特殊な装置でない限り、ステッパの駆動系の軸(フォトマスクの外周とおよそ一致)に沿ってのみ設置可能であり長方形の領域の指定しかできない。
図11は、レチクルと製造されたウエハの概略図を示している。図11(a)に示したように、傾斜したパターンが描かれたレチクル1100を使用しウエハ上にパターンを複写した際には、図11(b)のようにウエハ1110上での無駄な過剰スペースが発生し、図11(c)に示される傾斜させないパターンが描画されたレチクルを用いた場合に対して、個取り数が大きく減少する。また、特殊なレーザ加工等をしないとすれば、チップをダイシングソーにより切り出す際に、一度のショット領域ごとに切り出した後さらに傾斜に従って切断しなければならず、工程が増えるという問題が発生する。
高度なステッパ(スキャナー)では、装置とレチクル(フォトマスク)との位置関係が相対的に決定されている場合が多い。そのため、装置内に−θ傾けてレチクル(フォトマスク)をセットするようなことができない。レチクル上に設けた、レチクルと装置の相対位置合わせ用のマーカ1101を、レーザスキャンやCCDカメラにより読み取って位置合わせを行い、高度に装置とレチクルの位置関係を調整するのが通常である。
本実施形態に係る発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、個取り数の減少およびダイシングの工程増加を招くことなく、傾斜描画により作製したレチクルを使用してデバイスを製造する方法を提供することにある。
傾斜させてレチクル上に描画した、縦Dc、横Wcである回路を露光する場合、ステッパのブレードは、上述したようにステージのXY軸(あるいは、レチクルのXY軸)に平行な方向に描画領域1102に対して露光制限をかける。その状態であるショット(1回路分の露光)を行った後、隣接するショットを行う際に、ウエハを載置したステージを、露光制限領域1103内の回路パターン1104の大きさを単位として移動してからショットを行う。具体的には、以下に示されるベクトルp1とp2の整数倍の線形和で示されるベクトルだけ移動してからショットを行う。このようにウエハを移動させていくことにより、過剰スペースなく、回路を密にウエハ上に形成することが可能となり、個取り数の減少を防ぐことができる。また、チップをダイシングソーにより切り出す際に、一度のショット領域ごとに切り出した後さらに傾斜に従って切断する必要がなくなり、ダイシングの工程増加を回避できる。
Figure 2008249865
ここで、dはダイシングブレードの幅を示し、nは実数を示す。
図12は、ステッパにおける各ショットの位置関係を示している。この図でp3は、p1+p2である。図12中の回路パターン1200はダイシングの幅を含んでおり考慮しなくてよいとすれば、
Figure 2008249865
である。ブレードで制限されている領域は、多重に光がブレードをすり抜けてレチクルに到達する部分があるが、ネガ型レジストを感光させる際、マスクはほとんどが黒(Crがついている状態)であり回路形成したいところだけが白(レチクルを光が通過できる状態)であるので、すり抜けてくる光は問題とはならない。また、ポジ型レジストであってもWc,Dcで示される長方形で示される一つの回路以外は、レチクル上黒にしてしまえば、光はレチクルを透過せず、回路サイズが縦Dc、横Wcに対応した部分だけが露光でき隣接ショットへの影響はなく問題とはならない。
また、p1、p2およびp3のベクトルは正確でなくともよく、後にダイシングによりウエハを切り出す際に、ダイシング切り落とし幅程度の位置のズレがあっても問題とはならない。また、切り落とし幅以上の間隔をチップ毎にとってもかまわない。この場合は、切り出し時に2回切断しなくてはならないため、工程に時間を要するし、ウエハ内からの個取り数が減少してしまう。ダイシングの幅をdとすると、その10倍ぐらいまでが限度である。
さらに、用いるステッパにウエハの回転機構がある場合は、ウエハをフォトマスクの回路パターンと同じ角度だけ回転させてから露光することで、OFに対し正対して回路を作製することができる。そうすると、2層目以降のレチクルは描画時に傾斜させて作製する必要がなくなり、設計作業の負担を軽減することができる。また、ダイシングによりウエハの欠損を軽減することができる。なお、レチクルの回転には制限があるステッパが多いが、多くのステッパではウエハの回転角は大きい。
以上説明したように、本実施形態に係る発明は、傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、フォトマスクは、デバイスの回路パターンを、ラスタースキャンのスキャン方向から傾斜させて描画することで作製されており、フォトマスクの領域を、露光装置のブレードにより制限するステップと、制限された領域を露光するステップと、露光装置のステージ上のウエハを移動するステップと
を含み、移動するステップは、制限された領域内の回路パターンの大きさを単位としてウエハを移動することを特徴とする。
また、傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、フォトマスクは、デバイスの回路パターンを、ラスタースキャンのスキャン方向からθ度傾斜させて描画することで作製されており、フォトマスクの領域を、露光装置のブレードにより制限するステップと、制限された領域を露光するステップと、露光装置のステージ上のウエハを移動するステップとを含み、移動するステップは、制限された領域内の回路パターンの幅をWc、高さをDcと表した場合に、
Figure 2008249865
で表される2つのベクトルの線形和によって与えられるベクトルp3=αp1+βp2(α、βは整数)だけウエハを移動し、ここで、dはダイシング溝の幅であり、nは0≦n≦10であることを特徴とする。
(a)は、比屈折率差の大きいMZI回路の波長特性を示す図であり、(b)は、等価屈折率の変動とコア幅の変動との関係を示す図である。 比屈折率差の小さいMZI回路の波長特性を示す図である。 回路パターンの直線部分を傾斜描画した結果を示す図である。 (a)は、傾斜角度を有理数角として作製したMZI回路のマスクパターンを模式的に示す図であり、(b)は、MZI回路の直線状アーム導波路のそれぞれについて、導波路幅の設計値からの誤差を示す図である。 (a)は、傾斜角度を無理数角として作製したMZI回路のマスクパターンを模式的に示す図であり、(b)は、MZI回路の直線状アーム導波路のそれぞれについて、導波路幅の設計値からの誤差を示す図である。 傾斜角度が有理数角である場合と無理数角である場合でのフォトマスクの製造誤差の相違を説明する図である。 例示的フォトマスクおよびそのフォトマスクの回路パターンを転写したウエハを示す図である。 16chのVOAアレイについて、設計波長からの消光波長のずれを示す図である。 傾斜描画により作製したフォトマスクを使用したデバイスの製造の問題点を説明する図である。 実施形態2に係る製造方法を示す図である。 傾斜描画により作製したフォトマスクを使用したデバイスの製造の問題点を説明する図である。 実施形態3に係る製造方法を示す図である。
符号の説明
700、900、910、1000、1100 フォトマスク
701 入力部
702 出力部
710、902、912、1110、1120 ウエハ
711、901、911 OF
903、913、1002、1101 マーカ
904、914、1102 パターン描画領域
1001、1104 回路パターン
1003 位置決めピン
1103 露光制限領域

Claims (11)

  1. 直線パターンを備えるマスクパターンをラスタースキャンにより描画するフォトマスクの作製方法であって、
    前記直線パターンを、前記ラスタースキャンのスキャン方向から無理数角傾斜させて描画することを特徴とするフォトマスクの作製方法。
  2. 前記フォトマスクは、平面光波回路製造用フォトマスクであることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの作製方法。
  3. 直線パターンを備えるフォトマスクであって、
    前記直線パターンの幅は、階段状に変調されており、
    前記変調は、前記直線パターンに沿って無周期である
    ことを特徴とするフォトマスク。
  4. 前記フォトマスクは、平面光波回路製造用フォトマスクであることを特徴とする請求項3に記載のフォトマスク。
  5. 直線部を備え、前記直線部の幅で特性が決まるデバイスであって、
    前記直線部の幅は、階段状に変調されており、
    前記変調は、前記直線部に沿って無周期である
    ことを特徴とするデバイス。
  6. 前記デバイスは、平面光波回路であることを特徴とする請求項5に記載のデバイス。
  7. 傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、
    前記フォトマスクは、前記デバイスの回路パターンおよびマーカを、ラスタースキャンのスキャン方向から+θ度傾斜させて描画することで作製されており、
    作製した前記フォトマスクを、−θ度傾けて露光装置内のフォトマスクフォルダにセットするステップ
    を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
  8. 前記フォトマスクをセットするステップは、前記フォトマスクを、前記フォトマスクを傾けずに前記フォトマスクフォルダにセットした位置と−θ度傾けてセットした位置とをともに一義に決定する3点の位置決めピンを用いてセットすることを含むことを特徴とする請求項7に記載のデバイスの製造方法。
  9. 前記フォトマスクをセットするステップは、前記フォトマスクを、前記フォトマスクを傾けずに前記フォトマスクフォルダにセットした位置と−θ度傾けてセットした位置とをともに一義に決定するザグリを用いてセットすることを含むことを特徴とする請求項7に記載のデバイスの製造方法。
  10. 傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、
    前記フォトマスクは、前記デバイスの回路パターンを、ラスタースキャンのスキャン方向から傾斜させて描画することで作製されており、
    前記フォトマスクの領域を、露光装置のブレードにより制限するステップと、
    制限された前記領域を露光するステップと、
    前記露光装置のステージ上のウエハを移動するステップと
    を含み、
    前記移動するステップは、制限された前記領域内の回路パターンの大きさを単位として前記ウエハを移動することを特徴とするデバイスの製造方法。
  11. 傾斜描画により作製したフォトマスクを使用した、デバイスの製造方法であって、
    前記フォトマスクは、前記デバイスの回路パターンを、ラスタースキャンのスキャン方向からθ度傾斜させて描画することで作製されており、
    前記フォトマスクの領域を、露光装置のブレードにより制限するステップと、
    制限された前記領域を露光するステップと、
    前記露光装置のステージ上のウエハを移動するステップと
    を含み、
    前記移動するステップは、制限された前記領域内の回路パターンの幅をWc、高さをDcと表した場合に、
    Figure 2008249865
    で表される2つのベクトルの線形和によって与えられるベクトルp=αp1+βp2(α、βは整数)だけ前記ウエハを移動し、ここで、dはダイシング溝の幅であり、nは0≦n≦10であることを特徴とするデバイスの製造方法。
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