JP2008248459A - 紙の製造方法 - Google Patents

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紀幸 菊池
Shisei Goto
至誠 後藤
Yasunobu Ooka
康伸 大岡
Masato Ougimoto
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Abstract

【課題】セルロースを主体とする繊維状物質を主体とした紙の製造において、従来法と比較して歩留りを向上させ、寸法安定性が良好で、紙の地合い低下が少なく、低密度であり、抄紙時の濾水性が良好である紙の製造方法を提供する。
【解決手段】鱗片状のミクロフィブリル集合体からなる外部フィブリルを持つセルロースを主体とする繊維状物質は、糸状の外部フィブリルを持つ繊維状物質よりも、同一濾水度で繊維がより剛直であり、保水度が低くなり、比表面積が大きくなる。この繊維状物質を用いることで、填料歩留りが高く、低密度で表面特性に優れ寸法安定性が良好な紙及びシートを得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、紙の抄造において填料や製紙用薬品などの抄紙機ワイヤー上での歩留りを向上させることができると同時に、該紙料の抄紙機ワイヤー上での濾水性およびプレスパートを走行する湿紙の強度を高めることができ、更に抄紙機ドライヤーパートにおける乾燥負荷をも低減できる紙の製造方法に関するものである。
紙質を改善する目的で、紙の抄造に際してパルプを主成分として含有する紙料へ填料や各種の製紙用薬品を内添することが従来から行われている。填料添加の目的は、紙の印刷適性や平滑度の向上および白色度や不透明度、印刷後不透明度などの光学特性を改良することにある。また、製紙用薬品としては内添サイズ剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、染料、蛍光染料などが従来から使用されており、更に最近では紙を嵩高化(低密度化)するための紙用嵩高剤が挙げられる。抄紙機ワイヤー上での填料やこれらの抄紙薬品の歩留りが低い場合には、操業において種々の問題が発生する。
例えば、填料の歩留りが低いと抄紙機ワイヤーの摩耗を増大させる。また、ワイヤーを通過した填料が原料回収循環系内で汚れを引き起こすこともある。内添サイズ剤の歩留りが低いと得られる紙のサイズ性が不十分となることがある。また、ワイヤーを通過したサイズ剤が原料回収循環系内で汚れや泡の発生を引き起こすこともある。
紙用嵩高剤の歩留りが低いと、嵩高剤の紙中含有量が低くなり目標とする紙密度が得られないことや、目標密度に達するまでの抄紙時間が長くなり規格外の紙の発生量が増加することもある。また、ワイヤーを通過した紙用嵩高剤が原料回収循環系内で汚れや泡の発生を引き起こすこともある。
他の製紙用薬品である内添サイズ剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、染料、蛍光染料などの歩留りが低い場合も、前記嵩高剤と同様な問題が発生する。以上のように、抄紙機ワイヤー上での填料や抄紙薬品の歩留りを高めることは、抄紙機の操業安定化や紙品質安定化、更に排水負荷低減の面から重要な技術である。
タルク、クレー、焼成クレー、ケイソウ土、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、非晶質シリカ、炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、チョーク)、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型)などの紙用填料や、パルプの微細繊維などのワイヤーから抜け易い微細物を効率よくワイヤー上の湿紙に歩留らせる技術が種々検討されてきた。歩留り向上の代表的な技術は、無機凝結剤及び/または各種の高分子歩留り向上剤の使用である。
無機凝結剤としては硫酸バンドやアルミン酸ナトリウムが代表的な薬剤であり、微細物を歩留らせるメカニズムは凝結作用である。この硫酸バンドは酸性抄紙で古くから使用されていたが、印刷物の長期保存性の観点と排水負荷による環境を配慮する観点から、中性あるいは弱アルカリ性のpH領域で抄造することによって得られる中性紙の要望が強くなり、製紙工場においては硫酸バンドを多用した酸性抄紙から中性抄紙への転換が進められつつあるため、その使用が抑制されることがある。また、これらの無機凝結剤の歩留り向上効果は下記の高分子歩留り向上剤よりも低い。
高分子歩留り向上剤は、天然高分子物質と合成高分子化合物に大別でき、天然高分子物質としては各種の澱粉、グアーガム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース等、合成高分子化合物としてはポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド等を例示でき、これらの高分子歩留り向上剤が微細物を歩留らせるメカニズムは主に凝集作用であり、カチオン性高分子歩留り向上剤の場合には凝結作用も有する。近年の紙の低坪量化や抄紙の高速化に伴い、微細物の歩留りには、合成高分子歩留り向上剤が主に使用されており、その中でも、特にポリアクリルアミドはアニオン、カチオン、両性に自由にそのイオン性を変えることができること、また分子量も自由に設計できることから幅広く使用されている。しかし、歩留り向上剤の使用量増加は、過度の凝集を引き起こすため地合の悪化を引き起こす等、紙の風合いが損なわれる問題点がある。
また、上述した無機系歩留り向上剤、天然高分子系歩留り向上剤、あるいは合成高分子系歩留り向上剤では、抄紙機の高速化が進むに従い、白水中の微細繊維、填料、各種薬品による汚れやスライム等の障害が発生するようになり抄紙系内の汚れが問題になることがある。填料の歩留りを向上させても、填料の充填割合が増加するに従って、添加された粉体が繊維間結合の形成を阻害するため、強度が著しく減少するという問題点もある。
また、無機凝結剤や高分子歩留り向上剤を添加する方法の他に、填料などの微細物の歩留りを向上させる方法として、紙料に配合するパルプの叩解を進め、パルプ繊維をある程度フィブリル化させる方法が知られている。これはパルプ繊維のフィブリル化によりパルプ繊維表面の比表面積を増やし、微細物との接触面積を多くすることで、抄紙時にフィブリルが形成するネットワークによって填料などの微細物の歩留りを向上させる方法である。しかし、パルプ叩解の主目的は紙の強度の調整にあることから、叩解の程度は抄造する紙の目標品質により決まるものであり、叩解の程度には限界があった。仮に、紙の目標品質を無視して極端に叩解を進めると、パルプ微細繊維の生成量が多くなり、逆に填料のみならず、パルプ繊維の歩留り自体も低下してしまうという問題があり、これを避けるためには、やはり叩解の程度には限界があり、填料の歩留り向上効果も僅かな程度であった。
パルプ繊維を叩解して使用する技術の中で、最近、叩解を極端に進めた微細フィブリル化セルロースの持つ特性が注目されている。微細フィブリル化セルロースは製紙用パルプに機械的せん断力を加え、繊維幅1μm以下、繊維長数十から数百μmにまで極度に叩解したセルロースであり、その比表面積は未叩解パルプ繊維の数百倍にもなっている。この微細フィブリル化セルロースを製紙用パルプとして数%添加することにより、粉体含有紙を抄紙する技術が開示されている。例えば、熱伝導性、電気絶縁性、強度に優れたアルミナペーパーの提供を課題として、主成分として繊維径が50ミクロン以下で、繊維長が繊維径の10〜1000倍の範囲の長さであるアルミナ繊維、および結合剤としてミクロフィブリル化したセルロース繊維を含む原料を抄紙してアルミナペーパーを製造する技術が開示されている(特許文献1参照)。また、無機化合物の含有量がより高く、しかも実用紙としての紙強度を有する無機ペーパーの提供を課題として、主成分として繊維径が100ミクロン以下で、繊維長が繊維径の10倍以上の長さである繊維状無機化合物、および結合剤としてミクロフィブリル化した繊維を含む原料を抄紙して無機ペーパーを製造する技術が開示されている(特許文献2参照)。また、複合系プラスチックへ補強性、電気絶縁性、熱伝導性および耐熱性などの機能を付与する基材として有効な複合ペーパーの提供を課題として、主成分として繊維径が100ミクロン以下で、繊維長が繊維径の10倍以上30ミリメートル以下の範囲の長さである金属短繊維、無機短繊維および有機短繊維のうちの少なくとも2種、並びに結合剤としてミクロフィブリル化したセルロースを含む原料を抄紙して複合ペーパーを製造する技術が開示されている(特許文献3参照)。これらの技術では、ミクロフィブリル化セルロースを繊維状無機化合物などの結合剤として使用し、得られる無機ペーパーなどの強度を高めることが目的であり、填料などの微細物のワイヤー上の歩留りを向上させる技術ではない。
更に、従来法に比較して紙力低下が少なく、粉体の歩留りを向上させ、抄紙時の濾水性に問題がなく、安定した状態で抄造できる粉体含有紙の製造方法の提供を課題として、粉体とパルプを混合したスラリーに強力な機械的せん断力を与えることによって得られる粉体と微細フィブリル化セルロースの複合体(粉体複合化微細フィブリル化セルロース)を製紙用パルプスラリーに添加した後、抄紙する粉体含有紙の製造方法が開示されている(特許文献4参照)。この発明において機械的せん断力を発生する装置は、高圧ホモジナイザー、媒体撹拌ミル、メディア撹拌式湿式粉砕装置、振動ミル、遊星ミル、砥石板擦り合わせ装置等であり、キャビテーションで発生させた気泡による叩解である本発明とは全く異なっている。
また、これらの微細フィブリル化セルロースを添加する方法では、微細フィブリル化セルロースの添加量が増加するに伴い濾水性が悪化するために、抄紙機のワイヤーパートでの水切れが悪化し、紙切れや乾燥不良などの問題を起こすことがある。さらに、微細フィブリル化セルロースに填料や製紙用薬品が優先的に定着するので、これがワイヤーを通過し、歩留まりの効果が不十分となることもある。
また、粉体とパルプを混合したスラリーに強力な機械的せん断力を与えることによって得られる粉体と微細フィブリル化セルロースの複合体を製紙用パルプスラリーに添加した後、抄紙することを特徴とする粉体含有紙の製造方法では、強力な機械的せん断力によりパルプの繊維長が短化すると同時に、パルプに外部フィブリルおよび内部フィブリルが顕著に生じていると思われるため、これらを添加して紙とした場合に、水分や熱の変化によって紙の寸法変化が大きくなるという問題が生じることがある。
特開昭60−81398号公報 特開昭60−81399号公報 特開昭60−88199号公報 特許第3421446号公報
上述のように、紙料へ内添される填料や抄紙薬品などの抄紙機ワイヤー上での歩留りを大きく向上でき、かつ、その歩留り向上剤等による抄紙系の汚れ発生の恐れも無く、ワイヤー上での紙料の濾水性を悪化することも無い、新たな歩留り向上技術の開発が望まれていた。
一方、抄紙機で高速化を進めるに際し、大きな技術課題がある。課題の第1として、ワイヤーにおける紙料の濾水性が良いことが重要になっている。濾水性が悪い場合、ワイヤー長さが一定の時にはワイヤーパートでの脱水を強制的に行う必要があるため、填料や微細繊維等の歩留りが必然的に低下してしまう問題がある。あるいはワイヤー長を長くして脱水量を確保する必要があるが、設置スペースには限度があるため、この方法を採ることも困難である。第2の課題として、プレスパートを走行する湿紙の強度が高いことが重要になっている。プレスパートを走行する湿紙は、パルプ繊維間の水素結合が生じていないため、その強度は極めて低い状態であり、プレスパートにおけるオープンドローを高速走行時には、湿紙の僅かなフラッタリングで断紙が起きてしまう。第3の課題として、湿紙の乾燥性が良いことが重要になる。抄紙機ドライヤーパートのプレドライヤーの乾燥負荷は抄紙速度に比例して増加するため、この乾燥負荷増加分に見合うプレドライヤー乾燥能力増強を行う必要があり、具体的はシリンダードライヤーのような乾燥装置の本数を増さなければならず、このことは設備費を増大させ、設置スペースを長大にするという問題がある。
ワイヤーにおける紙料の濾水性を向上させる従来技術には、叩解パルプの高濾水度化、濾水性向上剤や歩留り・濾水性向上剤等の内添薬品、抄紙機ワイヤーの形状などがある。パルプの叩解程度は、抄造する紙に要求される強度などの品質により決めるのが一般的であり、パルプを高濾水度化すると紙の強度などが低下する問題が生じるため、パルプの高濾水度化には限界があり、従って、濾水性の大幅な改善は期待できない。濾水性向上剤としては、硫酸バンド、アルミン酸ナトリウム、ポリエチレンイミン、カチオン性ポリアクリルアミドなどの凝結剤があるが、前記の歩留り向上剤で述べたような内添薬品の問題がある。歩留りと濾水性を同時に改善できる向上剤(歩留りシステム)としては、所謂、デュアルシステムがあり、カチオン性澱粉とコロイダルシリカを併用するコンポジルシステム、カチオン性ポリアクリルアミドとベントナイトを併用するハイドロコールシステムなどが代表的なものであるが、デュアルシステムにより歩留りと濾水性は向上するが、紙料を凝集させる作用が強いため、紙の地合を良好に維持するには紙の固形分濃度を低めて抄造する(すなわち、脱水すべき水量が増える)必要があり、結果として、ワイヤー上での顕著な濾水性改善は望めない。ワイヤーの縦糸、緯糸の線径や織り方では、濾水性を若干改善できる程度である。
プレスパートを走行する湿紙の強度を高める従来技術としては、湿紙の構成成分の面からのアプローチと、湿紙の固形分濃度を高めるアプローチがあり、前者には、繊維長が長い針葉樹パルプの配合、湿潤紙力増強剤の添加があり、後者には、プレス線圧のアップやシュープレス装置の採用などがある。しかし、針葉樹パルプは広葉樹パルプよりも高価であり、針葉樹パルプの配合増は紙の製造コストを引き上げ、更に紙の地合を乱すという問題もある。湿潤紙力増強剤の内添使用は、抄紙系の汚れを引き起こす問題がある。プレス線圧のアップやシュープレス装置の採用により湿紙の固形分濃度を高めることは可能であるが、これは湿紙へ加える圧力を高め湿紙を押し潰して強制的に水分を除去するものであり、抄紙機ドライヤーパートのプレドライヤーの乾燥負荷を低減する従来技術でもあるが、得られる紙の密度が増大するという問題がある。
以上のように、ワイヤーにおける紙料の濾水性を向上でき、またプレスパートを走行する湿紙の強度を向上させることが可能で、更に湿紙の乾燥性が良く、抄紙機の高速化にも対応できる新たな技術の開発が望まれている。
本発明の課題は、紙の抄造において紙料へ内添される填料や抄紙薬品などの抄紙機のワイヤー上での歩留りを向上させることができると同時に、該紙料の抄紙機のワイヤー上での濾水性およびプレスパートを走行する湿紙の強度を高めることができ、更に抄紙機ドライヤーパートにおける乾燥負荷をも低減できる紙の製造方法を提供することである。
本発明者らは、従来の叩解方法で内部および外部フィブリル化されたパルプとは異なる鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを紙料に添加して、これを抄紙する。特に、パルプの懸濁液中にキャビテーションを発生させ、これをパルプ繊維に接触させて処理して得られる鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを紙料に添加し、これを抄紙することにより、上記課題を解決できることを見出した。
鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを紙料に含有させ、これを抄紙することにより、低密度かつ寸法安定性の良い紙を製造できること以外に、次の効果が得られる。紙料へ内添される填料や抄紙薬品などの抄紙機ワイヤー上での歩留りが向上し、これにより、ワイヤーを通過する填料によるワイヤー摩耗を低減でき、原料回収循環系内の汚れや泡の発生を低減でき、更に、従来よりも短時間で目標品質の紙を製造することができる。
本発明の紙の製造方法で使用する鱗片状の外部フィブリルを有するパルプについて以下に説明する。鱗片状の外部フィブリルを有するパルプの原料パルプは、木材から得られるセルロースを主成分とする繊維状の物質であり、針葉樹及び広葉樹のクラフトパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプ繊維、針葉樹及び広葉樹の砕木パルプ、リファイナー砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等の機械パルプ繊維、古紙や繊維素からなるシート状の物質由来の再生パルプ繊維などが挙げられる。これらのパルプの単独でも、混合でも構わない。
本発明で使用するパルプは、鱗片状の形態の外部フィブリルを有することを特徴とする。この鱗片状の形態の外部フィブリルとは、幅が3μm以上で、好ましくは繊維の幅と同程度までの大きさを持つ繊維表面の剥離または毛羽立ちのことであり、前述のミクロフィブリルが横に連なって集合体を形成し幅広い層をなしているもので、繊維壁表面のミクロフィブリルが層構造を保った状態で剥離しているものである。また、厚さが90オングストロームから2μmの範囲であることを特徴とする。なお、繊維を電子顕微鏡にて観察する際は、水素結合を阻害した乾燥した状態で測定することが望ましいが、これは、単純に繊維を乾燥した場合、毛管現象により外部フィブリルが繊維表面に引付けられ、判別が困難になるため、このようなフィブリルを精度良く観察することは困難である。
本発明における鱗片状の外部フィブリルは分子量1万以上の高分子量の染料で染色されることが特徴である。分子量1万以上の染料としては、Simonらの文献(F.L. Simons, Tappi, 33(7), 312(1950))、及びXiaochunらの文献(Y. Xiaochun et al., Tappi Journal, 78(6), 175 (1995).)に記載されているようなDirect Orange 15(old Color Index (CI) no, 621、またはCI Constitution no. 40002/3)を含むCI Constitution no.40000〜40006等のオレンジ染料が挙げられるが、セルロースを主体とする繊維を染色できる物質であれば、特に限定されない。
上記分子量1万以上の染料は、Xiaochunらの文献によると光散乱測定より流体力学的な大きさが5nm以上の分子であり、パルプ繊維表面に存在する5nm未満の細孔に浸透することはできない。一方、パルプ繊維表面のミクロフィブリルの集合体からなるフィブリルは、パルプ繊維の外側に露出しているため、上記分子量1万以上の染料分子が容易に接近することができるので、吸着することによってフィブリル部分を選択的に染色することができる。
光学的にフィブリル部分を強調して観察するためには、上記文献に記載されているようにDirect Blue 1(old Color Index(CI)no.518、またはCI Constitution no.24410)やDirect Blue 4、Direct Blue 15、Direct Blue 22、Direct Blue 151などの低分子の染料を用いて繊維全体を染めることで、よりコントラストをつけて観察できる。低分子の染料は繊維全体に吸着するものの、高分子の染料の方が吸着力は強いため、低分子の染料を置換する。結果として、高分子の染料(オレンジ染料)が吸着できるフィブリル部分をオレンジ色に染色し、高分子の染料が吸着できない繊維細孔部分を低分子の染料(青色染料)で染色することが可能となるためフィブリル部分を強調することができる。低分子の染料としては、分子量が10,000未満、好ましくは2000未満、更に好ましくは300〜1500の分子を51%以上含むものである。
本発明の鱗片状の外部フィブリルを有するパルプは、上述の方法で染色した後、一定本数の繊維の面積に対して、鱗片状の外部フィブリルの面積が5%以上であることが好ましい。
さらに、繊維状物質1本単位においては、下記式2で表される外部フィブリル部分の面積率が20%以上で、かつ下記式3で表される外部フィブリル部分の周囲長率が1.5以上であることが好ましい。本発明の繊維状物質の鱗片状の外部フィブリルは通常のフィブリルに比較して表面積が大きいので、これらの値が大きくなる。
式1
Figure 2008248459
式2
Figure 2008248459
本発明で使用するパルプ、特に木材パルプは、通常の方法で叩解し内部フィブリル化を進めたパルプと同一カナダ標準濾水度で比較すると保水度が低いのが特徴である。本発明のセルロースを主体とする繊維状物質においては、保水度(X)とカナダ標準濾水度(Y)の関係は下記の式(1)で近似される。
式3
Figure 2008248459
カナダ標準濾水度は繊維全体の水持ちを反映し、保水度は繊維内部の水持ちを反映すると考えられる。従って、同一カナダ標準濾水度で比較した場合では、本発明のパルプは通常の方法で叩解したパルプに比べて内部フィブリル化が進行していないため、保水度が低くなる。なお、保水度はJAPAN TAPPI No.26:2000に規定の方法により測定される。
本発明の鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを得る方法としては、どのような方法でも良いが、例えば、キャビテーション噴流処理(特願2003-283957)等、機械的な叩解処理よりもせん断力及びキャビテーション気泡の崩壊エネルギーによって外部フィブリル化を促進させる方法を用いると容易に得ることができる。
キャビテーション噴流処理について、さらに詳細に述べると、キャビテーションによって発生する気泡を積極的にパルプを主体とする繊維状物質懸濁液に導入し、該気泡を繊維状物質に接触させて処理することにより、微細な気泡崩壊時の衝撃力によって繊維状物質の外部フィブリル化を促進する一方、内部フィブリル化を抑制して濾水度を調整するものである。なお、キャビテーション噴流処理と機械的な叩解処理を組み合わせて、繊維状物質を外部フィブリル化してもよい。パルプを主体とする繊維懸濁液には、パルプ繊維以外に古紙中の填料や顔料に由来する無機微粒子が含有されていても構わない。
キャビテーション気泡の崩壊エネルギーによって外部フィブリル化が促進される理由としては、次のような理由が考えられる。キャビテーションにより生じる微細な気泡の崩壊時には、前述の通り数μmオーダーの局所的な領域に強力なエネルギーが発生する。従って、微細な気泡または気泡雲がパルプを主体とする繊維状物質の表面或いはその近傍で崩壊する場合、その衝撃力は直接或いは液体を介して繊維表面に到達し、繊維を構成するセルロースの非晶領域に吸収されることにより、外部フィブリル化と繊維の膨潤を引き起こすものと考えられる。気泡は繊維に対して非常に小さく、その衝撃力は繊維全体を損傷させる程大きくない。更に、繊維は液体中に分散しており固定されていないため、気泡雲の連続崩壊のような極めて大きな衝撃力であっても、過剰のエネルギーを繊維自体の運動エネルギーとして吸収する。従って、機械的作用による叩解方法に比べて繊維の短小化などの損傷を抑えることができ、内部フィブリル化を抑えることができると考えられる。
本発明におけるキャビテーションの発生手段としては、液体噴流による方法、超音波振動子を用いる方法、超音波振動子とホーン状の増幅器を用いる方法、レーザー照射による方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、液体噴流を用いる方法が、キャビテーション気泡の発生効率が高く、より強力な崩壊衝撃力を持つキャビテーション気泡雲を形成するためパルプ繊維に対する作用効果が大きい。上記の方法によって発生するキャビテーションは、従来の流体機械に自然発生的に生じる制御不能の害悪をもたらすキャビテーションと明らかに異なる。
本発明において、液体噴流を用いてキャビテーションを発生させる際に、パルプ繊維懸濁液を液体噴流として噴射させることによってパルプ繊維懸濁液と気泡を接触させることができる。また、液体噴流が噴流をなす流体は、流動状態であれば液体、気体、粉体やパルプ繊維等の固体の何れでもよく、またそれらの混合物であってもよい。更に必要であれば上記の流体に、新たな流体として、別の流体を加えることができる。上記流体と新たな流体は、均一に混合して噴射してもよいが、別個に噴射してもよい。
液体噴流とは、液体または液体の中に固体粒子や気体が分散あるいは混在する流体の噴流であり、パルプ繊維や無機物粒子のスラリーや気泡を含む液体噴流のことをいう。ここで云う気体は、キャビテーションによる気泡を含んでいてもよい。
キャビテーションは液体が加速され、局所的な圧力がその液体の蒸気圧より低くなったときに発生するため、流速及び圧力が特に重要となる。このことから、キャビテーション状態を表わす基本的な無次元数、キャビテーション数(Cavitation Number)σは次の数式1のように定義される(加藤洋治編著、新版キャビテーション基礎と最近の進歩、槇書店、1999)。
式4
Figure 2008248459
ここで、キャビテーション数が大きいということは、その流れ場がキャビテーションを発生し難い状態にあるということを示す。特にキャビテーション噴流のようなノズルあるいはオリフィス管を通してキャビテーションを発生させる場合は、ノズル上流側圧力p1、ノズル下流側圧力p2、試料水の飽和蒸気圧pvから、キャビテーション数σは下記式(2)のように書きかえることができ、キャビテーション噴流では、p1、p2、pv間の圧力差が大きく、p1≫p2≫pvとなることから、キャビテーション数σはさらに以下の数式2のように近似することができる(H. Soyama, J. Soc. Mat. Sci. Japan, 47(4), 381 1998)。
式5
Figure 2008248459
本発明におけるキャビテーションの条件は、上述したキャビテーション数σが0.001以上1以下であることが望ましく、0.003以上0.5以下であることが好ましく、0.01以上0.1以下であることが特に好ましい。キャビテーション数σが0.001未満である場合、キャビテーション気泡が崩壊する時の周囲との圧力差が低いため効果が小さくなり、0.5より大である場合は、流れの圧力差が低くキャビテーションが発生し難くなる。
また、ノズルまたはオリフィス管を通じて噴射液を噴射してキャビテーションを発生させる際には、噴射液の圧力(上流側圧力)は0.01MPa以上30MPa以下であることが望ましく、0.7MPa以上20MPa以下であることが好ましい。上流側圧力が0.01MPa未満では下流側圧力との間で圧力差を生じ難く作用効果は小さい。また、30MPaより高い場合、特殊なポンプ及び圧力容器を必要とし、消費エネルギーが大きくなることからコスト的に不利である。一方、容器内の圧力(下流側圧力)は静圧で0.05MPa以上0.3MPa以下が好ましい。また、容器内の圧力と噴射液の圧力との圧力比は0.001〜0.5の範囲が好ましい。
また、噴射液の噴流の速度は1m/秒以上300m/秒以下の範囲であることが望ましく、20m/秒以上200m/秒以下の範囲であることが好ましい。噴流の速度が1m/秒未満である場合、圧力低下が低く、キャビテーションが発生し難いため、その効果は弱い。一方、300m/秒より大きい場合、高圧を要し特別な装置が必要であり、コスト的に不利である。
本発明におけるキャビテーション発生場所としてはタンクなど任意の容器内もしくは配管内を選ぶことができるが、これらに限定するものではない。また、ワンパスで処理することも可能であるが、必要回数だけ循環することによって更に効果を増大できる。さらに複数の発生手段を用いて並列で、あるいは順列で処理することができる。
キャビテーションを発生させるための液体の噴射は、パルパーの様な大気開放の容器の中でなされても良いが、キャビテーションをコントロールするために圧力容器の中でなされるのが好ましい。
本発明における液体噴流によるキャビテーションの発生方法では、処理対象であるパルプ繊維懸濁液に対して、噴射液体として、水道水、製紙工程で回収される再用水、パルプ搾水、白水、および、パルプ繊維の懸濁液自体を噴射することができるが、これらに限定するものではない。好ましくは、パルプ繊維の懸濁液自体を噴射することで、噴流周りに発生するキャビテーションによる作用効果に加え、高圧でノズルまたはオリフィス管から噴射する際の流体力学的せん断力が得られるため、より大きな作用効果を発揮する。
液体噴射によってキャビテーションを発生させる際の処理対象のパルプ繊維懸濁液の固形分濃度は5重量%以下であることが好ましく、より好ましくは4重量%以下、さらに好ましくは0.1〜3重量%の範囲で処理することが気泡の発生効率の点から好ましい。被噴射液の固形分濃度が5重量%以上20重量%以下である場合は、噴射液濃度を4重量%以下にすることによって作用効果を得ることができる。
また、パルプ繊維懸濁液のpHは、好ましくはpH1〜13、より好ましくはpH3〜12、更に好ましくはpH4〜11である。pHが1未満であると装置の腐食などが問題となり、材質及び保守等の観点から不利である。一方、pHは13を超えると、パルプ繊維のアルカリ焼けが生じ、白色度が低下するので好ましくない。
本発明では、液体の噴射圧力を高めることで、噴射液の流速が増大し、これに伴って圧力が低下し、より強力なキャビテーションが発生する。更に被噴射液を収める容器を加圧することで、キャビテーション気泡が崩壊する領域の圧力が高くなり、気泡と周囲の圧力差が大きくなるため気泡は激しく崩壊し衝撃力も大となる。キャビテーションは液体中の気体の量に影響され、気体が多過ぎる場合は気泡同士の衝突と合一が起こるため崩壊衝撃力が他の気泡に吸収されるクッション効果を生じるため衝撃力が弱まる。従って、溶存気体と蒸気圧の影響を受けるため、その処理温度は0℃以上70℃以下であることが好ましく、特に10℃以上60℃以下であることが好ましい。一般には、融点と沸点の中間点で衝撃力が最大となると考えられることから、水溶液の場合、50℃前後が好適であるが、それ以下の温度であっても、蒸気圧の影響を受けないため、上記の範囲であれば高い効果が得られる。
本発明においては、界面活性剤を添加することでキャビテーションを発生させるために必要なエネルギーを低減することができる。使用する界面活性剤としては、公知または新規の界面活性剤、例えば、脂肪酸塩、高級アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸などのアルキレンオキシド付加物などの非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これらの単一成分からなるものでも、2種以上の成分の混合物でも良い。添加量は噴射液及び/または被噴射液の表面張力を低下させるために必要な量であればよい。
上記の方法により得られる鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを少なくとも配合した紙料を抄紙機で抄造することにより、(1)紙料へ配合する填料や内添する抄紙薬品などの抄紙機ワイヤー上での歩留りが向上する。(2)抄紙機ワイヤー上での濾水性が向上する。(3)プレスパートを走行する湿紙の強度を高めることができる。(4)抄紙機ドライヤーパート、特にプレドライヤーの乾燥負荷を低減できる。という効果が得られる。鱗片状の外部フィブリルを有するパルプの全パルプに対する配合率が高いほど、これらの効果は大きくなる。従って、鱗片状の外部フィブリルを有するパルプの全パルプに対する配合率(固形分重量)には特に限定はないが、5%以上100%以下が好ましく、10%以上100%以下がより好ましく、30%以上100%以下が更に好ましく、100%が最も好ましい。鱗片状の外部フィブリルを有するパルプの配合率が100%未満の場合において、配合する他のパルプとしては、針葉樹及び広葉樹のクラフトパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプ繊維、針葉樹及び広葉樹の砕木パルプ、リファイナー砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等の機械パルプ繊維、古紙や繊維素からなるシート状の物質由来の再生パルプ繊維などが挙げられ、これらは未叩解品でも、リファイナーなどの従来技術による叩解品でも構わない。
本発明の紙の製造方法を適用できる抄紙機には特に限定は無く、長網型、オントップツインワイヤー型、ギャップフォーマー型、円網型、多層型などが挙げられる。
本発明の紙の製造方法で得られる第1の効果である、填料や製紙用薬品の歩留り向上について、以下に説明する。填料や製紙薬品の種類、成分、イオン性、状態(固体状または液状)などに関係なく、歩留り向上効果が得られる。また、従来使用している歩留り向上剤を併用する場合でも同様の効果が得られる。
填料は酸性抄紙、中性抄紙あるいはアルカリ性抄紙において一般に使用されているものであれば良く、特に限定されるものではない。例えば、疑似中性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙では、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ(ホワイトカーボン等)、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などの無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等の有機填料が挙げられ、これらは単独でも2種類以上の組み合わせでも構わない。また酸性抄紙では、前記中性抄紙で使用する填料から、酸溶解性のものを除いた填料が使用され、これらは単独でも2種類以上の組み合わせでも構わない。尚、従来の歩留り技術では填料の粒子径が小さいほど歩留りが低下するため、本発明の紙の製造方法による歩留り向上効果が大きくなる。
製紙用薬品としては、内添サイズ剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、染料、蛍光染料、などの従来から使用されている内添薬品、更に紙を嵩高化(低密度化)するための紙用嵩高剤などが挙げられる。
この紙用嵩高剤を具体的に化合物で例示すると、油脂系非イオン界面活性剤、糖アルコール系非イオン活性剤、糖系非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、高級アルコールあるいは高級脂肪酸のポリオキシアルキレン付加物、高級脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のポリオキシアルキレン付加物、脂肪酸ポリアミドアミンなどが挙げられ、特に限定は無い。
この紙用嵩高剤を特許文献で例示すると、次の通りである。特許第3128248号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3453505号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482336号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3537692号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482337号公報記載の紙用嵩高剤、特許第2971447号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3283248号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特許第3387033号公報記載の乾燥効率向上剤、特許第3387036号公報記載の平滑性及び透気性向上剤、特許第3517200号公報記載の抄紙用添加剤、特開2001-248100号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特開2003-336196号公報記載の紙質向上剤、特開2004-052216号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特開2005-187989号公報記載の紙質向上剤、特開2004-107865号公報記載の紙質向上剤、特開2004-091950号公報記載の紙質向上剤、特開2005-299010号記載の紙質向上剤、特開2005-299011号公報記載の紙質向上剤、特開2005-299012号公報記載の紙質向上剤、特開2005-089953号公報記載の紙用嵩高剤、特開2000-273792号公報記載の紙用不透明化剤、特開2002-129497号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-275786号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294586号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294594号公報記載の嵩高剤、特開2003-96692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-96693号記載の嵩高剤、特開2003-96694号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-96695号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-171897号公報記載の紙厚向上剤、特開2003-247197号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253588号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253589号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253590号公報の紙用嵩高剤、特開2003-328297号公報記載の紙用低密度化剤、特開2003-313799号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-11058号公報記載の抄紙用添加剤、特開2004-27401号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-115935号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-76244号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-176213号公報記載の紙用改質剤、特許第3521422号公報記載の紙用柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の嵩高柔軟化剤、特開2002-285494号公報記載の製紙用嵩高サイズ剤、特開2003-286692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-270074号公報記載の製紙用嵩高剤組成物、特開2004-285490号公報記載の製紙用嵩高剤、特開2003-221799号公報記載の不透明度向上剤、特開2004-308095号公報記載の紙用添加剤、特開2005-042278号公報記載の嵩高剤、特開2005-042279号公報記載の嵩高剤、特開2005-060891号公報記載の製紙用嵩高剤、特開2005-082943号公報記載の紙用低密度化剤、特開2005-082949号公報記載の紙用改質剤。
抄紙機の紙料前処理工程における前記の填料や内添抄紙薬品の添加箇所や添加方法は、従来通り、パルプを主成分とする紙料へ添加すれば良く、本発明では該紙料中に鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを含有させるだけで、填料や内添抄紙薬品のワイヤー上での歩留りが向上する。
本発明の効果である抄紙機ワイヤー上での填料や内添抄紙薬品の歩留り向上に付随して発生する他の効果としては、ワイヤーを通過する填料によるワイヤー摩耗低減、原料回収循環系内の汚れや泡の発生低減でき、更に、従来よりも短時間で目標品質の紙を製造可能、抄紙系外に流失する抄紙薬品低減、排水負荷低減などが挙げられる。
[作用]
鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを含有する紙料を抄造する場合、従来の叩解方法で調製したパルプを含有する紙料の抄造する場合に比較して、抄紙機ワイヤー上での填料や内添抄紙薬品の歩留りが向上するメカニズムを本発明者らは次のように推定している。填料や内添抄紙薬品は通常パルプ繊維本体よりも外部フィブリルや微細繊維に優先的に吸着し、特に微細繊維に吸着した填料や内添抄紙薬品は抄紙機ワイヤーを通過してしまい歩留まりの低下の原因となる。これに対して、本発明で使用する鱗片状の外部フィブリルを有するパルプは、鱗片状の外部フィブリル部分に填料や内添抄紙薬品が吸着するので、抄紙機ワイヤーを通過しないので歩留まりが向上すると考えられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に示すが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
<供試パルプ>
パルプA:LBKP(未叩解濾水度:CSF525ml)をダブルディスクリファイナー(DDR、相川鉄工株式会社製)2段叩解し、CSF200mlとした後、キャビテーションにより更に叩解したパルプ(CSF120ml、外部フィブリル面積率14.8%)。
パルプB:LBKP(未叩解濾水度:CSF525ml)をダブルディスクリファイナー(DDR、相川鉄工株式会社製)3段叩解処理したパルプ(CSF110ml)
パルプC:LBKP(未叩解濾水度:CSF525ml)をビーターで叩解し、CSF430mlとした後、キャビテーションにより更に叩解したパルプ(CSF330ml、外部フィブリル面積率7.7%)。
パルプD:LBKP(未叩解濾水度:CSF525ml)をダブルディスクリファイナー(DDR、相川鉄工株式会社製)で叩解処理したパルプ(CSF330ml)
パルプE:LBKP(未叩解濾水度:CSF525ml)をダブルディスクリファイナー(DDR、相川鉄工株式会社製)で叩解しCSF280mlとした後、更にキャビテーションによる2段叩解しCSF157mlとしたパルプ(外部フィブリル面積率13.6%)。
パルプF:LBKP(未叩解濾水度:CSF525ml)をダブルディスクリファイナー(DDR、相川鉄工株式会社製)3段叩解処理したパルプ(CSF152ml)
<外部フィブリル面積率の測定>
キャビテーション処理したパルプの外部フィブリル部分の面積率を下記に示した手順にて測定した。
1.パルプの長繊維部(42メッシュon)を画分し、試料として用いる。
2.パルプの長繊維を蒸留水で洗浄する。
3.染色液(オレンジ染料(PONTAMINE FAST ORANGE 6RN):青染料(Direct Blue-1)=0.2:1)を用いてパルプの長繊維を染色する。
4.染色されたパルプの長繊維を蒸留水中で洗浄する。
5.フィルター上へパルプの長繊維を吸引して脱水し、測定用シートを作成する。
6.測定用シートを乾燥後、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(商品名:VK−9500 GenerationII、keyence社製)を用い、パルプの長繊維の写真を撮影する。この時、外部フィブリル部分はオレンジ色に染色され、繊維は青色に染色されている。
7.繊維の顕微鏡写真より外部フィブリル化している繊維を選択し、画像解析処理ソフト(上記顕微鏡付属の粒子解析アプリケーション VK−H1G9)にて、外部フィブリル部分の面積、繊維部の面積を算出する。外部フィブリル部分の面積率は下記式1にて算出する。
式6
Figure 2008248459
<キャビテーション叩解処理>
特願2005−321231に記載のキャビテーション噴流装置を用いて、パルプ濃度3.5%、上流圧9MPa、下流圧0.4MPaにてキャビテーション噴流処理を行った。
<填料の歩留り測定方法>
ダイナミックドレネージジャー(DDJ)を用いて、下記条件にてファイン及び填料の歩留りを測定した。
装置:改良DDJ(バッフル付き、200メッシュワイヤー)、回転数:800rpm、
手順:パルプ及び填料を含むスラリー(固形分濃度0.5重量%、絶乾重量2.5g)をDDJにとり、40秒攪拌後、歩留り向上剤を添加した。10秒後にろ水を開始し、ろ水開始5秒後より30秒間のろ水を回収し、絶乾固形分及び灰分を求めることで下記式によりファイン及び填料歩留りを算出した。
式7
Figure 2008248459
式8
Figure 2008248459
<カチオン化澱粉の歩留り測定方法>
動的濾水度分析器(ダイナミックドレネージアナライザー(DDA))を用い、回転数600、800、1000rpmの3水準、真空度25kPaで行った。得られたマットより、絶乾200mgの試料に対し、αグルコアミラーゼ処理(60℃、2時間)を行った後、グルコース電極付きバイオセンサー(王子計測機器株式会社、BF-2)を用いてグルコース量を定量した。
<填料の歩留り向上>
[実施例1]
パルプAの懸濁液に、パルプ固形分重量あたり、硫酸バンドを1.0固形分重量%、カチオン化澱粉(Cate304、日本エヌエスシー株式会社製)を0.60固形分重量%、軽質炭酸カルシウム(TP121BM、奥多摩工業株式会社製)を40固形分重量%、二酸化チタン(B101S、日本タルク株式会社製)を10固形分重量%、歩留り向上剤であるND200T(ハイモ株式会社製)とFA230(ハイモ株式会社製)を各々130ppmとなるように添加混合し紙料を調製した。この紙料をDDJに入れ、填料歩留りを測定した。結果を表1に示した。
[実施例2]
パルプをパルプA/パルプB=70/30の混合パルプに代えた以外は、実施例1と同様にして紙料を調製し、DDJで填料歩留りを測定した。
[実施例3]
パルプをパルプA/パルプB=50/50の混合パルプに代えた以外は、実施例1と同様にして紙料を調製し、DDJで填料歩留りを測定した。
[実施例4]
パルプをパルプA/パルプB=30/70の混合パルプに代えた以外は、実施例1と同様にして紙料を調製し、DDJで填料歩留りを測定した。
[比較例1]
パルプAをパルプBに代えた以外は実施例1と同様にして紙料を調製し、DDJで填料歩留りを測定した。
実施例1〜4と比較例1でファイン及び填料の歩留り効果を比較し、結果を表1に示した。
Figure 2008248459
表1の結果から、キャビテーション噴流装置で叩解し鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを使用した実施例1〜4は、従来技術のDDRで叩解したパルプを使用した比較例1に比べ、填料及びファインの歩留りが向上していることが解る。また、鱗片状の外部フィブリルを有するパルプの配合率が高いほど填料及びファインの歩留まが向上することが解る。
<カチオン化澱粉(内添乾燥紙力増強剤)の歩留り向上>
[実施例5]
パルプAの懸濁液に、パルプ固形分重量あたり、硫酸バンドを1.0固形分重量%、カチオン化澱粉(Cate304、日本エヌエスシー株式会社製)を0.80固形分重量%、軽質炭酸カルシウム(TP121BM、奥多摩工業株式会社製)を40固形分重量%、二酸化チタン(B101S、日本タルク株式会社製)を10固形分重量%、歩留り向上剤であるND200T(ハイモ株式会社製)とFA230(ハイモ株式会社製)を各75ppm添加混合し紙料を調製した。この紙料をDDAに入れ回転数600rpmで濾液を採取し、カチオン化澱粉の歩留りを測定した。
[実施例6]
DDAの回転数を800rpmに変更した以外は、実施例5と同様に行い、カチオン化澱粉の歩留りを測定した。
[実施例7]
DDAの回転数を1000rpmに変更した以外は、実施例5と同様に行い、カチオン化澱粉の歩留りを測定した。
[比較例2]
パルプBの懸濁液に、パルプ固形分重量あたり、硫酸バンドを1.0固形分重量%、カチオン化澱粉(Cate304、日本エヌエスシー株式会社製)を0.80固形分重量%、軽質炭酸カルシウム(TP121BM、奥多摩工業株式会社製)を40固形分重量%、二酸化チタン(B101S、日本タルク株式会社製)を10固形分重量%、歩留り向上剤であるND200T(ハイモ株式会社製)とFA230(ハイモ株式会社製)を各75ppmとなるように添加混合し紙料を調製した。この紙料をDDAに入れ回転数600rpmで濾液を採取し、カチオン化澱粉の歩留りを測定した。
[比較例3]
DDAの回転数を800rpmに変更した以外は、比較例2と同様に行い、カチオン化澱粉の歩留りを測定した。
[比較例4]
DDAの回転数を1000rpmに変更した以外は、比較例2と同様に行い、カチオン化澱粉の歩留りを測定した。
実施例5〜7と比較例2〜4でカチオン化澱粉の歩留り効果を比較し、結果を表2に示した。
Figure 2008248459
表2の実施例5と比較例2との比較、実施例6と比較例3との比較、実施例7と比較例4との比較から、キャビテーション噴流装置で叩解し鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを使用した実施例は、従来技術のDDRで叩解したパルプを使用した比較例に比べ、カチオン化澱粉の歩留りが向上していることが解る。
<紙用嵩高剤の歩留り向上>
実施例8〜15と比較例5〜12で各種紙用嵩高剤の歩留り効果を比較し、結果を表3に示した。
<供試紙用嵩高剤>
嵩高剤A:KB110(成分:ペンタエリスリトールジステアレート)、花王株式会社製
嵩高剤B:KB115(成分:ペンタエリスリトールジステアレート)、花王株式会社製
嵩高剤C:KB210、花王株式会社製
嵩高剤D:ステアリン酸モノアミド
<測定紙質>
JISに従って手抄き紙を作成し、下記の項目について測定した。
・坪量:JIS P 8124に準じて測定した。
・紙厚、密度:JIS P 8118に準じて測定した。
[実施例8]
パルプCの懸濁液に、パルプ固形分重量あたり、硫酸バンドを1.0固形分重量%、カチオン化澱粉(Cate304、日本エヌエスシー株式会社製)を0.50固形分重量%、サイズ剤であるAD1604(星光PMC株式会社製)を0.2固形分重量%、嵩高剤Aを0.5固形分重量%、歩留り向上剤であるDR3600(ハイモ株式会社製)を50ppm添加混合し紙料を調製し、手抄き紙を作成した。
[実施例9]
嵩高剤Aの添加率を0.5固形分重量%から1.0固形分重量%へ変更した以外は、実施例8と同様にして手抄き紙を作成した。
[実施例10]
嵩高剤を嵩高剤Bとし、その添加率を0.5固形分重量%へ変更した以外は、実施例8と同様にして手抄き紙を作成した。
[実施例11]
嵩高剤Bの添加率を0.5固形分重量%から1.0固形分重量%へ変更した以外は、実施例10と同様にして手抄き紙を作成した。
[実施例12]
嵩高剤を嵩高剤Cとし、その添加率を0.5固形分重量%へ変更した以外は、実施例8と同様にして手抄き紙を作成した。
[実施例13]
嵩高剤Cの添加率を0.5固形分重量%から1.0固形分重量%へ変更した以外は、実施例12と同様にして手抄き紙を作成した。
[実施例14]
嵩高剤を嵩高剤Dとし、その添加率を0.5固形分重量%へ変更した以外は実施例8と同様にして手抄き紙を作成した。
[実施例15]
嵩高剤Dの添加率を0.5固形分重量%から1.0固形分重量%へ変更した以外は、実施例14と同様にして手抄き紙を作成した。
[比較例5]
パルプDの懸濁液に、パルプ固形分重量あたり、硫酸バンドを1.0固形分重量%、カチオン化澱粉(Cate304、日本エヌエスシー株式会社製)を0.50固形分重量%、サイズ剤であるAD1604(星光PMC株式会社製)を0.2固形分重量%、嵩高剤Aを0.5固形分重量、歩留り向上剤であるDR3600(ハイモ株式会社製)を50ppmとなるように添加混合して紙料を調製し、手抄き紙を作成した。
[比較例6]
嵩高剤Aの添加率を0.5固形分重量%から1.0固形分重量%へ変更した以外は、比較例5と同様にして手抄き紙を作成した。
[比較例7]
嵩高剤を嵩高剤Bとし、その添加率を0.5固形分重量%へ変更した以外は、比較例5と同様にして手抄き紙を作成した。
[比較例8]
嵩高剤Bの添加率を0.5固形分重量%から1.0固形分重量%へ変更した以外は、比較例7と同様にして手抄き紙を作成した。
[比較例9]
嵩高剤を嵩高剤Cとし、その添加率を0.5固形分重量%へ変更した以外は、比較例5と同様にして手抄き紙を作成した。
[比較例10]
嵩高剤Cの添加率を0.5固形分重量%から1.0固形分重量%へ変更した以外は、比較例9と同様にして手抄き紙を作成した。
[比較例11]
嵩高剤を嵩高剤Dとし、その添加率を0.5固形分重量%へ変更した以外は、比較例5と同様にして手抄き紙を作成した。
[比較例12]
嵩高剤Dの添加率を0.5固形分重量%から1.0固形分重量%へ変更した以外は、比較例11と同様にして手抄き紙を作成した。
[参考例1]
パルプCの懸濁液に、パルプ固形分重量あたり、硫酸バンドを1.0固形分重量%、カチオン化澱粉(Cate304、日本エヌエスシー株式会社製)を0.50固形分重量%、サイズ剤であるAD1604(星光PMC株式会社製)を0.2固形分重量%、歩留り向上剤であるDR3600(ハイモ株式会社製)を50ppmとなるように添加混合して紙料を調製し、手抄き紙を作成した。
[参考例2]
パルプDの懸濁液に、パルプ固形分重量あたり、硫酸バンドを1.0固形分重量%、カチオン化澱粉(Cate304、日本エヌエスシー株式会社製)を0.50固形分重量%、サイズ剤であるAD1604(星光PMC株式会社製)を0.2固形分重量%、歩留り向上剤であるDR3600(ハイモ株式会社製)を50ppmとなるように添加混合して紙料を調製し、手抄き紙を作成した。
実施例8〜15、比較例5〜12の紙質測定結果を表3に示した。また、参考例1の紙の密度を基準として実施例8〜15の紙の嵩高率を次式から算出し、表3に示した。
式9
Figure 2008248459
また、参考例2の紙の密度を基準として比較例5〜12の紙の嵩高率を次式から算出し、表3に示した。
式10
Figure 2008248459
Figure 2008248459
表3の実施例8、9と比較例5、6との比較、実施例10、11と比較例7、8との比較、実施例12、13と比較例9、10との比較、実施例14、15と比較例11、12との比較から、鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを使用した実施例の紙は、通常の叩解パルプを使用した比較例よりも低密度になっていることが解る。この低密度化の要因の1つとして、実施例の紙では嵩高剤の歩留りが高いため、紙中のより多くの嵩高剤が含有されていることが考えられる。

Claims (4)

  1. パルプを主体とする紙料を用いる紙の製造方法であって、鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを紙料に添加することを特徴とする紙の製造方法。
  2. パルプを主体とする紙料を用いる紙の製造方法であって、分子量1万以上の染料が吸着可能なミクロフィブリル集合体から成る鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを紙料に添加することを特徴とする紙の製造方法。
  3. パルプを主体とする紙料を用いる紙の製造方法であって、鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを紙料中に20%以上配合することを特徴とする紙の製造方法。
  4. パルプを主体とする紙料を抄紙する紙の製造方法であって、パルプの懸濁液中にキャビテーションによって気泡を発生させ、該気泡をパルプに接触させて処理することで得られる鱗片状の外部フィブリルを有するパルプを紙料に添加するものであることを特徴とする紙の製造方法。
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