JP2008247355A - 自動二輪車の後部クッション構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、後部クッションユニットを最適な位置に配置可能にする自動二輪車の後部クッション構造を提供することを課題とする。
【解決手段】自動二輪車10の後部クッション構造には、車体フレーム11から後方に揺動可能に延出し後輪39を支持するリヤスイングアーム37と、このリヤスイングアーム37に連結して後輪39が受ける衝撃力を後部クッションユニット62に伝達するロッド部材65としての後ロッド66と、この後ロッド66に連結しかかる衝撃力の向きを変える後部リンク67と、この後部リンク67に連結するとともに車幅方向水平に設け後輪39が受ける衝撃力を吸収する後部クッションユニット62と、が備えられている。
【選択図】図4
【解決手段】自動二輪車10の後部クッション構造には、車体フレーム11から後方に揺動可能に延出し後輪39を支持するリヤスイングアーム37と、このリヤスイングアーム37に連結して後輪39が受ける衝撃力を後部クッションユニット62に伝達するロッド部材65としての後ロッド66と、この後ロッド66に連結しかかる衝撃力の向きを変える後部リンク67と、この後部リンク67に連結するとともに車幅方向水平に設け後輪39が受ける衝撃力を吸収する後部クッションユニット62と、が備えられている。
【選択図】図4
Description
本発明は、自動二輪車の後部クッション構造であって、車幅方向に水平に延設される後部クッションユニットを備えるクッション構造に関する。
車体フレームから後方に揺動可能に延出し後輪を支持するリヤスイングアームと、このリヤスイングアームにロッド部材および後部リンクとを介して連結され、車幅方向水平に延設する後部クッションユニットとを備える自動二輪車の後部クッション構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特公昭63−53077号公報(第2図)
特許文献1の第2図において、車体フレームとしての管部材4に枢軸10を介してリヤアーム9が揺動可能に設けられ、このリヤアーム9に左右のロッド部材23、23およびリンク装置22、22が連結され、これらリンク装置22、22に、緩衝器21の両端が連結されている。
ところで、緩衝器21は、所定のクッションストロークを確保するため、枢軸10の前方に配置されており、緩衝器21を配置する位置には制約があった。
緩衝器21(以下、「後部クッションユニット」と云う。)の配置の自由度を高めることができれば、重量の嵩む後部クッションユニットを最適な位置に配置でき、操縦性をさらに高めることができ好ましい。
緩衝器21(以下、「後部クッションユニット」と云う。)の配置の自由度を高めることができれば、重量の嵩む後部クッションユニットを最適な位置に配置でき、操縦性をさらに高めることができ好ましい。
本発明は、後部クッションユニットを最適な位置に配置可能にする自動二輪車の後部クッション構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体フレームまたはエンジンから後方に揺動可能に延出し後輪を支持するリヤスイングアームと、このリヤスイングアームに連結して後輪が受ける衝撃力を伝達するロッド部材と、このロッド部材に連結し衝撃力の向きを変える後部リンクと、この後部リンクに連結するとともに車幅方向水平に設け後輪が受ける衝撃力を吸収する後部クッションユニットと、を備える自動二輪車の後部クッション構造において、車体フレームまたはエンジンとリヤスイングアームの間には、上下に上腕と下腕とからなる腕部材が車体フレームまたはエンジンに揺動可能に設けられ、後部クッションユニットは、車両を側方から見たときに、上腕と下腕との間に配置され、ロッド部材の上端部は、上腕に連結されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、上腕は、左腕と右腕とからなり、車両を上方から見たときに、これら左腕と右腕とで略V字を呈していることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、車体フレームまたはエンジンとリヤスイングアームの間に、上腕と下腕とからなる腕部材が揺動可能に設けられ、後部クッションユニットは、上腕と下腕との間に配置されている。このため、後部クッションユニットは、ピボット軸の後方に配置することができ、上腕と下腕の長さを短くすることで、ピボット軸の前方にも配置することができる。
また、ロッド部材の長さを変更することで、後部クッションユニットの位置を変更することもできる。
つまり、上腕、下腕およびロッド部材の長さを変更することで、後部クッションユニットの配置位置を自由に設定できるとともに、最適な位置に配置することが可能となる。
つまり、上腕、下腕およびロッド部材の長さを変更することで、後部クッションユニットの配置位置を自由に設定できるとともに、最適な位置に配置することが可能となる。
さらに、後ロッド部材の上端部は、上腕に連結されているので、後部クッションユニットを車体フレームまたはエンジンの下部に設けることで、十分な長さのクッションストロークを確保することができる。
請求項2に係る発明では、上腕は、左腕と右腕とからなり、略V字を呈するように形成するので、シート幅の設定自由度を高めることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。図中、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は各々乗員から見た方向を示す。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る自動二輪車の左側面図、図2は本発明に係る自動二輪車の正面図である。以下、図1および図2を参照して説明を行う。
図1は本発明に係る自動二輪車の左側面図、図2は本発明に係る自動二輪車の正面図である。以下、図1および図2を参照して説明を行う。
自動二輪車10の前部10Fには、車体フレーム11の構成要素としてのメインフレーム11aと、このメインフレーム11aの上部から前方に前上揺動軸12L、12Rを介して上下に揺動可能に延出するアッパアーム13L、13Rと、メインフレーム11aの下部から前方に前下揺動軸14L、14R(図手前側の符号14Lのみ示す。)を介して上下に揺動可能に延出するロアアーム15L、15Rと、これらのロアアーム15L、15Rの先端に設け前輪16を操舵可能に支持するハブステア機構20と、このハブステア機構20の上方に設け前輪16を操舵可能に支持するナックルアーム21L、21Rと、これらのナックルアーム21L、21Rの上端部に取り付けナックルアーム21L、21Rの上下動に対して伸縮可能に連結されているハンドルリンク22と、このハンドルリンク22の上端部22tに取り付け乗員が操舵するステアリングハンドル23と、アッパアーム13L、13Rとメインフレーム11aの間に設け前輪16が受ける力を吸収する前部クッション機構25と、が備えられている。
つまり、ナックルアーム21L、21Rの下端部は、ロアアーム15L、15Rによって支持され、ナックルアーム21L、21Rの上端部は、アッパアーム13L、13Rによって支持されている。
ステアリングハンドル23は、エンジン26から前方にハンドル支持フレーム27を延設し、このハンドル支持フレーム27の前端部にヘッドパイプ28を取り付け、このヘッドパイプ28に回動可能に設けられている部材である。ナックルアーム21L、21Rとステアリングハンドル23との間は、ハンドルリンク22にて伸縮可能に連結されており、ナックルアーム21L、21Rの上下動を吸収するようにした。
ハンドルリンク22を設けることによって、ナックルアーム21L、21Rにかかる力が、直接ステアリングハンドル23に伝わらないようにしたので、ハンドル支持フレーム27の軽量化を図ることができる。
自動二輪車10の後部10Rには、メインフレーム11aから後方に上下のピボット軸31L、31R、32L、32R(手前側の符号31L、32Lのみ示す。)を介して揺動可能に延設される上下の腕部材33L、33R、34L、34R(手前側の符号33L、34Lのみ示す。)と、この上下の腕部材33L、33R、34L、34Rの後端部から後支持軸35、36L、36R(手前側の符号36Lのみ示す。)を介して後方に揺動可能に延設されるリヤスイングアーム37と、このリヤスイングアーム37の後端部に後輪車軸38を介して回動自在に取り付けられる後輪39と、リヤスイングアーム37とメインフレーム11aの間に設け後輪39にかかる力を吸収する後部クッション機構41と、が備えられている。上の腕部材33L、33R(手前側の符号33Lのみ示す。)は、メインフレーム11aの後端部の上部から延ばした部材であり、下の腕部材34L、34R(手前側の符号34Lのみ示す。)は、メインフレーム11aの後端部の下部から延ばした部材である。
メインフレーム11aには、駆動源としてのエンジン26が懸架され、このエンジン26の後端部から後方には、後輪39を駆動するドライブシャフト42が延出されている。
なお、ハブステア機構20と前部クッション機構25の詳細については、後述する。
なお、ハブステア機構20と前部クッション機構25の詳細については、後述する。
エンジン26には、吸気系の構成要素としてのエアクリーナ44と、排気系の構成要素としてエンジン26の排気ガスを通す排気管45と、が備えられている。
また、前輪16には、フロントデイスクブレーキ47L、47R(手前側の符号47Lのみ示す。)が取り付けられている。フロントデイスクブレーキ47L、47Rは、前輪16に取り付ける前輪ブレーキデイスク48L、48Rと、ナックルアーム21L、21Rに取り付け、制動時に前輪ブレーキデイスク48L、48Rを挟持する前輪デイスクキャリパ49L、49R(手前側の符号49Lのみ示す。)とからなる。
また、前輪16には、フロントデイスクブレーキ47L、47R(手前側の符号47Lのみ示す。)が取り付けられている。フロントデイスクブレーキ47L、47Rは、前輪16に取り付ける前輪ブレーキデイスク48L、48Rと、ナックルアーム21L、21Rに取り付け、制動時に前輪ブレーキデイスク48L、48Rを挟持する前輪デイスクキャリパ49L、49R(手前側の符号49Lのみ示す。)とからなる。
後輪39には、リヤデイスクブレーキ51が取り付けられている。リヤデイスクブレーキ51は、後輪39に取り付ける後輪ブレーキデイスク52と、リヤスイングアーム37に取り付け、制動時に後輪ブレーキデイスク52を挟持する後輪デイスクキャリパ53と、からなる。
エンジン26と前輪16の間には、上下に配置されエンジン26を冷却する上下2つのラジエータ55T、55Bが設けられている。上のラジエータ55Tは、アッパアーム13L、13Rとロアアーム15L、15Rの間に配置され、下のラジエータ55Bは、ロアアーム15L、15Rの下方に配置されている。
上下のラジエータ55T、55Bの前方には、各々吸入するエアを各々のラジエータ55T、55Bにガイドする上下のダクト56T、56T、56B、56Bが設けられている。上下のラジエータ55T、55Bおよび上下のダクト56T、56T、56B、56Bは、各々ロアアーム15L、15Rに取り付けられている。
すなわち、車体フレーム11と前輪16の間は、アッパアーム13L、13Rとロアアーム15L、15Rの4本のアームで連結するようにしたので、エンジン26の前方に空間を確保することができる。空間が確保できれば、部品配置の自由度を確保することができる。例えば、この空間に上下のラジエータ55T、55Bが配置可能となり、十分な冷却能力を得ることができる。
図中、57はフロントカウル、58は燃料タンク、59はシートである。
図中、57はフロントカウル、58は燃料タンク、59はシートである。
本実施例では、エンジン26は、V型エンジンであるが、シリンダを直列に配置する直列エンジンでも良い。エンジンの配置は、クランク軸を車両の幅方向に配置する、いわゆる、横置き配置としたが、クランク軸を車両の長手方向に配置する、いわゆる、縦置き配置とすることは差し支えない。また、エンジンは、水冷式に限られず空冷式でも良い。つまり、エンジンの形式やその配置などについては、実施例に限定されることなく任意に設定可能なものとする。
前部クッション機構25には、力を吸収する前部クッションユニット61が設けられ、この前部クッションユニット61の外方には、エンジン26の排気ガスを通す排気管45が配置されている。
前部クッションユニット61の外方あるいは前方には、エンジン26の排気ガスを通す排気管45が配置されているので、この排気管45により、高価な前部クッションユニット61を保護することが可能となる。
図3は本発明に係る自動二輪車後部の平面図、図4は本発明に係る自動二輪車後部の斜視図である。以下、図3および図4を参照して説明を行う。
自動二輪車後部には、上腕33L、33Rと下腕34L、34Rからなる腕部材30が設けられ、この腕部材30の後端部にはリヤスイングアーム37が設けられ、上腕33L、33Rと下腕34L、34Rの間には、このリヤスイングアーム37にかかる力を吸収する後部クッションユニット62が設けられている。
自動二輪車後部には、上腕33L、33Rと下腕34L、34Rからなる腕部材30が設けられ、この腕部材30の後端部にはリヤスイングアーム37が設けられ、上腕33L、33Rと下腕34L、34Rの間には、このリヤスイングアーム37にかかる力を吸収する後部クッションユニット62が設けられている。
上腕33L、33Rは、車両を上方から見たときに、車両の左右に配置される左腕33Lと右腕33Rとからなり、これら左腕33Lと右腕33Rとで略V字を呈している。
上腕33は、左腕33Lと右腕33Rとで略V字を呈するように形成するので、シート59の幅の設定自由度を高めることができる。
上腕33は、左腕33Lと右腕33Rとで略V字を呈するように形成するので、シート59の幅の設定自由度を高めることができる。
下腕34L、34Rは、車両を上方から見たときに、車両の左右に配置される左下腕34Lと、右下腕34Rと、これら左下腕34Lと右下腕34Rの間に略X字を呈するように形成して連結するクロス部63とからなる。
下腕34は、左下腕34Lと、右下腕34Rと、これら左右の下腕34L、34Rを連結し補強するクロス部63とを備えるので、所定の剛性を容易に確保することができる。
リヤスイングアーム37は、車両を上方から見たときに、後方に開いている略U字状に形成されている。このため、力を左右バランス良く受けることができ、リヤスイングアーム37の変形を小さくできる。
すなわち、自動二輪車10の後部クッション構造には、車体フレーム11から後方に揺動可能に延出し後輪39を支持するリヤスイングアーム37と、このリヤスイングアーム37に連結して後輪39が受ける力を後部クッションユニット62に伝達するロッド部材65としての後ロッド66と、この後ロッド66に連結しかかる力の向きを変える後部リンク67と、この後部リンク67に連結するとともに車幅方向水平に設け後輪39が受ける力を吸収する後部クッションユニット62と、が備えられている。
ロッド部材65の上端部65tは、略V字状に形成されている上腕33L、33Rの結合点69に連結されている。
詳細には、車両の幅方向中心に位置している結合点69にはステー68が設けられ、このステー68にロッド部材65の上端部65tが連結されている。
このため、後輪39が受けリヤスイングアーム37に伝達される力を車両の中心で左右均等に受けることができる。
詳細には、車両の幅方向中心に位置している結合点69にはステー68が設けられ、このステー68にロッド部材65の上端部65tが連結されている。
このため、後輪39が受けリヤスイングアーム37に伝達される力を車両の中心で左右均等に受けることができる。
図5は図3の5矢視図であり、後輪39を駆動する駆動機構71は、ドライブシャフト42と、このドライブシャフト42に連結されている減速機ユニット72と、を備える。
リヤスイングアーム37の後部37rには、離間して上下に形成する上アーム74と下アーム75とが備えられ、これら上アーム74と下アーム75の間には、減速機ユニット72が配置され、この減速機ユニット72を覆うケース体76にて上アーム74と下アーム75の間を連結する。
リヤスイングアーム37の後部37rには、離間して上下に形成する上アーム74と下アーム75とが備えられ、これら上アーム74と下アーム75の間には、減速機ユニット72が配置され、この減速機ユニット72を覆うケース体76にて上アーム74と下アーム75の間を連結する。
車両を右側方から見たときに、減速機ユニット72を覆うケース体76は、ケース体76の縁部76fに設け車幅方向に延びている締結部材78・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を介してリヤスイングアーム37に締結されている。
図中、81は等速継手である。
図中、81は等速継手である。
減速機ユニット72を覆うケース体76の縁部76fを、締結部材78・・・を介してリヤスイングアーム37に締結するので、ケース体76にかかる力をリヤスイングアーム37にて支持させることができる。ケース体76にかかる力が軽減されるので、ケース体76の剛性を低く抑えることができる。
ケース体76の剛性を低く抑えることができれば、ケース体76の薄肉化が図れるので、減速機ユニット72の軽量化を図ることができる。
ケース体76の剛性を低く抑えることができれば、ケース体76の薄肉化が図れるので、減速機ユニット72の軽量化を図ることができる。
図3に戻って、上アーム74と下アーム75の間には、減速機ユニット72が配置されているので、減速機ユニット72をリヤスイングアーム37の外方に突出させる必要はない。
車両を上から見たとき、減速機ユニット72は、リヤスイングアーム37に重なるように配置可能となるので、車幅の拡大を抑えることができる。従って、車両のコンパクト化を図ることができる。
車両を上から見たとき、減速機ユニット72は、リヤスイングアーム37に重なるように配置可能となるので、車幅の拡大を抑えることができる。従って、車両のコンパクト化を図ることができる。
以上に述べた自動二輪車の後部構造の作用を次に述べる。
図6は実施例に係る自動二輪車後部の作用説明図である。
(a)において、後輪39が路面から力を受けていないときの状態である。
(b)において、後輪39が路面から力を受けたとき、リヤスイングアーム37に上向の力がかかり、上のピボット軸31を中心に上の腕部材33が揺動するとともに、下のピボット軸32を中心に下の腕部材34が揺動する。このとき、後ロッド66には矢印s方向の力がかかる。
図6は実施例に係る自動二輪車後部の作用説明図である。
(a)において、後輪39が路面から力を受けていないときの状態である。
(b)において、後輪39が路面から力を受けたとき、リヤスイングアーム37に上向の力がかかり、上のピボット軸31を中心に上の腕部材33が揺動するとともに、下のピボット軸32を中心に下の腕部材34が揺動する。このとき、後ロッド66には矢印s方向の力がかかる。
(c)において、後輪39が(b)よりも大きな力を受けたときの状態であり、後ロッド66はさらに上方に引っ張られる。
図中、鉛直線VLに対する後輪デイスクキャリパ53のなす角度を各々θa、θb、θcとするとき、腕部材30を介在させることで、力の大小にかかわらず、θa≒θb≒θcの関係を維持する。つまり、リヤスイングアーム37に取り付けられている後輪デイスクブレーキキャリパ53の姿勢変化を抑えることができる。
図中、鉛直線VLに対する後輪デイスクキャリパ53のなす角度を各々θa、θb、θcとするとき、腕部材30を介在させることで、力の大小にかかわらず、θa≒θb≒θcの関係を維持する。つまり、リヤスイングアーム37に取り付けられている後輪デイスクブレーキキャリパ53の姿勢変化を抑えることができる。
図7は本発明に係る自動二輪車の後部クッション機構の構成図および作用図であり、図7(a)〜(c)は、各々、図6(a)〜(c)に対応している。例えば、図7(a)は図6(a)に対応している。
(a)において、後部クッション機構41には、車体フレーム側から延設する後クッションブラケット64および支軸60と、この支軸60に揺動可能に設ける略L字状の後部リンク67と、後部リンク67の中間部67mと後クッションブラケット64間に設ける後部クッションユニット62と、が備えられている。
後部リンク67の中間部67mに後部クッションユニット62の一端62aを取り付け、後クッションブラケット64に後部クッションユニット62の他端62bを取り付け、後部リンク67の根元を構成する他端67bを支軸60に取り付け、後部リンク67の先端を構成する一端67aに後ロッド66を取り付ける。
図において、後ロッド66には力がかかっていない状態である。
図において、後ロッド66には力がかかっていない状態である。
(b)において、後輪39が力を受けたとき、後ロッド66には矢印s方向の力がかかり、後部リンク67を介して後部クッションユニット62を矢印t方向に縮めようとする力がかかる。
(c)において、後ロッド66には、(b)に較べてさらに大きな力がかかり、後部クッションユニット62を矢印t方向に縮めようとする力がかかる。
力がかからなくなったときには、後部クッションユニット62によって、後部リンク67に矢印tとは反対方向の力がかかり、(a)の位置に戻ろうとする。
力がかからなくなったときには、後部クッションユニット62によって、後部リンク67に矢印tとは反対方向の力がかかり、(a)の位置に戻ろうとする。
図8は比較例に係る自動二輪車後部の作用説明図であり、リヤスイングアーム37Bは、車体フレームから後方にピボット軸79Bを介して揺動可能に設けられている。
(a)〜(c)は、図6(a)〜(c)に対応するものである。
(a)〜(c)は、図6(a)〜(c)に対応するものである。
(a)は後輪39が路面から力を受けていないときの状態を示し、(b)は後輪39が路面から力を受けている状態を示し、(c)は後輪39が(b)よりも大きな力を受けたときの状態を示す。
図中、鉛直線VLに対する後輪デイスクキャリパ53のなす角度を各々、βa、βb、βcするとき、後輪車軸の軌跡は、ピボット軸79Bを中心とする軌跡となる。
力が大きくなるにつれて、角度は大きくなり、βa<βb<βcの関係にある。つまり、力が加わることで、リヤスイングアーム37Bが揺動し、このリヤスイングアーム37Bに取り付けられている後輪デイスクキャリパ53Bの姿勢が変化する。
後輪デイスクキャリパ53Bの姿勢が変化すれば、ブレーキをかけたときに、リヤスイングアーム37Bにかかる力の向きは変化するので、力の向きが変化しない場合に較べて、リヤスイングアーム37Bには変形が起き易い。
力が大きくなるにつれて、角度は大きくなり、βa<βb<βcの関係にある。つまり、力が加わることで、リヤスイングアーム37Bが揺動し、このリヤスイングアーム37Bに取り付けられている後輪デイスクキャリパ53Bの姿勢が変化する。
後輪デイスクキャリパ53Bの姿勢が変化すれば、ブレーキをかけたときに、リヤスイングアーム37Bにかかる力の向きは変化するので、力の向きが変化しない場合に較べて、リヤスイングアーム37Bには変形が起き易い。
図6に戻って、車体フレーム11とリヤスイングアーム37の間には、上下に上腕33L、33Rと下腕34L、34Rとからなる腕部材30が揺動可能に設けられている。
本発明に係る後輪車軸38の軌跡は、腕部材30を介在させたので、路面Gに対して略平行に移動する軌跡となる。つまり、リヤスイングアーム37の姿勢の変化を少なくできる。また、リヤスイングアーム37に取り付けられているブレーキキャリパ53の姿勢変化を抑えることができる。ブレーキキャリパ53の姿勢変化が抑えられれば、ブレーキをかけたときに、リヤスイングアーム37にかかる力の向きは変化し難いので、力の向きが変化する場合に較べて、リヤスイングアーム37の変形を抑えることができる。
本発明に係る後輪車軸38の軌跡は、腕部材30を介在させたので、路面Gに対して略平行に移動する軌跡となる。つまり、リヤスイングアーム37の姿勢の変化を少なくできる。また、リヤスイングアーム37に取り付けられているブレーキキャリパ53の姿勢変化を抑えることができる。ブレーキキャリパ53の姿勢変化が抑えられれば、ブレーキをかけたときに、リヤスイングアーム37にかかる力の向きは変化し難いので、力の向きが変化する場合に較べて、リヤスイングアーム37の変形を抑えることができる。
加えて、リヤスイングアーム37は、図3に示されているように、略U字状に形成されているので、力を左右バランス良く受けることができ、リヤスイングアーム37の変形を小さくできる。
リヤスイングアーム37の変形を小さくできるので、デイスクプレートとしての後輪ブレーキデイスク52とブレーキキャリパ53の間の位置関係が変化し難くなる。
後輪ブレーキデイスク52とブレーキキャリパ53の間の位置関係が変化し難くなるので、ブレーキ鳴きなどの不具合を抑えることができる。
後輪ブレーキデイスク52とブレーキキャリパ53の間の位置関係が変化し難くなるので、ブレーキ鳴きなどの不具合を抑えることができる。
図9は後部クッションユニットの位置が変更可能なことを説明する図であり、後部クッションユニット62は、上腕33L、33Rと下腕34L、34Rとの間に配置されるとともに、上下のピボット軸31、32の前方に配置されている。
車体フレーム11Cとリヤスイングアーム37の間には、上腕33L、33R(図手前の符号33Lのみ示す。)と下腕34L、34R(図手前の符号34Lのみ示す。)とからなる腕部材30が揺動可能に設けられ、後部クッションユニット62は、上腕33L、33Rと下腕34L、34Rとの間に配置されている。このため、後部クッションユニット62は、上下のピボット軸31、32の後方に配置することができ、上腕33L、33Rと下腕34L、34Rの長さを短くすることで、上下のピボット軸31、32の前方に配置することができる。
また、後ロッド66の長さを変更することで、後部クッションユニット62の位置を変更することもできる。
つまり、上腕33L、33R、下腕34L、34Rおよびロッド部材65の長さを変更することで、後部クッションユニット62の配置位置を自由に設定でき、後部クッションユニット62を最適な位置に配置することが可能となる。
つまり、上腕33L、33R、下腕34L、34Rおよびロッド部材65の長さを変更することで、後部クッションユニット62の配置位置を自由に設定でき、後部クッションユニット62を最適な位置に配置することが可能となる。
さらに、後ロッド66の上端部66tは、上腕33L、33Rに連結されているので、後部クッションユニット62を車体フレーム11の下部に設けることで、十分な長さのクッションストロークを確保することができる。
図10は図4の別実施例図であり、図4と大きく異なる点は、後部リンクとロッド部材を左右に設け、後部クッションユニットに連結した点にある。
ロッド部材65は、左ロッド部材65Lと、右ロッド部材65Rとからなり、後部リンク67は、左後部リンク67Lと、右後部リンク67Rとからなり、左ロッド部材65Lは、左後部リンク67Lを介して後部クッションユニット62の一端62aに連結され、右ロッド部材65Rは、右後部リンク67Lを介して後部クッションユニット62の他端62bに連結されている。
ロッド部材65は、左ロッド部材65Lと、右ロッド部材65Rとからなり、後部リンク67は、左後部リンク67Lと、右後部リンク67Rとからなり、左ロッド部材65Lは、左後部リンク67Lを介して後部クッションユニット62の一端62aに連結され、右ロッド部材65Rは、右後部リンク67Lを介して後部クッションユニット62の他端62bに連結されている。
ロッド部材65は、左ロッド部材65Lと、右ロッド部材65Rとからなり、左ロッド部材65Lは、左後部リンク67Lを介して後部クッションユニット62の他端62bに連結され、右ロッド部材65は、右後部リンク67を介して後部クッションユニット62の一端62aに連結されている。
つまり、後部クッションユニット62は、左後部リンク67Lと右後部リンク67Rとによって伸縮可能に設けられている。
つまり、後部クッションユニット62は、左後部リンク67Lと右後部リンク67Rとによって伸縮可能に設けられている。
アーム部33L、33Rに伝達される力は左右のロッド部材65L、69Rで受け、左右のロッド部材65L、69Rで受ける力は、後部クッションユニット62の一端62aおよび他端62bで受けるので、後輪39にかかる力を左右一層バランス良く吸収することができる。
図11は図1の別実施例図であり、図1と異なる点は、メインフレームを省略し、エンジン26にアッパアーム13L、13R、ロアアームおよび上下の腕部材33L、33R、34L、34Rを直接マウントした点にある。
エンジン26にメインフレーム11aの機能をもたせることで、車両の軽量化を図ることができる。
エンジン26にメインフレーム11aの機能をもたせることで、車両の軽量化を図ることができる。
尚、本発明は、実施の形態では四輪車に適用したが、三輪車にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
本発明は、自動二輪車の後部クッション構造に好適である。
10…自動二輪車、11…車体フレーム、26…エンジン、30…腕部材、33L、33R…上腕、34L、34R…下腕、37…リヤスイングアーム、39…後輪、62…後部クッションユニット、65、65L、65R…ロッド部材、65t…ロッド部材の上端部、67、67L、67R…後部リンク。
Claims (2)
- 車体フレームまたはエンジンから後方に揺動可能に延出し後輪を支持するリヤスイングアームと、このリヤスイングアームに連結して前記後輪が受ける衝撃力を伝達するロッド部材と、このロッド部材に連結し衝撃力の向きを変える後部リンクと、この後部リンクに連結するとともに車幅方向水平に設け前記後輪が受ける衝撃力を吸収する後部クッションユニットと、を備える自動二輪車の後部クッション構造において、
前記車体フレームまたは前記エンジンと前記リヤスイングアームの間には、上下に上腕と下腕とからなる腕部材が前記車体フレームまたは前記エンジンに揺動可能に設けられ、
前記後部クッションユニットは、車両を側方から見たときに、前記上腕と前記下腕との間に配置され、
前記ロッド部材の上端部は、前記上腕に連結されていることを特徴とする自動二輪車の後部クッション構造。 - 前記上腕は、左腕と右腕とからなり、車両を上方から見たときに、これら左腕と右腕とで略V字を呈していることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の後部クッション構造。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
JP2007094793A JP2008247355A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 自動二輪車の後部クッション構造 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016515063A (ja) * | 2013-03-08 | 2016-05-26 | ゴゴロ・インコーポレイテッドGogoro Inc. | サスペンション構造およびこれを含む駆動アセンブリ |
CN113548137A (zh) * | 2021-02-26 | 2021-10-26 | 重庆隆鑫新能源科技有限公司 | 摩托车 |
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2007
- 2007-03-30 JP JP2007094793A patent/JP2008247355A/ja active Pending
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