JP2008245443A - モータおよび電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】整流子に対するブラシの接触部分が片側1箇所であっても異常音が抑制されたモータを提供する。
【解決手段】回転する整流子24に対してコイルばね42により圧接されるブラシ4は、ブラシホルダ41の内側に収納されており、ブラシ4が傾いた場合にブラシホルダ41の内面に対して平行な平面となるよう、典型的には0.1度ないし2度近傍の角度でブラシ4の内側方向に傾くように形成されたテーパ面402a,403aが設けられている。このことから、ブラシ4が傾いた場合でもテーパ面402a,403aとブラシホルダ41の内面とが安定した面接触状態となり、かつさらに安定した元の状態にも戻りやすくなるので、ブラシ4の位置がブラシホルダ41内で細かく不連続に変化するスティックスリップ現象の発生が抑制される。このことから耳障りな異常音の発生を抑制することができる。
【選択図】図3
【解決手段】回転する整流子24に対してコイルばね42により圧接されるブラシ4は、ブラシホルダ41の内側に収納されており、ブラシ4が傾いた場合にブラシホルダ41の内面に対して平行な平面となるよう、典型的には0.1度ないし2度近傍の角度でブラシ4の内側方向に傾くように形成されたテーパ面402a,403aが設けられている。このことから、ブラシ4が傾いた場合でもテーパ面402a,403aとブラシホルダ41の内面とが安定した面接触状態となり、かつさらに安定した元の状態にも戻りやすくなるので、ブラシ4の位置がブラシホルダ41内で細かく不連続に変化するスティックスリップ現象の発生が抑制される。このことから耳障りな異常音の発生を抑制することができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、ブラシを備えるモータと、このモータにより車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置とに関する。
従来から、運転者がハンドル(ステアリングホイール)に加える操舵トルクに応じてモータなどの電動モータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が用いられている。
このような電動パワーステアリング装置には、永久磁石からなる固定子(ステータ)と、巻線(コイル)が設けられた回転子(ロータ)と、回転子と同軸に回転する整流子と、この整流子に圧接される複数のブラシとをを備えたブラシ付きモータが使用されることがある。後述する図1には、このようなモータの構成の一例が示されている。
このようなブラシ付きのモータは、ブラシと整流子の摩擦音が大きな問題となるため、従来より例えば振動を減衰する材料で被覆したブラシ保持器を備えるモータ(特許文献1を参照)や、所定の研磨剤で外周の摺動面が研磨された整流器を備えるモータ(特許文献2を参照)などがある。これらの構成により、ブラシと整流子の摩擦音を低減することができる。
ここで、これらのモータにおけるブラシは、整流子との安定的な接触を保つために整流子と面全体で接触するか、または整流子の回転軸方向に沿った断面における整流子との接触部分が隣接する面に近い両端部近傍の2箇所またはそれ以上となるよう構成されていることが多い。
これに対して、上記接触部分が上記2箇所のうちの片側1箇所となるように構成されたブラシを備える従来のモータがある。このように構成することにより、ブラシと整流子との接触面積が小さくなるので、摩擦音を低減することができる。
特開2003−23757号公報
特開平7−59299号公報
しかし、上記接触部分が片側1箇所となるように構成されたブラシを備える従来のモータは、上記片側1箇所にかかる力が集中するため、ブラシがそのホルダ内で傾くことがあり、これによって生じるスティックスリップ現象によって耳障りな異常音(キーキー音とも呼ばれる)が発生することがある。
そこで本発明は、整流子に対するブラシの接触部分が片側1箇所であっても上記異常音が抑制されたモータを提供することを目的とする。また、本発明は、上記異常音が抑制されたモータを備える電動パワーステアリング装置を提供することをさらなる目的とする。
第1の発明は、円環状の固定子および当該固定子の内側に配されて当該固定子に対して回転自在に支持される回転子を備えるモータであって、
前記回転子と同軸で回転する整流子と、
前記整流子の外周面に圧接されるブラシと、
前記ブラシに内面を接して前記整流子への圧接方向へ摺動可能なように前記ブラシを内側に収納するブラシホルダと
を備え、
前記ブラシは、
前記整流子の外周面に接している第1の面(401)と、
前記整流子の回転軸に沿った方向に前記第1の面(401)と隣接しまたは近傍にある面であって、かつ前記ブラシホルダの内面に接すべき第2の面(402)と、
前記第2の面(402)の反対側にあって前記第1の面(401)から離れた面であって、かつ前記ブラシホルダの内面に接すべき第3の面(403)とを有しており、
前記第2および第3の面(402,403)のうち少なくとも一方は、接すべき前記ブラシホルダの内面に平行な面(402b,403b)と、当該平行な面に対して前記ブラシの内側に傾いているテーパ面(402a,403a)とを含んでいることを特徴とする。
前記回転子と同軸で回転する整流子と、
前記整流子の外周面に圧接されるブラシと、
前記ブラシに内面を接して前記整流子への圧接方向へ摺動可能なように前記ブラシを内側に収納するブラシホルダと
を備え、
前記ブラシは、
前記整流子の外周面に接している第1の面(401)と、
前記整流子の回転軸に沿った方向に前記第1の面(401)と隣接しまたは近傍にある面であって、かつ前記ブラシホルダの内面に接すべき第2の面(402)と、
前記第2の面(402)の反対側にあって前記第1の面(401)から離れた面であって、かつ前記ブラシホルダの内面に接すべき第3の面(403)とを有しており、
前記第2および第3の面(402,403)のうち少なくとも一方は、接すべき前記ブラシホルダの内面に平行な面(402b,403b)と、当該平行な面に対して前記ブラシの内側に傾いているテーパ面(402a,403a)とを含んでいることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記第2および第3の面(402,403)は、前記平行な面(402b,403b)と、前記テーパ面(402a,403a)とをともに含んでいることを特徴とする。
前記第2および第3の面(402,403)は、前記平行な面(402b,403b)と、前記テーパ面(402a,403a)とをともに含んでいることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、
前記テーパ面(402a,403a)は平面であって、前記平行な面(402b,403b)と0.1度ないし2度近傍の角度をなすことを特徴とする。
前記テーパ面(402a,403a)は平面であって、前記平行な面(402b,403b)と0.1度ないし2度近傍の角度をなすことを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3までの発明のいずれかに記載のモータを備え、
前記モータは、車両操舵のための操作手段による操作に応じて駆動されることにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与えることを特徴とする、電動パワーステアリング装置である。
前記モータは、車両操舵のための操作手段による操作に応じて駆動されることにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与えることを特徴とする、電動パワーステアリング装置である。
上記第1の発明によれば、整流子の外周面に接している第1の面が第2の面と隣接しまたは近傍にある場合、典型的にはブラシの片側1箇所で整流子と接触している場合であっても、第2および第3の面のうち少なくとも一方にブラシ内側方向に傾いているテーパ面が設けられることにより、スティックスリップ現象が抑制され、その結果、異常音が抑制されたモータを提供することができる。
上記第2の発明によれば、第2および第3の面の両方にテーパ面が設けられることにより、スティックスリップ現象が十分に抑制され、その結果、異常音が十分に抑制されたモータを提供することができる。
上記第3の発明によれば、テーパ面が平面で0.1度ないし2度近傍の角度をなすことにより、ブラシが傾いても元の状態に戻りやすくなるので、スティックスリップ現象を抑制しやすくすることができる。
上記第4の発明によれば、上記第3の発明と同様の効果を奏するモータを備える電動パワーステアリング装置を提供することができるので、静かな操舵環境を提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
<1. 全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリングホイール)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の回転位置を示す舵角を検出する舵角センサ12と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ13と、ハンドル操作(操舵操作)における運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生させるモータ16と、その操舵補助力をステアリングシャフト102に伝達する減速ギヤ17と、車載バッテリ18からイグニションスイッチ19を介して電源の供給を受け、舵角センサ12や、トルクセンサ13、車速センサ14からのセンサ信号に基づきモータ16の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)15とを備えている。
<1. 全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリングホイール)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の回転位置を示す舵角を検出する舵角センサ12と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ13と、ハンドル操作(操舵操作)における運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生させるモータ16と、その操舵補助力をステアリングシャフト102に伝達する減速ギヤ17と、車載バッテリ18からイグニションスイッチ19を介して電源の供給を受け、舵角センサ12や、トルクセンサ13、車速センサ14からのセンサ信号に基づきモータ16の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)15とを備えている。
このような電動パワーステアリング装置を搭載した車両において運転者がハンドル100を操作すると、その操作による操舵トルクがトルクセンサ13によって検出されると共に舵角が舵角センサ12によって検出され、検出された操舵トルクおよび舵角と車速センサ14によって検出された車速とに基づいてECU15によりモータ16が駆動される。これによりモータ16は操舵補助力を発生し、この操舵補助力が減速ギヤ17を介してステアリングシャフト102に加えられることにより、操舵操作における運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクとモータ16の発生する操舵補助力によるトルクとの和が、出力トルクとして、ステアリングシャフト102を介してラックピニオン機構104に与えられる。これによりピニオン軸が回転すると、その回転がラックピニオン機構104によってラック軸の往復運動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる。
<2. モータの構成>
図2は、モータ16の回転軸に沿った断面図である。図2に示されるように、このモータ16は、モータハウジング20に嵌合固定される固定子22と、回転軸23a周りに回転する回転子23と、複数の整流子片を含む整流子24と、ブラシ4等とを備えている。
図2は、モータ16の回転軸に沿った断面図である。図2に示されるように、このモータ16は、モータハウジング20に嵌合固定される固定子22と、回転軸23a周りに回転する回転子23と、複数の整流子片を含む整流子24と、ブラシ4等とを備えている。
モータハウジング20は有底筒型をなしており、開口側を略円盤形の蓋部21によって閉塞されている。回転子軸23aの一端部(出力側端部)は、この蓋部21の中心部を貫通して減速ギヤ17に連結されている。
回転子23は、回転子軸23a軸周りに複数の電機子巻線23bを含んでいる。また、整流子24は円筒形であって、回転子軸23aに対して同軸となるよう外側に嵌め込まれ回転子軸23aと一体に回転する。この整流子24は、絶縁体を介在して互いに絶縁されている複数の整流子片を含んでおり、この整流子片は対応する電機子巻線23bにそれぞれ接続されている。
ブラシ4は、典型的にはカーボンからなり、一面が開口している箱型のブラシホルダ41の内部に収容されている。このブラシ4は、ブラシホルダ41内を摺動可能となるようブラシホルダ41の内法寸法より僅かに小さく形成されており、ブラシ4の側面部に接続されている図示されない絶縁被覆導線を介して、図示されないモータ駆動回路に接続されている。なお、このモータ駆動回路によるモータの駆動方法は周知であるため説明を省略する。さらにブラシホルダ41は、その開口側と反対側の底面側内部にコイルばね42を収容しており、蓋部21の内部側に固定されている。
ブラシ4は、コイルばね42の弾性により、整流子24へ向けて付勢され、ブラシホルダ41の開口部から突出して整流子24の外周面に圧接され、これにより、複数の整流子片が回転するに従って順にブラシ4に摺動する。なお、このようにブラシ4を付勢する付勢手段であれば、コイルばね42以外の弾性体など周知の付勢手段が使用可能である。
このように、ブラシ4は、回転する整流子24の外周面に圧接されるため、時間の経過とともに磨耗してその全長が短くなっていくが、コイルばね42の弾性により整流子24の外周面の方向へ付勢されることにより、摩耗した面に替わる新たな接触面が整流子24の外周面に圧接されるため、整流子24とブラシ4との接触は常に保たれることになる。
すなわち、上記接触面は、図2に示す片側の一部分から時間の経過とともに徐々に大きくなり、整流子24との接触部分が大きくなっていくので、時間の経過によって整流子24との接触状態が悪化することがなく、特に比較的長い時間が経過した後も(接触していなかった)摩耗していない整流子24の部分とブラシ4とを接触させることができるので、整流子24とブラシ4との接触状態を常に良好に保つことができる。
もっとも、このことは前述した従来の2箇所で接触するブラシであっても同様であるが、接触部分の面積は従来の半分となるので、本実施形態のブラシ4は、従来の2箇所で接触するブラシよりも摩擦音が小さくなる。
しかし前述したように、上記接触部分が片側1箇所となる本実施形態のブラシ4は、片側1箇所へ力が偏ってかかるため、ブラシ4がブラシホルダ41内で傾いてスティックスリップ現象を起こすと、耳障りな異常音(キーキー音)が発生する。そこで、本実施形態のブラシ4には後述するテーパ面402a,403aが設けられており、この構成によりスティックスリップ現象が抑制されている。以下、このブラシ4の構成について、図3および図4を参照して説明する。
<3. ブラシの構成>
図3は、ブラシの構成を説明するための断面図であり、図4は従来のブラシの構成を説明するための断面図である。より詳しくは、図3(a)および図4(a)は、傾いていないブラシを示す図であり、図3(b)および図4(b)は、傾いているブラシを示す図であり、図3(c)および図4(c)は、傾いているブラシを部分的に拡大した一例を示す図であり、図3(d)および図4(d)は、傾いているブラシを部分的に拡大した別の例を示す図である。なお、図中の一点鎖線は整流子24の回転軸を示し、矢印はその回転方向を示している。また、図中のA,Bは拡大部分の範囲を示している。
図3は、ブラシの構成を説明するための断面図であり、図4は従来のブラシの構成を説明するための断面図である。より詳しくは、図3(a)および図4(a)は、傾いていないブラシを示す図であり、図3(b)および図4(b)は、傾いているブラシを示す図であり、図3(c)および図4(c)は、傾いているブラシを部分的に拡大した一例を示す図であり、図3(d)および図4(d)は、傾いているブラシを部分的に拡大した別の例を示す図である。なお、図中の一点鎖線は整流子24の回転軸を示し、矢印はその回転方向を示している。また、図中のA,Bは拡大部分の範囲を示している。
図4に示される従来のブラシ904は、後述する本実施形態のブラシ4のようなテーパ面が設けられていない他は同様の構成であり、整流子24、ブラシホルダ41、およびコイルばね42も本実施形態の構成と同様であるので、同一の符号を付してその説明は省略する。
図4(b)〜(d)に示されるように、整流子24との接触部分(ここでは図4(a),(b)に示される第1の面401)が片側1箇所であるため、当該部分への力のかかり具合に応じて、ブラシ904は図4(a)に示される元の状態から変化してブラシホルダ41内において傾いた状態となることがある。このブラシ904は、ブラシホルダ41の内面とその断面図において点接触状態(またはそれに近い非常に小さい面積での面接触状態)となっている。このような状態では、ブラシ904とブラシホルダ41との接触状態が不安定となり、かつ図4(a)に示される元の状態にも戻りにくくなるので、ブラシ904の位置がブラシホルダ41内で細かく不連続に変化する現象、すなわちスティックスリップ現象が発生してしまう。
そこで、本実施形態におけるブラシ4には、図3(c)に示されるように、第1の面401から離れた左側の第3の面403にテーパ面403aが設けられており、図3(d)に示されるように、第1の面401に隣接する右側の第2の面402にテーパ面402aが設けられている。これらのテーパ面402a,403aは、ブラシ4が傾いた場合にブラシホルダ41の内面に対して平行な平面となるよう、ブラシ4が傾いていない場合にブラシホルダ41の内面に対して平行な平面(ここでは図4(c),(d)に示される第2の平行面402bおよび第3の平行面403b)に対して所定の角度、典型的には0.1度ないし2度近傍の角度でブラシ4の内側方向に傾くように形成されている。このことから、ブラシ4が0.1度ないし2度近傍の角度で傾いた場合でも、このテーパ面402a,403aとブラシホルダ41の内面とが面接触状態(比較的大きい面積での面接触状態)となる。したがって、この状態では、ブラシ4とブラシホルダ41との接触状態が安定しており、かつ図3(a)に示されるさらに安定した元の状態にも戻りやすくなるので、ブラシ4の位置がブラシホルダ41内で細かく不連続に変化することがなく、上述したようなスティックスリップ現象が発生しないか、少なくともその発生頻度が抑制される。したがって、耳障りな異常音(キーキー音)の発生を抑制することができる。
なお、図3(a)〜(d)および図4(a)では、ブラシ4(またはブラシ904)とブラシホルダ41の内面とが面接触状態であるにもかかわらず若干の間隙があるように示されているが、接触状態にある面が平行であることを簡易に説明するための便宜上の記載であって、実際には摺動可能な程度に緩やかに接触している。
<4. 効果>
以上のように、本実施形態では、整流子24に対するブラシ4の接触部分が片側1箇所であっても、ブラシ4が傾いた状態でブラシホルダ41と安定的に接触できるようにテーパ面402a,403aが設けられることにより、スティックスリップ現象が抑制され、その結果、上記異常音が抑制されたモータと、このモータを備えることにより操作者に異常音が抑制された静かな操舵環境を与える電動パワーステアリング装置を提供することができる。
以上のように、本実施形態では、整流子24に対するブラシ4の接触部分が片側1箇所であっても、ブラシ4が傾いた状態でブラシホルダ41と安定的に接触できるようにテーパ面402a,403aが設けられることにより、スティックスリップ現象が抑制され、その結果、上記異常音が抑制されたモータと、このモータを備えることにより操作者に異常音が抑制された静かな操舵環境を与える電動パワーステアリング装置を提供することができる。
<5. 変形例>
上記実施形態において、ブラシ4に設けられるテーパ面402a,403aは、ブラシ4が傾いた場合にブラシホルダ41の内面に対して平行な平面となるよう、所定の角度、典型的には0.1度ないし2度近傍の角度でブラシ4の内側方向に傾くように形成されているが、ブラシ4が傾いた状態から元の状態に戻りやすいような比較的小さい角度であればその角度の大きさに限定はない。
上記実施形態において、ブラシ4に設けられるテーパ面402a,403aは、ブラシ4が傾いた場合にブラシホルダ41の内面に対して平行な平面となるよう、所定の角度、典型的には0.1度ないし2度近傍の角度でブラシ4の内側方向に傾くように形成されているが、ブラシ4が傾いた状態から元の状態に戻りやすいような比較的小さい角度であればその角度の大きさに限定はない。
また比較的安定的に接触可能であれば、このテーパ面402a,403aは、全体としてブラシ4の内側方向に傾くように形成された曲面であってもよいし、それぞれ異なる角度のテーパ面を1つ以上含む、多段的な平面または曲面であってもよい。
さらに、上記テーパ面402a,403aの一方は省略されてもよい。省略されないテーパ面により、ブラシ4が傾いた状態でも或る程度ブラシホルダ41と安定的に接触できるので、スティックスリップ現象を或る程度抑制することができるからである。
4…ブラシ、12…舵角センサ、13…トルクセンサ、14…車速センサ、15…電子制御ユニット(ECU)、16…モータ、20…モータハウジング、21…蓋部、22…固定子、23…回転子、24…整流子、41…ブラシホルダ、42…コイルばね、401〜403…第1〜第3の面、402a,403a…テーパ面
Claims (4)
- 円環状の固定子および当該固定子の内側に配されて当該固定子に対して回転自在に支持される回転子を備えるモータであって、
前記回転子と同軸で回転する整流子と、
前記整流子の外周面に圧接されるブラシと、
前記ブラシに内面を接して前記整流子への圧接方向へ摺動可能なように前記ブラシを内側に収納するブラシホルダと
を備え、
前記ブラシは、
前記整流子の外周面に接している第1の面と、
前記整流子の回転軸に沿った方向に前記第1の面と隣接しまたは近傍にある面であって、かつ前記ブラシホルダの内面に接すべき第2の面と、
前記第2の面の反対側にあって前記第1の面から離れた面であって、かつ前記ブラシホルダの内面に接すべき第3の面とを有しており、
前記第2および第3の面のうち少なくとも一方は、接すべき前記ブラシホルダの内面に平行な面と、当該平行な面に対して前記ブラシの内側に傾いているテーパ面とを含んでいることを特徴とする、モータ。 - 前記第2および第3の面は、前記平行な面と、前記テーパ面とをともに含んでいることを特徴とする、請求項1に記載のモータ。
- 前記テーパ面は平面であって、前記平行な面と0.1度ないし2度近傍の角度をなすことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のモータ。
- 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のモータを備え、
前記モータは、車両操舵のための操作手段による操作に応じて駆動されることにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与えることを特徴とする、電動パワーステアリング装置。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011155768A (ja) * | 2010-01-27 | 2011-08-11 | Jtekt Corp | 直流モータ及び電動パワーステアリング装置 |
JP2015047064A (ja) * | 2013-08-27 | 2015-03-12 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh | 電動機用ブラシ装置、及び、電動機 |
-
2007
- 2007-03-28 JP JP2007083549A patent/JP2008245443A/ja active Pending
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CN104426038A (zh) * | 2013-08-27 | 2015-03-18 | 罗伯特·博世有限公司 | 用于电机的电刷装置和电机 |
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