JP2008244639A - 2周波共用アンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】低周波帯用エレメントと高周波帯用エレメントとを備えて各周波帯の調整が容易であり、かつ相互の干渉を低減させつつ小型化可能な2周波共用アンテナを提供する。
【解決手段】2周波共用アンテナ100は、回路接続部101を共用して低周波帯用エレメント110と高周波帯用エレメント120とに分岐されており、それぞれを折返し部111、121で折り返してそれぞれの開放端112、122を近接させている。2つの開放端112、122の間には、低周波帯用エレメント110の中央部位を非接触に配置した分離部113が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯端末等に内蔵するのに好適な小型化可能なアンテナに関し、特に2周波を共用して用いる2周波共用アンテナに関するものである。
従来より、携帯電話等の端末機器の普及とその機能の高度化に伴って、端末機器に内蔵可能な小型のアンテナとして、2以上の共振周波数で使用可能な多周波共用アンテナの技術開発が進められてきている。多周波共用アンテナは、以下のように大きく2種類に分類することができる。第1の種類の多周波共用アンテナは、1つのエレメントにおける複数のモードを使用するものであり、第2の種類の多周波共用アンテナは、共通の給電部分から複数に分岐したエレメントを有しており、複数のエレメントで複数の周波数における共振が得られるようにしたものである。
第1の種類の多周波共用アンテナとして、例えば図8に示すような特許文献1に記載のものが知られている。同図に示すアンテナ900は、長尺方向に平行となるよう折り返すことで折り返し部901を設け、平行なエレメントの線間容量を距離などを変えることで調整することにより、高調波(高次モード)を制御するように構成されている。このように構成された第1の種類の多周波共用アンテナは、複数の共振を1つのエレメントで実現できることから、小型化するのに有利である。
また、第2の種類の多周波共用アンテナとして、例えば図9に示すような特許文献2に記載のものが知られている。同図に示すアンテナ910は、2本のアンテナエレメント911、912に分岐することで、2つの共振周波数を持つように構成された2周波共用アンテナとなっている。複数の共振を複数のエレメントを用いて実現させるように構成された第2の種類の多周波共用アンテナでは、使用する2周波をある程度独立して制御することが可能となる
一方、アンテナの高性能化を図るために、誘電率の高い材料を用いて、局所的な静電容量を高めるように構成されたものも知られている。容量性結合を積極的に利用するように構成されたアンテナは、誘電体アンテナ、あるいはチップアンテナと呼ばれており、例えば特許文献3、4に開示されているものが知られている。
図10に示す特許文献3に記載のアンテナ920では、放射電極924の開放端部と接地電極923とを高誘電体の基板921上で近接させており、開放端の形状を工夫することで容量性結合量を調整し、これにより広帯域化を図るものとしている。
また、図11に示す特許文献3に記載のアンテナ930は、誘電体基板931上で放射電極933の開放端部933aとグランド電極932に接続された装荷電極935の一端部935aとを対向配置して容量性結合を調整するように構成されており、これにより低周波化を図ってアンテナ930の小型化を実現するようにしている。
特許第2898921号公報 特開2006−196994号公報 特開2001−358515号公報 特開2005−236624号公報
しかしながら、上記従来のアンテナでは、以下のような課題があった。
特許文献1に開示されているような第1の種類の多周波共用アンテナでは、使用する周波数帯が独立に制御できない、あるいは調整できる幅が狭い、といった問題があった。周囲の影響を考慮しない自由空間(或いは簡易系)で設計されたアンテナは,実際に携帯電話の筐体内に内蔵されたときに、通常その特性が大きく変化してしまう。このようなアンテナ特性の変化は、低周波帯と高周波帯とでその程度が異なっているため、それぞれを独立に制御できない場合には、筐体に搭載後の調整作業に多大の時間を要してしまう。
また、特許文献2に開示されているような第2の種類の多周波共用アンテナでは、アンテナのサイズが大きくなってしまうといった問題があった。アンテナサイズを小さくするために狭い空間にこれを配置すると、周波数間の相互干渉が顕著になってきて独立制御性が損なわれたり、狭帯域化してしまう等の問題が生じる。そのため、通常は相互干渉を低減させる観点から、各エレメントの開放端を離れた位置に配置する必要があり、アンテナサイズを小型化することが困難となるといった問題があった。
さらに、主エレメントの開放端とグランドに接続された接地電極間に容量性結合を持たせることで高機能化を図ったアンテナの例は、特許文献3、4に示すようにいくつか公開されているものの、2つのエレメントを有する2周波共用アンテナにおいて、低周波帯用エレメントと高周波帯用エレメントの双方に対して、同時に高機能化を図るために、容量性結合を適用した従来技術はこれまでに知られていない。
そこで、本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、低周波帯用エレメントと高周波帯用エレメントとを備えて各周波帯の調整が容易であり、かつ相互の干渉を低減させつつ小型化可能な2周波共用アンテナを提供することを目的とする。
本発明の2周波共用アンテナの第1の態様は、回路接続部を共用して低周波帯用エレメントと高周波帯用エレメントとに分岐された導体パターンを備える2周波共用アンテナであって、前記低周波帯用エレメントと前記高周波帯用エレメントとが,回路接続部の両端に接続され、それぞれ略反対方向に伸び、それぞれ一つ以上の折返し部を形成してそれぞれの開放端を近接させ、前記2つの開放端の間に前記低周波帯用エレメントの共振をえるための主経路における途中部位を非接触に配置することで前記2つの開放端を分離する分離部が形成されていることを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記折返し部では、前記低周波帯用エレメントと前記高周波帯用エレメントとがそれぞれ略180度に折り返されていることを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記低周波帯用エレメントが折り返されて近接領域を形成し、前記高周波帯用エレメントが折り返されて近接領域を形成し、前記低周波帯用エレメント及び前記高周波帯用エレメントのそれぞれの開放端と前記分離部との距離が、それぞれの近接領域の近接距離より小さくなった容量結合部が備わっている、ことを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記導体パターン及び前記容量性結合部は、平面を含む立体面上に形成されていることを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記低周波帯用エレメントの前記折返し部と前記高周波帯用エレメントの前記折返し部の少なくとも一方に短絡経路を設け、低周波帯または高周波帯の共振周波数を調整することを特徴とする
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記低周波帯用エレメントの前記折返し部と前記高周波帯用エレメントの前記折返し部の少なくとも一方に、それぞれ第一の短絡経路と第2の短絡経路を設け、前記第1の短絡経路で低周波帯共振周波数を調整し、前記第2の短絡経路で高周波帯共振周波数を調整することを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記低周波帯用エレメント及び前記高周波帯用エレメントは、少なくとも前記容量性結合部を形成する部位が誘電体成型物上に形成されていることを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記導体パターンを1つ備え、前記回路接続部を給電点に接続していることを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記回路接続部に更に接地部を備えていることを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、所定の誘電率を有する誘電体板の表裏に前記導体パターンを1つずつ対向させて配置し、一方の前記導体パターンがその前記回路接続部を前記給電点に接続して給電用導体パターンを形成し、他方の前記導体パターンがその前記回路接続部を前記接地点に接続して接地用導体パターンを形成しており、前記給電用導体パターンと前記接地用導体パターンのそれぞれの前記低周波帯用エレメント同士及び前記高周波帯用エレメント同士を、前記開放端の近傍で短絡していることを特徴とする。
本発明の2周波共用アンテナの他の態様は、前記給電用導体パターン及び前記接地用導体パターンのそれぞれの中央部分が、前記誘電体板より高い誘電率を有する高誘電体で内包されていることを特徴とする。
本発明によれば、低周波帯用エレメントの開放端と高周波帯用エレメントの開放端との間に低周波帯用エレメントの一部からなる分離部を設け、相互の干渉を低減させ、容易に各周波帯を個別に調整が可能であり、同時に各開放端と分離部との間で容量性結合部を形成することにより、小型化、及び広帯域化が可能な2周波共用アンテナを提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態における2周波共用アンテナについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
本発明の第1の実施の形態に係る2周波共用アンテナを、図1に示す平面図を用いて以下に説明する。本実施形態の2周波共用アンテナ100は、回路接続部101を共有して導体パターン102が低周波帯用エレメント110と高周波帯用エレメント120とに分岐されている。本実施形態の回路接続部101は、給電点に接続された給電部となっている。
低周波帯用エレメント110及び高周波帯用エレメント120のそれぞれにおいて、折返し部111、121を形成することでそれぞれの開放端112、122を近接させるようにしている。導体パターン102をこのように形成することで、アンテナエレメント110、120の占める空間を小さくしている。
折返し部111、121は、低周波帯用エレメント110及び高周波帯用エレメント120を180度に折り返して形成するのが好ましく、これにより低周波帯用エレメント110及び高周波帯用エレメント120が各折返し部111、121の前後でほぼ2分されることで、2周波共用アンテナ100の小型化を図ることが可能となる。
2つの開放端112と122とを近接させて配置すると、相互の干渉が顕在化してそれぞれの基本特性が大きく乱れてしまい、それぞれのアンテナ特性を調整するのが極めて困難になってしまう。本実施形態の2周波共用アンテナ100では、2つの開放端112と122との間に低周波帯用エレメント110の中央部位を介して配置させることで、両者を分離する分離部113を形成するようにしている。
2つの開放端112、122の間に電流の強い分離部113を介在させるようにすることで、両者の相互干渉を低減することが可能となる。また、分離部113を低周波帯用エレメント110の一部で形成していることから,2周波共用アンテナ100を大型化させることなくこれを配線することができる。
分離部113と開放端112及び122との間は、それぞれ所定長さだけ平行に近接させて配置するようにしており、これにより開放端112と分離部113との間に容量性結合130aが形成され、開放端122と分離部113との間にも容量性結合130bが形成される。
上記のように形成された2周波共用アンテナ100では、分離部113を設けることで低周波帯用エレメント110と高周波帯用エレメント120との相互干渉を低減させることが可能となるのに加えて、容量性結合130aが低周波帯用エレメント110の小型化に寄与する一方、容量性結合130bが下記のように高周波帯の広帯域化に寄与している。
低周波帯用エレメント110には高周波帯の共振周波数付近に高調波が存在しているが、容量性結合130bを調整することで、このような高調波を取り込んで高周波帯の一層の広帯域化を図ることができる。容量性結合のない場合、共振周波数において、電流強度の高い部分は高周波帯用エレメント内に集中する。容量性結合を介して、低周波帯用エレメントと結合することによって、共振周波数付近での電流強度の大きい部分は容量性結合部130bを通じて低周波帯用エレメント110側にも広がるようになる。さらに、低周波帯用エレメントに高次共振モードが高周波帯用エレメントの共振周波数に近接して存在した場合、その共振状態における電流強度の高い部分は、低周波帯用エレメント110全体に広がる。つまり、大幅な広帯域化を達成することが可能となる。
容量性結合130a、130bを形成する範囲、すなわち低周波帯用エレメント110の開放端112と分離部113、及び高周波帯用エレメント120の開放端112と分離部113、のそれぞれ平行に近接配置されている長さは、低周波帯用エレメント110の小型化や高周波帯の広帯域化を図るために、適宜調整することができる。
図1では、導体パターン102及び容量性結合部130が略平面状に形成されている2周波共用アンテナ100の実施例を示している。しかし、導体パターン102及び容量性結合部130は1つの平面上に形成されている必要はなく、これらは立体面上に任意に形成することができる。一例として、導体パターン102及び容量性結合部130の形状が立体的に変形している2周波共用アンテナ100’を図2に示す。
図2では、低周波帯用エレメント110及び高周波帯用エレメント120が略垂直に設置され、それぞれが屈曲した形状を有している。また、各エレメントの開放端112、122と分離部113とが略水平に配置され、容量性結合部130が水平方向に形成されている。
上記の通り、本実施形態の2周波共用アンテナ100は、図1のように平面上に形成しても良いし、図2のように立体的に形成しても良く、例えば収納する筐体の形状に応じて2周波共用アンテナ100の形状を決定することができる。
本実施形態の2周波共用アンテナ100では、折返し部111、121の近傍にそれぞれ第1の短絡経路114と第2の短絡経路124を設けており、それぞれの設置位置で共振周波数を調整できるようにしている。すなわち、第1の短絡経路114の設置位置を調整することにより、低周波帯共振周波数を調整することができ、第2の短絡経路124の設置位置を調整することにより、高周波帯共振周波数を調整することができるように構成されている。共振周波数を調整するにあたり、当然各エレメントの開放端部分を切って変更することも可能である。しかし、開放端付近の電界強度の高い部分では、エレメントの長さ(共振長)に加えて、多かれ少なかれ相互結合に伴う変動分が加わり、切った分に対する線形性を保った調整が難しい。その点本実施形態のような調整方法を用いた場合、開放端付近の条件は一定であり、容易に共振周波数の調整を行うことが可能である。
2周波共用アンテナ100において容量性結合の制御を図るためには、容量性結合部130を誘電率の高い誘電体上に形成するのが好ましい。分離部113と開放端112、122との間の容量性結合を誘電体上で行わせるようにすることで、2周波共用アンテナ100の小型化や広帯域化の調整を容易に行うことができる。さらに,低周波用エレメント110,及び高周波帯用エレメントを誘電率の高い誘電体上に形成すれば、波長短縮効果により小型化が可能となる。
本実施形態の2周波共用アンテナ100に図3に示すような接地部103を追加することで、逆Fタイプ給電を行わせるようにすることも可能である。接地部103は、給電部である回路接続部101と所定の間隔で平行に設置されており、この間隔を調整することで、入力インピーダンスを調整することが可能となる。つまり調整次第で、地板に近接して配置しても整合が可能となる.
本発明の第2の実施形態に係る2周波共用アンテナを、図4に示す平面図を用いて以下に説明する。本実施形態の2周波共用アンテナ200は、所定の誘電率を有する誘電体板201の両面に、それぞれ導体パターン202、203を配置した構造としている。ここでは、誘電体板201の裏側に配置された導体パターンを給電用導体パターン202とし、誘電体板201の表側に配置された導体パターンを接地用導体パターン203としている。
給電用導体パターン202及び接地用導体パターン203はともに、第1の実施形態の2周波共用アンテナ100と同様の構造を有するものであり、それぞれ低周波帯用エレメント210、230と高周波帯用エレメント220、240とを備えている。また、給電用導体パターン202の回路接続部204は図示しない給電点に接続されており、接地用導体パターン203の回路接続部205は図示しない接地点に接続されている。このとき,給電用導体パターン202と接地用導体パターン203は同一形状である必要はなく、それぞれ独立に分離部の長さ、容量結合部の長さ等は個々に設定できる。
また、本実施形態の2周波共用アンテナ200では、給電用導体パターン202の低周波帯用エレメント210及び高周波帯用エレメント220のそれぞれの開放端212、222の近傍に短絡点215、225が設けられている。同様に、接地用導体パターン203にも、低周波帯用エレメント230及び高周波帯用エレメント240のそれぞれの開放端232、242の近傍に短絡点235、245が設けられている。そして、低周波帯用エレメント210、230の短絡点215と235とが短絡され、高周波帯用エレメント220、240の短絡点225と245とが短絡されている。
本実施形態の2周波共用アンテナ200では、低周波帯及び高周波帯のそれぞれで複共振を実現して広帯域化することが可能となる。また、地板250との距離を短くした低姿勢動作を図ることもできる。さらに、第1の実施形態と同様に、給電用導体パターン202の折返し部211と221とに設けられた第1の短絡経路214と第2の短絡経路224、及び接地用導体パターン203の折返し部231と241とに設けられた第1の短絡経路234と第2の短絡経路244が存在する。これらの4つの短絡経路を調整することで多彩な特性調整を容易に実現することができる。例えば、短絡経路214と短絡経路234の位置を同じだけ変更することで低周波帯の共振周波数のみを変更することができ、短絡経路214と短絡経路234の変更量に差をつけることによって、低周波帯の帯域幅(入力インピーダンス)を調整することができる。高周波帯に関しても同様であり、共振周波数のみならず、短絡経路の組み合わせで、広い調整幅を確保できる.
本発明の第3の実施形態に係る2周波共用アンテナを、図5に示す平面図を用いて以下に説明する。本実施形態の2周波共用アンテナ300は、第2の実施形態の2周波共用アンテナ200の中央部を誘電率の高い誘電体301で覆うように形成されている。すなわち、給電用導体パターン202及び接地用導体パターン203のそれぞれの中央部分を、誘電体板201より高い誘電率を有する高誘電体301で内包した構造としている。
給電用導体パターン202の分離部213と開放端212、222との間、及び接地用導体パターン203の分離部233と開放端232、242との間でそれぞれ形成される容量性結合が、ともに高誘電体301内部に形成されるようにすることで、容量性結合を形成する空間を小さくすることが可能となる。これにより、第1の実施形態と同様の低周波帯用エレメント210、230の小型化と高周波帯の広帯域化を、限られた空間内の容量性結合で実現することが可能となる
給電用導体パターン202の折返し部211、221、及び接地用導体パターン203の折返し部231、241は、それぞれ所定範囲だけ高誘電体301で覆わずにともに露出させている。これにより、折返し部211、221、231、241のそれぞれに設けられた短絡経路214、224、234、244の設置位置を変化させることで、それぞれの経路長を容易に調整することが可能となる。
上記のように構成された本実施形態の2周波共用アンテナ300は、給電用導体パターン202及び接地用導体パターン203の中央部分を高誘電体301で覆うようにしたことで、2周波共用アンテナ300の一層の小型化と容量性結合の増強を図ることができる。
本発明の2周波共用アンテナでは、低周波帯用エレメントの開放端と高周波帯用エレメントの開放端との間に分離部を設け、さらに各開放端と分離部との間で容量性結合を形成するように構成していることから、上記の第1から第3のいずれの実施形態においても、低周波帯と高周波帯との干渉を大幅に低減させることができ、それぞれの特性を独立して制御することが可能となっている。
低周波帯と高周波帯との独立制御性を評価した一実施例として、第3の実施形態の2周波共用アンテナ300において、低周波帯用エレメント210、230の短絡経路214、234の位置を調整して低周波帯共振周波数を調整したときの高周波帯共振周波数への影響(周波数の変化)、及び高周波帯用エレメント220、240の短絡経路224、244の位置を調整して高周波帯共振周波数を調整したときの低周波帯共振周波数への影響を、図6(a)に示す。また、比較のために同一サイズの高次モード使用の従来の平行2線アンテナの結果についても、図6(b)に示している。なお、従来の平行2線アンテナでは、本実施形態のような高周波用エレメント、及び分離帯は形成されていない。
図6において、上段のケース1は低周波帯共振周波数を調整したときの高周波帯共振周波数への影響を示しており、下段のケース2は高周波帯共振周波数を調整したときの低周波帯共振周波数への影響を示している。図6(a)より、本実施形態の2周波共用アンテナ300では、低周波帯と高周波帯を比較的独立に制御することができることが明らかである。これに対し、図6(b)に示す従来の高次モード使用の平行2線アンテナでは、 低周波帯のみ、或いは高周波帯のみといった調整が難しく、高周波帯に関しては調整幅が狭いことがわかる。
また、本実施形態の2周波共用アンテナ300のVSWR(電圧定在波比)について、従来の平行2線アンテナとの比較を図7に示す。同図(a)、(b)は、それぞれ低周波帯と高周波帯におけるVSWRの比較を示している。利用帯域である低周波帯の帯域10、及び高周波帯の帯域11,12において、本実施形態の2周波共用アンテナ300のVSWR20は、ともに低く抑えられて良好な特性を示している。
本実施形態の2周波共用アンテナ300は、従来の平行2線アンテナに比べて小型化されているが、低周波帯10における2周波共用アンテナ300のVSWR20は、従来の平行2線アンテナのVSWR30に比べてほぼ同程度の特性が得られている。これから、本実施形態の2周波共用アンテナ300は、VSWR特性を劣化させることなく小型化が可能であることがわかる。
また、高周波帯11、12では、2周波共用アンテナ300のVSWR20が広帯域にわたって低く抑えられて良好な特性を示している。このように、本実施形態の2周波共用アンテナ300では、低周波帯の特性と高周波帯の特使を、相互に干渉することなく独立して調整することが可能なことから、ともに良好な特性を得ることができる。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る2周波共用アンテナの一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における2周波共用アンテナの細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1の実施形態に係る2周波共用アンテナの平面図である。 本発明の形状の異なる第1の実施形態に係る2周波共用アンテナの平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る2周波共用アンテナの別の実施例を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る2周波共用アンテナの平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る2周波共用アンテナの平面図である。 低周波帯と高周波帯の調整幅を評価した結果を示す図である。 第3の実施形態に係る2周波共用アンテナのVSWRを従来の平行2千アンテナと比較した図である。 従来の2周波共用アンテナを示す平面図である。 従来の2周波共用アンテナを示す平面図である。 従来の2周波共用アンテナを示す斜視図である。 従来の2周波共用アンテナを示す斜視図である。
符号の説明
100、200、300 2周波共用アンテナ
101、204、205 回路接続部
102、202、203 導体パターン
103 接地部
110、210、230 低周波帯用エレメント
111、121、211、221、231、241 折返し部
112、122、212、222、232、242 開放端
113、213、233 分離部
114、124、214、224、234、244 短絡経路
120、220、240 高周波帯用エレメント
130 容量性結合
201 誘電体板
215、225、235、245 短絡点
250 地板
301 高誘電体

Claims (11)

  1. 回路接続部を共用して低周波帯用エレメントと高周波帯用エレメントとに分岐された導体パターンを備える2周波共用アンテナであって、
    前記低周波帯用エレメントと前記高周波帯用エレメントとが,回路接続部の両端に接続され、それぞれ略反対方向に伸び、それぞれ一つ以上の折返し部を形成してそれぞれの開放端を近接させ、
    前記2つの開放端の間に前記低周波帯用エレメントの共振をえるための主経路における途中部位を非接触に配置することで前記2つの開放端を分離する分離部が形成されている
    ことを特徴とする2周波共用アンテナ。
  2. 前記折返し部では、前記低周波帯用エレメントと前記高周波帯用エレメントとがそれぞれ略180度に折り返されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の2周波共用アンテナ。
  3. 前記低周波帯用エレメントが折り返されて近接領域を形成し、
    前記高周波帯用エレメントが折り返されて近接領域を形成し、
    前記低周波帯用エレメント及び前記高周波帯用エレメントのそれぞれの開放端と前記分離部との距離が、それぞれの近接領域の近接距離より小さくなった容量結合部が備わっている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の2周波共用アンテナ。
  4. 前記導体パターン及び前記容量性結合部は、平面を含む立体面上に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の2周波共用アンテナ。
  5. 前記低周波帯用エレメントの前記折返し部と前記高周波帯用エレメントの前記折返し部の少なくとも一方に短絡経路を設け、低周波帯または高周波帯の共振周波数を調整する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の2周波共用アンテナ。
  6. 前記低周波帯用エレメントの前記折返し部と前記高周波帯用エレメントの前記折返し部の少なくとも一方に、それぞれ第一の短絡経路と第2の短絡経路を設け、前記第1の短絡経路で低周波帯共振周波数を調整し、前記第2の短絡経路で高周波帯共振周波数を調整する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の2周波共用アンテナ。
  7. 前記低周波帯用エレメント及び前記高周波帯用エレメントは、少なくとも前記容量性結合部を形成する部位が誘電体成型物上に形成されている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の2周波共用アンテナ。
  8. 前記導体パターンを1つ備え、前記回路接続部を給電点に接続している
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の2周波共用アンテナ。
  9. 前記回路接続部に更に接地部を備えている、
    ことを特徴とする請求項9に記載の2周波共用アンテナ。
  10. 所定の誘電率を有する誘電体板の表裏に前記導体パターンを1つずつ対向させて配置し、
    一方の前記導体パターンがその前記回路接続部を前記給電点に接続して給電用導体パターンを形成し、他方の前記導体パターンがその前記回路接続部を前記接地点に接続して接地用導体パターンを形成しており、
    前記給電用導体パターンと前記接地用導体パターンのそれぞれの前記低周波帯用エレメント同士及び前記高周波帯用エレメント同士を、前記開放端の近傍で短絡している
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の2周波共用アンテナ。
  11. 前記給電用導体パターン及び前記接地用導体パターンのそれぞれの中央部分が、前記誘電体板より高い誘電率を有する高誘電体で内包されている
    ことを特徴とする請求項10に記載の2周波共用アンテナ。

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