JP2008243983A - 薄膜太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】欠陥の低減ができ、表面の平坦性を向上させることができ、しかも、製膜温度の低温下を可能とした、薄膜太陽電池の光吸収層の製造方法を提供する。
【解決手段】太陽電池を構成する、入射光によりキャリアを生成する光吸収層について、X、YおよびZの各成分を、MBE装置20内において、基板10に形成されている裏面電極11上に蒸着して、XYZ2の化合物膜を形成する際に、X、YおよびZの各成分の各凝集エネルギのうち、最も高い凝集エネルギより高い光子エネルギを、光照射装置30を用いて与えることができる波長の光を照射する。
【選択図】図3

Description

本発明は、I-III-VI族半導体材料薄膜を光吸収層に用いた太陽電池の製造方法に関し、特に、Cu(In1-X,GaX)Se2で表されるCIGS系材料の薄膜を光吸収層に用いた太陽電池の製造方法に関する。
I-III-VI族半導体材料のうち、特に、Cu(In,Ga)Se2(CIGSと略記する)系太陽電池は、薄膜太陽電池の中では最も変換効率が高く、長期信頼性も実証されている。このことから、次世代太陽電池の有力候補として位置付けられる。現在、CuInSe2(以下、CISと略記する)とCuGaSe2(以下、CGSと略記する)との混晶であるCu(In1-xGax)Se2(CIGSと略記する)薄膜太陽電池について、多結晶Si太陽電池に匹敵する変換効率が複数の研究機関で達成されるようになった。さらに、太陽電池の理想的な禁制帯幅1.4eVをもつワイドギャップCIGS太陽電池の研究開発が進めば、大幅な変換効率の改善が期待できる。一方、大面積モジュールの変換効率も薄膜系の中では、最も高い変換効率13%が達成され、市場投入に向けた技術開発が活発化している。
CIGS系の製膜法は、これまでに、多源蒸着法、セレン化法、スパッタ法、スプレー法、電着法、スクリーン印刷法、レーザブレーション法、ハロゲン輸送法、ホットウォール法、MOCVD法(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属化学気相蒸着法)など多くの製膜法が報告されている(非特許文献1参照)。現在、小面積で最も高い変換効率が得られているのは、米国国立再生可能エネルギ研究所(NREL)が開発した多源蒸着法の一種である3段階法である(非特許文献2、3、4参照)。この方法は、第1段階でIn、Ga、Seを照射し、(In,Ga)Seを形成する。次に、基板温度を550℃に上昇して、Cu、Seのみを照射すると、徐々にCu過剰組成となる。この段階における膜は、Cu2Se-In2Se3擬2元系相図から、液相Cu2-xSeと固相CIGSの2相共存状態となり、Cu2-xSeがフラックスとして働き結晶粒の急激な大粒径化が起こる。一方、このCu2-xSeは、低抵抗で太陽電池特性に悪影響を与える。この影響を低減するため、第3段階で、In、Ga、Seを照射することによって、わずかにIII族過剰な組成となるように制御する。このようにして得られたCIGS薄膜は、カルコパイライト型構造となり、大粒径で、従来の蒸着法に比べて、結晶学的に高品質な薄膜結晶となる。また、Mo基板側に向かってGa濃度が直線的に増加し、それに伴い禁制帯幅が連続的に変化したグレーデッド・バンドギャップ Cu(In,Ga)Se2薄膜が形成される。
小長井誠編著、「薄膜太陽電池の基礎と応用」第5章 Cu(In,Ga)Se2系薄膜太陽電池p.178-192、オーム社(2001年1月). M. A. Contreras, B. Egaas, K. Ramanathan, J. Hiltner, A. Swartzlander, F. Hasoon, and R. Noufi: Progress in photovoltalic, 7(4)(1999) p.311-316. A. M. Gabor, J. R. Tuttle, D. S. Albinm. A. Contreras and R. Noufi: Appl. Phys. Lett, 65 (2)(1994)p.198-200. J. R. Tuttle, M. A. Contreras, M. H. Bode, D. Niles, D. S. Albin, R. Matson, A. M. Gabor, A. Tennant and R. Noufi: Appl. Phys. Lett, 77(1)(1995) p.1-9.
CIGS太陽電池の変換効率は、現在、小面積セルで18-19%が達成されているが、理論的な変換効率は、22%程度とされ、まだ改善の余地がある。これらの高効率太陽電池は、すべて3段階法で作製されたものである。しかしながら、3段階法で得られるCIGS薄膜は、必ずしも、完全でなく、多くの格子欠陥を含む。CIGS薄膜内の格子欠陥は、光キャリアの再結合中心となり、CIGS太陽電池の変換効率の制限要因となっている。したがって、さらなる高効率化には欠陥の低減が可能な高品質CIGS薄膜形成技術が必要となる。
また、CIGS太陽電池を形成する際、表面平坦性が重要である。しかし、従来法では必ずしも、平坦でない。
さらに、従来のCIGS製膜法で良好な薄膜結晶を得るためには、製膜温度を500℃程度にする必要がある。現在は、ガラスや金属箔基板が用いられている。このため、基板材料の選択が限定されるのみならず、装置コストや製造時間の短縮も課題となっている。従って、現状のCIGS薄膜製造プロセスでは製膜温度の低温化が重要な課題となっている。
本発明は、欠陥の低減ができ、表面の平坦性を向上させることができ、しかも、製膜温度の低温下を可能とした、薄膜太陽電池の光吸収層の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、入射光によりキャリアを生成する光吸収層を有する太陽電池の製造方法において、
前記光吸収層を、X、YおよびZの各成分を、前記裏面電極上に蒸着して、XYZ2の化合物膜を形成するに際し、
前記X、YおよびZの各成分の各凝集エネルギのうち、最も高い凝集エネルギより高い光子エネルギを与えることができる波長の光を照射することを特徴とする。
ここで、前述した解決手段は、次のようにすることができる。
前記Xが、Cuであり、前記照射する光の波長が355nmより短い波長であることができる。
また、前記Yが、In、GaおよびAlのうちの少なくとも1種であり、前記Zが、S、SeおよびTeのうちの少なくとも1種であることができる。
さらに、前述した各態様において、太陽電池を、例えば、次のように製造することができる。すなわち、基板上に、裏面電極、光吸収層、バッファ層、半絶縁層および透明導電膜の各膜が、この順に積層して製造することができる。また、基板上に、透明導電膜、半絶縁層、バッファ層、光吸収層および裏面電極の各膜が、この順に積層して製造することができる。
以下、実施形態について、図面を参照に説明する。
図1に、実施形態が適用されるCIGS太陽電池の構造の一例を示す。まず、図1(a)に示す太陽電池は、基板10側から、裏面電極11、光吸収層12、バッファ層13、半絶縁層14、透明導電膜15と、この順に有する。本実施形態の場合、透明導電膜15の上に、さらに、反射防止膜16、表面電極17と、が設けられている。本実施形態の太陽電池は、サブストレート(substrate)型の構造のセルであり、ZnO:Al側から光を照射する。ZnO:Alの禁制帯幅は、約3.3eVであるため、これよりもエネルギの高い短波長側の光は、ほとんど光吸収層12において吸収される。
また、図1(b)に示すように、本実施形態の太陽電池は、基板上に、透明導電膜、半絶縁層、バッファ層、光吸収層および裏面電極の各膜が、この順に積層して製造することができる。
基板10は、例えば、ガラス基板、より具体的には、ソーダライムガラス(SLG)を用いることができる。ソーダライムガラスの利点は低コストであること、また熱膨張係数がCu(In、Ga)Se2とほぼ等しいことが挙げられる。もちろん、基板は、ソーダライムガラスに限定されず、多結晶基板、単結晶基板などが用いることができる。
裏面電極11は、基板上に、外部との接続のために設けられる。例えば、Mo薄膜等が用いられる。Mo薄膜は、現在のところ、最も、CIGSと良好なオーミック接続を形成するのに適していると考えられている。これらは、例えば、直流スパッタ法等により形成することができる。
一方、表面電極17は、透明導電膜15に、外部との接続のために設けられる。表面電極17としては、例えば、Cu、Al、Au等の薄膜が用いられるが、n型半導体とのオーミック接触の関係および低抵抗で安価なことから、通常Alが用いられることが多い。これらは、例えば、真空蒸着等により形成することができる。表面電極17は、下地として、Ni、Cr、NiCrなどの蒸着膜を設け、その上に、Al、Auなどの薄膜を積層した積層膜とすることができる。このような積層膜とすることにより、例えば、表面電極17の透明導電膜15への付着強度を上げることができる。また、表面電極17を格子状にすることで、表面側からの入射を透過させ、効率よく電流を取り出すことができる。裏面電極11および表面電極17の構成は、例示した材料に限られないことはもちろんである。また、裏面電極11および表面電極17には、それぞれ、リード線18、19が接続される。
光吸収層12は、入射光によりキャリアを生成させ、当該キャリアにより起電力を生成する、発電に寄与する層である。この層は、XYZ2と表記される半導体により構成される。ここで、XはCu、YはIn、GaおよびAlのうち少なくとも1種、ZはS、SeおよびTeの少なくとも1種から選ばれるものとすることができる。これらの元素によって構成される半導体は、具体的には、カルコパイライト系半導体と称される。カルコパライト系半導体は、例えば、I-III-VI2と表記される。カルコパイライト系半導体の格子定数と禁制帯幅との関係を、図2に示す。これらカルコパイライト系半導体の1種または2種以上を組み合わせて、最適な禁制帯幅の半導体を構成することができる。例えば、I-(IIIx,III1-x)-VI2、I-III-(VIy,III1-y)2、I-(IIIx,III1-x)-(VIy,III1-y)2とが挙げられる。典型的なものとして、CuInSe2(CIS)、CuGaSe2(CGS)とを混晶させた、CIGSと称される、Cu(In1-x、Gax)Se2が知られている。もちろん、本発明はこれに限られない。図2に示すように、AgInTe2(Eg=0.89eV)からCuAlS2(Eg=3.5eV)の広い範囲の半導体を、単独で、または、組み合わせて用いることができる。
この光吸収層12は、本実施形態では、CIGS(Cu(In,Ga)Se2)薄膜により形成される。CIGS(Cu(In,Ga)Se2)の製膜には、多源蒸着法、セレン化法、スパッタ法、スプレー法、電着法、スクリーン印刷法、レーザブレーション法、ハロゲン輸送法、ホットウォール法、MOCVD法(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属化学気相蒸着法)など多くの製膜法が用いられている。本実施形態では、多元蒸着法の一種であるMBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシー)法を用いて、3段階に分けて行う、3段階法によりCIGS(Cu(In,Ga)Se2)薄膜を生成する。さらに本発明では、パルスレーザ光を照射しながら薄膜の作製を行う、LAD(Laser Assisted Deposition:レーザ・アシスト蒸着)法によりCIGS薄膜を作製する。
バッファ層13は、光吸収層との電気的接合を形成するための層である。バッファ層はZnS、CdS、ZnO、InS等の薄膜により形成することができる。バッファ層はCBD(Chemical Bath Deposition:溶液成長)法、真空蒸着法等によって形成する。最も適した構成として、例えば、約100nm程度のCdSまたはZnS(O、OH)薄膜をCBD法によって成長温度80℃程度で形成することが挙げられる。
半絶縁層14は、バッファ層の上に設けることで、上部電極との漏れ電流の低減および、透明導電膜堆積時のスパッタダメージ低減することができる。半絶縁層14は、例えば、ZnOにより構成される。本実施形態では、例えば、ノンドープZnO焼結体をターゲットとして、RFマグネトロンスパッタ法により堆積することにより形成される。
透明導電膜15は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)薄膜、III族元素(例えば、B、Al、Gaなど)を添加したZnO薄膜より構成される。本実施形態では、ZnO:Alにより構成され、これは、Al2O3を含むZnO焼結体をターゲットとして、RFマグネトロンスパッタ法により堆積することにより形成される。
反射防止膜16は、例えば、MgF2により構成される。本実施形態では、粉末のMgF2を真空蒸着法により堆積することにより形成される。
(太陽電池の製造方法について)
以下、前述した太陽電池の製造について説明する。本実施形態では、太陽電池の製造は、直流スパッタ装置(図示せず)、光吸収層作製装置(図3参照)、溶液成長装置(図示せず)、RFマグネトロンスパッタ装置(図示せず)、真空蒸着装置(図示せず)が用いられる。
光吸収層製造装置は、図3に示すように、MBE装置20と、製膜中の膜に対して、光照射するための光照射装置30と、コントローラ40と、を備えている。
MBE装置20は、図3に示すように、内部を真空状態に保持するチャンバ21、真空ポンプ、真空ゲージ等の真空排気系(図示せず)と、分子線を生成するための分子線生成装置22と、生成された分子線をモニタするビームフラックスモニタ(BFM)23と、基板10を保持する基板ホルダ25と、基板ホルダ25に支持される基板10を目的の温度とする基板温度制御系24と、前記チャンバ21に設けられ、光ビームを透過させるための光学ウインドウ26と、を有する。
真空排気系は、例えば、油回転ポンプ−拡散ポンプにより構成することができる。この場合、到達真空度は10-9 Torr台とすることができる。なお、図示していないが、本実施形態では、試料交換室を設けている。この試料交換室は、例えば、ターボ分子ポンプを用いて、廃棄する構成とすることができる。
分子線生成装置22は、原子、分子などのビームを生成するKセル(クヌーセンセル)221−224を有する。各Kセル221−224には、それぞれ抵抗加熱などによるヒータ225−228を有する。これらのKセル221−224には、それぞれ、分子線(原子の場合を含む)を生成すための物質が入れられる。本実施形態では、4個のKセルに、Cu、In、Ga、Seが、個別に入れられる。この分子線生成装置22は、各Kセルからの分子線のフラックス量、放射タイミング等について制御するための機構、たとえば、シャッタ、絞り、蒸発源の温度を測定する温度センサ(いずれも図示せず)等を備えている。蒸発源の温度は、コントローラ40に送って、表示装置の画面に表示させることができる。また、記憶装置において記憶させることができる。
また、分子線のフラックス量は、Kセルにおける蒸発源温度と、対象となる物質の蒸気圧とにより定まる。このため、物質ごとに、使用するKセルの蒸発源温度と蒸気圧との関係を予め求めておくことにより、BFMの情報を参照しつつ、使用するKセルの蒸発源温度を制御して、フラックスの放出タイミングおよびフラックス量を制御することができる。Kセルからのフラックス量は、すべての成分を同時に蒸着することができる(同時蒸着法)。また、一部または全部の成分を、蒸発タイミングを変えて、段階的に蒸発させて、蒸着することができる。例えば、Seを全期間にわたって蒸発させつつ、InおよびGaを第1段階に、Cuを第2段階、並びに、InおよびGaを第3段階に、それぞれ蒸着することができる(3段階法)。
Kセルの蒸発源温度と蒸気圧との関係は、コントローラ40の記憶装置に記憶させ、コントローラ40により表示装置に、例えば、グラフ、表等の形式により表示させることができる。
BFM23は、前述したKセル221−224から発生する、原子、分子のフラックス量を測定するためのセンサである。BFM23の出力は、コントローラ40に送られ、記録される。一方、このBFM23の情報を用いて、Kセルからのフラックス量を制御することもできる。
基板ホルダ25は、光吸収層を生成するための基板10を保持するためのものである。この基板ホルダ25には、後述する基板温度制御系24を構成するヒータ241、温度計測のためのセンサ等が設けられる。また、この基板ホルダ25に保持される基板10は、裏面電極11が設けられた基板10である。なお、基板ホルダ25は、図示しない回転装置を有する。この回転装置により、基板10を回転させつつ、蒸着を行うことができる。基板を回転させることにより、堆積される膜を均一化しやすくするとともに、レーザ光の基板への照射密度を実効的に下げることに利用することもできる。
また、基板ホルダ25は、図示していない、上下移動をする機構を備えている。これにより、蒸発源と基板との間隔を変えることが可能となる。
基板温度制御系24は、基板ホルダ25に設けられ、保持される基板10を加熱するためのヒータ241と、基板温度を測定するための温度センサ242(例えば、熱電対)と、が設けられる。温度センサ22から出力される温度情報は、後述する温度調節器244およびコントローラ40に送られる。
また、基板温度制御系24は、発熱させるためのヒータ241に電流を供給する電源243と、電源243からヒータ241への出力電力を制御する温度調節器244とを有する。温度調節器244は、目標の基板温度となるように、温度センサ242からの温度情報を用いてフィードバック制御をおこなうことができる。なお、基板温度の制御についても、コントローラ40により、予め定めた温度プロファイルに従って、基板10を指定の温度に保つよう制御する構成としてもよい。
前述した温度センサ242による基板温度は、正確には、基板10の裏面における温度である。そのため、必要に応じて、キャリブレーションを行う。たとえば、図4に示すように、サーモパイル249を用いて、基板表面の温度を測定して、温度の校正を行うことができる。
光照射装置30は、光ビームを放射する光源装置31と、光源装置31から放射された光ビームを、基板ホルダ25に保持される基板10に照射させるよう案内する光学系32と、を有する。光学系32は、ミラー321、シリンダーレンズ322等を有する。光源装置31は、例えば、いずれも図示していないが、レーザ光源と、レーザ光源をパルス駆動するレーザ駆動装置と、出力レベルを調節するための減衰器と、を有する。レーザ光源としては、エキシマレーザ、YAGレーザ等を用いることができる。これらを、用いる波長に応じて利用する。また、光源は、レーザ光に限られない。エキシマランプ、水銀灯などの放電等を用いることもできる。
レーザ駆動装置は、コントローラ40により制御され、照射光をパルス光とするとともに、パルス光を断続的に放射させることができる。たとえば、パルス幅、パルス繰り返し周波数等を定めて、目的のレーザパワー密度を設定することができる。これにより、生成中の膜に対して、光ビームをパルス状に照射させることができる。パルス光とすることにより、照射された膜の温度上昇を抑えることが期待できる。コントローラにより設定されるパルス幅、パルス繰り返し周波数は、記憶装置に記憶させるとともに、表示装置に表示させることができる。
コントローラ40は、例えば、汎用の小型コンピュータを用いて構成することができる。もちろん、専用の制御用コンピュータを用いることもできる。本実施形態では、いわゆる、パーソナルコンピュータと称される一般的な小型コンピュータを用いている。このコントローラ40は、図示していないが、CPU、記憶装置、表示装置、入力装置等を有する。
コントローラ40は、温度調節装置244を介して得られる基板温度情報、MBE装置22における蒸発源温度、BFM23により得られるフラックス量等を、グラフ、表などに加工して表示する。例えば、図5に示すように、時間の経過(Time:横軸)に対し、基板温度(Tsub:縦軸上側)の変化と、成分比(縦軸下側)の変化と、をグラフにより表現する画面を生成して、表示装置に表示させる。
なお、Kセルにおける分子等の放射タイミングについては、例えば、後述する制御装置40により、予め定めたプログラムに従って、制御する構成とすることができる。
(太陽電池の製造)
まず、厚さ、例えば、1-3mmのソーダライムガラス(SLG)等の基板10を、洗浄して、表面を清浄な状態としておく。ついで、直流スパッタ装置(図示せず)において、裏面電極を形成するための物質、例えば、Moをターゲットとして、直流スパッタ法により、基板10上に、Moを堆積させて、裏面電極11を設ける。この裏面電極の膜厚は、例えば、0.8μmである。
次に、図3に示す、分子線エピタキシ(MBE)装置20と、光照射装置30と、制御装置40と、を用いて、裏面電極11の上に、リード線接続部分を外して、光吸収層13を設ける。
MBE装置20では、例えば、Seを、光吸収層形成の全期間にわたって蒸発させつつ、InおよびGaを第1段階(図5の1st)に、Cuを第2段階(図5の2nd)、並びに、InおよびGaを第3段階(図5の3rd)に、それぞれ蒸着する(3段階法)。これにより、CIGSを製膜する。CIGS膜の膜厚は、例えば、2μmである。この状態で、CIGS/Mo/SLGの積層構造となっている。このとき、基板温度は、第1段階において300℃、第2段階および第3段階において500℃として行っている。
次に、CIGS/Mo/SLG上に、溶液成長(CBD)法により、たとえば、CdSを堆積してバッファ層13を生成する。このバッファ層13は、50-100nm程度である。最適条件は、CBD-CdS膜の場合、膜厚60nm程度である。
次に、バッファ層13の上に、ノンドープZnO焼結体をターゲットとして、RFマグネトロンスパッタ法により、半絶縁層14を堆積する。この膜厚は、100nm程度である。
次に、CIGS薄膜太陽電池の上部電極として、半絶縁層14の上に、Al2O3を含むZnO焼結体をターゲットとして、RFマグネトロンスパッタ法により、ZnO:Al透明導電膜15を堆積する。この膜の膜厚は、例えば、0.6μm程度である。
透明導電膜15の上に、MgF2を真空蒸着法により堆積させて、反射防止膜16を形成する。この膜厚は、100nm程度である。
ZnO:Al堆積の後、Alを堆積して、表面電極17を設ける。Alはマスクを用いて格子状に1.0〜2.0μm堆積させる。
以上により、CIGS太陽電池が製造される。ここで、本発明の特徴である光吸収層
、特に、CIGSについて、実施例により、さらに詳細に説明する。
(実施例)
<CIGS薄膜の作製>
本実施例では、CIGS薄膜は、膜組成の制御性に優れた分子線蒸着(MBE)装置を用い、レーザ光を照射して、3段階法により作製した(以下、レーザ光照射3段階(LAD)法と称する)。また、比較のために、レーザ光を照射せずに、同じ装置を用いて、3段階法により、CIGS薄膜を作製した(従来の3段階法と称する)。MBE装置として、前述した図2に示す装置を用いた。
蒸着用原料として、高純度Cu、In、Ga(99.9999%)、およびSe(99.999%)を使用した。膜構成元素のフラックス量は、ビームフラックスモニターにより測定し、蒸発源温度によって制御を行った。チャンバ(膜成長室)21は、真空排気系、具体的には、油回転ポンプ−拡散ポンプ系で排気し、到達真空度は10-9 Torr台であった。また、試料交換室は、ターボ分子ポンプを用いた。基板ホルダー(図3)は上下移動と回転が可能である。
CIGS薄膜の作製は以下の手順で行った。最初に、裏面電極に用いるモリブデン(Mo)薄膜を、ソーダライムガラス(SLG、面積:10cm×10cm)基板上に、膜厚1μm程度、スパッタ法で付け、これをMBE装置の試料交換室に設置する。成長室を1×10-8Torr以下まで真空排気した後、各蒸発源温度を上昇させ、各元素のフラックスを調整して所定の膜組成となるように設定し、基板を回転せずに製膜を行った。
図4に3段階法の製膜プロセスを示す。まず、パルスレーザ光を基板表面に照射しながら、第1段階として、基板温度300℃で、In、Ga、Seフラックスを照射し、(InGa)2Se3プリカーサを形成する。
次に、基板温度を500℃に上昇させ、Cu、Seのみを照射する。すると徐々にCu過剰組成となり、第2段階終了時にはCu/(In+Ga)=1.0〜1.2となる。
最後の第3段階で、In、Ga、Seを再び照射し、Cu/(In+Ga)比が0.80〜0.95となるようにIII族過剰な膜にする。さらに、膜中Seの再蒸発を防ぐため、基板温度が240℃になるまでSe照射を行なう。
なお、CIGS薄膜は、第2段階で、相図から、Cu2-xSeとCu(InGa)Se2の2相共存状態となり、Cu2-xSeがフラックスとして働くため、結晶粒子の大粒径化が起こると考えられる。一方、第3段階目でIII族過剰な膜組成にする理由は、この組成範囲で変換効率の高いCIGS太陽電池が得られるためである。
3段階法によるCIGS製膜中に基板の一部に照射したパルスレーザ光の種類と、照射条件は以下の通りである。

{KrFエキシマレーザ(波長:248nm)}
繰り返し周波数:100 Hz
パルス幅:10 ns
基板表面での照射面積:3.5cm
照射エネルギ(パワメータ測定値): 180mJ
1パルス当たりのエネルギ:180 mJ/100 Hz=1.8mJ
1パルス当たりのエネルギ密度:1.8 mJ/3.5 cm2=0.5 mJ/cm2
{YAGレーザ(波長:266nm、355nm、532nm、1064nm)}
繰り返し周波数:10 Hz、
パルス幅:5 ns
基板表面での照射面積:1 cm
照射エネルギ(パワメータ測定値):100mJ
1パルス当たりのエネルギ:100 mJ/10 Hz=10mJ
1パルス当たりのエネルギ密度:10 mJ/1cm2=10 mJ/cm2
(表面平坦性について)
次に、膜の表面平坦性に関する観察結果について述べる。
まず、3段階法によるCIGS製膜中に基板の一部にパルスレーザ光を照射し、得られたCIGS薄膜の表面平坦性をSEM観察により調べた。
レーザ光照射3段階(LAD)法(KrFエキシマレーザ(波長:248nm)を照射)で作成したCIGS薄膜(Ga/(In+Ga)=0.3)の断面および表面のSEM写真を図6に示す。また、比較のために、レーザ光を照射しない従来の3段階法で作製したCIGS薄膜の断面および表面のSEM写真を図7に示す。
図6のSEM写真からは、レーザ光照射3段階(LAD)法では従来の3段階法に比べ、粒径の増大、ボイドの低減による緻密化、膜表面が平坦化されていることがわかった。
図7のレーザ光を照射しない3段階法では、とくに膜表面における結晶成長が未発達である。これに対してレーザ光照射3段階(LAD)法では、表面層の結晶成長が促進され、平坦化も促進されている様子がわかる。
以上のことから、粒径増大と表面平坦化が認められ、変換効率の向上が期待できる。
また、CIGS薄膜のGaの成分比を変化させた場合について述べる。
レーザ光照射3段階(LAD)法と従来の3段階法で作製したCuInSe2薄膜、つまりGa/(In+Ga)=0の場合の断面と表面のSEM写真をそれぞれ、図8と図9に示す。
図8、図9においても、レーザ光照射3段階(LAD)法では従来の3段階法に比べ、粒径の増大、緻密化が促進され、特に表面の平坦化が顕著である。
一方、レーザ光照射3段階(LAD)法により作製した場合と、従来の3段階法で作製した場合のCuGaSe2薄膜、つまりGa/(In+Ga)=1.0の場合のSEM写真をそれぞれ、図10と図11に示す。
図10と図11から明らかなように、レーザ光照射3段階(LAD)法では従来の3段階法に比べ、粒径の増大、粒界低減、緻密化が促進され、特に表面の平坦化が顕著である。このことから、レーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCIGS薄膜の結晶性は、Gaの濃度に依らず、従来の3段階法と比較して良好であることがわかった。
以上のことから、レーザ光照射3段階(LAD)法はCIGS薄膜の粒径の増大、粒界低減による膜の緻密化が促進され、特に表面の平坦化が顕著であり、表面層の欠陥低減に効果的である。したがって、これらを光吸収層として用いることにより、太陽電池の欠陥低減による開放電池と曲線因子が改善され、変換効率の向上が期待できる。
(結晶性(欠陥の低減性)について)
次に、3段階法によるCIGS製膜中に基板の一部にパルスレーザ光を照射し、得られたCIGS薄膜の結晶性をX線回折法とフォトルミネッセンス(Photoluminescence:PL)法で調べた。
図12に、レーザ光照射部分と、照射してない部分のCIGS薄膜について、X線回折強度の比に対するレーザ光波長依存性を示す。図12から、波長266nm以下の波長では、レーザ光照射によりX線回折強度が大きくなり、結晶粒径が増大したことがわかる。各波長とも照射エネルギは一定であること、レーザ光照射時の基板温度の上昇は、基板裏面に設置した熱電対および基板表面をサーモパイルで測定した結果、10℃以内であることから、この効果は、熱エネルギでなく、光子エネルギが関係していると推定される。
また、レーザ光照射部分と、照射してない部分のCIGS薄膜について、バンド端のフォトルミネッセンス(Photoluminescence:PL)強度の比に対するレーザ光波長依存性を図13に示す。バンド間に欠陥などあると、光キャリアが再結合するため、PL強度は弱くなるため、PL強度が強いほど欠陥が少ないと推定できる。図13から、波長266nm以下の波長では、レーザ光照射によりPL強度が大きくなり、欠陥が低減したことがわかる。各波長とも照射エネルギは一定であることから、この効果は熱エネルギでなく、光子エネルギが関係していると推定される。
さらに、図14は、レーザ光照射部分と、照射してない部分のCIGS薄膜について、CIGS太陽電池の変換効率に対するレーザ光波長依存性を示す。図14から、波長266nm以下の波長では、レーザ光照射により変換効率が高くなることがわかる。各波長とも照射エネルギは一定であることから、この効果は熱エネルギでなく、光子エネルギが関係していると推定される。
前述した実施例において用いたレーザ光照射3段階(LAD)法が、波長266nm以下で効果があり、355nm以上で効果がない理由として、次のようなことが考えられる。
Figure 2008243983
構成元素の凝集エネルギ以上の光子エネルギを基板表面に到達した蒸発粒子に与えることにより、多原子分子またはクラスター状になることを抑制し、表面マイグレーションを促進するため、結晶性が改善されたと思われる。波長266nmの光子エネルギは4.66eVであり、355nmでは3.49eVである。一方、CIGS薄膜の構成元素のうちでCuは最も凝集エネルギが高く3.49eVであり、これを分解するにはこれよりも高い光子エネルギを与える必要があり、355nmでは十分でないと考えられる(表1参照)。
(製膜の低温化について)
図15に、レーザ光照射3段階(LAD)法とレーザ光照射なしの従来の3段階法で作製したCuInSe2(Ga/(In+Ga)=0)薄膜のX線回折強度((112))の基板温度依存性測定の結果を示す。CuInSe2(Ga/(In+Ga)=0)薄膜は基板温度200、300、400、500℃の場合において作製した。
図15の黒四角印がレーザ光照射3段階(LAD)法で作製した場合の結果であり、黒三角印がレーザ光照射なしの従来の3段階法で作製した場合の結果である。
図15から、CuInSe2薄膜では、X線回折線強度はレーザ光照射3段階(LAD)法で作製した場合(黒四角印)の、300℃におけるX線回折強度と、レーザ光照射なしの従来の3段階法で作製した場合(黒三角印)の、500℃におけるX線回折強度とは、ほぼ同じと考えられる。
また、図16に、基板温度200、300、400、500℃の場合のレーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の表面、断面SEM写真を示す。また、図17に、基板温度200、300、400、500℃の場合の従来の3段階法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の表面、断面SEM写真図を示す。
図16と図17から、レーザ光照射3段階(LAD)法で基板温度300℃のときに成長した膜のSEM写真と、レーザ光照射なしの従来の3段階法の場合、基板温度500℃で成長した膜のSEM写真と酷似していることがわかる。このことから、レーザ光照射3段階(LAD)法を用いることにより、CuInSe2薄膜の製膜温度の低温化が可能であると考えられる。
CuInSe2薄膜は、CIGSの製膜中に存在し、CIGS薄膜がCuInSe2薄膜上に成長することを考慮すると、レーザ光照射により、CIGS薄膜の製膜温度の低温化が可能であると考えられる。
CIGS薄膜太陽電池のセル構造サブストレート(substrate)型の断面の模式図。 カルコパイライト系半導体の格子定数と禁制帯幅との関係を示す説明図。 MBE装置の概略図。 基板温度較正の模式図。 3段階法によるCIGS薄膜の製膜プロセスを説明する図。 レーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCIGS(Ga/(In+Ga)=0.3)薄膜の表面、断面SEM写真を示す図。 従来の3段階法で作製したCIGS(Ga/(In+Ga)=0.3)薄膜の表面、断面SEM写真を示す図。 レーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の表面、断面SEM写真を示す図。 従来の3段階法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の表面、断面SEM写真を示す図。 レーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCGS薄膜(Ga/(In+Ga)=1.0)の断面SEM写真を示す図。 従来の3段階法で作製したCGS薄膜(Ga/(In+Ga)=1.0)の断面SEM写真を示す図。 レーザ光照射3段階(LAD)法と従来の3段階法で作製したCIGS(Ga/(In+Ga)=0.3)薄膜のX線回折強度比のレーザ光波長依存性を示す図。 レーザ光照射3段階(LAD)法と従来の3段階法で作製したCIGS(Ga/(In+Ga)=0.3)薄膜のPL強度比のレーザ光波長依存性を示す図。 レーザ光照射3段階(LAD)法と従来の3段階法で作製したCIGS(Ga/(In+Ga)=0.3)薄膜の変換効率比のレーザ光波長依存性を示す図。 レーザ光照射3段階(LAD)法と従来の3段階法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜のX線回折線強度((112))の基板温度依存性を示す図。 (a)基板温度200℃において、レーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の断面SEM写真を示す図。(b)基板温度300℃において、レーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の断面SEM写真を示す図。(c)基板温度400℃において、レーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の断面SEM写真を示す図。(d)基板温度500℃において、レーザ光照射3段階(LAD)法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の断面SEM写真を示す図。 (a)基板温度200℃において、従来の3段階法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の断面SEM写真を示す図。(b)基板温度300℃において、従来の3段階法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の断面SEM写真を示す図。(c)基板温度400℃において、従来の3段階法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の断面SEM写真を示す図。(d)基板温度500℃において、従来の3段階法で作製したCIS(Ga/(In+Ga)=0)薄膜の断面SEM写真を示す図。
符号の説明
10:基板、11:裏面電極、12:光吸収層、13:バッファ層、14:半絶縁層、15:透明導電膜、16:反射防止膜、17:表面電極、18、19:リード線、20:分子線エピタキシー(MBE)装置、21:チャンバ、22:分子線生成装置、221、222、223、224:K(クヌーセン)セル、225、226、227、228:ヒータ、23:ビームフラックスモニタ(BFM)、24:基板温度制御系、241:基板ヒータ、242:温度センサ、243:電源、244:温度調節器、249:サーモパイル、25:基板ホルダ、26:光学ウインドウ、30:光照射装置、31:光源装置、32:光学系、321:ミラー、322:シリンダーレンズ、40:コントローラ
学系、321:ミラー、322:シリンダーレンズ、40:コントローラ

Claims (5)

  1. 入射光によりキャリアを生成する光吸収層を有する太陽電池の製造方法において、
    前記光吸収層を、X、YおよびZの各成分を、前記裏面電極上に蒸着して、XYZ2の化合物膜を形成するに際し、
    前記X、YおよびZの各成分の各凝集エネルギのうち、最も高い凝集エネルギより高い光子エネルギを与えることができる波長の光を照射することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、
    前記Xが、Cuであり、
    前記照射する光の波長が、355nmより短い波長であることを特徴とする太陽電池の製造方法。
  3. 請求項1および2のいずれか一項に記載の製造方法において、
    前記Yが、In、GaおよびAlのうちの少なくとも1種であり、
    前記Zが、S、SeおよびTeのうちの少なくとも1種であること、
    を特徴とする太陽電池の製造方法。
  4. 請求項1、2および3のいずれか一項に記載の太陽電池を製造する方法において、
    前記基板上に、裏面電極、光吸収層、バッファ層、半絶縁層および透明導電膜の各膜が、この順に積層されることを特徴とする太陽電池の製造方法。
  5. 請求項1、2および3のいずれか一項に記載の太陽電池を製造する方法において、
    前記基板上に、透明導電膜、半絶縁層、バッファ層、光吸収層および裏面電極の各膜が、この順に積層されることを特徴とする太陽電池の製造方法。
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