JP2008241052A - 熱交換器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱量を大きくして性能を向上せることができるとともに、チューブとフィンとの接合強度を確実に確保でき、かつ安価に製造できる熱交換器を提供すること。
【解決手段】熱交換器は、内部に流体が流れるチューブ2と、チューブ2に接合されるフィン3とを備え、チューブ2およびフィン3のうちの少なくともいずれか一方(図3ではフィン3)の表面には、他方(図3ではチューブ2)との接合部10を避けるようにして、当該一方の母材よりも熱伝導率の大きい薄膜層9が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、熱交換器およびその製造方法に係り、例えばエンジンの冷却水と大気との間で熱交換を行う熱交換器(ラジエータ)およびその製造方法に関する。
従来、エンジンの冷却水等を熱交換器の作用によって冷却することが行われている。このような熱交換器は、冷却水を流す複数のチューブと、チューブの表面間に架設されたフィンとで構成されることが多く、チューブやフィンの材料としては、銅やアルミニウムが一般的である。銅製のチューブおよびフィンを用いる場合、これらは互いに半田付けによって接合されるが、現在では、環境への配慮から鉛を含む半田の使用を避ける傾向にあるため、アルミニウム製のチューブおよびフィンを用い、これらをアルミ鑞で互いに接合することが行われている。
銅はアルミに比べて熱伝導率が2倍程度大きいのであるが、銅製の熱交換器では、チューブとフィンとの間に介在することになる半田の熱伝導率が非常に小さいために、結果として、銅製の熱交換器でもアルミニウム製の熱交換器でも、全体の熱伝導率としては同等であるといえ、性能に大差がない。
また、近年では、耐蝕性能を向上させるために、ステンレス製のチューブおよびフィンを用いることも提案されている(特許文献1)。このような場合、互いを接合するための適当な鑞合金が存在しないため、チューブおよびフィンのそれぞれに銅メッキを施し、互いに銅鑞にて接合することが行われる。また、このような銅製の熱交換器では、表面に銅メッキが施されていることにより、熱伝導率が大きくなって放熱量が増すために、熱交換器としての性能向上が期待される。
一方、熱交換器を金属ではなく、カーボン複合材で形成することも提案されている(特許文献2)。カーボン複合材の熱伝導率は、純銅ほどではないが、アルミニウムや銅メッキに比べて大きいため、フィンの全面に熱を満遍なく伝達でき、放熱量を確実に増大させることができ、性能を向上させることができる。
特開平7−80633号公報 特表平11−503816号公報
しかしながら、特許文献1によれば、チューブとフィンとを予め銅メッキしておき、そして互いに銅鑞にて鑞付けするのであるが、鑞付けされた部分では結局、銅メッキと銅鑞とが一緒になるため、ステンレス製のチューブとフィンとが異種金属である銅にて接合されているのと略同じ状態となり、接合強度を十分に確保できない可能性がある。特に車両に搭載されるような熱交換器では、優れた耐振性能が要求されるため、接合強度を確実に確保できない場合には問題となる。
また、特許文献2によれば、熱交換器の全体がカーボン複合材で形成されているため、高価であり、例えばエンジンの冷却水を流すような大きな熱交換器を製作するうえでは不経済である。
本発明の目的は、放熱量を大きくして性能を向上せることができるとともに、チューブとフィンとの接合強度を確実に確保でき、かつ安価に製造できる熱交換器およびその製造方法を提供することにある。
本発明の請求項1に係る熱交換器は、内部に流体が流れるチューブと、チューブに接合されるフィンとを備え、前記チューブおよびフィンのうちの少なくともいずれか一方の表面には、他方との接合部を避けるようにして、当該一方の母材よりも熱伝導率の大きい薄膜層が形成されていることを特徴とする。
ここで、「接合部」とは、チューブに近接対向する端面を含む部位をいい、実質的には、接合用の鑞材で覆われる部位である。
本発明の請求項2に係る熱交換器は、請求項1に記載の熱交換器において、前記薄膜層は、少なくとも前記フィンの表面に形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る熱交換器は、請求項1または請求項2に記載の熱交換器において、前記母材がアルミニウムであり、前記薄膜層が炭素繊維で形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る熱交換器は、請求項1または請求項2に記載の熱交換器において、前記母材がアルミニウムであり、前記薄膜層が銅メッキで形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る熱交換器の製造方法は、多数の炭素繊維シートを平板状の母材表面に所定の間隔を空けて密着させることで、当該母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を形成した後、前記母材を前記炭素繊維シート間の隙間部分が山折り部分となるように波状加工してフィンを製作し、この後、前記フィンの山折り側の表面を接合部としてチューブに鑞付けすることを特徴とする。
本発明の請求項6に係る熱交換器の製造方法は、波状加工が施された母材の表面に山折り部分を避けるようにして炭素繊維シートを密着させることで、当該母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を有するフィンを製作し、この後、前記フィンの山折り側の表面を接合部としてチューブに鑞付けすることを特徴とする。
本発明の請求項7に係る熱交換器の製造方法は、複数の開口部が設けられた炭素繊維シートを平板状の母材表面に密着させることで、当該母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を有する平坦なフィンを製作し、この後、前記開口部に対応して設けられた前記フィンの貫通孔にチューブを挿通させ、この貫通孔周りの接合部で前記フィンを前記チューブに鑞付けすることを特徴とする。
本発明の請求項8に係る熱交換器の製造方法は、母材が露出したチューブおよびフィンを互いに鑞付けした後、一体とされたチューブおよびフィンにメッキを施して前記母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を形成することを特徴とする。
本発明の請求項9に係る熱交換器の製造方法は、フィンに予めメッキを施して母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を形成しておき、このフィンでのチューブとの接合部に対応した部分の薄膜層を除去し、この後、薄膜層が除去された接合部と前記チューブとを鑞付けすることを特徴とする。
本発明の請求項10に係る熱交換器は、請求項5ないし請求項9のいずれかの製造方法で製造されたことを特徴とする。
以上において、請求項1,10の発明によれば、表面に熱伝導率が大きい薄膜層が形成されているので、チューブ内の流体の熱を薄膜層を通して効率よく放熱でき、熱交換器としての性能を向上させることができる。また、チューブとフィンとの接合部には薄膜層が形成されていないので、それらを同種金属からなる鑞材で接合でき、必要な接合強度を確実に得ることができる。また、接合部に薄膜層が形成されないことで、熱交換器全体の重量軽減にも寄与できる。
フィンは放熱を促す部分であるから、このフィンに薄膜層を設ける請求項2の発明では、フィン全体に熱を満遍なく伝達でき、放熱効率を確実に向上させることができる。
本発明の請求項3,4の発明によれば、前述の目的を達成できるアルミニウムベースの熱交換器を提供できる。
本発明の請求項5〜9の発明によれば、本発明の目的を達成できる熱交換器を、その形態に応じて確実に製造できる。例えば、請求項5,6では、コルゲートフィンタイプの熱交換器を、請求項7では、プレートフィンタイプの熱交換器をそれぞれ製造でき、請求項8,9では、いずれのタイプの熱交換器でも製造できる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る熱交換器1を示す全体図である。本実施形態の熱交換器1は、エンジンの冷却水を空冷するためのものであって、建設機械や輸送車両等に搭載されるものである。熱交換器1は、高温となったエンジンからの冷却水が流れる複数のチューブ2と、チューブ2間に挟まれるようにして接合された波状フィン3とを備えている。
各チューブ2の図中の上端は、エンジンからの冷却水が流入する流入側タンク4と連通しており、図中の下端は、熱交換された冷却水をエンジン側に流出させる流出側タンク5と連通している。従って、流入側タンク4には、冷却水が流入する流入口4Aが突設され、流出側タンク5には、冷却水が流出する流出口5Aが突設されている。流入口4Aとエンジンのウォータジャケットとはホースで繋がれ、流出口5Aとウォータポンプとは同様にホースで繋がれることになる。また、流入側タンク4には給水口6が設けられている。
各タンク4,5は、左右両側の支持プレート7,8で支持されており、各タンク4,5および各支持プレート7,8により枠状に形成されている。そして、この枠内に前述の複数のチューブ2および複数のフィン3が一体とされて配置されている。流入側タンク4内の冷却水は、チューブ2を通って流出側タンク5に至る過程でフィン3を介して大気と熱交換され、冷却される。
図2に熱交換器1の一部を切り出して示すように、一対のフィン3の間においても、複数のチューブ2が所定間隔を空けて配置されている。フィン3は、扁平形状とされた各チューブ2に架け渡されるようにして接合されている。なお、このように波状のフィン3は一般的に、コルゲートフィンと称され、金属製の薄肉板状母材に波状加工を施したものである。また、コルゲートフィンであっても、フィン表面に凹凸部分を設けて表面積を稼いだ形状や、切り起こし加工によりフィン表面に櫛状部分を設けて表面積を稼いだ形状を採用してもよい。
図3には、チューブ2とフィン3との接合部分の断面が拡大して示されている。本実施形態において、チューブ2は、アルミニウム製であり、その厚さ寸法は0.3mm程度である。フィン3も、アルミニウム製であり、その厚さ寸法は0.15mm程度である。フィン3の両面には、母材のアルミニウムよりも熱伝導率の大きい薄膜層9が形成されている。この薄膜層9は、冷却水の熱をフィン3において効率よく伝達させるために形成されており、厚さ寸法が130μm程度の極薄の炭素繊維シートからなる。
炭素繊維シートは、微細点状に塗布された接着剤によりフィン3の表面に密着固定され、固定された状態では、フィン3の表面に対して略全領域で直に面接触している。ただし、フィン3の山折り側の端部、すなわち、チューブ2に対して鑞付けされる接合部10を含むその近傍表面には、薄膜層9が形成されていない。
接合部10周りには薄膜層9が形成されていないが、接合部10周りはチューブ2に非常に近接しており、薄膜層9が存在しなくとも冷却水の熱が十分に伝達されるので、薄膜層9が存在しないことによる実質的な不利益は生じない。また、本実施形態では、チューブ2の表面には熱伝導率の大きい薄膜層が形成されていないが、フィン3との接続部分を除いて薄膜層を形成してもよい。
フィン3のチューブ2に対する鑞付けには、アルミニウムの母材にあわせてアルミ鑞が用いられる。鑞付けの工程は、通常のアルミ製の熱交換器を製造する場合と同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。この際、接合部10表面には薄膜層9が形成されていないため、アルミ鑞11とフィン3との間に薄膜層9が存在せず、チューブ2とフィン3とは同種金属であるアルミ鑞11で確実に固着され、接合強度を確実に確保できる。
このような熱交換器1において、冷却水からの熱は、チューブ2の表面から、アルミ鑞11を介してフィン3の接合部10に伝達され、ここからフィン3の先端側(左右両側にチューブ2がある場合には、チューブ2表面から離間する中央側のことである)に向かって伝達されるが、フィン3の表面には母材よりも熱伝導率の大きい薄膜層9が形成されているために、この薄膜層9を通してフィン3の先端側に熱が良好に伝達され、フィン3の接合部10側と先端側とでは温度差が殆ど生じない。このため、特に先端側での放熱量が大きくなり、熱交換が効率よく行われるようになる。
特に、薄膜層9を形成している炭素繊維シートには、その面内方向(厚さ方向に対して直交する方向)での熱の伝達が極めて良好に行われるという特性を有しており、このことからも、薄膜層9を通しての熱伝達が効率よく行われるようになっている。
フィン3からの放熱量Qは、フィン3と空気との間での熱伝達率をα、フィン3の放熱面積をA、フィン3の表面温度と大気との温度差をΔTとすれば、Q=α・A・ΔTで求められる。ここで、薄膜層9が形成されていない場合と比較すると、熱伝達率αは同じであり、薄膜層9は極薄の層であるために表面積Aも同じであると見なすことができる。そして、本実施形態の熱交換器1では、薄膜層9により熱伝導が良好に行われるから、フィン3全域の温度が高い側に均一化され、空気との温度差であるΔTはより大きくなる。従って、放熱量Qが増え、熱交換器1としての性能を向上させることができる。
次いで、フィン3への薄膜層9の形成方法、つまりフィン3表面への炭素繊維シートの接着方法であるが、これに関しては以下に説明する2通りが挙げられる。
第1の方法としては、図4および図5に示すように、先ず、繰出ロール21からロール状の母材20を平板状にして繰り出すとともに、帯状の剥離シート22上に貼られた炭素繊維シートを一対の繰出ロール23から繰り出し、一対の押圧ロール24で母材20の両面に炭素繊維シートを剥離シート22ごと貼り付ける(S1)。この際、炭素繊維シートは、剥離シート22に沿って連続して存在している訳ではなく、後段の波状加工で加工される山折り部分には炭素繊維シートが貼られないように、剥離シート22上に断続的に所定間隔を空けて存在している。
この後、母材20、剥離シート22、および炭素線維シートが一体になったものを波状加工機25に送り込み、そのまま波状加工を行う(S2)。次いで、波状加工された母材20から剥離シート22を巻取ロール26で巻き取り、剥離シート22を炭素繊維シートから剥離させる(S3)。最後に、図示しない切断機により炭素繊維シートが貼られた母材20を所定の寸法に切断し、所定寸法のフィン3を得る(S4)。ただし、剥離シート22を剥がすのは、押圧ロール24での接着の直後であってもよい。
第2の方法としては、図6および図7に示すように、先ず、図6(A)に示すように、波状のキャビティを有する上型27、下型28を用意し、このキャビティ内に予め波状加工が施された母材20、および同じく波状加工が施された炭素繊維シート付の一対の剥離シート22を配置する(S1)。次いで、図6(B)に示すように、上型27および下型28の型締を行い、炭素繊維シートを母材20に押圧して貼り付ける(S2)。この後には、図示を省略するが、型を開いてキャビティ内から剥離シート22が付いたフィン3を取り出し(S3)、最後に剥離シート22を剥がし、フィン3を得る(S4)。
以上の2通りの方法で作られたフィン3は、チューブ2と鑞付けにより接合され、また、チューブ2およびフィン3はやはり、鑞付けにより各タンク4,5および支持プレート7,8と接合され、熱交換器1として組み立てられる。
〔第2実施形態〕
図8には、本発明の第2実施形態に係る熱交換器の要部の断面図が示されている。本実施形態でも、チューブ2およびフィン3の母材の材質や厚さ寸法等は、前述した第1実施形態と同じである。そして、本実施形態では、アルミニウムの母材よりも熱伝導率の大きい薄膜層9が、銅メッキによるメッキ層で形成されている。すなわち、銅メッキの熱伝導率は、アルミニウムの熱伝導率よりも大きいのである。この薄膜層9は、フィン3の表面のみならず、チューブ2の表面にも形成されている。
薄膜層9は、図9に示す手順で形成される。すなわち、フィン3をチューブ2に鑞付けした後に(S1)、これらを一体でメッキ槽へ浸漬し、電気メッキや無電解メッキ等の適宜なメッキ法により銅メッキを施す(S2)。このような場合には、銅メッキに先立って鑞付けを行うため、チューブ2と接合されるフィン3の接合部10はアルミ鑞11によって覆われることになり、銅メッキが施されない。従って、アルミ鑞11と母材との間に銅メッキが存在せず、接合強度を確実に確保できる。
また、本実施形態では、チューブ2の表面にも薄膜層9が形成されているので、チューブ2からの放熱量も増加させることができ、熱交換をより効率的に行える。特に、チューブ2とフィン3とは表面同士が薄膜層9を介して連続して繋がっているので、熱伝導も効率的に行われる。さらに、銅メッキをメッキ槽への浸漬により行えるので、生産性も良好であり、材料費だけではなく、生産コストも削減できる。
〔第3実施形態〕
図10に示すように、本実施形態は熱交換器の製造方法、具体的には薄膜層の形成方法に関するもので、その手順は先ず、フィンの表面全体に銅メッキにより薄膜層を形成しておき(S1)、この表面のうちチューブとの接合部となる部分からはグラインダ等によって薄膜層を除去する(S2)。こうすることで接合部に母材部分を露出させ、この接合部を薄膜層が形成されていないチューブに鑞付けする(S3)。こうすることでも、チューブににはメッキが施されないが、本発明の目的を達成可能な熱交換器を製造できる。なお、薄膜層の形成は、メッキに限らず、蒸着、塗着などで行ってもよい。前述の第2実施形態でも同じである。
〔第4実施形態〕
前記第1〜第3実施形態では、フィン3としてコルゲートフィンを用いていたが、図11には、本発明の第4実施形態として、波状加工が施されていない平坦な複数のフィン3(所謂プレートフィン)を用いた場合の熱交換器1が示されている。
本実施形態では先ず、所定の位置に複数の開口部29が設けられた炭素繊維シートを、平板状のフィン3の両面に密着固定させて薄膜層9を形成しておき(S1)、開口部29に対応して設けられたフィン3の各貫通孔30にチューブ2を挿通させ(S2)、この貫通孔30の内側の端面を含む接合部10とチューブ2表面との間で鑞付けを行う(S3)。ただし、本実施形態のプレートフィンタイプの熱交換器1では、前述の第2、第3実施形態で説明した方法を用いても、熱交換器1を製造できる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、チューブ2およびフィン3の母材はアルミニウムであり、薄膜層9がアルミニウムよりも熱伝導率の大きい炭素繊維や銅メッキで形成されていたが、薄膜層としてはそれらに限らず、金メッキや銀メッキなどであってもよい。また、チューブやフィンの母材として銅を用いることも可能であり、このような場合には、薄膜層をより熱伝導率の大きい銀メッキにて形成すればよく、鑞材としては銅系のもを用いればよい。
本発明は、建設機械や輸送車両などに搭載されるエンジン冷却水用の熱交換器の他、エンジンオイルを冷却するためのオイルクーラ、EGR(排ガス再循環)装置での排ガス冷却用のEGRクーラ、エンジンへの過給気を冷却するアフタークーラなどに好適に利用できる。
本発明の第1実施形態に係る熱交換器を示す全体図。 熱交換器の一部を切り出して示す斜視図。 チューブとフィンとの接合部分を拡大して示す断面図。 薄膜層の第1の形成方法を説明するための模式図。 薄膜層の第1の形成方法を説明するためのフローチャート。 薄膜層の第2の形成方法を説明するための模式図。 薄膜層の第2の形成方法を説明するためのフローチャート。 本発明の第2実施形態を示す断面図。 薄膜層の第3の形成方法を説明するためのフローチャート。 本発明の第3実施形態に係る薄膜層の第4の形成方法を説明するためのフローチャート。 本発明の第4実施形態を示す斜視図。 薄膜層の第5の形成方法を説明するためのフローチャート。
符号の説明
1…熱交換器、2…チューブ、3…フィン、9…薄膜層、10…接合部、20…母材、29…開口部、30…貫通孔。

Claims (10)

  1. 熱交換器において、
    内部に流体が流れるチューブと、
    チューブに接合されるフィンとを備え、
    前記チューブおよびフィンのうちの少なくともいずれか一方の表面には、他方との接合部を避けるようにして、当該一方の母材よりも熱伝導率の大きい薄膜層が形成されている
    ことを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、
    前記薄膜層は、少なくとも前記フィンの表面に形成されている
    ことを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱交換器において、
    前記母材がアルミニウムであり、前記薄膜層が炭素繊維で形成されている
    ことを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の熱交換器において、
    前記母材がアルミニウムであり、前記薄膜層が銅メッキで形成されている
    ことを特徴とする熱交換器。
  5. 熱交換器の製造方法において、
    多数の炭素繊維シートを平板状の母材表面に所定の間隔を空けて密着させることで、当該母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を形成した後、
    前記母材を前記炭素繊維シート間の隙間部分が山折り部分となるように波状加工してフィンを製作し、
    この後、前記フィンの山折り側の表面を接合部としてチューブに鑞付けする
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  6. 熱交換器の製造方法において、
    波状加工が施された母材の表面に山折り部分を避けるようにして炭素繊維シートを密着させることで、当該母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を有するフィンを製作し、
    この後、前記フィンの山折り側の表面を接合部としてチューブに鑞付けする
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  7. 熱交換器の製造方法において、
    複数の開口部が設けられた炭素繊維シートを平板状の母材表面に密着させることで、当該母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を有する平坦なフィンを製作し、
    この後、前記開口部に対応して設けられた前記フィンの貫通孔にチューブを挿通させ、この貫通孔周りの接合部で前記フィンを前記チューブに鑞付けする
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  8. 熱交換器の製造方法において、
    母材が露出したチューブおよびフィンを互いに鑞付けした後、
    一体とされたチューブおよびフィンにメッキを施して前記母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を形成する
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  9. 熱交換器の製造方法において、
    フィンに予めメッキを施して母材よりも熱伝導率が大きい薄膜層を形成しておき、
    このフィンでのチューブとの接合部に対応した部分の薄膜層を除去し、
    この後、薄膜層が除去された接合部と前記チューブとを鑞付けする
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  10. 熱交換器において、
    請求項5ないし請求項9のいずれかの製造方法で製造された
    ことを特徴とする熱交換器。
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