JP2008240930A - ロックアップクラッチ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロックアップクラッチ機構の動作に起因するドラビリの悪化を防止すること。
【解決手段】トルクコンバータ20に設けられたロックアップクラッチ26を制御するロックアップクラッチ制御装置50は、ロックアップクラッチ26のロックアップ作動領域が所定時間内にOFF領域からON領域となり再びOFF領域になる場合には、ロックアップクラッチ26の係合の開始を禁止するように制御する。また、ロックアップクラッチ制御装置50は、変速直前にロックアップクラッチ26のロックアップ作動領域がOFF領域からON領域になった場合、ロックアップクラッチ26の係合の開始を禁止するように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】トルクコンバータ20に設けられたロックアップクラッチ26を制御するロックアップクラッチ制御装置50は、ロックアップクラッチ26のロックアップ作動領域が所定時間内にOFF領域からON領域となり再びOFF領域になる場合には、ロックアップクラッチ26の係合の開始を禁止するように制御する。また、ロックアップクラッチ制御装置50は、変速直前にロックアップクラッチ26のロックアップ作動領域がOFF領域からON領域になった場合、ロックアップクラッチ26の係合の開始を禁止するように制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、トルクコンバータの入力軸と出力軸を機械的に結合させるロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置に関する。
従来のロックアップクラッチ制御装置において、ロックアップクラッチを作動せしめるロックアップクラッチ作動手段と、変速機の変速操作を検出する変速操作検出手段と、変速操作検出手段からの検出信号に基づいて、変速操作時には該ロックアップクラッチを接続するように該ロックアップクラッチ作動手段を制御する制御手段と、を具備するロックアップクラッチ制御装置がある(特許文献1参照)。このロックアップクラッチ制御装置によれば、変速操作終了時に摩擦クラッチを係合するときに生ずるクラッチショックの発生を防止することができ、クラッチフェーシングの耐久性が向上するというものである。
しかしながら、従来のロックアップクラッチ制御装置では、ロックアップクラッチの係合途中に変速制御を開始した場合、ロックアップクラッチとロックアップピストンがタッチ(ピストンタッチ)したタイミングで自動変速機の摩擦係合要素(クラッチ、ブレーキ)が係合状態(ON領域)から非係合状態(OFF領域)に変化すると、係合途中でもロックアップクラッチを解放するため、解放ショックが発生する。また、従来のロックアップクラッチ制御装置では、自動変速機の摩擦係合要素とロックアップクラッチとの同時係合を回避する方策についても特に記述がない。
また、従来のロックアップクラッチ制御装置では、ロックアップクラッチ機構の制御の基礎となるロックアップ作動領域マップの設定で、ロックアップON領域を広く取っていても、変速中に、ロックアップクラッチ機構を非係合状態から係合状態へと推移する間に存在する制御不感帯域(ロスストローク域)に対応したロックアップ圧をロックアップピストンの油室に供給するプリチャージを禁止する等で、実際のロックアップON領域が狭くなることがある。例えば、ロックアップ解放状態で下り坂を走行している時に、ロックアップクラッチが係合を開始し、エンジンブレーキが効き始め、その直後にロックアップクラッチを解放すると、一瞬エンジンブレーキが効いた直後、空走感が生ずるといった現象が発生する。運転手がフットブレーキを弱く掛けている場合において、このような現象が発生すると、フットブレーキの踏力及び減速度に影響するため、ドライバビリティ(ドラビリ;運転しやすさ、操縦性)が悪いだけでなく、大型車両のように空積載でエアブレーキがよく効く車両については特にブレーキ操作が困難となる。
また、従来のロックアップクラッチ制御装置では、変速直前であってもロックアップクラッチを係合する方向で昇圧させていた。このように変速直前にロックアップクラッチを解放状態から係合状態にする過程の制御を実施すると、トルクコンバータのタービン回転数の変動により、変速制御及び変速ショックに悪影響を及ぼすおそれがある。
また、従来のロックアップクラッチ制御装置では、変速制御中において変速開始時のロックアップ圧を変速終了まで同じ圧力を保持していた場合、変速制御開始時の制御フェーズ次第でロックアップ圧が必ずしも低圧とは限らず、高圧の場合もあり、変速ショックのばらつき要因となる。
また、従来のロックアップクラッチ制御装置では、変速開始から変速終了まで低圧でロックアップ圧を保持する場合、変速中にアクセル開度が増加すると、ロックアップクラッチの摩擦材の摩耗が懸念される。
また、従来のロックアップクラッチ制御装置では、変速制御開始時に目標ロックアップ圧がゼロになった場合、ロックアップクラッチが係合状態から解放すると、減速度又は加速度が急激に変化するため、加速感及び減速感がばらつくという現象が発生する。
本発明の主な課題は、ロックアップクラッチ機構の動作に起因するドラビリの悪化を防止することである。
本発明の第1の視点においては、トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域が、車両状態に応じて、所定時間内にOFF領域からON領域を経てOFF領域になる場合には、前記ロックアップクラッチ機構の係合の開始を禁止するように制御することを特徴とする。
本発明の第2の視点においては、トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、前記ロックアップクラッチ機構が係合途中の際、前記ロックアップクラッチ機構の係合途中の解放を禁止するように制御することを特徴とする。
本発明の第3の視点においては、トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域が、車両状態に応じて、ON領域からOFF領域に変化しても、原動機回転数、及び自動変速機の入力軸回転数が所定回転数以上の場合は、係合直後に前記ロックアップクラッチ機構の係合途中の解放を禁止するように制御することを特徴とする。
本発明の第4の視点においては、トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、原動機回転数、及び自動変速機の入力軸回転数が所定回転数未満の場合は、前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域、及び、前記ロックアップクラッチ機構の係合状態にかかわらず、前記ロックアップクラッチ機構の係合を禁止するように制御することを特徴とする。
本発明の第5の視点においては、トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、変速直前に前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域が、車両状態に応じて、OFF領域からON領域になった場合、前記ロックアップクラッチ機構の係合の開始を禁止するように制御することを特徴とする。
本発明の第6の視点においては、トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域が、車両状態に応じて、OFF領域からON領域になった直後に変速を開始する場合、前記ロックアップクラッチ機構の係合の開始を禁止するように制御することを特徴とする。
本発明(請求項1)によれば、係合途中にOFF領域になる可能性のある場合に、係合を開始することを禁止することで、係合途中にロックアップクラッチ機構を係合解放する機会そのものを発生させないため、出力トルクの変動によるドラビリの悪化を防止することができる。
本発明(請求項2)によれば、係合途中にロックアップクラッチがピストンタッチ(半クラッチ開始)した瞬間、出力トルクが変動している状態で、ロックアップクラッチの解放を禁止することで、出力トルクの変動が抑えられ、ドラビリの悪化を回避することができる。
本発明(請求項3)によれば、係合直後にOFF領域となった場合において、Ne、Ntが所定回転数以上の場合は、ロックアップクラッチの解放を禁止することで、出力トルクの変動が抑えられ、ドラビリの悪化を防止することができる。
本発明(請求項4)によれば、Ne、Ntが所定回転数未満の場合は、ロックアップ作動領域、及び、ロックアップクラッチの係合状態にかかわらず、ロックアップクラッチの係合を禁止することで、エンジンストールを防止することができる。
本発明(請求項5)によれば、変速直前にロックアップ作動領域がOFF領域からON領域になったときに、ロックアップクラッチの係合の開始を禁止することで、ロックアップ指示圧の高低に起因する変速ショックのばらつきを防止することができる。また、変速中にロックアップクラッチをスリップさせないため、摩擦材の耐久性を向上させることができる。さらに、係合直後のロックアップクラッチの解放が回避されるため、出力トルクの変動によるドラビリの悪化を防止することができる。
本発明(請求項6)によれば、ロックアップクラッチの係合途中に次の変速制御が開始する場合であって、変速開始とともにロックアップ作動領域がOFF領域になる場合は、係合開始を禁止するため、ロックアップクラッチを解放する機会が発生しない。そのため、変速中にこもり音及び振動が発生せず、変速機の摩擦係合要素との同時係合が発生しない。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置を含む車両の構成を模式的に示した概略図である。
本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置を含む車両の構成を模式的に示した概略図である。
図1を参照すると、車両は、原動機10と、トルクコンバータ20と、自動変速機30と、油圧制御回路40と、電子制御装置50と、を備える。
原動機10は、エンジン、モータ、ハイブリッドエンジン等である。原動機10の出力は、アクセルペダル11の操作によって増減され、トルクコンバータ20、自動変速機30へと伝達され、さらに、差動装置(図示せず)を介して駆動輪(図示せず)へ伝達される。
トルクコンバータ20は、大きく分けて、流体式伝達機構と、ロックアップクラッチ機構とからなっている。流体式伝達機構は、ポンプ羽根車21と、タービン羽根車22と、ステータ羽根車25と、を有する。ポンプ羽根車21は、原動機10の回転軸12に対しトルクコンバータ20のフロントカバー等を含む連結部材13を介して連結されている。タービン羽根車22は、自動変速機30の入力軸31に固定されるとともにポンプ羽根車21からの油圧を受けて回転する。ステータ羽根車25は、ワンウェイクラッチ23を介してハウジング24に固定される。ロックアップクラッチ機構は、流体式伝達機構と並列に連結されている。ロックアップクラッチ機構の詳細は、後述する。
自動変速機30は、入力軸31と出力軸32を備え、複数の摩擦係合要素の係合・非係合の組合せに応じて複数の変速段を構成する。出力軸32は、差動装置(図示せず)を介して駆動輪(図示せず)に連結されている。
油圧制御回路40は、自動変速機30並びにロックアップクラッチ機構に供給する油圧を制御する。油圧制御回路40は、電子制御装置50からの信号によりON−OFF駆動される第1電磁弁41、第2電磁弁42、第3電磁弁43を備えている。第1電磁弁41、第2電磁弁42は、自動変速機30の摩擦係合要素を選択的に所定の圧にて係合及び解放(非係合)制御するためのものである。第3電磁弁43は、ロックアップクラッチ26の係合及び解放(非係合)を制御するためのものであり、係合側油室R1及び解放側油室R2に供給される油圧Pon、Poffを調整するためのものである。第3電磁弁43には、例えば、電子制御装置50からの信号によりON時間とOFF時間との比率(デューティ比)が制御されるソレノイド駆動型の電磁弁を用いることができる。第3電磁弁43は、ロックアップ圧制御弁を介してライン圧を制御し、制御油圧を係合側油室R1に供給する。また、第3電磁弁43は、デューティ制御されているときに油圧制御回路40から解放側油室R2に一定油圧を供給し、デューティ制御されていないときに油圧制御回路40から解放側油室R2にドレン圧を供給することで、ロックアップクラッチ26の係合圧の調整を行う。
電子制御装置50は、アクセル開度センサ61、原動機回転数センサ62、入力軸回転数センサ63、出力軸回転数センサ64、及び、シフトポジションセンサ65と電気的に接続されている。アクセル開度センサ61は、アクセルペダル11のアクセル開度Apを検出する。原動機回転数センサ62は、原動機10の回転数Neを検出する。入力軸回転数センサ63は、自動変速機30の入力軸31の回転数Ntを検出する。出力軸回転数センサ64は、自動変速機30の出力軸32の回転数Noを検出する。シフトポジションセンサ65は、Lレンジ、Rレンジなどのシフトポジションを検出する。電子制御装置50には、インターフェース54を介して、アクセル開度Apを表す信号、原動機回転数Ne(ポンプ羽根車21の回転数に相当)を表す信号、入力軸回転数Nt(タービン羽根車22の回転数に相当)を表す信号、出力軸回転数Noを表す信号、及びシフトポジションを表す信号が入力される。
電子制御装置50は、CPU51、ROM52、RAM53及びインターフェース54、55を有する。
CPU51は、各種センサの検出信号、各種アクチュエータ(電磁弁を含む)の制御信号に基づく車両状態(アクセル開度、車速、原動機回転数、出力軸回転数、入力軸回転数、原動機トルク、シフトポジション等)を検出する。CPU51は、各種センサの検出信号に基づく車両状態に応じて、ROM52に記憶されたプログラム、データベース(マップ)に基づいて、RAM53を適宜利用して、自動変速機30の変速制御及びロックアップクラッチ26の係合制御を実行すべく、インターフェース55を介して第1〜第3電磁弁41、42、43を駆動制御する制御信号を送出する。ROM52には、背圧マップ、ロックアップクラッチ機構のロックアップ作動領域マップ、その他伝達容量を求めるためのマップ(変速中のロックアップ圧マップ、スリップ制御開始時のロックアップ圧マップ)が格納されている。なお、電子制御装置50は、ロックアップクラッチ制御装置となるものである。ここで、ロックアップクラッチ作動領域マップは、車両の自動変速機の変速段、車両の車速、アクセル開度等をパラメータとして予め決められており、車両において積極的にロックアップクラッチをONとすることで、エンジンブレーキを利用できるように定められている。したがって、車両の状態はこのロックアップクラッチ作動領域マップ上において、ON領域とOFF領域を頻繁に遷移することとなる。
次に、ロックアップクラッチ機構の構成について説明する。図2は、ロックアップクラッチ機構の構造を模式的に表した断面図である。
図2を参照すると、ロックアップクラッチ機構は、ロックアップクラッチ26と、ドライブプレート27と、クラッチ対向部13aと、第1ドリブンプレート28aと、第2ドリブンプレート28bと、ロックアップピストン29と、コイルスプリングSとから構成されている。
ロックアップクラッチ26は、両面に摩擦材が設けられたリング状プレートであり、軸方向に移動可能に保持されている。ドライブプレート27は、ロックアップクラッチ26の径方向内側に固定されたリング状のプレートであり、第1ドリブンプレート28aと第2ドリブンプレート28bの間にて軸方向に移動可能に配されている。クラッチ対向部13aは、ロックアップクラッチ26の片側の面に対向するように、連結部材13と一体的に構成された部分である。第1ドリブンプレート28aは、自動変速機(図1の30)の入力軸31と一体的に回転するように、リベットにより入力軸31に固定されたプレートである。第2ドリブンプレート28bは、リベットRにより第1ドリブンプレート28aに固定されたリング状のプレートである。コイルスプリングSは、第1ドリブンプレート28a及び第2ドリブンプレート28bとドライブプレート27との間の振動を吸収するダンパ機構を構成するものである。コイルスプリングSは、第1、第2ドリブンプレート28a、28bの適宜の箇所に円周方向に沿って形成された窓部内に収容され、ドライブプレート27(ロックアップクラッチ26)と第1ドリブンプレート28a(第2ドリブンプレート28b)との間に捩じれ角が発生したとき、ドライブプレート27と第1ドリブンプレート28aの間に弾発力を付与する。
ロックアップピストン29は、ロックアップクラッチ26をクラッチ対向部13aに押圧するためのリング状のピストンであり、係合側油室R1の油圧により軸方向に移動可能である。ロックアップピストン29は、ロックアップピストン29と連結部材13とにより画定される係合側油室R1内の油圧がロックアップクラッチ26とクラッチ対向部13aと第1ドリブンプレート28a等とにより画定される解放側油室R2内の油圧よりも高められたとき、ロックアップクラッチ26をクラッチ対向部13aに向けて押圧し、ロックアップクラッチ26をクラッチ対向部13aに係合させる。これに対し、ロックアップピストン29は、係合側油室R1よりも解放側油室R2内の油圧が高められたとき、ロックアップクラッチ26をクラッチ対向部13aから離間させ、ロックアップクラッチ26とクラッチ対向部13aとを非係合状態にする。
次に、本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置の動作について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置の動作を模式的に示したフローチャートである。図4は、本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置のロックアップ領域切替りビジー判定動作を模式的に示したフローチャートである。
まず、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップ作動領域マップ(LU領域マップ)、各種センサの検出信号に基づくロックアップ領域(LU領域)がOFF領域以外であるか否かを判定する(ステップA1)。OFF領域以外でない場合(ステップA1のNO)、ステップA10に進む。
OFF領域以外である場合(ステップA1のYES)、電子制御装置(図1の50)は、自動変速機(図1の30)の出力軸回転数Noが所定回転数の範囲内にあり、かつ、変速制御マップ、各種センサの検出信号に基づいて変速制御開始条件が成立するか否かを判定する(ステップA2)。ここで、変速制御開始条件とは、変速制御を開始するための条件であり、例えば、シフトポジションが切替わったか否か、自動変速制御中に車速が所定速度を満たしたか否か等を判定することにより変速制御開始条件の成否が判定される。変速制御開始条件が成立しない場合(ステップA2のNO)、ステップA4に進む。
成立する場合(ステップA2のYES)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップ圧マップ、各種センサの検出信号に基づくロックアップ指示圧(LU指示圧)が0以外であるか否かを判定する(ステップA3)。LU指示圧が0以外でない場合(ステップA3のNO)、ステップA11に進む。
LU指示圧が0以外である場合(ステップA3のYES)、又は、変速制御開始条件が成立しない場合(ステップA2のNO)、電子制御装置(図1の50)は、LU領域の切替わりが非ビジーである(所定時間内に切替わりが複数ない)か否かを判定する(ステップA4)。切替わりが非ビジーである場合(ステップA4のYES)、ステップA5に進む。切替わりが非ビジーでない場合(ステップA4のNO)、ステップA9に進む。
ここで、ステップA4におけるLU領域の切替わりが非ビジーであるか否かの判定は、以下のようにして行われる。
まず、LU指示圧が0以外である場合(ステップA3のYES)、又は、変速制御開始条件が成立しない場合(ステップA2のNO)、電子制御装置(図1の50)は、自動変速機(図1の30)の出力軸回転数Noが所定の回転数の範囲にあり、かつ、所定時間内にロックアップ領域がOFF領域からON領域への切替わりがあるか否かを判定する(ステップB1)。OFF領域からON領域への切替わりがない場合(ステップB1のNO)、ステップB3に進む。
OFF領域からON領域への切替わりがある場合(ステップB1のYES)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップビジーカウンタに+1を加算する(ステップB2)。ここで、ロックアップビジーカウンタは、所定時間内の切替わり回数をカウントするため計数手段である。
ステップB2の後、又は、OFF領域からON領域への切替わりがない場合(ステップB1のNO)、電子制御装置(図1の50)は、自動変速機(図1の30)の出力軸回転数Noが所定の回転数の範囲にあり、かつ、所定時間内にロックアップ領域がOFF領域からSLIP領域への切替わりがあるか否かを判定する(ステップB3)。OFF領域からSLIP領域への切替わりがない場合(ステップB3のNO)、ステップB5に進む。
OFF領域からSLIP領域への切替わりがある場合(ステップB3のYES)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップビジーカウンタに+1を加算する(ステップB4)。
ステップB4の後、又は、OFF領域からSLIP領域への切替わりがない場合(ステップB3のNO)、電子制御装置(図1の50)は、自動変速機(図1の30)の出力軸回転数Noが所定の回転数の範囲にあり、かつ、所定時間内にロックアップ領域がSLIP領域からOFF領域への切替わりがあるか否かを判定する(ステップB5)。SLIP領域からOFF領域への切替わりがない場合(ステップB5のNO)、ステップB7に進む。
SLIP領域からOFF領域への切替わりがある場合(ステップB5のYES)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップビジーカウンタに+1を加算する(ステップB6)。
ステップB6の後、又は、SLIP領域からOFF領域への切替わりがない場合(ステップB5のNO)、電子制御装置(図1の50)は、自動変速機(図1の30)の出力軸回転数Noが所定の回転数の範囲にあり、かつ、所定時間内にロックアップ領域がON領域からOFF領域への切替わりがあるか否かを判定する(ステップB7)。ON領域からOFF領域への切替わりがない場合(ステップB7のNO)、ステップB9に進む。
ON領域からOFF領域への切替わりがある場合(ステップB7のYES)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップビジーカウンタに+1を加算する(ステップB8)。
ステップB8の後、又は、ON領域からOFF領域への切替わりがない場合(ステップB7のNO)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップビジーカウンタの数字が2より小さいか否かを判定する(ステップB9)。2より小さい場合(ステップB9のYES)、切替わりが非ビジーとみなして、ステップA5に進む。2より小さくない(2以上の)場合(ステップB9のNO)、切替わりが非ビジーでない(ビジーである)とみなして、ステップA9に進む。
切替わりが非ビジーである場合(ステップA4のYES;ステップB9のYES)、電子制御装置(図1の50)は、LU領域の変化時の自動変速機(図1の30)の出力軸回転数Noを保存する(ステップA5)。
ステップA5の後、電子制御装置(図1の50)は、前回と今回の出力軸回転数Noの差の絶対値が所定値より大きいか否かを判定する(ステップA6)。なお、前回の出力軸回転数Noは、直前のサイクルで保存された数値を用いている。今回の出力軸回転数Noは、今回のサイクルのステップA5で保存された数値を用いている。所定値より大きくない(所定値以下の)場合(ステップA6のNO)、ステップA9に進む。
所定値より大きい場合(ステップA6のYES)、電子制御装置(図1の50)は、原動機回転数Neと入力軸回転数Ntのそれぞれが所定回転数以上であるか否かを判定する(ステップA7)。所定回転数以上でない場合(ステップA7のNO)、ステップA9に進む。
所定回転数以上である場合(ステップA7のYES)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップフラグ(LUフラグ)をロックアップ許可(LU許可)とし(ステップA8)、終了する。
切替わりが非ビジーでない場合(ステップA4のNO;ステップB9のNO)、所定値より大きくない(所定値以下の)場合(ステップA6のNO)、又は、所定回転数以上でない場合(ステップA7のNO)、電子制御装置(図1の50)は、LUフラグをロックアップ禁止(LU禁止)とし(ステップA9)、終了する。
OFF領域以外でない場合(ステップA1のNO)、電子制御装置(図1の50)は、変速制御中であるか否かを判定する(ステップA10)。変速制御中でない場合(ステップA10のNO)、ステップA14に進む。
LU指示圧が0以外でない場合(ステップA3のNO)、変速制御中である場合(ステップA10のYES)、LU指示圧が0以外でない場合(ステップA14のNO)、又は、所定回転数以上でない場合(ステップA15のNO)、電子制御装置(図1の50)は、LU指示圧が0であるか否かを判定する(ステップA11)。LU指示圧が0でない場合(ステップA11のNO)、ステップA13に進む。
LU指示圧が0である場合(ステップA11のYES)、電子制御装置(図1の50)は、LUフラグをロックアップ禁止(LU禁止)とする(ステップA12)。
ステップA12の後、及び、LU指示圧が0でない場合(ステップA11のNO)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップクラッチを制御し(ステップA13)、終了する。
変速制御中でない場合(ステップA10のNO)、電子制御装置(図1の50)は、ロックアップ圧マップ、各種センサの検出信号に基づくロックアップ指示圧(LU指示圧)が0以外であるか否かを判定する(ステップA14)。LU指示圧が0以外でない場合(ステップA14のNO)、ステップA11に進む。
LU指示圧が0以外である場合(ステップA14のYES)、電子制御装置(図1の50)は、原動機回転数Neと入力軸回転数Ntのそれぞれが所定回転数以上であるか否かを判定する(ステップA15)。所定回転数以上でない場合(ステップA15のNO)、ステップA11に進む。
所定回転数以上である場合(ステップA15のYES)、電子制御装置(図1の50)は、LUフラグをロックアップ許可(LU許可)とし(ステップA16)、終了する。
次に、本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置の動作について例を挙げて説明する。図5〜図9は、本発明の実施形態1に係るロックアップクラッチ制御装置の動作の一例を模式的に示したシーケンスチャートである。
(ケース1)
まず、変速中以外の制御について説明する。ケース1は、変速中以外の時において係合途中にLU領域がOFF領域になる可能性のある場合にはロックアップクラッチの係合を開始しないロックアップ制御に関するものである。
まず、変速中以外の制御について説明する。ケース1は、変速中以外の時において係合途中にLU領域がOFF領域になる可能性のある場合にはロックアップクラッチの係合を開始しないロックアップ制御に関するものである。
図5の区間Aでは、ロックアップ領域(LU領域)がOFF領域であり(ステップA1のNO)、変速制御が非変速(例えば、Nレンジ)であり(ステップA10のNO)、LU指示圧が0であるので(ステップA14のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。なお、図5の区間Cは、区間Aと同様な制御となる。
図5の区間Bでは、ロックアップ領域(LU領域)がON領域であり(ステップA1のYES)、変速制御が非変速(例えば、Nレンジ)で変速制御開始条件が成立せず(ステップA2のNO)、LU領域の切替わりが複数(2回)で非ビジーでない(ビジーである)ので(ステップA4のNO)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA9)、LU指示圧0のままで、トルク変動が発生せず、ドラビリが悪化しない。一方、従来技術ではLUフラグはLU許可となっていたので、LU指示圧の制御により、プリチャージ動作によるロックアップクラッチのピストンタッチとほぼ同時にロックアップを解放し、トルク変動が増大することで、ドラビリが悪化していた。
(ケース2)
マニュアル変速時の制御について説明する。ケース2は、マニュアル変速時において係合途中にLU領域がOFF領域になる可能性のある場合にはロックアップクラッチの係合を開始しないロックアップ制御に関するものである。
マニュアル変速時の制御について説明する。ケース2は、マニュアル変速時において係合途中にLU領域がOFF領域になる可能性のある場合にはロックアップクラッチの係合を開始しないロックアップ制御に関するものである。
図6の区間A1では、LU領域がOFF領域であり(ステップA1のNO)、Dレンジで変速制御が非変速であり(ステップA10のNO)、LU指示圧が0であるので(ステップA14のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。
図6の区間A2では、LU領域がOFF領域であり(ステップA1のNO)、DレンジからLレンジに切替わり変速制御が変速中であり(ステップA10のYES)、LU指示圧が0であるので(ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。
図6の区間Bでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、DレンジからLレンジに切替わり変速制御開始条件が成立し(ステップA2のYES)、LU指示圧が0であるので(ステップA3のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。なお、図6の区間Cも、区間Bと同様な制御となる。
図6の区間Dでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、Lレンジのままで変速制御開始条件が成立せず(ステップA2のNO)、LU領域の切替わりが複数(2回)で非ビジーでない(ビジーである)ので(ステップA4のNO)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA9)、LU指示圧0のままで、トルク変動が発生せず、ドラビリが悪化しない。つまり、LU領域がON領域に切替わっている場合もOFF領域に直ぐに切替わる場合はロックアップを禁止(プリチャージ禁止)する。一方、従来技術ではLUフラグはLU許可となっていたので、LU指示圧の制御により、プリチャージを開始してロックアップクラッチの係合直後にロックアップを解放し、トルク変動が増大することで、ドラビリが悪化していた。
(ケース3)
変速時の制御について説明する。ケース3は、LU領域がON領域からOFF領域に変化しても、Ne、Ntが所定回転以上の場合は、係合直後にロックアップクラッチの解放を禁止するロックアップ制御に関するものである。
変速時の制御について説明する。ケース3は、LU領域がON領域からOFF領域に変化しても、Ne、Ntが所定回転以上の場合は、係合直後にロックアップクラッチの解放を禁止するロックアップ制御に関するものである。
図7の区間A1では、LU領域がOFF領域であり(ステップA1のNO)、Dレンジで変速制御が非変速であり(ステップA10のNO)、LU指示圧が0であるので(ステップA14のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。
図7の区間A2では、LU領域がOFF領域であり(ステップA1のNO)、Dレンジで変速制御が変速中であり(ステップA10のYES)、LU指示圧が0であるので(ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。
図7の区間Bでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、DレンジでNt、Neの回転数の増加により変速制御開始条件が成立し(ステップA2のYES)、LU指示圧が0であるので(ステップA3のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。なお、図7の区間C、区間Dも、区間Bと同様な制御となる。一方、従来技術では、図7の区間Dにおいて、LU領域がOFF領域からON領域となるので、Nt、Neが所定回転数未満でもLUフラグがLU許可となり、LU指示圧の制御によりプリチャージを開始していたため、Nt、Neが回転数不足によりエンジンストールのおそれがあった。
図7の区間Eでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、DレンジでNt、Neの回転数の増加により変速制御開始条件が成立し(ステップA2のYES)、LU指示圧が0以外であり(ステップA3のYES)、LU領域の切替わりが0回で非ビジーであり(ステップA4のYES)、Nt、Neの回転数の増加でNoも増加してNoの前回値と今回値の差の絶対値が所定値を超え(ステップA6のYES)、Nt、Neが所定回転数以上で回転数判定が成立となるので(ステップA7のYES)、LUフラグはLU許可となり(ステップA8)、LU指示圧がプリチャージ動作を行う。
図7の区間Fでは、LU領域がOFF領域であり(ステップA1のNO)、Dレンジで変速制御が変速中でなく(ステップA10のNO)、LU指示圧が係合途中で0でなく(ステップA14のYES)、Nt、Neが所定回転数以上で回転数判定が成立となるので(ステップA15のYES)、LUフラグはLU許可となり(ステップA16)、LU指示圧がプリチャージ動作から完全係合への動作を行う。一方、従来技術ではLU領域がON領域からOFF領域となるので、LUフラグがLU禁止となり、LU指示圧が0となり、ロックアップクラッチの係合直後にロックアップを解放し、トルク変動が増大することで、ドラビリが悪化していた。
図7の区間Gでは、LU領域がOFF領域であり(ステップA1のNO)、Dレンジで変速制御が変速中でなく(ステップA10のNO)、Nt、Neが所定回転数未満でエンジンストール防止のためLU指示圧が0であるので(ステップA14のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。
図7の区間Hでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、変速直後で変速制御開始条件が成立せず(ステップA2のNO)、LU領域の切替わりが1回で非ビジーであり(ステップA4のYES)、Nt、Neの回転数の増加でNoも増加してNoの前回値と今回値の差の絶対値が所定値を超え(ステップA6のYES)、Nt、Neが所定回転数以上で回転数判定が成立となるので(ステップA7のYES)、LUフラグはLU許可となり(ステップA8)、LU指示圧を制御することでプリチャージ動作を行う。
(ケース4)
変速直前の制御について説明する。ケース4は、変速直前にLU領域がON領域になった場合、ロックアップを禁止するロックアップ制御に関するものである。
変速直前の制御について説明する。ケース4は、変速直前にLU領域がON領域になった場合、ロックアップを禁止するロックアップ制御に関するものである。
図8の区間Aでは、LU領域がOFF領域であり(ステップA1のNO)、Dレンジで変速制御が非変速であり(ステップA10のNO)、LU指示圧が0であるので(ステップA14のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。
図8の区間Bでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、DレンジでNt、Neの回転数の増加により変速制御開始条件が成立し(ステップA2のYES)、LU指示圧が0であるので(ステップA3のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。なお、図8の区間C、区間Dも、区間Bと同様な制御となる。一方、従来技術では、図8の区間B−Dにおいて、LU領域がOFF領域からON領域となるので、LUフラグがLU許可となって、LU指示圧がプリチャージ動作を開始したまま、区間Cで変速中になることで、ロックアップクラッチと変速機の摩擦係合要素の同時係合により、トルク変動が生じ、ドラビリが悪化していた。
図8の区間Eでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、変速直後で変速制御開始条件が成立せず(ステップA2のNO)、LU領域の切替わりが0回で非ビジーであり(ステップA4のYES)、Nt、Neの回転数の増加でNoも増加してNoの前回値と今回値の差の絶対値が所定値を超え(ステップA6のYES)、Nt、Neが所定回転数以上で回転数判定が成立となるので(ステップA7のYES)、LUフラグはLU許可となり(ステップA8)、LU指示圧がプリチャージ動作を行う。
(ケース5)
ロックアップ係合途中に変速開始する場合の制御について説明する。ケース5は、ロックアップ係合途中に変速開始し、LU領域がOFF領域になる場合、ロックアップを禁止するロックアップ制御に関するものである。
ロックアップ係合途中に変速開始する場合の制御について説明する。ケース5は、ロックアップ係合途中に変速開始し、LU領域がOFF領域になる場合、ロックアップを禁止するロックアップ制御に関するものである。
図9の区間Aでは、ロックアップ領域(LU領域)がOFF領域であり(ステップA1のNO)、Dレンジで変速制御が非変速であり(ステップA10のNO)、LU指示圧が0であるので(ステップA14のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。なお、図9の区間Dは、区間Aと同様な制御となる。
図9の区間Bでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、DレンジでNt、Neの回転数の増加により変速制御開始条件が成立し(ステップA2のYES)、LU指示圧が0であるので(ステップA3のNO、ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。なお、図9の区間C1も、区間Bと同様な制御となる。一方、従来技術では、図9の区間B−C1において、LU領域がOFF領域からON領域となるので、LUフラグがLU許可となり、LU指示圧がプリチャージ動作を行い、ロックアップクラッチの係合直後にロックアップを解放し、トルク変動が増大することで、ドラビリが悪化していた。
図9の区間C2では、LU領域がOFF領域であり(ステップA1のNO)、Dレンジで変速制御が変速中であり(ステップA10のYES)、LU指示圧が0であるので(ステップA11のYES)、LUフラグはLU禁止となり(ステップA12)、LU禁止の状態でロックアップ制御を行う(ステップA13)。
図9の区間Eでは、LU領域がON領域であり(ステップA1のYES)、変速直後で変速制御開始条件が成立せず(ステップA2のNO)、LU領域の切替わりが1回で非ビジーであり(ステップA4のYES)、Nt、Neの回転数の増加でNoも増加してNoの前回値と今回値の差の絶対値が所定値を超え(ステップA6のYES)、Nt、Neが所定回転数以上で回転数判定が成立となるので(ステップA7のYES)、LUフラグはLU許可となり(ステップA8)、LU指示圧がプリチャージ動作を行う。
実施形態1によれば、係合途中にLU領域がOFF領域になる可能性のある場合、ロックアップクラッチの係合の開始を禁止することで、係合途中にロックアップクラッチを解放する機会そのものを発生させないため、出力トルクの変動がなくなり、ドラビリの悪化を防止することができる(ケース1、2参照)。
また、係合途中にロックアップクラッチを解放することを禁止することで、係合途中にロックアップクラッチがピストンタッチ(半クラッチ開始)した瞬間に、出力トルクが変動している状態で、ロックアップクラッチを解放することが防止されるので、出力トルクの変動がなくなり、ドラビリの悪化を防止することができる(ケース3参照)。また、係合直後にLU領域がON領域からOFF領域に変化しても、Ne、Ntが所定回転数以上の場合、ロックアップクラッチを解放することを禁止することで、係合直後にロックアップクラッチを解放することが防止されるので、出力トルクの変動がなくなり、ドラビリの悪化を防止することができる。さらに、Ne、Ntが所定回転数未満の場合は、LU領域、及び、ロックアップクラッチの係合状態にかかわらず、ロックアップクラッチの係合を禁止することで、エンジンストールを防止することができる。
また、変速直前にLU領域がON領域になった場合、ロックアップを禁止することで、係合直後にロックアップクラッチを解放することが防止されるので、出力トルクの変動がなくなり、ドラビリの悪化を防止することができる(ケース4参照)。また、ロックアップ圧の高低に起因する変速ショックのばらつきを防止することができる。また、変速中にロックアップクラッチをスリップさせないため、ロックアップクラッチにおける摩擦材の耐久性を向上させることができる。
また、係合途中に次の変速制御が開始され、変速開始とともにLU領域がOFF領域になる場合、ロックアップクラッチの係合開始を禁止するため、ロックアップクラッチを解放する機会が発生しない。そのため、ロックアップクラッチと、変速機の摩擦係合要素との同時係合が発生せず、変速中にこもり音及び振動が発生しない(ケース5参照)。
10 原動機(エンジン)
11 アクセルペダル
12 回転軸
13 連結部材
13a クラッチ対向部
20 トルクコンバータ
21 ポンプ羽根車
22 タービン羽根車
23 ワンウェイクラッチ
24 ハウジング
25 ステータ羽根車
26 ロックアップクラッチ
27 ドライブプレート
28a 第1ドリブンプレート
28b 第2ドリブンプレート
29 ロックアップピストン
30 自動変速機
31 入力軸
32 出力軸
40 油圧制御回路
41 第1電磁弁
42 第2電磁弁
43 第3電磁弁
50 電子制御装置(ロックアップクラッチ制御装置)
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54、55 インターフェース
61 アクセル開度センサ
62 原動機回転数センサ
63 入力軸回転数センサ
64 出力軸回転数センサ
65 シフトポジションセンサ
R リベット
S コイルスプリング
R1 係合側油室
R2 解放側油室
11 アクセルペダル
12 回転軸
13 連結部材
13a クラッチ対向部
20 トルクコンバータ
21 ポンプ羽根車
22 タービン羽根車
23 ワンウェイクラッチ
24 ハウジング
25 ステータ羽根車
26 ロックアップクラッチ
27 ドライブプレート
28a 第1ドリブンプレート
28b 第2ドリブンプレート
29 ロックアップピストン
30 自動変速機
31 入力軸
32 出力軸
40 油圧制御回路
41 第1電磁弁
42 第2電磁弁
43 第3電磁弁
50 電子制御装置(ロックアップクラッチ制御装置)
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54、55 インターフェース
61 アクセル開度センサ
62 原動機回転数センサ
63 入力軸回転数センサ
64 出力軸回転数センサ
65 シフトポジションセンサ
R リベット
S コイルスプリング
R1 係合側油室
R2 解放側油室
Claims (7)
- トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、
前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域が、車両状態に応じて、所定時間内にOFF領域からON領域を経てOFF領域になる場合には、前記ロックアップクラッチ機構の係合の開始を禁止するように制御することを特徴とするロックアップクラッチ制御装置。 - トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、
前記ロックアップクラッチ機構が係合途中の際、前記ロックアップクラッチ機構の係合途中の解放を禁止するように制御することを特徴とするロックアップクラッチ制御装置。 - トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、
前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域が、車両状態に応じて、ON領域からOFF領域に変化しても、原動機回転数、及び自動変速機の入力軸回転数が所定回転数以上の場合は、係合直後に前記ロックアップクラッチ機構の係合途中の解放を禁止するように制御することを特徴とするロックアップクラッチ制御装置。 - トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、
原動機回転数、及び自動変速機の入力軸回転数が所定回転数未満の場合は、前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域、及び、前記ロックアップクラッチ機構の係合状態にかかわらず、前記ロックアップクラッチ機構の係合を禁止するように制御することを特徴とするロックアップクラッチ制御装置。 - トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、
変速直前に前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域が、車両状態に応じて、OFF領域からON領域になった場合、前記ロックアップクラッチ機構の係合の開始を禁止するように制御することを特徴とするロックアップクラッチ制御装置。 - トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチ機構を制御するロックアップクラッチ制御装置において、
前記ロックアップクラッチ機構に係るロックアップ作動領域マップに基づく領域が、車両状態に応じて、OFF領域からON領域になった直後に変速を開始する場合、前記ロックアップクラッチ機構の係合の開始を禁止するように制御することを特徴とするロックアップクラッチ制御装置。 - 請求項1乃至6のいずれか又は全ての制御が可能であることを特徴とするロックアップクラッチ制御装置。
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---|---|---|---|
JP2007083524A JP2008240930A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | ロックアップクラッチ制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007083524A JP2008240930A (ja) | 2007-03-28 | 2007-03-28 | ロックアップクラッチ制御装置 |
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Family Applications (1)
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2008
- 2008-03-28 US US12/078,346 patent/US20080242501A1/en not_active Abandoned
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