JP2008240546A - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感温型の濃度センサによる濃度の検出に対する外乱の影響を排除して、貯蔵タンクに貯えられている還元剤等の水溶液に関する異常を確実に検出する。
【解決手段】温度に応じて電気特性値が変化する性質を有する感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有する濃度センサ74を備える。この感温型の濃度センサ74は、ヒータを駆動するとともに、ヒータにより加熱された感温体の電気特性値を、還元剤又は前駆体の濃度Dとして出力するものである。エンジンが停止しているか否かを判定し、停止していると判定されたエンジン停止時に濃度センサ74により検出された濃度Dに基づいて、これが所定の値Dslhを境界として定められる正常領域以外の領域にあるときに、貯えられている水溶液に関する異常を検出する(S407)。
【選択図】 図7

Description

本発明は、エンジンの排気浄化装置に関し、詳細には、窒素酸化物(以下「NOx」という。)の還元剤又はその前駆体を水溶液の状態で貯蔵するものにおいて、貯蔵されている還元剤等の水溶液に関して発生する異常を、感温型の濃度センサを使用して、液揺れ等の外乱の影響を受けることなく確実に検出するための技術に関する。
エンジンから排出される大気汚染物質、特に排気中のNOxを後処理により浄化するものとして、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)法による次のような排気浄化装置が知られている。エンジンの排気にNOxの還元剤であるアンモニアを添加し、排気中のNOxとこのアンモニアとを還元触媒上で反応させて、NOxを浄化するものである。尿素SCR法による排気浄化装置においては、車上でのアンモニアの貯蔵容易性を考慮して、貯蔵タンクにアンモニアの前駆体である尿素を水溶液の状態で貯蔵しておく(特許文献1)。尿素水は、無臭の水溶液であり、安全性及び安定性も高いことから、一般の使用者であっても取扱いが可能である。そして、実際の運転に際しては、還元触媒の上流に設置された噴射ノズルに対してこの貯蔵タンクから尿素水を供給し、供給された尿素水を排気通路内に噴射することで、排気熱を利用した尿素の加水分解反応を生じさせて、アンモニアを発生させる。
ここで、エンジンからのNOx排出量に対して的確な量の尿素水を噴射して、NOxの還元反応を良好に生じさせるには、貯蔵タンクに貯えられている尿素水の実際の濃度を検出し、これを尿素水の噴射制御に反映させることが重要である。具体的には、検出された濃度に基づいて、尿素水噴射量を演算及び設定するとともに、濃度が異常であると判断されるときは、尿素水の噴射を停止させる。尿素水の濃度を検出するのに適用可能な濃度センサとして、次のようなものが知られている。感温体と、ヒータとを積層させた薄膜チップをセンサ素子として有し、このヒータにより加熱された感温体の電気特性値の変化に基づいて濃度を検出するものである(特許文献2,3)。
このような感温型の濃度センサについては、これを車上で使用する場合に、次のことが問題となる。
第1に、車両が走行する路面は、完全な平坦ではなく、凹凸があり、車両がこの凹凸上を走行することにより車体が振動して、この振動が貯蔵タンクに伝わり、これに貯蔵されている尿素水に揺れを生じさせることである。尿素水に揺れが生じている場合においては、揺れのない場合に対して尿素水を媒体とする熱伝達の特性が変化することから、感温型の濃度センサによっては、実際のものとは異なる濃度が検出されてしまう。そして、このようにして検出された誤った濃度に基づいて濃度の異常を検出しようとすれば、実際には正常の範囲内であるにも拘らず、異常であるとの誤った判定がなされてしまう。
第2に、車両が走行する環境及び状態は、常に一定ではないことである。車両は、平坦路を走行することもあれば、登坂路等の傾斜路を走行することもある。また、平坦路を走行している場合であっても、加速が行われることもあれば、減速が行われることもあり、この加速等は、緩やかに行われることもあれば、急に行われることもある。このような走行状態等の変化により貯蔵タンク内で尿素水が揺らされることによっても、熱伝達の特性に違いが生じる。
本出願人は、このような液揺れの問題を解消するため、濃度の検出を走行中ではなく、停車後所定の時間が経過した時点で行うこととした技術を、既に提出した特願2003−366737号(特開2005−133541号公報)に開示している。
特開2000−027627号公報(段落番号0013) 特開2005−084026号公報(段落番号0019〜0021) 特開2005−133541号公報(段落番号0018〜0021)
上記先願の技術によれば、路面からの振動や、加速度の変化等が濃度の検出に及ぼす影響を排除し、濃度の検出精度、延いては異常の検出精度を向上させることが可能である。しかしながら、上記の技術は、停車後の時間により濃度を検出するタイミングを定めるものであり、主に路面の凹凸や、走行状態の変化等に対応したものであることから、エンジンからの振動等、濃度の検出に対して外乱となり得るものの影響を完全には排除することができない。従って、検出された濃度には、依然として残る外乱に起因する誤差が含まれるおそれがあり、異常の確実な検出のために検出に関する判定用の閾値(濃度)をより厳密に設定しようとしても、検出された濃度に含まれる誤差に対する余裕を確保する必要から、その設定は、必ずしも容易なものではない。
本発明は、感温型の濃度センサによる濃度の検出に対する外乱の影響を排除して、貯蔵タンクに貯えられている水溶液に関する異常を確実に検出することのできるエンジンの排気浄化装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエンジンの排気浄化装置は、エンジンの排気にNOxの還元剤を添加して、排気中のNOxを還元させるものであって、排気に添加されるNOxの還元剤又はその前駆体を水溶液の状態で貯蔵するための貯蔵タンクを備える。この貯蔵タンクに貯えられている水溶液に含まれる還元剤又は前駆体の濃度を検出するための濃度センサが設けられ、この濃度センサは、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有する感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有し、感温体は、貯えられている水溶液に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられる。濃度センサは、ヒータを駆動するとともに、ヒータにより加熱された感温体の電気特性値を、還元剤又は前駆体の濃度として出力する。エンジンが停止しているか否かが判定され、停止していると判定されたエンジン停止時に濃度センサにより検出された濃度に基づいて、貯えられている水溶液に関する所定の異常が検出される。
本発明によれば、エンジンが停止しているか否かを判定し、停止していると判定されたエンジン停止時に検出された濃度に基づいて、貯蔵タンクに貯えられている水溶液に関する異常を検出することとしたので、路面の凹凸や、走行状態の変化等に限らず、エンジンからの振動等、感温型の濃度センサによる濃度の検出に対して外乱となり得るものの影響を排除した液揺れのない状態で濃度を検出するとともに、液揺れのない状態で検出された濃度に基づいて、貯えられている水溶液に関する異常を検出することが可能となる。従って、本発明によれば、誤差が抑制された正確な濃度に基づいて異常の検出を行うことができることから、異常の検出に関する判定用の閾値を厳密に設定することが可能となり、異常を確実に検出することができる。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジン(以下「エンジン」という。)1の構成を示している。本実施形態では、エンジン1として直噴型のディーゼルエンジンを採用しており、エンジン1は、トラック等の大型車両の駆動源を構成する。
吸気通路11の導入部には、図示しないエアクリーナが取り付けられており、エアクリーナにより吸入空気中の粉塵が除去される。吸気通路11には、可変ノズル型のターボチャージャ12のコンプレッサ12aが設置されており、コンプレッサ12aにより吸入空気が圧縮されて送り出される。圧縮された吸入空気は、サージタンク13に流入し、マニホールド部で各気筒に分配される。
エンジン本体において、シリンダヘッドには、燃料供給用のインジェクタ21が気筒毎に設置されている。インジェクタ21は、エンジン1のコントロールユニット(以下「エンジンC/U」という。)51からの信号により作動する。図示しない燃料ポンプにより送り出された燃料は、コモンレール22を介してインジェクタ21に供給され、インジェクタ21により燃焼室内に噴射される。
排気通路31には、マニホールド部の下流にターボチャージャ12のタービン12bが設置されており、排気によりタービン12bが駆動されることで、コンプレッサ12aが回転する。タービン12bに設けられた可動ベーン121の角度が変化することで、タービン12b及びコンプレッサ12aの回転数が変化する。
タービン12bの下流には、上流側から順に酸化触媒32、NOx浄化触媒33及びアンモニア浄化触媒34が設置されている。酸化触媒32は、排気中の炭化水素及び一酸化炭素を酸化するとともに、排気中の一酸化窒素(以下「NO」という。)を、二酸化窒素(以下「NO2」という。)を主とするNOxに転換するためのものであり、排気に含まれるNOとNO2との比率を、後述するNOxの還元反応に最適なものに調整する作用を奏する。NOx浄化触媒33は、NOxを還元し、浄化するためのものである。このNOx浄化触媒NOx33でNOxの還元を生じさせるため、本実施形態では、NOx浄化触媒33の上流で排気に還元剤としてのアンモニアを添加する。アンモニア浄化触媒34は、NOx浄化触媒33を通過したスリップアンモニアを酸化し、浄化するためのものであり、これにより大気中へのアンモニアの放出が抑制される。本実施形態では、NOx浄化触媒33と、アンモニア浄化触媒34とを単一の筐体に内蔵させるとともに、これとは別体のものとして構成した筐体に酸化触媒32を内蔵させることとしている。NOx浄化触媒33等を内蔵させる筐体は、排気マフラーとしての機能を兼ねるものである。
本実施形態では、車上でのアンモニアの貯蔵容易性を考慮して、アンモニアの前駆体としての尿素を水溶液の状態で貯蔵することとしている。
尿素の水溶液(以下「尿素水」という。)を貯蔵するための貯蔵タンク41は、車両のシャシーフレームに固定されている。この貯蔵タンク41には、尿素水供給管42が接続されており、尿素水の添加ユニット43に対し、この尿素水供給管42を介して貯蔵タンク41に貯えられている尿素水が供給される。尿素水供給管42には、上流側から順にフィードポンプ44及びフィルタ45が介装されている。フィードポンプ44は、電動モータ441により駆動される。電動モータ441は、コントロールユニット(以下「SCR−C/U」という。)61からの信号により回転数が制御され、フィードポンプ44の吐出し量を調整する。また、フィルタ45の下流において、尿素水供給管42に尿素水戻り管46が接続されている。尿素水戻り管46には、圧力制御弁47が介装されており、規定圧力を超える分の余剰の尿素水が貯蔵タンク41に戻されるように構成されている。
本実施形態において、添加ユニット43は、エアアシスト式のインジェクタを構成するものであり、本体431と、ノズル部432とから構成される。本体431には、尿素水供給管42が接続されるとともに、アシスト用の空気(以下「アシストエア」という。)を供給するための空気供給管48が接続されている。本体431と、図示しないエアタンクとがこの空気供給管48を介して接続されており、本体431には、このエアタンクからアシストエアが圧縮された状態で供給される。ノズル部432は、酸化触媒32と、NOx浄化触媒33(及びアンモニア浄化触媒34)とを接続する排気通路31aの管壁を貫通させて設置されている。添加ユニット43に供給された尿素水と、アシストエアとは、本体431で混合され、ノズル部432を介して排気中に噴射される。ノズル部432の噴射方向は、排気の流れと平行な方向に、NOx浄化触媒33の端面に向けて設定されている。なお、本実施形態では、フィードポンプ44、電動モータ441、フィルタ45及び圧力制御弁47を一体のモジュール部品P/Mとして構成している。
添加ユニット43により尿素水が噴射されると、噴射された尿素水中の尿素が排気熱により加水分解反応を生じ、アンモニアが発生する。発生したアンモニアは、NOx浄化触媒33でNOxの還元剤として作用し、NOxを還元させる。酸化触媒32でのNOの酸化反応、尿素の加水分解反応、NOx浄化触媒33でのNOxの還元反応、及びアンモニア浄化触媒34でのスリップアンモニアの酸化反応は、次の(1)〜(4)式により夫々表される。なお、本実施形態では、NOx浄化触媒33と、アンモニア浄化触媒34とを一体の筐体に内蔵させているが、それぞれの筐体を別体のものとして構成してもよい。
NO+1/2O → NO ・・・(1)
(NH)CO+HO → 2NH+CO ・・・(2)
NO+NO+2NH → 2N+3HO ・・・(3)
4NH+3O → 2N+6HO ・・・(4)
また、排気通路31は、EGR管35により吸気通路11と接続されている。このEGR管35を介して排気が吸気通路11に還流される。本実施形態では、このEGR管35により、ターボチャージャ12のタービン12bの上流における排気通路31と、吸気通路11に介装されたサージタンク13とが接続されている。EGR管35には、EGR弁36が介装されており、このEGR弁36により還流される排気の流量が制御される。EGR弁は、エンジンC/U51からの信号により作動する。
排気通路31において、酸化触媒32とNOx浄化触媒33との間には、尿素水添加前の排気の温度を検出するための温度センサ71が設置されている。アンモニア浄化触媒34の下流には、還元後の排気の温度を検出するための温度センサ72、及び還元後の排気に含まれるNOxの濃度を検出するためのNOxセンサ73が設置されている。また、貯蔵タンク41には、貯えられている尿素水に含まれる尿素の濃度(以下、単に「濃度」というときは、尿素の濃度をいうものとする。)を検出するための尿素センサ74が設置されている。本実施形態では、この尿素センサ74により、「濃度センサ」としての機能が実現される。
温度センサ71,72、NOxセンサ73及び尿素センサ74の検出信号は、SCR−C/U61に出力される。SCR−C/U61は、入力した信号をもとに、最適な尿素水噴射量を演算及び設定し、設定した尿素水噴射量に応じた指令信号を添加ユニット43に出力する。また、SCR−C/U61は、尿素水噴射量、ならびに尿素水の濃度及び液位に基づいて、後に述べるように尿素水供給系に異常が発生したことを検出する。SCR−C/U61は、エンジンC/U51と双方向に通信可能に接続されている。エンジン1には、イグニッションスイッチ、スタートスイッチ、クランク角センサ、車速センサ及びアクセルセンサ等が設置されており、これらの検出信号は、エンジンC/U51に出力される。エンジンC/U51は、エンジン回転数Ne(クランク角センサからの信号に基づいて算出することができる。)等の運転状態に基づいて燃料噴射量を算出するとともに、算出した燃料噴射量等、尿素水の供給制御に必要な情報をSCR−C/U61に出力する。
図2は、貯蔵タンク41の内部の構成を示している。同図を参照して、貯蔵タンク41及び尿素センサ74の構成について説明する。
尿素センサ74は、感温型の「濃度センサ」としての機能を奏するものであり、尿素水に対して直接的又は間接的に接触させた感温体を強制的に加熱した場合における、この感温体の電気特性値の変化に基づいて、尿素の濃度を検出するものである。感温体は、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有しており、感温体の電気特性値は、尿素水を媒体とする熱伝達の特性に相関するものとして、尿素の濃度に応じて異なる変化を示す。
尿素センサ74は、感温体を有するセンサ素子部741と、センサ素子部741からの出力に基づいて尿素の濃度を演算する回路部742とを備えている。
センサ素子部741は、「感温体」が測温抵抗層の形態で設けられたセンサ素子741aを有しており、回路部742は、この測温抵抗層の抵抗値(感温体の「電気特性値」に相当する。)に基づいて、尿素の濃度を算出する。濃度の検出に際し、センサ素子部741は、貯蔵タンク41に挿入されて、貯蔵タンク41の底面近傍に配置される一方、回路部742は、貯蔵タンク41外に配置される。径の異なる2つの筒部材743,744が設けられ、これらの筒部材743,744は、互いに同心に配置されるとともに、一端で回路部742の底面に接合されて、尿素センサ74の内筒及び外筒を形成している。内筒743及び外筒744は、貯蔵タンク41の天蓋を上下に貫通して、貯蔵タンク41の底面近傍にまで延伸しており、内筒743の先端に、尿素センサ74のセンサ素子部741が取り付けられている。センサ素子部741と回路部742とは、内筒743に封入された配線(図示せず。)を介して接続されている。本実施形態では、後述する液位の検出のため、外筒744に、軸方向に延伸するスリット744aが形成されている。尿素水がこのスリット744aを介して外筒744の内部に流入し、又は外部に流出することで、内筒743及び外筒744の間における静電容量に変化が生じるため、この静電容量に基づいて尿素水の液位を検出することが可能である。
センサ素子部741のセンサ素子741aは、測温抵抗層と、ヒータ層(「ヒータ」を構成する。)とを、電気絶縁膜を介して積層させた薄膜チップとして構成される。センサ素子741aは、伝熱性のフィンプレート741bの一方の端部に接合されており、このフィンプレート741bは、センサ素子741aが接合された端部が内筒743に挿入された状態で、ホルダー741cにより支持されている。このホルダー741cは、フィンプレート741bを固定して、センサ素子741aを支持するものであるとともに、内筒743の内部への尿素水の流入を阻止するシールとしての機能を有するものである。フィンプレート741bは、センサ素子741aが接合された端部とは反対側の端部において、ホルダー741cを貫通し、尿素水に接触している。本実施形態では、センサ素子部741の保護のため、外筒744を内筒743よりも大きな長さを持たせて形成しており、フィンプレート741bの端部を、外筒744により包囲させている。
回路部742は、センサ素子部741の測温抵抗層及びヒータ層と接続されており、ヒータ層に通電して測温抵抗層を加熱するとともに、加熱された測温抵抗層の抵抗値を検出する。測温抵抗層は、その抵抗値が温度に比例して変化する特性を有するものであり、回路部742は、検出した抵抗値に基づいて、後に述べるように尿素の濃度を算出する。
本実施形態では、寒冷地等におけるエンジン1の始動に際して貯蔵タンク41内で尿素水が凍結している場合に、その解凍を促進させるため、貯蔵タンク41において、尿素水を強制的に加熱するためのタンクヒータを設置している。このタンクヒータは、エンジン本体におけるエンジン冷却水の通路から分岐させて形成されるものであり、貯蔵タンク41の内部に配置された、エンジン冷却水を流通させるための熱交換パイプ81を含んで構成される。この熱交換パイプ81は、貯蔵タンク41の天蓋にエンジン冷却水の流入部81a及び流出部81bが設けられるとともに、貯蔵タンク41の内部において、尿素センサ74のセンサ素子部741と、尿素水供給管42の吸入部(図示せず。)とを取り囲むように配置されている。タンクヒータによる加熱は、熱交換パイプ81を流れるエンジン冷却水の流量を制御することにより調整される。
次に、図3を参照して、尿素センサ74による濃度の検出原理について説明する。
ヒータ層による測温抵抗層の加熱は、所定の時間Δt01に亘ってヒータ層にヒータ駆動電流ihを通電することにより行う。回路部742は、ヒータ層による加熱前の時刻t0における測温抵抗層の抵抗値R0を検出するとともに、ヒータ層への通電を停止した時点t1における抵抗値R1を検出し、検出した抵抗値R1,R0の差DLTR(=R1−R0)を算出する。この差DLTRは、尿素水を媒体とする熱伝達の特性に相関するものであり、この熱伝達の特性は、尿素の濃度Dに応じて変化するものであるため、算出した差DLTRを、濃度Dに換算することが可能である。濃度Dの検出は、所定のインターバル毎に実行される。本実施形態において、尿素センサ74は、濃度Dの検出以外に、尿素水の温度Tを検出する温度センサとしての機能を兼ねるものである。尿素水の温度Tは、加熱前の抵抗値R0に基づいて算出することができる。
次に、SCR−C/U61の動作をフローチャートにより説明する。
図4は、尿素水の供給制御に関する基本ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、イグニッションスイッチがオンされることによるエンジンC/U51からの指令を受けて起動され、その後所定の時間毎に繰り返される。このルーチンにより、尿素水の温度管理がなされるとともに、尿素水噴射量Quが演算及び設定される。
S101では、停止時濃度異常判定フラグFdil2を読み込み、読み込んだFdil2が0であるか否かを判定する。0であるときは、S102へ進み、0でないときは、以降のステップによる処理を行わずにこのルーチンを終了する。停止時濃度異常判定フラグFdil2は、通常は0に設定されており、後述する停止時濃度異常検出ルーチン(図7)により尿素水の濃度に関する異常が検出された場合に、1に切り換えられる。本実施形態では、濃度に関する異常として、貯蔵タンク41に貯えられているものが規定濃度の尿素水ではなく、尿素を含まない水であることを検出する。
S102では、凍結判定フラグFfrzを読み込み、読み込んだFfrzが0であるか否かを判定する。0であるときは、S103へ進み、0でないときは、S104へ進む。凍結判定フラグFfrzは、貯蔵タンク41に貯えられている尿素水が凍結しているか否かを示すものであり、通常は0に設定されており、凍結していると判定された場合に、1に切り換えられる。尿素水が凍結しているか否かは、尿素センサ74により検出される尿素水の温度Tに基づいて、これが尿素水の融点よりも低いか否かにより判定される。凍結判定フラグFfrzは、1に切り換えられた後、温度Tに基づいて尿素水の凍結が解除されたと判定された場合に、再度0に設定される。
S103では、熱交換パイプ81を流れるエンジン冷却水の流量を制御し、貯蔵タンク41の内部を尿素水の融点よりも高い一定の温度に保持する。
S104では、熱交換パイプ81を流れるエンジン冷却水の流量を、保温時(S103)と比較して増大させ、凍結した尿素水の解凍を促進させる。
S105では、フィードポンプ44を作動させて、尿素水供給管42内の尿素水を昇圧させる。
S106では、異常判定フラグFscrを読み込み、読み込んだFscrが0であるか否かを判定する。0であるときは、S107へ進み、0でないときは、S110へ進む。異常判定フラグFscrは、貯蔵タンク41に貯えられている尿素水に関する異常の発生を示すものであり、後述する異常判定ルーチン(図5)により設定される。本実施形態では、この異常判定フラグFscrにより判別すべき異常として、尿素水の消費に関する異常、ならびに尿素水の濃度及び残量に関する異常を検出する。尿素水に関するこれらの異常のうち、いずれかが検出された場合に、異常判定フラグFscrが1に設定される。
S107では、燃料噴射量Qf、NOx濃度NOX(NOxセンサ73からの出力)及び尿素の濃度Dを読み込む。
S108では、尿素水噴射量Quを演算する。尿素水噴射量Quの演算は、燃料噴射量Qf及びNOx濃度NOXに応じた基本噴射量を算出するとともに、算出した基本噴射量を濃度Dで補正することにより行う。たとえば、濃度Dが高く、単位噴射量当たりの尿素含有量が多いと判断されるときは、基本噴射量に対して減量補正を施す。
S109では、添加ユニット43に対し、算出した尿素水噴射量Quに応じた指令信号を出力する。
S110では、添加ユニット43による尿素水の供給を停止させる。尿素水に関して異常が発生している状態では、NOx排出量に対して的確な量のアンモニアを添加することができないからである。たとえば、貯蔵タンク41に規定濃度の尿素水ではなく、尿素を含まない水が貯えられている場合は、排気に対してアンモニアが添加されず、NOxが未浄化のまま大気中に放出されてしまう。また、例え尿素水が規定濃度であるとしても、実際に噴射された尿素水の量(すなわち、実際に消費された量)が消費されるべき量よりも多いときは、尿素水が無駄に消費されるばかりでなく、過剰に発生したアンモニアがアンモニア浄化触媒34により完全には分解されず、大気中に放出されるおそれがある。消費されるべき尿素水の量(以下「指示消費量」という。)は、演算周期毎の噴射量Quの積算値として算出することが可能である。尿素水の供給を停止させた場合は、エンジンC/U51に対し、EGRガス量を増大させるなどのエンジン1からのNOx排出量自体を減少させるための制御を行わせる。
図5は、異常判定ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、イグニッションスイッチがオンされているエンジン1の運転中に、所定の時間毎に実行される。このルーチンにより、尿素水に関して何らかの異常が発生したか否かが判定され、異常判定フラグFscrが設定される。
S201では、尿素水の水位L、濃度D及び温度Tを読み込む。既に述べたように、本実施形態において、これらの制御情報は、尿素センサ74からの出力に基づいて算出される。
S202では、凍結判定フラグFfrzを読み込み、読み込んだFfrzが0であるか否かを判定する。0であるときは、S203へ進み、0でないときは、以降のステップによる処理を行わずにこのルーチンを終了する。尿素水が凍結して、固体の状態にある場合は、これが液体の状態にある場合とは熱伝達の特性が著しく異なるので、誤った異常の検出を防止するため、検出に関する判定を禁止するのである。
S203では、消費異常判定フラグFcnsが0であるか否かを判定する。0であるときは、S204へ進み、0でないときは、S207へ進む。消費異常判定フラグFcnsは、尿素水の消費に関する異常の発生を示すものであり、通常は0に設定されており、尿素水が過剰に消費されているか、又は消費量が不足していると判定された場合に、1に切り換えられる。尿素水消費量Qcnsは、液位Lの初期値と現在の検出値との差に、貯蔵タンク41の断面積を乗じ、これに規定濃度(ここでは、32.5%)の尿素水の比重を乗じることにより算出される。算出された尿素水消費量Qcnsが、指示消費量Qdrcを基準として定められる所定の範囲内にないときに、消費に関する異常が検出される。
S204では、残量異常判定フラグFempが0であるか否かを判定する。0であるときは、S205へ進み、0でないときは、S207へ進む。残量異常判定フラグFepmは、通常は0に設定されており、尿素水の残量が不足している(貯蔵タンク41が空である場合を含む。)と判定された場合に、1に切り換えられる。残量が不足しているか否かの判定は、尿素水の液位Lに基づいて行われ、検出された液位Lが下限を示す設定液位Lemp(図2)以下であるときに、不足していると判定される。
S205では、濃度異常判定フラグFdil1が0であるか否かを判定する。0であるときは、S206へ進み、0でないときは、S207へ進む。濃度異常判定フラグFdil1は、通常は0に設定されており、後述する運転時濃度異常検出ルーチン(図6)により、貯蔵タンク41に尿素水ではなく、水が貯蔵されていると判定された場合に、1に切り換えられる。
S206では、尿素水に関して想定した異常は発生していないとして、運転時異常判定フラグFscrを0に設定する。
S207では、尿素水に関して何らかの異常が発生したとして、運転時異常判定フラグFscrを1に設定する。
図6は、運転時濃度異常検出ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、イグニッションスイッチがオンされているエンジン1の運転中に、所定の時間毎に実行される。このルーチンにより、尿素水の濃度に関する異常が発生したか(すなわち、貯蔵タンク41に貯えられているものが水であるか)否かが判定され、エンジン運転時に関する濃度異常判定フラグFdil1が設定される。
S301では、尿素の濃度Dを読み込む。
S302では、停止時濃度異常判定フラグFdil2を読み込み、読み込んだFdil2が1であるか否かを判定する。1であるとき(すなわち、エンジン1の停止時に尿素水の濃度に関する異常を検出したとき)は、S303へ進み、1でないときは、S308へ進む。
S303では、読み込んだ濃度Dが濃度に関する異常判定からの復帰判定用の閾値Dccl(=Dslh)以上であるか否かを判定する。Dccl以上であるときは、S304へ進み、Dcclよりも小さいときは、S313へ進む。なお、この復帰判定用の閾値Dcclは、図3に示すように、後述する第1の閾値Dsllよりも大きな値に設定され、本実施形態では、後述する第2の閾値Dslh(図7)と等しい値に設定している。勿論、復帰判定用の閾値Dcclを第2の閾値Dslhとは異なる値に設定してもよく、好ましくは、異常判定の解除をより厳密に行うため、第2の閾値Dslhよりも大きな値に設定するとよい。
S304では、濃度に関する異常は解除された(すなわち、貯蔵タンク41に規定濃度の尿素水が貯蔵されている。)として、停止時濃度異常判定フラグFdil2を0に設定する。
S305では、濃度異常検出用の第2のカウンタの値CNTbを0にリセットする。
S306では、濃度に関する異常は発生していないとして、濃度異常判定フラグFdil1を0に設定する。
S307では、濃度異常検出用の第1のカウンタの値CNTaを0にリセットする。
S308では、濃度Dが濃度異常判定用の第1の閾値(濃度)Dsll以上であるか否かを判定する。Dsll以上であるときは、S306へ進んで濃度異常判定フラグFdil1を0に設定するとともに、第1のカウンタの値CNTaを0にリセットする一方、Dsllよりも小さいときは、S309へ進む。図3に一点鎖線Bにより示すように、貯蔵タンク41に水が貯えられている場合は、水を媒体とする熱伝達の特性に起因して、規定濃度の尿素水が貯えられている場合(実線Aにより示す。)よりも検出される濃度Dが低下する。なお、第1の閾値Dsllは、エンジン1の運転中に尿素センサ74により検出される濃度Dに含まれる誤差に対する余裕を持たせたものとして、比較的に小さな値に設定される。
S309では、第1のカウンタの値CNTaを1だけ増加させる。
S310では、増加後の第1のカウンタの値CNTaが所定の値CNTsl1に達したか否かを判定する。達したときは、S311へ進み、達していないうちは、S301へ戻り、以上の処理を繰り返す。
S311では、濃度に関する異常が発生したとして、濃度異常判定フラグFdil1を1に切り換える。これにより、異常判定ルーチン(図5)において、S205の処理により尿素水に関する異常が検出され、異常判定フラグFscrが1に設定されることとなる。
S312では、濃度異常判定フラグFdil1が1であるか否かを判定する。1であるときは、S313へ進み、1でないときは、このS313による処理を行わずにこのルーチンを終了する。
S313では、警報を作動させ、濃度に関する異常の発生を運転者に認識させる。
図7は、停止時濃度異常検出ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、イグニッションスイッチがオフされることによるエンジンC/U51からの指令を受けて、SCR−C/U61に備わる自己保持回路により実行される。このルーチンにより、停止時濃度異常判定フラグFdil2が設定される。なお、エンジン停止時においては、貯蔵タンク41に液揺れが生じておらず、尿素センサ74から安定した出力が得られることから、このルーチンが繰り返される周期は、運転時濃度異常検出ルーチン(図6)の実行周期よりも短くてよい。
S401では、尿素の濃度Dを読み込む。
S402では、読み込んだ濃度Dが濃度異常判定用の第2の閾値(濃度)Dslh以上であるか否かを判定する。Dslh以上であるときは、S403へ進み、Dslhよりも小さいときは、S405へ進む。エンジン停止時においては、尿素センサ74により検出される濃度Dに含まれる誤差が抑制されており、濃度Dの検出精度が充分に確保されることから、判定をより厳密に行うため、この第2の閾値Dslhは、運転時に関する第1の閾値Dsllよりも大きな値に設定される(図3)。
S403では、濃度に関する異常は発生していないとして、停止時濃度異常判定フラグFdil2を0に設定する。
S404では、その後のエンジン1の始動に備えて、運転時に関する第1のカウンタの値CNTaを0にリセットする。
S405では、濃度異常検出用の第2のカウンタの値CNTbを1だけ増加させる。
S406では、増加後の第2のカウンタの値CNTbが所定の値CNTsl2に達したか否かを判定する。達したときは、S407へ進み、達していないうちは、S401へ戻り、以上の処理を繰り返す。この所定の値CNTsl2は、第1のカウンタに関する値CNTsl1よりも小さな値に設定される。第2の閾値Dslhと同様に、エンジン停止時に検出される濃度Dの信頼性を考慮したものである。
S407では、濃度に関する異常が発生したとして、停止時濃度異常判定フラグFdil2を1に設定する。
S408では、第2のカウンタの値CNTbを0にリセットする。
S409では、その後のエンジン1の始動を禁止するための処理を行う。この処理は、たとえば、始動禁止フラグFstrを設定し、その後の始動に際してこの始動禁止フラグFstrをエンジンC/U51に読み込ませることによる。エンジンC/U51は、始動禁止フラグFstrを参照して、始動が禁止されている場合に、燃料噴射装置や、点火装置の作動を禁止する。エンジンの始動は、S407の処理により停止時濃度異常判定フラグFdil2が1に切り換えられた後、直ちに禁止されてもよいが、本実施形態では、停止時濃度異常判定フラグFdil2の切換えから時間をあけ、所定の距離を走行した後のエンジンの始動が禁止されるようにする。
S410では、現時点における第2のカウンタの値CNTb、及びエンジン1の再始動の拒否に関する情報(たとえば、始動禁止フラグFstr)等、各種の制御情報を記憶する。
S411では、自己保持電源を遮断し、このルーチンを終了する。
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
本実施形態では、停止時濃度異常検出ルーチン(図7)を設定し、エンジン停止時にこのルーチンを実行して、尿素センサ74により検出された濃度Dに基づいて、貯蔵タンク41に貯えられているものが水であるか否かを判定することとした。エンジン停止時においては、エンジン1からの振動等、尿素センサ74による濃度Dの検出に対して外乱となり得るものの影響が排除されることから、濃度Dを正確に検出するとともに、水が貯蔵されているか否かの判定を、正確に検出された濃度Dに基づいて行うことが可能となる。従って、本実施形態によれば、濃度Dをより高い精度で検出できるという効果が得られることに加え、濃度異常判定用の閾値(具体的には、第2の閾値Dslh)をより厳密に設定して、異常を確実に検出することが可能となる。
本実施形態では、濃度異常判定用の第2の閾値Dslh以上の範囲(図7のS402)が「第1の正常領域」に相当し、第1の閾値Dsll以上の範囲(図6のS308)が「第2の正常領域」に相当する。また、復帰判定用の閾値Dccl(本実施形態では、第2の閾値Dslhに等しい。)以上の範囲(図6のS303)が「復帰判定領域」に相当する。
以上では、エンジン1の運転時における異常の検出(図6)と、停止時における異常の検出(図7)とを独立のルーチンにより行うこととし、停止時濃度異常検出ルーチンをイグニッションスイッチのオフが検出されるたびに実行することとした。しかしながら、両者の異常の検出に関連性を持たせることとしてもよく、たとえば、エンジン1の運転時と、停止時との双方で濃度に関する異常が検出された場合に、異常を検出したとの最終的な判断がなされるようにしたり、又は運転時濃度異常検出ルーチンにより濃度に関する異常が検出された場合に限り、停止時濃度異常検出ルーチンが実行されるようにしてもよい。このような制御上の変更は、当業者であれば、具体例による明示がなくとも容易にすることができる。
また、尿素水は、補給がされない限り濃度Dが頻繁に変化するものではないことから、エンジン停止時にのみ、濃度Dを検出し、異常を検出することとしてもよい。この場合においては、エンジン1が停止しているか否かの判定を、水位センサからの出力や、貯蔵タンク41の補給口に設けられる開閉センサからの出力に基づいて行うこととし、尿素水が補給されたことが検知された場合に、濃度Dの検出等を行うとよい。
更に、尿素の加水分解によるアンモニアの発生を促すため、NOx浄化触媒33の上流に加水分解触媒を設置してもよい。
更に、NOxの還元剤として、アンモニアに代えて炭化水素を採用することもできる。
本発明は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンの排気浄化装置に適用することもできる。
本発明の一実施形態に係るディーゼルエンジンの構成 同上実施形態に係る貯蔵タンク及び尿素センサの構成 同上尿素センサによる濃度の検出原理 尿素水の供給制御に関する基本ルーチンのフローチャート 異常判定ルーチンのフローチャート 運転時濃度異常検出ルーチンのフローチャート 停止時濃度異常検出ルーチンのフローチャート
符号の説明
1…ディーゼルエンジン、11…吸気通路、12…ターボチャージャ、13…サージタンク、21…インジェクタ、22…コモンレール、31…排気通路、32…酸化触媒、33…NOx浄化触媒、34…アンモニア浄化触媒、35…EGR管、36…EGR弁、41…貯蔵タンク、42…尿素水供給管、43…添加ユニット、431…添加ユニットの本体、432…ノズル部、44…フィードポンプ、45…フィルタ、46…尿素水戻り管、47…圧力制御弁、48…空気供給管、51…エンジン1のコントロールユニット、61…排気浄化装置のコントロールユニット、71,72…排気温度センサ、73…NOxセンサ、74…「濃度センサ」としての尿素センサ。

Claims (16)

  1. エンジンの排気にNOxの還元剤を添加して、排気中のNOxを還元させるエンジンの排気浄化装置であって、
    排気に添加されるNOxの還元剤又はその前駆体を水溶液の状態で貯蔵するための貯蔵タンクと、
    前記貯蔵タンクに貯蔵されている水溶液に含まれる還元剤又は前駆体の濃度を検出するための濃度センサであって、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有し、前記水溶液に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられた感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有し、前記ヒータを駆動するとともに、前記ヒータにより加熱された前記感温体の電気特性値を、前記還元剤又は前駆体の濃度として出力する濃度センサと、
    前記水溶液に関する所定の異常を検出するための手段と、
    エンジンが停止しているか否かを判定するための手段と、を含んで構成され、
    前記検出手段は、前記判定手段によりエンジンが停止していると判定されたエンジン停止時に前記濃度センサにより検出された濃度に基づいて、前記異常を検出するエンジンの排気浄化装置。
  2. エンジンの排気にNOxの還元剤を添加して、排気中のNOxを還元させるエンジンの排気浄化装置であって、
    排気に添加されるNOxの還元剤又はその前駆体を水溶液の状態で貯蔵するための貯蔵タンクと、
    前記貯蔵タンクに貯蔵されている水溶液に含まれる還元剤又は前駆体の濃度を検出するための濃度センサであって、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有し、前記水溶液に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられた感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有し、前記ヒータを駆動するとともに、前記ヒータにより加熱された前記感温体の電気特性値を、前記還元剤又は前駆体の濃度として出力する濃度センサと、
    前記水溶液に関する所定の異常を検出するための手段と、
    エンジンが停止しているか否かを判定するための手段と、を含んで構成され、
    前記検出手段は、前記濃度センサにより検出された濃度に基づいて、前記判定手段によりエンジンが停止していると判定されたエンジン停止時においては、前記検出された濃度が所定の第1の値を境界として定められる第1の正常領域以外の領域にあるときに、エンジン停止時以外のエンジン運転時においては、前記検出された濃度が前記第1の値とは異なる第2の値を境界として定められる第2の正常領域以外の領域にあるときに、前記異常を検出するエンジンの排気浄化装置。
  3. 前記検出手段は、エンジン運転時に前記第2の正常領域以外の領域にある濃度を検出し、かつその後のエンジン停止時に前記第1の正常領域以外の領域にある濃度を検出したときに、前記異常を検出する請求項2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  4. 前記検出手段は、エンジン運転時に前記第2の正常領域以外の領域にある濃度を検出した場合にのみ、その後のエンジン停止時に前記異常の検出を行う請求項3に記載のエンジンの排気浄化装置。
  5. エンジンの排気通路に介装された還元触媒と、
    エンジンの排気に対し、前記還元触媒の上流で前記貯蔵タンクに貯蔵されている水溶液を供給して、前記還元剤を添加するように構成された還元剤の添加ユニットと、
    前記検出手段によりエンジン運転時に異常が検出されたときに、前記添加ユニットによる還元剤の添加を停止させるための手段と、を更に含んで構成される請求項3又は4に記載のエンジンの排気浄化装置。
  6. 前記検出手段によりエンジン停止時に前記異常が検出されたときに、その後のエンジンの作動を制限し又は再始動を禁止するための手段を更に含んで構成される請求項3〜5のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  7. エンジン停止時に前記異常を検出した後のエンジン運転時において、前記検出された濃度が前記第2の値とは異なる第3の値を境界として定められる復帰判定領域にあるときに、前記異常の検出を解除するための手段を更に含んで構成される請求項2〜6のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  8. 前記第3の値が前記第1の値に等しい請求項7に記載のエンジンの排気浄化装置。
  9. 前記第1の正常領域が前記第2の正常領域よりも狭い範囲の領域として定められる請求項2〜8のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  10. 前記検出手段により前記異常が検出されたときに作動して、運転者に対して異常の発生の認識を促すための手段を更に含んで構成される請求項1〜9のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  11. 前記判定手段は、イグニッションスイッチからの信号に基づいて、エンジンが停止しているか否かを判定する請求項1〜10のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  12. 前記検出手段は、前記濃度センサによる前記正常領域以外の領域にある濃度の検出毎に所定の単位値が加算される異常検出用のカウンタを有し、このカウンタの値が所定の値に達したときに、前記異常を検出する請求項1〜11のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  13. 前記検出手段において、前記異常検出用のカウンタとして、エンジン停止時における異常の検出のための第1のカウンタと、エンジン運転時における異常の検出のための第2のカウンタとが設定され、エンジン停止時とそれ以外のときとで、各カウンタに関する前記所定の値が異なる請求項12に記載のエンジンの排気浄化装置。
  14. 前記検出手段は、所定の検出周期毎に前記異常の検出を行うものであり、エンジン停止時とそれ以外のときとで、前記検出周期が異なる請求項12又は13に記載のエンジンの排気浄化装置。
  15. 前記濃度センサにより検出された濃度に基づいて、排気に添加される還元剤の量を制御するための手段を更に含んで構成される請求項1〜14のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  16. エンジンの排気にNOxの還元剤を添加して、排気中のNOxを還元させるエンジンの排気浄化装置であって、
    排気に添加されるNOxの還元剤又はその前駆体を水溶液の状態で貯蔵するための貯蔵タンクと、
    前記貯蔵タンクに貯蔵されている水溶液に含まれる還元剤又は前駆体の濃度を検出するための濃度センサであって、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有し、前記水溶液に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられた感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有し、前記ヒータを駆動するとともに、前記ヒータにより加熱された前記感温体の電気特性値を、前記還元剤又は前駆体の濃度として出力する濃度センサと、
    エンジンが停止しているか否かを判定するための手段と、
    前記判定手段によりエンジンが停止していると判定されたエンジン停止時に、前記濃度センサに対して前記還元剤又は前駆体の濃度を検出させる一方、それ以外のときに、前記濃度センサによる濃度の検出を禁止するための手段と、を含んで構成されるエンジンの排気浄化装置。
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