JP2008240020A - 溶射装置および溶射方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶射ガンに簡易な構成の飛散防止体を付加し、ボア下端側から吸引するだけの極めて簡易な装置により、ボアの全長に亘って密着強度の高い溶射皮膜を形成することのできる溶射装置および溶射方法を提供する。
【解決手段】溶射装置10は、その下端側の側面において溶射粒子またはエアを噴射するための吐出口が開設されてなる溶射ガン6をシリンダボア内で移動させる移動制御手段と、該溶射ガンを回転させる回転制御手段と、この吐出口よりも溶射ガン6の上端側に設けられ、シリンダボアC1面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアC1の上端側の未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体7と、シリンダボアC1の下端側に載置されて溶射時の反射粒子や溶射ヒュームを吸引するための吸引ダクト8を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】溶射装置10は、その下端側の側面において溶射粒子またはエアを噴射するための吐出口が開設されてなる溶射ガン6をシリンダボア内で移動させる移動制御手段と、該溶射ガンを回転させる回転制御手段と、この吐出口よりも溶射ガン6の上端側に設けられ、シリンダボアC1面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアC1の上端側の未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体7と、シリンダボアC1の下端側に載置されて溶射時の反射粒子や溶射ヒュームを吸引するための吸引ダクト8を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジンのシリンダボア内面等に溶射皮膜を形成する溶射装置と溶射方法に関するものである。
シリンダブロックのシリンダボア内面には、アークやプラズマ、ガス等にて燃焼火炎(フレーム)を発生させ、各種金属や合金属を瞬間溶融し、圧縮エアにてアトマイズ粉砕(微粒子化)された溶射粒子を衝突/凝固付着させる溶射技術によって該ボア内面の耐食性、耐摩耗性等を向上させるための溶射皮膜が形成されている。かかる溶射は、例えば特許文献1に開示のように自転姿勢の溶射ガンをシリンダボアの両端間で移動させることによっておこなわれているが、溶射粒子のボア内面への衝突に際しては溶射粒子のはね返りが生じ、かかる反射粒子や溶射ヒュームがボア内面に付着するといった問題が生じていた。
この反射粒子やその酸化物、溶射ヒュームの付着は、ボアの上端(シリンダブロック外部に臨むシリンダボアの端部)からボア下端(シリンダブロック内部に臨むシリンダボアの端部)へ溶射ガンを移動させる場合には、下方のボア内面の未溶射面へ付着するものであり、ボア下端から上端へ溶射ガンを移動させる場合には上方のボア内面の未溶射面へ付着するものである。反射粒子、溶射ヒュームがボア内面の未溶射面へ付着することにより、未溶射面における溶射粒子の密着強度が著しく低下し、ボア内面の平滑性が損なわれるといった問題が生じる。
上記反射粒子等のボア内面への付着を防止する技術として、特許文献2に開示の溶射方法を挙げることができる。この溶射方法は、シリンダボア内にその内周面との間にわずかな隙間を形成するスリーブを挿入し、該スリーブの一端を溶射粒子の衝突する溶射点付近に臨ませた状態を維持し、該スリーブを溶射ガンと同期して移動させることにより、反射粒子をスリーブ内面に付着させるというものである。
特許文献2の溶射方法によれば、従来の溶射方法に比して反射粒子のボア内面への付着を軽減することができる。しかし、ノズルが溶射装置側へ移動しながら溶射する場合には反射粒子が依然として未溶射面へ付着するし、ノズルの移動方向が逆方向の場合には溶射後の溶射面に付着してしまうことから、いずれにしても溶射皮膜の品質悪化に繋がる。さらには、溶射装置がスリーブと溶射ガンを同期移動させる制御機構を具備する必要もあり、その製造コストの高騰は否めない。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、簡易な装置構成で、溶射時の反射粒子や溶射ヒュームのシリンダボア内面への付着を効果的に防止することのできる溶射装置と、溶射方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による溶射装置は、少なくとも、シリンダボアのボア下端側から外部に臨む上端側に向って該シリンダボア内を移動しながらシリンダボア面に溶射皮膜を形成する溶射装置において、前記溶射装置は、その下端側の側面において溶射粒子またはエアを噴射するための吐出口が開設されてなる溶射ガンをシリンダボア内で移動させる移動制御手段と、該溶射ガンを回転させる回転制御手段と、前記吐出口よりも溶射ガンの上端側に設けられ、シリンダボア面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアの上端側の未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体と、シリンダボアの下端側に載置されて溶射時の反射粒子や溶射ヒュームを吸引するための吸引手段と、を少なくとも具備することを特徴とするものである。
本発明における溶射装置において、その溶射方法は、ガス溶射、フレーム溶射、アーク溶射、プラズマ溶射等の中のいずれの溶射形態であってもよい。また、溶射材料としては、アルミニウム、モリブデン等の金属粉末、ステライト合金、クロム−鉄合金、ニッケル−クロム等の合金粉末、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス粉末等を使用することができる。なお、例えばアーク溶射においては、適宜素材のワイヤが溶融されてなるアトマイズ粉末が溶射粒子として溶射ガンから吐出される。
また、本発明の溶射装置は、エンジンのシリンダボア内周面等にアーク溶射皮膜を形成する用途に好適であるが、シリンダブロックのボア面以外にも、アクチュエータであるシリンダユニット機構を構成するシリンダの摺動面など、その耐摩耗性等を向上させる必要のある適宜の筒状部材内面への溶射に適用できることは勿論のことである。
溶射ガンの一実施の形態を説明すると、溶射ガンの下端にはアークもしくはプラズマによって溶射用線材(ワイヤ)が溶融され、これに該溶射ガンの下端側方に形成された吐出口からアトマイズエアが噴射されることで溶射粒子がボア側面に噴射される形態がある。なお、この吐出口から圧縮された溶射粒子が直接噴射される形態もある。
溶射装置は、溶射ガンを回転制御する回転制御手段と、溶射ガンをボアの軸心方向に昇降制御する移動制御手段とを備えており、例えば、溶射ガンがボア下端に降下され、該ボア下端にてフレームを安定させた後に回転され、この姿勢を保持しながら所定速度でボア内を一度上昇しながらボア面に溶射皮膜を形成することができる。なお、回転姿勢の溶射ガンがボア内を複数回昇降しながら溶射皮膜を形成する方法であってもよいことは勿論のことである。
本発明の溶射装置を構成する溶射ガンは、例えばアトマイズエアを吐出する上記吐出口よりもその上端側に設けられ、シリンダボア面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアの上端側の未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体を具備している。ここで、反射粒子とは溶射粒子がボア面で反射した粒子やこの粒子がさらに酸化してなる粒子であり、溶射ヒュームはこれらの浮遊物を意味している。
例えば溶射ガンをボアの下端側から外部へ臨む上端側へ一度(1パス)上昇させながら溶射皮膜を形成する方法においては、この溶射ガン上昇過程で上記溶射ヒューム等が現在溶射されているボア面よりも上方の未溶射面に付着する結果、この未溶射面をその後に溶射した際には、ボア面と形成される溶射皮膜との間に酸化物等が介在してしまい、これが溶射皮膜のボア面に対する密着強度を低下させる主要因となっていた。
本発明の溶射装置を構成する溶射ガンは、例えばアトマイズエアを吐出する吐出口よりも上方にこの酸化物等の上方への飛散を防止するための適宜の飛散防止体を備えるものである。
また、本発明の溶射装置は、さらにボア下端側(のシリンダブロック内部)に溶射時の溶射ヒュームを吸引するための吸引手段(バキュームポンプに連通したパイプなど)を備えており、溶射に際してこの吸引手段を稼動させておくことにより、ボアの下方からバキュームしながら、溶射ガンの吐出口の上方では飛散防止体にて溶射ヒューム等の上方への飛散が確実に防止されることから、ボアの下端から上端までの全長に亘って、ボア面と溶射皮膜との間に酸化物等が介在しない溶射皮膜の形成を実現することができる。
ここで、上記する飛散防止体の一実施の形態は、シリンダボア内径と略同径の円盤体であってもよい。
また、飛散防止体の他の実施の形態は、シリンダボア内径と略同径の外径を有する筒体であってもよい。
また、飛散防止体の他の実施の形態は、溶射ガンの側面に装着された複数のファンであってもよい。
さらに、飛散防止体の他の実施の形態は、溶射ガンの側面に装着された複数のファンと、該ファンを囲繞するシリンダボア内径と略同径の外径を有する筒体と、からなる形態であってもよい。
いずれの形態の飛散防止体を具備する溶射ガンであっても、該飛散防止体による溶射ヒューム等の上方への飛散防止効果と、ボア下端側からの吸引手段による溶射ヒューム等の吸引作用により、ボアの全長に亘って、密着強度の高い溶射皮膜を形成することが可能となる。
また、本発明による溶射方法は、上記する溶射装置を使用してなる溶射方法であり、その一実施の形態は、回転制御手段によって回転し、その下端側の側面に溶射粒子またはエアの吐出口が開設され、溶射時に少なくともシリンダボアの下端側から外部に臨む上端側に移動する溶射ガンと、前記吐出口よりも溶射ガンの上端側に設けられ、シリンダボア面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアの未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体と、前記反射粒子や溶射ヒュームを吸引するためにシリンダボア下端側に載置される吸引手段と、を具備する溶射装置を使用してシリンダボア面に溶射皮膜を形成する溶射方法において、前記溶射ガンをシリンダボアの上端側から下端側へ挿入して前記吐出口が該下端側を通過した位置で位置決めする工程と、次いで溶射フレームを安定させ、前記溶射ガンをその軸心まわりでシリンダに対して相対回転させ、吸引手段によってシリンダボア内を吸引した姿勢で、シリンダボアの下端側から上端側に向って溶射ガンをシリンダに対して相対移動させながらシリンダボア面に溶射する工程と、からなることを特徴とするものである。
本溶射方法は、溶射ガンをボア下端から上端へ所定の上昇速度で1パス移動させて溶射皮膜を形成する方法であり、溶射フレームが安定する前に溶射ガンをボア下端まで挿入した後に、溶射フレームを安定させ、溶射ガンを回転させた姿勢でこの溶射ガンを上方へ移動させながら例えばアーク溶射するものである。本発明者等によれば、ボア上端から下端に向って溶射する方法に比して、ボア下端側から溶射ヒュームを吸引しながらボア下端から上端に向って溶射する方法が溶射ヒューム(酸化物を含む)がボア面および溶射皮膜の間に介在し難いことが特定されている。さらに、ボア内を溶射ガンが複数回昇降しながら溶射するよりも、ボア下端から上端へ向って1パスで溶射する方が溶射皮膜内に溶射ヒューム等が介在し難くなり、皮膜品質が格段に高まることが特定されている。
このように、溶射ヒュームをボアの下方から吸引した姿勢で溶射ガンをボアの下方から上方に向って移動させながら溶射皮膜を形成する方法においても、ボア上方の溶射加工は下方のそれに比して後加工されることから、ボア面と溶射皮膜との間に溶射ヒューム等が付着し易くなる。本溶射方法は、この課題をも解決するものであり、使用される溶射ガンが、アトマイズエアないしは溶射粒子を吐出する吐出口よりも上方に飛散防止体を備えていることで、上記する本溶射装置を使用した場合と同様の効果、すなわち、該飛散防止体による溶射ヒューム等の上方への飛散を防止する効果が得られ、ボア下端側からの吸引手段による溶射ヒューム等の吸引作用が相俟って、ボアの全長に亘って密着強度の高い溶射皮膜を形成することを可能ならしめるものである。
また、本発明による溶射方法の他の実施の形態は、溶射ガンをシリンダボア内に挿入する前に溶射フレームを安定させ、該溶射ガンをその軸心まわりでシリンダに対して相対回転させる工程と、次いで前記溶射ガンをシリンダボアの上端側から下端側へ挿入して前記吐出口が該下端側を通過した位置で位置決めし、吸引手段によってシリンダボア内を吸引した姿勢で、シリンダボアの下端側から上端側に向って溶射ガンをシリンダに対して相対移動させながらシリンダボア面に溶射する工程と、からなる方法であってもよい。
さらに、本発明による溶射方法の他の実施の形態は、前記溶射ガンをその軸心まわりでシリンダに対して相対回転させる工程と、次いで溶射フレームが安定する前に前記溶射ガンをシリンダボアの上端側から下端側へ挿入して前記吐出口を該下端側で位置決めし、吸引手段によってシリンダボア内を吸引した姿勢で、シリンダボアの下端側から上端側に向って溶射ガンをシリンダに対して相対移動させながらシリンダボア面に溶射する工程と、からなる方法であってもよい。
以上の説明から理解できるように、本発明の溶射装置によれば、溶射ガンに簡易な構成の飛散防止体を付加し、ボア下端側から吸引するだけの極めて簡易な装置により、ボアの全長に亘って密着強度の高い溶射皮膜を形成することができる。また、この溶射装置を使用してなる本発明の溶射方法によっても同様の効果が得られるものである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の溶射装置を示した模式図であり、図2は溶射ガンの拡大図であり、図3は図2のIII―III矢視図である。図4〜6、8,9は溶射ガンに装着される飛散防止体の実施の形態の模式図であり、図7aは図6の飛散防止体の側面図であり、図7bは図7aのb−b矢視図である。図10は本発明の溶射装置を使用して製造された溶射皮膜(実施例)と従来装置による溶射皮膜(比較例)双方の密着強度に関する実験結果を示したグラフである。
図1は、シリンダブロックのボア内面に本発明のアーク溶射皮膜を形成する際に使用される溶射装置の一実施の形態の模式図である。この溶射装置10は、基台1、該基台1に支持固定された支持部2、該支持部2に沿って上下にスライドする溶射ツール3、この溶射ツール3の先端に装着された溶射ガン6、コントローラ4およびシリンダブロックCが載置固定されるパレット9、基台1の内部に内蔵されてその一端が基台1上に臨んだ吸引ダクト8、から大略構成されている。
支持部2は、基台1上に設置されるとともに、溶射ツール3に設けられているスライダ31を昇降自在に支持している。コントローラ4は、支持部2の上部に装着された昇降駆動モータ51、回転駆動モータ52に接続されている。昇降駆動モータ51の回転軸には、螺旋スクリュ32が取付けられており、該螺旋スクリュ32にはスライダ31に固定されたサポート33が螺合している。コントローラ4は、昇降駆動モータ51の回転方向や回転速度を制御するものであり、昇降駆動モータ51の回転によって溶射ツール3が所望の速度で昇降することができる。さらに、該コントローラ4には、溶射ガン6を所定速度で回転させる回転制御部と所定速度で昇降させる移動制御部が内蔵されている。
溶射ツール3のツール本体34はその先端に溶射ガン6を装着しており、回転駆動モータ52によって該ツール本体34および溶射ガン6はそれらの軸廻りに回転する(図中のY方向)。また、パレット9は基台1上に装着されており、シリンダブロックCを載置固定する。ツール本体34および溶射ガン6がシリンダブロックCのボアC1内を回転姿勢で昇降する際に(図中のX方向)、ボアC1のボア面に溶射粒子が溶射される。なお、シリンダブロックCはアルミニウム合金鋳物から成形されるものであり、例えばJISAC2C、ADC12等が使用できる。
図2は、溶射ガン6を拡大した図であり、図3はその側面図である。溶射装置10が溶射を行う際には、不図示の電力線に電流が印加され、アーク溶射用線材(ワイヤW)の先端接触部でアークが発生し、その熱によってワイヤWの先端が溶融する。溶融して消耗した分のワイヤWは、不図示の送給ローラの回転によってリールから引き出されて補充される。不図示のホースに空気が供給されると、補助ノズル63から補助エアA1が吹き出すとともに、溶射ガン6の先端部材61の下端61a近傍の側面に開設されたアトマイズノズル62からアトマイズエアA2が噴射する(図3参照)。
図2は、ワイヤWの先端が溶融し、補助ノズル63から圧縮エアである補助エアA1が吹き出した状態を模式的に示している。この状態では、ワイヤWが溶融した溶滴W1に補助エアA1が吹き付けられることにより、溶滴W1は下方に向けて引き伸ばされるように変形する。
そして、図3に示すように、アトマイズノズル62から噴射するアトマイズエアA2が溶滴W1に吹き付けられることにより、溶滴W1は細かな溶射粒子W2,…に分散される。この状態で溶射ガン6を回転させながら溶射ツール3がシリンダブロックCのボアC1内を所定の速度で上昇すると、ボアC1の内面に溶射粒子W2,…が溶射される。溶射された溶射粒子W2,…は、ボアC1内面に付着して溶射皮膜を形成する。
また、図1で示すように、アトマイズノズル62よりも上方(溶射ガン6の移動方向上方)において円盤状の飛散防止体7が装着されている。また、シリンダブロックCをパレット上に載置した際には、このシリンダブロックCのボアC1下端に吸引ダクト8が位置するようになっている。
図4は、シリンダボアC1の内径と略同径の平板状の円盤体である飛散防止体7をそのアトマイズノズル62の上方に備えた溶射ガン6を、ボアC1の下端から上端に向って1パスで移動させながら該ボアC1面に溶射皮膜W3を形成している状況を説明した図である。この図4に基づいて溶射方法を説明する。シリンダブロックCがパレット上に載置された状態において、このシリンダブロックCの内部には吸引ダクト8が内在しており、この吸引ダクト8に連通する不図示のバキュームポンプを稼動させた状態で、溶射ガン6をシリンダボアC1の上端側から下端側へ挿入してアトマイズノズル62が該下端側を通過した位置で位置決めする。
コントローラ4の入力部には溶射ガン6の回転数と上昇速度が予め入力設定されている。溶射ガン6の上記位置決め後、溶射フレームが安定すると溶射ガン6が自動回転を始めるとともに(Y方向)所定速度で上昇し始める(X1方向)。溶射ガン6は、ボア内を上昇するとともに溶射粒子を吐出して溶射皮膜W3をボア面に形成するものである。なお、ボアの全長に亘って溶射皮膜が形成された後、ホーニング加工を実施して皮膜表面が仕上げ加工される。
この溶射時においては、図4からも明らかなように、溶射ヒュームの上方への飛散がアトマイズノズル62の上方に設けられた飛散防止体7にて遮られ、この飛散防止体7で反射した溶射ヒュームは下方の吸引ダクト8にて吸引される(X2方向)。その結果、ボア上方の未溶射面に溶射ヒュームが付着しないことに加えて、既に形成された溶射皮膜上にも溶射ヒュームが付着することが防止される。
図5は、飛散防止体の他の実施の形態を示した図であり、この飛散防止体7Aは、その下面にすり鉢状のテーパー面が形成されたものである。このテーパー角は溶射ヒュームを効果的に下方へ反射できる適宜の角度に設定される。
また、図6は飛散防止体のさらに他の実施の形態を示した図であり、この飛散防止体7Bは、シリンダボア内径と略同径の外径を有する筒体7B1と該筒体7B1と溶射ガン6とを複数のスポーク7B2,…で繋いだ形態である(図7a,b参照)。この飛散防止体7Bを使用する場合は、ボア上方の未溶射面が筒体7B1で確実に保護されるため、該未溶射面への溶射ヒュームの付着が確実に回避できる。
図8は、飛散防止体のさらに他の実施の形態を示した図であり、この飛散防止体7Cは、溶射ガン6の外周に複数のファンを設けた形態である。溶射ガン6の回転によってこのファンも回転することで下方へのエア流れを形成し、溶射粒子の吐出部位の下方から吸引ダクト8で吸引するとともに、吐出部位の上方からはこのエア流れで溶射ヒュームが下方へ押し流される結果、溶射ヒュームのボア上方の未溶射面への付着が回避される。
図9は、飛散防止体のさらに他の実施の形態を示した図であり、この飛散防止体7Dは、溶射ガン6の側面に装着された複数のファン7D2、…と、該ファン7D2,…を囲繞するシリンダボア内径と略同径の外径を有する筒体7D1とから形成される。
図示する実施形態では、ファン7D2の回転によって上方へのエア流れを形成し、筒体7D1にてボアの未溶射面を保護しながら、この筒体7D1を介して上方外部へ溶射ヒュームを排除するとともに、ボア下端からは下方へ反射した溶射ヒュームを吸引ダクト8にて吸引除去するものである。
[本発明の溶射装置を使用して製造された溶射皮膜(実施例)と従来装置による溶射皮膜(比較例)双方の密着強度に関する実験とその結果]
本発明者等は、上記する実施の形態の飛散防止体を具備する溶射ガンを備えた溶射装置を使用してアーク溶射皮膜を形成するとともに(実施例1,2)、飛散防止体のない従来の溶射装置を使用してアーク溶射皮膜を形成し(比較例1,2)、それぞれの溶射皮膜から試験片を切り出してせん断試験をおこない、この測定結果を溶射皮膜の密着強度に同定した。なお、各実施例および比較例における試験片は、ボアの下部30mm部分と上部30mm部分からワイヤーカットにて切り出したものであり、それぞれ5回の溶射皮膜形成を実施してその平均値を求めている。以下に、実施例1,2、比較例1,2の各溶射方法を説明するとともに、その結果を図10、表1に示している。
本発明者等は、上記する実施の形態の飛散防止体を具備する溶射ガンを備えた溶射装置を使用してアーク溶射皮膜を形成するとともに(実施例1,2)、飛散防止体のない従来の溶射装置を使用してアーク溶射皮膜を形成し(比較例1,2)、それぞれの溶射皮膜から試験片を切り出してせん断試験をおこない、この測定結果を溶射皮膜の密着強度に同定した。なお、各実施例および比較例における試験片は、ボアの下部30mm部分と上部30mm部分からワイヤーカットにて切り出したものであり、それぞれ5回の溶射皮膜形成を実施してその平均値を求めている。以下に、実施例1,2、比較例1,2の各溶射方法を説明するとともに、その結果を図10、表1に示している。
[実施例1]
その内径:φが88mmのダイカスト製のアルミニウム合金シリンダブロックを製造し、そのボア面にアーク溶射皮膜を形成した。ここで、前処理として、ブラスト粒が♯20のアルミナグリッドを使用し、エア圧が5kg/cm2の条件でボア面の面粗度が60Rzとなるようにショットブラスト処理を実施した。溶射ガンに装着する反射防止体は図4に示す形態であり、A5083アルミ合金製でその径:φが82mm、厚みが3mmである。
その内径:φが88mmのダイカスト製のアルミニウム合金シリンダブロックを製造し、そのボア面にアーク溶射皮膜を形成した。ここで、前処理として、ブラスト粒が♯20のアルミナグリッドを使用し、エア圧が5kg/cm2の条件でボア面の面粗度が60Rzとなるようにショットブラスト処理を実施した。溶射ガンに装着する反射防止体は図4に示す形態であり、A5083アルミ合金製でその径:φが82mm、厚みが3mmである。
アークの発生はボア上端より50mm上方にておこない、溶射ガンを回転させずに4秒間でフレームを安定させ、次いで、ボア下端よりも30mm下方まで100mm/secで溶射ガンを移動させた。次いで、溶射ガンを200rpmで回転させ、引き上げ速度:6mm/secで1パス(一回のみ)上昇させながら溶射を実施した。なお、アーク溶射用線材はFe−0.4%C−1%Mn−8%Crでφ1.6mmのワイヤ(各組成は重量%)を使用し、印加電流を250Aとし、アトマイズエア圧を0.6MPaとし、ボア下端からはφ80mmのパイプを使用して溶射ヒュームを吸引速度:8m/secで吸引しながら溶射を実施した。
[実施例2]
本実施例における実験条件は上記実施例1とほぼ同様であるが、使用する飛散防止体を図6,7に示す形態としたものである。なお、飛散防止体の筒体とボア面とのクリアランスは3mmとしており、筒体内面には、溶接スパッタマスキングおよび耐熱樹脂をコーティングしている。
本実施例における実験条件は上記実施例1とほぼ同様であるが、使用する飛散防止体を図6,7に示す形態としたものである。なお、飛散防止体の筒体とボア面とのクリアランスは3mmとしており、筒体内面には、溶接スパッタマスキングおよび耐熱樹脂をコーティングしている。
[比較例1]
その内径:φが88mmのダイカスト製のアルミニウム合金シリンダブロックを製造し、そのボア面にアーク溶射皮膜を形成した。ここで、前処理として、ブラスト粒が♯20のアルミナグリッドを使用し、エア圧が5kg/cm2の条件でボア面の面粗度が60Rzとなるようにショットブラスト処理を実施した。
その内径:φが88mmのダイカスト製のアルミニウム合金シリンダブロックを製造し、そのボア面にアーク溶射皮膜を形成した。ここで、前処理として、ブラスト粒が♯20のアルミナグリッドを使用し、エア圧が5kg/cm2の条件でボア面の面粗度が60Rzとなるようにショットブラスト処理を実施した。
アークの発生はボア上端より50mm上方にておこない、そのまま溶射ガンを200rpmで回転させ、降下速度:6mm/secで1パス(一回のみ)降下させながら溶射を実施した。なお、アーク溶射用線材はFe−0.4%C−1%Mn−8%Crでφ1.6mmのワイヤ(各組成は重量%)を使用し、印加電流を250Aとし、アトマイズエア圧を0.6MPaとし、ボア下端からはφ80mmのパイプを使用して溶射ヒュームを吸引速度:8m/secで吸引しながら溶射を実施した。
[比較例2]
本比較例における実験条件は上記実施例1とほぼ同様であるが、溶射ガンには飛散防止体が具備されていない。
本比較例における実験条件は上記実施例1とほぼ同様であるが、溶射ガンには飛散防止体が具備されていない。
ここで、溶射ヒューム量は5が最も多く、1が最も少ない。
図1より、比較例1では、ボア下部の密着強度が低い結果となっている。これは、表1からも明らかなように、ボア上部を溶射している間にボア下部のブラスト面に溶射ヒュームが多量に付着し、この上に皮膜が形成されたためである。
比較例2では、ボア下部の密着強度が高い結果となっている。これは、ボア下部を溶射している間にボア上部のブラスト面に溶射ヒュームが多量に付着し、この上に皮膜が形成されたためである。
一方、実施例1では、ボア上下部の密着強度がいずれも60MPa程度の高い値を示している。これは円盤状の飛散防止体が溶射ヒュームの上方への飛散を防止した結果である。
また、実施例2においても、ボア上下部の密着強度がいずれも60MPa程度の高い値を示している。これは筒状の飛散防止体が溶射ヒュームの上方への飛散を防止した結果である。さらに実施例2では、界面と皮膜内双方の溶射ヒューム量を最小にすることができ、皮膜を形成する粒子間の密着強度の向上をも図ることができることが実証された。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…基台、2…支持部、3…溶射ツール、4…コントローラ、51…昇降駆動モータ、52…回転駆動モータ、6…溶射ガン、61…先端部材、62…アトマイズノズル、63…補助ノズル、7…飛散防止体、8…吸引ダクト、9…パレット、10…溶射装置、C…シリンダブロック、C1…ボア
Claims (8)
- 少なくとも、シリンダボアのボア下端側から外部に臨む上端側に向って該シリンダボア内を移動しながらシリンダボア面に溶射皮膜を形成する溶射装置において、
前記溶射装置は、
その下端側の側面において溶射粒子またはエアを噴射するための吐出口が開設されてなる溶射ガンをシリンダボア内で移動させる移動制御手段と、該溶射ガンを回転させる回転制御手段と、
前記吐出口よりも溶射ガンの上端側に設けられ、シリンダボア面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアの上端側の未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体と、
シリンダボアの下端側に載置されて溶射時の反射粒子や溶射ヒュームを吸引するための吸引手段と、を少なくとも具備することを特徴とする溶射装置。 - 前記飛散防止体は、シリンダボア内径と略同径の円盤体である請求項1に記載の溶射装置。
- 前記飛散防止体は、シリンダボア内径と略同径の外径を有する筒体である請求項1に記載の溶射装置。
- 前記飛散防止体は、溶射ガンの側面に装着された複数のファンである請求項1に記載の溶射装置。
- 前記飛散防止体は、溶射ガンの側面に装着された複数のファンと、該ファンを囲繞するとともにシリンダボア内径と略同径の外径を有する筒体と、からなる請求項1に記載の溶射装置。
- 回転制御手段によって回転し、その下端側の側面に溶射粒子またはエアの吐出口が開設され、溶射時に少なくともシリンダボアの下端側から外部に臨む上端側に移動する溶射ガンと、前記吐出口よりも溶射ガンの上端側に設けられ、シリンダボア面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアの未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体と、前記反射粒子や溶射ヒュームを吸引するためにシリンダボア下端側に載置される吸引手段と、を具備する溶射装置を使用してシリンダボア面に溶射皮膜を形成する溶射方法において、
前記溶射ガンをシリンダボアの上端側から下端側へ挿入して前記吐出口が該下端側を通過した位置で位置決めする工程と、
次いで溶射フレームを安定させ、前記溶射ガンをその軸心まわりでシリンダに対して相対回転させ、吸引手段によってシリンダボア内を吸引した姿勢で、シリンダボアの下端側から上端側に向って溶射ガンをシリンダに対して相対移動させながらシリンダボア面に溶射する工程と、からなる溶射方法。 - 回転制御手段によって回転し、その下端側の側面に溶射粒子またはエアの吐出口が開設され、溶射時に少なくともシリンダボアの下端側から外部に臨む上端側に移動する溶射ガンと、前記吐出口よりも溶射ガンの上端側に設けられ、シリンダボア面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアの未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体と、前記反射粒子や溶射ヒュームを吸引するためにシリンダボア下端側に載置される吸引手段と、を具備する溶射装置を使用してシリンダボア面に溶射皮膜を形成する溶射方法において、
前記溶射ガンをシリンダボア内に挿入する前に溶射フレームを安定させ、該溶射ガンをその軸心まわりでシリンダに対して相対回転させる工程と、
次いで前記溶射ガンをシリンダボアの上端側から下端側へ挿入して前記吐出口が該下端側を通過した位置で位置決めし、吸引手段によってシリンダボア内を吸引した姿勢で、シリンダボアの下端側から上端側に向って溶射ガンをシリンダに対して相対移動させながらシリンダボア面に溶射する工程と、からなる溶射方法。 - 回転制御手段によって回転し、その下端側の側面に溶射粒子またはエアの吐出口が開設され、溶射時に少なくともシリンダボアの下端側から外部に臨む上端側に移動する溶射ガンと、前記吐出口よりも溶射ガンの上端側に設けられ、シリンダボア面に溶射した際の反射粒子や溶射ヒュームがシリンダボアの未溶射面へ飛散するのを防止する飛散防止体と、前記反射粒子や溶射ヒュームを吸引するためにシリンダボア下端側に載置される吸引手段と、を具備する溶射装置を使用してシリンダボア面に溶射皮膜を形成する溶射方法において、
前記溶射ガンをその軸心まわりでシリンダに対して相対回転させる工程と、
次いで溶射フレームが安定する前に前記溶射ガンをシリンダボアの上端側から下端側へ挿入して前記吐出口を該下端側で位置決めし、吸引手段によってシリンダボア内を吸引した姿勢で、シリンダボアの下端側から上端側に向って溶射ガンをシリンダに対して相対移動させながらシリンダボア面に溶射する工程と、からなる溶射方法。
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JP2007078669A JP2008240020A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | 溶射装置および溶射方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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DE102009023617A1 (de) | 2009-06-02 | 2010-12-09 | Daimler Ag | Vorrichtung zm thermischen Beschichten |
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DE102016116815A1 (de) | 2016-09-08 | 2018-03-08 | Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft | Verfahren zur Beschichtung eines Zylinders einer Verbrennungskraftmaschine und Zylinder für eine Verbrennungskraftmaschine |
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2007
- 2007-03-26 JP JP2007078669A patent/JP2008240020A/ja not_active Withdrawn
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