JP2008238635A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メインタンクとサブタンクとをチューブにより繋ぐことによる各種不都合を解消し、メインタンクからサブタンクへインクを安定的に供給できるような仕組みを提供すること。
【解決手段】第1の液体貯留室に連通する第1の接続部を備えるサブタンクと、第2の液体貯留室に連通し、第1の接続部と係合する第2の接続部を備える装着部と、第1の接続部側と第2の接続部側のうちの少なくとも一方を他方に向かって移動させるアクチュエータと、移動によって両接続部が係合されたとき、第2の液体貯留室に圧力を加えることにより、液体を第1の液体貯留室へ供給する液体供給部と、装着部またはサブタンクの一方側に設けられるとともに、液体中の気泡を除去する気泡除去部とを備える液体吐出装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
オフィス向けや業務用のインクジェット式プリンタの中には、装置本体側に大容量のインクを貯留可能なメインタンクを搭載するとともに、そのメインタンクと繋がった小容量のサブタンクをキャリッジ内に搭載し、メインタンクからサブタンクへインクを適宜供給するような構造を有するタイプ(いわゆるオフキャリッジタイプ)が存在する。
特許文献1や特許文献2には、メインタンクとサブタンクとを本体側とキャリッジ側にそれぞれ搭載したタイプのインクジェット式プリンタの開示がある。特許文献1に開示されたプリンタは、密閉式ばね偏倚袋型主インクレザーバを用いた機構により、メインタンクからサブタンクへのインクの供給を行うようになっている。特許文献2に開示されたプリンタは、サブタンクの内容積を伸縮することにより、メインタンクからそのサブタンクへのインクの充填やエア抜き処理などを行えるようになっている。
特開平09−24698号 特開2002−370374号
ところで、特許文献1や2にも開示されているように、この種のインクジェット式プリンタは、サブタンクを備えるキャリッジが、往復移動しながら画像の形成を行う都合上、移動による引き回しに耐え得る可撓性を有する樹脂製のチューブによって、サブタンクとメインタンクとを繋ぐ構成になっている。
しかしながら、メインタンクとサブタンクとをチューブにより繋ぐようにした場合、そのチューブから透過した気体が気泡としてインクに混入し、記録ヘッドからのインク滴の吐出の不具合を引き起こすおそれがある。ここで、特許文献1,2のいずれにも、気泡が混入した場合に、当該気泡を除去するための構成については触れられていない。
また、上述のオフキャリッジタイプのインクジェット式プリンタにおいては、キャリッジに引き回されてチューブ内の流路が常時変形することにより、サブタンクへのインクの供給が不安定化し、インク滴の吐出の不具合を深刻化させるおそれもある。また、特に業務用のインクジェット式プリンタは、大型のものが多く、そのような大型のものでは、チューブの全長が長くなり、記録ヘッドを含めたインク供給路にインクを充填させるのに時間が掛かる、という問題もある。また、特許文献1,2に開示されている構成では、タンクを膨らませるバネが必要になる等により、小型化および低コスト化が困難になる、という問題がある。
本発明は、このような背景の下に案出されたものであり、メインタンクとサブタンクとをチューブにより繋ぐことによる各種不都合を解消し、メインタンクからサブタンクへインクを安定的に供給できるような仕組みを提供することを目的とする。
本発明の好適な態様にかかる液体吐出装置は、ある容量の液体を貯留し得る第1の液体貯留室を有するとともに、その第1の液体貯留室に連通する第1の接続部を有するサブタンクと、第1の液体貯留室よりも容量の大きな第2の液体貯留室を有する液体供給源を取り付け可能とするとともに、第2の液体貯留室に連通し、かつ第1の接続部と係合する第2の接続部を有する装着部と、第1の接続部と第2の接続部とが係合するように、第1の接続部側と第2の接続部側のうちの少なくとも一方を他方に向かって移動させるアクチュエータと、移動によって第1の接続部と第2の接続部とが係合されたとき、第2の液体貯留室に圧力を加えることにより、その第2の液体貯留室の液体を第1の液体貯留室へ供給する液体供給部と、装着部またはサブタンクのうちの少なくとも一方側に設けられるとともに、液体中の気泡を除去する気泡除去部とを備えている。この発明によると、メインタンクの第1の接続部とサブタンクの第2の接続部とを係合し、両者の係合部位を介してメインタンクからサブタンクへインクを供給する。そして、メインタンクまたはサブタンクのうちの少なくとも一方に気泡除去部を設けている。よって、両タンクをチューブにより繋ぐよりも気泡の発生量を少なく抑えることができ、また、インクの供給を安定的に行うことができる。さらに、メインタンク内やサブタンク内で発生した気泡を確実に除去することができる。
また、サブタンクを記録ヘッドとともに有するキャリッジと、キャリッジを用紙の搬送方向と直交する方向に往復移動させる駆動部とをさらに備え、アクチュエータは、サブタンクの第1の接続部と装着部の第2の接続部とが対向する所定の位置までキャリッジが駆動部によって移動されたとき、第2の接続部を下方へ移動させるか、または、第1の接続部を上方へ移動させることによって、第1の接続部と第2の接続部とを係合させるようにしてもよい。これによると、サブタンクの第1の接続部が、その上端に向いて位置することになる。よって、サブタンク内で発生した気泡を第1の接続部の付近に集め、その第1の接続部から外部に排出することができる。
また、第1の液体貯留室の内部は、第1の接続部に向かって内径が先細るテーパ形状をなしていてもよい。これによると、第1の液体貯留室の内部が、上方に進むに従って先細るため、下方から上ってくる気泡を第1の接続部の下側に集積させた上で、外部に排出することができる。
また、第1の接続部と第2の接続部は気密状態にて係合され、第1の接続部と第2の接続部とが連結されたときに開放される弁をそれらの両接続部のうちの一方または両方に備えているようにしてもよい。これによると、第1の接続部と第2の接続部が係合されていないときにサブタンクおよびメインタンクからインクが漏れ出る事態の発生を防ぐことができる。
(発明の実施の形態)
本発明の実施形態について、以下、図面を参照しながら説明する。
図1は、液体吐出装置としてのインクジェット式プリンタの記録ヘッドとその駆動を支援する各種部材の詳細を示す図である。本実施形態にかかるプリンタをなす各要素は、記録ヘッドおよびその駆動を支援する各種部材を含む記録ヘッド駆動系と、それらの動作を制御する部材を含む制御系とに大別できる。
図1に示すように、このプリンタの筐体の上面には、左右および後方の3方を取り囲むように壁11,12,13が設けられている。筐体の後方の壁11の右端からやや左よりの位置と、その左端からやや右よりの位置には、駆動プーリ14と従動プーリ15がそれぞれ設けられ、無端のベルト16がそれら両プーリ14,15に巻き回されている。さらに、その前方には、ガイド部材17が、左側の壁12と右側の壁13の間にかけ渡されており、キャリッジ18が、そのガイド部材17上を摺動し得るように連結されている。キャリッジ18の後方に設けられた連結部材(図示せず)は、ベルト16の所定の位置を挟み込むようにして固定されている。また、駆動プーリ14の回転軸は、後方の壁11から前方に貫かれたモータ19(請求項の「駆動部」の一部に相当)の軸に連結されている。よって、このモータ19により駆動プーリ14が正逆回転すると、キャリッジ18はガイド部材17に導かれて左右に往復移動する。
右側の壁12の内側には、基台20が備え付けられ、その基台20からは紙送りローラ21が延伸している。そして、この紙送りローラ21の上を前方に向かって搬送される用紙22の上面に、インクドットの画像が形成される。キャリッジ18には、画像を形成する記録ヘッド70(図2参照)と、YMCKの各色のサブタンク30とが搭載されている。記録ヘッド70は、一連のノズル開口を設けたノズルプレート、充放電に応じて伸縮する圧電素子、および、ノズルプレートと圧電素子の間に挟まれるキャビティを有する。
サブタンク30の各々は、直方体を上方に向かって先細らせたテーパ形状をなしている(図2参照)。一方、キャリッジ18の可動域の最も左側の位置(以下、この位置を「インク補給ポジション」と呼ぶ)の上側には、YMCKの各色のメインタンク31(請求項の「液体供給源」に相当)が搭載されている。後に詳述するように、これらのメインタンク31は、キャリッジ18がインク補給ポジションまで移動すると、例えば不図示のバネ機構等により下側に移動し、サブタンク30と連結されるようになっている。
図2は、メインタンク31とサブタンク30の構造を壁12の側から見た断面概略図である。なお、説明の便宜上、図2には、ブラック(K)についての両タンク30,31の構造のみが記してあるが、他の3色についても同様の構造になっている。図2に示すように、サブタンク30のケーシング30aはほぼ均一の厚さであり、そのケーシング30aに囲まれた内部(請求項の「第1の液体貯留室」に相当)の上方には、ケーシング30aよりも断面積が小さな上部通路30bが設けられている。さらに、この上部通路30bの上端には、後述する第2接続部38cと接続される第1接続部32が設けられている。なお、第1接続部32には第1開口部32aが設けられていて、この第1開口部32aからインクを下方のサブタンク30に供給したり、この第1開口部32aから気泡を上方に排出することが可能となっている。
また、上部通路30bの中途部には、第1電磁弁33が設けられていて、上部通路30bの開閉を可能としている。一方、メインタンク31は、ホルダ34(請求項の「装着部」の一部に相当)に対して着脱自在に装着される。ここで、メインタンク31には、サブタンク30よりも大容量のインクを貯留できるインクパック35(請求項の「第2の液体貯留室」に相当)が装填されており、メインタンク31のケーシング31aとインクパック35の間の気密空間36には、その空間よりも十分に高い圧力の空気が、加圧ポンプ37から送入されるようになっている。
また、ホルダ34の下端には、挿通孔34a(請求項の「装着部」の一部に相当)が設けられていて、この挿通孔34aは、流通管路38a(請求項の「装着部」の一部に相当)と連通するように接続されている。さらに、この流通管路38aの下端は、ベローズ部38b(請求項の「装着部」の一部に相当)と連通するように接続されている。このベローズ部38bは、上下方向に伸縮可能となっている。また、ベローズ部38bの下方には、第2接続部38cが設けられている。第2接続部38cは、第1接続部32と気密に係合する。それにより、メインタンク31側からサブタンク30側へ、インクの供給が可能となる。なお、第2接続部38cは、第1開口部32aよりも口径の小さな第2開口部38dが設けられている。
なお、本実施形態では、第1接続部32と第2接続部38cとが係合する位置に来たときに、バネ力、またはアクチュエータ等の駆動力により、ベローズ部38bは上下方向に伸縮する(以下の説明では、アクチュエータ56の駆動力によりベローズ部38bが上下方向に伸縮するものとして説明する。)。それにより、第1接続部32と第2接続部38cとの間の係合、および係合解除がなされる。
また、ベローズ部38bまたは第2接続部38cには、インクの流通を許容する開閉機構が設けられている。この開閉機構は、第1接続部32と第2接続部38cとの間の係合/係合解除に連動して機械的に開閉するものであってもよく、電磁弁を設ける等してもよい(以下の説明においては、第2電磁弁39を設けるものとして説明する。)。
また、流通管路38aには、気泡除去ユニット40が設けられている。加圧ポンプ37から空気が送入されると、その空気の作用を受けたインクパック35が収縮し、インクパック35に貯留されているインクは、流通管路38aに向かって押し出される。そして、流通管路38aに押し出されたインクは、気泡除去ユニット40を経由して、サブタンク30へ供給される。
気泡除去ユニット40は、例えば、流通管路38aの左右両壁に設けた孔の間に気体透過膜製のチューブを張り渡し、そのチューブの両端に自己封止弁を設けた構造をなしている。気体透過膜は、インクは透過させない一方で気体のみを透過させるポーラスな材質からなる。よって、一方の弁の側にポンプ(図示せず)を連結してチューブ内に負圧をかけることにより、インク内の気泡をチューブ内に透過させ、透過した気泡をそのまま吸引することができる。
図1の説明に戻る。用紙送りローラ21の右には、キャップ41とワイパー42とが設けられている。これらは、クリーニング動作が行われる際に機能する。クリーニング動作は、以下の手順に従って実行される。まず、記録ヘッド70のノズルプレートとキャップ41とが対向する位置(以下、この位置を「ホームポジション」と呼ぶ)までキャリッジ18を右方向に移動させた後、不図示のバネ機構によりキャップ41を上昇させ、ノズルプレートをキャップ41により封止する。次に、ノズルプレートへのキャップ41の封止により生まれた気密空間に負圧をかける。これにより、記録ヘッド70のキャビティ内にあるインクが、そこに混在する気泡とともに吸引され、廃液吸収剤71(図3参照)に吸収される。インクの吸引が終わると、負圧状態を解消してから、キャップ41を下降させる。さらに、ノズルプレートと接する高さまでワイパー42を上昇させ、キャリッジ18をホームポジションから左方向に移動させる。この際にワイパー42がノズルプレート上をワイピングし、その下側のインクのメニスカスが整えられ、クリーニング動作が終了となる。
図3は、インクジェット式プリンタの制御系の詳細を示す図である。図3に示すように、このプリンタの制御系は、加圧ポンプ37を駆動させてメインタンク31の気密空間36に空気を送出する第1ポンプ駆動部50、そのポンプ37と別に搭載された吸引ポンプ51を駆動させ、ノズルプレートへキャップ41を封止させて得た気密空間の圧力を切り替える第2ポンプ駆動部52、モータ19を駆動させてキャリッジ18を左右に移動させるキャリッジ駆動部53(請求項の「駆動部」の一部に相当)、第1電磁弁33を駆動させ、開弁および閉弁させる第1電磁弁駆動部54、第2電磁弁39を駆動させ、開弁および閉弁させる第2電磁弁駆動部55、アクチュエータ56を駆動させてメインタンク31を昇降させる第1アクチュエータ駆動部57、そのアクチュエータ56とは別のアクチュエータ58を駆動させてキャップ41およびワイパー42を昇降させる第2アクチュエータ駆動部59、記録ヘッド70を駆動させてインクを吐出させるヘッド駆動部60のほか、印刷制御部61、クリーニング制御部62、およびインク供給制御部63を有する。これらの各制御部は、カスタマイズされたASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアロジックにより構成されてもよいし、CPU、RAMとそのRAM上に展開されるプログラムとを用いたソフトウェアロジックにより構成されてもよい。
各制御部の機能について詳述する。印刷制御部61は、印刷データを基にキャリッジ駆動部53とヘッド駆動部60の両部を制御することにより、その印刷データに応じた画像を記録用紙22上に形成する。この印刷制御部61の実行する処理を具体的に示すと以下のようになる。印刷制御部61は、ホストコンピュータ80のプリンタドライバ81により生成された印刷データが自らに供給されると、その印刷データをラスタデータに変換する。続いて、そのラスタデータをなす各画素のアドレスと各々の濃度を特定する。さらに、それらの濃度で各画素のアドレスへドットを形成させるための制御信号を、キャリッジ駆動部53およびヘッド駆動部60へ供給する。
また、この印刷制御部61は、自らが生成したラスタデータを基にインクの消費量を算出する。具体的には、印刷データをラスタデータに変換するたびに、そのラスタデータのオンドット数をカウントし、カウントしたオンドット数に1ドットあたりのインク消費量を掛けることにより、ラスタデータ一枚分のインク消費量を算出する。そして、印刷制御部61は、算出したインク消費量を示す信号をインク供給制御部63へ供給する。
クリーニング制御部62は、クリーニング動作を司るモジュールである。このクリーニング制御部62は、図示しないクリーニングボタンの押下によりクリーニング動作の開始が指示されると、ホームポジションへのキャリッジ18の移動、キャップ41の上昇、負圧の付与、負圧状態の解除、キャップ41の下降、ワイパー42の上昇、ホームポジションの外へのキャリッジ18の移動、という上述した一連の動作を行わせるための制御信号を、キャリッジ駆動部53、第2アクチュエータ駆動部59、第2ポンプ駆動部52へ順次供給する。
インク供給制御部63は、メインタンク31からサブタンク30へのインクの間欠的な供給を司るモジュールである。このインク供給制御部63は、請求項の「液体供給部」に相当する。このインク供給制御部63のメモリには、サブタンク30のインク残量Vsを記憶しておくための領域と、メインタンク31のインク残量Vmを記憶しておくための領域とが記憶される。そして、このインク供給制御部63は、インク消費量を示す信号が印刷制御部61から供給されるたびにそのインク消費量をインク残量Vsから減じる。そして、インク残量Vsが閾値を下回ると、第1ポンプ駆動部50、第1アクチュエータ駆動部56、キャリッジ駆動部53、第1アクチュエータ駆動部57を制御することによって、メインタンク31のインクをサブタンク30へ供給し、その供給量をインク残量Vmから減じる、というルーティンを繰り返す。
<インク供給制御部が実行する処理のフローについて>
続いて、インク供給制御部63が実行する処理等について、図4を参照しつつ、詳述する。図4は、インク供給制御部63が実行する処理を示すフローチャートである。図に示す一連の処理は、インク消費量を示す信号が印刷制御部61から供給されたこと(S100:Yes)をトリガーとして実行される。インク消費量を示す信号の供給を受けたインク供給制御部63は、自らのメモリに記憶したインク残量Vsを、その信号が示すインク消費量を減じて得た新たな値に更新する(S110)。続いて、インク供給制御部63は、更新後のインク残量Vsが、下限値Vsminを下回ったか否か判断する(S120)。このインク残量の下限値Vsminは、補充を必要としないでインク滴の吐出ができるサブタンク30の容量の下限値であり、記録ヘッド70のキャビティの容積や、そこに至る流路の容積などを基に割り出され、設定される。
インク残量Vsが下限値Vsminを下回っていないと判断した制御部は(S120:No)、ステップS100に戻って新たな信号の供給を待つ。一方、インク残量Vsが下限値Vsminを下回ったと判断した制御部は(S120:Yes)、サブタンク30へ補充するインクの補充量V1を特定する(S130)。このインク補充量V1は、サブタンク30をインクで満たすのに必要なインクの量であり、上述したインク残量の下限値Vsminとサブタンク30を満タンとするのに必要な量との関係(差)から割り出され、設定される。
インクの補充量V1を特定したインク供給制御部63は、その補充量V1と自らのメモリに記憶したメインタンク31のインク残量Vmの大小関係を比較する(S140)。つまり、このステップS140では、インクの補充量V1よりも多くのインクがメインタンク31に残っているか否かが判断される。ステップS140にて、インク残量Vmのほうが小さいと判断したインク供給制御部63は(ステップS140:Yes)、メインタンク31への新たなインクパック34の装填を促すメッセージをホストコンピュータ80へ供給する(S150)。
インク残量Vmのほうが大きいと判断したインク供給制御部63は、インク補給ポジションへキャリッジ18を移動させるための制御信号を、キャリッジ駆動部53へ供給する(S160)。信号の供給を受けたキャリッジ駆動部53は、モータ19を駆動させ、キャリッジ18をインク補給ポジションまで移動させる。
続いて、インク供給制御部63は、第2接続部38cを下降させるための制御信号を、第1アクチュエータ駆動部57へ供給する(S170)。信号の供給を受けた第1アクチュエータ駆動部57は、アクチュエータ56を駆動させ、第2接続部38cを下降させる。すると、第1接続部32と第2接続部38cとが気密に係合する。
第1接続部32と第2接続部38cとが係合すると、インク供給制御部63は、第1電磁弁33および第2電磁弁39を開弁させるための制御信号を、第1電磁弁駆動部54と第2電磁弁駆動部55の各々へ供給する(S180)。信号の供給を受けた両駆動部54,55は、第1電磁弁33および第2電磁弁39をそれぞれ開弁させる。これにより、メインタンク31のインクパック34とサブタンク30とが連通状態になる。
さらに、インク供給制御部63は、加圧ポンプ37を駆動させるための制御信号を、第1ポンプ駆動部50へ供給する(S190)。信号の供給を受けた第1ポンプ駆動部50は、加圧ポンプ37を駆動させ、メインタンク31の気密空間36へ空気を送出する。これにより、メインタンク31のインクパック34からサブタンク30へインクが供給される。
インク供給制御部63は、予め設定されたインク充填時間の経過を待ち、インク充填時間が経過すると(S200:Yes)、加圧ポンプ37の駆動を停止させる(S210)。このインク充填時間は、下限値Vsminを下回っていたサブタンク30にインクが再び満たされるまでに要する時間であり、メインタンク31からサブタンク30への単位時間当たりのインクの供給量、下限値Vsmin、およびサブタンク30の容量から割り出され、設定される。
インク供給制御部63は、第1電磁弁33および第2電磁弁39を閉弁させるための制御信号を、第1電磁弁駆動部54と第2電磁弁駆動部55の各々へ供給する(S220)。信号の供給を受けた両駆動部54,55は、第1電磁弁33および第2電磁弁39をそれぞれ閉弁させる。これにより、メインタンク31のインクパック34とサブタンク30との連通状態が解消する。
続いて、インク供給制御部63は、メインタンク31を上昇させるための制御信号を、第1アクチュエータ駆動部57へ供給する(S230)。信号の供給を受けた第1アクチュエータ駆動部57は、アクチュエータ56を駆動させ、メインタンク31を上昇させる。これにより、メインタンク31とサブタンク30の接続部32,38c同士が離間する。
さらに、インク供給制御部63は、自らのメモリに記憶したインク残量Vsを、サブタンク30の容量と同じ値へ更新するとともに、インク残量Vmを、メインタンク31からサブタンク30へ供給したインクの量を減じた値へと更新する(S240)。その後、ステップS100に戻る。つまり、インク残量Vsが、初期値にリセットされ、インク消費量を示す信号が印刷制御部61から供給されるたびに、以降の処理が繰り返される。
<本発明を適用した場合における効果>
以上説明した本実施形態では、キャリッジ18をインク補給ポジションまで移動させた後、第2接続部38cを下降させることにより、メインタンク31とサブタンク30の接続部32、38c同士を連結させ、その接続部32、38cを介してインクを直接供給するようになっている。よって、チューブによってメインタンク31とサブタンク30を繋ぐよりも、メインタンク31からサブタンク30へインクを安定的に供給することができ、また、供給されるインクへ混入する気泡の割合を少なくすることができる。
また、サブタンク30は、テーパ状に先細った形状をなしており、上部通路30bに第1電磁弁33を設け、さらに上部通路30bの上端に第1接続部32を設けている。このため、インクよりも比重の軽い気泡が上方に浮上するにつれて纏められ、第1電磁弁33の下面に集積する。そして、この状態で第1電磁弁33を開弁すると、集積された気泡がさらに浮上して気泡除去ユニット40に吸収され、排出される。このように、テーパ状のサブタンク30と気泡除去ユニット40とを上下に並べて配置することにより、サブタンク30内にて発生した気泡をより効果的に除去することができる。
(他の実施の形態)
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々の変形実施が可能である。
上記実施形態にかかるインクジェット式プリンタにおいては、メインタンク31側の流通管路38aに気泡除去ユニット40を設けている。これに対し、サブタンク30側の上部通路30bに気泡除去ユニット40を設けてもよい。また、上記実施形態にかかるプリンタの気泡除去ユニット40は、流通管路38aの左右両壁に設けた孔の間に気体透過膜製のチューブを張り渡し、そのチューブの両端に自己封止弁を設けた構造をなしているが、フィルムを用いるなどの別の構造を採用してもよい。
図5は、この変形例にかかるサブタンク30を左側の壁12から見た図である。図5に示すように、この変形例にかかるサブタンク30は、そのケーシング30aの側面の後側にインク流路75が設けられている。このインク流路75は、後側に延伸してから上側に折れ曲がり、そのまま延伸している。そして、インク流路75の先端には、上述の図2におけるのと同様の第1接続部32が設けられ、この第1の接続部32が上述の第2接続部38cと係合し、インクが供給されるようになっている。また、このサブタンク30は、上方に向かって徐々に先細るテーパ形状をなしており、その上端には、気泡センサ76、電磁弁77、および気泡透過膜78が形成されている。この気泡透過膜78は、気泡を透過させる一方でインクを透過させないような材質よりなる膜である。よって、サブタンク30内で発生した気泡が上昇して気泡透過膜78へ到達すると、その膜78を透過してその上側へ移動する。そして、気泡透過膜78の上側の気泡の体積が所定値まで大きくなったことが気泡センサ76によって検出されると、電磁弁77が開弁され、その気泡が外部へ排出される。
上記実施形態にかかるインクジェット式プリンタは、キャリッジ18がインク補給ポジションまで移動すると、その上方のメインタンク31が下降することによって、メインタンク31とサブタンク30の接続部同士を連結させるようになっている。これに対し、サブタンク30、または、そのサブタンク30を装填したキャリッジ18そのものを上昇させることによって、接続部同士を連結させるようにしてもよい。
上記実施形態にかかるインクジェット式プリンタは、キャリッジ18の可動域の最も左側の位置がインク補給ポジションとなっており、この位置の上側に、YMCKの各色のメインタンク31が搭載されている。これに対し、インクの可動域の別の位置をインク補給ポジションとしてもよい。例えば、キャリッジ18の可動域の最も右側の位置であるホームポジションの上側に、YMCKの各色のインクタンクを搭載し、メインタンク31からサブタンク30へのインクの供給がクリーニング動作と連続して行われるようにしてもよい。また、上記実施形態においては、サブタンク30側、およびメインタンク31側の両方に電磁弁33,39がそれぞれ設けられているが、電磁弁を一方だけに設けるようにしてもよい。
また、上述の実施形態におけるインクジェット式プリンタは、プリンタ機能以外の機能(スキャナ機能、コピー機能等)を備える構成のような、複合的な機器の一部であってもよい。また、液体吐出装置は、インクジェット式プリンタには限られない。インクジェット式プリンタ以外の液体吐出装置としては、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等の製造に用いられる、液体を噴射する装置等がある。また、液体は、インク以外の液体であってもよく、たとえば液晶ディスプレイ、ELディスプレイに用いられる液体を噴射する装置においては、色材、電極材が液体となる。
本発明の実施形態にかかるインクジェット式プリンタの記録ヘッドとその駆動を支援する各種部材の詳細を示す図である。 図1に示すプリンタのメインタンクおよびサブタンクの断面図である。 図1に示すプリンタの制御系の詳細を示す図である。 インク供給制御部が実行する処理を示すフローチャートである。 変形例にかかるプリンタのサブタンクの断面図である。
符号の説明
10,11,13…壁、14…駆動プーリ、15…従動プーリ、16…ベルト、17…ガイド部材、19…モータ(請求項の「駆動部」の一部に相当)、20…基台、21…紙送りローラ、22…用紙、30…サブタンク、31…メインタンク(請求項の「液体供給源」に相当)、32…第1開口部、33…第1電磁弁、34…インクパック、35…外郭、36…気密空間、37…加圧ポンプ、38…第2開口部、39…第2電磁弁、40…気泡除去ユニット、70…記録ヘッド、41…キャップ、42…ワイパー、50…第1ポンプ駆動部、52…第2ポンプ駆動部、53…キャリッジ駆動部(請求項の「駆動部」の一部に相当)、54…第1電磁弁駆動部、55…第2電磁弁駆動部、57…第1アクチュエータ駆動部、59…第2アクチュエータ駆動部、60…ヘッド駆動部、61…印刷制御部、62…クリーニング制御部、63…インク供給制御部(請求項の「液体供給部」に相当)、30a、34a…ケーシング(34aは請求項の「装着部」の一部に相当)、30b…上部通路、34a…挿通孔、38a…流通管路(請求項の「装着部」の一部に相当)、 38b…ベローズ部(請求項の「装着部」の一部に相当)

Claims (4)

  1. ある容量の液体を貯留し得る第1の液体貯留室を有するとともに、その第1の液体貯留室に連通する第1の接続部を有するサブタンクと、
    上記第1の液体貯留室よりも容量の大きな第2の液体貯留室を有する液体供給源を取り付け可能とするとともに、上記第2の液体貯留室に連通し、かつ上記第1の接続部と係合する第2の接続部を有する装着部と、
    上記第1の接続部と上記第2の接続部とが係合するように、上記第1の接続部側と上記第2の接続部側のうちの少なくとも一方を他方に向かって移動させるアクチュエータと、
    上記移動によって上記第1の接続部と上記第2の接続部とが係合されたとき、上記第2の液体貯留室に圧力を加えることにより、その第2の液体貯留室の上記液体を上記第1の液体貯留室へ供給する液体供給部と、
    上記装着部または上記サブタンクのうちの少なくとも一方側に設けられるとともに、液体中の気泡を除去する気泡除去部と、
    を備えていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記サブタンクを記録ヘッドとともに有するキャリッジと、
    上記キャリッジを用紙の搬送方向と直交する方向に往復移動させる駆動部と、
    をさらに備え、
    前記アクチュエータは、
    前記サブタンクの第1の接続部と前記装着部の第2の接続部とが対向する所定の位置まで前記キャリッジが上記駆動部によって移動されたとき、前記第2の接続部を下方へ移動させるか、または、前記第1の接続部を上方へ移動させることによって、第1の接続部と第2の接続部とを係合させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1の液体貯留室の内部は、
    前記第1の接続部に向かって内径が先細るテーパ形状をなしている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第1の接続部と前記第2の接続部は気密状態にて係合され、
    前記第1の接続部と前記第2の接続部とが連結されたときに開放される弁をそれらの両接続部のうちの一方または両方に備えている、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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