JP2008238425A - 化粧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】化粧板において鉄分を含む繊維板を基板に用いた場合にも、その表面に接着する木質系突板に変色を生じさせないことである。
【解決手段】基板としての木質系の繊維板と、この繊維板の表面に接着する木質系の突板とを有し、繊維板と突板とを接着する接着剤が、鉄イオンと反応する二塩基酸、第一リン酸塩化合物、キレート化合物の一つまたは複数を含むことを特徴とする化粧板である。特に、該接着剤が、鉄イオンと反応する第一リン酸塩化合物および二塩基酸を含むことが好ましい。繊維板中の鉄イオンは、弱酸である第一リン酸塩化合物と反応して無色化され、第一リン酸塩化合物と反応しなかった残留鉄イオンが強酸である二塩基酸と反応して無色の二塩基酸塩を生成するので、突板中で鉄イオンとフェノール成分とが反応して黒色反応物を生成することがなくなり、突板に変色を生じさせない。
【選択図】なし

Description

本発明は、建物の床、壁、天井などに使用される化粧板であって、繊維板の表面に木質系の突板を接着してなる化粧板に関する。
現在、化粧板の基板として繊維板、特にMDFを利用することが多い。このMDFを製造する際に用いる木質繊維は、木材資源の枯渇の観点から木質廃材が利用されることが多くなった。木質廃材から生成した木質繊維を原料とするMDFは、木質廃材が釘、鉄系金具などによる締結、木質廃材を処理する建設機械の鉄製爪、バケットなどとの接触あるいは外部からの飛散鉄分の付着などにより必然的に鉄分を含む。このため、このMDFを利用する場合、その表面に突板を貼って製造される化粧板は、MDF中の鉄イオンが水分とともに突板中に浸入し、突板中のフェノール成分、たとえばリグニンやタンニンと反応して黒色の化合物を生じ、突板に変色を発生させるおそれがあった。
突板の変色防止技術としては、木質繊維板のマット形成時に用いる接着剤として水溶性アルカリフェノール系樹脂を使用する場合、これに3.0重量%以上の酸性塩類を混合して熱圧成形するものがある(特許文献1)。
特開2005−169800号公報
上記特許文献1記載の変色防止技術によると、木質繊維板の熱圧時に用いる接着剤に変色防止用の酸性塩類を混合するので、従来確立している製造条件、品質などに予期しない影響を及ぼすおそれがあった。このため、熱圧条件、熱圧設備、木質繊維板の品質などを再度検討ないし確認をし直さなければならず煩雑である。
したがって、本発明の課題は、化粧板において、木質廃材から生成した木質繊維を原料とするMDFなどの鉄分を含む繊維板を基板に用いた場合にも、その表面に接着する木質系突板に変色を生じさせないことである。
上記の課題を達成するため、請求項1に係る本発明は、基板としての木質系の繊維板と、この繊維板の表面に接着する木質系の突板とを有し、繊維板と突板とを接着する接着剤が、鉄イオンと反応する二塩基酸、第一リン酸塩化合物、キレート化合物の一つまたは複数を含むことを特徴とする化粧板である。
請求項2に係る本発明は、基板としての木質系の繊維板と、この繊維板の表面に接着する木質系の突板とを有し、繊維板と突板とを接着する接着剤が、鉄イオンと反応する第一リン酸塩化合物および二塩基酸を含むことを特徴とする化粧板である。
請求項1に係る本発明の構成によれば、木質系の繊維板と木質系の突板とを接着する接着剤に、鉄イオンと反応する二塩基酸、第一リン酸塩化合物、キレート化合物の一つまたは複数が含まれている。繊維板中の鉄イオンが水分とともに突板内に浸入しようとするとき、上記接着剤と接触する。このとき繊維板中の鉄イオンは、そのほとんどが接着剤中の上記化合物と反応して無色化する。したがって、突板中で鉄イオンとフェノール成分とが反応して黒色反応物を生成することがなくなり、突板に変色を生じさせない。
請求項2に係る本発明の構成によれば、木質系の繊維板と木質系の突板とを接着する接着剤に、鉄イオンと反応する第一リン酸塩化合物と二塩基酸とが含まれている。繊維板中の鉄イオンが水分とともに突板中に浸入しようとするとき、上記接着剤と接触する。このとき繊維板中の鉄イオンは、第一リン酸塩化合物と反応して無色化する。しかし、第一リン酸塩化合物は弱酸であるので鉄イオンとの反応が不十分となり、第一リン酸塩化合物と反応しなかった鉄イオンが残る。この残留鉄イオンが、接着剤に含まれる強酸である二塩基酸と反応して無色の二塩基酸塩を生成する。添加する二塩基酸は少ない量に限定されるので未反応の二塩基酸はほとんど残らず、二塩基酸による酸汚染の発生のおそれがない。したがって、突板中で鉄イオンとフェノール成分とが反応して黒色反応物を生成することがなくなり、突板に変色を生じさせない。
本発明の化粧板は、床、壁、天井などに利用できるもので、木質系の繊維板と、この表面に接着する木質系の突板とを有する。
木質系の繊維板は、JIS A5905:2003に規定されるものでインシュレーションファイバーボード(またはインシュレーションボード、記号IB)、ミディアムデンシティファイバーボード(記号MDF)、ハードファイバーボード(またはハードボード、記号HB)が含まれるが、特にMDFが最適である。
木質系の突板は、フリッチを薄削することにより製作される。フリッチは、ブナ、カバ、ナラ、サクラ、オーク、チークなどの樹種の複数の木質板材または角材を接着剤で集成(加圧する)して大型ブロックを作製し、この大型ブロックを薄削して製作したものである。突板の厚さは0.15〜0.8mm程度である。
繊維板に突板を接着する接着剤は、ラテックス系やエマルジョン系などの水溶性接着剤を使用する。ラテックス系接着剤としては合成ゴム系、ニトリルゴム系などである。エマルジョン系接着剤としては酢酸ビニル樹脂系、エチレン酢酸ビニル樹脂系、尿素樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、水性ビニルウレタン樹脂系またはそれらの変性樹脂接着剤、あるいはイソシアネート系接着剤を使用できる。さらに、ラテックス系やエマルジョン系から任意設定される一種または複数種を使用できる。
上記接着剤には、鉄イオンと反応する二塩基酸、第一リン酸塩化合物、キレート化合物の一つまたは複数を水溶液の状態で含有させる。
二塩基酸は、シュウ酸、マロン酸などで、鉄イオンと反応して二塩基酸塩を生成する。この化合物は無色であるので有効である。しかし、二塩基酸は強酸であるので、鉄イオンとの反応後、未反応の二塩基酸が残らないようにし、酸汚染が発生しないようにする。このため、二塩基酸の使用量を制限する。二塩基酸の添加量は、接着剤に対して1重量%程度の水溶液として添加し、接着剤に対して0.1〜3重量%の範囲で選定する。二塩基酸の添加量が0.1重量%未満であると鉄イオンが残り、残った鉄イオンとフェノール成分が反応し黒色化してしまう。二塩基酸の添加量が3重量%を越えると遊離酸が残り脱色などの酸汚染を発生させる。
第一リン酸塩化合物は、弱酸性であるので繊維板が鉄イオンに著しく汚染されている場合は、これを単独で使用しても十分な作用を果たすことができないので、シュウ酸などの二塩基酸を0.1〜2重量%の範囲で添加する。第一リン酸塩化合物としてはリン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カルシウムなどである。使用量の目安としては、鉄イオン量に対して少なくとも当量の第一リン酸塩化合物を水溶液として添加する。
キレート化合物は、鉄イオンを取り込むがpHは中性領域である。キレート化合物としては、エチレンジアミン四酢酸またはそのナトリウム塩、ニトリロ三酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などである。使用量の目安としては、鉄イオン量に対して少なくとも当量のキレート化合物を水溶液として添加する。

Claims (2)

  1. 基板としての木質系の繊維板と、この繊維板の表面に接着する木質系の突板とを有し、繊維板と突板とを接着する接着剤が、鉄イオンと反応する二塩基酸、第一リン酸塩化合物、キレート化合物の一つまたは複数を含むことを特徴とする化粧板。
  2. 基板としての木質系の繊維板と、この繊維板の表面に接着する木質系の突板とを有し、繊維板と突板とを接着する接着剤が、鉄イオンと反応する第一リン酸塩化合物および二塩基酸を含むことを特徴とする化粧板。
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