以下、本発明の一実施形態に係る遊技機であるスロットマシンについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
<スロットマシンの構成>
<<全体構造の説明>>
図1は、本実施形態に係るスロットマシン(遊技機)の外観を示す正面図である。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。このフロントパネル20の略中央には、横長矩形の透明な表示窓22が形成してある。
この表示窓22の前面には、5本の入賞ラインが定めてある。これら5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがあり、投入された遊技媒体(本実施形態ではメダル)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)が表示される。
また、表示窓22の下方には、略水平の操作パネル部30が設けてある。この操作パネル部30の左側には、3−ベットスイッチ36が配設してあり、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けてある。
この遊技媒体投入口38から規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数をクレジット数として後述するRAM110(図3参照)に記憶するようになっている。
3−ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。遊技者が、遊技媒体を3枚投入し、又は3−ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、すなわち、L1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。
ここで、本実施形態では、遊技媒体投入口38からの投入、又は3−ベットスイッチ36の操作に基づく遊技媒体の数を「ベット数」と称し、その後、RAM110に記憶されて設定されたベット数を「設定ベット数」と称する。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けてある。なお、画像表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限らず、遊技者が、画像情報や文字情報を遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L,40C及び40Rが回転自在に設けてある。各リール40L,40C及び40Rは、それぞれリング形状となっており、その外周面には、図柄を印刷したリールテープが貼着してある。このリールテープには、例えば、21個の図柄が等間隔で描かれている。これら図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rごとにそれぞれ異なっている。各リール40L,40C及び40Rは、上述した表示窓22を介してそれぞれ視認可能となっている。リールが停止しているときには、表示窓22を介して各リール40L,40C及び40Rごとに連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、表示窓22から合計9つの図柄が視認可能となる。
後述するように、各リール40L,40C及び40Rは、それぞれモータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22を介して各リール40L,40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ(スタートレバー)50が傾動可能に設けてあり、また、操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rが設けてある。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
遊技者が、スタートスイッチ50を傾動操作すると、上述した3つのリール40L,40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これらリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達すると、遊技者によるストップスイッチ52L,52C及び52Rの操作が有効となる。
遊技者が、ストップスイッチ52Lを押動操作すると左リール40Lが停止する。ストップスイッチ52Cを押動操作すると中リール40Cが停止する。ストップスイッチ52Rを押動操作すると右リール40Rが停止する。
各リール40L、40C又は40Rが停止したときは、それぞれの外周面に描かれた図柄が、上述した5つの入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように停止制御している。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納した図示しないスピーカ(後述する図2、3に示すスピーカ64に対応する)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けてある。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けてある。各リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが、所定の組み合わせ、すなわち、役を構成する図柄の組み合わせとなり、役に入賞したときには、この組み合わせに応じて予め定めた枚数の遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すようになっている。
スロットマシン10における遊技は、停止させた複数のリール40L、40C及び40Rの図柄の組み合わせによって遊技結果が定まるというものである。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作するたびに行われ、複数のリール40L、40C及び40Rの回転開始から回転停止までの行程を1単位の遊技として、繰り返し行うことができる。
リール40L、40C及び40Rの図柄の組み合わせには、例えば、特別役、一般役、再遊技役等の種類がある。特別役は、抽選で特別役に当選し、その当たり役に応じた図柄が揃って入賞したときには、遊技を遊技者にとって有利に進行させる特別遊技を行うことができる役である。また、一般役は、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定めた数の遊技媒体を払い出す役である。また、再遊技役は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく再遊技(リプレイとも称する)を行うことができる役である。
また、特別役には、BB(ビッグボーナス)役及びRB(レギュラーボーナス)役がある。RB役は、第1の特別遊技であるRB遊技に移行させる役である。このRB遊技は、所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行うものである。一方、BB役は、第2の特別遊技であるBB遊技に移行させる役である。このBB遊技は、一般遊技を行うとともに、この一般遊技中に一定条件下でRB遊技に移行できるようにしたものであり、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、一般遊技とRB遊技とを繰り返し行うことができる。
<<機能ブロック図の説明>>
図2は、スロットマシン10の制御に関する機能ブロック図である。同図において、制御回路として、主制御回路100と副制御回路200とが電気的に接続してある。また、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続してあるとともに、リール40L、40C及び40Rの各々に設けたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続してある。副制御回路200には、報知手段としての画像表示装置70と、スピーカ64と、ランプ等の電飾部品124とが電気的に接続してある。さらに、本実施形態では、主制御回路100に異常検出手段450が電気的に接続してある。
操作手段300には、3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rと、スタートスイッチ50と、3−ベットスイッチ36とが含まれる。なお、これらの操作手段300は、スイッチやボタンに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
異常検出手段450には、電源監視センサ451と、ドア開放監視センサ452と、設定監視センサ453と、払出し監視センサ454とが含まれる。電源監視センサ451は、例えば電流センサであり、図3に示す電源装置91のON/OFFを検出して主制御回路100へ信号を出力する。ドア開放監視センサ452は、例えば、光学的又は機械的なスイッチセンサであり、スロットマシン10のドア開放したときに主制御回路100へ信号を出力する。設定監視センサ453は、例えばフォトインタラプタなどの光センサであり、図示しない設定キースイッチの回転を検出して主制御回路100へ信号を出力する。払出し監視センサ454は、例えば電流センサであり、遊技媒体を貯留する図示しないホッパーの電流を検出して主制御回路100へ信号を出力する。
なお、異常検出手段450は、これらセンサ451〜454に限定されるものではなく、例えば、図示しないメダルセレクタに設けられ、遊技媒体投入口38に投入された遊技媒体の通過を監視するフォトセンサを異常検出手段450に含めてもよい。このように、異常検出手段450としてのセンサには、スロットマシン10のその他の異常を監視可能な種々の機械的、電気的又は光学的なセンサが広く含まれる。また、これらセンサ側にCPUなどの制御手段を備え、後述する異常判別手段440に相当する異常判別処理を実行させる構成としてもよい。さらに、異常判別手段440及び異常検出手段450を副制御回路200に備えた構成としてもよい。
<<主制御回路の説明>>
主制御回路100は、スロットマシン10の遊技に関する制御処理を実行するものであり、役抽選手段410と、リール制御手段420と、遊技制御手段430と、異常判別手段440とが含まれる。また、これら手段410、420、430及び440の機能は、図3に示すメインCPU106によって実現される。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(例えば、特別役であるRB役とBB役、一般役、再遊技役)の抽選を行うものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器412(ハード乱数等)と、この乱数発生器412が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段414と、乱数抽出手段414が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段416とを備えている。
リール制御手段420は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行い、リール40L、40C、40Rを回転させる。そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rから発信されたリール停止信号の受信によって、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行う。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うようにするための図柄組み合わせ制御を行う。
遊技制御手段430は、役抽選処理で特別役、一般役、再遊技役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、入賞した役に対応した処理を進める。遊技制御手段430は、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う以外に、特別遊技制御手段432を含む。特別遊技制御手段432は、遊技が遊技者にとって有利に進行する特別遊技や、特別遊技における所定枚数の遊技媒体の払い出しなどの特別遊技中における制御を行う。
異常判別手段440は、異常検出手段450の各センサ451、452、453及び454の検出結果に基づいて、スロットマシン10に異常が生じたか否かを判別する。このような異常判別手段440は、例えば、電源監視センサ451の検出結果に基づいて、図3に示す電源装置91が許可なくOFFとなった場合を異常と判別し、次に電源装置91がONとなったときに副制御回路200へ信号を出力する。また、ドア開放センサ452の検出結果に基づいて、スロットマシン10が許可なくドア開放された場合を異常と判別し、副制御回路200へ信号を出力する。
さらに、異常判別手段440は、例えば、設定監視センサ453の検出結果に基づいて、図示しない設定キースイッチが許可なく回転された場合を異常と判別し、副制御回路200へ信号を出力する。また、払出し監視センサ454の検出結果に基づいて、図示しないホッパーによる遊技媒体の過剰払い出しがあった場合(例えば、1回の払い出しが50枚以上の場合)を異常と判別し、副制御回路200へ信号を出力する。
許可なく電源装置91がOFFされた場合、スロットマシン10がドア開放された場合、設定キースイッチが回転された場合、又はホッパーが遊技媒体を過剰払い出した場合は、不正行為が行われたおそれがある。異常判別手段440は、このような不正行為のおそれある異常を判別して、副制御回路200に異常を報知させる。
なお、異常判別手段440が異常を判別した場合に、主制御回路100が、遊技媒体投入口38への遊技媒体の投入を禁止するとともに、3−ベットスイッチ36やスタートスイッチ50等の操作手段300の操作を無効とするなどの、遊技を行わせない処理を実行するようにしてもよい。
<<副制御回路の説明>>
副制御回路200は、上述したスロットマシン10の遊技中における演出に関する制御処理を実行するものであり、遊技管理手段510と、演出制御手段520と、データ記憶手段530とが含まれる。ここで、図9は、副制御回路200における遊技管理手段510及び演出制御手段520の信号処理の流れを示すタイムチャートである。また、図10は、同じく副制御回路における遊技管理手段及び演出制御手段の信号処理の流れを示すタイムチャートであり、WDT監視により異常が検出された場合を示す。以下、図2、図9及び図10を参照しつつ副制御回路200について説明する。
なお、図9又は図10における「ブート」の処理時間、「ステータス信号」のHigh/Lowの切り替り時間(10[s]以内)、「起動監視」の監視時間(30[s])、「転送終了監視」の監視時間(60[s])、「WDT監視」の監視時間(3200[ms])は全て例示であり、これらに限らず、取り扱うデータ量や制御処理の構造に応じて種々の時間及びタイミングに変更することができる。また、図9又は図10の起動確認(図中の符号A、B、C、D)及び転送完了確認(図中の符号E、F、G、H)における「ステータス信号」の切り替りの検出回数も4回に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
<<<遊技管理手段>>>
遊技管理手段510は、主として、主制御回路100からの信号に基づいて演出制御手段520による画像及び音声に関する制御処理を管理する。このような遊技管理手段510には、演出制御側起動監視手段511と、演出画像データ転送監視手段512と、動作不良監視手段(WDT: Watch Dog Timer)513と、信号処理制御手段514と、電飾制御手段515とが含まれる。また、これら手段511、512、513、514及び515の機能は、主に図3に示すサブCPU206によって実現される。
演出制御側起動監視手段511は、スロットマシン10の電源を投入して演出制御手段520が起動完了し、次いで、遊技管理手段510が起動完了した後、演出制御手段520からステータス信号を検出する(図9の「ステータス信号」「起動監視」参照)。そして、演出制御側起動監視手段511は、ステータス信号のHigh/Lowの切り替りに基づいて、演出制御手段520が起動完了したことを検出する。本実施形態では、ステータス信号のHigh/Lowの切り替りを30[s]以内に4回検出したことを条件に(図9の符号A、B、C、D参照)、演出制御側起動監視手段511が、演出制御手段520の起動完了を検出するようにしてある。
演出画像データ転送監視手段512は、演出制御手段520の起動完了後に、演出制御手段520おける演出画像データの読み出し(後述する一時データ記憶手段534への転送)が完了したか否かの監視を開始する。本実施形態では、演出制御手段520における演出画像データの読み出しが完了して画像表示可能信号が出力されており(図9の「演出画像」「画像表示可能信号」参照)、かつ、ステータス信号のHigh/Lowの切り替りを60[s]以内に4回検出したことを条件に(図9の符号E、F、G、H参照)、演出画像データ転送監視手段512が、演出画像データの読み出し完了を検出するようにしてある(図9の「転送終了監視」参照)。
動作不良監視手段513は、演出制御手段520における演出画像データの読み出し完了後に、演出制御手段520の制御状態に異常があるか否かの監視を開始する(図9の「WDT監視」参照)。この動作不良監視手段513は、演出制御手段520からのステータス信号のHigh/Lowの切り替りに基づいてクリアされるタイマである。本実施形態の動作不良監視手段513は、例えば、3200[ms]内に約10[s]以上のステータス信号の切り替りが検出されなかった場合に、動作不良監視手段513のタイマがオーバーフローして異常を検出し(図10の「WDT監視」「3200[ms]」「異常検出」参照)、副制御回路200の制御処理を全てリセットさせるようになっている(図10の「リセット」参照)。このリセットによって、再び図9と同様のブート処理が開始され、副制御回路200が再起動される。
なお、図10では、動作不良監視手段513が、ステータス信号がHigh一定の状態を異常として検出しているが、これと逆にステータス信号がLow一定の状態であっても、同様にステータス信号の切り替わりが検出されないので、この場合も異常として検出されることになる。
遊技管理手段510(又は信号処理制御手段514)は、演出制御手段520の起動完了後に、演出制御手段520とのシリアル通信を許可するとともに、演出制御手段520への音声系コマンドの送信を優先的に許可する(図9の「シリアル通信」「音声系コマンド」参照)。このとき、主制御回路100が起動完了しているのであれば、演出画像データの読み出しを除き、遊技及び演出に関する全ての制御系が起動完了したことになり、演出画像が表示されないことを除き、スロットマシン10が遊技可能な状態となる。
その後、遊技管理手段510は、演出制御手段520における演出画像データの読み出し完了後に、演出制御手段520への画像系コマンドの送信を許可する(図9の「画像系コマンド」参照)。これにより、演出画像の表示を含め、スロットマシン10が完全に通常通りの遊技を行える状態となる。
電飾制御手段515は、主制御回路100の制御処理に応じてスロットマシン10の各所に設けられたランプ等の電飾部品124を点滅させる制御処理を行う。電飾制御手段515は、遊技状態に応じて主制御回路100から送信される信号に基づいて、制御用ROM208に記憶されたランプ点灯データを読み出し、電飾基板235(図3参照)を制御して所定の電飾部品124を点灯させる。
<<<演出制御手段>>>
演出制御手段520は、上述した遊技管理手段510からのコマンドに基づいて画像及び音声に関する制御処理を行う。このような演出制御手段520には、データ量カウント手段521と、演出画像データ転送手段522と、準備中画像表示制御手段523と、信号処理制御手段524と、演出画像制御手段525と、音声制御手段526とが含まれる。また、これら手段521、522、523、524及び525の機能は、主に図3に示す画像制御ユニット220によって実現され、この画像制御ユニット220には、VDP(Video Display Processor)221と、画像再生CPU222とが含まれる。
データ量カウント手段521は、ブート処理が完了した後、演出画像データ転送手段522による演出画像データの読み出しが完了するまでの間、後述する演出画像データ記憶手段532に記憶された演出画像データの残りデータリスト数を継続的にカウントする。
演出画像データ転送手段522は、ブート処理が完了した後、演出画像データ記憶手段532に記憶された演出画像データを、一時データ記憶手段534へ転送する制御処理(演出画像データの読み出し)を行う。上述したように、演出画像データ転送手段522による演出画像データの読み出しが完了するまで、遊技管理手段510が演出制御手段520への画像系コマンドの送信を許可しないので、副制御回路200における画像制御が待機状態となる。そこで、本実施形態では、演出画像データ転送手段522による演出画像データの読み出しが完了するまでの期間を「画像制御準備期間」と呼ぶ。
ここで、演出画像データ記憶手段532は図3に示す画像データROM223に相当し、一時データ記憶手段534は、図3に示すメインRAM224及びビデオRAM225に相当する。本実施形態では、画像再生CPU222が、画像データROM223に記憶された演出画像データをメインRAM224に一旦転送した後、VDP221を介してビデオRAM225に最終的に転送するようにしている。但し、演出画像データの転送の形態は特に限定されるものではなく、例えば、画像データROM223からビデオRAM225を経由して最終的にメインRAM224に転送する形態、又はメインRAM224を経由しないで、画像データROM223からビデオRAM225へ直接転送する形態とすることも可能である。
準備中画像表示制御手段523は、上述した画像制御準備期間中において、データ量カウント手段521がカウントした演出画像データの残りデータリスト数に基づいて、図11(a)に示すような準備中画像700を画像表示装置70に表示させる制御処理を行う。なお、準備中画像700の画像データは、後述する準備中画像データ記憶手段531に記憶されている。
ここで、図11(a)に示すように、本実施形態の準備中画像700には、画面準備中表示701と、インジケータ画像702と、グラデーション画像703と、残り転送時間表示704とが含まれる。これら表示ないし画像701〜704には、演出画像データの読み出し状況に対応し又は読み出し状況と無関係に、視覚的に変化する部分がそれぞれ含まれている。
なお、準備中画像700の少なくとも1部分が視覚的に変化すれば、スロットマシン10の制御処理がフリーズしているとの誤認を防止することができるので、表示ないし画像701〜704のうち、少なくともいずれか1つを準備中画像700に表示するようにしてもよい。
画像準備中表示701は、線図の背景枠に「画面準備中」の文字を組み合わせた構成となっており、画像制御準備期間中に、背景枠のグラデーション701aの濃淡が横方向に推移するようにしてある(図中の鎖線矢印参照)。インジケータ画像702は、残り演出画像データ量に対応して、読み出し済みの演出画像データ量を帯状グラフ702aで相対的に計数表示する。グラデーション画像703は、画像制御準備期間中に、グラデーション703aの濃淡が横方向に推移するようにしてある(図中の鎖線矢印参照)。残り転送時間表示704は、残り演出画像データ量に対応して、読み出し完了までに要するおおよその残り転送時間704aを表示する。
なお、上述した画像準備中表示701及びグラデーション画像703の各グラデーション701a、703aの濃淡を、演出画像データの転送速度に応じた速度で推移させるようにしてもよい。このようにした場合は、演出画像データの転送速度に関する情報を視覚的に報知することが可能となる。
演出画像データの読み出しが完了するまでの画像制御準備期間中に、一部が視覚的に変化する準備中画像700を表示することにより、将来的に演出画像データ量が増大して、演出画像データ転送手段522による画像制御準備期間が長期化した場合でも、準備中画像700の視覚的な変化に基づいて、画像に関する制御処理が正常に進行していることを報知することができ、スロットマシン10の制御処理がフリーズしているとの誤認を確実に防止することができる。
演出制御手段520(又は信号処理制御手段524)は、図9に示すように、演出制御手段520のリセット後にステータス信号の出力を開始させ、ブート処理が完了した後は、演出制御回路520の制御処理が正常に行われている限り、ステータス信号を繰り返しHigh/Lowに切り替える。また、信号処理制御手段524は、演出画像データ転送手段522による演出画像データの読み出しが完了した後に画像表示可能信号を出力させる。
演出画像制御手段525は、遊技管理手段510からの画像系コマンドに基づいて、一時データ記憶手段534に記憶された演出画像データを読み出し、スロットマシン10の遊技状態に対応した所定の演出画像を画像表示装置70に表示させる制御処理を行う。演出画像制御手段525が制御の対象とする演出画像として、例えば、主制御回路100及び副制御回路200の起動完了後、遊技媒体が投入されるまでの遊技待機状態におけるデモンストレーション画像、遊技中に繰り返し表示される通常演出画像、遊技中に所定役の当選を報知する報知演出画像、特別役の当選又は入賞などの所定条件を満たした場合に表示される特別演出画像などが含まれる。
音声制御手段526は、主として、遊技中のBGMや効果音の制御処理を行うものである。この音声制御手段526は、主制御回路100から受信した信号に基づいて音声データ記憶手段533に記憶された音声データを読み出し、スピーカ64から所定の演出音を発する制御処理を行う。
ここで、音声制御手段526は、遊技中の演出音のみを出力させるものではなく、演出制御手段520の起動完了後、演出画像データの読み出し完了を待つことなく、警報音や合成音声アナウンス等を迅速にスピーカ64から出力させてスロットマシン10に異常が生じたことを報知することが可能である。
すなわち、遊技管理手段510(又は信号処理制御手段514)が音声系コマンドの送信を許可した後(図9の符号D以降)に、主制御回路100の異常判別手段440が、スロットマシン10に異常が生じたことを判別した場合には、副制御回路200に信号が出力され、この信号に基づいて遊技管理手段510が音声制御手段526に音声系コマンドを送信する。この音声系コマンドを受信した音声制御手段526は、スロットマシン10に異常が生じたことを報知するための警報音や合成音声アナウンス等をスピーカ64から出力させる制御処理を実行する。
<<<データ記憶手段>>>
データ記憶手段530は、上述した演出制御手段520の制御処理に用いられる画像データ及び音声データを記憶するものである。このようなデータ記憶手段530には、準備中画像データ記憶手段531と、演出画像データ記憶手段532と、音声データ記憶手段533と、一時データ記憶手段534とが含まれる。
そして、準備中画像データ記憶手段531及び演出画像データ記憶手段532は、図3に示す不揮発性の画像データROM223によって実現される。但し、これに限定されるものではなく、準備中画像データ記憶手段531を、画像データROM223とは別の記憶媒体、例えば、画像制御ユニット220内に設けた記憶媒体とし、この記憶媒体に準備中画像データを記憶するようにしてもよい。
また、音声データ記憶手段533は、図3に示す不揮発性のサウンドROM232によって実現される。さらに、一時データ記憶手段534は、演出画像データ記憶手段532に記憶された演出画像データを、遊技中の演出に用いる常駐データとして一時的に記憶するものであり、図3に示す揮発性のメインRAM224及びビデオRAM225によって実現される。
<スロットマシンの制御手段の説明>
スロットマシン10を制御する制御手段は、上述のように主制御回路100と副制御回路200とで構成してある。ここで、図3は、主制御回路100及び副制御回路200を示すブロック図である。なお、以下の説明において、図1又は図2と同一箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
<<主制御回路の説明>>
図3において、上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェース回路102に接続してあり、インターフェース回路102は、入出力バス104に接続してある。スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号は、インターフェース回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。この入出力バス104を介して、メインCPU106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになっている。
また、インターフェース回路102には、各ストップスイッチ52L,52C,52R及び3−ベットスイッチ36も接続してある。これらのボタンやスイッチから発信された信号もインターフェース回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104を介してメインCPU106に供給される。
入出力バス104には、ROM108及びRAM110も接続してある。ROM108は、スロットマシン10の全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶している。例えば、後述する図4に示す遊技進行メインルーチン、及びこれらのプログラムで使用するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器412も接続されている。乱数発生器412は、一定の範囲の数値、例えば、0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。なお、メインCPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続してある。このモータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rのそれぞれを回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続してある。ステッピングモータ80L、80C及び80Rは、3つのリール40L、40C及び40Rの内部にそれぞれ設けてあり、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように取り付けてある。
メインCPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行っている。メインCPU106が、ステッピングモータ80L、80C及び80Rを制御することにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御を行っている。
リール40L、40C及び40Rには、回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)がそれぞれ設けてあり、各回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続してある。各回転角度位置センサから発せられたリール40L、40C及び40Rの回転角度位置を示す信号は、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。メインCPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22に表示されている図柄を特定する。
上述したインターフェース回路102には、電源監視センサ451、ドア開放監視センサ452、設定監視センサ453及び払出し監視センサ454も接続してある。各センサ451、452、453、454から発信された信号はインターフェース回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104を介してメインCPU106に供給される。
また、インターフェース回路102には、受電基板92を介して電源装置91が接続してあり、この電源装置91から主制御回路100に駆動電源が供給される。さらに、主制御回路100は、インターフェース回路102に接続した接続線118を介して副制御回路200に接続してある。
<<副制御回路の説明>>
図3において、上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェース回路202に接続してあり、インターフェース回路202は、入出力バス204に接続してある。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェース回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。この入出力バス204を介して、サブCPU206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになっている。
入出力バス204には、制御用ROM208及びバックアップRAM210も接続してある。制御用ROM208は、画像表示装置70、スピーカ64及び電飾部品124を制御するためのプログラムや、この制御プログラムを実行するための初期データが記憶されている。例えば、後述する図5に示す遊技管理側サブルーチン、及びこれらのプログラムで使用するための初期データを記憶する。
また、バックアップRAM210は、主制御回路100から送信された遊技状態や役抽選の結果などに関する情報や、副制御回路200における演出の制御状態などに関する情報を一時的に記憶する。
インターフェース回路202には、電飾基板235が接続してあり、サブCPU206は、インターフェース回路202を介して電飾基板235にコマンドを送信し、スロットマシン10の各所に設けられたランプ等の電飾部品124を点滅させる。
入出力バス204には、演出画像の表示を行う画像制御ユニット220が接続してあり、この画像制御ユニット220は、VDP221と、画像再生CPU222とを含む。VDP221には、ビデオRAM225及び画像表示装置70が接続してあり、画像再生CPU222には、画像データROM223及びメインRAM224が接続してある。
画像再生CPU222は、画像データROM223に記憶された演出画像データをメインRAM224に一旦転送し、この演出画像データをVDP221に転送する。VDP221は、ビデオRAM225に記憶された演出画像データを用いて画像表示装置70に所定の演出画像を表示させる。
また、画像再生CPU222には音源回路231が接続してあり、画像再生CPU222が、演出画像の表示タイミングと演出音の出力タイミングとを同期させるなどの制御を行っている。音源回路231は、画像再生CPU222からのコマンドに応じて、サウンドROM232に記憶された音声データを読み出し、アンプ234を介してスピーカ64から所定の演出音を出力させる。さらに、本実施形態では、画像データROM223に記憶された演出画像データの読み出し中に、例えば、「画像準備中」「遊技を行うことができます」等の音声情報、及びスロットマシン10に異常が発生したことを報知するための警報音を出力させることが可能になっている。
また、上述した主制御回路100と同様、インターフェース回路202には、受電基板92を介して電源装置91が接続してあり、この電源装置91から副制御回路200に駆動電源が供給される。さらに、電源回路91は、上述した電飾基板235にも接続してある。
<スロットマシンの制御処理の説明>
以下に、上述したスロットマシン10の制御手段において行われる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
<<主制御回路の制御処理>>
まず、主制御回路100により実行される制御処理について、図4を参照しつつ説明する。図4は、スロットマシン10の主制御回路100により実行される遊技進行メインルーチンを示すフローチャートである。この図4の遊技進行メインルーチンは、主として、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を、1回行うときの制御処理を示す。
まず、ステップS10において、スロットマシン10の電源を投入する。例えば、スロットマシン10を個別にドア開放して電源スイッチ90(図3参照)をONにし、1台ずつ電源を投入したり、又は、図示しない配電盤のブレーカースイッチをONにし、島設備に配設された複数台のスロットマシン10,10,10…の電源を一括して投入したりする。
電源が投入されたスロットマシン10では、所定の起動処理が実行される(ステップS11)。このステップS11の起動処理では、例えば、仮スタックポインタのセット、割り込みモードのセット、ROM108(図3参照)のチェック、設定値のエラーチェック、RAM110(図3参照)のチェック及び初期化、割り込み起動等の処理が行われる。
このようなステップS11の起動処理が終了すると、主制御回路100が遊技待機状態(遊技媒体の投入等により遊技可能な状態だが遊技が行われていない状態)となる。またこのとき、主制御回路100が、副制御回路200へ信号を送信し、この信号を受信した副制御回路200が、主制御回路100の起動完了を確認する。
ここで、スロットマシン10の設定変更処理を行う場合は、電源スイッチ90を一旦OFFにしてから、図示しない設定キースイッチをONにし、電源スイッチ90を再びONにする。これにより、スロットマシン10の設定値を、例えば「1」〜「6」に変更する処理が可能となる。その後、設定キースイッチをOFFにすることによって設定変更が完了し、変更後の設定値で主制御回路100が遊技待機状態となる。
次いで、ステップS12では、スロットマシン10が再遊技を行う状態に設定されているか否かを判断する。なお、再遊技状態に設定する処理は、後述する入賞判定・フラグ処理(ステップS18)において行われる。
再遊技状態に設定されていない(NO)と判別したときには、3−ベットスイッチ36を遊技者が操作することによって発せられた信号に基づいて、設定ベット数を決定する(ステップS13)。この設定ベット数は、1回の遊技をするための賭けの対象とされた遊技媒体の枚数(本実施形態では3枚のみ)を示す。
さらに、設定ベット数は、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされた遊技媒体の数に限られず、遊技媒体投入口38から投入されて直接賭けの対象とされた遊技媒体の数も含む。
遊技媒体が投入されたときは、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。
一方、ステップS12において、再遊技状態に設定されている(YES)と判別したときは、ステップS14に進み、再遊技状態の設定を解除して、遊技媒体を新たに投入したり、又はクレジットした遊技媒体を消費したりすることなく、再び遊技を行うことができる。
次いで、ステップS15に進み、スタートスイッチ50が遊技者によってオンされたか否かを判断する。スタートスイッチ50がオンされていないと判別した場合(NO)は、ステップS15の処理を繰り返す。一方、スタートスイッチ50がオンされたと判別した場合(YES)は、ステップS16に進み、役抽選処理を実行する。
ステップS16の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410(図3参照)による役抽選処理が行われ、当選した役に応じて、RBフラグ、BBフラグ、再遊技フラグ、対応する一般役フラグをオンにするフラグオン処理が行われる。
役抽選処理(ステップS16)に引き続き、役抽選結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行うリール変動・停止処理が実行される(ステップS17)。このリール変動・停止処理は、リール制御手段420(図3参照)によって行われる。リール制御手段420は、当選した役があるか否かを判別し、当選した役があると判別した場合、リール停止可能範囲内に当選した役に対応する図柄があるときには、その図柄を有効ラインL1、L2A、L2B、L3A、L3B(図1参照)に停止させる。
次いで、ステップS18に進み、入賞図柄の判定処理を行い、その判定結果に基づいてフラグ処理を行う。まず、遊技状態がRB遊技中又はBB遊技中か否か判断し、RB遊技中又はBB遊技中であると判別された場合は、遊技者に有利なRB又はBB遊技処理を実行する。
また、ステップS18において、RB遊技中又はBB遊技中のいずれでもないと判別された場合は、一般役又は再遊技役に入賞しているか否かを判断し、必要なフラグ処理又は再遊技状態への設定を行う。再遊技状態に設定された場合には、次回の遊技は再遊技と判別される(ステップS12参照)。
次いで、ステップS19に進み、入賞した役に応じた枚数の遊技媒体を払い出す処理を実行し、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行うための制御処理が終了する。
<<副制御回路の制御処理>>
次に、副制御回路200で行われる制御処理について、図5〜図8を参照しつつ説明する。
<<<遊技管理側サブルーチン>>>
図5は、スロットマシン10の起動時に、副制御回路200の遊技管理手段510により実行される遊技管理側サブルーチンを示すフローチャートである。以下、図5のフローチャート及び図9のタイムチャートを参照しつつ、遊技管理側サブルーチンについて説明する。
図5のステップS20において、スロットマシン10の電源が投入されると、ステップS21に進み、バックアップRAM210等のリセットを実行する。また、遊技管理手段510が演出制御側(演出制御手段520及び画像記憶手段530)へ送信するリセット信号に基づいて、演出制御手段520や画像記憶手段530などの画像表示又は音声出力を実行する演出制御側もリセットされる(図9の「リセット」、図6のステップS30参照)。そして、ステップS22に進み、演出制御側の起動監視を開始する(図9の「起動監視」参照)。
次いで、ステップS23に進み、演出制御側の起動が完了したか否かを判断する。演出制御側の起動が完了したか否かは、演出制御側からのステータス信号のHigh/Lowの切り替りを4回検出したか否かに基づいて判断される(図9の「符号A、B、C、D」参照)。
ステップS23において、演出制御側の起動が完了していないと判別した場合(NO)は、ステップS24に進み、演出制御側のリセットから所定時間が経過したか否かを判断する。本実施形態では、このリセットからの所定時間を30[s]に設定してある。この所定時間が未だ経過していないと判別した場合(NO)は、再びステップS23の判断を繰り返す。一方、所定時間が経過したと判別した場合(YES)は、演出制御側の起動処理が正常に行われなかったことになるので、再びステップS21に戻って演出制御側をリセットする。
ステップS23において、演出制御側の起動が完了したと判別した場合(YES)は、ステップS25に進み、演出制御側とのシリアル通信を許可するとともに、音声系コマンドの送信を許可する(図9の「シリアル通信」「音声系コマンド」参照)。そして、演出制御側における演出画像データの転送監視を開始する(図9の「転送監視」参照)。
ステップS26に進み、演出画像データの転送が完了したか否かを判断する。演出画像データの転送が完了したか否かは、画像表示可能信号が出力されており(図9の「画像表示可能信号」参照)、かつ、ステータス信号のHigh/Lowの切り替りを60[s]以内に4回検出したか否かに基づいて判断される(図9の「符号E、F、G、H」参照)。なお、演出制御側では、このような演出画像データの転送処理と並行して、図11(a)、(b)に示す準備中画像700を画像表示装置70に表示させる制御処理が行われている(図7参照)。
ステップS26において、演出画像データの転送が完了していないと判別した場合(NO)は、ステップS27に進み、演出制御側の起動完了から所定時間が経過したか否かを判断する。本実施形態では、この起動完了からの所定時間を60[s]に設定してある。この所定時間が未だ経過していないと判別した場合(NO)は、再びステップS26の判断を繰り返す。一方、所定時間が経過したと判別した場合(YES)は、演出画像データの読み出しが正常に行われなかったことになるので、再びステップS21に戻ってリセットを行う。
ステップS26において、演出画像データの転送が完了したと判別した場合(YES)は、ステップS28に進み、演出制御側の動作不良の監視を開始するとともに、演出制御側への画像系コマンドの送信を許可する(図9の「WDT監視」「画像系コマンド」参照)。そして、演出画像データの転送監視を終了する。なお、上述したように、演出制御側の異常が検出された場合には、副制御回路200の制御処理がリセットされる(図10の「異常検出」「リセット」参照)。
その後、ステップS29に進み、演出制御側へ画像の表示復帰コマンドを送信する。これにより、本制御処理サブルーチンを終了する。このステップS29の表示復帰コマンドを受信した演出制御側は、図11(c)に示す準備中画像700の表示を終了させる。
<<<演出制御側サブルーチン>>>
図6は、スロットマシン10の起動時に、副制御回路200の演出制御手段520により実行される演出制御側サブルーチンを示すフローチャートである。以下、図6のフローチャート及び図9のタイムチャートを参照しつつ、演出制御側サブルーチンについて説明する。
演出制御側では、上述した図5のステップS20におけるスロットマシン10の電源投入によって画像再生CPU222が起動する。その後、図6のステップS30に進み、遊技管理側(遊技管理手段510)のリセット信号(図5のステップS21、図9の「リセット」参照)に基づいて、VDP221の初期化等のリセットを実行する(図9の「ブート」参照)。なお、遊技管理側のリセット信号に基づく場合に限らず、演出制御側が独自にリセットを行うようにすることも可能である。
次いで、ステップS31に進み、起動処理を開始した後、ステップS32に進み、ステータス信号をLowからHighに切り替える(図9の「ステータス信号」参照)。そして、シリアル通信が可能か否か、及びVDP221の初期化が完了したか否かを判断する(ステップS33)。
シリアル通信が可能でない、又はVDP221の初期化が完了していないと判別した場合(NO)は、ステップS33の判断を繰り返す。一方、シリアル通信が可能であり、及びVDP221の初期化が完了したと判別した場合(YES)は、ステップS34に進み、ステータス信号を繰り返しHigh/Lowに切り替える。これにより、上述した遊技管理側が、演出制御側の起動完了を確認し(図5のステップS23参照)、演出制御側へのシリアル通信及び音声系コマンドの送信を許可する(図5のステップS25参照)。
次いで、ステップS35に進み、演出画像データの転送を開始する(図9の「演出画像」参照)。すなわち、図3に示す画像データROM223に記憶された演出画像データを、メインRAM224を経由してビデオRAM225に転送する。
その後、ステップS36に進み、演出画像データの転送が完了したか否かを判断する。演出画像データの転送が完了していないと判別した場合(NO)は、再びステップS36の判断を繰り返す。一方、演出画像データの転送が完了したと判別した場合(YES)は、ステップS37に進み、画像表示可能信号を常時出力する(図9の「画像表示可能信号」参照)。これにより、本制御処理サブルーチンを終了する。この画像表示信号の出力とステータス信号の切り替りとに基づいて、上述した遊技管理側が、演出画像データの転送完了を確認し(図5のステップS26参照)、演出制御側への画像系コマンドの送信を許可する(図5のステップS28参照)。
<<<準備中画像表示制御処理サブルーチン>>>
図7は、演出画像データの読み出しが完了するまでの画像制御準備期間中に、演出制御手段520により実行される準備中画像表示制御処理サブルーチンを示すフローチャートである。以下、図7のフローチャートを参照しつつ、準備中画像表示制御処理サブルーチンについて説明する。
図7のステップS40において、まず、スロットマシン10の電源投入後に画像再生CPU222が起動完了すると(YES)、ステップS41に進み、画像データROM223に記憶された転送データリスト数をカウントする。なお、画像再生CPU222が起動完了する前(NO)は、ステップS41に進まない。
次いで、ステップS42において、画像データROM223から演出画像データの転送が開始されたか否かを判断する。演出画像データの転送が開始されていないと判別した場合(NO)は、再びステップS42の判断を繰り返す。なお、本実施形態では、ステップS41の転送データリスト数のカウント終了後に演出画像データの転送を開始するようにしているが、転送データリスト数のカウントが終了する前に演出画像データの転送を開始することも可能である。
一方、演出画像データの転送が開始されたと判別した場合(YES)は、ステップS43に進み、図11(a)に示す準備中画像700を画像表示装置70に表示させる。本実施形態の準備中画像700には、上述したように、画面準備中表示701と、インジケータ画像702と、グラデーション画像703と、残り転送時間表示704とが含まれる。なお、準備中画像データと演出画像データが同じ記憶媒体に記憶されている場合、準備中画像データを優先的に転送することにより、転送開始直後に準備中画像700等を表示することが可能となる。
画像データROM223からの演出画像データの転送中において、インジケータ画像702は、未転送の残り演出画像データ量の減少に対応して、帯状グラフ702aを伸張させる。また、残り転送時間表示704は、未転送の残り演出画像データ量の減少に対応して、残り転送時間704aを減少させる。さらに、画面準備中表示701とグラデーション画像703とは、演出画像データの転送中において、それぞれのグラデーション701a及び703aの濃淡を横方向に推移させる。
次いで、ステップS44に進み、未転送の残り演出画像データ量をカウントするとともに、残り転送時間を算出する。そして、ステップS45に進み、インジケータ画像702の帯状グラフ702aと、残り転送時間表示704の残り転送時間704aとを更新する(図11(b)参照)。
その後、ステップS46に進み、演出画像データの転送が完了したか否かを判断する。演出画像データの転送が完了していないと判別した場合(NO)は、再びステップS44〜S46の処理及び判断を繰り返し、インジケータ画像702と残り転送時間表示704とを残り演出画像データ量の減少に対応して更新する(ステップS45)。
一方、ステップS46において、演出画像データの転送が完了したと判別した場合(YES)は、ステップS47に進み、インジケータ画像702、グラデーション画像703、残り転送時間表示704及び画面準備中表示701のグラデーション701aの表示を終了する(図11(c)参照)。すなわち、準備中画像700に含まれる視覚的に変化する画像の表示を全て終了する。
その後、ステップS48に進み、遊技管理側から表示復帰コマンドを取得したか否かを判断する。表示復帰コマンドを取得していないと判断した場合(NO)は、再びステップS48の判断を繰り返す。一方、表示復帰コマンドを取得したと判断した場合(YES)は、ステップS49に進み、画面準備中表示701の表示を終了する。
そして、ステップS50に進み、遊技管理側から画像系コマンドを取得したか否かを判断する。画像系コマンドを取得していないと判断した場合(NO)は、再びステップS49の判断を繰り返す。一方、画像系コマンドを取得したと判断した場合(YES)は、ステップS51に進み、演出画像の表示を開始する。例えば、スロットマシン10が遊技待機状態であればデモ画像、遊技媒体が投入された状態であれば待ち受け画像、スタートスイッチ50が操作された後の状態であれば通常遊技中の演出画像というように、現在の遊技状態に対応した演出画像を表示させる。これにより、本制御処理サブルーチンを終了する。
<<<準備中画像の変更例>>>
上述した準備中画像700に含まれる視覚的に変化する画像は、演出画像データの転送中に動作するものであれば、図11(a)、(b)に示すインジケータ画像702、グラデーション画像703、残り転送時間表示704の表示態様に限定されるものではない。例えば、図12(a)に示すように、残り演出画像データ量の減少に対応して、複数のドット表示705aを順に点灯させる表示態様のインジケータ表示705としてもよい。
また、演出画像データの転送が完了する前であっても、主制御回路100の起動後は通常どおりに遊技を行うことができるので、図12(b)に示すように、「遊技できます」との文字706を縦又は横方向に移動させる表示を追加してもよい。
このような文字706を表示させて、画像制御準備期間中に遊技を行うことが可能であることを積極的に報知することにより、例えば、店舗の開店直後や停電の復旧直後において、遊技者が躊躇することなく迅速に遊技を開始することができる。
<<<音声制御処理サブルーチン>>>
図8は、演出画像データの読み出しが完了するまでの画像制御準備期間中に、演出制御手段520により実行される音声制御処理サブルーチンを示すフローチャートである。以下、図8のフローチャートを参照しつつ、音声制御処理サブルーチンについて説明する。
図8のステップS60において、まず、スロットマシン10の電源投入後に主制御回路100が起動完了した状態で、さらに、画像再生CPU222が起動完了すると(YES)、ステップS61に進み、主制御回路100が遊技待機状態か否かを判断する。画像再生CPU222が起動完了する前(NO)は、ステップS61に進まない。
また、本実施形態では、主制御回路100が遊技待機状態か否かを、画像再生CPU222の起動完了後に、遊技媒体が遊技媒体投入口38に投入されたか否かに基づいて判断することとした。遊技媒体の投入の有無を判断基準としたのは、遊技媒体が投入された場合には、ステップS64、S65の制御処理が不要であると考えられるからである。すなわち、遊技媒体の投入後は、遊技状態に応じてスピーカ64から種々の演出音を出力させる必要がある。また、スロットマシン10の電源投入直後に遊技媒体を投入した遊技者は、画像準備期間中でも通常通りの遊技を行うことができることを知っていると考えられるからである。
ステップS61において、主制御回路100が遊技待機状態でないと判別した場合(NO)は、ステップS63〜S68の判断及び処理を省略して、ステップS69に進み、遊技管理側からの音声系コマンドを取得したか否か判断する。
ステップS69において、音声系コマンドを取得していないと判別した場合(NO)は、再びステップS69の判断を繰り返す。一方、音声系コマンドを取得したと判別した場合(YES)は、ステップS70に進み、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドか否かを判断する。
ステップS70において、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドであると判別した場合(YES)は、ステップS72に進み、スピーカ64から警報音を出力させる。これにより、画像再生CPU222の起動完了後であって演出画像データの転送完了前に、スロットマシン10の異常発生が迅速に報知される。
一方、ステップS70において、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドでないと判別した場合(NO)は、ステップS71に進み、スロットマシン10の遊技状態に応じた演出音を出力させる。
ステップS61に戻り、主制御回路100が遊技待機状態であると判別した場合(YES)は、ステップS62に進み、この遊技待機状態となった時点から所定時間が経過したか否かを判断する。この所定時間は、ステップS64及びS65の音声情報を出力する制御処理を開始するまでの所定ウエイト時間であり、この所定ウエイト時間内に遊技が開始されなかった場合に、ステップS63〜S68の制御処理が実行される。この「所定時間」として、例えば、主制御回路100が遊技待機状態となった時点から5〜10秒を設定することができる。なお、主制御回路100が遊技待機状態となるまでの時間を「所定時間」とし、遊技待機状態となった直後にステップS63〜S68の制御処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS62において、遊技待機状態となった時点から所定時間が経過していないと判別した場合(NO)は、所定時間が経過するまで、再びステップS61、S62の判断を繰り返す。一方、遊技待機状態となった時点から所定時間が経過したと判別した場合(YES)は、ステップS63に進み、遊技管理側から音声系コマンドを取得したか否かを判断する。
ステップS63において、遊技管理側から音声系コマンドを取得したと判別した場合(YES)は、ステップS63〜S68の判断及び処理を省略して、ステップS70に進み、上記と同様に、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドか否かを判断する。
ステップS70において、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドであると判別した場合(YES)は、ステップS72に進み、スピーカ64から警報音を出力させる。これにより、画像再生CPU222の起動完了後であって演出画像データの転送完了前に、スロットマシン10の異常発生が迅速に報知される。
一方、ステップS70において、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドでないと判別した場合(NO)は、ステップS71に進み、スロットマシン10の遊技状態に応じた演出音を出力させる。
ステップS63に戻り、遊技管理側から音声系コマンドを取得していないと判別した場合(NO)は、ステップS64に進み、スピーカ64から「画像準備中」との音声情報を出力させる。そして、ステップS65に進み、スピーカ64から「遊技を行うことができます」との音声情報を出力させる。遊技者は、これら音声情報を聞き、図11(a)に示す準備中画像700を見ることにより、現在、スロットマシン10が画像制御の準備中であるが、通常通りの遊技を行うことができると理解する。
その後、ステップS66に進み、再び主制御回路100が遊技待機状態か否かを判断する。主制御回路100が遊技待機状態であると判別した場合(YES)は、ステップS67に進み、演出画像データの転送が完了したか否かを判断する。演出画像データの転送が完了していないと判別した場合(NO)は、再びステップS63〜S67の判断及び処理を繰り返し、スピーカ64から「画像準備中」「遊技を行うことができます」との音声情報を出力させる。
一方、ステップS66において主制御回路100が遊技待機状態でないと判別した場合(NO)、ステップS67において演出画像データの転送が完了したと判別した場合(YES)は、共にステップS68に進み、「画像準備中」「遊技を行うことができます」との音声情報の出力を終了させる。
その後は上記と同様に、ステップS69に進み、遊技管理側から音声系コマンドを取得したか否かを判断する。音声系コマンドを取得していないと判別した場合(NO)は、再びステップS69の判断を繰り返す。一方、音声系コマンドを取得したと判別した場合(YES)は、ステップS70に進み、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドか否かを判断する。
ステップS70において、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドであると判別した場合(YES)は、ステップS72に進み、スピーカ64から警報音を出力させる。なお、上述したように、スロットマシン10の異常発生を判別した主制御回路100は、ステップS72において、遊技媒体投入口38への遊技媒体の投入を禁止するとともに、3−ベットスイッチ36やスタートスイッチ50等の操作手段300の操作を全て無効にするといった、遊技を行わせない処理を実行してもよい。
一方、ステップS70において、取得した音声系コマンドがエラー報知に関するコマンドでないと判別した場合(NO)は、ステップS71に進み、スロットマシン10の遊技状態に応じた演出音を出力させる。
なお、上述したように、演出制御手段520の起動処理が完了した後は、未だ演出画像データの転送完了前であっても、音声系コマンドの送信を許可してスピーカ64から演出音を出力することを実行可能としている(図9の「起動監視」の符号D、「音声系コマンド」参照)。これと同様に、遊技管理手段510における電飾部品124の制御に関する起動処理が完了している場合には、未だ演出画像データの転送完了前であっても、電飾部品124の点灯制御を実行可能としてもよい。
なお、本実施形態では、「画像準備中」「遊技を行うことができます」との音声情報を出力する態様を例示したが、例えば、「メダルが投入できます」等の遊技媒体の投入が可能な状態である旨の音声情報を出力し、主制御回路100が遊技媒体の投入を検知し、所定の処理を実行してスタートスイッチ50が有効となった後に、さらに「遊技可能な状態です」「スタートレバーを操作してください」「停止ボタンを押してください」等の音声情報を、主制御回路100の遊技の制御状態に応じて出力してもよい。主制御回路100の遊技の制御状態に応じた遊技操作に関する音声報知(遊技操作の音声ガイド)を実行することにより、画像制御準備期間中においても遊技者が躊躇することなく迅速に遊技を開始することができる。
<スロットマシンの効果>
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン10によれば、将来的に演出画像のデータ量が増大して、副制御回路200における画像制御準備期間が長期化した場合でも、準備中画像700に含まれる画面準備中表示701のグラデーション701a、インジケータ画像702、グラデーション画像703及び残り転送時間表示704等の視覚的な変化に基づいて、画像に関する制御処理が正常に進行していることを報知することができ、スロットマシン10の制御処理がフリーズしているとの誤認を確実に防止することが可能となる。
また、上記と逆に、スロットマシン10の制御処理がフリーズしている場合には、これらインジケータ画像702、グラデーション画像703及び残り転送時間表示704等も視覚的に変化しないことになるので、準備中画像700の視覚的な変化の停止により遊技機の制御処理のフリーズを報知することができる。
本実施形態のスロットマシン10によれば、遊技管理手段510及び演出制御手段520の起動完了した後に演出画像データの読み出しを迅速に開始することができる。また、主制御回路100、遊技管理手段510及び演出制御手段520といった遊技及び演出に関する全ての制御系が起動完了した後のタイミング(演出画像データの読み出しのみが完了していないタイミング)で準備中画像700を表示させるようにしたので、この準備中画像700に演出画像データの読み出し状況に対応する具体的かつ正確な情報を含めることができる。
一方、本発明のスロットマシン10によれば、将来的に演出画像のデータ量が増大して、副制御回路200における画像制御準備期間が長期化した場合でも、スロットマシン10の起動後すぐに音声系コマンドの処理が可能となり、画像制御準備期間中であってもスピーカ64から音声を出力させてスロットマシン10の状態を外部に報知することができる。
特に、スロットマシン10の電源投入直後に不正行為などによる異常が検出された場合でも、画像制御準備の終了を待つことなく、警報音や合成音声をスピーカ64から出力させて外部に異常を報知することができる。
また、将来的に演出画像のデータ量が増大して、演出制御手段における画像制御準備期間が長期化した場合でも、スピーカ64から出力される音声情報に基づいて画像制御準備が正常に進行中であることを認識することができ、副制御回路200がフリーズしているとの誤認を防止することができる。
さらに、画像制御準備期間中に、遊技を行うことが可能であることを音声情報で積極的に報知することにより、例えば、店舗の開店直後や停電の復旧直後において、遊技者が躊躇することなく迅速に遊技を開始することができる。
なお、本発明の遊技機は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の遊技機は、上述したスロットマシン10に限らず、画像表示装置を備えたデジタルパチンコ、雀球遊技機、アレンジボール等の弾球遊技機、スロットマシン以外の回胴式遊技機等に適用することもできる。