本発明が適用されたスロットマシンの実施例1を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「黒チェリー」、「白チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
液晶表示器51の前面側(図1においては手前側)には、表示面に対する遊技者からの指示(たとえば、タッチ操作)を検出し、当該位置(たとえば、タッチ操作された位置)を特定するためのタッチパネルを構成する発光装置56a、56bと、受光装置57a、57bと、が設置されている。発光装置56a、56bは、赤外線の発光素子(たとえば、LED)を複数備えている。受光装置57a、57bは、赤外線の受光素子(たとえば、フォトトランジスター)を複数備えている。
発光装置56aと受光装置57aとは、液晶表示器51の表示面を挟んで、水平方向に対に設置されている。発光装置56aと受光装置57aとは、発光装置56aが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57aが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。同様に、発光装置56bと受光装置57bとは、液晶表示器51の表示領域を挟んで、垂直方向に対に設置されている。発光装置56bと受光装置57bとは、発光装置56bが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57bが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。
本実施例では、発光装置56a、56bから赤外線を放射することにより、液晶表示器51の表示面に沿って赤外線のグリッドが形成される。そして、表示面に対して遊技者によりタッチ操作が行なわれると、受光装置57a、57bは、赤外線の遮光を検出し、この検出された受光素子が配置されている位置を特定するための信号を、後述するタッチパネルコントローラ99に出力する。タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定することができるようになっており、これらによってタッチパネルが形成されている。
タッチパネルを構成する発光装置56a、56bは、液晶表示器51の表示面の左辺および下辺に設置され、受光装置57a、57bは、液晶表示器51の表示面の右辺および上辺に設置されている。タッチパネルは、発光装置56a、56bおよび受光装置57a、57bにより囲まれた領域内のタッチ操作を検出し、タッチ操作された位置を特定することができるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例では遊技状態がRBの場合には2、それ以外の遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するBB中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態がRBでは2枚、それ以外の遊技状態では3枚が定められている。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理を実行する。また、メインCPU41aは、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理を実行する。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する受光装置57a、57bが接続されており、これら接続された受光装置57a、57bの検出信号がタッチパネルコントローラ99に入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する発光装置56a、56bが接続されており、発光装置56a、56bは、演出制御基板90に搭載された後述のタッチパネルコントローラ99による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98、受光装置56b、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定する処理などを行うタッチパネルコントローラ99、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、タッチパネルコントローラ99からの出力情報を受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブCPU91aは、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号の入力に基づいてメイン制御部41からのコマンドを取得し、受信用バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、一定間隔毎に割込を発生させてタイマ割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理を実行する。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1では、前述のように遊技の制御を行うメイン制御部41が設けられた遊技制御基板40などの各種基板が搭載されており、これらの基板には、図5に示すように、遊技者による遊技の進行操作が可能なスイッチ類等からなる電子部品がケーブルを介して接続されている。
遊技制御基板40には、前述したように、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、投入メダルセンサ31、リールモータ32L、32C、32R、リールセンサ33L、33C、33R、ホッパーモータ34b、払出センサ34c、演出制御基板90が接続されている。
具体的には、図5に示すように、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、投入メダルセンサ31は、操作部中継基板110を経由して遊技制御基板40と配線接続され、リールモータ32L、32C、32R及びリールセンサ33L、33C、33Rは、リール中継基板120を経由して遊技制御基板40と配線接続され、ホッパーモータ34b及び払出センサ34cは、電源基板101を経由して遊技制御基板40と配線接続され、演出制御基板90は、演出中継基板80を経由して遊技制御基板40と配線接続されている。
操作部中継基板110、リール中継基板120、電源基板101、演出制御基板90には、遊技制御基板40と各電子部品とを接続するための配線パターン(図示略)が設けられており、各電子部品から遊技制御基板40に対して出力される検出信号または遊技制御基板40から供給(入力)される電力や信号等を中継可能とされている。
このように各種電子部品と遊技制御基板40とを、スロットマシン1の本体(本実施例では、筐体1a)所定箇所に取り付けた各中継基板110、120、100、80を経由して配線接続することで、遊技制御基板40からスロットマシン1の本体所定箇所に個々に配設される複数の電子部品との配線の取りまとめが容易になるとともに、コネクタ接続部が常に中継基板または遊技制御基板40に設けられることになり、これにより各電子部品それぞれのコネクタ接続部が固定されるため、配線接続作業時においてコネクタ接続部を探したり、接続する配線の種類を間違うこと等が防止される。
1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、投入メダルセンサ31、リールモータ32L、32C、32R、リールセンサ33L、33C、33R、ホッパーモータ34b、払出センサ34cは、ゲームの進行に関わる信号を遊技制御基板40に入出力する電子部品である。ゲームの進行に関わる信号とは、例えば、ゲームを開始可能な状態とするための賭数の設定操作、ゲームを開始させるための操作、リール2L、2C、2Rの表示結果を導出させるための操作等、ゲームの進行操作に応じて遊技制御基板40に出力される信号や、投入メダルの検出、リールの基準位置の検出、払出メダルの検出等、ゲームの進行に応じて遊技用電子部品から出力されて遊技制御基板40に入力される信号と、スタート操作の検出に応じてリール2L、2C、2Rを駆動させるための駆動信号や、入賞の発生に伴いメダルを払い出すホッパーを駆動するための駆動信号等、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40から出力されて遊技用電子部品に入力される信号と、を含む。
そして、これら遊技用電子部品は、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に信号を出力する第1の電子部品と、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40からの信号が入力される第2の電子部品と、からなる。
遊技用電子部品と基板とはケーブルを介して接続されており、遊技用電子部品と基板とを接続するケーブルは、スロットマシンの製造時における組み付け作業や配線作業を容易にするため、コネクタ同士の接続を解除することで分離可能とされている。また、これら遊技用電子部品は、基本的には複数の機種に共通して継続使用される電子部品であり、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する機会は少ないので、スロットマシンの本体所定箇所に固設されている。これに対して遊技制御基板40や演出制御基板90等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。つまり、遊技制御基板40を取り外す際には遊技用電子部品や演出制御基板90との接続を解除する必要があるため、これら基板同士及び基板と遊技用電子部品とを接続するケーブルと基板とは、ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されており、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱して接続を解除することで、遊技制御基板40を本体から容易に取り出して交換できるようになっている。
しかし、このように遊技制御基板40と遊技用電子部品との配線接続をコネクタの抜脱により容易に解除できる状態のままスロットマシンをメーカーから遊技店に出荷すると、例えば遊技店において、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱し、これに替えていわゆる打ち込み器具等の不正な器具に接続されたケーブル側コネクタを基板側コネクタに容易に接続することが可能となってしまう。
打ち込み器具とは、例えば遊技電子部品から遊技制御基板40に入出力される信号を擬似的に再現した信号を遊技制御基板40に入出力させることで、スロットマシンに設けられた各種スイッチ等を操作することなく、ゲームを自動的に進行させることができるものである。従って、例えば遊技店等において、遊技制御基板40に設けられた基板側コネクタに接続されている正規なコネクタを抜脱し、これに替えて打ち込み器具に接続された不正なコネクタを接続して、各種信号を適宜タイミングで遊技制御基板40に入出力して遊技を自動的に進行させることで、例えば特別役が当選した状態等を容易に設定することができる。よって、このような不正な打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン、さらには後述するRB、BB(BB(1)〜(3))のうちより有利度の高いBBが当選している可能性が高い状態に設定したスロットマシン(本実施例では、後述のようにスイカの組み合わせまたはチャンス目が入賞ラインL4、L5に揃ったときにBBが当選している可能性が高い旨が示唆されるため、BBが当選している可能性が高い状態に設定することが可能である。)を、例えば遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業が実施された場合、遊技の公平性が損なわれる虞がある。
このため本実施例では、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622qとケーブル601qのケーブル側コネクタ612qとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材によって規制するようになっている。
また、コネクタ規制部材は、解除規制部位を破壊しない限り取り外し不能とされており、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続を解除するためには、解除規制部位を破壊しなければならず、これにより、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことはきわめて困難であるため、上記不正営業をより効果的に抑制することができる。
尚、本実施例では、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間に中継基板が1つのみであるが、複数の中継基板を経由する場合には、その間に存在するコネクタ接続全てについて抜脱を規制することが好ましく、このようにすることで遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間のいずれかのコネクタの接続を解除することが困難となるため、上記不正営業をより効果的に防止できる。
また、本実施例では、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力する第1の電子部品5、6、7、8、31、33L、33C、33R、35及びゲームの進行に応じて遊技制御基板40から信号が出力される第2の電子部品32L、32C、32R、34のうち、投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制している。すなわちその信号がなければ遊技を進行させることができない投入メダルセンサ31(投入メダルセンサ31からの信号が入力されなければ賭数を設定できずゲームを開始することが不可能となる)と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しており、他の電子部品と遊技制御基板40との間でコネクタ同士の接続を解除して打ち込み器具のコネクタに差し替えた場合でも、実質的に遊技を自動的にゲームを進行させることができなくなるため、最小限の規制で不正行為を防止することが可能となり、これらコネクタ同士の接続を解除するための部品点数を減らすことができる。
尚、本実施例では、投入メダルセンサ31と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しているが、スタートスイッチ7と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしても同様の効果が得られる。また、本実施例のようにリールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものであれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかと遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしても同様の効果が得られる。
また、本実施例では、ドア開放検出スイッチ25がケーブルを介して遊技制御基板40と接続されているが、ドア開放検出スイッチ25と遊技制御基板40との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されると、前面扉1bが開放された際に、その旨を遊技制御基板に搭載されたメイン制御部41が検出することができず、ドア開放報知やドア開放信号の出力が行われなくなるため、前面扉1bが開放されて不正行為がなされてもその発見が遅れてしまう虞がある。
このため本実施例では、遊技制御基板40とドア開放検出スイッチ25との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板110の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板110の基板側コネクタ622qとケーブル601qのケーブル側コネクタ612qとの接続についてもこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材によって規制するようになっている。
これにより、遊技制御基板40とドア開放検出スイッチ25との間のいずれかのコネクタ同士の接続を解除することが困難となるため、前面扉1bの開放された旨の報知がされない状態で、前面扉1bが開放されてしまうことを効果的に防止できる。
また、前述のようにコネクタ規制部材は、解除規制部位を破壊しない限り取り外し不能とされており、遊技制御基板40とドア開放検出スイッチ25との間のコネクタ接続を解除するためには、解除規制部位を破壊しなければならず、これにより、遊技制御基板40とドア開放検出スイッチ25との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことはきわめて困難であるため、前面扉1bの開放された旨の報知がされない状態で、前面扉1bが開放されてしまうことをより効果的に抑制することができる。
尚、本実施例では、遊技制御基板40とドア開放検出スイッチ25との間に中継基板が1つのみであるが、複数の中継基板を経由する場合には、その間に存在するコネクタ接続全てについて抜脱を規制することが好ましく、このようにすることで遊技制御基板40とドア開放検出スイッチ25との間のいずれかのコネクタの接続を解除することが困難となるため、前面扉1bの開放された旨の報知がされない状態で、前面扉1bが開放されてしまうことをより効果的に防止できる。
また、本実施例では、メイン制御部41とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品及びドア開放検出スイッチ25とを接続する複数の信号線が、遊技制御基板40と操作部中継基板110との間では1本のケーブル600aで接続されているため、遊技制御基板40の基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとのコネクタ接続、すなわち1カ所のコネクタ接続のみ接続の解除を規制することで、複数の信号線同士の接続の解除を規制することが可能となり、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
尚、メイン制御部41とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品及びドア開放検出スイッチ25とを接続する複数の信号線が、複数のケーブルを介して接続される場合でも、基板側コネクタを近接する位置に配置するとともに、1つの部品でこれら複数の基板側コネクタと複数のケーブル側コネクタとの接続の解除を規制することで、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
本実施例では、遊技制御基板40を基板ケースに収容した状態でスロットマシンの本体に取り付けるとともに、基板ケースを構成する上部ケースの封止片と下部ケースの封止片とを固着することにより、封止片を破壊しなければ、基板ケースを開放し、収容された遊技制御基板40へのアクセスを不能とすることで遊技制御基板40への不正を困難としている。しかしながら、このままでは、封止片が外部に露呈しているため、封止片を破壊して基板ケースを開放することが比較的容易であり、封止片を破壊して基板ケースに収容された遊技制御基板40に不正がなされる可能性があり、これら不正に対する対策が依然として不十分である。
このため本実施例では、基板ケースの封止片を覆う被覆部材が取り付けられる。これにより基板ケースの封止片が被覆部材に被覆され、封止片に直接アクセスすることが不可能となり、被覆部材を取り外さなければ、封止片を破壊することが不可能となり、封止片を破壊し、上部ケースと下部ケースとを開放して遊技制御基板40を取り出すのに非常に困難な作業を要することとなるため、遊技制御基板40を不正な基板に交換するといった不正行為を効果的に防止することができる。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
これら外部出力信号は、図6に示すように、メインCPU41aの制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータなどのホール機器に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態が後述するRB中の旨を示すRB中信号、遊技状態が後述するBB中の旨を示すBB中信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
尚、本実施例では、チャレンジタイム(リールの滑りコマ数が制限されるものの、全ての小役について入賞が許容される遊技状態)や、チャレンジタイムが高確率となるチャレンジボーナスを搭載していないが、これらの遊技状態を搭載したスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記の信号を出力する信号線に加えて、遊技状態がチャレンジタイム中の旨を示すCT中信号、遊技状態がチャレンジボーナス中の旨を示すCB中信号を出力する信号線が接続されており、さらに将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、(CT中信号、CB中信号)は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、(CT中信号、CB中信号)は、情報提供端子板1010を介してホール機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、予備信号に再変換されてホール機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため本実施例では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、ホール機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
また、現時点では使用されていないが、将来的に使用する可能性のある予備信号線を備えた場合でも、予備信号線から出力される信号を含めて1本の端子にて個々の信号を識別可能に出力可能になるとともに、使用されていない予備信号線の端子が、空き端子となってしまうことがない。
尚、本実施例では、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっているが、例えば、AND回路などによって、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号のいずれか1つの信号でも出力されている場合に、エラー信号を1本の端子にて外部に出力するようにしても良く、このようにした場合でも、外部の機器でエラーの発生中、ドア開放中、設定変更中のいずれかが発生中であること特定することが可能であり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。また、この場合には、複数の信号をシリアル信号に変換せずとも1本の端子にて外部に出力できるため、製造コストも軽減できる。
本実施例では、ホールコンピュータで売り上げの管理を行うためなどに、メインCPU41aが、前述のように外部出力信号として賭数を設定するために用いられたメダル(クレジット)数を示すメダルIN信号や入賞の発生により遊技者に付与されたメダル(クレジット)の数を示すメダルOUT信号を外部出力信号として外部機器に対して出力するための制御を行う。
メダルIN信号の出力方法として賭数が設定される毎に出力する方法が考えられるが、この方法においては、賭数が設定された後、賭数がキャンセルされた場合には、メダルIN信号を出力したことを取り消す制御を行わなければならないという問題がある。また、メダルとクレジットの双方を用いて賭数を設定することが可能な場合には、メダルを投入して賭数を設定したときにメダルIN信号を出力するプログラムとクレジットを用いて賭数を設定したときにメダルIN信号を出力するプログラムとを各々別個に設ける必要がある。
このため本実施例のメインCPU41aは、図7(a)に示すように、スタートスイッチ7の操作が有効に検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭数が確定した時点で、メインCPU41aは設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。
詳しくは、規定数の賭数が未だ設定されておらず、メダルの投入が許可された状態においてメダルの投入が検出されると、メダルの投入が投入メダルセンサ31により1枚検出される毎に賭数が1ずつ加算される。そして、規定数の賭数が設定されると、スタートスイッチ7の操作が有効化される。その後、スタートスイッチ7の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭数が確定した時点で、メインCPU41aは設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。また、規定数の賭数の全部または一部をクレジットを用いて賭数が設定された場合にも、規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で、メインCPU41aが設定された賭数分のメダルIN信号をまとめて出力する。
このように本実施例では、ゲームが開始したとき、すなわち、賭数の設定に用いられたメダル数が確定した時点で賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号をまとめて外部に出力するようになっており、賭数のキャンセルに伴って、出力したメダルIN信号を取り消す制御を省くことが可能となり、メダルIN信号の出力に係る制御を簡素化することができる。
また、賭数の設定に用いられたメダル数が確定した時点で賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号をまとめて出力されるので、メダルの投入により賭数が設定されたときにメダルIN信号を出力するプログラムとクレジットを用いて賭数が設定されたときにメダルIN信号を出力するプログラムとを各々別個に設ける必要がなく、メダルIN信号を出力するプログラムを共通化することができるため、メダルIN信号を出力するためのプログラム容量を削減することができる。
一方、メダルOUT信号の出力方法としては、メダル払出開始時にメダルの払出枚数に応じてメダルOUT信号をまとめて出力する方法やメダル払出終了時にメダルOUT信号をまとめて出力する方法が考えられるが、前者の場合には、メダルが払い出されている最中にメダル切れエラーが発生してメダルの払出が中断されると、メダルOUT信号が示すメダル数と実際に払い出されたメダル数とに誤差が生じてしまい、外部機器でその時点における正確な払出枚数を特定することができないという問題がある。また、後者の場合には、メダルの払出が終了した後、メダルOUT信号の出力が終了するまで、次のゲームを開始することができないため、ゲームの進行が滞ってしまうという問題がある。
このため本実施例のメインCPU41aは、ホッパーユニット34からの物理的なメダルの払出によりメダルが払い出される場合に、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号を出力する。
詳しくは、メダルの払出を伴う入賞が発生し、クレジットに加算される場合には、クレジットに1加算される毎に、メインCPU41aはメダル1枚の払出を示す1パルスのメダルOUT信号を出力し、ホッパーユニット34からメダルが払い出される場合には、図7(b)に示すように、メダルが1枚払い出され、払出センサ34cにより検出される毎にメインCPU41aはメダル1枚の払出を示す1パルスのメダルOUT信号を出力する。このため、図7(b)に示すように、メダルの払出中に最後にメダルの払出が検出されてから予め定められた払出メダルなし時間が経過してメダル切れと判定されたり、メダルの連続検出時間が予め定められたメダル詰まり時間を超えてメダル詰まりと判定され、払出エラー状態となって払出動作が停止した場合には、払出動作の停止前に、実際に払い出された枚数分のメダルOUT信号のみが出力され、払出エラーが解除され、残りの払出が再開して残りのメダルが払い出されて払出センサ34cに検出される毎に残りのメダルの払出に伴うメダルOUT信号が出力されることとなる。そして、最後のメダルの払出が検出され、メダルOUT信号の出力が完了した時点で1ゲームの制御が終了し、この時点でメダルの投入が許可される。
このように本実施例では、ホッパーユニット34からの物理的なメダルの払出によりメダルが払い出される場合には、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号を出力するようになっており、メダルが払い出されている最中にメダル切れとなって払出エラーが発生し、メダルの払出が中断されても、メダルOUT信号が示すメダル数と実際に払い出されたメダル数とが一致するため、払い出されたメダル数を正確に外部に出力することができる。
また、メダル払出開始時にメダルの払出枚数に応じてメダルOUT信号をまとめて出力する方法やメダル払出終了時にメダルOUT信号をまとめて出力する方法では、本来払い出されるメダル数よりも多くのメダルを強制的に払い出させる不正行為がなされた場合に、ホールコンピュータなどの外部機器で発見することが困難であるが、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号が出力されることにより、外部機器で小役の入賞により払い出されたメダル数をリアルタイムにかつ正確に把握することが可能となるため、上記のような不正がなされた場合でも、早期に発見することが可能となり、このような不正行為を効果的に防止することができる。
また、メダルが1枚払い出される毎に1枚のメダルが付与された旨を示すメダルOUT信号が出力されることから、メダルの払出が終了した後、すぐに賭数の設定操作が許可されるため、次のゲームを開始することができるので、スムーズにゲームを進行させることができる。
図8は、リールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、例えば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。尚、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。これらリールモータ32L、32C、32Rは、メインCPU41aの制御に基づきモータ駆動回路45から出力されるパルス信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ)ずつロータ32aを回転させる。
図9(a)は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時の制御方法を示すタイミングチャートである。図において、φ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を、各々示す。メインCPU41aは、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、停止相のみが励磁された状態から停止相を始点として後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、例えば停止相が(φ3)の場合には、(φ3)のみが励磁された状態から、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁する。
仮に停止相とは異なる相を始点として励磁を開始した場合には、急激にロータ32aの永久磁石が励磁相に吸引されることとなり、回転の開始時にリールが振動してしまうこととなるが、本実施例では、停止相を始点として励磁を開始するので、ロータ32aと一体的に結合されているリールが滑らかに始動するようになる。
図9(b)は、リールモータ32L、32C、32Rの回転中及び停止時の制御方法を示すタイミングチャートである。
まず、回転中、すなわちリールを停止させる条件が成立するまでの間は、1−2相励磁方式でリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。例えば、φ1〜φ4を励磁する旨を示すパルス信号を図9(b)に示すタイミングでON/OFFし、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ4、φ1)、(φ1)、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4を励磁して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
次に、回転中のリールを停止させる条件が成立した場合、すなわち、ロータ32aが後述するオーバーシュート量だけ脱調することにより、停止操作により選択された図柄(目標図柄)を導出表示可能な角度位置(目標停止角度位置)に到達する角度位置となった場合には、2相が励磁された状態からリールの停止制御に移行する。例えば、リールを停止させる条件が、停止条件成立ステップとして図9(b)に示す期間に成立した場合には、2相が励磁される状態に移行する時点Taまで待って、停止制御に移行する。
リールの停止制御は、図9(b)のT1、T2に示されるように、2段階で行われる。T1で行われる制御を2相励磁停止制御と呼び、T2で行われる制御を3相励磁停止制御と呼ぶ。
2相励磁停止制御は、1−2相励磁方式でリールモータが駆動されている場合において、1相を励磁した状態から2相を励磁する状態に移行する時点Taから開始され、その2相を励磁する状態を所定のホールド時間T1だけ保持する制御である。例えば、図9(b)に示すように、(φ1)を励磁した状態から(φ1、φ2)を励磁する状態に移行する時点から、(φ1、φ2)を励磁した状態をホールド時間T1だけ保持する。これにより、高速回転していた各リールモータのロータ32aは急制動がかけられる。
尚、ホールド時間T1は脱調を引起すことになるオーバーシュート量に応じて定められ、リールモータのホールディングトルクの大きさやロータ32aのイナーシャ、バネ常数等によって異なる。本実施例では、オーバーシュート量がステッピングモータの4ステップ分であるものとし、ホールド時間T1は、リールモータが3ステップ分駆動するのに必要な時間として設定する。そして、ロータ32aの目標停止角度位置を、ホールド時間T1に合わせて、2相励磁停止制御が開始された段階から3ステップ先に設定する。
このため、ホールド時間T1が経過した時点Tbでは、ロータ32aが目標停止角度位置の直前の位置にあり、かつ、その回転速度が制動された状態にある。そこで、Tbの時点で励磁パターンを切替えて3相励磁停止制御を開始する。すなわち、φ1を消磁し、目標停止角度位置に対応する停止相φ3と、当該停止相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ相φ2、φ4とを所定の時間T2だけ励磁する。これにより、ブレーキ相φ2、φ4によるブレーキを得ながら停止相φ3のホールディングトルク安定点、すなわち目標停止角度位置でロータ32aが停止する。その結果、ロータ32aと一体的に結合されているリールは、目標図柄を導出表示可能な目標停止位置に、正確かつ振動することなく停止する。
3相励磁停止制御がT2の間実行された後(Tc)、ブレーキ相φ2、φ4を消磁し、停止相φ3の励磁状態を維持したまま、モータ電圧をHからLにする。ロータ32aの停止後も、停止相φ3の励磁状態を維持するのは、ホールディングトルクとディテントトルクとの位相差や摩擦の影響によるずれによって、ロータ32aが停止相φ3のホールディングトルク安定点から外れることを防止するためである。これにより、リールが一旦停止した後に微動すること、及び、次回リールモータを始動させる時のロータ32aの角度位置が、停止時の角度位置とずれてしまうことを防止できる。
ロータ32aの停止後も維持されている停止相φ3の励磁状態は、次ゲームの開始操作が行われることなく所定時間(本実施例では30秒であり、待機状態(デモ演出)へ移行するのと同じタイミング)が経過した場合(Td)に解除される。すなわち、ロータ32aの停止後、次ゲームの開始操作が行われることなく所定時間が経過した場合には、φ1〜φ4が全て消磁されることになる。このため、例えば、励磁相が長時間継続して励磁されることによる発熱に伴って、ステッピングモータを構成する部品等に負担がかかることがないので、これら部品の劣化を防止することができる。また、本実施例では、次ゲームの開始操作が行われない状態が所定時間継続して待機状態(デモ演出)へ移行するタイミングで励磁状態が解除されるので、遊技客が遊技している間は、リールに配置された図柄がずれにくい状態を保つことができる一方、遊技客が遊技している可能性の低い状態では、ステッピングモータの構成部品にかかる負荷を軽減できるようになる。
前述したようにリールを滑らかに回転開始させるために、リールモータの回転開始時にはロータ32aの正確な停止位置を特定しておく必要があるが、本実施例では、2相励磁停止制御と3相励磁停止制御とを併用してリールモータの停止制御を行うことで、2相励磁停止制御によってロータ32aの回転が急速に制動されつつ目標停止角度位置に誘導され、その後、3相励磁停止制御によって、目標停止角度位置の停止相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ相の励磁によりブレーキを得ながら、停止相の励磁により目標停止角度位置にロータ32aが停止することとなるため、回転中のロータ32aを振動させることなく目標停止角度位置に停止させることができる。更に、ロータ32aは目標停止角度位置に停止することから、ロータ32aの正確な停止位置が特定されるため、回転開始時にリールを滑らかに回転させることができる。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、RTワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、内部当選フラグ、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。RTワークは、現在の遊技状態がRT(1)〜(4)のいずれかである場合にその旨を示すRTフラグ、RT残りゲーム数が格納されるワークである。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメインCPU41aは、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる6種類の初期化を行う。
初期化0は、RAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域及びRTワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、RTワーク及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化3は、BB終了時に行う初期化であり、初期化3では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化4では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化5は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化5では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1、初期化2を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち設定が確定した後に行うようにしても良い。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
前述のようにリールを滑らかに回転開始させるためには、リールモータの回転開始時にロータ32aの正確な停止位置を特定しておく必要があるが、従来のように設定変更に伴ってリールモータの停止相を示すデータを含むRAM41cのデータを初期化してしまうと、設定変更後、ロータ32aの正確な停止位置を特定することが不可能であり、最初にリールモータを回転させる場合には、急激にロータ32aの永久磁石が励磁相に吸引されてしまい、回転の開始時にリールが振動してしまうため、リールの回転態様が見苦しくなってしまうとともに、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうという問題がある。
これに対して本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rの停止時における停止相を示すデータ(0、1、2、3がそれぞれφ1、φ2、φ3、φ4を示す)がRAM41cに割り当てられた停止相ワークに設定されることで、ロータ32aの正確な停止位置を特定可能とする。そして起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合においては、RAM41cが初期化されるが、停止相ワークは初期化されないようになっており、設定変更後の遊技状態においても停止相ワークに格納されたリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが維持されるようになっている。このため、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合にも、これらのロータ32aの正確な停止位置を特定することが可能となり、このような状況であってもリールを滑らかに回転開始させることが可能となる。これにより設定変更後、最初にリールを回転させる際にリールが振動してしまうことがなく、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうことを防止できる。
また、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合においては、停止相ワークも含めてRAM41cを初期化することが可能となるため、起動時において設定変更モードへ移行させる際の操作方法によって、停止相ワークを初期化させるか否かを選択できるようになっている。これにより、停止相ワークも含めてRAM41cを初期化することが可能となるため、ステッピングモータの励磁相を記憶するために割り当てられた停止相ワークを利用して不正プログラムなどが常駐してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、設定キースイッチ37のみがONの状態で起動し、設定変更モードへ移行させる場合において、RAM41cが初期化されるが、この際、停止相ワークを初期化しないことにより、設定変更後の遊技状態においても停止相ワークに格納されたリールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータを維持することで、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合にも、これらの停止相を特定することができるようになっているが、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされる場合にも、特定の初期励磁相を停止相ワークに設定し、停止相ワークに設定したデータが示す励磁相を、設定変更後、ゲームが開始可能となる前に励磁することで、設定変更後、最初にリールモータ32L、32C、32Rを回転させる場合に、これらの停止相を特定することができるようにしても良い。
具体的には、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされることにより、停止相ワークには、初期励磁相であるφ1を示す0が設定されることとなる。そして、初期励磁相φ1を示すデータが停止相ワークに設定された後、ゲームが開始可能となる前に、停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相、すなわち初期励磁相φ1を励磁する。尚、RAM41cの停止相ワークをクリアすることで停止相ワークに初期励磁相を示すデータが設定されるようになっているが、停止相ワークに設定されているデータを初期励磁相を示すデータに更新することで、停止相ワークに初期励磁相を示すデータを設定するようにしても良い。
これにより、設定値の変更に伴ってRAM41cのデータがクリアされた場合にも、ゲームが開始可能となる前にロータ32aの永久磁石が初期励磁相であるφ1に吸引され、ロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定したデータが示す励磁相とを一致させることが可能となり、その後、最初のゲームにおいてリールモータを始動させる時に、ロータ32aの角度位置が停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相と一致した状態で励磁を開始させるので、ロータ32aと一体的に結合されているリールを滑らかに始動させることができる。よって、設定変更後、最初にリールを回転させる際にリールが振動してしまうことがなく、遊技者から設定変更されたことが見抜かれてしまうことを防止できる。
また、メインCPU41aの起動時に、電断前の状態に復帰する場合にも、特定の初期励磁相を停止相ワークに設定し、停止相ワークに設定したデータが示す励磁相を、設定変更後、ゲームが開始可能となる前に励磁することが好ましく、これにより、例えば、リールを手動で動かしたことによりロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定されているデータが示す停止相との対応がとれなくなった場合でも、電源投入時にロータ32aの永久磁石が初期励磁相であるφ1に吸引され、ロータ32aの角度位置と停止相ワークに設定したデータが示す励磁相とを一致させることが可能となり、その後、最初のゲームにおいてリールモータを始動させる時に、ロータ32aの角度位置が停止相ワークに設定されているデータが示す励磁相と一致した状態で励磁を開始させるので、ロータ32aと一体的に結合されているリールを滑らかに始動させることができる。
また、初期励磁相の励磁状態は、ロータ32aの停止後に維持されている停止相の励磁状態と同様に、ゲームの開始操作が行われることなく所定時間(本実施例では30秒であり、待機状態(デモ演出)へ移行するのと同じタイミング)が経過した場合に解除されることが好ましく、このようにすることでステッピングモータを構成する部品等に負担がかかることがないので、これら部品の劣化を防止することができる。
本実施例においてメインCPU41aは、満タンセンサ35aの検出状態に基づいてオーバーフロータンク35が満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、リセット操作(リセットスイッチ23、またはリセット/設定スイッチ38の操作)がなされるまでゲームの進行を不能動化する満タンエラー状態に制御する。
尚、本実施例では、外部から投入されたメダルはまずホッパータンク34aに貯留され、ホッパータンク34aが満タンとなって溢れたメダルがオーバーフロータンク35に貯留されるようになっており、このオーバーフロータンク35の満タン状態が満タンセンサ35aによって検出され、満タン状態が判定されるようになっているが、オーバーフロータンク35を設けず、ホッパータンク34aの貯留量が一定量以上となったか否かを検出する満タンセンサを設け、ホッパータンク34aの満タン状態を満タンセンサによって検出し、満タン状態を判定するようにしても良い。また、ホッパータンク34aの貯留量が一定量以上か否かを検出する第1の満タンセンサを設け、第1の満タンセンサがホッパータンク34aの満タンを検出した場合に、投入メダルの流路をオーバーフロータンク35側に切り替えるとともに、オーバーフロータンク35の満タン状態を検出する第2の満タンセンサを設け、第1の満タンセンサ及び第2の満タンセンサの一方または双方の検出に基づいて満タン状態を判定するようにしても良い。例えば、第2の満タンセンサが満タン状態を検出している場合でも、ホッパータンク34aに貯留されたメダルが払い出されて第1の満タンセンサが満タン状態を検出しない場合があり、この場合には再度投入メダルの流路をホッパータンク34a側に切り替えることで、双方のタンクが満タン状態となるまでメダルを貯留することができる。さらにこのような場合には、第2の満タンセンサのみが満タン状態を検出していても満タン状態とは判定せず、第1の満タンセンサ及び第2の満タンセンサの双方が満タン状態を検出したときに満タン状態と判定することで、満タン状態と判定される頻度を一層低減することが可能となる。
メインCPU41aは、満タンセンサ35aから出力される検出信号の出力状況をタイマ割込処理において2.24ms毎に行うスイッチ入力判定処理において監視している。スイッチ入力判定処理においては、他のスイッチ類(スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなど)の入力判定を行う場合には、offの状態からonの状態に切り替わり、連続して一定期間(スイッチの種類毎に割り当てられた回数)スイッチのonが判定されたことを条件に、該スイッチのon状態を判定し、当該スイッチの検出フラグをRAM41cに設定するようになっているが、満タンセンサ35aについては、offの状態からonの状態に切り替わるのみで、満タンセンサ35aのon状態を判定し、当該センサの検出フラグをRAM41cに設定するようになっている。これは、満タンセンサ35aが他のスイッチ類よりも高い電圧で駆動されており、ノイズなどが発生しても電圧のブレが少なく、誤検出が発生しにくいからである。このようにスイッチ入力判定処理において、満タンセンサ35aの検出信号がoffからonに変化するのみで満タンセンサ35aのon状態を判定するようになっており、offからonに変化してからの継続時間などを計時する必要がなく、満タンセンサ35aの検出状態の判定に係る制御を簡素化することができる。
メインCPU41aは、ゲーム制御の終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態(検出フラグの有無)に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タンセンサ35aがonの状態であれば満タン状態と判定し、満タン状態を示す満タンフラグをRAM41cに設定するが、再遊技役が入賞した次のゲームにおいては、そのゲームが終了するまでメダルの投入を許可しないようになっており、メダルの投入が有効に検出されることはなく、再遊技役が入賞した次のゲームにおいては、満タン状態か否かの判定は省略され、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されないようになっている。また、メインCPU41aは、メダルの投入が許可されていない状態であっても投入メダルセンサ31の検出自体を行うが、仮にリプレイゲーム中にメダルの投入が検出されたとしても、有効なメダルの投入とは判定せず、この場合にも満タン状態か否かの判定は省略される。また、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合にも、メダルの投入を検出しないので、このような場合にも、満タン状態か否かの判定は省略され、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。
また、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否か、すなわち満タン状態と判定されたか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御する。尚、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、満タンフラグが設定されているか否かの判定を行う前に、リプレイゲーム中フラグがRAM41cに設定されているか否か、すなわち当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タンフラグが設定されているか否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンフラグが設定されていても満タンエラー状態には制御せず、そのリプレイゲームが終了し、リプレイゲームでなければ、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが判定され、満タンエラー状態に制御されることとなる。
例えば、図10に示すように、ゲーム制御の終了後、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タンセンサ35aがonであれば、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定する。その後当該ゲームにおいて再遊技役が入賞していなければ、当該ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。一方、当該ゲームで再遊技役が入賞し、リプレイゲーム中フラグが設定された場合(図示略)には、当該ゲームの終了後に満タンエラー状態に制御することはなく、次のゲーム(リプレイゲーム)の終了後、さらにその次のゲーム(その次のゲームもリプレイゲームであれば、さらにその次のゲーム)のメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。すなわち再遊技役が入賞したゲームの次のゲームでは、満タンエラー状態に制御されることはない。
また、図11に示すように、再遊技役が入賞したゲームの次のゲームにおいては、メダルの投入が許可されることがなく、メダルの投入も有効に検出されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。そして、当該ゲームの制御終了後、当該ゲームで再遊技役が入賞せず、メダルが投入可能な状態となって、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定し、そのゲームにおいて再遊技役が入賞していなければ、当該ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。
また、特に図示しないが、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、メダルの投入が検出されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態と判定されることはなく、満タンフラグが設定されることもない。そして、当該ゲームの制御終了後、メダルが投入可能な状態となって、最初にメダルの投入が検出された時点で、満タン状態と判定し、満タンフラグをRAM41cに設定することとなる。すなわちクレジットを用いて賭数が設定されることによりゲームが行われ、その間メダルの投入がなければ、次回メダルが投入されるゲームまで、満タン状態の判定が行われることがなく、満タンエラー状態に制御されることもない。
本実施例では、前述のようにゲーム制御終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいてオーバーフロータンク35に貯留されたメダルの貯留量が満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御するようになっているが、例えばリプレイゲームやクレジットを用いた場合等、メダルが外部から投入されることのないゲームにおいてもオーバーフロータンク35に貯留されたメダルの貯留量が満タン状態となったか否かの監視を行うと、メダルの貯留量が増えることがないのにもかかわらず、オーバーフロータンク35に貯留された遊技媒体の貯留量が満タン状態となったか否かの監視が無駄に行われてしまうばかりか、必要以上の頻度で満タンエラーに制御されてしまい遊技者に対して煩わしさを与えてしまう一方、遊技場の店員の労力も増加してしまうという問題がある。
これに対して本実施例では、上述のように再遊技役が入賞した次のリプレイゲームにおいて、そのゲームが終了するまでメダルの投入が許可されることがないので、メダルの投入が有効に検出されることはなく、満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、満タンエラーか否かの判定が無駄に行われることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、メダルの投入が検出されたことを契機に満タン状態の判定を行っているので、メダルの投入が禁止されるリプレイゲームにおいては、必然的に満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、リプレイゲームにおいて満タン状態か否かの判定を省略する制御を行うにあたり、特にリプレイゲームか否かの判定などを行う必要がない。
また、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において最初にメダルの投入が検出されたタイミング、すなわちオーバーフロータンク35に貯留されたメダルが増加するタイミングで満タンエラーか否かの判定が行われるため、効率の良いタイミングで満タン状態を判定できる。
また、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において2枚目のメダルや3枚目のメダルの投入が検出されたタイミングとすると、クレジットを用いて賭数を設定した後、賭数の不足分をメダルの投入によって設定する場合もあるが、このような場合に、オーバーフロータンク35の貯留量が増加しているにもかかわらず、そのゲームにおいては、満タン状態の判定が行われないこととなってしまうが、本実施例では、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能な状態において最初にメダルの投入が検出されたタイミングで満タン状態の検出が行われるため、オーバーフロータンク35の貯留量が増加するゲームにおいては、確実に満タン状態の検出を行うことが可能となる。
また、本実施例では、ゲーム制御終了後、メダルの投入が可能な状態であっても、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タン状態か否かの判定は省略されるようになっており、メダルが投入されることがなく、オーバーフロータンク35の貯留量が増えることがないゲームにおいては、満タンエラーか否かの判定が無駄に行われることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、メダルの投入が検出されたことを契機に満タン状態の判定を行っているので、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合においては、必然的に満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合において満タン状態か否かの判定を行わない制御を行うにあたり、特にクレジットを用いたか否かの判定などを行う必要がない。
また、本実施例では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御するようになっている。このため、ゲーム開始から当該ゲームの制御が終了するまでの間に、満タンエラー状態に制御されることによって、例えばリール2L、2C、2Rが回転している状態で一度リール2L、2C、2Rの回転状態を停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、リール2L、2C、2Rの回転を再開させたり、ホッパーモータ34bの駆動によりメダルの払出動作がなされている状態でメダルの払出動作を一度停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、メダルの払出動作を再開させたりするといった複雑な制御を行う必要がない。すなわち、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行う必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンフラグが設定されているか否かを判定するようになっているが、ゲーム制御の最後に満タンフラグが設定されているか否かを判定し、満タンフラグが設定されている場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御するようにしても良く、この場合でも上記と同様の効果が得られる。
また、ゲーム制御終了後、満タン状態が判定されており、満タンフラグが設定されている場合でも、前のゲームにおいて再遊技役が入賞しており、次のゲームがリプレイゲームであれば、満タンエラー状態に制御されないようになっており、満タンエラーの頻度をさらに少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、本実施例では、満タン状態か否かの判定を、ゲーム制御終了後、最初にメダルの投入が検出されたタイミングで行っているが、少なくとも1ゲームに1回のみ満タン状態か否かの判定を行う構成であれば良く、例えば、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かの判定を行うようにしたり、ゲームの開始操作が検出された時点やゲーム制御の終了時点で満タン状態か否かの判定を行うようにしても良い。
ここで、満タンエラー状態の制御の変形例について説明する。この変形例においてメインCPU41aは、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルの投入が許可される前のタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定するが、メインCPU41aは、満タン状態か否かの判定を行う前に、リプレイゲーム中フラグに基づいて次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、リプレイゲームであると判定した場合には、さらにメダル投入フラグが設定されているか否か、すなわち前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、メダル投入フラグが設定されていると判定した場合においてのみ、満タン状態か否かの判定を行うようになっている。このため、前のゲームにおいて再遊技役が入賞し、当該ゲームにおいてメダルの投入が必要ない場合(当該ゲームがリプレイゲームの場合)や、前のゲームにおいてクレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タン状態か否かの判定は省略され、満タン状態と判定されることはない。
また、メインCPU41aは、満タン状態であると判定した場合に、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングでゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御する。尚、メインCPU41aは、ゲーム制御終了後、満タン状態か否かの判定を行う前に、次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タン状態か否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タンエラー状態には制御しない。一方、リプレイゲームでなければ、前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、前のゲームにおいてメダルが投入されていなければ満タン状態か否かの判定を省略するようになっており、このような場合には、満タンセンサ35aが検出されていても満タンエラー状態には制御せず、前のゲームにおいてメダルが投入されていれば次のゲーム以降のゲーム制御終了後、さらにその次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かが判定され、満タンエラー状態に制御されることとなる。
例えば、図12に示すように、ゲームの制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで、次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、次のゲームがリプレイゲームでなければ、さらに前のゲームにおいてメダルが投入されたか否かを判定し、前のゲームにおいてメダルが投入されていれば、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定する。そして、満タン状態と判定した場合には、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御する。
また、図13に示すように、ゲーム制御終了後、メダル投入フラグが設定されていない場合、すなわち前のゲームにおいてクレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、満タン状態か否かが判定されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aにより満タン状態が検出されていても当該ゲームのゲーム制御終了後、満タンエラー状態に制御されることはない。そして、次のゲーム以降メダルが投入されたゲーム(リプレイゲームは除く)の制御終了後、満タン状態と判定され、メダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御される。
また、図14に示すように、ゲーム制御終了後、次のゲームがリプレイゲームである場合、すなわち前のゲームにおいて再遊技役が入賞し、当該ゲームにおいてメダルの投入が必要ない場合には、満タン状態か否かが判定されることはなく、このような状態で満タンセンサ35aにより満タン状態が検出されていても当該ゲームのゲーム制御終了後、満タンエラー状態に制御されることはない。そして、次のゲーム以降メダルが投入されたゲーム(リプレイゲームは除く)の制御終了後、満タン状態と判定され、メダルが投入可能となる前のタイミングで満タンエラー状態に制御される。
この変形例では、上述のようにゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングにおいて1ゲームにつき1回のみ、満タンセンサ35aの検出状態に基づいて満タン状態か否かを判定し、満タン状態と判定された場合に、ゲームの進行を不能動化し、リセット操作がなされるまで満タンエラー状態に制御するものであるが、満タン状態か否かの判定を行う前に、次のゲームがリプレイゲームか否かを判定し、リプレイゲームであれば満タン状態か否かの判定は省略されるようになっており、満タンエラーか否かの判定が無駄に行われることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、変形例では、クレジットを用いて賭数が設定され、メダルが投入されずにゲームが開始した場合には、そのゲーム制御終了後、満タン状態か否かの判定が省略されるようになっており、メダルが投入されることがなく、オーバーフロータンク35の貯留量が増えることがない場合には、満タンエラーか否かの判定が無駄に行われることがなく、満タン状態を効率よく監視でき、満タン状態の判定にかかる制御負荷を軽減できるとともに、満タンエラーの頻度を極力少なくすることができるので、遊技者に煩わしい思いをさせたり、店員が満タン状態を解消するための労力を軽減することが可能となる。
また、変形例では、ゲーム制御の終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かが判定されるようになっており、ゲームの終了後、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階で満タン状態を判定できる。また、満タン状態が判定されると、次のゲームのメダルが投入可能となる前に満タンエラー状態にされるため、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階でゲームの進行を不能動化し、それ以上オーバーフロータンク35の貯留量が増加してしまうことがないうえに、ゲーム開始から当該ゲームの制御が終了するまでの間に、満タンエラー状態に制御されることによって、例えばリール2L、2C、2Rが回転している状態で一度リール2L、2C、2Rの回転状態を停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、リール2L、2C、2Rの回転を再開させたり、ホッパーモータ34bの駆動によりメダルの払出動作がなされている状態でメダルの払出動作を一度停止させ、満タンエラー状態に制御し、その後満タンエラー状態が解除された際に、メダルの払出動作を再開させたりするといった複雑な制御を行う必要がない。すなわち、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行う必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。また、満タン状態の判定と、それに伴う満タンエラー状態の制御がほぼ同時に行われるため、満タン状態が判定された旨を示す情報を保持しておく必要もない。
尚、変形例では、ゲーム制御終了後、次のゲームのメダルが投入可能となる前のタイミングで満タン状態か否かを判定するようになっているが、ゲーム制御の最後に満タン状態か否かを判定するようにしても、ゲームの終了後、オーバーフロータンク35にメダルが増える前の段階で満タン状態を判定できる。
また、この場合には、満タン状態が判定された場合に次のゲームに移行する前に満タンエラー状態に制御するようにしても良く、この場合でも、ゲームの制御を一度中断してその後ゲームの制御を再開する等の制御を行う必要がなく、ゲームの進行に係る制御が複雑化してしまうことを防止できる。また、満タン状態の判定と、それに伴う満タンエラー状態の制御がほぼ同時に行われるため、満タン状態が判定された旨を示す情報を保持しておく必要もない。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メインCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、電源投入コマンド、操作検出コマンド、ドアコマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、RT(1)中であるか、RT(2)中であるか、RT(3)中であるか、RT(4)中であるか、BB中であるか、RB中であるか、等)及びRT(1)の残りゲーム数、現在設定されている設定値を特定可能なコマンドであり、後述する設定終了コマンドの送信後及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨及び設定変更モードの開始を示すコマンドであり、RAM41cが初期化され、設定変更モードに移行した時点で送信される。
設定終了コマンドは、設定変更モードの終了を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
電源投入コマンドは、電源投入時にいずれかの特別役に当選しているか否かを示すコマンドであり、起動時に電断前の状態に復帰することが可能な場合に、電断前の状態に復帰するときに送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちON(開放状態)/OFF(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(ONからOFF、OFFからON)した時に送信される。
操作検出コマンドは、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態、すなわちON/OFF、これらスイッチが遊技の進行上有効な状態であるか、無効な状態であるか(1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6の操作の受付は、賭数の設定が可能な状態で、かつ規定数の賭数が未だ設定されたおらず、さらにクレジットが残っている状態で有効となりそれ以外では無効となる。スタートスイッチ7の操作の受付は、規定数の賭数が設定された後、スタートスイッチ7が操作されるまで有効となり、それ以外では無効となる。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受付は、リールが定速回転となり、リールの停止準備ができた後、それぞれの停止操作が検出されるまで有効となり、それ以外では無効となる。精算スイッチ10は、ゲーム終了後、次ゲームが開始されるまでの期間においてクレジットが残存するか、賭数が設定されている場合に有効となり、それ以外は無効となる。)、を示すコマンドであり、これらスイッチの検出状態が変化したときに、その操作の受付が遊技の進行上、有効な期間であるか、無効な期間であるか、に関わらず送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンドを除くコマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
通常コマンド送信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
ドアコマンドは、前述したタイマ割込処理(メイン)中のドア監視処理においてRAM41cの特別ワークに設けられたドアコマンド送信用バッファに格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
ドアコマンド送信用バッファは、通常コマンド送信用バッファとは別個に設けられており、ドアコマンドを1個のみ格納可能な領域が割り当てられている。ドアコマンド送信用バッファには、電源投入時または1ゲーム終了時にその時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納され、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態を示すドアコマンドが格納される。また、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンドは、当該ドアコマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納されるドアコマンドによって上書きされるようになっている。尚、電源投入時または1ゲーム終了時には、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定され、ドアコマンド送信要求1が設定されているか、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したときに、ドアコマンド送信要求2が設定されるようになっており、このドアコマンド送信要求2が設定されることによりドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信が命令されるようになっている。
操作検出コマンドは、前述したタイマ割込処理(メイン)中のスイッチ監視処理においてRAM41cの特別ワークに設けられた操作検出コマンド送信用バッファに格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
操作検出コマンド送信用バッファは、通常コマンド送信用バッファ及びドアコマンド送信用バッファとは別個に設けられており、操作検出コマンドを1個のみ格納可能な領域が割り当てられている。操作検出コマンド送信用バッファには、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態、及びその時点の各スイッチの有効/無効を示す操作検出コマンドが格納される。また、操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドは、当該操作検出コマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納される操作検出コマンドによって上書きされるようになっている。尚、これらスイッチのうちいずれかの検出状態が変化したときに、操作検出コマンド送信要求が設定されるようになっており、この操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信が命令されるようになっている。
本実施例においてメインCPU41aは、0.56msの間隔でタイマ割込処理を実行する。また、タイマ割込処理では、タイマ割込1〜4が繰り返し行われるようになっており、これらタイマ割込1〜4に固有な処理が2.24msの間隔で行われることとなる。そして、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、及び操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信を行うコマンド送信処理は、タイマ割込2で実行されるので、コマンド送信処理も2.24msの間隔で実行されることとなる。
一方、サブCPU91aでは、後述する受信用バッファにバッファしたコマンドを1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)において取得する。このため、メインCPU41aがタイマ割込処理を実行する毎、すなわち0.56msの間隔でコマンドの送信処理を行った場合には、サブ制御部91側でコマンドを正常に受信できない可能性がある。
しかしながら、本実施例では、前述のようにメインCPU41aがタイマ割込処理4回につき1回の割合、すなわち2.24msの間隔でコマンド送信処理を実行するとともに1回のコマンド送信処理では、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、及び操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドのうちの1つのみ送信することで、複数のコマンドが連続して送信される場合でも、最低2.24msの間隔をあけて送信されることとなり、サブ制御部91側でこれら連続して送信されるコマンドを確実に取得することができる。
本実施例では、起動処理またはゲーム処理においてゲームの進行に応じてドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドを生成し、通常コマンド送信用バッファに格納する。ドアコマンドは、起動処理またはゲーム処理においてドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定された場合、またはドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合に、ドアコマンド送信用バッファに格納される。操作検出コマンドは、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10のいずれかの検出状態が変化した場合に、操作検出コマンド送信用バッファに格納される。
タイマ割込2内のコマンド送信処理において通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納された未送信のドアコマンドの送信要求、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信要求が検知されると、遅延時間が設定され、設定した遅延時間が経過した時点で、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドが送信される。
具体的には、コマンド送信処理において通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドを検知すると、0〜17の範囲に設定された遅延用乱数値を取得し、RAM41cの特別ワークに設けられた遅延カウンタに設定する。
この際、当該遅延カウンタ値を設定したコマンド送信処理及びその後のタイマ割込2内において実行するコマンド送信処理において遅延カウンタ値を1ずつ減算していき、遅延カウンタ値が0となった時点で、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドを送信する。
すなわち、コマンド送信処理において検知されたコマンドは、コマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)の倍数に相当する時間、詳しくはその際取得した遅延カウンタの値から1を減算した値にコマンド送信処理の実行間隔(2.24ms)を乗じた時間{遅延カウンタの値は0〜17の値なので0〜35.84ms}が経過した後、送信されることとなる。
尚、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド及び操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドは、基本処理に割り込んで行うタイマ割込処理(メイン)内で行われるため、コマンドの遅延により処理が滞ってしまうことがない。
また、本実施例では、通常コマンド送信用バッファに複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンド、ドアコマンド送信用バッファに格納されたドアコマンド、または操作検出コマンド送信用バッファに格納された操作検出コマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち通常コマンド送信用バッファには複数のコマンドを蓄積できるようになっている。このため、コマンドの送信が遅延されることに伴ってゲームの進行が停止してしまうことを回避できる。尚、通常コマンド送信用バッファが未送信のコマンドで満タンの場合はこの限りでない。
また、コマンド格納処理では、通常コマンド送信用バッファに複数のコマンドを格納する際にこれらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理では通常コマンド送信用バッファに格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわち通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成された順番で送信されるようになっている。
尚、電源投入コマンド及び初期化コマンドについては、最優先で送信されるようになっており、電源投入コマンドまたは初期化コマンドが通常コマンド送信用バッファに格納されるよりも前に他の通常コマンド(以下、ドアコマンド、操作検出コマンド、電源投入コマンド及び初期化コマンド以外のコマンドを通常コマンドと呼ぶ)が既に格納されている場合(初期化コマンドの場合、その前に通常コマンド送信用バッファ内の格納データもクリアされるため、既に通常コマンドが格納されていることはない)であっても、電源投入コマンドまたは初期化コマンドが優先して送信される。
また、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、ドアコマンドの送信が要求された場合(ドアコマンド送信要求2が設定されている場合)には、原則として通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドよりもドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっている。
尚、通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドが電源投入コマンド、初期化コマンドである場合、または通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドの送信待ち(遅延中)の状態でドアコマンドの送信が要求された場合にはこの限りではなく、電源投入コマンド、初期化コマンド、または送信待ちの通常コマンドを優先して送信し、電源投入コマンド、初期化コマンド、または送信待ちの通常コマンドが送信された後、ドアコマンドを送信する。送信待ちの通常コマンドを送信した後、通常コマンド送信用バッファに未送信の通常コマンドが残っている場合には、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信する。
また、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、操作検出コマンドの送信が要求された場合(操作検出コマンド送信要求が設定されている場合)、またはドアコマンドの送信と操作検出コマンドの送信が同時に要求された場合には、原則として操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドよりも通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンド、またはドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっている。
尚、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信待ち(遅延中)の状態で通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納された場合、またはドアコマンドの送信が要求された場合にはこの限りではなく、送信待ちの操作検出コマンドを優先して送信し、送信待ちの操作検出コマンドが送信された後、通常コマンドまたはドアコマンドを送信する。
メインCPU41aは、約100ms毎にドア開放検出スイッチ25の検出状態を監視する。詳しくは、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込1〜4のいずれでも行う、すなわち0.56ms毎に行うポート入力処理においてドア開放検出スイッチ25からの検出信号を正論理化した入力状態(ドア開放検出スイッチ25ON=1(ドア開放状態)、ドア開放検出スイッチ25OFF=0(ドア閉塞状態))を取得し、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2で行う、すなわち2.24ms毎に行うドア監視処理において、前述のポート入力処理において取得したドア開放検出スイッチ25の検出信号の確定状態(2回連続同一となった入力状態)を、約100ms(ドア監視処理45回)論理和し続け、その結果を使用してドア開放検出スイッチ25の検出状態を判定する。そして、約100msが経過した時点で算出結果が1の場合、すなわちその間に1回でもドア開放検出スイッチ25のON(開放状態)が検出された場合には、ドア開放検出スイッチ25のONと判定し、算出結果が0の場合、すなわちその間に1回もドア開放検出スイッチ25のON(開放状態)が検出されていない場合には、ドア開放検出スイッチ25のOFFと判定する。この判定の結果と、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と、が一致すればドア開放検出スイッチ25の検出状態に変化なしと判定し、一致しなければドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定し、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを、変化後の検出状態を示すドアコマンドに更新し、ドアコマンド送信要求2を設定して当該ドアコマンドの送信を命令する。また、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したと判定した場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新を要求する。
また、メインCPU41aは、電源投入時または1ゲーム終了時に、起動処理またはゲーム処理においてドアコマンド送信要求1を設定し、ドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を要求する。一方ドア監視処理においては、ドアコマンド送信要求1が設定されているか否かを判定し、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合には、ドアコマンドの送信要求ありと判定し、ドアコマンド送信要求2を設定してドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドの送信を命令する。また、メインCPU41aは、ドアコマンド送信要求1が設定されている場合に、ドアコマンドの送信命令に加えて、外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新を要求する。
このようにドアコマンドの送信を命令する場合には、併せて外部出力基板1000に対するドア開放信号の出力状態の更新も要求されるため、ドア開放信号の出力状態は、ドアコマンドの送信命令にリンクして更新されるようになっている。
本実施例では、前述のようにドアコマンドを通常コマンドよりも優先して行うとともに、ドアコマンドについても他のコマンドと同様にランダムに決定された遅延時間が経過した後に送信される。一方、コマンドの遅延時間の最大が35.84msであるので、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態でドアコマンドの送信が要求された場合には、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに約72ms必要とするが、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔がドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも短いと、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合に、その変化し続けている間は、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドが送信されないこととなるため、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしてしまう可能性がある。このため、本実施例では、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔が、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも長い約100msに設定されており、これにより、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合でも、ドアコマンドが送信された後、次のドアコマンドが送信されるまでの間に、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを少なくとも1つ以上送信することが可能となり、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしないようになっている。
メインCPU41aは、約10ms毎に1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を監視する。詳しくは、0.56ms毎に行う前述のポート入力処理において1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10からの検出信号を正論理化した入力状態(ON=1、OFF=0)をそれぞれ取得し、タイマ割込処理(メイン)のタイマ割込2で行う、すなわち2.24ms毎に行うスイッチ監視処理において、前述のポート入力処理において取得した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出信号の確定状態(2回連続同一となった入力状態)を、約10ms(ドア監視処理5回)それぞれ別個に論理和し続け、その結果を使用して1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を判定する。そして、約10msが経過した時点で算出結果が1の場合、すなわちその間に1回でもONが検出された場合には、該当するスイッチのONと判定し、算出結果が0の場合、すなわちその間に1回もONが検出されていない場合には、該当するスイッチのOFFと判定する。この判定の結果と、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドが示す各スイッチの検出状態と、が一致すれば検出状態に変化なしと判定し、一致しなければいずれかのスイッチの検出状態が変化したと判定し、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドを、変化後の検出状態を示すとともに、その時点の各スイッチの有効/無効を示す操作検出コマンドに更新し、操作検出コマンド送信要求を設定して当該操作検出コマンドの送信を命令する。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で128個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
尚、本実施例では、サブCPU91aがタイマ割込処理(サブ)を行う時間間隔(1.12ms)が、メインCPU41aがコマンドを送信する時間間隔(2.24ms)よりも短い間隔であるため、通常のゲームに伴う動作が行われていれば、メインCPU41aから連続してコマンドが送信される場合であっても受信用バッファに格納された未処理のコマンドは、次のコマンドを受信するまでにタイマ割込処理(サブ)によって読み出されることとなり、受信用バッファに未処理のコマンドが複数蓄積されることはなく、メインCPU41aから送信されたコマンドを受信すると、その後最初に行われるタイマ割込処理(サブ)によって受信したコマンドは読み出され、コマンドに対応する処理が行われる。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっている。
制御パターンテーブルには、特定のコマンド(待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、初期化コマンド、設定終了コマンド、特別役の当選を示す電源投入コマンド等)を受信した際に参照される特定の制御パターンが格納されており、サブCPU91aは、これら特定のコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて設定されている演出パターンに関わらず、当該コマンドに対応する特定の制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。
待機コマンドを受信した場合には、デモ演出(デモンストレーション演出)を実行するためのデモパターンが制御パターンとして参照される。尚、特別役の当選を報知する確定演出が実行されている場合には、デモ演出の実行が禁止されるようになっており、このような状態で待機コマンドを受信してもデモパターンが制御パターンとして参照されることはなく、デモ演出が実行されることもない。
打止状態の発生を示す打止コマンド受信した場合には、打止状態である旨を報知するための打止報知パターンが制御パターンとして参照される。また、打止状態の解除を示す打止コマンドを受信した場合には、前述したデモパターンが制御パターンとして参照される。すなわち打止状態が解除されるとデモ演出が実行されることとなる。
エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー状態である旨及びその種類を報知するためのエラー報知パターンが制御パターンとして参照される。また、エラー状態の解除を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー発生時に実行していた制御パターンが参照される。すなわちエラー発生時の演出が最初から実行されることとなる。
初期化コマンドを受信した場合には、設定変更中である旨を報知するための設定中報知パターンが参照される。また、設定終了コマンドを受信した場合には、前述したデモパターンが制御パターンとして参照される。すなわち初期化コマンドを受信すると設定変更中報知が実行され、その後、設定終了コマンドを受信するとデモ演出が実行されることとなる。
特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を報知するための特別役告知パターンが参照される。すなわち、特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信すると特別役の当選を報知する告知演出が実行されることとなる。尚、特別役の当選を報知する告知演出は、一度実行されると、当該特別役が入賞した旨を示す入賞判定コマンドを受信するまで継続するようになっている。
サブCPU91aは、その起動時にRAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態に復帰可能な否かに関わらず、実際に演出を開始する前に、初期化コマンドまたは電源投入コマンドのいずれかを受信するまで待機する。そしてこの状態で初期化コマンドを受信した場合には、RAM91cのデータをクリアする。また、この状態で特別役の当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、特別役の当選を示す告知演出を実行し、特別役の非当選を示す電源投入コマンドを受信した場合には、電断前の演出状態に復帰可能であれば復帰し、復帰不能であればデモ演出を実行する。また、初期化コマンドまたは電源投入コマンドの受信待ちの状態では、コマンドの受信に基づき演出を実行するタイマ割込処理の実行は許可されないようになっており、他のコマンドを受信した場合でも、受信したコマンドに基づく演出が行われることはなく、起動後、初期化コマンドまたは電源投入コマンドを受信して、タイマ割込処理の実行が許可されるまでは、何らの演出も行われることはない。
このため、電源投入時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続とし、その後メイン制御部41とサブ制御部91とを接続しても、サブ制御部91は、電源投入コマンドや初期化コマンドを受信していないため、演出の制御が行われることはなく、起動時にメイン制御部41とサブ制御部91のコマンド送信ラインを非接続としても、サブ制御部91側で電源投入コマンドの受信を回避し、特別役の当選を示す告知演出の実行を回避することは不可能であり、このようにメイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、必ず特別役の当選が報知されることとなる。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、上記の構成により、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン、さらには後述するRB、BB(BB(1)、BB(2)及びBB(3))のうちより有利度の高いBBが当選している可能性が高い状態に設定したスロットマシン(本実施例では、後述のようにスイカの組み合わせまたはチャンス目が入賞ラインL4、L5に揃ったときにBBが当選している可能性が高い旨が示唆されるため、BBが当選している可能性が高い状態に設定することが可能である。)を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
また、告知演出は特別役の入賞を示す入賞判定コマンドを受信するまで、すなわち当選した特別役が入賞するまで継続して実行されるようになっている。このため、特別役が入賞すること、すなわち特別役の当選フラグがクリアされるまでは告知演出が停止することはなく、遊技店によって特別役の当選を維持したまま告知演出を解除することが不可能となるため、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン、さらには後述するRB、BB(BB(1)、BB(2)及びBB(3))のうちより有利度の高いBBが当選している可能性が高い状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業をより一層効果的に抑止することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合には、メインCPU41aが特別役の当選を示す電源投入コマンドを送信し、特別役の当選を示す電源投入コマンドをサブ制御部91が受信することで、特別役の当選を示す告知演出を、サブ制御部91が制御する液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置にて実行するようになっており、不正に特別役の当選を設定しても、メイン制御部41を再起動させた際に、特別役に当選していることが演出装置で報知され、一層判別しやすい状態となるので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン、さらには後述するRB、BB(BB(1)、BB(2)及びBB(3))のうちより有利度の高いBBが当選している可能性が高い状態に設定したスロットマシンを、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を一層確実に防止することができる。
尚、本実施例では、サブ制御部91が制御する演出装置にて特別役の当選が報知されるようになっているが、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、メイン制御部41が直接制御するクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13にて特別役の当選を報知するようにしても良い。また、メイン制御部41が直接制御する電子部品として特別役の当選を報知する告知LEDを設け、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、告知LEDを用いて特別役の当選を報知するようにしても良い。
また、本実施例では、ゲームの進行に応じて遊技制御基板40に対して信号を入力または出力する電子部品(投入メダルセンサ31)と遊技制御基板40との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制することによっても不正器具の使用を防止しているが、メイン制御部41の起動時に電断前の状態に復帰し、かつ電断前から特別役が当選している場合に、その旨を報知することで、コネクタ同士の抜き差しを規制する構造とするか否かに関わらず、打ち込み器具の使用を防止できるため、コネクタ同士の抜き差しを規制する構造にしないことも可能であり、このようにすることで、コネクタ同士の抜き差しを規制するために部品の大幅な構造変更を必要としないうえに、故障時などのメンテナンス性を向上させることもできる。
サブCPU91aは、ドアコマンドの受信に基づき、前面扉1bが開放されている旨を示すドア開放報知を行う。詳しくは、サブCPU91aがドアコマンドを受信したときに、その後、100ms経過しても新たにドアコマンドを受信しなかった場合に、受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態を確定検出状態とし、確定検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を行う。ドア開放報知では、演出効果LED52を点滅させ、液晶表示器51にドア開放報知画面を表示させるとともに、エラー警告音を出力する。そして、その後ドアコマンドを受信し、100ms経過しても新たにドアコマンドを受信せずにドアコマンドが示す検出状態が確定検出状態となり、確定検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止し、もとの演出に復帰する。
また、最後にドアコマンドを受信してから、100ms経過しないうちに新たにドアコマンドを受信したときは、その前に受信したコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態を確定検出状態とせず、新たなドアコマンドの受信後、100ms経過してもさらにドアコマンドを受信しなかった場合に、最後に受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態と確定検出状態とし、確定検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を行い、確定検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止する。
このため、ドア開放報知を行っていない状態で、ドア開放検出スイッチ25のON(ドア開放)を示すドアコマンドを受信しても、その後100ms以内にドア開放検出スイッチ25のOFF(ドア閉塞)を示すドアコマンドを受信した場合には、ドア開放報知は行われず、ドア開放報知を行っている状態で、ドア開放検出スイッチ25のOFF(ドア閉塞)を示すドアコマンドを受信しても、その後100ms以内にドア開放検出スイッチ25のON(ドア開放)を示すドアコマンドを受信した場合には、ドア開放報知を停止しない。
また、ドアコマンドを受信した後、100ms以内に新たにドアコマンドを受信し、さらにその後100ms以内に新たにドアコマンドを受信した場合など、100ms以内の間隔で連続してドアコマンドを受信した場合には、その間、ドア開放報知の状態は維持し(ドア開放報知を行っていない状態であれば、ドア開放報知を開始することがなく、ドア開放報知を行っている状態であれば継続する)、最後に受信したドアコマンドの後、100ms経過した時点で確定した検出状態に基づきドア開放報知の状態を決定し、それまでドア開放報知が行われており、かつ確定した検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を継続し、確定した検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知を停止する一方、それまでドア開放報知が行われておらず、かつ確定した検出状態がOFF(ドア閉塞)であれば、ドア開放報知は行わず、確定した検出状態がON(ドア開放)であれば、ドア開放報知を開始する。
このように本実施例では、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信するのみで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放されているか否かの判定は行わず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態に基づいて前面扉1bが開放されているか否かの判定を行い、その判定結果に基づいてドア開放報知を行うようになっている。
遊技制御基板40などのスロットマシン1の内部の部品に対して何らかの不正行為を行うには前面扉1bを開放する必要があるが、本実施例では、前面扉1bが開放されると、その旨が報知されるため、このような不正を効果的に防止できるとともに、不正がなされても早期に発見することができる。
従来、前面扉の開放を報知するものにおいては、遊技制御手段の制御負荷を軽減するために演出制御手段がエラー報知を行うにも関わらず、遊技制御手段に入力された信号に基づいて遊技制御手段が前面扉が開放したか否かを判定する必要があり、遊技制御手段の制御負荷を十分に軽減することができない。
これに対して本実施例では、メインCPU41aがドア開放検出スイッチ25の検出状態を約100ms毎に監視し、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した際に、変化後の検出状態を示すドアコマンドを送信するのみで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放されているか否かの判定は行わず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信したドアコマンドが示すドア開放検出スイッチ25の検出状態に基づいて前面扉1bが開放されているか否かの判定を行い、その判定結果に基づいてドア開放報知を行うようになっているため、メインCPU41aは、前面扉1bの開放を報知するにあたって、ドア開放検出スイッチ25の検出状態から前面扉1bが開放しているか否かの判定(ドア開放検出スイッチ25のチャタリング防止判定など)を行う必要がなく、メインCPU41aの制御負荷を軽減することができる。
また、メインCPU41aは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化していない場合でも、メインCPU41aの起動時及び1ゲーム終了時には、その時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドを送信するので、サブCPU91aが変化時のドアコマンドを取りこぼした場合であっても、起動時及び1ゲーム終了時には必ずドア開放検出スイッチ25の検出状態を取得できるため、このように変化時のドアコマンドを取りこぼした後、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化しない場合でも、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の変化がドア開放報知に反映されない状態が継続してしまうことを防止できる。
また、メインCPU41aは、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、ドアコマンドの送信が要求された場合(ドアコマンド送信要求2が設定されている場合)には、原則として通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンドよりもドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっており、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔と、ドアコマンドの送信間隔と、の誤差を極力抑えられるようになっている。
尚、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドの送信待ち(遅延中)の状態では、ドアコマンドよりも遅延中の通常コマンドを優先して送信するようになっており、既に遅延時間の計時を開始しているにも関わらず、それに割り込むことによって遅延制御が複雑化してしまうことがない。また、電源投入コマンド及び初期化コマンドについては、ドアコマンドを含む全てのコマンドよりも優先して送信するようになっており、他のコマンドを先に送信することによりサブCPU91aの復帰が遅れてしまうことがない。
また、本実施例では、ドアコマンドの送信を命令するドアコマンド送信要求2が一度設定されると、当該命令に基づくドアコマンドが送信されるまで、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化してもドアコマンドが更新されないようになっており、電源投入コマンドまたは初期化コマンドの送信待ちの状態においてドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した場合にも、ドアコマンドが未送信のまま上書きされてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、通常コマンド送信用バッファとは別個にドアコマンド送信用バッファが設けられており、ドアコマンドを通常コマンドよりも優先して送信する場合に、その送信管理が煩雑となってしまうことがない。
また、本実施例では、ドアコマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納するのに対して、通常コマンドは、基本処理において送信用バッファに格納する構成であるため、ドアコマンドと通常コマンドとを同一の送信用バッファに格納する場合には、通常コマンドを送信用バッファに格納する際に割込を禁止する必要があり(通常コマンドを送信用バッファに格納している最中に割り込んでドアコマンドが格納されると、処理中の通常用コマンドが上書きされてしまううえに、復帰後にさらにドアコマンドが部分的に上書きされてしまうなどの不具合がある)、このような構成とした場合には、通常コマンドを格納する毎に割込が禁止され、リールの回転のブレやメダルの払出時のブレが発生するなど、他の制御に影響を及ぼす虞があるが、上記のように通常コマンド送信用バッファとは別個にドアコマンド送信用バッファが設けられることで、ドアコマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納し、通常コマンドを基本処理において送信用バッファに格納する構成としても、通常コマンドを格納する際に割込を禁止する必要がなくなり、上記のような不具合を解消することができる。
また、本実施例では、ドア開放検出スイッチ25の監視間隔がドア開放検出スイッチ25の監視間隔が、ドアコマンドを送信した後、さらに通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを送信するまでに要する約72msよりも長い約100msに設定されており、これにより、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が連続して変化した場合でも、ドアコマンドが送信された後、次のドアコマンドが送信されるまでの間に、通常コマンド送信用バッファに格納されている通常コマンドを少なくとも1つ以上送信することが可能となり、通常コマンド送信用バッファがオーバーフローしないようになっている。
サブCPU91aは、操作検出コマンドの受信に基づいて1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の操作がなされたか否かを判定する。詳しくは、サブCPU91aが操作検出コマンドを受信したときに、その後、100ms経過しても新たに操作検出コマンドを受信しなかった場合に、受信した操作検出コマンドが示す各スイッチの検出状態を確定検出状態とし、前回の確定検出状態と比較していずれかのスイッチがOFFの状態からONの状態に変化していれば、該当するスイッチが操作された旨を判定し、いずれかのスイッチがOFFの状態からONの状態に変化していれば、該当するスイッチの操作が解除された旨を判定する。
このため、操作検出コマンドを受信し、いずれかのスイッチの検出状態が変化している場合でも、その後100ms以内に、変化前と同じ検出状態を示す操作検出コマンドを受信した場合には、スイッチの操作またはその操作の解除は判定されない。
このように本実施例では、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態、すなわちON/OFF、これらスイッチが遊技の進行上、有効な状態であるか、無効な状態であるか、を示す操作検出コマンドが、これらスイッチの検出状態が変化したときに、これらスイッチの操作の受付が遊技の進行上、有効な期間であるか、無効な期間であるか、に関わらず送信されるようになっており、サブCPU91aもメインCPU41aが検出した操作を、その操作が有効に操作されたか否かに関わらず特定できるので、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の操作が有効になされて遊技の制御が進行するタイミングと一致するタイミングに加えて、これらのスイッチの操作が無効な状態で操作された場合、すなわち遊技の進行の制御に直接関わらないタイミングで演出を実行することが可能となる。
すなわち演出用の操作を行うために、新たな検出手段を搭載せずとも、本来であればゲームを進行させるために搭載され、メインCPU41aが検出する操作手段を用いて、これら操作手段がゲームの進行上は無効化されている状態であっても演出用の操作を行うことが可能となり、サブCPU91aは、これら操作手段の操作を利用して演出を実行できるので、演出のタイミングに多様性を持たせることができる。
また、操作検出コマンドから各スイッチの操作が有効な状態であるか、無効な状態であるか、を特定できるようになっており、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、スイッチの操作の受付が有効な期間にされているか否かに応じて適切な演出を実行することができる。
また、メインCPU41aは、操作検出コマンドを送信するにあたり、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10の検出状態を示す操作検出コマンドを送信するのみで、その検出状態からスイッチが操作されているか否かの判定は行わず、サブCPU91aが、メインCPU41aから受信した操作検出コマンドが示す検出状態に基づいて1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10が操作されているか否かの判定を行い、その判定結果に基づいてこれらスイッチの操作状況を把握できるようになっているため、メインCPU41aは、操作検出コマンドを送信するにあたって、無効な期間にあるスイッチ、すなわち遊技の進行制御上は関係のないスイッチについてまで操作されているか否かの判定(チャタリング防止判定など)を行う必要がなく、メインCPU41aの制御負荷を軽減することができる。
また、メインCPU41aは、通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納されている状態で、操作検出コマンドの送信が要求された場合(操作検出コマンド送信要求が設定されている場合)、またはドアコマンドの送信と操作検出コマンドの送信が同時に要求された場合には、原則として操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドよりも通常コマンド送信用バッファに格納されているコマンド、またはドアコマンド送信用バッファに格納されているドアコマンドを優先して送信するようになっており、操作検出コマンドの送信によって通常コマンドやドアコマンドの送信が遅れてしまうことがない。
尚、操作検出コマンド送信用バッファに格納されている操作検出コマンドの送信待ち(遅延中)の状態で通常コマンド送信用バッファに通常コマンドが格納された場合、またはドアコマンドの送信が要求された場合には、遅延中の操作検出コマンドを優先して送信するようになっており、既に遅延時間の計時を開始しているにも関わらず、それに割り込むことによって遅延制御が複雑化してしまうことがない。
また、本実施例では、操作検出コマンドの送信を命令する操作検出コマンド送信要求が一度設定されると、当該命令に基づく操作検出コマンドが送信されるまで、いずれかのスイッチの検出状態が変化しても操作検出コマンドが更新されないようになっており、操作検出コマンドが未送信のまま上書きされてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、通常コマンド送信用バッファ及びドアコマンド送信用バッファとは別個に操作検出コマンド送信用バッファが設けられており、通常コマンドやドアコマンドを操作検出コマンドよりも優先して送信する場合に、その送信管理が煩雑となってしまうことがない。
また、本実施例では、操作検出コマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納するのに対して、通常コマンドは、基本処理において送信用バッファに格納する構成であるため、操作検出コマンドと通常コマンドとを同一の送信用バッファに格納する場合には、通常コマンドを送信用バッファに格納する際に割込を禁止する必要があり(通常コマンドを送信用バッファに格納している最中に割り込んで操作検出コマンドが格納されると、処理中の通常用コマンドが上書きされてしまううえに、復帰後にさらに操作検出コマンドが部分的に上書きされてしまうなどの不具合がある)、このような構成とした場合には、通常コマンドを格納する毎に割込が禁止され、リールの回転のブレやメダルの払出時のブレが発生するなど、他の制御に影響を及ぼす虞があるが、上記のように通常コマンド送信用バッファとは別個に操作検出コマンド送信用バッファが設けられることで、操作検出コマンドを基本処理に定期的に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)内で送信用バッファに格納し、通常コマンドを基本処理において送信用バッファに格納する構成としても、通常コマンドを格納する際に割込を禁止する必要がなくなり、上記のような不具合を解消することができる。
サブCPU91aとタッチパネルコントローラ99とは、シリアル通信にてデータの送受が可能に接続されている。
サブCPU91aは、起動時にタッチパネルコントローラ99に対してハードウェアリセットを命令して、タッチパネルコントローラ99を初期化させるとともに、初期化の終了に伴いタッチパネルコントローラ99から送信されたステータスレポートを解析し、異常がなければシステムオンコマンドを送信し、タッチパネルコントローラ99のシステムを起動させる。これに伴い、タッチパネルコントローラ99は、タッチ操作を検出可能な状態に移行する。
また、サブCPU91aは、起動時以外でも、タッチパネルコントローラ99に対して送信したコマンドに対する応答が一定時間経過しても返信されない場合に、起動時と同様にハードウェアリセットを命令してタッチパネルコントローラ99のシステムを再起動させるようになっている。
タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、60秒間連続して発光装置56a、56bからのいずれかのビームが遮蔽されたときに、該当するビーム座標を不良ビームと判定し、それ以後、不良ビームとして判定したビーム座標でのタッチ操作の検出を無効化し、有効化されているビームのみでタッチ操作の検出を行うようになっている。その後、発光装置56a、56bからの遮蔽状態が解除された場合には、無効化されたビーム座標でのタッチ操作の検出を再び有効化するようになっている。
このようにタッチパネルコントローラ99では、60秒間連続して発光装置56a、56bからのいずれかのビームが遮蔽された場合に不良ビームと判定し、該当するビーム座標を無効化するようになっており、受光装置57a、57bや発光装置56a、56bが破損している場合、固形物が付着している場合、物が置かれている場合などによって不良ビームが生じても、不良ビームのみ無効化され、有効なビームによってタッチ操作を検出できるため、不良ビームが生じてもタッチパネルを正常に機能させることが可能であり、正常なビームによってタッチ操作を検出することができるにも関わらず、タッチパネルが使用できなくなってしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、不良ビームと判定され、無効化されたビーム座標は、発光装置56a、56bからの遮蔽状態が解除された場合に有効化され、自動的に復旧するようになっているが、例えば、タッチパネルコントローラ99のハードウェアリセットなどを契機に復旧させるようにしても良い。
また、サブCPU91aは、1秒毎に不良ビーム解析要求コマンドを送信する。タッチパネルコントローラ99は、不良ビーム解析要求コマンドを受信すると、発光装置56a、56bからのビームのうち遮蔽されているビーム及びその遮蔽時間を示すレポートを返信する。そして、サブCPU91aは、タッチパネルコントローラ99から返信されたレポートが、10秒以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在する旨を示す場合に、液晶表示器51に、「ものをどけてください」と表示し、タッチパネル上の物の除去を促す報知を行う。
このように発光装置56a、56bからのビームのうち一定時間以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在する場合、すなわち何らかの物体がタッチパネル上に位置する可能性がある場合に、物の除去を促す報知が行われるため、これら物が置かれていることなどによる不良ビームを早期に発見し解消することができる。
また、不良ビームに伴うビーム座標が無効化されるまでの時間よりも早い段階で物の除去を促す報知が行われるので、ビーム座標が無効化される前に、不良ビームの原因を取り除くことが可能となる。
尚、サブCPU91aは、物の除去を促す報知を行った後、10秒以上遮蔽されている連続する2本以上のビームが存在しない旨を示すレポートをタッチパネルコントローラ99から返信されたとき、すなわち物が除去されて不良ビームが解消された場合、または一定時間(30秒)経過したとき、すなわち物が置かれっぱなしの場合や受光装置57a、57bや発光装置56a、56bが破損している場合には、報知を停止する。
本実施例の演出制御基板90は、出荷前にコマンドシミュレータ(試験用の遊技制御基板)を接続することにより、演出制御基板90に搭載された各部の動作試験を行えるようになっている。
動作試験では、コマンドシミュレータにて動作させる部品及びその動作態様を指定した検査コマンドを送信する。
本実施例のスロットマシン1には、サブ制御部91が制御するLED、ランプ、冷陰極管などの電飾部品、スピーカ、液晶表示器51、タッチパネルが搭載されており、出力ポートとその出力ポートに対応する部品及びその動作態様を検査コマンドにて指定することで、指定された部品の動作を検査すること可能である。検査コマンドは2バイトから構成されており、1バイト目で出力ポートを指定し、2バイト目で動作させる部品及びその動作態様を指定する。
電飾部品の動作を検査する検査コマンドでは、動作態様として点灯、消灯を指定するとともに、さらに電飾部品が複数色の点灯が可能な部品であれば、さらにその点灯色も指定することが可能である。
スピーカの動作を検査する検査コマンドでは、動作態様として左のみ、右のみ左右両方からの出力、出力される音の種類、音声ROM(スピーカから出力される音声データが格納されるROM)のROMチェックを指定することが可能である。
液晶表示器51の動作を検査する検査コマンドでは、動作態様としてカラーバーの表示、赤表示、緑表示、青表示、白表示、黒表示、静電試験用画面の表示、CGROM(液晶表示器51に表示される画像データ(CGデータ)が格納されるROM)のROMチェック、液晶表示器51の表示領域チェック、CGROMに格納された画像データA〜Dの表示、VRAMのチェックを指定することが可能である。
タッチパネルの動作を検査する検査コマンドでは、動作態様としてタッチパネルの不良ビームのチェック、タッチパネルの動作チェックを指定することが可能である。尚、タッチパネルの不良チェックを指定した場合には、同時に音声ROM及びCGROMのROMチェックも同時に指定される。
その他の検査コマンドとしてボーナス中演出のバックアップを確認するための検査コマンドがあり、この検査コマンドでは、ボーナス中画面の表示、ボーナス中の電飾部品の動作、ボーナス中のBGM出力が指定される。
1つの検査コマンドでは、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する部品及び動作態様のみを指定することが可能であり、出力ポートの異なる部品を同時に動作させて検査する場合には、それぞれの出力ポートを指定した検査コマンドを連続して送信する。このため、全ての電飾部品を動作させる試験を行うだけでも、本実施例では、40の検査コマンドを連続して送信する必要があり、さらに電飾部品以外の部品の動作も同時に試験を行う場合には、その組み合わせに応じて最大128の検査コマンドを連続して送信する必要がある。
尚、コマンドシミュレータでは、複数の電飾部品の動作を指定する検査コマンド、電飾部品の動作を指定する検査コマンドとスピーカの動作を指定する検査コマンド、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンド、スピーカの動作を指定する検査コマンドと液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドをそれぞれ同時に送信することはできるが、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドとそれとは異なる液晶表示器51の動作を指定する検査コマンド、液晶表示器51の動作を指定する検査コマンドとタッチパネルの動作を指定する検査コマンドなど、同時に実施することができない動作を指定する動作コマンドを同時に送信することはできないようになっている。
前述のように通常のゲームに伴う動作が行われていれば、メインCPU41aから連続してコマンドが送信される場合であっても受信用バッファに格納された未処理のコマンドは、次のコマンドを受信するまでにタイマ割込処理(サブ)によって読み出されるので、受信用バッファに未処理のコマンドが複数蓄積されることはないが、コマンドシミュレータによる動作試験では、最大128の検査コマンドが連続して送信される可能性があるため、RAM91cの受信バッファには、128個のコマンドを格納可能な領域が設けられている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信バッファに未処理のコマンドが格納されているか否か判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、受信バッファから最も早い段階で受信したコマンドを読み出し、読み出したコマンドが検査コマンドであるか否かを判定する。この結果、読み出したコマンドが検査コマンドである場合には、検査コマンドが指定する部品及びその動作態様を特定し、特定した部品を特定した動作態様にて動作させる。これによりコマンドシミュレータから送信した検査コマンドに基づく動作状況を外部から確認できるようになっている。
サブCPU91aは、電飾部品の動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、検査コマンドが指定する電飾部品及びその点灯、消灯、点灯色など動作態様を特定し、該当する電飾部品を指定された動作態様にて動作させる。
また、サブCPU91aは、スピーカの動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、左のみ、右のみ左右両方からの出力、出力される音の種類、音声ROMのROMチェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、スピーカを指定された動作態様にて動作させる。特に、音声ROMのROMチェックが指定された場合には、音声ROMに格納されている確認用データとROM91bに格納されている格納されているデータとを照合し、一致するか否かの結果を液晶表示器51に表示させる。
また、サブCPU91aは、液晶表示器51の動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、カラーバーの表示、赤表示、緑表示、青表示、白表示、黒表示、静電試験用画面の表示、CGROMのROMチェック、液晶表示器51の表示領域チェック、CGROMに格納された画像データA〜Dの表示、VRAMのチェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、液晶表示器51を指定された動作態様にて動作させる。特に、CGROMのROMチェックが指定された場合には、音声ROMのROMチェックと同様に、CGROMに格納されている確認用データとROM91bに格納されている格納されているデータとを照合し、一致するか否かの結果を液晶表示器51に表示させる。また、液晶表示器51の表示領域チェックが指定された場合には、表示可能領域を示す画像を液晶表示器51に表示させる。また、VRAMチェックが指定された場合には、メモリ領域にVRAMを展開し、VRAMチェック用の画像を液晶表示器51に表示させる。
また、サブCPU91aは、タッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信した場合に、タッチパネルの不良ビームのチェック、タッチパネルの動作チェックなど検査コマンドが指定する動作態様を特定し、タッチパネル及び液晶表示器51を指定された動作態様にて動作させる。特に、タッチパネルの不良ビームのチェックが指定された場合には、タッチパネルコントローラ99に対して不良ビーム解析要求コマンドを送信し、返信されたレポートに基づいて60秒以上遮蔽されているビームが存在するか否かを判定し、60秒以上遮蔽されているビームが存在する場合には、遮蔽されているビームに対応させて液晶表示器51に赤いラインを表示させる。また、タッチパネルの不良ビームのチェックが指定された場合には、併せて音声ROM及びCGROMのROMチェックも行う。また、タッチパネルの動作チェックには2種類あり、動作チェック1が指定された場合には、タッチパネルを全面有効にし、液晶表示器51に「触れてください」というテロップを表示させるとともに、タッチ操作が検出されるまで新たなコマンドの受信を禁止する。動作チェック2が指定された場合には、タッチパネルを全面有効にし、液晶表示器51には64分割した画面を表示し、タッチ操作が検出されたコマの色を変化させる。この場合も、タッチ操作が検出されるまで新たなコマンドの受信を禁止する。
また、サブCPU91aは、ボーナス中演出のバックアップを検査する検査コマンドを受信した場合に、検査コマンドが指定する部品及び動作態様を特定し、液晶表示器51、スピーカ、電飾部品を指定された動作態様にて動作させる。
このように、サブCPU91aは、検査コマンドの受信に基づき、検査コマンドが指定する部品及びその動作態様を特定し、特定した部品を特定した動作態様にて動作させるようになっており、これによりコマンドシミュレータから送信した検査コマンドに基づく動作状況を外部から確認できるようになっている。
一般的に演出制御手段は、遊技制御手段の送信バッファと同数の受信バッファを有しており、かつ送信バッファの数と受信バッファの数は、通常の遊技を想定してオーバーフローしない程度の数とされているため、通常に遊技を行っている分には、受信バッファ以上の数のコマンドが連続して送信されるようなことはなく、遊技制御手段から送信されたコマンドがオーバーフローしてしまうことはない。しかしながら、前述のような開発中や出荷前に演出制御手段が正常に動作するか否かを検査するための動作試験においては、試験用の遊技制御手段を演出制御手段に接続して大量のコマンドを連続して送信することで、動作試験の効率を高めることが可能となるが、上記のように受信バッファの数が送信バッファの数と同数であると、動作試験時に大量のコマンドを送信すると、受信バッファがオーバーフローしてしまい、正確に動作試験を行えなくなってしまう虞がある。このため、動作試験時に連続して送信されるコマンドの数または送信間隔を多く取る必要があり、その結果、動作試験の効率を十分に高めることができないという問題が生じる。
これに対して本実施例では、サブ制御部91がメイン制御部41より受信したコマンドを格納する受信用バッファに、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドが格納される通常コマンド送信用バッファが有するコマンドの格納領域よりも多くの数のコマンドを格納可能な格納領域が設けられている。これにより、コマンドシミュレータなどの動作試験用基板を演出制御基板90に接続して動作試験を行う場合において、連続して検査コマンドを送信する場合にも、一度に送信できる検査コマンドの数や送信間隔が、メイン制御部41に設けられた通常コマンド送信用バッファの格納領域、すなわち通常のゲームを想定してオーバーフローしない程度の数分割り当てられた格納領域の数(本実施例では16個のコマンド)に応じて制限されることがなく、受信用バッファの格納領域の限界(本実施例では128個のコマンド)まで大量の検査コマンドを連続して送信することが可能となるため、動作試験の効率を効果的に高めることができる。
また、本実施例では、検査コマンド毎に、複数ある電飾部品、液晶表示器51、タッチパネルなどの演出用部品を個別に指定して動作試験を行うことができるようになっており、これら複数ある電飾部品、液晶表示器51、タッチパネルなどの演出用部品をそれぞれ指定する検査コマンドを送信することで、それぞれの演出用部品が正常に動作するか否かを正確に検査することができる。
また、本実施例では、スロットマシン1で動作試験を行う場合に、1つの検査コマンドで、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する演出用部品及びその動作態様のみを指定することが可能であるため、出力ポートの数を基準にしてそれよりも多い数のコマンドを格納可能な格納領域が受信用バッファの格納領域に設けられており、全ての演出用部品の動作試験を一括して行う場合に、それぞれの出力ポートに対応する検査コマンドを連続して送信した場合でも、受信用バッファがオーバーフローすることがないため、一層効率的に動作試験を行うことができる。
尚、本実施例では、1つの検査コマンドで、1つの出力ポートとその出力ポートに対応する演出用部品及びその動作態様のみを指定することが可能となっているが、1つの検査コマンドで、1つの演出用部品及びその動作対応のみを指定可能としても良く、この場合には、演出用部品の数よりも多い数のコマンドを格納可能な格納領域を受信用バッファに設けることで、全ての演出用部品の動作試験を一括して行う場合に、それぞれの演出用部品に対応する検査コマンドを連続して送信した場合でも、受信用バッファがオーバーフローすることがないため、一層効率的に動作試験を行うことができる。
また、本実施例のようにタッチパネルなど演出用の操作手段の操作に応じて演出制御手段が演出の制御を行う遊技機において、演出用の操作手段の操作の検出状況を検査する必要がある場合には、操作が検出される前に誤って次の検査コマンドを送信してしまうと、演出用の操作手段の操作の検出を待たずに、次の検査コマンドを受信して、次の動作試験に移行してしまい、演出用の操作手段の操作の検出状況の検査を正常に行えなくなってしまうという問題が生じる。
これに対して本実施例のサブCPU91aは、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドを受信して、タッチパネルの動作チェックを行う場合には、コマンド受信割込処理を、タッチ操作が検出されるまでの間禁止し、この間は、新たなコマンドを受信しないようになっており、この間に新たなコマンドが送信された場合でも、タッチ操作が検出され、動作チェックが完了するまでは、新たなコマンドは受信されず、当該コマンドに基づく処理が行われないようになっている。このため、タッチパネルの動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合にも、タッチパネルの動作チェックの検査を正常に行うことができる。
また、サブCPU91aは、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドを受信した後、タッチ操作が検出されるまでの間は、コマンド受信割り込み処理が禁止されるのみならず、受信用バッファに格納されているコマンドの読み出しも行わないようになっており、既にコマンドを受信し、受信したコマンドが受信用バッファに格納されている場合であっても、タッチ操作が検出され、動作チェックが完了するまでは、受信用バッファに格納されているコマンドに基づく処理も行われないようになっている。このため、タッチパネルの動作チェックを指定する検査コマンドと連続して他の検査コマンドが送信された場合にも、タッチパネルの動作チェックの検査を正常に行うことができる。
尚、本実施例では、演出操作手段としてタッチパネルを適用しているが、タッチパネル以外の演出操作手段、例えば、ボタンやダイアルなどを適用しても良く、タッチパネル以外の演出操作手段以外の動作チェックを行う場合にも、上記と同様に演出操作手段の操作が検出されるまでコマンドの受信を禁止することで、動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合にも、動作チェックを検査を正常に行うことができるし、演出操作手段の操作が検出されるまで受信用バッファに格納されているコマンドの読み出しを行わないことで、動作チェックを指定する検査コマンドと連続して他の検査コマンドが送信された場合にも、動作チェックの検査を正常に行うことができる。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)、通常遊技状態、RT(1)(リプレイタイム(1))、RT(2)(リプレイタイム(2))、RT(3)(リプレイタイム(3))、RT(4)(リプレイタイム(4))があり、このうちRBでは賭数の規定数として2が定められており、それ以外の遊技状態では賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がRBであれば、賭数として2が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、それ以外の遊技状態であれば、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されるようになっており、RBでは賭数として2が定められた時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されることなり、RB以外の遊技状態では賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図15に示すように、特別役としてビッグボーナス(1)〜(3)(以下ではビッグボーナス(1)〜(3)をBB(1)〜(3)とする)、レギュラーボーナス(以下ではレギュラーボーナスをRBとする)が、小役として1枚、スイカ、チェリー、ベルが、再遊技役としてリプレイ(1)〜(3)が定められている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても右リールについて入賞ラインのいずれかに「白チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、いずれの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。尚、「白チェリー」の図柄が右リールの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L5または入賞ラインL3、L4の2本の入賞ラインにチェリーの組み合わせが揃うこととなり、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞したこととなるので、2枚のメダルが払い出されることとなる。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、RBでは15枚のメダルが払い出され、RB以外の遊技状態では12枚のメダルが払い出される。1枚は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−網7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、いずれの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、RBでは15枚のメダルが払い出され、RB以外の遊技状態では10枚のメダルが払い出される。
リプレイ(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ、「BAR−リプレイ−リプレイ」の組み合わせ、または「黒7−リプレイ−リプレイ」の組み合わせのうちいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「スイカ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ(3)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「黒チェリー−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ(1)〜(3)が入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
RBは、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。
BB(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB(3)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BB(1)、BB(2)及びBB(3)のうちいずれかのBBが入賞すると、遊技状態がBBに移行するとともに同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRBに制御される。すなわちBB中は、常にRBに制御されることとなる。そして、BB(1)またはBB(2)は、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が465枚を超えたときに終了し、BB(3)は、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が300枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役及び役の組み合わせについて、取得した内部抽選用の乱数と、図17〜24に示すように遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役及び役の組み合わせの判定値数に応じて行われる。本実施例においては、各役及び役の組み合わせの判定値数から、特別役、小役、再遊技役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲、小役及び特別役または再遊技役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲、複数種類の小役が重複して当選する判定値の範囲、複数種類の再遊技役が重複して当選する判定値の範囲、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は排他的なものではなく、1ゲームにおいて複数種類の役が同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行うものである。
本実施例では、図16に示すように、遊技状態が、通常遊技状態、RT(1)であるか、RT(2)であるか、RT(3)であるか、RT(4)であるか、RBであるかによって内部抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態、RT(4)においては、特別役の持越中であるか否かによっても内部抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。
遊技状態が通常遊技状態またはRT(1)であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態では、BB(1)、BB(1)+リプレイ(1)、BB(1)+1枚、BB(1)+スイカ、BB(1)+スイカ+1枚、BB(1)+チェリー、BB(1)+ベル、BB(2)、BB(2)+リプレイ(1)、BB(2)+リプレイ(2)+リプレイ(1)、BB(2)+リプレイ(3)+リプレイ(1)、BB(2)+1枚、BB(2)+スイカ、BB(2)+スイカ+1枚、BB(2)+チェリー、BB(2)+ベル、BB(3)、BB(3)+リプレイ(1)、BB(3)+リプレイ(2)+リプレイ(1)、BB(3)+リプレイ(3)+リプレイ(1)、BB(3)+1枚、BB(3)+スイカ、BB(3)+スイカ+1枚、BB(3)+チェリー、BB(3)+ベル、RB、RB+リプレイ(1)、RB+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚、RB+チェリー、RB+ベル、リプレイ(1)、リプレイ(2)+リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1)、スイカ、スイカ+1枚、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態では、リプレイ(1)、リプレイ(2)+リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1)、1枚、スイカ、スイカ+1枚、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT(2)では、BB(1)、BB(1)+リプレイ(1)、BB(1)+1枚、BB(1)+スイカ、BB(1)+スイカ+1枚、BB(1)+チェリー、BB(1)+ベル、BB(2)、BB(2)+リプレイ(1)、BB(2)+リプレイ(2)+リプレイ(1)、BB(2)+リプレイ(3)+リプレイ(1)、BB(2)+1枚、BB(2)+スイカ、BB(2)+スイカ+1枚、BB(2)+チェリー、BB(2)+ベル、BB(3)、BB(3)+リプレイ(1)、BB(3)+リプレイ(2)+リプレイ(1)、BB(3)+リプレイ(3)+リプレイ(1)、BB(3)+1枚、BB(3)+スイカ、BB(3)+スイカ+1枚、BB(3)+チェリー、BB(3)+ベル、RB、RB+リプレイ(1)、RB+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚、RB+チェリー、RB+ベル、リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1)、スイカ、スイカ+1枚、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT(3)では、BB(1)、BB(1)+リプレイ(1)、BB(1)+1枚、BB(1)+スイカ、BB(1)+スイカ+1枚、BB(1)+チェリー、BB(1)+ベル、BB(2)、BB(2)+リプレイ(1)、BB(2)+リプレイ(2)+リプレイ(1)、BB(2)+リプレイ(3)+リプレイ(1)、BB(2)+1枚、BB(2)+スイカ、BB(2)+スイカ+1枚、BB(2)+チェリー、BB(2)+ベル、BB(3)、BB(3)+リプレイ(1)、BB(3)+リプレイ(2)+リプレイ(1)、BB(3)+リプレイ(3)+リプレイ(1)、BB(3)+1枚、BB(3)+スイカ、BB(3)+スイカ+1枚、BB(3)+チェリー、BB(3)+ベル、RB、RB+リプレイ(1)、RB+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚、RB+チェリー、RB+ベル、リプレイ(1)、スイカ、スイカ+1枚、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT(4)であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態では、BB(1)、BB(1)+リプレイ(1)、BB(1)+1枚、BB(1)+スイカ、BB(1)+スイカ+1枚、BB(1)+チェリー、BB(1)+ベル、BB(2)、BB(2)+リプレイ(1)、BB(2)+リプレイ(2)+リプレイ(1)、BB(2)+リプレイ(3)+リプレイ(1)、BB(2)+1枚、BB(2)+スイカ、BB(2)+スイカ+1枚、BB(2)+チェリー、BB(2)+ベル、BB(3)、BB(3)+リプレイ(1)、BB(3)+リプレイ(2)+リプレイ(1)、BB(3)+リプレイ(3)+リプレイ(1)、BB(3)+1枚、BB(3)+スイカ、BB(3)+スイカ+1枚、BB(3)+チェリー、BB(3)+ベル、RB、RB+リプレイ(1)、RB+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚、RB+チェリー、RB+ベル、リプレイ(1)、スイカ、スイカ+1枚、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT(4)であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態では、リプレイ(1)、リプレイ(2)+リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1)、1枚、スイカ、スイカ+1枚、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRBでは、1枚、スイカ、スイカ+1枚、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組み合わせ、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組み合わせに当選したものと判定される。このため、図17〜図24に示す判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役または役の組合せが当選することとなる。例えば、図17に示すように、通常遊技状態、特別役の持越なし、設定値が1であれば、BB(1)に対応する判定値数として2が定められているため、この際のBB(1)の当選確率は、2/65536となる。
そして、いずれかの役または役の組み合わせの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組み合わせに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合(例えば、BB(1)+リプレイ(1)当選時と、BB(2)+リプレイ(1)当選時と、で同一の制御を適用する場合など)においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合(BB(1)+チェリー、BB(1)+ベルなど)には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
尚、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役と再遊技役が同時に当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合(BB(1)+リプレイ(1)など)には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(リプレイ(2)+リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1)(特別役と同時当選している場合も同じ))には、当選した再遊技役のうち優先度の高い再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。本実施例では、リプレイ(1)よりもリプレイ(2)(3)の方が優先度が高く、リプレイ(1)よりもリプレイ(2)(3)を入賞ライン上に揃える制御が優先され、リプレイ(2)(3)を引き込めない場合にのみ、リプレイ(1)を入賞させることが可能となる。
本実施例においてメインCPU41aは、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
従来のスロットマシンでは、小役の単独当選時に用いるリールの停止制御パターンと、小役と特別役の同時当選時に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとすることで、リールの停止態様に応じて特別役の当選を判別できることができるものの、リールの停止態様に応じて特別役の当選以外の情報を示唆するものではなかった。また、従来のスロットマシンでは、小役の単独当選時の停止態様と、小役と特別役の同時当選時の停止態様と、が異なるため、その停止態様に応じて特別役に当選しているか否かを遊技者から判別できてしまい、特別役に当選していない場合には、期待感が損なわれてしまうという問題がある。
そこで本実施例では、スイカ、BB(1)+スイカ、BB(2)+スイカ、BB(3)+スイカ、RB+スイカ、スイカ+1枚、BB(1)+スイカ+1枚、BB(2)+スイカ+1枚、BB(3)+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、入賞ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを揃える制御を行うが、スイカ、BB(1)+スイカ、BB(2)+スイカ、BB(3)+スイカ、RB+スイカが当選している場合には、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置のうち、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL1、L2、L3にのみ揃えることが可能な停止操作位置及び入賞ラインL1〜L5のいずれにも揃えることが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行い、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL4、L5にのみ揃えることが可能であり、入賞ラインL1、L2、L3に揃えることができない停止操作位置で停止操作がなされたときのみ「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL4、L5に揃える制御を行うのに対して、スイカ+1枚、BB(1)+スイカ+1枚、BB(2)+スイカ+1枚、BB(3)+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選している場合には、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置のうち、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL4、L5にのみ揃えることが可能な停止操作位置及び入賞ラインL1〜L5のいずれにも揃えることが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL4、L5に揃える制御を行い、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL1、L2、L3にのみ揃えることが可能であり、入賞ラインL4、L5に揃えることができない停止操作位置で停止操作がなされたときのみ「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行うようになっている。
すなわち、スイカ、BB(1)+スイカ、BB(2)+スイカ、BB(3)+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行い、スイカ+1枚、BB(1)+スイカ+1枚、BB(2)+スイカ+1枚、BB(3)+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行うようになっている。
このため、図25(a)に示すように、スイカ、BB+スイカ(BB(1)+スイカ、BB(2)+スイカ、BB(3)+スイカ)、RB+スイカが当選している場合には、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚(BB(1)+スイカ+1枚、BB(2)+スイカ+1枚、BB(3)+スイカ+1枚)、RB+スイカ+1枚が当選している場合には、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。すなわちスイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選している場合にスイカが入賞した場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選している場合にスイカが入賞した場合と、で「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすい入賞ラインが異なる。
そして本実施例では、図25(a)及び(b)−(1)に示すように、内部抽選においてスイカ、BB+スイカ(BB(1)+スイカ、BB(2)+スイカ、BB(3)+スイカ)、RB+スイカの当選確率の合算値(A+C+E)に占めるBB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値(A+C)の比率よりもスイカ+1枚、BB+スイカ+1枚(BB(1)+スイカ+1枚、BB(2)+スイカ+1枚、BB(3)+スイカ+1枚)、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(B+D+F)に占めるBB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(B+D)の比率が高くなる確率にてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の抽選を行っている。
これにより、スイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方がBB(1)〜(3)またはRB、すなわち特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であっても、入賞ラインL4、L5であっても、ともに特別役が当選している可能性が示唆されるが、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインから特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせがいずれの入賞ラインに揃った場合でも、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、図25(a)及び(b)−(2)に示すように、内部抽選においてBB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値(A+C)に占めるBB+スイカの当選確率の合算値(A)の比率よりもBB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(B+D)に占めるBB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(B)の比率が高くなる確率にてBB+スイカ、RB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の抽選を行っている。
これにより、スイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方がBB(1)〜(3)、すなわちRBよりも多くのメダルの獲得が期待できる特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によってBB及びRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインからBBが当選しているか、RBが当選しているか、を判別することは不可能であり、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせがいずれの入賞ラインに揃った場合でも、BB及びRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、図25(a)及び(b)−(3)に示すように、内部抽選において、設定値が1〜3の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(A1+B1+C1+D1+E1+F1)に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(B1+D1+F1)の比率よりも設定値が4〜6の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(A2+B2+C2+D2+E2+F2)に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(B2+D2+F2)の比率が高くなる確率にてスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の抽選を行っている。
これにより、スイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方が、設定値として設定4〜6、すなわち設定1〜3が設定されている場合よりも遊技者にとって有利な設定値が設定されている割合が高まることとなるため、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができる。
さらに、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインから設定値として設定1〜3が設定されているか、設定4〜6が設定されているか、を判別することは不可能であり、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせがいずれの入賞ラインに揃った場合でも、設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されていることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
尚、本実施例では、内部抽選においてスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の抽選を行っているが、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚のみ抽選対象として、スイカ、スイカ+1枚が当選する場合にはBBまたはRBと必ず同時に当選するようにしても良い。
また、本実施例では、スイカ、スイカ+1枚とBB、RBがともに同時当選するが、スイカ、スイカ+1枚とBB、RBのうちいずれか一方のみが同時当選する構成であっても良い。
また、本実施例では、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが入賞ラインL1、L2、L3に揃いやすく、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが入賞ラインL4、L5に揃いやすくなっているが、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選しているか、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しているか、によって揃いやすい入賞ラインが異なる構成であれば良く、例えば、一方の場合に特定の入賞ラインに揃いやすく、他方の場合に特定の入賞ラインとは異なる入賞ラインに揃いやすい構成であっても良い。
また、本実施例では、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行い、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行うようになっているが、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL1、L2、L3のみに揃える制御を行い、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインL4、L5のみに揃える制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、内部抽選においてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値に占めるBB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値の比率と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるBB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができるようになっているが、内部抽選においてスイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるBB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率と、スイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値に占めるBB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしても良い。
また、内部抽選においてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるBB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカの当選確率の合算値に占めるBB+スイカ+1枚、RB+スイカの当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしても良い。
また、内部抽選においてスイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカの当選確率の合算値に占めるBB+スイカ+1枚、RB+スイカの当選確率の合算値の比率と、スイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるBB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしても良い。
また、本実施例では、内部抽選においてBB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値に占めるBB+スイカの当選確率の合算値の比率と、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるBB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてBB+スイカ、RB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによってBB及びRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができるようになっているが、内部抽選においてBB+スイカ+1枚、RB+スイカの当選確率の合算値に占めるBB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率と、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるBB+スイカの当選確率の合算値の比率と、が異なる確率にてBB+スイカ、RB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、BB+スイカ+1枚、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによってBB及びRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができるようにしても良い。
また、本実施例では、内部抽選において、設定値が1〜3の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率よりも設定値が4〜6の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようになっているが、内部抽選において、設定値が1〜3の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ、BB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値の比率よりも設定値が4〜6の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ、BB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようにしても良い。
また、設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか一方の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値の比率よりも設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか他方の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカの当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようにしても良い。
また、設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか一方の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカの当選確率の合算値の比率よりも設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか他方の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカの当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようにしても良い。
また、設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか一方の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率よりも設定値が1〜3または設定値が4〜6のいずれか他方の場合におけるスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてスイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御することで、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようにしても良い。
また、本実施例では、BBが当選しているか否かに関わらず、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようになっているが、内部抽選において、設定値が1〜3の場合におけるBB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるBB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率よりも設定値が4〜6の場合におけるBB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるBB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値の比率が高くなる確率にてBB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の抽選を行い、かつ設定値が1〜3の場合におけるスイカ、スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚の当選確率の比率と、設定値が4〜6の場合におけるスイカ、スイカ+1枚の当選確率の合算値に占めるスイカ+1枚の当選確率の比率と、が同じとなる確率にてスイカ、スイカ+1枚の抽選を行い、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合と、で優先して揃える入賞ラインが異なるように制御するようにしても良く、このようにすることで、BBまたはRBが同時に当選していることを条件に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインの違いによって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができるようになる。
また、本実施例では、設定値が設定1〜3の場合と設定4〜6の場合とで「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすい入賞ラインが異なるようになっているが、有利度の異なる複数種類の設定値のうち少なくとも1の設定値と他の少なくとも1の設定値とで「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすい入賞ラインが異なるものであれば良い。
また、本実施例では、BBまたはRBが当選している場合において、入賞ラインL1〜L5のうち、BB及びRBのうちでより有利度の高いBBが当選している場合で、かつ設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されている場合に「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすい入賞ラインL4、L5に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすくすることで、BBまたはRBが当選している可能性が高く、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性が高く、かつ有利度の高い設定値が設定されている可能性が高い旨を示唆するようになっており、スイカが入賞した際に、有利な状態であることに対する遊技者の期待度にメリハリを持たせることができることから好ましいが、BBまたはRBが当選している場合において、入賞ラインL1〜L5のうち、BB及びRBのうちでより有利度の高いBBが当選している場合、或いは設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されている場合の少なくともいずれか一方の場合に「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすい入賞ラインとは異なる入賞ラインに、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすくすることで、BBまたはRBが当選している可能性が高い旨が示唆されない場合でも、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性或いは有利度の高い設定値が設定されている可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されることとなり、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性或いは有利度の高い設定値が設定されている可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されない場合でも、BBが当選している可能性が高い旨が示唆されることとなるため、一方では不利な可能性が示唆されても他方で有利な可能性を期待させることができる。
また、BB及びRBのうちでより有利度の高いBBが当選している場合において、入賞ラインL1〜L5のうち、BBまたはRBが当選している場合、或いは設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されている場合の少なくともいずれか一方の場合に「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすい入賞ラインとは異なる入賞ラインに、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすくすることで、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性が高い旨が示唆されない場合でも、BBまたはRBが当選している可能性或いは有利度の高い設定値が設定されている可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されることとなり、BBまたはRBが当選している可能性或いは有利度の高い設定値が設定されている可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されない場合でも、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性が高い旨が示唆されることとなるため、一方では不利な可能性が示唆されても他方で有利な可能性を期待させることができる。
また、設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されている場合において、入賞ラインL1〜L5のうち、BBまたはRBが当選している場合、或いはBB及びRBのうちでより有利度の高いBBが当選している場合の少なくともいずれか一方の場合に「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすい入賞ラインとは異なる入賞ラインに、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃いやすくすることで、有利度の高い設定値が設定されている可能性が高い旨が示唆されない場合でも、BBまたはRBが当選している可能性或いはRBよりも有利度の高いBBが当選している可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されることとなり、BBまたはRBが当選している可能性或いはRBよりも有利度の高いBBが当選している可能性の少なくとも一方の可能性が高い旨が示唆されない場合でも、有利度の高い設定値が設定されている可能性が高い旨が示唆されることとなるため、一方では不利な可能性が示唆されても他方で有利な可能性を期待させることができる。
また、本実施例では、図25(a)及び(b)−(4)に示すように、内部抽選においてBB+スイカ、RB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(A+B+C+D)に占めるBB+スイカ、BB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(A+B)よりもBB+チェリー、RB+チェリーの当選確率の合算値(G+H)に占めるBB+チェリーの当選確率の合算値(G)の比率が高くなる確率にてBB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚、BB+チェリー、RB+チェリーの抽選を行っている。
これにより、スイカと同時に当選している場合よりもチェリーと同時に当選している場合の方がBB、すなわちRBよりも多くのメダルの獲得が期待できる特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、スイカが入賞したか、チェリーが入賞したか、によってBB及びRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、入賞した小役からBBが当選しているか、RBが当選しているか、を判別することは不可能であり、スイカが入賞した場合でも、BB及びRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、図25(a)及び(b)−(5)に示すように、内部抽選においてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカ、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(A+B+C+D+E+F)に占めるBB+スイカ、RB+スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚の当選確率の合算値(A+B+C+D)よりもチェリー、BB+チェリー、RB+チェリーの当選確率の合算値(G+H+I)に占めるBB+チェリー、RB+チェリーの当選確率の合算値(G+H)の比率が高くなる確率にてスイカ、BB+スイカ、RB+スイカ、RB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚、チェリー、BB+チェリー、RB+チェリーの抽選を行っている。
これにより、スイカが入賞した場合よりもチェリーが入賞した場合の方が特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、スイカが入賞したか、チェリーが入賞したか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。
さらに、入賞した小役から特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、スイカが入賞した場合でも、特別役の当選に対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、図16に示すように、いずれの特別役も当選していない場合には、1枚が当選する際に必ず特別役と同時に当選し、1枚が単独で当選することがなく、1枚が入賞することでいずれかの特別役の当選が確定することとなり、スイカが入賞したか、チェリーが入賞したか、1枚が入賞したか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度をより大きく変化させることができる。
また、既存機種のプログラムを用いて新しい機種の開発を行う際に、特別役と同時当選する確率が高い小役の払出枚数が大きいと、その確率を変更した場合にメダルの払出率が大きく影響してしまい、他の小役を含めて確率を調整する必要があるが、本実施例では、特別役と同時に当選する小役のうち払出枚数の比較的少ない1枚またはチェリーと特別役が同時に当選する確率が、それよりも払出枚数の多いスイカまたはベルと特別役が同時に当選する確率よりも高く設定されているので、特別役と同時当選する確率が相対的に高い1枚やチェリーの当選確率を大きく変更した場合でも、これら1枚やチェリーの払出枚数によりメダルの払出率が大きく影響してしまうことを極力防止できる。特に本実施例では、1枚の入賞に伴う払出枚数及びチェリーの入賞に伴う払出枚数が1ゲームを開始するための条件となる賭数の設定に必要な3枚以下であるため、メダルの払出率への影響をより限定的なものにできる。
また、本実施例では、小役のうちチェリーについては、右リールの停止位置のみで入賞が判定されるので、全リールの停止位置の組み合わせによって入賞か否かが判定される小役と比較してリールの停止位置、特に入賞の判定とは直接関係のないリール(左リール、中リール)における停止位置の自由度が高い。そして、本実施例では、チェリー、すなわち右リールの停止位置のみで入賞か否かが判定される小役と特別役とが同時に当選するので、全リールの停止位置に対象図柄を引き込む必要のある小役が同時に当選する場合に比較してチェリーが当選した際に導出されるチャンス目やリーチ目の設計を容易に行うことができる。
また、本実施例では、後述のようにスイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行い、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行うようになっており、スイカを取りこぼした場合であっても、BBまたはRBが当選している可能性、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性、有利度の高い設定値が設定されている可能性の違いを判別できるようになっているが、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃う割合、チャンス目がL4、L5に揃う割合が、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合と、で等しくなるように制御しても良く、このようにすることで、スイカが入賞した場合には、BBまたはRBが当選している可能性、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性、有利度の高い設定値が設定されている可能性の違いを判別できるのに対して、スイカを取りこぼした場合には、BBまたはRBが当選している可能性、RBよりも有利度の高いBBが当選している可能性、有利度の高い設定値が設定されている可能性の違いを判別することができなくなるため、スイカを取りこぼさずにゲームを行った場合の興趣を高めることが可能となる。
また、サブCPU91aは、小役の当選時に、その旨を報知する小役告知演出を実行する。小役告知演出は、特別役に当選していないときよりも特別役に当選しているときの方が高い割合で実行されるため、小役告知演出が実行されることで、特別役に当選している可能性が示唆されることとなる。
また、小役告知演出は、第1の小役告知演出と第2の小役告知演出があり、サブCPU91aは、小役告知演出を実行する際に、その一方を選択し、選択した種類の小役告知演出を実行する。この際、特別役に当選している場合には、特別役が当選していない場合よりも第2の小役告知演出が選択される比率が高いので、第2の小役告知演出が実行されると、第1の小役告知演出が実行された場合よりもさらに特別役に当選している可能性が高い旨が示唆されることとなる。
また、スイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方が第2の小役告知演出が選択される比率が高いので、スイカの当選時に、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインが示唆するBBまたはRBが当選している可能性、RB有利度の高いBBが当選している可能性、有利度の高い設定値が設定されている可能性と、小役告知演出の種類と、がリンクし、これらリールの表示態様と演出によってBBまたはRBの当選、RBより有利度の高いBBの当選、有利度の高い設定値が設定されていることに対する遊技者の期待感を相乗的に高めることができる。
また、サブCPU91aは、小役告知演出を実行する際に、その開始タイミングを選択し、選択したタイミングから小役告知演出を開始する。開始タイミングは、ゲーム開始時、第1停止時、第2停止時、第3停止時の4つのタイミングであり、特別役が当選している場合には、第3停止時が選択される比率が最も高く、次いで第2停止時、第1停止時、ゲーム開始時の順でその比率が下がるので、第3停止時から開始した場合に、最も特別役に当選している可能性が高い旨が示唆され、第3停止時、第2停止時、第1停止時の順でその可能性は下がる。
また、スイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方が第3停止時、第2停止時が選択される比率が高いので、スイカの当選時に「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが揃った入賞ラインが示唆するBBまたはRBが当選している可能性、RBよい有利度の高いBBが当選している可能性、有利度の高い設定値が設定されている可能性と、小役告知演出の開始タイミングと、がリンクし、これらリールの表示態様と演出の開始タイミングによってBBまたはRBの当選、RBより有利度の高いBBの当選、有利度の高い設定値が設定されていることに対する遊技者の期待感を相乗的に高めることができる。
従来のスロットマシンでは、取りこぼす可能性のある特定役の当選時に用いるリールの停止制御パターンと、いずれの役も当選していない場合に用いるリールの停止制御パターンと、を異なるものとし、特定役を取りこぼした際に、いずれの役も当選していない場合には停止することのない特定の停止態様を停止させることによって、リールの停止態様に変化を持たせるものがあるが、同じタイミングで停止操作を行って特定役を取りこぼした際に停止する特定の停止態様が1種類しかなく、リールの停止態様が単調となってしまうという問題がある。
そこで本実施例では、スイカ、BB+スイカ(BB(1)+スイカ、BB(2)+スイカ、BB(3)+スイカ)、RB+スイカが当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、「スイカ−スイカ−オレンジ」、「スイカ−チェリー−スイカ」、「スイカ−チェリー−スイカ」、「スイカ−チェリー−オレンジ」のいずれかの組み合わせ(以下、チャンス目と呼ぶ)を入賞ラインL4、L5よりも入賞ラインL1、L2、L3に優先して揃える制御を行い、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚(BB(1)+スイカ+1枚、BB(2)+スイカ+1枚、BB(3)+スイカ+1枚)、RB+スイカ+1枚が当選しており、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込めない停止操作位置で停止操作がなされた場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも入賞ラインL4、L5に優先して揃える制御を行うようになっている。
このため、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選している場合にも、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選している場合にも、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせを入賞ラインに引き込むことが可能な停止操作位置で停止操作がなされた場合には、ともに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせ、または「スイカ−スイカ−BAR」の組み合わせが入賞ラインに揃うが、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選している場合、すなわちスイカ、1枚のうちスイカのみが単独で当選してスイカを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃う可能性が高く、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選している場合、すなわちスイカ、1枚の双方が同時に当選してスイカを取りこぼした場合には、チャンス目が入賞ラインL4、L5に揃う可能性が高い。
これにより、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合と、でチャンス目が揃いやすい入賞ラインが異なるため、スイカを取りこぼした際のリールの停止態様を多様化することができる。
尚、チャンス目は、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼしたこと、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼしたことを条件としていずれかの入賞ラインに揃うように制御され、これらの役または役の組み合わせが当選していない場合には、チャンス目がいずれの入賞ラインにも揃わないようになっている。このため、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃うことで、BBまたはRBに当選している可能性が確実に示唆される。
また、本実施例では、前述のようにスイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方がBBまたはRB、すなわち特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって特別役の当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。さらに、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であっても、入賞ラインL4、L5であっても、ともに特別役が当選している可能性が示唆されるが、チャンス目が揃った入賞ラインから特別役が当選しているか否かを判別することは不可能であり、チャンス目がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、特別役が当選していることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、前述のようにスイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方がBB、すなわちRBよりも多くのメダルの獲得が期待できる特別役と同時に当選している割合が高まることとなるため、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によってBB及びRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待度に変化を持たせることができる。さらに、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であっても、入賞ラインL4、L5であっても、ともにBBまたはRBが当選している可能性が示唆されるが、チャンス目が揃った入賞ラインからBBが当選しているか、RBが当選しているか、を判別することは不可能であり、チャンス目がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、BB及びRBのうちより有利度の高いBBの当選に対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
また、本実施例では、前述のようにスイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方が、設定値として設定4〜6、すなわち設定1〜3が設定されている場合よりも遊技者にとって有利な設定値が設定されている割合が高まることとなるため、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によって設定値が遊技者に有利な設定値であるか否かを推測することができる。さらに、チャンス目が揃った入賞ラインから設定値として設定1〜3が設定されているか、設定4〜6が設定されているか、を判別することは不可能であり、チャンス目がいずれの入賞ラインに揃った場合でも、設定1〜6のうちより有利度の高い設定4〜6が設定されていることに対する遊技者の期待感が損なわれてしまうことがない。
尚、本実施例では、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合と、でチャンス目が揃いやすい入賞ラインが変化するようになっているが、表示態様の異なるチャンス目1とチャンス目2を定め、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合と、で出現しやすいチャンス目の種類が変化するようにしても良い。
また、本実施例では、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5よりも高い割合で入賞ラインL1、L2、L3に揃える制御を行い、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3よりも高い割合で入賞ラインL4、L5に揃える制御を行うようになっているが、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL1、L2、L3のみに揃える制御を行い、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合に、チャンス目を入賞ラインL4、L5のみに揃える制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合とで、異なる入賞ラインにチャンス目が導出されやすいようになっているが、スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合とで、異なる入賞ラインにチャンス目が導出されやすいようにしたり、スイカ、BB+スイカ+1枚、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合とで、異なる入賞ラインにチャンス目が導出されやすいようにしたり、スイカ、BB+スイカ、RB+スイカ+1枚が当選してスイカを取りこぼした場合と、スイカ+1枚、BB+スイカ+1枚、RB+スイカが当選してスイカを取りこぼした場合とで、異なる入賞ラインにチャンス目が導出されやすいようにしたりしても良い。
また、本実施例では、スイカと1枚のうちスイカが単独で当選している場合よりもスイカと1枚が同時に当選している場合の方が特別役と同時に当選している割合が高くすることで、チャンス目が揃った入賞ラインが、入賞ラインL1、L2、L3であるか、入賞ラインL4、L5であるか、によってBBまたはRBの当選、RB有利度の高いBBの当選、有利度の高い設定値が設定されていることに対する遊技者の期待度に変化を持たせるようにしているが、例えば、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃ったときに、後述するRTへ移行するとともに、チャンス目が入賞ラインL1、L2、L3に揃ったときに第1のRTへ移行し、チャンス目が入賞ラインL4、L5に揃ったときに第1のRTとは有利度(RTの終了条件、再遊技役の当選確率、当選役の種類報知の有無または報知割合など)が異なる第2のRTへ移行する構成としても良く、このような構成とすることで、スイカを取りこぼした際に、リールの表示態様が多様化するばかりでなく、同じチャンス目が入賞ラインに揃う表示態様であっても、スイカが単独で当選している場合においてスイカを取りこぼした際に移行する可能性のあるRTと、スイカ+1枚が当選している場合においてスイカを取りこぼした際に移行する可能性のあるRTと、で有利度を変化させることができる。
本実施例では、再遊技役が内部抽選及び入賞の対象となる遊技状態として、再遊技役の当選確率のそれぞれ異なる、通常遊技状態、RT(1)、RT(2)、RT(3)、RT(4)が定められている。
このうち通常遊技状態は、RT(1)、RT(2)、RT(3)、RT(4)以外の遊技状態であり、図17〜図24に示すように、再遊技役の当選確率がRT(2)〜(4)よりも低確率であるが、RT(1)よりも再遊技役の当選確率が高確率であり、特にRT(1)よりもリプレイ(2)+リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1)の当選確率が高確率である遊技状態(リプレイ(1):15722/65536、リプレイ(2)+リプレイ(1):615/65536、リプレイ(3)+リプレイ(1):74/65536)である。尚、通常遊技状態においてBB(1)、RBが持ち越されている場合には、特別役+一般役が内部抽選の対象外となるが、図17及び図18に示すように、内部抽選の対象外となる特別役+一般役の判定値数が対応する一般役の判定値数に加算された判定値数が用いられるため、通常遊技状態においてはBB(1)、RBが持ち越されているか否かに関わらず、一般役の当選確率は同じ確率となる。通常遊技状態は、図26に示すように、RT(1)を規定ゲーム数消化してRT(1)が終了したとき、RT(1)〜(3)においてBB(1)またはRBが当選したときに移行する。この際、RTワークのRTフラグとして通常遊技状態を示す[00]が格納される。そして、通常遊技状態は、BB(2)またはBB(3)が当選したとき、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞したとき、BB(1)またはRBが入賞したとき、のいずれかの契機で終了する。
RT(1)は、図17及び図19に示すように、特別役及び小役の抽選確率が通常遊技状態と同じであるが、再遊技役の当選確率が通常遊技状態よりも低確率となり、さらにリプレイ(2)+リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1)の当選確率が通常遊技状態よりも低確率となる遊技状態(リプレイ(1):8972/65536、リプレイ(2)+リプレイ(1):25/65536、リプレイ(3)+リプレイ(1):10/65536)である。リプレイ(2)はリプレイ(2)+リプレイ(1)が当選していることを条件に入賞し、リプレイ(3)はリプレイ(3)+リプレイ(1)が当選していることを条件に入賞するとともに、後述のようにリプレイ(2)、リプレイ(3)が入賞することで、遊技者にとって有利となるRT(2)、RT(3)に移行することとなるため、RT(1)は通常遊技状態よりもRT(2)、RT(3)へ移行しにくく、通常遊技状態よりも不利な遊技状態である。また、RT(1)は、通常遊技状態、RT(2)〜(4)よりも移行する割合が高く、さらに通常遊技状態、RT(2)〜(4)よりも他の遊技状態へ移行する割合が低い遊技状態、すなわち遊技者がゲームを行う場合において、通常遊技状態、RT(1)〜(4)のうち最も大きな割合を占める遊技状態である。
RT(1)は、図26に示すように、BBまたはRBが終了したときに移行する。この際、RTワークのRTフラグとしてRT(1)を示す[01]が格納される。そして、RT(1)は、BB(1)〜BB(3)、RBが当選したとき、RT(1)に移行後規定ゲーム数(BB終了後は1000ゲーム、RB終了後は800ゲーム)消化したとき、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞したとき、のいずれかの契機で終了する。
詳しくは、図27に示すように、BB、RBの最終ゲームが終了したタイミング、すなわちRBがメダルの払出を伴わずに終了した場合(本実施例では、BBは必ず小役の入賞で終了するため、メダルの払出を伴わずに終了することはない)には、全てのリールが停止したタイミングで、BB、RBがメダルの払出を伴って終了した場合には、メダルの払出が完了したタイミングで、RTフラグを[00]からRT(1)を示す[01]に更新し、RT残りゲーム数に規定ゲーム数(BB終了後であれば1000、RB終了後であれば800)を格納し、RT(1)に移行させる。
RT(1)に制御されている間、1ゲームが終了したタイミング、すなわちメダルの払出を伴わないゲームであれば全てのリールが停止したタイミングで、メダルの払出を伴うゲームであればメダルの払出が完了したタイミングで、RT残りゲーム数を1減算する。
そして規定ゲーム数消化してRT(1)が終了する場合には、規定ゲーム数が経過した最終ゲーム、すなわちRTの残りゲーム数が[0000]となったゲームが終了したタイミングで、RTフラグを[01]から通常遊技状態を示す[00]に更新し、RT(1)を終了させて通常遊技状態に移行させる。また、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞してRT(1)が終了する場合には、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞したゲームが終了したタイミングで、RTフラグを[01]からRT(2)を示す[02]またはRT(3)を示す[03]に更新するとともに、RT残りゲーム数を[0000]に更新し、RT(1)を終了させてRT(2)またはRT(3)に移行させる。また、BB(1)またはRBが当選してRT(1)が終了する場合には、BB(1)またはRBが内部抽選で当選したタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTフラグを[01]から通常遊技状態を示す[00]に更新するとともに、RT残りゲーム数を[0000]に更新し、RT(1)を終了させて通常遊技状態に移行させる。また、BB(2)またはBB(3)が当選してRT(1)が終了する場合には、BB(2)またはBB(3)が内部抽選で当選したタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTフラグを[01]からRT(4)を示す[04]に更新するとともに、RT残りゲーム数を[0000]に更新し、RT(1)を終了させてRT(4)に移行させる。
RT(2)は、図17、図19及び図20に示すように、特別役及び小役の抽選確率が通常遊技状態と同じであるが、再遊技役の当選確率が通常遊技状態及びRT(1)よりも高確率となり、通常遊技状態やRT(1)よりも1ゲームあたりのメダルの払出率(対象となる役の当選確率×払出枚数の合計値/1ゲームに必要な賭数)が高く、通常遊技状態及びRT(1)よりも有利な遊技状態(リプレイ(1):40004/65536、リプレイ(2)+リプレイ(1):15/65536、リプレイ(3)+リプレイ(1):664/65536)である。RT(2)は、図26に示すように、リプレイ(2)が入賞したときに移行する。この際、RTワークのRTフラグとしてRT(2)を示す[02]が格納される。そして、RT(2)は、BB(1)〜BB(3)、RBが当選したとき、リプレイ(3)が入賞したとき、のいずれかの契機で終了する。
詳しくは、通常遊技状態、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態でリプレイ(2)が入賞した場合には、そのゲームが終了したタイミング、すなわちリプレイ(2)はメダルの払出を伴わないので、全てのリールが停止したタイミングで、RTフラグを[00]または[01]からRT(2)を示す[02]に更新し、RT(2)に移行させる。尚、リプレイ(2)と特別役が同時に当選した場合には、リプレイ(2)が入賞しても当選した特別役に応じた遊技状態に移行させる。
そして、BB(1)またはRBが当選してRT(2)が終了する場合には、BB(1)またはRBが内部抽選で当選したタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTフラグを[02]から通常遊技状態を示す[00]に更新し、RT(2)を終了させて通常遊技状態に移行させる。また、BB(2)またはBB(3)が当選してRT(2)が終了する場合には、BB(2)またはBB(3)が内部抽選で当選したタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTフラグを[02]からRT(4)を示す[04]に更新し、RT(2)を終了させてRT(4)に移行させる。また、リプレイ(3)が入賞してRT(2)が終了する場合には、リプレイ(3)が入賞したゲームが終了したタイミングで、RTフラグを[02]からRT(3)を示す[03]に更新し、RT(2)を終了させてRT(3)に移行させる。
RT(3)は、図17、図19〜図21に示すように、特別役及び小役の抽選確率が通常遊技状態と同じであるが、再遊技役の当選確率が通常遊技状態、RT(1)及びRT(2)よりも高確率となり、通常遊技状態やRT(1)、さらにRT(2)よりも1ゲームあたりのメダルの払出率が高く、通常遊技状態、RT(1)及びRT(2)よりも有利な遊技状態(リプレイ(1):44504/65536、リプレイ(2)+リプレイ(1):15/65536、リプレイ(3)+リプレイ(1):8/65536)である。RT(3)は、図26に示すように、リプレイ(3)が入賞したときに移行する。この際、RTワークのRTフラグとしてRT(3)を示す[03]が格納される。そして、RT(3)は、BB(1)〜BB(3)、RBが当選したときに終了する。
詳しくは、通常遊技状態、RT(1)においていずれの特別役も当選していない状態、またはRT(2)においてリプレイ(3)が入賞した場合には、そのゲームが終了したタイミング、すなわちリプレイ(3)はメダルの払出を伴わないので、全てのリールが停止したタイミングで、RTフラグを[00]、[01]または[02]からRT(3)を示す[03]に更新し、RT(3)に移行させる。尚、リプレイ(3)と特別役が同時に当選した場合には、リプレイ(3)が入賞しても当選した特別役に応じた遊技状態に移行させる。
そして、BB(1)またはRBが当選してRT(3)が終了する場合には、BB(1)またはRBが内部抽選で当選したタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTフラグを[03]から通常遊技状態を示す[00]に更新し、RT(3)を終了させて通常遊技状態に移行させる。また、BB(2)またはBB(3)が当選してRT(3)が終了する場合には、BB(2)またはBB(3)が内部抽選で当選したタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTフラグを[03]からRT(4)を示す[04]に更新し、RT(3)を終了させてRT(4)に移行させる。
RT(4)は、図17〜図19、図22及び図24に示すように、特別役及び小役の抽選確率(ただし、持越中は特別役の抽選は行わない)が通常遊技状態と同じであるが、再遊技役の当選確率が通常遊技状態やRT(1)よりも高確率となり、通常遊技状態やRT(1)よりも1ゲームあたりのメダルの払出率が高く、通常遊技状態及びRT(1)よりも有利な遊技状態(リプレイ(1):25004/65536、リプレイ(2)+リプレイ(1):15/65536、リプレイ(3)+リプレイ(1):8/65536)である。特に本実施例では、図22及び図23に示すように、RT(4)における再遊技役の当選確率が設定値に関わらず、共通の当選確率となっている。尚、RT(4)においてBB(2)(3)が持ち越されている場合には、特別役+一般役が内部抽選の対象外となるが、図22及び図23に示すように、内部抽選の対象外となる特別役+一般役の判定値数が対応する一般役の判定値数に加算された判定値数が用いられるため、RT(4)においてはBB(2)(3)が持ち越されているか否かに関わらず、一般役の当選確率は同じ確率となる。RT(4)は、図26に示すように、BB(2)またはBB(3)が当選したときに移行する。この際、RTワークのRTフラグとしてRT(4)を示す[04]が格納される。そして、RT(4)は、BB(2)またはBB(3)が入賞したときに終了する。ただし、RT(4)中に設定変更がなされた場合には、後述するようにBB(2)またはBB(3)が当選せずにBB(1)またはRBが当選したときにも終了する。
詳しくは、図28に示すように、通常遊技状態、RT(1)〜(3)においていずれの特別役も当選していない状態においてBB(2)またはBB(3)が当選した場合(図中ではRT(3)において当選した場合)には、BB(2)またはBB(3)が内部抽選で当選したタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTフラグを[00]、[01]、[02]または[03]からRT(4)を示す[04]に更新し、RT(4)に移行させる。
そして、BB(2)またはBB(3)が入賞してRT(4)が終了する場合には、BB(2)またはBB(3)が入賞したゲームが終了したタイミング、すなわちBB(2)またはBB(3)はメダルの払出を伴わないので、全てのリールが停止したタイミングで、RTフラグを[04]から[00]に更新し、RT(4)を終了させる。また、後述するようにRT(4)において設定値が変更されると、特別役の当選フラグが消去されるものの、RT(4)は維持されるが、この場合には、その後、BB(2)またはBB(3)が当選した場合であれば、これら当選したBB(2)またはBB(3)が入賞した際にRT(4)が終了するようになっており、BB(2)またはBB(3)が入賞したゲームが終了したタイミング、すなわちBB(1)〜(3)、RBはメダルの払出を伴わないので、全てのリールが停止したタイミングで、RTフラグを[04]から[00]に更新し、RT(4)を終了させる。一方、BB(2)またはBB(3)が当選せずにBB(1)またはRBが当選した場合には、これらBB(1)またはRBが内部抽選で当選したタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTフラグを[04]から通常遊技状態を示す[00]に更新し、RT(4)を終了させて通常遊技状態に移行させる。
尚、設定変更後も維持されるRT(4)では、RT(2)(3)へ移行するリプレイ(2)(3)(リプレイ(2)+リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1))が単独で当選することがなく、必ず特別役と同時に当選することとなるため、設定変更後のRT(4)は、BB(2)またはBB(3)が入賞するか、BB(1)またはRBが当選すること以外の契機で終了することはない。すなわちRT(4)は、その間に設定変更がなされてBB(2)またはBB(3)の当選フラグが消去されても、その後、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞し、RT(2)またはRT(3)に移行することに伴って終了することはない。
このように本実施例では、BB、RBの終了後、メダルの払出率の高いRT(2)、RT(3)へ移行するリプレイ(2)(リプレイ(2)+リプレイ(1))、リプレイ(3)(リプレイ(3)+リプレイ(1))の当選確率が通常遊技状態よりも低い遊技者にとって不利なRT(1)に移行するが、RT(1)は、開始後から規定ゲーム数に到達することで終了し、リプレイ(2)、リプレイ(3)の当選確率がRT(1)よりも高い通常遊技状態、すなわちメダル払出率の高いRT(2)、RT(3)へ移行しやすい遊技状態へ移行するため、BB、RBの終了後、特別役も当選せず、RT(2)、RT(3)へ移行しない状態が続いても遊技を続けようとする遊技者の意欲を持続させることができるようになっている。
尚、本実施例では、RT(1)の消化ゲーム数が規定ゲーム数に到達し、RT(1)が終了した後、メダル払出率の高いRT(2)、RT(3)へ移行しやすい通常遊技状態へ移行する構成であるが、RT(1)が終了した後、再遊技役の当選確率がRT(1)よりも高く、メダルの払出率がRT(1)よりも高い通常遊技状態へ移行させる構成としても良く、このようにした場合でも、BB、RBの終了後、特別役も当選せず、RT(2)、RT(3)へ移行しない状態が続いても遊技を続けようとする遊技者の意欲を持続させることができる。
本実施例では、BB(2)、BB(3)のいずれかが当選したときに、通常遊技状態及びRT(1)よりも再遊技役の当選確率が高まるRT(4)に移行するようになっており、再遊技役の入賞頻度が高くなることにより、特別役の当選に対する期待感を高めることができる。また、再遊技役と特別役とが同時に当選した場合には、特別役を構成する図柄の組み合わせよりも再遊技役を構成する図柄の組み合わせを入賞ラインに対して優先的に引き込む制御が行われるようになっており、特別役が当選していてもその特別役を構成する図柄の組み合わせが揃いづらく、特別役が当選しているか否かの判別が困難となるため、特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に持続させることができる。
また、本実施例では、特別役のうちBB(2)、BB(3)が当選したときのみRT(4)に移行し、BB(1)、RBが当選したときにはRT(4)に移行せず、通常遊技状態に移行するので、RT(1)や通常遊技状態において再遊技役の入賞頻度が高くない状況であっても特別役の当選が否定されてしまうことがない。
尚、本実施例では、BB(2)、BB(3)が当選したときにRT(4)に移行し、BB(1)、RBが当選したときには通常遊技状態に移行する構成であるが、全ての特別役について当選時にRT(4)に移行する構成であっても良い。
また、BB(2)、BB(3)が当選したときに、RT(4)に移行し、BB(1)、RBが当選したときには、通常遊技状態やRT(1)よりも再遊技役の当選確率が高く、さらにRT(4)と再遊技役の当選確率の異なるRT(5)に移行するようにしても良い。このような構成とすることで、再遊技役の入賞頻度が高まることによって特別役の当選に対する期待感を高められるうえに、その入賞頻度から当選している可能性のある特別役の種類を推測することが可能となる。
本実施例では、前述したように設定変更時にRAM41cの初期化を行う際に、現在の遊技状態がRT(1)〜(4)のいずれかである場合にその旨を示すRTフラグが格納されるRTワークが初期化されないようになっており、RT(1)〜(4)中において設定変更がなされた場合でも、設定変更後もRTフラグが維持され、設定変更後は、内部抽選が変更後の設定値に基づいて行われるものの設定変更前に制御されていたRT(1)〜(4)に継続して制御するようになっている。また、RT(1)は規定ゲーム数の消化で終了するが、RT(1)の消化ゲーム数を計数するためのRT残りゲーム数も、設定変更時に初期化されることのないRTワークに格納されているため、RT(1)中において設定変更がなされた場合には、RT(1)が維持されるだけでなく、設定変更前の消化ゲーム数についても維持され、設定変更後は、変更前の消化ゲーム数から計数が再開されるようになっている。
一般的なスロットマシンでは、設定値が変更されることにより、その時点の遊技状態も含めてゲームの制御に関わるデータが初期化され、設定変更前の状態を反映させずにリセットしているが、遊技状態が特定の状態である場合に、変更前の状態を継続するようにしたスロットマシンも提案されている。
しかしながら、本実施例のように特別役の当選と同時にRT(1)や通常遊技状態よりも再遊技役の当選確率が高いRT(4)に移行するスロットマシンにおいて、上述のように設定変更後、変更前の遊技状態を継続する構成とした場合には、設定変更後、特別役の当選も引き継いでしまうこととなるため、設定変更操作を行うことによって特別役の当選をクリアすることができなくなってしまうという問題がある。
これに対して本実施例では、前述したように設定変更時にRAM41cの初期化を行う際に、現在の遊技状態がRT(1)〜(4)のいずれかである場合にその旨を示すRTフラグが格納されるRTワークは初期化されずに、内部当選フラグが格納される一般ワークは初期化されるようになっており、特別役(BB(2)(3))が当選したときに移行するRT(4)において設定変更がなされた場合には、設定変更後、新たな設定値に基づく内部抽選の確率が適用されるが、図29に示すように、設定変更前のRT(4)、すなわち再遊技役の当選確率が高い状態が維持されたうえで、設定変更前に当選し、持ち越されていた特別役の当選フラグはクリアされるようになっており、特別役の当選時に移行するRT(4)において設定変更がなされ、その後もRT(4)を維持する構成とした場合でも特別役の当選を無効化することができる。
また、RT(4)中に設定変更がなされると、変更後も再遊技役の当選確率が高いままの状態、すなわち再遊技役の当選確率だけみれば、特別役が持ち越されている場合と同じ状態が維持されるので、スロットマシンが設置された遊技店の開店時に、再遊技役が高い頻度で入賞することで、前日から特別役の当選が持ち越されている可能性が示唆されるため、朝一、再遊技役の入賞頻度によって遊技者の期待感を高めることができる。また、例え、設定変更されていて特別役の当選フラグが消去されている場合であっても、再遊技役の入賞頻度が高い状態が維持されているため、遊技を継続しようとする遊技者の意欲を持続させることができる。
また、本実施例では、図30に示すように、1ゲームが終了するタイミング、すなわちメダルの払出を伴わないゲームであれば全てのリールが停止するタイミング、メダルの払出を伴うゲームであれば全てのリールが停止し、メダルの払出が完了するタイミングよりも前に、設定変更がなされると、設定変更されたために中断したゲームが再開されるのではなく、賭数を設定可能な状態、すなわちゲームが終了したときと同じ状態となる。
一方、RT(4)へ移行する契機となるBB(2)(3)が当選したゲームにおいて、図28に示すように、BB(2)(3)が当選したタイミング、すなわち内部抽選のタイミングで、当該ゲームの終了を待たずに、RTワークにRT(4)を示すRTフラグを格納するようになっている。
このため、本実施例では、図30に示すように、RT(4)へ移行する契機となるBB(2)(3)が当選したゲームにおいて、そのゲームが終了する前に設定変更がされても、RTワークに格納されたRT(4)を示すRTフラグが維持されるようになり、設定変更後は、中断されたゲームから再開されることはないが、RT(4)に移行した状態となる。
このように本実施例では、RT(4)へ移行する契機となるBB(2)(3)が当選したゲームにおいて、そのゲームが終了する前に設定変更を行うことによっても、意図的にRT(4)への移行を妨げることが不可能となり、意図的に遊技者にとって不利な状態とすることが不可能となるため、ゲームの公平性を保つことができる。
本実施例では、RT(4)へ移行する契機となるBB(2)(3)が当選したゲームにおいて、BB(2)(3)の当選したタイミングでRTワークにRT(4)を示すRTフラグを格納することで、BB(2)(3)が当選したゲームにおいて、そのゲームが終了する前に設定変更を行った場合でも、設定変更後、RT(4)から再開させることができるようになっており、BB(2)(3)の当選フラグが設定変更時に当選していた旨を記憶したり、設定変更後、設定変更時のBB(2)(3)の当選フラグの当選状況を確認してRT(4)に移行させる処理などを行うことなく、設定変更後、RT(4)から再開させることができる。
また、BB(2)(3)が当選して移行するRT(4)は、その後、設定変更がされなければ、移行する契機となったBB(2)(3)が入賞することで終了するようになっている。また、設定変更後も維持されるRT(4)では、特別役が当選していない状態であるが、この状態で再びBB(2)(3)が当選した場合には、そのままRT(4)の状態を維持し、設定変更前と同様にBB(2)(3)が入賞することで終了するようになっている。このため、RT(4)は、途中で設定変更がされても、その後BB(2)(3)が当選した場合には、BB(2)(3)が入賞するという共通の終了条件が成立することで終了するので、このような場合には、RT(4)を終了させるための処理を共通化することが可能となり、メインCPU41aの処理プログラムの容量を削減することができる。
また、設定変更後のRT(4)では、BB(1)、RBが当選した場合に通常遊技状態に移行するようになっており、BB(2)(3)が当選した場合には必ずRT(4)に移行し、BB(1)、RBが当選した場合には必ず通常遊技状態に移行することとなるため、滞在している遊技状態に関わらず、特別役が当選した際にRTに移行させる処理を共通化することが可能となり、メインCPU41aの処理プログラムの容量を削減することができる。
また、設定変更後のRT(4)では、設定変更後も維持されるRT(4)では、RT(2)(3)へ移行するリプレイ(2)(3)(リプレイ(2)+リプレイ(1)、リプレイ(3)+リプレイ(1))が単独で当選することがなく、必ず特別役と同時に当選することとなるため、設定変更後のRT(4)は、BB(2)またはBB(3)が入賞するか、BB(1)またはRBが当選すること以外の契機で終了することはない。すなわちRT(4)は、その間に設定変更がなされてBB(2)またはBB(3)の当選フラグが消去されても、その後、リプレイ(2)またはリプレイ(3)が入賞し、RT(2)またはRT(3)に移行することに伴って終了することはないので、設定変更が途中でなされたか否かに関わらずRT(4)を終了させるための処理を共通化することが可能となり、メインCPU41aの処理プログラムの容量を削減することができる。
また、RT(4)以外の遊技状態では、リプレイ(2)(3)が単独で当選することがあるのに対して、設定変更後のRT(4)では、リプレイ(2)(3)が必ず特別役と同時に当選していることとなり、設定変更後のRT(4)では、リプレイ(2)(3)が入賞することによって特別役の当選が確定するので、リプレイ(2)(3)が入賞したときの遊技状態に応じて特別役の当選に対する期待感にメリハリを付けることができる。
尚、本実施例では、設定変更後も維持されるRT(4)で、BB(1)、RBが当選した場合に通常遊技状態に移行するようになっているが、設定変更後のRT(4)においてBB(1)、RBが当選してもRT(4)が終了することがない構成、すなわち設定変更後のRT(4)は、いずれかの特別役が入賞すること以外の契機で終了することがない構成としても良く、このようにすることで、RT(4)は、途中で設定変更がされたか否かに関わらず、必ずいずれかの特別役が入賞するという共通の終了条件が成立することで終了することとなるので、設定変更が途中でなされたか否かに関わらずRT(4)を終了させるための処理を共通化することが可能となり、メインCPU41aの処理プログラムの容量を削減することができる。
また、本実施例では、特別役が当選した際に移行するRTとしてRT(4)のみが定められているが、上述した変形例のようにBB(2)(3)が当選した際にRT(4)に移行するとともに、BB(1)、RBが当選した際に、RT(4)と再遊技役の当選確率の異なるRT(5)に移行する構成とした場合には、設定変更後、RT(4)に制御されている状態で、BB(1)、RBが当選した際にRT(5)に移行し、設定変更後、RT(5)に制御されている状態で、BB(2)(3)が当選した際にRT(4)に移行するようにしても良く、このような構成とすることで、BB(2)(3)が当選した場合には必ずRT(4)に移行し、BB(1)、RBが当選した場合には必ずRT(5)に移行することとなるため、滞在している遊技状態に関わらず、特別役が当選した際にRTに移行させる処理を共通化することが可能となり、メインCPU41aの処理プログラムの容量を削減することができる。
また、本実施例では、設定変更後のRT(4)においてRT(2)(3)へ移行するリプレイ(2)(3)が単独で当選することのない構成であるが、設定変更後のRT(4)においてリプレイ(2)(3)が単独で当選する構成としても良く、このようにすることで設定変更後のRT(4)であってもさらにRT(4)よりも有利なRT(2)(3)へ移行する可能性があるため、RT(2)(3)へ移行することへの期待を持たせることができるとともに、滞在している遊技状態に関わらず、いずれの特別役も当選せずにリプレイ(2)(3)が入賞した際にRTに移行させる処理を共通化することが可能となり、メインCPU41aの処理プログラムの容量を削減することができる。
本実施例では、RT(4)において、設定値に関わらず再遊技役の当選確率として共通の確率が適用されるようになっており、RT(4)において再遊技役の当選確率から設定値を推測することが不可能であり、遊技者が設定値を見抜くためにRT(4)、すなわちRT(1)や通常遊技状態よりもメダルの消費が抑制された状態を遊技者が故意に継続させることを防止できる。
本実施例では、設定変更時においてRTワークに格納されているRTフラグが初期化されることがないため、メダル払出率の高いRT(2)、RT(3)へ移行するリプレイ(2)、リプレイ(3)の当選確率が低く遊技者にとって不利なRT(1)中に設定変更がされても、設定変更後、RT(1)が継続するようになっており、設定変更してもRT(1)を終了させることができないようになっており、設定変更することで意図的にRT(1)を終了させて遊技者にとって有利な通常遊技状態へ移行させることができないようになっている。
また、遊技者にとって有利なRT(2)、(3)、(4)であっても、遊技者にとって不利なRT(1)であっても、その間に設定変更された場合には、設定変更後、変更前のRTが維持されるようになっており、特定のRTは設定変更後も維持するが、他のRTは設定変更後は維持しないということがなく、どのRTに制御されていても設定変更に伴うRAM41cの初期化処理を共通化することが可能となるので、メインCPU41の処理プログラムの容量を削減することができる。
また、RT(1)の消化ゲーム数を計数するRT残りゲーム数は、設定変更に伴って初期化されないRTワークに格納されているため、図27に示すように、設定変更後、RT(1)が引き継がれる場合には、その消化ゲーム数も引き継がれ、設定変更前の消化ゲーム数から計数が再開されるようになっている。
前述のように1ゲームが終了するタイミング、すなわちメダルの払出を伴わないゲームであれば全てのリールが停止するタイミング、メダルの払出を伴うゲームであれば全てのリールが停止し、メダルの払出が完了するタイミングよりも前に、設定変更がなされると、設定変更されたために中断したゲームが再開されるのではなく、図31に示すように、賭数を設定可能な状態、すなわちゲームが終了したときと同じ状態となるが、RT(1)のように消化ゲーム数が規定ゲーム数に到達することで終了するRTにおいては、ゲームの途中(1単位のゲームが終了する前のタイミング)で設定変更がなされた場合に、1単位のゲームが終了していないにも関わらず、設定変更後、消化ゲーム数がカウントされた状態でRTが引き継がれると、ゲームの結果を反映しないまま消化ゲーム数のみを更新させることが可能となるため、意図的に遊技者にとって不利な状態または有利な状態などの特定の遊技状態を設定することが可能となり、ゲームの公平性を害する虞がある。
このため本実施例では、図31に示すように、RT(1)に制御されている間、1ゲームが終了したタイミングでRT残りゲーム数を更新することにより、1ゲームが終了するタイミングよりも前に、設定変更がなされても、そのゲームが終了していなければRT残りゲーム数が更新されず、設定変更後は、設定変更により中断されたゲームの開始前のRT残りゲーム数から計数が再開されるようになっており、RT(1)において1ゲームが終了する前に設定変更されても、当該ゲームの結果を反映しないままRT残りゲーム数のみを更新させることが不可能となり、意図的に遊技者にとって有利な状態(本実施例であれば通常遊技状態)を設定することが不可能となるため、ゲームの公平性を保つことができる。
また、本実施例では、RT(1)に制御されている間、1ゲームが終了したタイミングでRT残りゲーム数を更新することで、1ゲームが終了する前に設定変更を行った場合でも、設定変更後、設定変更により中断されたゲームの開始前のRT残りゲーム数から計数を再開できるようになっており、1ゲームが終了する前に設定変更がされてゲームが中断された場合であっても、単にその時点のRT残りゲーム数を維持するのみで、既に更新されたRT残りゲーム数を元に戻すなどの処理を行うことなく、中断したゲームの開始前までに計数済みのRT残りゲーム数から計数を再開することができる。
本実施例においてサブCPU91aは、複数ゲームにわたり継続し、最終的に特別役に当選しているか否かを示す演出結果を導く連続演出を実行する。
サブCPU91aは、内部抽選の結果に応じて定められた確率に基づいて連続演出を実行するか否かを決定する連続演出抽選を実行し、連続演出抽選に当選した場合に連続演出を実行する。
また、本実施例では、最大引込範囲が4コマであるため、左リールにおいてはBB(1)を構成する「黒7」と、BB(2)、RBを構成する「網7」、BB(3)を構成する「白7」と、を同時に狙うことができず、中リールにおいてBB(1)を構成する「黒7」、BB(2)、RBを構成する「網7」と、BB(3)を構成する「白7」と、を同時に狙うことができず、右リールにおいてはBB(1)、RBを構成する「黒7」と、BB(2)を構成する「網7」、BB(3)を構成する「白7」と、を同時に狙うことができない。このためBB(1)〜(3)、RBは、それぞれ入賞させるための操作手順が異なり、最低でも4通りの操作手順を試行しなければBB(1)〜(3)、RBのいずれも当選していないことを判別することができない。
そして、本実施例では、入賞させるための操作手順がそれぞれ重複しない特別役の数をX、連続演出中の再遊技役の当選確率をY1、連続演出中の小役の当選確率をY2、連続演出の継続ゲーム数をZとした場合に、Z<X+(Y1+Y2)・Zが成立するように連続演出の継続ゲーム数が定められている。本実施例では、前述のようにX=4(BB(1)〜(3)、RB)であり、Y1=1/7.3(最低値)、Y2=1/6であるので、Z<X+(Y1+Y2)・Zが成立するためには、Zは約5.77未満の値である必要があり、そのうち最大の5ゲームにわたり連続演出が継続するようになっている。
このように、本実施例では、連続演出中に特別役を入賞させることが困難となる再遊技役及び小役の当選が期待されるゲーム数((Y1+Y2)・Z)と、入賞させるための操作手順がそれぞれ重複しない特別役の数、すなわち確実にいずれかの特別役が当選しているか否かを判別するのに必要なゲーム数と、を加算した値よりも少ないゲーム数にわたり連続演出が実行されるので、連続演出が終了するまでは、連続演出によって示唆された特別役が当選しているか否かを確実に判断することが困難となるので、連続演出が終了するまで特別役の当選に対する遊技者の期待感を持続させることができるうえに、連続演出中に特別役を入賞させることが困難となる再遊技役及び小役の当選確率を考慮して連続演出のゲーム数が決まるため、入賞させるための操作手順がそれぞれ異なる特別役の数を増やすことなく、それ以上に連続演出の継続ゲーム数を増やすことができる。
尚、本実施例のように連続演出が実行される期間の再遊技役の当選確率を複数備える場合においては、連続演出の継続ゲーム数をZとし、当該連続演出が実行される遊技状態における再遊技役の当選確率をYとし、Z<X+(Y1+Y2)・Zが成立するものであれば上記と同様の効果を得られる。
連続演出は、さらに連続演出A、Bの2種類からなり、サブCPU91aは、連続演出を実行する場合に、さらに連続演出A、Bのいずれかを選択する。この際、サブCPU91aは、設定値に応じて異なる割合で連続演出A、Bの一方を選択する。詳しくは、図32(a)に示すように、連続演出Aは、設定値が6、5、4、3、2、1の順、すなわち設定値が高い(遊技者にとって有利な設定値)ほど高い割合で選択され、連続演出Bは、設定値が1、2、3、4、5、6の順、すなわち設定値が低い(遊技者にとって不利な設定値)ほど高い割合で選択されるようになっている。また、過去のゲームの結果である遊技履歴が遊技者にとって不利な状況においては、遊技履歴が遊技者にとって有利な状況に比較して高い割合で連続演出Aが選択されるようになっている。尚、遊技履歴とは、例えば、前回のBBまたはRBからのゲーム数、ある一定期間におけるメダルの払出率、特別役の入賞回数などであり、遊技者にとって不利な状況とは、例えば、前回のBBまたはRBからのゲーム数が基準ゲーム数を超えている状況、一定期間におけるメダルの払出率が基準払出率を下回っている状況、特別役の入賞回数が基準回数を下回っている状況などである。
また、サブCPU91aは、連続演出A、Bのいずれか一方を選択した後、一定時間にわたり結果報知演出を実行し、最終的に連続演出Aが選択されたか、連続演出Bが選択されたか、を示す結果報知を行う。また、連続演出Bが選択された場合には、結果報知の後、連続演出Bを実行するのに対して、連続演出Aが選択された場合には、結果報知の後、次のゲームの賭数が設定されるまでの期間においてサブゲームを実行し、その結果に応じて連続演出AまたはBのいずれか一方を実行する。尚、連続演出A、Bのいずれか一方を選択した後、一定時間が経過する前、すなわち結果報知の前に賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされて結果報知演出が途中でキャンセルされた場合には、連続演出A、Bのどちらが選択されている場合であっても、連続演出Bが選択された旨を示す結果報知を行い、その後、連続演出Bを実行する。
サブゲームは、疑似リールゲームと、タッチゲームと、からなり、いずれかを遊技者が選択可能とされている。
疑似リールゲームは、液晶表示器51の画面上に表示された疑似リールの目押しを行うゲームである。サブCPU91aは、疑似リールゲームにおいて最初に液晶表示器51の画面に3つの疑似リールを停止した状態で表示させる。この状態で、操作検出コマンドに基づきスタートスイッチ7の操作を判定すると、疑似リールを変動させ、変動後、操作検出コマンドに基づきストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を判定することで対応する疑似リールを停止させ、表示結果が導出させる。そして、全ての疑似リールに表示結果が導出された時点で、特定の図柄の組み合わせ(例えば、チャンス−チャンス−チャンスなど)が揃ったか否かを判定し、特定の図柄の組み合わせが揃った場合には連続演出Aを実行し、特定の図柄の組み合わせが揃っていない場合には連続演出Bを実行する。
また、サブCPU91aは、疑似リールゲームの開始後、スタートスイッチ7が操作されずに、またはスタートスイッチ7は操作されたが、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がなされずに、疑似リールゲームの途中で賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされて、疑似リールゲームが中止された場合にも、疑似リールゲームにおいて特定の図柄の組み合わせが揃わなかった場合と同様に連続演出Bを実行する。
タッチゲームは、液晶表示器51に表示された内容に応じて遊技者がタッチパネルを操作することにより得点を獲得するゲームであり、サブCPU91aは、サブゲーム終了時に、当該サブゲームで獲得した得点が規定値以上か否かを判定し、規定値以上の場合には連続演出Aを実行し、規定値未満であれば連続演出Bを実行する。
また、サブCPU91aは、タッチゲームにおいてタッチパネルの操作が一切行われずにタッチゲームが終了した場合やタッチゲーム終了前に賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされてタッチゲームが中止された場合にも、タッチゲームの得点が規定値未満の場合と同様に連続演出Bを実行する。
連続演出Aは、a〜eの複数のキャラクタのうちいずれかのキャラクタが主人公となる。サブCPU91aは、連続演出Aを実行する際に、キャラクタ選択抽選を行い、主人公となるキャラクタとしてキャラクタa〜eのいずれかを選択する。この際、サブCPU91aは、設定値に応じて異なる割合でキャラクタa〜eのいずれかを選択する。詳しくは、図32(b)に示すように、キャラクタaは、設定値が6、5、4、3、2、1の順、すなわち設定値が高い(遊技者にとって有利な設定値)ほど高い割合で選択され、キャラクタbは、設定値が偶数の場合に奇数の場合よりも高い割合で選択され、キャラクタcは、設定値が奇数の場合に偶数の場合よりも高い割合で選択され、キャラクタdは、設定値が6、すなわち最高設定(遊技者にとって最も有利な設定)の場合にのみ選択され、キャラクタeは、設定値が1、2、3、4、5、6の順、すなわち設定値が低い(遊技者にとって不利な設定値)ほど高い割合で選択されるようになっている。
このように本実施例では、連続演出Aにおいてキャラクタa及びキャラクタeが主人公となる割合が設定値に応じて異なり、キャラクタaの割合が高く、キャラクタeの割合が低ければ遊技者にとって有利な設定値である可能性が高く、キャラクタeの割合が高く、キャラクタaの割合が低ければ遊技者にとって不利な設定値である可能性が高くなる。このため、連続演出Aにおいてキャラクタa、キャラクタbが主人公となる頻度から設定値を推測することが可能となる。
従来のスロットマシンでは、BBの入賞時などに設定値を示唆する演出を行っていたが、一般的に設定値が低いほどBBの出現率も低く、このようにBBの入賞を契機に設定値を示唆する演出が行われる場合には、しばらくの間、BBを入賞させることができなければ、遊技者は設定値の示唆がなされる前に設定値が低いと判断して遊技をやめてしまうことがあり、設定値を示唆する機能を備えているにも関わらず、設定値を推測するために遊技を継続しようとする遊技者の意欲を十分に持続させることが困難である。
これに対して本実施例では、スイカの組み合わせまたはRT移行役がいずれかの入賞ラインに揃ったとき、すなわち通常遊技状態において特別役に当選している可能性が示唆されるが、実際に特別役に当選しているか否かを問わず、設定値が示唆される連続演出Aが実行されるので、特別役の当選や特別役の入賞などを待たずに、設定値の推測が可能となるうえに、連続演出Aにおいてキャラクタa、キャラクタeが選択されるとは限らず、また、キャラクタa、キャラクタeが選択されたとしても、連続演出Aが1、2回実行されただけでは、設定値を断定することはできず、推測した設定値を確信するに至るには、相当回数の連続演出Bにおけるキャラクタの選択率を考慮する必要があるため、特別役が当選しない状態、あるいは特別役が入賞しない状態が継続した場合であっても、設定値を推測するために、遊技を継続しようとする遊技者の意欲を効果的に持続させることができる。
また、設定値が示唆される連続演出Aは、スイカの組み合わせまたはRT移行役がいずれかの入賞ラインに揃ったときに、連続演出Aが選択されたことを条件に実行されるとともに、連続演出Aは、設定値が高いほど高い割合で選択されるため、連続演出Aの実行頻度は、設定値が低い場合には、設定値が高い場合に比較して相対的に低くなるため、設定値が低い場合にあっては、設定値を確信するまでにはより多くのゲームを重ねる必要があり、設定値が低い場合でも高い稼働率を実現できる。
また、連続演出Aは、遊技履歴に応じて異なる割合で選択されるので、遊技履歴、すなわち遊技者の過去の遊技結果からその時々の状況に合わせてより好ましい頻度にて設定値が示唆される連続演出Aを実行することが可能となる。特に、本実施例では、遊技履歴が遊技者にとって不利な状況においては、遊技履歴が遊技者にとって有利な状況に比較して高い割合で連続演出Aが選択されるようになっているので、遊技者にとって不利な状況ほど、設定値を推測しやすくなり、このような状況であっても、設定値を推測するために、遊技を継続しようとする遊技者の意欲を効果的に持続させることができる。
また、キャラクタa〜eのうちキャラクタa〜c、eについては、全ての設定で選択される可能性があるが、キャラクタdについては、設定値が6の場合、すなわち最高設定値の場合のみ選択される可能性があるため、キャラクタdが主人公となる連続演出Aが実行されることで、最高設定値であることが確定する。そして、最高設定値であることが確定するキャラクタdを有することにより、遊技を継続しようとする遊技者の意欲を一層効果的に持続させることができる。
また、キャラクタbは、設定値が奇数の場合に偶数の場合よりも高い割合で選択され、キャラクタcは、設定値が偶数の場合に奇数の場合よりも高い割合で選択されるようになっており、キャラクタbが主人公となる連続演出B、キャラクタcが主人公となる連続演出Bの出現頻度から、設定値が奇数設定であるか、偶数設定であるか、をある程度推測できることにより、設定値の推測の精度を高めることができるが、連続演出Bが相当回数実行されなければ、奇数設定であるか、偶数設定であるか、を判別することはできないため、設定値を推測するために遊技を継続しようとする遊技者の意欲を一層効果的に持続させることができる。さらに、キャラクタb、cの出現頻度と、キャラクタa、eの出現頻度と、の組み合わせが複雑となり、推測した許容段階に疑念が生じて確信することが困難となり、設定推測の難易度を高めることができる。
尚、本実施例では、複数のキャラクタのうちキャラクタb、cの出現頻度に応じて設定値を推測できるようになっているが、例えば、連続演出中に特定のキャラクタが設定値に応じて異なる割合で出現する構成とし、特定のキャラクタの出現頻度に応じて設定値を推測できるものであっても良い。
また、本実施例では、スイカの組み合わせまたはRT移行役がいずれかの入賞ラインに揃ったことを契機として設定値が示唆される演出が実行されるようになっているが、特別役の当選や特別役の入賞などを待たずに、設定値が示唆される演出が実行されるものであれば良く、例えば、特別役以外の特定の役が当選したことあるいは入賞したこと、電源投入時、BB終了時などの後、ある起点から規定ゲーム数が経過したこと、ある起点から特定の役が当選した回数あるいは入賞した回数が規定回数に到達すること、メダルの払出率、メダルの増加数、メダルの減少数などが規定値に到達することなどを契機として設定値が示唆される演出が実行されるようにしても良く、このような場合であっても、特別役が当選しない状態、あるいは特別役が入賞しない状態が継続した場合であっても、設定値を推測するために、遊技を継続しようとする遊技者の意欲を効果的に持続させることができる。
また、電源投入時、BB終了時などの後、ある起点から規定ゲーム数が経過したこと、ある起点から特定の役が当選した回数あるいは入賞した回数が規定回数に到達すること、メダルの払出率、メダルの増加数、メダルの減少数などが規定値に到達することなどを契機として設定値が示唆される演出が実行される場合には、打ち込み器具などを利用して設定値が示唆される演出が出現しやすい状態に設定したスロットマシンを、例えば遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業が実施され、遊技の公平性が損なわれる虞があるが、前述のようにコネクタ規制部材によってコネクタの接続の解除を規制するなど打ち込み器具の利用を防止する対策を施すことによってこのような不正を防止することができる。
また、本実施例では、連続演出A、すなわち設定値が示唆される演出が、設定値が高いほど高い割合で選択されるようになっているが、少なくとも有利度の最も高い設定値よりも有利度の最も低い設定値の方が低い割合で設定値が示唆される演出を行うものであれば良く、例えば、設定値が4以上の場合よりも設定値が3以下の場合の方が低い割合で設定値が示唆される演出を行うようにしたり、設定値が最低設定値を含む奇数設定値の場合よりも設定値が最高設定値を含む偶数設定値の場合に低い割合で設定値が示唆される演出を行うようにしても良い。
また、本実施例では、連続演出A、Bのいずれか一方を選択した後、一定時間にわたり結果報知演出を実行し、最終的に連続演出Aが選択されたか、連続演出Bが選択されたか、を示す結果報知を行うが、一定時間が経過する前、すなわち結果報知の前に賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされて結果報知演出が途中でキャンセルされた場合には、例え、連続演出Aが選択された場合であっても、連続演出Bが選択された旨を示す結果報知を行い、その後、連続演出Bを実行するようになっている。これにより、結果報知演出の開始後、賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされずに一定時間が経過して結果報知演出が終了したことを条件に、設定値が示唆される連続演出Aが実行されるので、遊技者は、設定値を推測するために、結果報知演出が終了するまで演出をキャンセルしないようになる。これにより、遊技者が結果報知演出をキャンセルせずに最後まで実行させることへの意欲を高めることができるようになり、結果報知演出によって本来意図した程度に演出効果を高めることができる。一方で、賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作を行えば、結果報知演出をキャンセルすることも可能となり、結果報知演出を最後まで実行させるか否かを遊技者が選択できるので、設定推測を行うよりも遊技を先に進めたい遊技者にあっては、遊技を進行させることも可能となる。
尚、本実施例では、結果報知演出の開始後、賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされずに一定時間が経過して結果報知演出が終了したことを条件に、設定値が示唆される演出が実行されるようになっているが、結果報知演出が途中でキャンセルされずに終了したときに、途中でキャンセルされた場合よりも高い割合で設定値が示唆される演出が実行される構成としても上記と同様の効果が得られる。
また、結果報知演出が途中でキャンセルされずに終了したときに実行される演出は、設定値が示唆される演出に限らず、遊技者が遊技を進行するうえで遊技者にとって有利となる情報(例えば、前述の転落役種類報知など)が報知される演出であれば良い。
また、本実施例では、連続演出Aが選択されたときには、疑似リールゲームまたはタッチゲームの一方のサブゲームを実行する。そして、疑似リールゲームにおいてスタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を介して疑似リールに特定の図柄の組み合わせを揃えることができた場合、あるいはタッチゲームにおいてタッチパネルの操作を介して規定値以上の特定を獲得した場合に設定値が示唆される連続演出Aが実行されるのに対して、疑似リールゲームの開始後、スタートスイッチ7が操作されずに、またはスタートスイッチ7は操作されたが、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がなされずに、疑似リールゲームの途中で賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされて、疑似リールゲームが中止された場合や、タッチゲームにおいてタッチパネルの操作が一切行われずにタッチゲームが終了した場合やタッチゲーム終了前に賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされてタッチゲームが中止された場合には、設定値が示唆される連続演出Aではなく、連続演出Bが実行されるようになっている。すなわち、設定値を推測するために、積極的にゲームとは直接関連しないスタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作やタッチパネルの操作を行う必要があり、サブゲームにおいて遊技者がゲームとは直接関係のない技術介入を行うことへの意欲を高めることができるので、これら操作手段を利用して演出が可能となる機能を効果的に活用することができる。
尚、本実施例では、疑似リールゲームの開始後、スタートスイッチ7が操作されずに、またはスタートスイッチ7は操作されたが、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作がなされずに、疑似リールゲームの途中で賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされて、疑似リールゲームが中止された場合や、タッチゲームにおいてタッチパネルの操作が一切行われずにタッチゲームが終了した場合やタッチゲーム終了前に賭数の設定操作やクレジットまたは賭数の精算操作がなされてタッチゲームが中止された場合には、設定値が示唆される連続演出が実行されないようになっているが、疑似リールゲームにおいてスタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により技術介入を行った場合、あるいはタッチゲームにおいてタッチパネルの操作を介して技術介入を行った場合に、これらの技術介入が行われなかった場合に比較して高い割合で設定値が示唆される演出が実行されるようにしても上記と同様の効果が得られる。
また、疑似リールゲームにおいてスタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により技術介入を行った場合、あるいはタッチゲームにおいてタッチパネルの操作を介して技術介入を行った場合に実行される演出は、設定値が示唆される演出に限らず、遊技者が遊技を進行するうえで遊技者にとって有利となる情報(例えば、前述の転落役種類報知など)が報知される演出であれば良い。
また、本実施例では、連続演出の種類に関わらず、連続演出を構成する各ゲームの演出パターンとして複数種類の組み合わせが予め定められている。そしてサブCPU91aは、連続演出を開始する際に、これら演出パターンの組み合わせを特別役に当選しているか否かに応じた割合で選択する。例えば、第1の組み合わせと第2の組み合わせのうち第1の組み合わせが選択される比率が、特別役に当選している場合に特別役が当選していない場合よりも高いと、第1の組み合わせで連続演出が実行された際に、第2の組み合わせで連続演出が実行された場合に比較して特別役の当選に対する期待感を高めることができる。
一方、連続演出が開始した後、その終了前であっても特別役と同時に当選する可能性の高い一般役(チェリーやスイカ)が入賞したり、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃ったりすることがあり、この場合には、さらに特別役に当選している可能性が高まることとなるが、上記のように予め演出パターンの組み合わせが決まっていると、特別役と同時に当選する可能性の高い一般役(チェリーやスイカ)が入賞したり、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃っても、連続演出の流れに変化がなく、連続演出による特別役の期待度も変化することがない。
このため、本実施例では、連続演出が開始した後、その終了前に特別役と同時に当選する可能性の高い一般役(チェリーやスイカ)が入賞したとき、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃ったときに、現在実行している連続演出の演出パターンの組み合わせよりも、特別役の当選を期待できる演出パターンの組み合わせ、すなわち特別役に当選している場合に選択される比率が現在の組み合わせよりも高い演出パターンの組み合わせに変更し、残りの連続演出を変更後の組み合わせに基づいて実行するようになっている。これにより、特別役に当選している可能性を示す連続演出、特に特別役の当選に対してあまり期待できない演出パターンの組み合わせに基づく連続演出が開始した後、その終了前に、さらに特別役と同時に当選する可能性の高い一般役(チェリーやスイカ)が入賞したり、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃って、特別役に当選している可能性が示唆され、その可能性が高まった場合には、それに併せて連続演出の演出内容も現在のものより特別役の当選が期待できる内容に変化するため、連続演出中に生じた事象に応じて特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
尚、本実施例では、連続演出が開始した後、その終了前に特別役と同時に当選する可能性の高い一般役(チェリーやスイカ)が入賞したとき、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃ったときに、現在実行している連続演出の演出パターンの組み合わせよりも、特別役の当選を期待できる演出パターンの組み合わせに変更し、残りの連続演出を変更後の組み合わせに基づいて実行するようになっているが、連続演出が開始した後、その終了前に特別役と同時に当選する可能性の高い一般役(チェリーやスイカ)が入賞したとき、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃ったときに、残りの連続演出のうち少なくとも1ゲームの演出パターン(例えば、残り1ゲームの演出パターンなど)について、当初実行している演出パターンの組み合わせよりも特別役の当選を期待できる演出パターンの組み合わせに該当する演出パターンに変更するようにしても良く、このようにした場合にも、特別役に当選している可能性を示す連続演出が開始した後、その終了前に、さらに特別役と同時に当選する可能性の高い一般役(チェリーやスイカ)が入賞したり、チャンス目がいずれかの入賞ラインに揃って、特別役に当選している可能性が示唆され、その可能性が高まった場合に、それに併せて連続演出の演出内容もより特別役の当選が期待できる内容に変化するため、連続演出中に生じた事象に応じて特別役の当選に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、リールの停止制御の方法として、予めROM41bに登録されているテーブル作成用データから作成される停止制御テーブルによる停止制御(以下テーブル方式とも呼ぶ)を適用しているが、停止操作のタイミング毎に引込可能位置を検索し、その検索結果に基づく停止制御(以下コントロール方式とも呼ぶ)を適用しても良いし、テーブル方式とコントロール方式の双方による停止制御(以下テーブル+コントロール方式とも呼ぶ)を適用しても良い。
また、これら複数の方式を併用しても良い。例えば、内部抽選の結果、リールの停止時期(第1停止か、第2停止か、第3停止か)に応じてテーブル方式の停止制御と、コントロール方式による停止制御と、を併用することで、内部抽選による全ての結果、リールの全ての停止時期について停止制御テーブルを予め用意する必要がないため、停止制御テーブルの格納容量が少なくて済む。
また、停止操作のタイミングによっては取りこぼしの生じる役の当選時に、取りこぼしのある役の当選時よりも相対的に多くの停止時期について停止制御テーブルを用いたテーブル方式による停止制御を行うことで、取りこぼしの生じる役が当選し、かつ当選した役を取りこぼした場合の表示結果を多様化できる。
特に、これら取りこぼしの生じる役のうち、特別役の当選時に、停止制御テーブルを用いたテーブル方式による停止制御を行うことで、特別役を取りこぼした際の表示結果を多様化できる。また、いずれの役も当選していないハズレの場合にも、停止制御テーブルを用いたテーブル方式による停止制御を行うことで、ハズレの場合の表示結果も多様化することが可能となり、結果として特別役の当選時にも、非当選時にも出現し得る表示結果の設計の自由度が広がる。すなわちハズレの場合の停止位置を停止制御テーブルによって制限できるため、特別役に当選している可能性の高い出目となる停止位置やその出現割合の調整が容易となる。
一方、取りこぼしの生じない役の当選時には、特別役を取りこぼした際の表示結果との関連が薄い。すなわち取りこぼしの生じない役が出現した時点で特別役の当選があまり期待できないため、取りこぼしの生じない役の当選時に、表示結果を多様化させる必要性が低い。このため、取りこぼしの生じない役の当選時に、取りこぼしの生じる役の当選時よりも相対的に多くの停止時期について停止制御テーブルを用いないコントロール方式による停止制御を行うことで、効果的に停止制御テーブルの格納容量を削減することが可能となる。すなわち内部抽選の結果の性質に合わせて表示結果を多様にすることも停止制御テーブルの格納容量を削減することも可能となる。
また、第1停止について必ずテーブル方式で停止制御を行うことで、特別役の当選時に、特別役の非当選時に選択される停止制御テーブルからは停止することのない停止位置となる滑りコマ数が登録された停止制御テーブルを選択して第1停止の停止制御を行うことで、第1停止のリールに表示結果が導出された時点で成立するリーチ目(いわゆる1確目)を導出させる制御を容易に設計することが可能となる。
前記実施例では、RT(1)が開始した後、消化ゲーム数が規定ゲーム数に到達することでRT(1)が終了し、通常遊技状態に移行するようになっているが、消化ゲーム数が規定ゲーム数に到達する前に、終了役が入賞したり、終了出目が導出されたときに、RT(1)を終了させる構成としても良い。
また、前記実施例では、RT(2)、RT(3)が開始した後、いずれかの特別役が当選するまで継続するようになっているが、消化ゲーム数が規定ゲーム数に到達することでRT(2)、RT(3)が終了し、再びRT(1)へ移行する構成としたり、転落役や転落出目が導出されたときにRT(2)、RT(3)が終了し、再びRT(1)へ移行する構成としても良い。
前記実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
更に、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。