JP2008234776A - 記録再生装置,プログラム及び記録条件調整方法 - Google Patents

記録再生装置,プログラム及び記録条件調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】未知の情報記録媒体であっても最適に近い記録パラメータを取得可能とする。
【解決手段】記録ストラテジ調整を記録ストラテジ調整手段で行い、記録パワーと消去パワーをパワー調整手段で調整する、記録信号を再生した信号に基づいて信号品質を判定手段で判定する。さらに、前記記録ストラテジ調整手段は、他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラテジを決定するものであって、前記記録ストラテジのパルス幅を変化させ、複数の前記記録ストラテジのパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性に基づいて記録ストラテジを調整する。
【選択図】図2

Description

本発明は、高密度光学的情報記録媒体の記録再生装置及びプログラム並びに高密度光学的情報記録媒体への記録条件調整方法に関する。
従来、光制御回路として、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Video Disk又はDigital Versatile Disk)などの光学的情報記録媒体に対して情報書込みを行うためのピックアップを制御するものが知られている。この従来のピックアップを制御する光制御回路は、記録データの振幅変化に従って半導体レーザーの駆動電力(より具体的には駆動電流)を短時間でオンオフ制御することにより、時間幅の小さい矩形波状のレーザー光を射出させ、このレーザー光を書込み光として光学系を介して光学的情報記録媒体に照射させている。
また、例えば、情報書込みが可能なDVD-R(追記型DVD)やDVD-RW(書換え可能型DVD)のような高密度の光学的情報記録媒体に情報書込みを行う場合、記録膜に記録・再生特性の良好なピットを書込み形成するために、記録ストラテジと呼ばれる制御を行っている。
DVD-RWの記録ストラテジでは図13に示すように、記録データに対応する半導体レーザーへの駆動電流をパルス列で与え、更に、記録データの各記録マーク長に対応する書込み光をトップパルス(Ttop)とミドルパルス(Tmp)とラストパルス(Tlp)及びクーリングパルス(Tcl)に従って生じさせることとしている。
前記DVD-RWの記録ストラテジに基づいて半導体レーザーの駆動電流を制御すると、トップパルスとミドルパルスとラストパルスに従ってレーザー光のパワーが記録パワーとバイアスパワーとの間で変化し、その変化に応じて記録膜である相変化材料が溶融と冷却を繰り返すことで、アモルファスが形成される。また、記録データのスペース部に相当する期間に消去パワーのレーザー光が照射されることで、相変化材料が結晶化される。こうして、トップパルスとミドルパルスとラストパルス及びクーリングパルスに基づいて半導体レーザーの駆動電流を制御することにより、記録・再生特性の向上を図ることが可能な記録ピットを形成するようにしている。
光記録装置による情報の記録が行われる光学的情報記録媒体については、それぞれの物性等の違いや光記録装置との相性により、最適な記録ストラテジが存在する。したがって、従来は、市場において流通し、よく使われる一般的な光学的情報記録媒体については、それぞれの光学的情報記録媒体について、既知の記録ストラテジを用いて、記録動作が行われるが、光記録装置にとって未知のディスクに記録を行う場合には、標準的な記録ストラテジを用いて、記録動作を行うことになる。そのため、未知の光学的情報記録媒体と標準的な記録ストラテジとの相性が悪い場合には、記録媒体からの情報が再生不能な状態に陥るなどの問題が発生する可能性がある。
このような問題に対応するため、未知の光学的情報記録媒体に情報を記録する際に、2種類の異なる記録ストラテジで記録を行い、記録した情報から補正相関をとって基準ライトストラテジを未知の光学的情報記録媒体に最適な記録ストラテジとするために、記録パワー、ミドルパルスとラストパルス、トップパルスの優先順位で調整する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−30837号公報(第2−18頁、第1図)
しかし、記録密度がHD DVDほどの高密度になってくると、記録ストラテジの調整は、非常に微妙になってくる。その上、記録パワーと記録ストラテジとの間には、ある程度相関があるため、記録パワー、記録ストラテジを構成するトップパルス、ミドルパルス、ラストパルス、クーリングパルスをそれぞれ独立させて調整することは不可能である。また、やみくもに記録パワー、トップパルス、ミドルパルス、ラストパルス、クーリングパルスのいずれかを固定して調整すると、容易にローカルミニマム(局所最適)に陥ってしまう。特に、調整初期段階で決定される記録パワーと記録ストラテジとが重要であり、その調整初期段階で決定される記録パワーと記録ストラテジとを間違えると、その後どのように調整しても、所期の性能を得ることは全く不可能となる。
例えば、光記録装置にとって未知の光学的情報記録媒体に記録を行う場合、従来技術では標準的な記録パワー及び記録ストラテジで記録パワーや記録ストラテジの調整を開始することとなるが、それでは全く性能が出ない可能性が出てくる。
本発明の目的は、未知の情報記録媒体であっても最適に近い記録パラメータを取得可能とした記録再生装置及びプログラム並びに記録条件調整方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る情報記録再生装置は、情報記録媒体上に所定のパルストレイン型記録ストラテジにて強度変調したレーザー光を照射することによってマークとスペースによるパターン列を光照射によって記録し、その記録した情報を再生する情報記録再生装置であって、
記録ストラテジ調整を行う記録ストラテジ調整手段と、
記録パワーと消去パワーを調整するパワー調整手段と、
記録信号を再生した信号に基づいて信号品質を判定する判定手段と、
を含み、
前記記録ストラテジ調整手段は、他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラテジを決定するものであって、前記記録ストラテジのパルス幅を変化させ、複数の前記記録ストラテジのパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性に基づいて記録ストラテジを調整するものであることを特徴とするものである。
以上の説明では、本発明をハードウェアとしての情報記録再生装置として構築したが、これに限られるものではない。本発明は、情報記録再生装置の機能をコンピュータに実行させるプログラム、或いは、光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法として構築してもよいものである。
本発明に係る情報記録再生プログラムは、情報記録媒体上に所定のパルストレイン型記録ストラテジにて強度変調したレーザー光を照射することによってマークとスペースによるパターン列を光照射によって記録し、その記録した情報を再生する情報記録再生装置を構成するコンピュータに、
記録ストラテジ調整を行う機能と、
記録パワーと消去パワーを調整する機能と、
記録信号を再生した信号に基づいて信号品質を判定する機能とを実行させ、
他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラテジを決定する際に、前記記録ストラテジのパルス幅を変化させ、複数の前記記録ストラテジのパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性をもとに記録ストラテジ調整する機能を実行させる構成として構築する。
本発明に係る光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法は、光学的情報記録媒体上に所定のパルストレイン型記録ストラテジにて記録パワー、消去パワー、バイアスパワーの少なくとも3値の間で強度変調したレーザー光を照射することによってマークとスペースによるパターン列を記録する光学的記録方式における信号記録条件調整方法であって、
記録ストラデジの調整を行い、次で、記録パワーと消去パワーとを調整し、前記調整に基づいて光学的情報記録媒体に書き込まれた記録信号を再生し、その再生信号の信号品質を判定する処理を行い、
他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラテジを決定する過程において、前記記録ストラテジを変化させ、前記記録ストラテジの複数のパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性をもとに記録ストラテジを調整する構成として構築する。
本発明によれば、未知の情報記録媒体が挿入された場合にも、局所最適に陥ることなく、最適に近い記録パラメータを求めることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る情報記録再生装置は図1に示すように、情報記録媒体上にパルストレイン型記録ストラテジにて強度変調したレーザー光を照射することによって、マークとスペースとによるパターン列を光照射によって情報記録媒体に書き込む(記録する)情報記録再生装置を対象とするものである。本発明の実施形態に係る情報記録再生装置は図1に示すように、スピンドル駆動系1と、光ヘッド部2と、RF回路部3と、復調器4と、システムコントローラ5と、変調器6と、LD駆動系8と、サーボコントローラ9とを有している。光ヘッド部2は、レーザーダイオード(LD)7と、対物レンズ10と、受光部11と、ビームスプリッタ12とを含んでいる。
スピンドル駆動系1は、システムコントローラ5からの指令を受けて、光学的情報記録媒体13を回転駆動する。光ヘッド部2は、スピンドル駆動系1で回転駆動される光学的情報記録媒体13の盤面にレーザー光を照射し、光学的情報記録媒体13への情報の書込、光学的情報記録媒体13からの情報の再生を行う。
RF回路部3は、受光部11から出力される信号に対してフィルタリング等の処理を行う。RF回路部3の具体例を図3に示す。RF回路部3は図3に示すように、プリフィルタ100と、オートゲインコントローラ101と、A/Dコンバータ102と、フェーズ・ロックド・ループ(PLL)103と、適応等化器104と、ビタビ復号器105と、PRSNR計算器106とを有し、最尤検出器として構成されている。
プリフィルタ100は、受光部11から入力する信号に対してフィルタリングの処理を行う。オートゲインコントローラ101は、プリフィルタ100で処理された信号に対してイコライジングの処理を行い、信号のゲインを制御する。A/Dコンバータ102は、オートゲインコントローラ101で処理されたアナログの信号をデジタル信号にA/D変換する。フェーズ・ロックド・ループ(PLL)103は、A/D変換された信号に対してPLL処理を行う。なお、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)を使用する場合には、ビタビ複合等の処理が行われる。なお、PRMLとは、DVDなどの高密度の光学的情報記録媒体13に記録された情報を再生する場合に用いられる再生信号処理方式であって、光学的情報記録媒体13から読み出したデータ波形を1もしくは0と判断するときに、隣接するデータから干渉を受けることを考慮して信号の処理を行う方式を意味する。
本発明の実施形態では、前記PRMLを行うために、適応等化器104と、ビタビ復号器105と、PRSNR計算器106とを含んでいる。
適応等化器104は、フェーズ・ロックド・ループ103でPLL処理された信号を受けて、適応等化の処理を行う。ビタビ復号器105は、適応等化器104からの信号を受けて、ビタビ復号の処理を行い、データ列信号をPRSNR計算器106に出力する。
PRSNR計算器106は、ビタビ復号器105でビタビ復号の処理がなされたデータ列信号を受けて、PRSNRを計算する。PRSNR(Partial Response Signal to Noise Ratio)は、再生信号のS/N(信号対雑音比)及び、実際の再生波形と理論的なPR波形線形性とを指し示す指標であって、光学的情報記録媒体13のビット誤り率の推定を行うために用いられる。なお、PRSNR計算器106によるPRSNRの計算は、本発明の実施形態の特徴ではなく、一般に行われている(例えば、特開2004−213862公報)。
復調器4は、RF回路部3で処理された信号を復調する。変調器6は、システムコントローラ5から出力される記録信号を変調する。LD駆動部8は、システムコントローラ5からの指令を受けて、変調器6で変調された記録信号に基づいてレーザーダイオード(LD)7を駆動する。サーボコントローラ9は、システムコントローラ5からのサーボ信号を受けて、受光部12、特に光学的情報記録媒体13に対する対物レンズ10の焦点位置を制御する。
ビームスプリッタ12は、LD7からの光を対物レンズ10に反射させるとともに光学的情報記録媒体13からの反射光を受光部11に通過させる。
システムコントローラ5は、装置全体を統括するものであって、その内部に、記録パラメータ調整器20を含んでいる。記録パラメータ調整器20は、記録ストラテジ,記録パワー,消去パワーの調整をコントロールするものであって、本発明の実施形態における特徴的な要素をなすものである。
本発明の実施形態では、RF回路部3でPRSNR及び振幅並びに変調度を計算しているため、実施形態に係る記録パラメータ調整器20は、PRSNR及び振幅並びに変調度を考慮して、記録ストラテジ,記録パワー,消去パワーの調整をコントロールする。記録パラメータ調整器20の具体例を図2に示す。
実施形態に係る記録パラメータ調整器20は、RF回路部3から送られてくるPRSNRのデータ(PRSNRデータ)28から得られるPIエラー、場合によっては振幅のデータ27(振幅データ)27及び変調度のデータ(変調度データ)29に基づいて、記録条件と信号品質との対応を認識し、図4に示す一連の調整シーケンスをコントロールし、最適な記録ストラテジの調整を行い、調整後のデータをLD駆動部8に出力するものである。記録パラメータ調整器20の具体的構成を図2に基づいて説明する。なお、前記PIエラーレートは、実際に記録を行ったビット列と、再生されデコードされたビット列との差がどの程度あるかを示すもので、(間違ったビット数)/(数えたビットの総数)で算出する。
記録パラメータ調整器20は図2に示すように、判定器21と、記録ストラデジ設定器22と、パワー調整手段とを有している。
判定器21は、復調器4で復調されたRF回路部3からのデータである、再生信号の振幅27,PRSNR値28及び変調度(Modulation)に基づいて、記録信号を再生した信号に基づいて信号品質を判定する。前記記録信号を再生した信号とは、システムコントローラ5から出力される記録信号(書込信号)で光学的情報記録媒体13に書込みを行った後、光学的情報記録媒体13に書き込まれた情報(前記記録信号)を読み出した(再生した)信号を意味する。なお、RF回路部3からのデータには、前記パターン列(NRZI;Non Return to Zero Inversion)を再生した再生信号に基づいて算出されるPRSNR値、エラーレートのいずれか1つを含む。
判定器21は、判定した結果である再生信号の信号品質のデータを記録ストラデジ設定器22、記録パワー設定器24及び消去パワー設定器25にそれぞれ出力する。
前記パワー調整手段は、光学的情報記録媒体へ情報を書き込む際の記録パワー、光学的情報記録媒体から情報を消去する際の消去パワーをそれぞれ独立させて制御するものであり、記録パワー設定器24と、消去パワー設定器25とを含んでいる。記録パワー設定器24は、光学的情報記録媒体へ情報を書き込む際の記録パワーを単独で調整する。消去パワー設定器25は、光学的情報記録媒体から情報を消去する際の消去パワーを単独で調整する。
記録ストラデジ設定器22は、他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラデジを決定するものであって、前記記録ストラデジのパルス幅を変化させ、複数の前記記録ストラデジのパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性に基づいて記録ストラデジを調整する。前記他の調整とは、前記パワー調整による調整、すなわち、記録パワーの調整及び消去パワーの調整を意味する。
記録ストラデジ調整器22は、前記記録ストラデジを構成するそれぞれのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させ、複数の前記記録ストラデジのパルス幅を変化させる。
記録ストラデジ設定器22は、想定し得る前記記録ストラテジのパルス幅を概ね網羅した前記再生信号振幅の記録パワー依存性から、記録マークが形成され始める記録閾値パワーに関する情報を抽出し、前記抽出した情報に基づいて、前記記録ストラテジのパルス幅の中から最適な記録ストラテジのパルス幅を選択する。具体的には、記録ストラデジ設定器22は、前記記録閾値パワーに関する記録ストラテジのパルス幅依存性が変わる特徴点におけるパルス幅を最適記録ストラテジのパルス幅として選択する。
記録ストラデジ設定器22は、記録ストラデジを構成するそれぞれのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させることで複数の前記記録ストラデジのパルス幅を変化させ、テストパターンを光学的情報記録媒体13に記録し、光学的情報記録媒体13から再生した前記テストパターンの再生信号の品質に基づいて記録ストラデジを設定する。記録ストラデジ設定器22は、前記前記テストパターンの再生信号の品質として、前記再生信号に基づいて算出されるPRSNR値、エラーレートのいずれかを設定する。
前記パワー調整手段(24,25)は、記録パワーと消去パワーとを調整するものであって、記録パワーと消去パワーとを独立させ、かつ段階的に変化させてテストパターンを光学的情報記録媒体13に記録し、光学的情報記録媒体13から再生した前記テストパターンの再生信号の品質から記録パワー、消去パワーを調整する。前記記録パワーの調整は、記録パワー設定器24が行い、前記消去パワーの調整は、消去パワー設定器25が行う。
パワー調整手段を構成する記録パワー設定器24及び消去パワー設定器25は、前記前記テストパターンの再生信号の品質として、前記再生信号に基づいて算出されるPRSNRち、エラーレートのいずれかを設定する。
以上の説明では、本発明の実施形態をハードウェアとしての情報記録再生装置として構築したが、これに限られるものではない。本発明の実施形態は、上述した情報記録再生装置の機能をコンピュータに実行させるプログラムとして構築してもよいものである。
次に、本発明の実施形態に係る情報記録再生装置を用いることにより、信号記録条件を調整する方法について説明する。
本発明の実施形態に係る信号記録条件を調整する方法は、光学的情報記録媒体13上にパルストレイン型記録ストラテジにて記録パワー、消去パワー、バイアスパワーの少なくとも3値の間で強度変調したレーザー光を照射することによってマークとスペースによるパターン列を記録する光学的記録方式における信号記録条件調整方法を対象とするものである。
本発明の実施形態に係る信号記録条件を調整する方法は基本的構成として、記録ストラデジの調整を行い(図4のベースストラデジ決定ステップS1)、次いで、記録パワーと消去パワーとを調整し(図4のパワー調整ステップS2)、前記調整に基づいて光学的情報記録媒体13に書き込まれた記録信号を再生し、その再生信号の信号品質を判定する処理を行い、他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラテジを決定する過程において、前記記録ストラテジを変化させ、前記記録ストラテジの複数のパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性をもとに記録ストラテジを調整することを特徴とするものである。
前記複数のパルス幅条件に関しては、全てのパルス幅を同一値に設定した後、前記記録ストラテジを構成するすべてのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させることにより、前記複数のパルス幅を変化させる。
前記複数のパルス幅条件は、未知の光学的情報記録媒体13に対して想定される前記記録ストラテジのパルス幅を概ね網羅して設定される。以上のように設定される前記複数のパルス幅条件の下において、前記ベースストラテジ決定ステップでは、前記再生信号振幅の記録パワー依存性から、記録マークが形成され始める記録閾値パワーに関する情報を抽出し、それを使用して前記記録ストラテジのパルス幅の中から最適な記録ストラテジのパルス幅を選択する。なお、前記ベースストラテジ決定ステップにおいては、前記記録閾値パワーに関する記録ストラテジのパルス幅依存性が変わる特徴点におけるパルス幅を最適記録ストラテジのパルス幅として選択する。
前記ベースストラテジ決定ステップに引き続いて、パワー調整ステップを実行する(図4のステップS2,図5)。すなわち、前記パワー調整ステップでは、記録パワーと消去パワーの2つのパワーのうち、どちらか一方のパワーを固定し、もう一方のパワーを段階的に変化させてテストパターンを記録し、テストパターンの再生信号品質から記録パワー、消去パワーを調整する。なお、記録パワー及び消去パワーを段階的に変化させる際には、その変化させる範囲と、変化させる間隔を適宜設定することで行う。
前記再生信号品質を示すデータとして、前記パターン列を再生した再生信号に基づいて算出されるPRSNR値、エラーレートのいずれかを用いる。
前記パワー調整ステップに引き続いて、記録ストラデジ設定ステップを実行する(図4のステップS3)。すなわち、前記記録ストラデジ設定ステップでは、記録ストラテジを構成するそれぞれのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させ、テストパターンを光学的情報記録媒体13に記録し、光学的情報記録媒体13から再生した前記テストパターンの再生信号の品質に基づいて記録ストラテジを設定する。
前記再生信号品質を示すデータとして、前記パターン列を再生した再生信号に基づいて算出されるPRSNR値、エラーレートのいずれかを用いる。
次に、具体例を用いて詳細に説明する。以下の説明では、下記の条件の下に信号記録条件を調整する方法について説明する。光ヘッド部2の光ヘッドとして、レーザーダイオード(LD)7の波長が405nm、対物レンズ10の開口数(NA)が0.65のものを使用する。また、RF回路部3には、PR(1,2,2,2,1)用のビタビ復号器105が組み込まれている。また、光学的情報記録媒体13として、何度でも記録が可能な書き換え型のHD DVD−RWを用いる。
前記HD DVD-RWは、記録を行うと反射率が低くなるタイプの媒体であって、High-to-Lowメディアと呼ばれる種類の光学的情報記録媒体である。前記HD DVD-RWのディスクの物理構造としては、厚さが0.6mm、直径が12cmである円板状の透明なポリカーボネイト製基板に、プリグルーブと呼ばれる案内溝が形成されている。上述した構造の前記HD DVD-RWにおいては、記録及び再生時に、情報記録再生装置、特に対物レンズ10からのレーザー光が前記案内溝に沿って走査できるようになっている。前記基板上には、記録用の膜が成膜される。また、前記HD DVD-RWに記録を行う場合の物理フォーマットとしては、ビットピッチが0.15μm、トラックピッチが0.40μmのイングルーブ・フォーマットを使用する。
本発明の実施形態に係る情報記録再生装置は、図4に示す処理手順に基づいて、記録パワー,消去パワー,記録ストラテジ(Strategy)をそれぞれ調整する。実施形態において用いる記録ストラテジは図13に示すものと同じであるが、パルストレイン(パルス列)として、特に、図6に示すような(k−1)型のパルストレイン(パルス列)を適用した場合を説明する。図6において、トップパルスのパルス幅をTtop、ミドルパルスのパルス幅をTmp、ラストパルスのパルス幅をTlp、クーリングパルスのパルス幅をTclとしている。
HD DVD-RWを図1に示す本発明の実施形態に係る情報記録再生装置に装填し、図4に示す信号記録条件の調整を試みる。すなわち、先ず、ベースストラテジを決定する処理を行い(図4のステップS1)、次に記録パワーの調整を行い(図4のステップS2)、次いで記録ストラテジの調整を行う(ステップS3)。なお、実施形態では、パルス幅の変更は、記録ストラデジを構成するトップパルス(Ttop)及びミドルパルス(Tmp)並びにラストパルス(Tlp)のパルス幅を変更するにあたっては、それらのパルスの後縁を変更することで実施したが、それぞれのパルスの前縁を変更することによって実施しても良いものである。図4の示すステップS1の詳細を図5に示す。
先ず、図4に示すベースストラデジの決定を行う処理(ステップS1)を図5に基づいて説明する。記録ストラデジ設定器22によるベースストラデジの決定処理を行う際、消去パワー設定器25で消去パワーを0mWに設定する。
次に、システムコントローラ5に、初期パルス幅a[T]、パルス幅変更間隔b[T]、繰り返し回数mをセットする(図5のステップS10)。次に、システムコントーラ5に、初期記録パワーc[mW]、記録パワー変更間隔d[mW]、繰り返し回数nをセットする(図5のステップS11)。初期パルス幅a[T]は、記録ストラデジを構成するトップパルス(Ttop)及びミドルパルス(Tmp)並びにラストパルス(Tlp)のパルス幅を変更する基準となる初期のパルス幅である。パルス幅変更間隔b[T]は、繰り返し回数mの範囲において、記録ストラデジを構成するトップパルス(Ttop)及びミドルパルス(Tmp)並びにラストパルス(Tlp)のパルス幅を前記初期のパルス幅に対して変更する割合を示すものである。初期記録パワーc[mW]は、記録パワーを調整する基準となる初期の記録パワーである。記録パワー変更間隔d[mW]は、繰り返し回数nの範囲において、記録パワーを前記初期の記録パワーcに対して変更する割合である。なお、前記パルス幅変更間隔b及び前記繰り返し回数mは、想定される記録ストラデジのパルス幅の変化範囲を網羅するように設定する。
実施形態では、ベースストラテジを決定する過程においては、前記初期パルス幅aを0.2T、前記パルス幅変更間隔bを0.1T、繰り返し回数mを6に設定する(図5のステップS10)。また、初期記録パワーcを4mW、記録パワー変更間隔dを1mW、繰り返し回数を7に設定する(図5のステップS11)。図6に示すパルストレイン(パルス列)は、光学的情報記録媒体13に書き込む最終的なパルストレインであるから、トップパルス(Ttop)のパルス幅が、他のミドルパルス(Tmp)及びラストパルス(Tlp)のパルス幅より広く設定されているが、図4及び図5に示すベースストラテジを決定する過程では、トップパルス(Ttop)のパルス幅と、他のミドルパルス(Tmp)及びラストパルス(Tlp)のパルス幅とを同一値に設定してベースストラデジの決定を行う。
以上のように設定した状態で、記録ストラデジ設定器22は記録ストラデジを変化させ、判定器21は前記記録ストラデジの複数のパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)の条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性に基づいて記録ストラデジを調整する。記録ストラデジ設定器22は、全てのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)を同一値に設定し、記録ストラデジを構成するトップパルス及びミドルパルス並びにラストパルスの後縁を一律に変化させることで、複数のパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)を変化させる。
すなわち、記録ストラデジ設定器22は、記録パワーcの変化率iと記録ストラテジのパルス幅bの変化率jとをリセットし(図5のステップS12)、記録パワーcを(c+dj)[mW]にセットする(図5のステップS13)。次に、記録ストラデジのパルス幅bを(a+bi)[T]にセットする(図5のステップS14)。
次に、記録ストラデジ器22は、前記設定した記録パワー(c+dj)及び記録ストラデジのパルス幅(a+bi)のデータを変調器6及びLD駆動系8にそれぞれ出力し、光ヘッド部2により光学的情報記録媒体13にテストデータの書込を行う(図5のステップS15)。その後、光学的情報記録媒体13に書き込んだテストデータを再生し、システムコントローラ5により再生信号の振幅を測定する(図5のステップS16)。次に、判定器21は、光ヘッド部2で再生されたテストデータに基づいて、記録閾値パワーに関する記録ストラデジのパルス幅依存性の変曲点を測定する(図5のステップS18)。
判定器21と記録パワー設定器24と記録ストラデジ設定器22は、以上のステップS13〜ステップS17までの処理を、ステップS10及びS11でセットされた繰り返し回数n、mまで繰り返して行う(図5のステップS18,S19,S20及びS21)。
図5のステップS15において再生信号の振幅を測定した結果を図7に示す。図7では、横軸に記録パワーを、縦軸に変調度を取ることにより、前記再生信号の振幅の変化を示している。図7におけるStrategyは、設定された記録ストラデジ、0.2T〜0.8Tは、設定された記録ストラデジを構成する各パルスのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)をそれぞれ示す。また、Modurationは変調度、Write Powerは、設定された記録パワーをそれぞれ示す。
図7から明らかなように、トップパルス,ミドルパルス,ラストパルスのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)を一律に増加させていくと、そのパルス幅が閾値以上で変調度が飽和することが分かる。この現象は、トップパルス,ミドルパルス,ラストパルスのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)が閾値を超えると、光学的情報記録媒体13の基板での再結晶が起こり、光学的情報記録媒体13に形成される記録マークが大きくならないためである。光学的情報記録媒体13での再結晶化が起こり始めると、光学的情報記録媒体13に形成される記録マークの長さに対してパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)の増加による非線形な効果が現れるので、光学的情報記録媒体13での再結晶化が起こるようなパルス幅にはすべきでない。
これに対して、書込を行うための記録パワーに関しては、トップパルス,ミドルパルス,ラストパルスのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)を可能な限り大きく設定することが望ましい。これは、トップパルス,ミドルパルス,ラストパルスのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)を大きく設定することにより、記録パワーを低減することが可能となり、記録パワーの低減により、XE及びXTを抑えることが可能となるためである。
図8は、記録ストラデジのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)Tと記録パワー(Write Power)[mW]との関係を示す特性図であって、記録マークが光学的情報記録媒体13に形成され始める記録閾値パワーを示している。判定器21は、設定された記録パワーと設定された記録ストラデジのパルス幅Tとの関係に基づいて、記録閾値パワーに関する記録ストラデジのパルス幅依存性の変曲点を求める(図5のステップS17)。図8の場合、記録閾値パワーに関する記録ストラテジのパルス幅依存性が変わる特徴点における記録ストラデジのパルス幅Tは0.5Tであるので、判定器21は、トップパルス,ミドルパルス,ラストパルスのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)Tを0.5Tに決定する。
以上の過程を経て、図4のステップS1及び図2に示す判定器21と記録パワー設定器24と記録ストラデジ設定器22によるベースストラテジ決定の処理が終了する。
次に、パワー調整手段(24,25)は、図4に示すパワー調整の処理を行う(ステップS2)。すなわち、パワー調整手段(24,25)は、判定器21が決定し、記録ストラデジ設定器が設定したベースとなるパルス幅T、すなわち、トップパルス,ミドルパルス,ラストパルスのパルス幅(上記の例では0.5T)においてPRSNR値を指標に、先ず記録パワーを決定し、次に消去パワーを決定する。なお、記録パワーは、判定器21によって最適な記録パワーに決定され、記録パワー設定器24で設定され、消去パワーは、判定器21によって最適な消去パワーに決定され、消去パワー設定器25で設定される。また、PRSNR値は、ベースストラデジ決定処理の過程において、記録ストラデジ設定器22の制御の下に光学的情報記録媒体13に記録され、その後再生された信号に基づいてRF回路部3のPRSNR計算器106で算出されるデータである。
図9に、記録パワー(Write Power)とPRSNR値との関係を示す。図10に、消去パワー(Erase Power)とPRSNR値との関係を示す。
判定器21は、図9に示す記録パワー(Write Power)とPRSNR値との関係に基づいて、PRSNR値が最も高くなる記録パワー、図9の場合に記録パワーを7.5mWとして決定する。引き続いて、判定器21は、図10に示す消去パワー(Erase Power)とPRSNR値との関係に基づいて、PRSNR値が最も高くなる消去パワー、図10の場合に消去パワーを3.5mWとして決定する。なお、判定器21は、PRSNR値に代えて、RF回路部3で算出されるエラーレートを用いてもよいものである。
以上の過程を経て、図4のステップS2に示すパワー調整手段(24,25)によるパワー調整の処理が終了する。
次に、記録ストラデジ設定器22は、パワー調整手段(24,25)による記録パワー及び消去パワーの調整に引き続いて、記録ストラデジを構成するそれぞれのパルス(Ttop,Tmp,Tlp)の後縁を一律に変化させてテストパターンを光学的情報記録媒体13に記録し、光学的情報記録媒体13から再生した前記テストパターン(再生信号)の信号品質に基づいて記録ストラデジを設定する(図4のストラデジ調整ステップS3)。
この図4の記録ストラデジ調整ステップS3では、図4に示すパワー調整の処理で求めた記録パワー及び消去パワーのデータを使用する。判定器21は、PRSNR値に基づいて、トップパルス(Ttop),ミドルパルス(Tmp),ラストパルス(Tlp)のパルス幅を決定する。判定器21は、PRSNR値に代えて、RF回路部3で算出されるエラーレートを用いてもよいものである。
図11に、トップパルス(Ttop),ミドルパルス(Tmp),ラストパルス(Tlp)のパルス幅と、PRSNR値との関係を示す。判定器21は、トップパルス(Ttop),ミドルパルス(Tmp),ラストパルス(Tlp)のパルス幅とPRSNR値との関係に基づいて、トップパルス(Ttop)、ミドルパルス(Tmp)、ラストパルス(Tlp)のパルス幅を決定しそのパルス幅は記録ストラデジ設定器22で設定される。図11の例では、判定器21は、トップパルス(Ttop)、ミドルパルス(Tmp)、ラストパルス(Tlp)のパルス幅を0.45Tに決定する。
以上の過程を経て、記録ストラデジ設定器22と判定器21による図4のステップS3に示す記録ストラデジ調整の処理が終了する。
次に、記録パラメータ調整器20により行われる、記録ストラデジの調整、記録パワーの調整及び消去パワーの調整について検証する。
例えば、図4に示すステップS1において、トップパルス(Ttop),ミドルパルス(Tmp),ラストパルス(Tlp)のパルス幅を、記録閾値パワーに関する記録ストラテジのパルス幅依存性が変わる特徴点におけるパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)である0.5Tに設定せずに、図4に示すステップS2及びステップS3を行った場合と、パルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)を0.5Tに設定して図4に示すステップS2及びステップS3を行った場合の記録パワーマージン測定を行う。その測定結果を図12に示す。
図12では 図4のステップS1において、トップパルス、ミドルパルス、ラストパルスのパルス幅を0.3T〜0.8Tの範囲で変化させ、図4のステップS2及びステップS3を実施した後、記録パワー、記録ストラテジにおける記録パワーマージンを測定した結果を示している。
図12から明らかなように、パルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)を0.5Tに設定しない場合は、パルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)を0.5Tに設定した場合に比べて、最適な記録パワーにおいてもPRSNR値が低いことが分かる。つまり、図4に示すステップS1で記録閾値パワーが変化しなくなる直前のトップパルス,ミドルパルス,ラストパルスのパルス幅(Ttop,Tmp,Tlp)に設定しないと、局所最適に陥ってしまうことが分かる。
以上の検証結果からして、本発明の実施形態では、ドライブにとって本当に最適な記録ストラテジが得られていることが分かる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、情報記録媒体上にパルストレイン型記録ストラテジにて強度変調したレーザー光を照射することによってマークとスペースによるパターン列を光照射によって記録及び情報再生を行う情報記録再生装置において、未知の情報記録媒体が挿入された場合にも、局所最適に陥ることなく、最適に近い記録パラメータを求めることができる。
その理由として、トップパルス・ミドルパルス・ラストパルスを一律に増加させていくと、ある値以上で変調度が飽和する。これは、トップパルス・ミドルパルス・ラストパルスがある一定以上になると再結晶が起こり、記録マークが大きくならないためである。再結晶化が起こり始めると、マーク長に対して非線形な効果が現れるので、再結晶化が起こるようなパルス幅にはすべきでない。一方、記録パワーの立場からすると、トップパルス・ミドルパルス・ラストパルスを可能な限り大きくしたい。
記録パワーが高いと隣接したマークを結晶化してしまうというクロスイレーズや、隣接トラックからのクロストークが発生してしまう。しかし、トップパルス・ミドルパルス・ラストパルスを大きくすることで、記録パワーを低減し、クロスイレーズやクロストークを抑えられる。
以上の説明では、レーザー光の波長を405nm、対物レンズ10の開口数(NA)を0.65にそれぞれ限定したが、これに限られるものではない。本発明は、あらゆる波長、およびNAに適応可能である。
また、上記実施形態では、PR(12221)というクラスを使用したが、これに代えて、PR(1221)など他のクラスでも同様に使用することができる。
また、変調符号としてHD DVDで採用されているETMを想定したが、その他の変調符号でも同様に使用できる。その場合、例えば、kT(kは3以上の自然数)というような最短データ長が変わる場合もありうる。
また、実施形態は光学的情報記録媒体13として、HD DVDを用いたが、これに限れるものではなく、ブルーレイディスク(BDディスク)を使用しても良い。
本発明によれば、高密度光ディスクの記録再生装置および記録ストラテジ調整法として、広く適応することができ、記録再生装置の信頼性を著しく高める効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る情報記録再生装置を示す構成図である。 図1に示すシステムコントローラに組み込んだ記録パラメータ調整器を示す図である。 図1に示すRF回路部の具体例を示すブロック図である。 本発明の実施形態における処理手順を示すフローチャートである。 図4に示すベースストラデジ決定処理を具体的に示すフローチャートである。 本発明の実施形態において使用した(k−1)型のパルストレインを示す図である。 本発明の実施形態において、記録ストラテジのパルス幅を変化させ、各々の記録ストラテジのパルス幅に関して再生信号振幅の記録パワー依存性を示す特性図である。 記録マークが形成され始める記録閾値パワーと各々の記録ストラテジのパルス幅の関係を示す特性図である。 図4のベースストラデジ決定処理で求めた基本パルス幅を下に測定した記録パワー依存性を示す特性図である。 図4のベースストラデジ決定処理で求めた基本パルス幅を下に測定した消去パワー依存性を示す特性図である。 図4のパワー調整処理で求めた記録パワー、消去パワーを下に測定したトップパルス・ミドルパルス・ラストパルスのパルス幅依存性を示す特性図である。 図4のベースストラデジ決定処理において、トップパルス、ミドルパルス、ラストパルスのパルス幅を変化させ、パワー調整処理と記録ストラデジ処理を実施した後の記録パワー、記録ストラテジにおける記録パワーマージンを示す特性図である。 本発明の実施形態において用いたパルストレインを示す概略図である。
符号の説明
1 スピンドル駆動系
2 光ヘッド部
3 RF回路部
4 復調器
5 システムコントローラ
6 変調器
7 レーザーダイオード(LD)
8 LD駆動系
9 サーボコントローラ
10 対物レンズ
11 受光部
12 ビームスプリッタ
13 光学的情報記録媒体
100 プリフィルタ
101 オートゲインコントロール(AGC)
102 A/Dコンバータ(ADC)
103 フェーズ・ロックド・ループ(PLL)
104 適応等化器
105 ビタビ復号器
106 PRSNR計算器

Claims (22)

  1. 情報記録媒体上にパルストレイン型記録ストラテジにて強度変調したレーザー光を照射することによってマークとスペースによるパターン列を光照射によって記録し、その記録した情報を再生する情報記録再生装置であって、
    記録ストラテジ調整を行う記録ストラテジ調整手段と、
    記録パワーと消去パワーを調整するパワー調整手段と、
    記録信号を再生した信号に基づいて信号品質を判定する判定手段と、
    を含み、
    前記記録ストラテジ調整手段は、他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラテジを決定するものであって、前記記録ストラテジのパルス幅を変化させ、複数の前記記録ストラテジのパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性に基づいて記録ストラテジを調整するものであることを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 前記記録ストラテジ調整手段は、前記記録ストラテジを構成するそれぞれのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させることで、前記記録ストラテジのパルス幅を変化させるものである、請求項1に記載の情報記録再生装置。
  3. 前記記録ストラテジ調整手段は、想定される前記記録ストラテジのパルス幅を概ね網羅した前記再生信号振幅の記録パワー依存性から、記録マークが形成され始める記録閾値パワーに関する情報を抽出し、それを使用して前記記録ストラテジのパルス幅の中から最適な記録ストラテジのパルス幅を選択するものである、請求項1に記載の情報記録再生装置。
  4. 前記記録ストラテジ調整手段は、前記記録閾値パワーに関する記録ストラテジのパルス幅依存性が変わる特徴点におけるパルス幅を最適な記録ストラテジのパルス幅として選択するものである、請求項3に記載の情報記録再生装置。
  5. 前記パワー調整手段は、記録パワーと消去パワーを独立させ、かつ段階的に変化させてテストパターンを記録し、前記テストパターンの再生信号品質から記録パワー、消去パワーを調整するものである、請求項1に記載の情報記録再生装置。
  6. 前記記録ストラデジ調整手段は、記録ストラテジを構成するそれぞれのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させてテストパターンを記録し、前記テストパターンの再生信号の品質に基づいて記録ストラテジを設定するものである、請求項1に記載の光学的情報記録再生装置。
  7. 前記パワー調整手段は、前記テストパターンの再生信号の品質として、前記再生信号に基づいて算出されるPRSNR値,エラーレートのいずれかを設定するものである、請求項5に記載の光学的情報再生装置。
  8. 前記記録ストラデジ調整手段は、前記テストパターンの再生信号の品質として、前記再生信号に基づいて算出されるPRSNR値,エラーレートのいずれかを設定するものである、請求項6に記載の光学的情報再生装置。
  9. 情報記録媒体上にパルストレイン型記録ストラテジにて強度変調したレーザー光を照射することによってマークとスペースによるパターン列を光照射によって記録し、その記録した情報を再生する情報記録再生装置を構成するコンピュータに、
    記録ストラテジ調整を行う機能と、
    記録パワーと消去パワーを調整する機能と、
    記録信号を再生した信号に基づいて信号品質を判定する機能とを実行させ、
    他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラテジを決定する際に、前記記録ストラテジのパルス幅を変化させ、複数の前記記録ストラテジのパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性をもとに記録ストラテジ調整する機能を実行させることを特徴とする情報記録再生プログラム。
  10. 前記コンピュータに、
    前記記録ストラテジを構成するそれぞれのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させることで設定させることで、前記記録ストラテジのパルス幅を変化させる機能を実行させる、請求項9に記載の情報記録再生プログラム。
  11. 前記コンピュータに、
    想定される前記記録ストラテジのパルス幅を概ね網羅した前記再生信号振幅の記録パワー依存性から、記録マークが形成され始める記録閾値パワーに関する情報を抽出し、それを使用して前記記録ストラテジのパルス幅の中から最適な記録ストラテジのパルス幅を選択する機能を実行させる、請求項9に記載の情報記録再生プログラム。
  12. 前記コンピュータに、
    前記記録閾値パワーに関する記録ストラテジのパルス幅依存性が変わる特徴点におけるパルス幅を最適な記録ストラテジのパルス幅として選択する機能を実行させる、請求項11に記載の情報記録再生プログラム。
  13. 前記コンピュータに、
    記録パワーと消去パワーを独立させ、かつ段階的に変化させてテストパターンを記録し、前記テストパターンの再生信号品質から記録パワー、消去パワーを調整する機能を実行させる、請求項9に記載の情報記録再生プログラム。
  14. 前記コンピュータに、
    記録ストラテジを構成するそれぞれのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させてテストパターンを記録し、前記テストパターンの再生信号の品質に基づいて記録ストラテジを設定する機能を実行させる、請求項9に記載の光学的情報記録プログラム。
  15. 前記コンピュータに、
    前記テストパターンの再生信号の品質として、前記再生信号に基づいて算出されるPRSNR値,エラーレートのいずれかを設定するものである、請求項13又は14に記載の光学的情報プログラム。
  16. 光学的情報記録媒体上にパルストレイン型記録ストラテジにて記録パワー、消去パワー、バイアスパワーの少なくとも3値の間で強度変調したレーザー光を照射することによってマークとスペースによるパターン列を記録する光学的記録方式における信号記録条件調整方法であって、
    記録ストラデジの調整を行い、次で、記録パワーと消去パワーとを調整し、前記調整に基づいて光学的情報記録媒体に書き込まれた記録信号を再生し、その再生信号の信号品質を判定する処理を行い、
    他の調整に先立って、調整の基本となる記録ストラテジを決定する過程において、前記記録ストラテジを変化させ、前記記録ストラテジの複数のパルス幅条件に対する再生信号振幅の記録パワー依存性を測定し、得られた前記再生信号振幅の記録パワー依存性をもとに記録ストラテジを調整することを特徴とする光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法。
  17. 全てのパルス幅を同一値に設定した後、前記記録ストラテジを構成するすべてのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させることで、前記複数のパルス幅を変化させる、請求項16に記載の光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法。
  18. 想定される前記記録ストラテジのパルス幅の変化範囲を概ね網羅して、前記複数のパルス幅を変化させ、
    前記再生信号振幅の記録パワー依存性から、記録マークが形成され始める記録閾値パワーに関する情報を抽出し、それを使用して前記記録ストラテジのパルス幅の中から最適な記録ストラテジのパルス幅を選択する、請求項16に記載の光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法。
  19. 前記記録閾値パワーに関する記録ストラテジのパルス幅依存性が変わる特徴点におけるパルス幅を最適記録ストラテジのパルス幅として選択する、請求項18に記載の光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法。
  20. 記録パワーと消去パワーの2つのパワーのうち、どちらか一方のパワーを固定し、もう一方のパワーを段階的に変化させてテストパターンを記録し、テストパターンの再生信号の品質から記録パワー、消去パワーを調整する、請求項16に記載の光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法。
  21. 前記記録パワー及び消去パワーの調整に引き続いて、
    記録ストラテジを構成するそれぞれのパルスの前縁又は後縁のいずれか一方を一律に変化させてテストパターンを記録し、前記テストパターンの再生信号の品質に基づいて記録ストラテジを設定する、請求項20に記載の光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法。
  22. 前記テストパターンの再生信号の品質として、前記再生信号に基づいて算出されるPRSNR値,エラーレートのいずれかを設定する、請求項20又は22に記載の光学的情報記録媒体への信号記録条件調整方法。
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