以下、この発明の実施形態を、図を参照しながら説明する。
[第1の実施形態(この発明の実施形態の参考となる実施形態)]
図1は、コンテンツ提供装置の第1の実施形態のブロック図であり、図2は、この第1の実施形態のコンテンツ提供装置の筐体の外観の一例を示すものである。この第1の実施形態のコンテンツ提供装置1は、記憶装置に記憶している楽曲のコンテンツを再生して、スピーカにより再生する装置の例である。図1の例では、記憶装置としては、ハードディスク装置110が用いられている。
図1に示すように、この第1の実施形態のコンテンツ提供装置1は、マイクロコンピュータを備える構成とされるもので、システムバス100に対して、CPU(Central Processing Unit)101と、プログラムが記憶されているROM(Read Only Memory)102と、ワークエリア用RAM(Random Access Memory)103と、ハードディスクコントローラ104と、記憶データ管理部105と、コンテンツ入力インターフェース106と、コンテンツデコード部107と、操作ボタン入力インターフェース108とが接続されている。
ハードディスクコントローラ104は、ハードディスク装置110をシステムバス100に接続するためのもので、システムバス100を通じて送られてくる書き込みデータをハードディスク装置110に対して送出したり、ハードディスク装置から読み出したデータを、システムバス100に送出したりする機能を備える。
また、コンテンツ入力インターフェース106は、例えばUSB(Universal Serial Bus)インターフェースからなり、接続ケーブルを介してパーソナルコンピュータなどと接続される。さらに、ボタン入力インターフェース108には、ボタン操作部114が接続されている。
また、コンテンツデコード部107には、D−A(Digital−to−Analog)変換回路111が接続される。そして、D−A変換回路111の出力端は、アンプ112を介してスピーカ113に接続されている。
図2(A)は、この実施形態のコンテンツ提供装置1の外観を示すもので、箱型の筐体120にスピーカ113が取り付けられていると共に、ボタン操作部114を構成する操作ボタンとして、この実施形態では、1個の操作ボタン121が設けられている。この操作ボタン121は、この例では、ノンロック式の押ボタンにより構成されている。
ハードディスク装置110は、例えば100GBというような大容量のものが用いられる。この例では、ハードディスク装置110には、ユーザが当該コンテンツ提供装置1の購入時に、既に、多数個のコンテンツ(楽曲のコンテンツ)が書き込まれている。
この場合に、この実施形態では、それらの多数個のコンテンツは、この例では、コンテンツの関連属性(ここで、関連属性とは、楽曲のコンテンツのテンポのようなコンテンツデータから抽出されて得られる属性ではなく、例えば、各楽曲のジャンル、各楽曲のアーティスト、各楽曲が記録されていたアルバム、各楽曲の作曲者、1960年代ミュージック、トップ25、などの、当該コンテンツに付随する属性である)に従ってグループ分けされている。
この第1の実施形態では、グループ分けのコンテンツの関連属性として、ジャンルが採用されており、ジャンルによりコンテンツが複数個のグループに分けられている。そして、各楽曲のコンテンツがどのジャンルのグループに属しているかを示すための管理テーブル情報が、ハードディスク装置110に記憶されている。コンテンツ提供装置1は、この管理テーブル情報に従って、ハードディスク装置110から読み出して再生するコンテンツを管理するようにしている。
図3に、当該テーブル情報の一例を示す。図3において、ジャンル1,2,3・・・は、例えばポップス、クラシック、ジャズ、ラテンなどからなる。ジャンル1,2,3・・・のそれぞれのグループに属する複数の曲11,12,13,…、曲21,22,23,…、曲31,32,33,…、・・・としては、曲を識別する情報が記述される。この曲を識別する情報としては、例えばコンテンツIDが用いられる。
そして、図3の例では、それぞれの曲を識別する情報に対応して、ハードディスク装置におけるアドレス情報が記憶される。
この実施形態では、ハードディスク装置110には、上述のように予め記憶されているコンテンツの他に、後から、コンテンツを追加することも可能とされている。このため、CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムにしたがって、ハードディスク装置114への書き込みの処理、およびハードディスク装置からの読み出しの処理を、RAM103をワークエリアとして利用しながら、実行することができるように構成されている。
ハードディスク装置110へのコンテンツデータの書き込みは、この実施形態では、コンテンツ提供装置1と接続されるパーソナルコンピュータの指示に従って行なわれる。すなわち、パーソナルコンピュータから送られてくるコンテンツのデータは、コンテンツ入力インターフェース106を通じてコンテンツ提供装置1に入力される。
この例では、楽曲のコンテンツを取り扱うので、パーソナルコンピュータから送られてくるコンテンツデータは、オーディオデータである。この例では、パーソナルコンピュータからは、オーディオデータのみではなく、当該楽曲の曲名や、当該楽曲が属するジャンル、アーティスト、アルバムなどの付加情報も送られてくる。
コンテンツ入力インターフェース106を通じて入力された、前記付加情報も含むコンテンツのデータは、CPU101の制御により、ハードディスク装置110に書き込まれる。この際に、前記付加情報およびハードディスク装置上の書き込みアドレスの情報は、記憶データ管理部105に送られ、この記憶データ管理部105において、前記付加情報としてのジャンルの情報が用いられて、いずれのジャンル(グループ)に属するかが判別され、その判別結果に基づいて、追加されたコンテンツの管理情報を、図3に示した管理テーブル情報に追加する。
そして、この実施形態では、操作ボタン121の押下操作には、「現在の状態は、ユーザの希望する状態とは違う」と言う意味を持たせている。したがって、コンテンツ提供装置1が電源オフの状態であるときになされた操作ボタン121の押下操作は、電源オフではない状態にすることを希望することを意味することになるので、コンテンツ提供装置1のCPU101は、電源オンとするように制御する。
また、ハードディスク装置110から、或る楽曲のコンテンツが読み出されてスピーカ113により再生されているときになされた操作ボタン121の押下操作は、「現在再生されている楽曲は、聴きたい曲とは違う」ということを意味することになるので、この実施形態では、コンテンツ提供装置1のCPU101は、現在再生されている楽曲とは異なる楽曲のコンテンツを提供するようにする。
つまり、このときの操作ボタン121の押下操作は、特定のターゲットの楽曲のコンテンツは存在していないが、現在再生中の楽曲のコンテンツは聴きたい曲ではないので、それ以外の楽曲コンテンツを要求したいとするユーザの感情に基づく操作である。
ここで、このように、漠然と、現在再生されている楽曲とは異なる楽曲を要求するときのユーザの感情を考察すると、同じ気分で続けて他の曲を聴きたい場合と、気分が変わったので、別の気分になる曲を聴きたい場合とがある。前者の場合には、操作ボタン121の押下操作があったときには、現在再生中のコンテンツと同じジャンル(グループ)の中の、任意の楽曲のコンテンツを再生するようにすれば良い。これに対して、後者の場合には、操作ボタン121の押下操作があったときには、現在再生中のコンテンツと異なるジャンル(グループ)の中の、任意の楽曲のコンテンツを再生するようにすれば良い。
コンテンツ提供装置としては、どちらか一方の場合を想定して構成することもできる。しかし、この実施形態のコンテンツ提供装置においては、操作ボタン121の押下操作として、異なる態様の押下操作を定義することにより、前記2つの場合の両方に対応することができるようにしている。
すなわち、この第1の実施形態においては、操作ボタン121を、通常の態様で一回押下操作する操作は、同じ気分で続けて他の曲を聴きたい場合の操作とし、また、操作ボタン121の2回連続押下操作は、別の気分になる曲を聴きたい場合の操作とする。
図4は、操作ボタン121の操作に基づくコンテンツ提供装置1の処理動作を説明するためのフローチャートである。なお、図4の例では、操作ボタン121についての前記の操作態様の他に、所定時間以上、例えば3秒以上の長押しの操作態様を、電源オフ状態とは違う態様、つまり、電源オン状態への移行操作と定義している。
この実施形態のコンテンツ提供装置1においては、電源オフの状態であっても、操作ボタン121の操作があったことを検知するCPU101を含む部分には電源が投入されており、常時、操作ボタン121がユーザにより操作されたか否かを監視するようにしている(ステップS1)。
そして、このステップS1における電源オフ状態での操作ボタン121の操作の監視動作において、当該操作ボタン121が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、電源オフ状態からの操作であることから、コンテンツ提供装置1の全体に電源を投入するように制御する(ステップS2)。なお、このときの電源オンにすることを意味するものとなる操作ボタン121の押下操作の態様は、どのような押下操作の態様でもよい。
そして、電源がオンになると、CPU101は、ハードディスク装置110から任意の楽曲のコンテンツデータを読み出して、コンテンツデコード部107に転送する。すると、コンテンツデコード部107では、受け取ったコンテンツデータがデコードされ、デコード結果のデジタルオーディオ信号がD−A変換回路111に送出される。D−A変換回路111では、デジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換され、当該アナログオーディオ信号がアンプ112を介してスピーカ113に供給されて、音響再生される(ステップS3)。
ユーザは、再生された楽曲が気に入らないときには、操作ボタン121を操作して、他の楽曲の再生要求をするが、前述したように、そのときの操作ボタン121の操作態様には、2通りあり、現在再生中の楽曲と同じ雰囲気を維持したいときには、通常のように短く一回操作し、現在再生中の楽曲と異なる雰囲気としたいときには、2回連続押下操作をするようにする。
そこで、CPU101は、操作ボタン121が押下操作されたか否か判別し(ステップS4)、操作ボタン121が押下操作されたと判別したときには、2回連続押下操作であるか否か判別する(ステップS5)。
このステップS5で、2回連続押下操作であると判別したときには、CPU101は、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なるジャンル(グループ)の中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツを、ハードディスク装置110から読み出し、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS6)。そして、その後、ステップS4に戻り、操作ボタン121についての更なる押下操作を監視する。
また、ステップS5で、2回連続押下操作ではないと判別したときには、CPU101は、操作ボタン121の押下操作は、長押しであるか否か判別し(ステップS7)、長押しであると判別したときには、コンテンツ提供装置1を電源オフの状態にして(ステップS9)、この処理ルーチンを終了する。
また、ステップS7で、長押しではないと判別したときには、CPU101は、通常の一回押下操作であると判別して、現在再生中の楽曲コンテンツと同じジャンルの中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツを、ハードディスク装置110から読み出し、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS8)。そして、その後、ステップS4に戻り、操作ボタン121についての更なる押下操作を監視する。
なお、ステップS6およびステップS8における任意のコンテンツの選択方法としては、例えば、図3に示したハードディスク装置110のグループ内毎のアドレスを、乱数を用いてランダムに選択する方法を用いることができる。また、所定のルールに従って、ランダムにコンテンツを提供する順序を定めるようにしても良い。例えば、楽曲の長さの短いものと長いものとを、適当な配分となるように、提供順序を定めておいたり、楽曲のテンポの速いものと遅いものとが、適当な配分となるように、提供順序を定めておいたりするようにしてもよい。以下の幾つかの実施形態における任意のグループや任意のコンテンツの選択方法についても同様である。
また、操作ボタン121の操作に基づくジャンルや、コンテンツの選択履歴、再生履歴などを参照して、次に提供するジャンルやコンテンツを選択するようにすることもできる。
以上のようにして、この第1の実施形態によれば、ユーザは、聴取する楽曲として特に特定の楽曲の心当たりがあるわけではないが、現在の心境に合致した楽曲を聴きたいというときに、1個の操作ボタン121のみを操作するだけで、比較的容易に目的の曲を検索することができるものである。
[第1の実施形態の変形例]
もしも、ユーザが聴取したい特定の楽曲を決定しているときには、当該希望する楽曲まで行き着くのには、上述の操作ボタン121のみの操作では、時間がかかりすぎるおそれがある。この問題を回避するためには、操作ボタン121に加えて、直接的に楽曲のコンテンツをユーザが指定選択できる手段をコンテンツ提供装置1が備えるようにすればよい。
そこで、この例においては、コンテンツ提供装置1は、直接的に楽曲のコンテンツをユーザが指定選択する手段として、ディスプレイ部と、このディスプレイ部の画面を通じた選択入力を行なう操作手段とを用いる。
図2(B)は、その場合のコンテンツ提供装置1の外観の一例を示すものである。すなわち、コンテンツ提供装置1は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなるディスプレイ部130を備えると共に、ディスプレイ部130の画面上に表示される選択カーソルを上下方向および左右方向に移動させると共に、決定操作を行なうようにするための十字型操作ボタン131を備える。図2(B)においては、操作ボタン131のうちの、矢印が付与されていない中央のボタンが決定ボタンである。
この例の場合には、ハードディスク装置110に記憶されているコンテンツは、ジャンルのみではなく、アーティスト、アルバム、作曲者などの関連属性情報を用いて、冒頭で図32を参照して説明したような、大量のコンテンツを階層構造によりグループ分けしておく。CPU101は、各階層毎にディスプレイ部130にコンテンツグループを表示する。ユーザは、ディスプレイ130の画面に表示された各階層のグループの中から、自分が希望するグループを十字型操作ボタン131を用いて選択決定する。CPU101は、当該層において特定のグループが選択決定されると、それよりも下層のグループ選択用画面を表示させて、当該層での選択を促す。
そして、CPU101は、最下位層においては、楽曲のコンテンツ名等を表示するようにし、この最下位層の画面において、十字型操作ボタン131を通じたコンテンツの選択決定を受けると、選択決定されたコンテンツを、ハードディスク装置110から読み出して、再生するようにする。
以上のようにして、選択決定した楽曲のコンテンツの再生中あるいは再生後に、操作ボタン121が操作されたときには、当該選択決定されたコンテンツが属するジャンルを基準にして、前述の図4の処理動作がなされるものである。
なお、以上の説明においては、コンテンツのグループ分けは、ジャンルにより行なって、操作ボタン121の2回連続押下操作によりジャンルが異なるコンテンツを選択再生するようにしたが、アーティストや、アルバムや、作曲者などの、他の関連属性を用いて、グループ分けをして、操作ボタン121の2回連続押下操作により、それらグループ化の関連属性、つまり、アーティストや、アルバムや、作曲者などが異なるコンテンツを、選択再生するようにしても良い。
また、「現在の状態は、ユーザの希望する状態とは違う」と言う意味の入力として、上述の実施形態では、操作ボタンの押下操作を用いるようにしたが、操作ボタンの押下操作に限定されるものではない。例えば、コンテンツ提供装置にマイクロホンを設け、このマイクロホンへの特定の音声入力、例えば「違う」と言う発音を、前記入力として処理するようにすることもできる。この場合に、上述の実施形態における操作ボタンの2回連続押下に対応する発音は、例えば「違う、違う」というように、同じ語の2回連続発音を割り当て、操作ボタンの長押しは、「ちーがーう」と言うように、長音で、つなぐようにする発音を割り当てることができる。
また、人の声による発音ではなく、手を叩く動作を、「現在の状態は、ユーザの希望する状態とは違う」と言う意味の入力として、用いるようにすることもできる。この場合には、例えば、手を叩く回数が一回の時には、上述の操作ボタンの通常の一回押下操作に対応させ、手を叩く回数が2回の時には、操作ボタンの2回連続押下に対応させ、手を叩く回数が3回の時には、電源オン状態から電源オフ状態への操作に対応させるようにすることができる。
また、ジャンル、アーティスト、アルバムなどをルールとしてグループ分けをしたもののすべてを用意しておくと共に、操作ボタン121について、例えば3回連続操作などの前記とは異なる操作を定義しておき、その異なる操作ボタン121の操作によって、グループ分けとして、いずれのルールのものを選択するかを任意に切り替え選択するようにしても良い。
[第2の実施形態(この発明の実施形態の参考となる実施形態)]
この第2の実施形態は、ブロック図の構成は、図1に示したものと同一であり、「現在の状態は、ユーザの希望する状態とは違う」と言う意味の入力としては、操作ボタンを用いると共に、グループ分けは、ジャンルによる行なう例である。
しかし、この第2の実施形態のコンテンツ提供装置2においては、操作ボタンとしては、グループ変更用操作ボタンと、グループ内コンテンツ変更用との2個を用いる。すなわち、図5(A)に示すように、ジャンル変更用(グループ変更用)のジャンルボタン122と、曲変更用(グループ内コンテンツ変更用)のトラックボタン123との2個を用いる。
この実施形態では、ジャンルボタン122の通常長さの一回押下操作は、「現在再生されている楽曲のコンテンツのジャンルは、ユーザが希望するジャンルとは違う」と言う意味の入力とされ、ジャンルボタン122の例えば3秒以上の長押しの押下操作は、電源オンの状態から電源オフへの変更要求とされている。
また、この実施形態では、トラックボタン123の通常長さの一回押下操作は、「現在再生されている楽曲のコンテンツのジャンルは同じでよいが、ユーザが希望する楽曲のコンテンツとは違う」という意味の入力とされる。さらに、トラックボタン123の例えば3秒以上の長押しの押下操作は、トラックボタン123の通常長さの一回押下操作と同じ意味の入力とされるが、これに対するコンテンツ提供装置2における処理が、前記通常の長さの押下処理とは異なる。
すなわち、この第2の実施形態のコンテンツ提供装置2では、トラックボタン123が長押し押下操作されると、現在再生されている楽曲のコンテンツのジャンルと同じジャンルに含まれる複数の楽曲コンテンツの一部、例えばイントロダクション部分(音楽の導入部分。以下、イントロという)のみを、任意の順番で順次に再生して、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる楽曲コンテンツをユーザに提示するようにする。
そして、イントロを順次に再生しているときに、再度、トラックボタン123がユーザにより押下操作されたときには、その押下操作がなされた時点で再生されているコンテンツの全部再生を要求する操作であるとして、コンテンツ提供装置2は、次の楽曲コンテンツのイントロの再生をすることなく、全部再生が要求されたコンテンツの再生状態とする。
図6およびその続きである図7は、この第2の実施形態のコンテンツ提供装置におけるジャンルボタン122およびトラックボタン123の操作に基づく処理動作を説明するためのフローチャートである。
第2の実施形態のコンテンツ提供装置2においては、電源オフの状態であっても、ジャンルボタン122やトラックボタン123の操作があったことを検知するCPU101を含む部分には電源が投入されており、常時、ジャンルボタン122やトラックボタン123がユーザにより操作されたか否かを監視するようにしている(ステップS11)。
そして、このステップS11における電源オフ状態でのジャンルボタン122やトラックボタン123の操作の監視動作において、当該ジャンルボタン122やトラックボタン123が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、電源オフ状態からの操作であることから、コンテンツ提供装置2の全体に電源を投入するように制御する(ステップS12)。なお、ステップS11で押下操作されたとして検出される操作ボタンは、ジャンルボタン122、トラックボタン123のいずれでも良いし、また、その押下操作の態様は、どのような押下操作の態様であってもよい。
そして、電源がオンになると、CPU101は、ハードディスク装置110から任意の楽曲のコンテンツデータを読み出して、コンテンツデコード部107に転送する。すると、コンテンツデコード部107では、受け取ったコンテンツデータがデコードされ、デコード結果のデジタルオーディオ信号がD−A変換回路111に送出される。D−A変換回路111では、デジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換され、当該アナログオーディオ信号がアンプ112を介してスピーカ113に供給されて、音響再生される(ステップS13)。
ユーザは、再生された楽曲が気に入らないときには、ジャンルボタン122やトラックボタン123を操作して、他の楽曲の再生要求をするが、前述したように、そのときのジャンルボタン122やトラックボタン123の操作態様には、2通りあり、現在再生中の楽曲と同じ雰囲気を維持したいときには、トラックボタン123を操作し、現在再生中の楽曲と異なる雰囲気としたいときには、ジャンルボタンを操作するようにする。
そこで、CPU101は、ジャンルボタン122が押下操作されたか否か判別し(ステップS14)、ジャンルボタン122が押下操作されたと判別したときには、長押し操作であるか否か判別する(ステップS15)。このステップS15で、ジャンルボタン122の長押し操作であると判別したときには、CPU101は、電源オフの状態にして(ステップS16)、この処理ルーチンを終了する。
また、ステップS15で、ジャンルボタン122の長押し操作ではないと判別したときには、CPU101は、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なるジャンル(グループ)の中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる楽曲コンテンツを、ハードディスク装置110から読み出し、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS17)。そして、その後、ステップS14に戻り、ジャンルボタン122についての押下操作を監視する。
また、ステップS14で、ジャンルボタン122は押下操作されていないと判別したときには、CPU101は、トラックボタン123が押下操作されたか否か判別し(図7のステップS21)、トラックボタン123も押下操作されていないと判別したときには、ステップS14に戻り、ジャンルボタン122についての押下操作を監視する。
ステップS21で、トラックボタン123が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、押下操作は、長押しであるか否か判別し(ステップS22)、長押しではないと判別したときには、CPU101は、トラックボタン123の操作は、通常の一回押下操作であると判別して、現在再生中の楽曲コンテンツと同じジャンルの中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツを、ハードディスク装置110から読み出し、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS23)。そして、その後、ステップS14に戻り、ジャンルボタン122についての押下操作を監視する。
また、ステップS22で、トラックボタン123の押下操作は、長押しであると判別したときには、CPU101は、現在再生中のコンテンツと同じジャンル内の複数の楽曲のコンテンツのイントロを、任意の提供順で、順次に再生出力するように制御する(ステップS24)。
そして、ユーザによるトラックボタン123の再度の押下操作を待ち(ステップS25)、当該再度の押下操作があるまで、前記イントロの順次再生を継続する。そして、ステップS25で、トラックボタン123の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作されたときにイントロが再生されていた楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS26)。その後、ステップS14に進み、ジャンルボタン122の押下操作を監視する。
この第2の実施形態によれば、ユーザは、トラックボタン122を長押し操作することにより、複数回、トラックボタン122を押下しなくても、次に聴取する楽曲の候補のイントロを順次に聴取することができるので、現在の心境に合致した楽曲の検索を容易に行なえる。
したがって、ユーザは、特に特定の楽曲の心当たりがあるわけではないが、現在の心境に合致した楽曲を聴きたいというときに、ジャンルボタンとトラックボタンの2つの操作ボタンを操作するだけで、比較的容易に目的の曲を検索することができるものである。
[第2の実施形態の変形例1]
上述の第2の実施形態では、グループ内コンテンツ変更用ボタン(例えばトラックボタン)のみを長押し可能とすることにより、同じグループ内の複数のコンテンツをイントロ再生することができるようにしたが、グループ変更用ボタン(例えばジャンルボタン)をも長押しすることで、異なるグループの複数のコンテンツをイントロ再生するようにすることもできる。なお、このときの電源オン状態から電源オフ状態に移行させるための操作としては、ジャンルボタン122とトラックボタン123との同時押下操作とする。
図8および図9は、そのように構成した場合のコンテンツ提供装置2におけるジャンルボタン122およびトラックボタン123の操作に基づく処理動作を説明するためのフローチャートである。
すなわち、この例のコンテンツ提供装置2においては、電源オフの状態であっても、ジャンルボタン122やトラックボタン123の操作があったことを検知するCPU101を含む部分には電源が投入されており、常時、ジャンルボタン122やトラックボタン123がユーザにより操作されたか否かを監視するようにしている(ステップS31)。
そして、このステップS31における電源オフ状態でのジャンルボタン122やトラックボタン123の操作の監視動作において、当該ジャンルボタン122やトラックボタン123が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、電源オフ状態からの操作であることから、コンテンツ提供装置2の全体に電源を投入するように制御する(ステップS32)。なお、ステップS31で押下操作されたとして検出される操作ボタンは、ジャンルボタン122、トラックボタン123のいずれでも良いし、また、その押下操作の態様は、どのような押下操作の態様であってもよい。
そして、電源がオンになると、CPU101は、ハードディスク装置110から任意の楽曲のコンテンツデータを読み出して、コンテンツデコード部107に転送する。すると、コンテンツデコード部107では、受け取ったコンテンツデータがデコードされ、デコード結果のデジタルオーディオ信号がD−A変換回路111に送出される。D−A変換回路111では、デジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換され、当該アナログオーディオ信号がアンプ112を介してスピーカ113に供給されて、音響再生される(ステップS33)。
ユーザは、再生された楽曲が気に入らないときには、ジャンルボタン122やトラックボタン123を操作して、他の楽曲の再生要求をするが、前述したように、そのときのジャンルボタン122やトラックボタン123の操作態様には、2通りあり、現在再生中の楽曲と同じ雰囲気を維持したいときには、トラックボタン123を操作し、現在再生中の楽曲と異なる雰囲気としたいときには、ジャンルボタンを操作するようにする。そして、電源をオフにするときには、ジャンルボタン122とトラックボタン123との両方を同時に押下操作する。
そこで、CPU101は、ジャンルボタン122のみが押下操作されたか否か判別し(ステップS34)、ジャンルボタン122のみが押下操作されたと判別したときには、それが長押し操作であるか否か判別する(ステップS35)。
ステップS35で、ジャンルボタン122の長押し操作ではないと判別したときには、CPU101は、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なるジャンル(グループ)の中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる1個の楽曲コンテンツを、ハードディスク装置110から読み出し、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS17)。そして、その後、ステップS14に戻り、ジャンルボタン122についての押下操作を監視する。
また、ステップS35で、ジャンルボタン122の長押し操作であると判別したときには、CPU101は、現在再生中のコンテンツと異なる複数のジャンルのそれぞれから選択した1曲の楽曲コンテンツのイントロを、その提供順に、順次に再生出力するように制御する(ステップS37)。
そして、ユーザによるジャンルボタン122の再度の押下操作を待ち(ステップS38)、当該再度の押下操作があるまで、前記異なる複数のジャンルからそれぞれ選択された1曲の楽曲コンテンツのイントロの順次再生を継続する。この場合、全てのジャンルからの1曲ずつのイントロ再生が終了したら、同じものを繰り返し、再生するようにしても良いが、この実施形態では、全てのジャンルから、別の1曲を順次に選択して、そのイントロを再生するようにする。
そして、ステップS38で、ジャンルボタン122の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作されたときにイントロが再生されていたジャンルの楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS39)。その後、ステップS34に進み、ジャンルボタン122の押下操作を監視する。
また、ステップS34で、ジャンルボタン122が押下操作されていない、あるいは、ジャンルボタン122のみの押下操作ではないと判別したときには、CPU101は、トラックボタン123のみが押下操作されたか否か判別する(図9のステップS41)。このステップS41で、トラックボタン123が押下操作されていない、あるいは、トラックボタン123のみの押下操作ではないと判別したときには、ジャンルボタン122とトラックボタン123の同時押下操作であるか否か判別し(ステップS42)、同時押下操作はされていないと判別したときには、ステップS34に戻り、ジャンルボタン122についての押下操作を監視する。
ステップS42で、ジャンルボタン122とトラックボタン123とが同時押下操作されていると判別したときには、CPU101は、電源オフの状態にして(ステップS43)、この処理ルーチンを終了する。
ステップS41で、トラックボタン123のみが押下操作されたと判別したときには、CPU101は、当該押下操作は、長押しであるか否か判別し(ステップS44)、長押しではないと判別したときには、CPU101は、トラックボタン123の操作は、通常の一回押下操作であると判別して、現在再生中の楽曲コンテンツと同じジャンルの中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツを、ハードディスク装置110から読み出し、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS45)。そして、その後、ステップS34に戻り、ジャンルボタン122についての押下操作を監視する。
また、ステップS44で、トラックボタン123の押下操作は、長押しであると判別したときには、CPU101は、現在再生中のコンテンツと同じジャンル内の楽曲のコンテンツのイントロを、その提供順に、順次に再生出力するように制御する(ステップS46)。
そして、ユーザによるトラックボタン123の再度の押下操作を待ち(ステップS47)、当該再度の押下操作があるまで、前記イントロの順次再生を継続する。そして、ステップS47で、トラックボタン123の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作がなされたときにイントロが再生されていた楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS48)。その後、ステップS34に進み、ジャンルボタン122の押下操作を監視する。
この第2の実施形態によれば、ユーザは、ジャンルボタン122を、何回も操作しなくても、単に長押し操作することにより、次に聴取する楽曲のジャンル(グループ)の候補となる楽曲のイントロを順次に聴取することができるので、自分のそのときの気分に合致するジャンル(グループ)の検索が容易にできる。
したがって、先ず、ジャンルボタン122の長押しにより、ジャンルの異なるコンテンツのイントロを聴いて、気に入ったジャンルを決定し、その後、トラックボタン122を長押し操作することにより、当該選択したジャンルの中で、聴取する楽曲の候補のイントロを順次に聴取して、現在の心境に合致した楽曲を決定する、と言う操作が可能となる。
したがって、ユーザは、特に特定の楽曲の心当たりがあるわけではないが、現在の心境に合致した楽曲を聴きたいというときに、ジャンルボタンとトラックボタンの2つの操作ボタンを操作するだけで、比較的容易に目的の曲を検索することができるものである。
[第2の実施形態の変形例2]
この第2の実施形態においても、もしも、ユーザが聴取したい特定の楽曲を決定しているときには、当該希望する楽曲まで行き着くのには、上述の操作ボタン122と123の操作では、時間がかかりすぎるおそれがある。そこで、この第2の実施形態においても、この問題を回避するために、操作ボタン122,123に加えて、直接的に楽曲のコンテンツをユーザが指定選択できる手段をコンテンツ提供装置2が備えるようにする。
すなわち、この変形例2においては、コンテンツ提供装置2は、直接的に楽曲のコンテンツをユーザが指定選択する手段として、ディスプレイ部と、このディスプレイ部の画面を通じた選択入力を行なう操作手段とを備える。
図5(B)は、その場合のコンテンツ提供装置2の外観を示すものである。すなわち、コンテンツ提供装置2は、例えばLCDからなるディスプレイ部130を備えると共に、ディスプレイ部130の画面上に表示される選択カーソルを上下方向および左右方向に移動させると共に、決定操作を行なうようにするための十字型操作ボタン131を備える。
そして、ハードディスク装置110に記憶されているコンテンツは、ジャンルのみではなく、冒頭の図32を参照して説明したような、大量のコンテンツを階層構造を持ったグループ分けしておく。CPU101は、各階層毎にディスプレイ部130にコンテンツグループを表示する。ユーザは、ディスプレイ130の画面に表示された各階層のグループの中から、自分が希望するグループを十字型操作ボタン131を用いて選択決定する。CPU101は、当該層において特定のグループが選択決定されると、それよりも下層のグループにおける選択画面を表示させて、当該層での選択を促す。
そして、CPU101は、最下位層においては、楽曲のコンテンツ名等を表示するようにし、この最下位層の画面において、十字型操作ボタン131を通じたコンテンツの選択決定を受けると、選択決定されたコンテンツを、ハードディスク装置110から読み出して、再生するようにする。
以上のようにして、選択決定した楽曲のコンテンツの再生中あるいは再生後に、操作ボタン123が操作されたときには、当該選択決定されたコンテンツが属するジャンルを基準にして、前述の図6,図7あるいは図8、図9の処理動作がなされるものである。
なお、この第2の実施形態の場合にも、「現在の状態は、ユーザの希望する状態とは違う」と言う意味の入力は、操作ボタンの押下操作に限定されるものではなく、例えば、コンテンツ提供装置にマイクロホンを設け、このマイクロホンへの特定の音声入力を用いることができる。例えば、ジャンルボタンの代わりに「ジャンル」と言う発音を割り当て、トラックボタンの代わりに、「トラック」と言う発音を割り当てて、前記入力として処理するようにすることもできる。
この場合に、上述のトラックボタンの長押し対応する発音は、例えば「トラックイントロ」という発音を割り当てるようにすることができる。
また、人の声による発音ではなく、手を叩く動作を、「現在の状態は、ユーザの希望する状態とは違う」と言う意味の入力として、用いるようにすることもできる。この場合には、例えば、手を叩く回数が一回の時には、グループ内コンテンツの変更に対応させ、手を叩く回数が2回の時には、グループ変更に対応させ、手を叩く回数が3回の時には、グループ内コンテンツのイントロ再生に対応させるようにすることができる。
また、以上の説明においては、コンテンツのグループ分けは、ジャンルにより行なったが、アーティストや、アルバムや、作曲者などの、他のコンテンツ関連属性を用いて、グループ分けをして、ジャンルボタンの代わりに、アーティストボタンや、アルバムボタンや、作曲者ボタンなどを設けるようにしても良い。
また、ジャンル、アーティスト、アルバムなどをルールとしてグループ分けをしたもののすべてを用意しておくと共に、操作ボタン122について、例えば3回連続操作などの前記とは異なる操作を定義しておき、その異なる操作ボタン121の操作によって、グループ分けとして、いずれのルールのものを選択するかを任意に切り替え選択するようにしても良い。
[第3の実施形態(この発明の実施形態の参考となる実施形態)]
以上の第1および第2の実施形態においては、予め、ジャンル、アーティスト、アルバム、作曲者などのコンテンツ関連属性の一つを基準(ルール)にして、グループ分けを行ない、その定められたグループのみについて、当該グループの内外におけるコンテンツの選択を行なうようにしている。
これに対して、第3の実施形態では、グループ分けのルールは、一つに固定せず、例えば、ジャンル、アーティスト、アルバム、作曲者などのコンテンツ関連属性のそれぞれについて、予めグループ分けをしておく。そして、どのグループ分けを、コンテンツ選択の際に用いるかを、ボタン操作などのユーザ入力により、切り替え選択できるようにするものである。
図10(A)は、この第3の実施形態のコンテンツ提供装置3の筐体の外観例を示すものである。また、図11は、この第3の実施形態のコンテンツ提供装置3の内部構成を示すブロック図である。
図11のブロック図において、図1に示した第1の実施形態と同一部分には、同一番号を付して示している。この図11の第3の実施形態においては、コンテンツ分類部115がシステムバス100に接続されると共に、コンテンツ提供装置3をインターネット117に接続するための回線インターフェース116がシステムバス100に接続されて設けられている。さらに、システムバス100には、ディスプレイコントローラ118を通じてLCDからなるディスプレイ119が接続されている。このディスプレイ119は、ルール表示部を構成する。
この第3の実施形態においては、ハードディスク装置110に予め記憶されている楽曲のコンテンツは、図12に示すように、ジャンル、アーティスト、アルバム、作曲者・・・などのコンテンツ関連属性のそれぞれをルールとして、予め大グループ単位にグループ分けされている。この場合に、図12に示すように、ジャンルというルールの大グループ10には、ジャンル1の小グループ11、ジャンル2の小グループ12、・・・ジャンルnの小グループ1nというように、複数個の小グループを含み、同様にして、アーティストというルールの大グループ20、アルバムというルールの大グループ30、・・・のそれぞれにも、複数個の小グループ21、22、・・・、2m、複数個の小グループ31、32、・・・3kを含むものである。
そのグループ分けに関するテーブル情報などの管理データは、前述の実施形態と同様にして、記憶データ管理部105において管理されるように構成されている。
コンテンツ分類部115および回線インターフェース116は、新たに、コンテンツ入力インターフェース106を通じて、このコンテンツ提供装置3に取り込まれるコンテンツについてのグループ分けの分類を実行するためのものである。
すなわち、コンテンツ入力インターフェース106を通じて取り込まれるコンテンツデータに、前記のコンテンツ関連属性情報が付随している場合には、そのコンテンツ関連属性情報はコンテンツ分類部115に送られる。
そして、コンテンツ分類部115は、受け取ったコンテンツ関連属性情報に基づいて、取り込まれたコンテンツデータが、どの大グループのどの小グループに属するかを判断し、その判断結果を記憶データ管理部105に送る。このとき、取り込まれたコンテンツデータが属する大グループおよび小グループは、通常は複数となる。すなわち、あるコンテンツは、あるジャンルの小グループに属し、あるアーティストの小グループに属し、あるアルバムの小グループに属し、また、ある作曲者の小グループに属するものであるからである。
コンテンツ入力インターフェース106を通じて取り込まれるコンテンツデータに、前記のコンテンツ関連属性情報が付随していない場合には、例えばインターネット上に設置されているコンテンツ関連情報の通知サービスを行なうサーバ装置にアクセスすることにより、前記コンテンツ関連情報を取得することができる。
例えば、コンテンツ入力インターフェース106を通じて取り込まれるコンテンツデータに、コンテンツID(識別データ)が付随している場合には、コンテンツ提供装置3は、当該コンテンツIDを回線インターフェース116を通じてインターネット上にあるCD(Compact Disc)−DB(Database)などのサーバ装置に送って、コンテンツ関連情報の問い合わせを行ない、その問い合わせの結果として、前記のコンテンツ関連情報などを、当該CD−DB等から取得するようにする。
そして、コンテンツ提供装置3では、取得したコンテンツ関連情報を、コンテンツ分類部104で解析して、コンテンツ入力インターフェース106を通じて取り込んだコンテンツデータがどのグループに属するかを判断し、その判断結果を記憶データ管理部105に送って、前述と同様にして、記憶データ管理部105において取り込んだコンテンツデータのグループ分け管理するようにしている。
そして、LCDディスプレイ119には、選択中のルールが表示されるように構成されている。その他の構成は、ボタン操作部114の構成およびそのボタン操作に基づく処理が異なることを除いて、前述の実施形態と同様である。
この第3の実施形態では、ボタン操作部114は、図10(A)に示すように、3個の操作ボタン124,125,126を備えて構成されている。
操作ボタン124の押下操作は、「希望するグループ分けのルールが、現在選択中のものとは違う」という意味内容を持つもので、これが押下操作されることにより、前述した大グループが現在選択中のものから他のものに変更される。以下、この操作ボタン124は、ルールボタン124と称することとする。すなわち、図12に示すように、ルールボタン124の押下操作により、任意の大グループに変更され、前述したように、変更後のルールが、LCDディスプレイ119の画面119Dに表示される。
なお、この実施形態では、ルールボタン124の長押しは、電源オンから電源オフへの移行操作であるとされている。
操作ボタン125の押下操作は、「選択中のルールの大グループに属する希望する小グループが、現在選択中のコンテンツが属する小グループとは違う」という意味内容を持つもので、これが押下操作されることにより、同じ大グループ内の、現在選択中のコンテンツが属する小グループとは異なる他の小グループ中のコンテンツに、再生コンテンツが変更される。以下、この操作ボタン125は、モードボタン125と称することにする。すなわち、図12に示すように、モードボタン125の通常の押下操作により、大グループ内において、選択される小グループが任意の小グループに変更される。
また、この実施形態では、モードボタン125の長押しにより、大グループ内において、複数個の小グループのそれぞれから任意に選択された1個ずつのコンテンツのイントロが、任意の順序で再生されるように構成されている。
操作ボタン126は、前述の実施形態のトラックボタンと同一のもので、この操作ボタン126の操作は、「選択中の小グループは変更の必要はないが、現在選択中のコンテンツは希望のものと違う」という意味内容を持つ。そして、この操作ボタン126が、通常のように短く押下操作されると、選択中の小グループ内で、選択中のコンテンツ以外のコンテンツに、再生コンテンツが変更される。この操作ボタン126は、この例においても、トラックボタンと称することにする。
また、この実施形態では、トラックボタン126の長押しにより、小グループ内において、複数個のコンテンツのイントロが、任意の順序で再生されるように構成されている。
図13、図14および図15は、上述のように構成した、第3の実施形態のコンテンツ提供装置3におけるルールボタン124、モードボタン125およびトラックボタン126の操作に基づく処理動作を説明するためのフローチャートである。
すなわち、この例のコンテンツ提供装置3においては、電源オフの状態であっても、ルールボタン124、モードボタン125やトラックボタン126の操作があったことを検知するCPU101を含む部分には電源が投入されており、常時、ルールボタン124、モードボタン125やトラックボタン126がユーザにより操作されたか否かを監視するようにしている(ステップS51)。
そして、このステップS51における電源オフ状態でのルールボタン124、モードボタン125やトラックボタン126の操作の監視動作において、当該ルールボタン124、モードボタン125やトラックボタン126が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、電源オフ状態からの操作であることから、コンテンツ提供装置3の全体に電源を投入するように制御する(ステップS52)。なお、ステップS51で押下操作されたとして検出される操作ボタンは、ルールボタン124、モードボタン125、トラックボタン126のいずれでも良いし、また、その押下操作の態様は、どのような押下操作の態様であってもよい。
そして、電源がオンになると、CPU101は、ハードディスク装置110から任意の楽曲のコンテンツデータを読み出して、コンテンツデコード部107に転送する。すると、コンテンツデコード部107では、受け取ったコンテンツデータがデコードされ、デコード結果のデジタルオーディオ信号がD−A変換回路111に送出される。D−A変換回路111では、デジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換され、当該アナログオーディオ信号がアンプ112を介してスピーカ113に供給されて、音響再生される(ステップS53)。
このときに、LCD表示部119の画面119Dには、現在再生されているコンテンツが含まれる大グループの選択のルールを、表示する(ステップS54)。図10(A)においては、「ジャンル」というルールによって、大グループが構成されている場合を示している。
ユーザは、再生された楽曲が気に入らないときには、ルールボタン124やモードボタン125やトラックボタン126を操作して、他の楽曲の再生要求をする。そして、電源のオフ操作は、この例では、ルールボタン124の長押し操作とされている。
CPU101は、ルールボタン124が押下操作されたか否か判別し(ステップS55)、ルールボタン124が押下操作されたと判別したときには、それが長押し操作であるか否か判別する(ステップS56)。ルールボタン124の長押し操作であると判別したときには、CPU101は、電源オフの状態にして(ステップS57)、この処理ルーチンを終了する。
ステップS56で、ルールボタン124の長押し操作ではないと判別したときには、CPU101は、現在再生中の楽曲コンテンツが属する大グループのルールとは異なる任意のルール(異なる大グループ)を選択し、当該変更後のルールによる大グループに含まれる任意の小グループの中の、任意の楽曲コンテンツを再生するように変更する(ステップS58)。
例えば、ジャンルというルールの大グループ10に含まれるコンテンツが再生されている場合において、ルールボタン124が、長押しではない通常押下操作されると、例えばアーティストというルールの大グループ20の中の任意の小グループ(この場合には任意のアーティスト)の中の任意の楽曲コンテンツを再生するようにする。
そして、CPU101は、変更後のルール、例えば「アーティスト」を、LCD表示部119の画面119Dに表示する(ステップS59)。そして、ステップS55に戻り、ルールボタン124の操作を監視する。
ステップS55で、ルールボタン124は操作されなかったと判別したときには、CPU101は、モードボタン125が押下操作されたか否か判別し(図14のステップS61)、モードボタン125が押下操作されたと判別したときには、その押下操作は長押しであるか否か判別する(ステップS62)。
そして、ステップS62で、モードボタン125の長押し操作ではないと判別したときには、通常の押下操作であると判別して、現在再生されているコンテンツが属する大グループ内において、当該再生中コンテンツが含まれる小グループ以外の、任意の小グループの任意のコンテンツを再生するようにする(ステップS63)。そして、ステップS55に戻り、ルールボタン124の押下操作を監視する。
また、ステップS62で、モードボタン125の長押し操作であると判別したときには、CPU101は、現在選択中のルールの大グループ内において、現在再生中のコンテンツが属する小グループ以外の複数個の小グループのそれぞれから選択した1曲ずつの楽曲コンテンツのイントロを、任意の提供順で、順次に再生出力するように制御する(ステップS64)。
そして、ユーザによるモードボタン125の再度の押下操作を待ち(ステップS65)、当該再度の押下操作があるまで、前記複数の小グループからそれぞれ選択された1曲の楽曲コンテンツのイントロの順次再生を継続する。この場合、対象となる全ての小グループからの1曲ずつのイントロ再生が終了したら、同じものを繰り返し、再生するようにしても良いが、この実施形態では、対象となる全ての小グループから、別の1曲を順次に選択して、そのイントロを再生するようにする。
そして、ステップS65で、モードボタン125の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、当該押下操作されたときにイントロが再生されていた小グループの楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS66)。その後、ステップS55に進み、ルールボタン124の押下操作を監視する。
また、ステップS61で、モードボタン125は押下操作されていないと判別したときには、CPU101は、トラックボタン126が押下操作されたか否か判別する(図15のステップS71)。このステップS71で、トラックボタン126が押下操作されていないと判別したときには、CPU101は、ステップS55に戻り、ルールボタン124についての押下操作を監視する。
ステップS71で、トラックボタン126が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、当該押下操作は、長押しであるか否か判別し(ステップS72)、長押しではないと判別したときには、CPU101は、トラックボタン126の操作は、通常の一回押下操作であると判別して、現在再生中の楽曲コンテンツが含まれる小グループの中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツを選定して、その選定したコンテンツを、ハードディスク装置110から読み出す。そして、読み出したコンテンツを、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS73)。そして、その後、ステップS55に戻り、ルールボタン124についての押下操作を監視する。
また、ステップS72で、トラックボタン126の押下操作は、長押しであると判別したときには、CPU101は、現在再生中のコンテンツが含まれる小グループ内において、現在再生中のコンテンツを除く他の楽曲コンテンツのイントロを、任意の提供順で、順次に再生出力するように制御する(ステップS74)。
そして、ユーザによるトラックボタン126の再度の押下操作を待ち(ステップS75)、当該再度の押下操作があるまで、前記イントロの順次再生を継続する。そして、ステップS75で、トラックボタン126の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作されたときにイントロが再生されていた楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS76)。その後、ステップS55に進み、ルールボタン124の押下操作を監視する。
この第3の実施形態によれば、ユーザは、ルールボタン124を操作することにより、コンテンツのグループ分けのルールを、ジャンル、アーティスト、アルバム、作曲者、発売年代、などの種々のルールに基づくものに切り替え変更することが容易にできる。したがって、この第3の実施形態によれば、コンテンツ選択の多様性が拡大するというメリットがある。
すなわち、例えばジャンルによりグループ分けされていたコンテンツを、モードボタンやトラックボタンを操作することにより楽しんでいた状態から、ルールボタン124の押下操作により、アーティストやアルバムによるグループ分けしたコンテンツについて、モードボタンやトラックボタンの操作によって、任意に選択して楽しむ状態に変更することができるものである。
そして、この第3の実施形態においては、前述した第2の実施形態と同様の作用効果も有するものである。
[第3の実施形態の変形例1]
この第3の実施形態においても、もしも、ユーザが聴取したい特定の楽曲を決定しているときには、当該希望する楽曲まで行き着くのには、上述の操作ボタン124〜126の操作では、時間がかかりすぎるおそれがある。そこで、この第3の実施形態においても、この問題を回避するために、操作ボタン124〜126に加えて、直接的に楽曲のコンテンツをユーザが指定選択できる手段をコンテンツ提供装置3が備えるようにする。
すなわち、この変形例においては、コンテンツ提供装置3は、直接的に楽曲のコンテンツをユーザが指定選択する手段として、例えばLCDからなるディスプレイ部と、このディスプレイ部の画面を通じた選択入力を行なう操作手段とを備える。第3の実施形態では、前述したように、LCDからなるディスプレイ119を備えるので、このディスプレイ119として、表示画面の比較的大きなものを用いるようにする。
図10(B)は、その場合のコンテンツ提供装置3の外観を示すものである。すなわち、コンテンツ提供装置3は、例えばLCDからなるディスプレイ119を備えると共に、ディスプレイ119の画面119D上に表示される選択カーソルを上下方向および左右方向に移動させると共に、決定操作を行なうようにするための十字型操作ボタン131を備える。ディスプレイ119の画面119Dには、現在選択されているルールを文字表示するためのルール表示領域133を設ける。
そして、この第3の実施形態では、ハードディスク装置110に記憶されているコンテンツは、ジャンル、アーティスト、アルバム、作曲者などにより、大量のコンテンツが、冒頭の図32を参照して説明したような階層構造によりグループ分けされている。CPU101は、各階層毎にディスプレイ119の画面119Dに大グループおよび小グループのコンテンツグループを表示する。
ユーザは、ディスプレイ119の画面119Dに表示された各階層のグループの中から、自分が希望するグループを、十字型操作ボタン131を用いて選択決定する。CPU101は、当該層において特定のグループが選択決定されると、それよりも下層の画面を表示させて、当該層での選択を促す。
そして、CPU101は、最下位層においては、楽曲のコンテンツ名等を表示するようにし、この最下位層の画面において、十字型操作ボタン131を通じたコンテンツの選択決定を受けると、選択決定されたコンテンツを、ハードディスク装置110から読み出して、再生するようにする。
以上のようにして、選択決定した楽曲のコンテンツの再生中あるいは再生後に、操作ボタン124〜126が操作されたときには、当該選択決定されたコンテンツが属する大グループおよび小グループを基準にして、前述の図13〜図15の処理動作がなされるものである。
[第3の実施形態の変形例2]
上述の第3の実施形態では、操作ボタンは、ルールボタン124と、モードボタン125と、トラックボタン126との3個を用いるようにしたが、ルールボタン124とモードボタン125との機能は、図16(A)および(B)に示すように、1個の操作ボタン127で実現することもできる。
この例の操作ボタン127は、以下の説明においては、ルール/モードボタン127と称することにする。この例においては、ルール/モードボタン127は、これが2回連続押下操作されたときには、ルールボタンとして働くようにされる。そして、通常の一回押下操作されたときには、ルール/モードボタン127は、モードボタンの一回押下操作として働くと共に、長押しされたときには、モードボタンの長押し操作としての機能を備えるようにされる。
そして、この例においては、ルール/モードボタン127と、トラックボタン126との同時押下操作を、電源オフ操作とするようにしている。
図17〜図19は、この例のコンテンツ提供装置3の場合におけるルール/モードボタン127およびトラックボタン126の操作に基づく処理動作を説明するためのフローチャートである。
すなわち、この例のコンテンツ提供装置3においては、電源オフの状態であっても、ルール/モードボタン127やトラックボタン126の操作があったことを検知するCPU101を含む部分には電源が投入されており、常時、ルール/モードボタン127やトラックボタン126がユーザにより操作されたか否かを監視するようにしている(ステップS81)。
そして、このステップS81における電源オフ状態でのルール/モードボタン127やトラックボタン126の操作の監視動作において、当該ルール/モードボタン127やトラックボタン126が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、電源オフ状態からの操作であることから、コンテンツ提供装置3の全体に電源を投入するように制御する(ステップS82)。なお、ステップS81で押下操作されたとして検出される操作ボタンは、ルール/モードボタン127、トラックボタン126のいずれでも良いし、また、その押下操作の態様は、どのような押下操作の態様であってもよい。
そして、電源がオンになると、CPU101は、ハードディスク装置110から任意の楽曲のコンテンツデータを読み出して、コンテンツデコード部107に転送する。すると、コンテンツデコード部107では、受け取ったコンテンツデータをデコードし、デコード結果のデジタルオーディオ信号をD−A変換回路111に送出する。D−A変換回路111では、デジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換され、当該アナログオーディオ信号がアンプ112を介してスピーカ113に供給されて、音響再生される(ステップS83)。
このときに、LCD表示部119の画面119Dには、現在再生されているコンテンツが含まれる大グループの選択のルールを、表示する(ステップS84)。図16(A)においては、「ジャンル」というルールによって、大グループが構成されている場合を示している。
ユーザは、再生された楽曲が気に入らないときには、ルール/モードボタン127やトラックボタン126を操作して、他の楽曲の再生要求をする。そして、電源のオフ操作のときは、ユーザは、ルール/モードボタン127とトラックボタン126との同時押し操作をする。
CPU101は、ルール/モードボタン127のみが押下操作されたか否か判別し(ステップS85)、ルール/モードボタン127のみが押下操作されたと判別したときには、それが2回連続押下操作であるか否か判別する(ステップS86)。
ルール/モードボタン127の2回連続押下操作であると判別したときには、CPU101は、現在再生中の楽曲コンテンツが属する大グループのルールとは異なる他のルール(異なる大グループ)を任意に選択し、当該変更後のルールによる大グループに含まれる任意の小グループの中の、任意の楽曲コンテンツを再生するように変更する(ステップS87)。
そして、CPU101は、変更後のルール、例えば「アーティスト」を、LCD表示部119の画面119Dに表示する(ステップS88)。そして、ステップS85に戻り、ルール/モードボタン127の操作を監視する。
ステップS86で、ルール/モードボタン127は2回連続押下操作されたのではないと判別したときには、CPU101は、ルール/モードボタン127が長押しされたか否か判別する(図18のステップS91)。そして、ステップS91で、ルール/モードボタン127が長押し操作されたのではないと判別したときには、通常の押下操作であると判別して、現在再生されているコンテンツが属する大グループ内において、当該再生中コンテンツが含まれる小グループ以外の、任意の小グループの任意のコンテンツを再生するようにする(ステップS92)。そして、ステップS85に戻り、ルール/モードボタン127の押下操作を監視する。
また、ステップS91で、ルール/モードボタン127の長押し操作であると判別したときには、CPU101は、現在選択中のルールの大グループ内において、現在再生中のコンテンツが属する小グループ以外の複数個の小グループのそれぞれから選択した1曲ずつの複数の楽曲コンテンツのイントロを、任意の提供順で、順次に再生出力するように制御する(ステップS93)。
そして、CPU101は、ユーザによるルール/モードボタン127の再度の押下操作を待ち(ステップS94)、当該再度の押下操作があるまで、前記複数の小グループからそれぞれ選択された1曲の楽曲コンテンツのイントロの順次再生を継続する。この場合、対象となる全ての小グループからの1曲ずつのイントロ再生が終了したら、同じものを繰り返し、再生するようにしても良いが、この実施形態では、対象となる全ての小グループから、任意の別の1曲を選択して、そのイントロを再生するようにする。
そして、ステップS94で、ルール/モードボタン127の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作されたときにイントロが再生されていた小グループの楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS95)。その後、ステップS85に進み、ルール/モードボタン127の押下操作を監視する状態に戻る。
ステップS85で、ルール/モードボタン127が押下操作されていない、あるいは、ルール/モードボタン127のみは操作されなかったと判別したときには、CPU101は、トラックボタン126のみが押下操作されたか否か判別する(図19のステップS101)。このステップS101で、トラックボタン126が押下操作されていない、あるいは、トラックボタン126のみの押下操作ではないと判別したときには、ルール/モードボタン127とトラックボタン126の同時押下操作であるか否か判別し(ステップS102)、同時押下操作はされていないと判別したときには、ステップS85に戻り、ルール/モードボタン127についての押下操作を監視する。
ステップS102で、ルール/モードボタン127とトラックボタン126とが同時押下操作されていると判別したときには、CPU101は、コンテンツ提供装置3を電源オフの状態にして(ステップS103)、この処理ルーチンを終了する。
そして、ステップS101で、トラックボタン126が押下操作されたと判別したときには、その押下操作は長押しであるか否か判別する(ステップS104)。このステップS104で、トラックボタン126の当該押下操作は、長押しではないと判別したときには、CPU101は、トラックボタン126の操作は、通常の一回押下操作であると判別して、現在再生中の楽曲コンテンツが含まれる小グループの中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツを選定して、その選定したコンテンツを、ハードディスク装置110から読み出す。そして、読み出したコンテンツを、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS105)。そして、その後、ステップS85に戻り、ルール/モードボタン127についての押下操作を監視する。
また、ステップS104で、トラックボタン126の押下操作は、長押しであると判別したときには、CPU101は、現在再生中のコンテンツが含まれる小グループ内において、現在再生中のコンテンツを除く他の複数の楽曲コンテンツのイントロを、任意の提供順で、順次に再生出力するように制御する(ステップS106)。
そして、ユーザによるトラックボタン126の再度の押下操作を待ち(ステップS107)、当該再度の押下操作があるまで、前記イントロの順次再生を継続する。そして、ステップS107で、トラックボタン126の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、当該押下操作がなされたときにイントロが再生されていた楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS108)。その後、ステップS85に進み、ルール/モードボタン127の押下操作を監視する。
[コンテンツ提供装置の第4の実施形態(この発明の実施形態)]
この第4の実施形態のコンテンツ提供装置4は、ハードウエア構成は、前述の第3の実施形態と同様にすると共に、ハードディスク装置110に記憶する大量のコンテンツは、前述の第3の実施形態と同様に、ジャンル、アーティスト、アルバムなどの複数のルールにより、複数の大グループに分けると共に、各大グループ内に、複数個の小グループを形成するようにして管理するようにする。
そして、この第4の実施形態のコンテンツ提供装置4においては、ルールボタン125やルール/モードボタン127の操作により、任意にグループ化のルールを変更するのではなく、各グループ化のルールを直接的に選択できるようにするショートカットボタンを用いるようにする。
このため、この第4の実施形態のコンテンツ提供装置4の操作ボタン部114には、グループ分けのルールのそれぞれに対応するボタン(ショートカットボタン)を、それぞれ備えると共に、前述と同様のトラックボタンを備える。
図20は、この第4の実施形態のコンテンツ提供装置4の外観の構成例を示す図である。図20の例においては、ショートカットボタンとして、ジャンルボタン141と、アーティストボタン142と、アルバムボタン143を備えると共に、前述の第3の実施形態と同様に、トラックボタン144を備える。さらに、この第4の実施形態では、コンテンツ提供装置4における再生状態を、一つ前の操作時の状態に戻すためのアンドゥボタン145を備える。
図21〜図24は、この第4の実施形態のコンテンツ提供装置4における、操作ボタン141〜145の操作に基づく処理動作を説明するためのフローチャートである。
この例のコンテンツ提供装置4においては、電源オフの状態であっても、操作ボタン141〜145の操作があったことを検知するCPU101を含む部分には電源が投入されており、常時、操作ボタン141〜145がユーザにより操作されたか否かを監視するようにしている(ステップS111)。
そして、このステップS111において、電源オフ状態で、操作ボタン141〜145の内のいずれかの操作ボタンが押下操作されたと判別したときには、CPU101は、電源オフ状態からの操作であることから、コンテンツ提供装置4の全体に電源を投入するように制御する(ステップS112)。なお、ステップS111で押下操作されたとして検出される操作ボタンの押下操作の態様は、どのような態様であってもよい。
そして、電源がオンになると、CPU101は、ハードディスク装置110から任意の楽曲のコンテンツデータを読み出して、コンテンツデコード部107に転送する。すると、コンテンツデコード部107では、受け取ったコンテンツデータがデコードされ、デコード結果のデジタルオーディオ信号がD−A変換回路111に送出される。D−A変換回路111では、デジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換され、当該アナログオーディオ信号がアンプ112を介してスピーカ113に供給されて、音響再生される(ステップS113)。
ユーザは、再生された楽曲が気に入らないときには、ショートカットボタン141〜143のいずれか、あるいはトラックボタン144を操作して、他の楽曲の再生要求をする。また、直前の曲の方が良かったと感じたときには、アンドゥボタン145を操作する。なお、電源のオフ操作は、この例では、アンドゥボタン145の長押し操作とされている。
CPU101は、ジャンルボタン141が押下操作されたか否か判別し(ステップS114)、押下操作されたと判別したときには、当該押下操作は長押しであるか否か判別する(ステップS115)。
ステップS115で、長押しではないと判別したときには、CPU101は、図12に示したジャンルの大グループ10の中の、複数個のジャンルの小グループ11〜1nのうちの任意のジャンルの小グループ中の任意の曲であって、現在再生中のものとは異なる曲を再生するように制御する(ステップS116)。そして、ステップS114に戻り、ジャンルボタン141の押下操作を監視する。
ステップS115で、長押し操作であると判別したときには、CPU101は、ジャンルの大グループ10の中の、複数個のジャンルの小グループ11〜1nのそれぞれから任意に1曲ずつ選択した複数曲のイントロを、任意の順序で、順次に再生する(ステップS117)。
そして、CPU101は、ユーザによるジャンルボタン141の再度の押下操作を待ち(ステップS118)、当該再度の押下操作があるまで、前記複数の小グループからそれぞれ1曲ずつ選択された複数の楽曲コンテンツのイントロの順次再生を継続する。この場合、対象となる全ての小グループからの1曲ずつのイントロ再生が終了したら、同じものを繰り返し、再生するようにしても良いが、この実施形態では、対象となる全ての小グループから、任意の別の1曲ずつを選択して、そのイントロを再生するようにする。
そして、ステップS118で、ジャンルボタン141の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作されたときにイントロが再生されていた小グループのジャンルの楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS119)。その後、ステップS114に進み、ジャンルボタン141の押下操作を監視する。
ステップS114で、ジャンルボタン141は押下操作されていないと判別したときには、CPU101は、アーティストボタン142が押下操作されたか否か判別する(図22のステップS121)。
ステップS121で、アーティストボタン142が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、当該押下操作は長押しであるか否か判別する(ステップS122)。このステップS122で、長押しではないと判別したときには、CPU101は、図12に示したアーティストの大グループ20の中の、複数個のアーティストの小グループ21〜2nのうちの任意のアーティストの小グループ中の任意の曲であって、現在再生中のものとは異なる曲を再生するように制御する(ステップS123)。そして、ステップS114に戻り、ジャンルボタン141の押下操作を監視する処理に戻る。
ステップS122で、長押し操作であると判別したときには、CPU101は、アーティストの大グループ20の中の、複数個のアーティストの小グループ21〜2mのそれぞれから1曲ずつ任意に選択した複数の曲のイントロを、任意の順序で、順次に再生する(ステップS124)。
そして、CPU101は、ユーザによるアーティストボタン142の再度の押下操作を待ち(ステップS125)、当該再度の押下操作があるまで、前記複数の小グループからそれぞれ1曲ずつ選択された複数の楽曲コンテンツのイントロの順次再生を継続する。この場合、対象となる全ての小グループからの1曲ずつのイントロ再生が終了したら、同じものを繰り返し、再生するようにしても良いが、この実施形態では、対象となる全ての小グループから、任意の別の1曲ずつを選択して、そのイントロを再生するようにする。
そして、ステップS125で、アーティストボタン142の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作がなされたときにイントロが再生されていた小グループのアーティストの楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS126)。その後、ステップS114に進み、ジャンルボタン141の押下操作を監視する状態に戻る。
ステップS121で、アーティストボタン142も押下操作されていないと判別したときには、アルバムボタン143が押下操作されたか否か判別する(図23のステップS131)。
ステップS131で、アルバムボタン143が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、当該押下操作は長押しであるか否か判別する(ステップS132)。このステップS132で、長押しではないと判別したときには、CPU101は、図12に示したアルバムの大グループ30の中の、複数個のアルバムの小グループ31〜3kのうちの任意のアルバムの小グループ中の任意の曲であって、現在再生中のものとは異なる曲を再生するように制御する(ステップS133)。そして、ステップS114に戻り、ジャンルボタン141の押下操作を監視する処理に戻る。
ステップS132で、長押し操作であると判別したときには、CPU101は、アルバムの大グループ30の中の、複数個のアルバムの小グループ31〜3kのそれぞれから1曲ずつ任意に選択した複数のイントロを、任意の順序で、順次に再生する(ステップS134)。
そして、CPU101は、ユーザによるアルバムボタン143の再度の押下操作を待ち(ステップS135)、当該再度の押下操作があるまで、前記複数の小グループからそれぞれ1曲ずつ選択された複数の楽曲コンテンツのイントロの順次再生を継続する。この場合、対象となる全ての小グループからの1曲ずつのイントロ再生が終了したら、同じものを繰り返し、再生するようにしても良いが、この実施形態では、対象となる全ての小グループから、任意の別の1曲ずつを選択して、そのイントロを再生するようにする。
そして、ステップS135で、アルバムボタン143の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作がなされたときにイントロが再生されていた小グループのアルバムの楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS136)。その後、ステップS114に進み、ジャンルボタン141の押下操作を監視する状態に戻る。
ステップS131で、アルバムボタン143も押下操作されていないと判別したときには、トラックボタン144が押下操作されたか否か判別する(図24のステップS141)。
そして、ステップS141で、トラックボタン144が押下操作されたと判別したときには、その押下操作は長押しであるか否か判別する(ステップS142)。このステップS142で、トラックボタン144の当該押下操作は、長押しではないと判別したときには、CPU101は、トラックボタン144の操作は、通常の一回押下操作であると判別して、現在再生中の楽曲コンテンツが含まれる小グループの中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツを選定して、その選定したコンテンツを、ハードディスク装置110から読み出す。そして、読み出したコンテンツを、コンテンツデコード部107に転送し、前述したようにして、スピーカ113により音響再生するようにする(ステップS143)。そして、その後、ステップS114に戻り、ジャンルボタン141についての押下操作を監視する状態に戻る。
また、ステップS142で、トラックボタン144の押下操作は、長押しであると判別したときには、CPU101は、現在再生中のコンテンツが含まれる小グループ内において、現在再生中のコンテンツを除く他の複数の楽曲コンテンツのイントロを、任意の提供順で、順次に再生出力するように制御する(ステップS144)。
そして、ユーザによるトラックボタン144の再度の押下操作を待ち(ステップS145)、当該再度の押下操作があるまで、前記イントロの順次再生を継続する。そして、ステップS145で、トラックボタン144の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU101は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作がなされたときにイントロが再生されていた楽曲コンテンツで固定して、当該楽曲のコンテンツの全部を再生するように制御する(ステップS146)。その後、ステップS114に進み、ジャンルボタン141の押下操作を監視する状態に戻る。
ステップS141で、トラックボタン144も押下操作されていないと判別したときには、CPU101は、アンドゥボタン145が押下操作されたか否か判別する(ステップS147)。このステップS147で、アンドゥボタン145が押下操作されていないと判別したときには、ステップS114に進み、ジャンルボタン141の押下操作を監視する状態に戻る。
また、ステップS147でアンドゥボタン145が押下操作されたと判別したときには、CPU101は、その押下操作は長押しであるか否か判別し(ステップS148)、長押しであると判別したときには、電源オフとして(ステップS149)、この処理ルーチンを終了する。
ステップS148で、押下操作が長押しではないと判別したときには、CPU101は、当該アンドゥボタン145が押下操作されたときの再生状態の直前の再生状態に、戻すように制御する(ステップS150)。このため、コンテンツ提供装置4では、常に、現在の再生状態よりも、少なくとも、一つ前の再生状態のときのコンテンツの識別情報を記憶するようにしている。一つ前の再生状態ではなく、複数個前までの再生状態におけるコンテンツの識別情報のすべてを記憶しておくことにより、当該記憶されている前までの再生状態に戻ることができる。
ステップS150の後には、ステップS114のジャンルボタン141の押下操作を監視する状態に戻る。
[第5の実施形態(この発明の実施形態)]
以上の実施形態のコンテンツ提供装置1〜4は、いずれも、コンテンツ提供装置に大容量の記憶手段、例えばハードディスク装置を備え、操作ボタンの操作に応じて、当該ハードディスク装置から読み出すコンテンツを制御するようにしている。しかし、最近は、コンテンツ提供装置は、大容量の記憶手段は備えず、インターネットなどの通信ネットワーク上のコンテンツサーバ装置からコンテンツの配信を受けて、当該コンテンツの再生を行なうものもある。
このような通信ネットワークを通じてコンテンツの配信を行なうようにするシステムにおいては、コンテンツ提供装置は、前述のような1個または複数個の操作ボタンを備えて、当該操作ボタンの操作に応じたコンテンツ取得要求を行ない、コンテンツ提供サーバ装置は、操作ボタンのどのような操作に基づくコンテンツ取得要求かを判断して、その判断結果に基づいて、コンテンツ提供装置に対してコンテンツの配信を行なうようにする。
第5の実施形態は、このようなコンテンツ提供システムに、この発明を適用した場合の例であって、前述した第1の実施形態に対応する実施形態である。図25は、この第5の実施形態のコンテンツ提供システムの構成例を示すブロック図である。
図25に示すように、この実施形態のコンテンツ提供システムは、コンテンツサーバ装置51と、コンテンツ提供装置としてのコンテンツ受信端末52とが、インターネットなどの通信ネットワーク53を通じて接続されて構成されている。
コンテンツサーバ装置51は、例えばパーソナルコンピュータにより構成されており、システムバス200を通じて、CPU201に対して、プログラムROM202、ワークエリアRAM203、コンテンツデータベースメモリ204、記憶データ管理部205、送受信データ処理部206、および通信インターフェース207が接続されている。
コンテンツデータベースメモリ204は、例えばハードディスク装置や半導体メモリ装置、その他の大容量の記憶装置からなり、大量のコンテンツが、前述の第1〜第4の実施形態と同様に、グループ分けされて記憶されている。記憶データ管理部205は、前述の第1〜第4の実施形態の記憶データ管理部105と同様にして、コンテンツデータベースメモリ204に記憶されているコンテンツデータについて、グループ管理するようにしている。
送受信データ処理部206は、通信ネットワーク53を通じて送られてくるコンテンツ受信端末52からのコンテンツ取得要求の受信処理をしたり、通信ネットワーク53を通じてコンテンツ受信端末52に送信するコンテンツデータの送信データ生成処理をしたりする。通信インターフェース207は、通信ネットワーク53に接続するためのものである。
また、コンテンツ受信端末52は、マイクロコンピュータを備えて構成されるもので、システムバス300を介して、CPU301に対して、プログラムROM302、ワークエリアRAM303、再生コンテンツバッファ304、コンテンツデコード部305、送受信データ処理部306、通信インターフェース307およびボタン入力インターフェース308が接続されている。
ボタン入力インターフェース308には、ボタン操作部314が接続される。このボタン操作部314は、前述したボタン操作部114と同様に構成される。通信インターフェース307は、通信ネットワーク53に接続される。
コンテンツデコード部305には、D−A変換回路311が接続される。D−A変換回路311からのアナログオーディオ信号は、アンプ312を通じてスピーカ313に供給される。
この第5の実施形態においては、コンテンツ受信端末52のボタン操作部314は、1個の操作ボタンからなる。したがって、この第5の実施形態の場合のコンテンツ受信端末52の外観は、第1の実施形態の場合の図2(A)に示したものと全く同様である。
一方、コンテンツ配信サーバ装置51のコンテンツデータベースメモリ204においては、前述した第1の実施形態のハードディスク装置110と同様に、コンテンツがジャンルによるグループ化されて記憶されて、記憶データ管理部205により管理されるようにされている。
この第5の実施形態のサーバ装置51およびコンテンツ受信端末52の動作を、図26および図27のフローチャートを参照して説明する。図26は、コンテンツ受信端末52での1個の操作ボタンの操作に基づく動作のフローチャートであり、また、図27は、対応するコンテンツ配信サーバ装置51での処理動作のフローチャートである。
以下の説明では、コンテンツ受信端末52の外観が、図2(A)と同様であり、ボタン操作部314は1個の操作ボタン121を備えているものとして説明する。
この実施形態のコンテンツ受信端末52においては、電源オフの状態であっても、操作ボタン121の操作があったことを検知するCPU301を含む部分には電源が投入されており、常時、操作ボタン121がユーザにより操作されたか否かを監視するようにしている(ステップS151)。
そして、このステップS151における電源オフ状態での操作ボタン121の操作の監視動作において、当該操作ボタン121が押下操作されたと判別したときには、CPU301は、電源オフ状態からの操作であることから、コンテンツ提供装置1の全体に電源を投入するように制御する(ステップS152)。なお、このときの操作ボタン121の押下操作の態様は、どのような押下操作の態様でもよい。
そして、電源がオンになると、CPU301の制御に基づき、送受信データ処理部306は、任意のジャンルの任意の曲の配信要求(この配信要求を、以下、初期配信要求と呼ぶ)を生成し、当該初期配信要求を通信ネットワーク53を通じてサーバ装置51に送る(ステップS153)。この場合に、コンテンツ受信端末52からサーバ装置51に送られるすべての配信要求には、コンテンツ受信端末52の識別情報が含められる。以下、同様である。
この初期配信要求に対しては、サーバ装置51から楽曲コンテンツのデータが送られてくるので、送受信データ処理部306は、通信インターフェース307を通じて当該楽曲コンテンツデータを受信し、再生コンテンツバッファ304に転送する。再生コンテンツバッファ304に転送された楽曲コンテンツデータは、CPU301の制御に基づき、コンテンツデコード部305に送られて、デジタルオーディオ信号にデコードされる。そして、デコードされたデジタルオーディオ信号が、D−A変換回路311によりアナログオーディオ信号に変換され、アンプ312を通じてスピーカ313に供給されて音響再生される(ステップS154)。
ユーザは、再生された楽曲が気に入らないときには、操作ボタン121を操作して、他の楽曲の要求をするが、そのときの操作ボタン121の操作態様には、2通りあり、現在再生中の楽曲と同じ雰囲気を維持したいときには、通常のように短く一回操作し、現在再生中の楽曲と異なる雰囲気としたいときには、2回連続押下操作をするようにする。
そこで、CPU301は、操作ボタン121が押下操作されたか否か判別し(ステップS155)、操作ボタン121が押下操作されたと判別したときには、2回連続押下操作であるか否か判別する(ステップS156)。
このステップS156で、2回連続押下操作であると判別したときには、CPU301は、送受信データ処理部306を制御し、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なるジャンル(グループ)の中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツの配信を要求することを内容とする配信要求(以下、この配信要求を異グループ配信要求という)を生成させて、サーバ装置51に送信させるようにする(ステップS157)。
この異グループ配信要求には、コンテンツ受信端末52の識別情報のみではなく、現在再生中の楽曲コンテンツの識別情報を含めるようにする。
この異グループ配信要求に対しては、サーバ装置51から、それに対応する楽曲コンテンツのデータが送られてくるので、送受信データ処理部306は、通信インターフェース307を通じて当該楽曲コンテンツデータを受信し、再生コンテンツバッファ304に転送する。そして、前述のステップ154と同様にして、受信した楽曲コンテンツのデータをアナログオーディオ信号に変換し、アンプ312を通じてスピーカ313に供給して音響再生する(ステップS158)。そして、その後、ステップS155に戻り、操作ボタン121についての更なる押下操作を監視する。
また、ステップS156で、2回連続押下操作ではないと判別したときには、CPU301は、操作ボタン121の押下操作は、長押しであるか否か判別し(ステップS159)、長押しであると判別したときには、コンテンツ受信端末52を電源オフの状態にして(ステップS160)、この処理ルーチンを終了する。
また、ステップS159で、長押しではないと判別したときには、CPU301は、通常の一回押下操作であると判別して、送受信データ処理部306を制御し、現在再生中の楽曲コンテンツと同じジャンルの中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツの配信を要求することを内容とする同グループ配信要求を生成させて、サーバ装置51に送信させるようにする(ステップS161)。
この同グループ配信要求には、コンテンツ受信端末52の識別情報のみではなく、現在再生中の楽曲コンテンツの識別情報を含めるようにする。
この同グループ配信要求に対しては、サーバ装置51から、それに対応する楽曲コンテンツのデータが送られてくるので、送受信データ処理部306は、通信インターフェース307を通じて当該楽曲コンテンツデータを受信し、再生コンテンツバッファ304に転送する。そして、前述のステップ154と同様にして、受信した楽曲コンテンツのデータをアナログオーディオ信号に変換し、アンプ312を通じてスピーカ313に供給して音響再生する(ステップS162)。そして、その後、ステップS155に戻り、操作ボタン121についての更なる押下操作を監視する。
次に、サーバ装置51の処理動作を図27のフローチャートを参照して説明する。すなわち、サーバ装置51のCPU201は、コンテンツ受信端末52からの配信要求の受信を監視し(ステップS171)、コンテンツ受信端末52からの配信要求を受信したと判別したときには、その配信要求が、上記の3種の配信要求のどれであるかを判別する(ステップS172)。
このステップS172の判別の結果、初期配信要求であると判別したときには、CPU201は、コンテンツデータベースメモリ204から、任意のジャンルの任意の楽曲コンテンツを選択して読み出し(ステップS173)、それを配信要求してきたコンテンツ受信端末52に対して配信する(ステップS176)。
また、ステップS172での判別の結果、異グループ配信要求であると判別したときには、CPU201は、受信した異グループ配信要求に含まれる現在再生中のコンテンツの識別情報に基づいて、現在再生中のコンテンツとは異なる任意のジャンルの任意の楽曲コンテンツを選択して、コンテンツデータベースメモリ204から読み出し(ステップS174)、それを配信要求してきたコンテンツ受信端末52に対して配信する(ステップS176)。
また、ステップS172での判別の結果、同グループ配信要求であると判別したときには、CPU201は、受信した同グループ配信要求に含まれる現在再生中のコンテンツの識別情報に基づいて、現在再生中のコンテンツと同じジャンルの任意の楽曲コンテンツであって、現在再生中のコンテンツと異なるものを選択して、コンテンツデータベースメモリ204から読み出し(ステップS175)、それを配信要求してきたコンテンツ受信端末52に対して配信する(ステップS176)。
以上で、サーバ装置51におけるコンテンツ配信の処理ルーチンは終了である。
なお、以上の説明では、コンテンツ受信端末52は、コンテンツ配信要求をサーバ装置51に送るときには、再生中である前回配信を受けたコンテンツの識別情報を、前記コンテンツ配信要求に含めるようにしたが、サーバ装置51が、コンテンツ受信端末52のそれぞれに前回配信した楽曲コンテンツの識別情報を記憶している場合には、当該同グループ配信要求には、現在再生中の楽曲コンテンツの識別情報を含める必要はない。この場合には、サーバ装置51は、当該記憶情報を参照することにより、配信要求してきた端末に前回配信した楽曲コンテンツの識別情報を確認することができ、その楽曲コンテンツの識別情報に基づいて、次に配信する楽曲コンテンツのグループや、配信コンテンツを選択することができるからである。
[第6の実施形態(この発明の実施形態)]
この第6の実施形態は、第5の実施形態と同様に、コンテンツ提供サーバ装置とコンテンツ受信端末とからなるコンテンツ提供システムの場合の実施形態であり、ハードウエア構成は、図25に示したものと同様である。
そして、この第6の実施形態は、コンテンツ受信端末が備えるボタン操作部314が、図5に示したのと同様に、ジャンルボタン122と、トラックボタン123とを備える場合である。つまり、第6の実施形態は、前述のコンテンツ提供装置の第2の実施形態に対応するコンテンツ提供システムの実施形態である。
この第6の実施形態では、ジャンルボタン122の通常長さの押下操作は、「現在配信されている楽曲のコンテンツのジャンルは、ユーザが希望するジャンルとは違う」と言う意味の入力とされ、ジャンルボタン122の例えば3秒以上の長押しの押下操作は、電源オンの状態から電源オフへの変更要求とされている。
また、トラックボタン123の通常長さの押下操作は、「現在配信されている楽曲のコンテンツのジャンルは同じでよいが、ユーザが希望する楽曲のコンテンツとは違う」という意味の入力とされる。さらに、トラックボタン123の例えば3秒以上の長押しの押下操作は、トラックボタン123の通常長さの押下操作と同じ意味の入力とされるが、これに対するコンテンツ受信端末52における処理が、前記通常の長さの押下処理とは異なる。
すなわち、この第6の実施形態のコンテンツ受信端末52では、トラックボタン123が長押し押下操作されると、現在再生されている楽曲のコンテンツのジャンルと同じジャンルに含まれる複数の楽曲コンテンツのそれぞれの一部、例えばイントロダクション部分(音楽の導入部分。以下、イントロという)のみを、任意の順番で順次に配信してもらう配信要求を、サーバ装置51に送るようにする。
そして、コンテンツ受信端末52は、楽曲コンテンツのイントロを順次に再生しているときに、再度、トラックボタン123がユーザにより押下操作されたときには、その押下操作がなされた時点で再生されているコンテンツの全部データの配信要求をサーバ装置に送るようにする。
図28およびその続きである図29は、この第6の実施形態のコンテンツ提供システムのコンテンツ受信端末52におけるジャンルボタン122およびトラックボタン123の操作に基づく処理動作を説明するためのフローチャートである。
この第6の実施形態のコンテンツ受信端末52においては、電源オフの状態であっても、ジャンルボタン122やトラックボタン123の操作があったことを検知するCPU301を含む部分には電源が投入されており、常時、ジャンルボタン122やトラックボタン123がユーザにより操作されたか否かを監視するようにしている(ステップS181)。
そして、このステップS181における電源オフ状態でのジャンルボタン122やトラックボタン123の操作の監視動作において、当該ジャンルボタン122やトラックボタン123が押下操作されたと判別したときには、CPU301は、電源オフ状態からの操作であることから、コンテンツ受信端末52の全体に電源を投入するように制御する(ステップS182)。なお、ステップS181で押下操作されたとして検出される操作ボタンは、ジャンルボタン122、トラックボタン123のいずれでも良いし、また、その押下操作の態様は、どのような押下操作の態様であってもよい。
そして、電源がオンになると、CPU301の制御に基づき、送受信データ処理部306は、任意のジャンルの任意の曲の初期配信要求を生成し、当該初期配信要求を通信ネットワーク53を通じてサーバ装置51に送る(ステップS183)。この場合に、コンテンツ受信端末52からサーバ装置51に送られる配信要求には、コンテンツ受信端末52の識別情報が含められる。以下、同様である。
この初期配信要求に対しては、サーバ装置51から楽曲コンテンツのデータが送られてくるので、コンテンツ受信端末52の送受信データ処理部306は、通信インターフェース307を通じて当該楽曲コンテンツデータを受信し、再生コンテンツバッファ304に転送する。再生コンテンツバッファ304に転送された楽曲コンテンツデータは、CPU301の制御に基づき、コンテンツデコード部305に送られて、デジタルオーディオ信号にデコードされる。そして、デコードされたデジタルオーディオ信号が、D−A変換回路311によりアナログオーディオ信号に変換され、アンプ312を通じてスピーカ313に供給されて音響再生される(ステップS184)。
ユーザは、再生された楽曲が気に入らないときには、ジャンルボタン122やトラックボタン123を操作して、他の楽曲の取得要求をするが、前述したように、そのときのジャンルボタン122やトラックボタン123の操作態様には、2通りあり、現在再生中の楽曲と同じ雰囲気を維持したいときには、トラックボタン123を操作し、現在再生中の楽曲と異なる雰囲気としたいときには、ジャンルボタンを操作するようにする。
そこで、CPU301は、ジャンルボタン122が押下操作されたか否か判別し(ステップS185)、ジャンルボタン122が押下操作されたと判別したときには、長押し操作であるか否か判別する(ステップS186)。このステップS186で、ジャンルボタン122の長押し操作であると判別したときには、CPU301は、コンテンツ受信端末52を電源オフの状態にして(ステップS187)、この処理ルーチンを終了する。
また、ステップS186で、ジャンルボタン122の長押し操作ではないと判別したときには、CPU301は、送受信データ処理部306を制御し、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なるジャンル(グループ)の中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツの配信を要求することを内容とする異グループ配信要求を生成させて、サーバ装置51に送信させるようにする(ステップS188)。
この異グループ配信要求には、コンテンツ受信端末52の識別情報のみではなく、現在再生中の楽曲コンテンツの識別情報を含めるようにする。
この異グループ配信要求に対しては、サーバ装置51から、それに対応する楽曲コンテンツのデータが送られてくるので、送受信データ処理部306は、通信インターフェース307を通じて当該楽曲コンテンツデータを受信し、再生コンテンツバッファ304に転送する。そして、前述のステップ154と同様にして、受信した楽曲コンテンツのデータをアナログオーディオ信号に変換し、アンプ312を通じてスピーカ313に供給して音響再生する(ステップS189)。そして、その後、ステップS185に戻り、ジャンルボタン122についての更なる押下操作を監視する。
また、ステップS185で、ジャンルボタン122は押下操作されていないと判別したときには、CPU301は、トラックボタン123が押下操作されたか否か判別し(図29のステップS191)、トラックボタン123も押下操作されていないと判別したときには、ステップS185に戻り、ジャンルボタン122についての押下操作を監視する。
ステップS191で、トラックボタン123が押下操作されたと判別したときには、CPU301は、押下操作は、長押しであるか否か判別し(ステップS192)、長押しではないと判別したときには、CPU301は、トラックボタン123の操作は、通常の一回押下操作であると判別して、送受信データ処理部306を制御し、現在再生中の楽曲コンテンツと同じジャンルの中から、現在再生中の楽曲コンテンツとは異なる任意の楽曲コンテンツの配信を要求することを内容とする同グループ配信要求を生成させて、サーバ装置51に送信させるようにする(ステップS193)。
この同グループ配信要求には、コンテンツ受信端末52の識別情報のみではなく、現在再生中の楽曲コンテンツの識別情報を含めるようにする。
この同グループ配信要求に対しては、サーバ装置51から、それに対応する楽曲コンテンツのデータが送られてくるので、送受信データ処理部306は、通信インターフェース307を通じて当該楽曲コンテンツデータを受信し、再生コンテンツバッファ304に転送する。そして、前述のステップ189と同様にして、受信した楽曲コンテンツのデータをアナログオーディオ信号に変換し、アンプ312を通じてスピーカ313に供給して音響再生する(ステップS194)。そして、その後、ステップS185に戻り、ジャンルボタン122についての更なる押下操作を監視する。
また、ステップS192で、トラックボタン123の押下操作は、長押しであると判別したときには、CPU301は、送受信データ処理部306を制御して、現在再生中のコンテンツと同じジャンル内の、現在再生中のコンテンツとは異なる複数の楽曲のコンテンツのイントロを、順次に配信するように要求する配信要求(以下、この配信要求をイントロ配信要求という)をサーバ装置51に送信させる(ステップS195)。
このイントロ配信要求には、コンテンツ受信端末52の識別情報と、現在再生中のコンテンツの識別情報とが含まれる。
このイントロ配信要求に対しては、サーバ装置51からは、現在再生中のコンテンツと同じジャンル内の、現在再生中のコンテンツとは異なる複数の楽曲のコンテンツのイントロ(イントロのそれぞれには、それぞれの楽曲コンテンツの識別情報が付加されている)が送られてくるので、コンテンツ受信端末52では、そのイントロのデータを再生コンテンツバッファ304に、一旦、格納する。そして、この再生コンテンツバッファ304から、各楽曲コンテンツのイントロを順次に読み出して、再生する(ステップS196)。
そして、CPU301は、ユーザによるトラックボタン123の再度の押下操作を待ち(ステップS197)、当該再度の押下操作があるまで、前記イントロの順次再生を継続する。そして、ステップS197で、トラックボタン123の再度の押下操作があったと判別したときには、CPU301は、イントロの順次再生を停止し、その押下操作されたときにイントロが再生されていた楽曲コンテンツの識別情報を、再生コンテンツバッファ304から読み出し、当該楽曲コンテンツの識別情報を要求コンテンツの識別情報として含む配信要求を、送受信データ処理部306を通じてサーバ装置51に送信するように制御する(ステップS198)。
そして、コンテンツ受信端末52では、この配信要求に対応してサーバ装置51から送られてくる要求コンテンツのデータを送受信データ処理部306で受信し、当該受信したコンテンツのデータを、前述と同様にして、再生コンテンツバッファ304を介して、コンテンツデコード部305に転送して処理することにより、当該楽曲コンテンツを再生するようにする(ステップS199)。その後、ステップS185に戻り、ジャンルボタン122の押下操作を監視する。
次に、以上のコンテンツ受信端末52の処理動作に対応するサーバ装置51での処理動作を、図30および図31のフローチャートを参照して説明する。
サーバ装置51のCPU201は、コンテンツ受信端末52からの配信要求の受信を監視し(ステップS201)、コンテンツ受信端末52からの配信要求を受信したと判別したときには、その配信要求を解析して、配信要求が何であるかを識別する(ステップS202)。
そして、ステップS202の識別の結果、初期配信要求であるか否か判別し(ステップS203)、初期配信要求であると判別したときには、CPU201は、コンテンツデータベースメモリ204から、任意のジャンルの任意の楽曲コンテンツを選択して読み出し(ステップS204)、それを配信要求してきたコンテンツ受信端末52に対して配信する(ステップS205)。
また、ステップS202での識別の結果、イントロ配信要求であるか否か判別し(ステップS206)、イントロ配信要求であると判別したときには、当該イントロ配信要求に含まれるコンテンツ識別情報に基づいて、当該コンテンツ識別情報で示されるコンテンツとは異なるコンテンツであって、当該コンテンツ識別情報で示されるコンテンツと同じジャンルに属する任意の複数個のコンテンツのイントロ部分のデータを、イントロ配信要求してきた端末52に送るようにする(ステップS207)。このとき、各楽曲のイントロには、当該楽曲の識別情報を付加するようにする。
そして、CPU201は、コンテンツ受信端末52からの特定の楽曲コンテンツの識別情報を含む配信要求を待ち、(ステップS208)、当該配信要求を受信すると、当該楽曲コンテンツの識別情報で指定された楽曲コンテンツのデータを、コンテンツ受信端末52に配信するようにする(ステップS209)。
次に、ステップS206で、イントロ配信要求ではないと判別したときには、CPU201は、異グループ配信要求であるか否か判別する(図31のステップS211)。そして、このステップS211で、異グループ配信要求であると判別したときには、CPU201は、受信した異グループ配信要求に含まれる現在再生中のコンテンツの識別情報に基づいて、現在再生中のコンテンツとは異なる任意のジャンルの任意の楽曲コンテンツを選択して、コンテンツデータベースメモリ204から読み出し(ステップS212)、それを配信要求してきたコンテンツ受信端末52に対して配信する(ステップS214)。
また、ステップS211での判別の結果、異グループ配信要求ではなく、同グループ配信要求であると判別したときには、CPU201は、受信した同グループ配信要求に含まれる現在再生中のコンテンツの識別情報に基づいて、現在再生中のコンテンツと同じジャンルの任意の楽曲コンテンツであって、現在再生中のコンテンツと異なるものを選択して、コンテンツデータベースメモリ204から読み出し(ステップS213)、それを配信要求してきたコンテンツ受信端末52に対して配信する(ステップS214)。
以上で、サーバ装置51におけるコンテンツ配信の処理ルーチンは終了である。
なお、以上の説明では、コンテンツ受信端末52は、コンテンツ配信要求をサーバ装置51に送るときには、再生中である前回配信を受けたコンテンツの識別情報を、前記コンテンツ配信要求に含めるようにしたが、サーバ装置51が、コンテンツ受信端末52のそれぞれに前回配信した楽曲コンテンツの識別情報を記憶している場合には、当該同グループ配信要求には、現在再生中の楽曲コンテンツの識別情報を含める必要はない。サーバ装置51は、当該記憶情報を参照することにより、配信要求してきた端末に前回配信した楽曲コンテンツの識別情報を確認することができ、その楽曲コンテンツの識別情報に基づいて、次に配信する楽曲コンテンツのグループや、配信コンテンツを選択することができるからである。
[コンテンツ提供システムのその他の実施形態]
上述のコンテンツ提供システムについては、第5の実施形態や第6の実施形態のコンテンツ提供システムに限らず、前述のコンテンツ提供装置における第2の実施形態の変形例や、第3の実施形態、第4の実施形態と同様の場合の、複数個の操作ボタンの操作によるコンテンツの提供態様を、実現することができる。
それらの実施形態の場合にも、上述の第5の実施形態や第6の実施形態と同様にして、コンテンツ受信端末52では、操作された操作ボタンに応じたコンテンツの配信要求を、コンテンツ配信サーバ装置に送り、コンテンツ配信サーバは、当該要求に応じたコンテンツや、イントロの配信を行なうようにするものである。
[Webページを提供対象とするWebサイト変更装置およびWebサイト変更システムの実施形態]
この発明によるコンテンツ提供装置やコンテンツ提供システムが提供対象とするコンテンツは、楽曲のコンテンツに限られるものではなく、Webサイトのページ(Webページ)も含まれるものである。
Webサイトのページを、提供コンテンツとする場合には、前述の第1〜第4の実施形態のコンテンツ提供装置と同様の態様となるWebサイト変更装置の形態と、前述の第5および第6の実施形態のコンテンツ提供システムと同様の態様に、サーバ装置と端末装置とからなるWebサイト変更システムの態様がある。
Webサイト変更装置の態様においては、Webサイト変更装置自身が、多数個のWebサイトのURL(UNIFORM RESOURCE LOCATOR)アドレスを、ハードディスク装置などの記憶装置に格納しておき、Webサイト変更装置に備えられる操作ボタンや音声入力手段などの入力手段を通じて入力された入力情報に基づいて、現在アクセス中のWebサイトとは異なるWebサイトに変更して、ユーザにWebページを提供するようにする。
この場合にも、Webサイト変更装置の記憶装置に格納されるWebサイトは、上述の例と同様にして、ニュース、スポーツ、経済などのジャンルやその他のグループ化のための項目にしたがってグループ化して、管理する。そして、上述の実施形態の楽曲コンテンツの場合と同様にして、グループ内のWebページや、グループを超えたWebページのユーザへの提供を行なうようにするものである。
このWebサイト変更装置の実施形態は、前述したコンテンツ提供装置の第1〜第4の実施形態と全く対応する実施形態を実現することができる。
また、Webサイト変更システムの態様においては、サーバ装置が、WebページのURLアドレスの記憶装置を備え、前述と同様にして、大量のWebサイトのURLを、Webサイトがページとして提供する情報に応じてグループ分けして、当該WebサイトのURLを管理している。
一方、端末装置は、操作ボタンや音声入力手段などの入力手段を備え、それらの入力手段を通じて入力された入力情報に基づいて、現在アクセス中のWebサイトとは異なるWebサイトへの変更要求をサーバ装置に送信するようにするように構成する。
そして、端末装置は、前述の第5または第6のコンテンツ提供システムの実施形態のコンテンツ受信端末と同様にして、現在アクセス中のWebページと同じグループのWebページや、異なるグループのWebページの取得要求を、操作ボタンの操作に応じて、サーバ装置に対して送るようにする。
サーバ装置は、端末装置からの前記Webページの取得要求を受信して、前述したような楽曲コンテンツの配信要求の場合と同様に、WebページのURLアドレスを端末装置に提供する。あるいは、サーバ装置が要求に応じたWebページを取得して、当該取得したwebページを端末装置に提供するようにする。
Webサイト変更システムの態様におけるWebページの提供においては、端末装置に操作ボタンや音声入力手段などの入力手段を設けずに、サーバ装置から提供される各Webページに、上述の実施形態のような操作ボタンと同様のアイコンボタンを表示させておくようにすることもできる。
この場合には、端末装置は、操作されたアイコンボタンの情報と、操作されたときに表示されていたWebページの識別情報とをサーバ装置に送ることができる。サーバ装置は、それらの受信したアイコンボタンの情報とWebページの情報とから、次に、提示するWebページのURLアドレスをコンテンツ受信端末に送り、あるいは、次に提示するWebページの情報を、コンテンツ受信端末に送信するようにすることができる。
このWebサイト変更システムの実施形態も、前述のコンテンツ提供システムと同様の複数の実施形態として実現することができる。
[他の実施形態]
なお、楽曲のコンテンツのグループ化方法としては、上述の例のように、ジャンル、アーティスト、アルバム等のコンテンツ関連属性を用いる場合だけではなく、コンテンツから直接的に抽出される、例えばテンポや曲調やビート(8ビートや16ビートなど)特徴的属性を用いてグループ化することもできる。例えばテンポを用いて、テンポの最も遅いものから、最も速いものまでの間で、幾つかのグループに分けるようにすることもできる。テンポの抽出方法としては、例えば特開2002−116754号公報に記載されたものや、本出願人が出願している特願2003−94100に記載されている方法などを用いることができる。
また、前述もしたように、上述の全ての実施形態において、「現在の状態は、ユーザの希望する状態とは違う」と言う意味の入力としては、特定の音声入力、例えば「違う」と言う発音や、手を叩く動作を、前記入力として処理するようにすることもできる。
また、操作ボタンをコンテンツ提供装置やコンテンツ受信端末の筐体に設けるのではなく、リモートコマンダに設け、コンテンツ提供装置やコンテンツ受信端末には、リモートコマンダからのリモコン信号の受信部を設けるようにしても良い。
また、この発明によるコンテンツ提供装置が提供対象とするコンテンツは、楽曲のコンテンツやWebサイトのページなどに限られるものではなく、映画のコンテンツ、電子書籍のコンテンツ、なども含まれるものである。また、カラオケの楽曲の選択、推薦などの用途にも適用可能である。
なお、上述の各実施形態においては、コンテンツの提供は、楽曲コンテンツや画像コンテンツ、また、Webページなどのコンテンツデータそのものとしたが、推奨する楽曲コンテンツの曲名、アーティスト名や作曲者名などの呈示や画像コンテンツの名前や紹介情報の呈示、複数個の推奨コンテンツのリストの呈示、推奨電子書籍コンテンツの書籍名の呈示であってもよく、必ずしも、コンテンツの内容自体を再生したり、表示したりする必要はない。
また、例えば複数の楽曲コンテンツを連続して再生する場合の、当該連続再生楽曲コンテンツのリストを、提供情報とすることもできる。この場合、リストの提供方法としては、楽曲コンテンツ名をリストとして、呈示する方法の他、リストされた複数の楽曲コンテンツのイントロを順次に再生して、ユーザに提供する方法などがある。
そして、この場合には、前記連続再生楽曲コンテンツのリストに含まれる複数の楽曲コンテンツの並び順を変えたグループ、複数の楽曲コンテンツを種々に変えたグループなどにより、グループ化することができる。複数の楽曲コンテンツを種々に変えたグループとしては、例えばジャンルなどのグループ化のルールを共通化して編成した楽曲コンテンツのグループや、ジャンル、アーティスト、アルバムなどグループ化ルールにこだわらずに編成した楽曲コンテンツのグループなどというようなグループ編成をすることができる。また、パーティ用、プライベート用などの用途に応じたグループ編成をすることもできる。
また、上述の実施形態は、コンテンツ提供装置や、コンテンツ受信端末は、据え置き型装置のような態様として示したが、携帯型の装置や、車載型の装置であってもよい。携帯型の装置であって、コンテンツが楽曲のコンテンツである場合には、スピーカを必ずしも備えている必要はなく、ヘッドホンやイヤホンのプラグを差し込めるジャックを備えているものであっても良い。
また、上述の実施形態では、任意のコンテンツやWebサイトの選択や、任意の順序でのイントロ再生や、任意の複数のWebサイトの候補の提示における、「任意」とする方法としては、乱数などを用いる方法を採用したが、記憶装置のアドレス順であっても良いし、また、操作ボタンの操作履歴や、音声入力手段を通じた入力情報の履歴に基づく、ユーザの各グループやコンテンツについての選択履歴を記憶しておき、それを解析することにより、ユーザのグループやコンテンツについての嗜好傾向などを求め、当該求めた嗜好傾向などを、前記の任意のコンテンツの選択に反映させたり、イントロ再生などにおける順序に反映させたりするようにしても良い。
また、サーバ装置が、それぞれのコンテンツ受信端末へのコンテンツ提供履歴や、Webサイトの提供履歴を蓄積しておき、それらの履歴を解析して、嗜好傾向などを求め、その嗜好傾向などを、サーバ装置における提供コンテンツやWebサイトの選択などに反映させるようにしても良い。