JP2008233667A - 反射防止フィルムおよび偏光板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明基材フィルム1上に、ハードコート層2、2層以上のプライマー層3,4、反射防止層5を順次積層した反射防止フィルム100であって、該2層以上のプライマー層3,4が、金属あるいは金属化合物単体もしくは混合物よりなり、かつ、該2層以上のプライマー層3,4が、異なる組成であることを特徴とする反射防止フィルム100。
【選択図】図1
Description
請求項2に記載の発明は、前記反射防止層が、屈折率の異なる光学薄膜層を複数積層してなることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルムである。
請求項3に記載の発明は、前記反射防止層が、スパッタリング法を用いて形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルムである。
請求項4に記載の発明は、前記ハードコート層と接する第一プライマー層が、表面に微小な凹凸を有しており、前記反射防止層と接する第二プライマー層と前記第一プライマー層の組成が異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルムである。
請求項5に記載の発明は、前記透明基材フィルムが、トリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルムである。
請求項6に記載の発明は、前記2層以上のプライマー層を形成する前に、前記ハードコート層を設けた透明基材フィルムにアルカリ鹸化処理を施したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルムである。
請求項7に記載の発明は、前記アルカリ鹸化処理を施した後に、前記ハードコート層表面に低温プラズマ表面処理を施したことを特徴とする請求項6に記載の反射防止フィルムである。
請求項8に記載の発明は、前記第二プライマー層の膜厚が10nm以下であり、かつ、前記第一プライマー層の膜厚が前記第二プライマー層の膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止フィルムである。
請求項9に記載の発明は、前記反射防止層上に防汚層を積層したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止フィルムである。
請求項10に記載の発明は、温度40℃、相対湿度90%RHにおける水蒸気透過度が、20g/m2/day以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止フィルムである。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれかに記載の反射防止フィルムを有することを特徴とする偏光板である。
図1において、本発明の反射防止フィルム100は、透明基材フィルム1上に、ハードコート層2、第一プライマー層3、第2プライマー層4、反射防止層5が順次積層されている。さらに反射防止層5上に防汚層6が積層されている。
透明基材フィルム1としては、偏光子を吸着させたポリビニルアルコールフィルムの表面保護層となる基材を適用する。透明基材フィルム1としては、本発明の効果を奏すれば、材料に限りはないが、一般的に、トリアセチルセルロースなどのセルロースアセテート系樹脂などが挙げられる。更に、これらを使用する場合、その酢化度は問わない。透明基材フィルム1の厚さは、目的の用途に応じて、適宜選択すればよく、通常25〜300μm程度のものを使用する。また、この透明基材フィルム1には、可塑剤や紫外線吸収剤、劣化防止剤等の添加物が含まれても良い。
第一プライマー層3は、アルミナ、シリカ、酸化ニオブ、酸化チタンなどから形成されることが好ましい。
第二プライマー層4は、例えばSiOのような結合手が一本余った状態のもの、あるいは、市販のシランカップリング剤などを使用してもよい。
P=P0e−E/RT
P:透湿率(単位厚さ、単位水蒸気圧差あたりの水蒸気透過度)
P0:絶対零度の透湿率
E:透湿率の活性化エネルギー
R:気体定数
T:絶対温度
透明基材フィルム1に厚さ80μmのトリアセチルセルロースを用い、紫外線硬化型アクリル系樹脂を塗布し、乾燥・紫外線硬化させて5μmのハードコート層2を設けた後、40℃の1.5N−NaOH溶液にフィルムを2分間浸漬し、水洗し乾燥させた。
第一プライマー層3として、SiO2膜を用いた以外は、実施例1と同じ条件で反射防止機能付きの偏光板を形成した。
ハードコート層に鹸化処理を施した後、直接、反射防止層を設けた以外は、実施例1と同様の条件にて、反射防止機能付きの偏光板を作成した。
プラズマ処理を施した後、第二プライマー層を設けずに第一プライマー層のみ設けた以外は、実施例1同様の条件にて、反射防止層を形成した偏光板を作成した。
プラズマ処理を施した後、第一プライマー層を設けずに第二プライマー層のみ設けた以外は、実施例1同様の条件にて、反射防止層を形成した偏光板を作成した。
トリアセチルセルロースフィルムにハードコート層を設けた後、反射防止層は設けずに、偏光板と貼り合わせた。
実施例、比較例で得られたサンプルを以下の方法で評価した。結果は表1に示す。
スチールウール#0000を擦傷試験機に固定し、500gfの荷重をかけて、10往復の擦傷試験を各サンプルの反射防止層に対して行い、サンプルの磨耗状態(傷本数)を目視で観測した。
実施例および比較例で作成した偏光板を、粘着フィルムを介して、ガラスに貼り付け、温度95℃のドライ環境の条件下に設定した恒温恒湿槽内に保持し、耐久性の評価を行った。セルロースフィルムの加水分解などの劣化の有無を、目視にて及び酢酸臭の確認、及び赤外分光測定におけるカルボニル基の吸収スペクトルの変化により判断した。
実施例および比較例で作成した偏光板を、粘着フィルムを介して、ガラスに貼り付け、温度60℃、相対湿度95%のドライ環境の条件下に設定した恒温恒湿槽内に保持し、耐久性の評価を行った。セルロースフィルムの加水分解などの劣化の有無を、目視にて及び酢酸臭の確認、及び赤外分光測定におけるカルボニル基の吸収スペクトルの変化により判断した。
それぞれ、偏光板を貼り付ける前の、反射防止フィルムにおいて、温度40℃、相対湿度90%Rhの環境下における、水蒸気透過度を測定した。水蒸気透過度の測定は、JIS Z0208に順ずる方法を用いて測定した。
2 ハードコート層
3 第一プライマー層
4 第二プライマー層
5 反射防止層
6 防汚層
10 偏光膜(ポリビニルアルコール)
100 本発明により作成された反射防止フィルム
101 本発明により作成された反射防止フィルムを有する偏光板
Claims (11)
- 透明基材フィルム上に、ハードコート層、2層以上のプライマー層、反射防止層を順次積層した反射防止フィルムであって、
該2層以上のプライマー層が、金属あるいは金属化合物単体もしくは混合物よりなり、
かつ、該2層以上のプライマー層が、異なる組成である、
ことを特徴とする反射防止フィルム。 - 前記反射防止層が、屈折率の異なる光学薄膜層を複数積層してなることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記反射防止層が、スパッタリング法を用いて形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
- 前記ハードコート層と接する第一プライマー層が、表面に微小な凹凸を有しており、
前記反射防止層と接する第二プライマー層と前記第一プライマー層の組成が異なる、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルム。 - 前記透明基材フィルムが、トリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 前記2層以上のプライマー層を形成する前に、前記ハードコート層を設けた透明基材フィルムにアルカリ鹸化処理を施したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 前記アルカリ鹸化処理を施した後に、前記ハードコート層表面に低温プラズマ表面処理を施したことを特徴とする請求項6に記載の反射防止フィルム。
- 前記第二プライマー層の膜厚が10nm以下であり、かつ、前記第一プライマー層の膜厚が前記第二プライマー層の膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 前記反射防止層上に防汚層を積層したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 温度40℃、相対湿度90%RHにおける水蒸気透過度が、20g/m2/day以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の反射防止フィルムを有することを特徴とする偏光板。
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