JP2008233146A - 光学装置およびプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を削減した光学装置およびこの光学装置を搭載したプロジェクタを提供すること。
【解決手段】プロジェクタ1に搭載されている光学装置は、光を画像信号に応じて変調するための光変調素子である光変調部440R,440G,440Bと、変調された変調光を合成するための色合成部444と、を有していて、色合成部444を構成する直角プリズム444a,444b,444cには、それぞれの変調光の入射面に光変調部440が一体に形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、光変調素子と色合成素子とを有する光学装置およびこの光学装置を備えたプロジェクタに関する。
従来、光変調素子として液晶パネルを用いているプロジェクタは、赤、緑、青の各色に分けられた色光を、各色光に対応する液晶パネルによって変調し、これら変調された色光を色合成光学素子であるクロスダイクロイックプリズムによって合成することにより、カラー画像を作成してスクリーンへ投射する方式である。この場合、各液晶パネルは、パネル固定手段としての保持部材によって、クロスダイクロイックプリズムへ組み付けられて、光学装置を形成している(例えば特許文献1および2)。
特開平11−202790号公報 特開2005−346089号公報
しかし、従来の技術では、液晶パネルおよびクロスダイクロイックプリズムの周囲に保持部材が配置され、保持部材を介してクロスダイクロイックプリズムへ液晶パネルが組み付けられているため、光学装置の部品点数が多くなってしまう、という課題があった。そのため、光学装置の組み立て工程が煩雑になると共に、光学装置としてのサイズも大きくなってしまい、プロジェクタのモバイル性を考慮した近年の小型化要求に対して、十分に対応することが難しい状況に陥っていた。
本発明は、上記課題を解決するために、部品点数を削減した光学装置およびこの光学装置を搭載したプロジェクタを提供することを目的とする。
本発明の光学装置は、光束を画像信号に応じて変調するための光変調素子と、変調された変調光を合成するための色合成光学素子と、を有しており、色合成光学素子の光束入射面には、光変調素子が一体に形成されていることを特徴とする。
この光学装置によれば、光変調素子と色合成光学素子とをそれぞれ別部品として保持部材などによって組み合わせたものではなく、光変調素子と色合成光学素子とを一体化して一つの部品としたものである。色合成光学素子の光束入射面に、直接光変調素子を形成すれば、光変調素子と色合成光学素子とを一体化することが可能である。光変調素子と色合成光学素子とが一体化した光学装置は、光変調素子と色合成光学素子とを組み付けるための保持部材、光変調素子専用の別基板および光変調素子の出射側の防塵部材などが不要で簡素な構成を有する。従って、別基板および防塵部材が不要のため、変調光の基板透過などによる減衰が無い。また、一体構成であることにより、保持部材による光変調素子と色合成光学素子とを組み付ける場合のような位置調整が不要である。さらに、保持部材等を用いないため、その分、光学装置の小型化を図ることも可能である。
この場合、光変調素子は、光束入射面にマトリクス状に形成された画素電極と、画素電極をスイッチングするためのスイッチング素子と、画素電極およびスイッチング素子を覆うように形成された配向膜と、配向膜に沿って配置され、スイッチングされた画素電極に応じて光束を変調するための液晶と、液晶に対応する側に対向電極と配向膜とが順に形成された対向基板と、を有することが好ましい。
この構成によれば、色合成光学素子の光束入射面に、画素電極、スイッチング素子、配向膜、液晶、対向電極などが順に形成されている。よって単体として液晶用の基板に液晶パネルを形成する場合と同様にして、色合成光学素子へ液晶パネルを形成することが可能である。従って、色合成光学素子へ液晶パネルを形成するために、新たな装置、治具の整備や大幅な工程変更などをする必要がない。
そして、光束入射面の画素電極の側には、さらに、偏光層が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、従来の液晶パネルの光束出射側に設けられる偏光板と同等の機能を有する偏光層を、光学装置へ一体に形成している。偏光層も一体に形成することにより、光学装置の形成工程の中にスムーズに導入することができ、より一体化がなされた光学装置を得ることが可能である。
また、スイッチング素子は、TFTデバイスであることが好ましい。
この構成によれば、スイッチング素子としてTFT(Thin Film Transistor)デバイスを用いている。スイッチング素子は、画素電極をオンまたはオフにして液晶による光束の変調を制御するための素子であり、TFTデバイスは、画像信号に対して画素電極をオンまたはオフにする応答が早いため、スイッチング素子として好ましいものである。TFTデバイスにより、画像信号に忠実に対応した変調光を色合成光学素子へ出射することが可能である。
さらに、色合成光学素子は、複数色の光束にそれぞれ対応し光変調素子が一体に形成された複数のプリズムから構成され、変調光が入射する面が表面または裏面となるように板状に並べられ、変調光が入射する面に光変調素子が形成される製法によることが好ましい。
この構成によれば、色合成光学素子は、複数の色光のそれぞれに対応したプリズムを有しており、それぞれのプリズムの変調光が入射する面には、液晶パネル等の光変調素子が形成されている。プリズムに光変調素子を効率良く形成するために、まず、プリズムを板状に複数個並べ、その際、変調光が入射する面が板の表面側または裏面側のいずれかに位置するように配置する。そして、板の表面および裏面に沿って、変調光が入射する面のそれぞれに光変調素子を順に形成する。このようにしてプリズムに光変調素子を形成すれば、プリズムの製造を短納期で効率良く行うことが可能である。
本発明のプロジェクタは、光源部から射出された光束を画像信号に応じて変調して投射するものであって、上記のいずれか一項に記載の光学装置を搭載したことを特徴とする。
このプロジェクタによれば、色合成光学素子と光変調素子とが一体となった光学装置を搭載しており、光学装置は、色合成光学素子と光変調素子とを保持するための保持部材等が不要で部品点数が少なくなり、それに伴い、小型化も図られている。そのため、光学装置のプロジェクタへの取り付けが容易であると共に、プロジェクタの小型化に貢献できて、モバイル性の向上に寄与することが可能である。
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面に従って説明する。実施形態では、光学装置を搭載したプロジェクタを具体例にして説明する。なお、光学装置は、赤、青、緑の色光に分光された光源部からの光(光束)を、それぞれの色光用の光変調部によって変調し、さらに、各光変調部で変調された変調光を色合成部によって合成して、カラー画像を生成するものである。
(実施形態)
図1は、本発明のプロジェクタを前面上方から見た外観を示す斜視図である。図1に示すように、プロジェクタ1は、上面、側面、および背面を構成する上部外装2aと、底面、側面、および背面を構成する下部外装2bと、前面を構成する前部外装2cと、で形成された略直方体状の外観をした外装2を有し、外装2は、プロジェクタ1の機構部分を収容する筐体でもある。そして、上部外装2a上面の前部外装2c側には、プロジェクタ1を操作するための操作パネル10が設けられている。また、前部外装2cには、操作パネル10の位置近傍に切り欠きが設けられていて、この切り欠きの部分にカラー画像を投射する投射部3が配置されている。投射部3には、ズーム操作およびフォーカス操作を行うためのレバー11が設けられている。
前部外装2cの投射部3と反対側の位置には、機構部分が発する熱を排出するための排気口12が設けられている。そして、下部外装2bの投射部3側の側面には、冷却用の空気を導入するための吸気口13が設けられている。吸気口13には、導入する冷却空気に含まれる塵埃を除去するために、吸気口13内側の全域に図示していない除塵フィルタが設けられている。
次に、プロジェクタ1の機構部分の構成および機能を簡単に説明する。図2は、プロジェクタの内部の構成を示す斜視図である。図3は、光学ユニットの光学系を示す模式図である。図2に示すように、下部外装2bの前面の側には、既述した投射部3と、排気口12に連続するように位置する排気ユニット18と、投射部3および排気ユニット18の間に位置する電源部15と、が配置され、排気ユニット18および電源部15の後部には、平面視略L字状の光学ユニット4(41,42,43,44)が配置されている。そして、電源部15、光学ユニット4および投射部3の上部外装2aの側に、プロジェクタ1を制御するための制御部(不図示)が実装された制御基板14が配置されている。図2では、制御基板14を取り外した状態が示されている。
制御基板14は、ガラスおよびエポキシからなるいわゆるガラエポ基板であり、ガラエポ基板には、回路素子などの各種回路からなる制御部が設けられている。ガラエポ基板の背面の側には、図示していないが、コンポーネント信号を入力するためのRGB入力端子、ビデオ入力端子、Sビデオ入力端子、USB入力端子、オーディオ入力端子等を有するコネクタ部が配設されている。
排気ユニット18は、冷却空気を強制排気する軸流ファン18aと、冷却空気を排気口8へ導くための排気ダクト18bと、を有している。
電源部15は、電源ブロックと光源駆動ブロックとを含んで2段に構成されており、電源ブロックは、電源ケーブルを通して、外部から供給された電力を光源駆動ブロックや制御基板14等に供給している。光源駆動ブロックは、光源部を構成する光源ランプに、電源ブロックから供給された電力を供給するものであり、光源ランプと電気的に接続されている。
これらの電源ブロックおよび光源駆動ブロックは、略平行に上下に並んで配置され、筒状部材によって覆われて保持されている。筒状部材は、外装2の側面へ向いた側が開口しており、電源ブロックおよび光源駆動ブロックを保持する機能と、電源ブロックおよび光源駆動ブロックから制御基板14へ電気的ノイズが漏れることを防止する機能と、冷却空気を誘導するダクトとしての機能などを有している。
そして、光学ユニット4は、排気ユニット18の近傍にあり光源部を有するインテグレータ照明部41と、色分離部42と、リレー光学部43と、光変調部440(光変調素子)および色合成部444(色合成光学素子)とを有する光学装置44と、から成っており、光学装置44が投射部3に接続されている。なお、それぞれの色光を変調する光変調部440は、赤色光が入射する位置に配置されている光変調部440を440R、緑色光が入射する位置に配置されている光変調部440を440G、青色光が入射する位置に配置されている光変調部440を440Bと称して区別している。
以下では、この光学ユニット4について、図3を参照して詳細に説明する。最初に、インテグレータ照明部41は、後述する光学装置44を構成し、赤、緑、青の色光毎にそれぞれ設けられている光変調部440(440R,440G,440B)の画像形成領域を、ほぼ均一に照明するための光学系であり、光源部411と、第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換素子414と、重畳レンズ415とを備えている。
光源部411は、放射光源としての光源ランプ416と、リフレクタ417とを備え、光源ランプ416から射出された放射状の光をリフレクタ417で反射して平行光とし、この平行光を外部へと射出する。光源ランプ416としては、この場合ハロゲンランプを採用している。なお、ハロゲンランプ以外に、メタルハライドランプや超高圧水銀ランプ等も採用できる。リフレクタ417としては、放物面鏡を採用しているが、放物面鏡の代わりに、平行化凹レンズおよび楕円面鏡を組み合わせたものを採用してもよい。
第1レンズアレイ412は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ランプ416から射出される光を、複数の部分光に分割している。各小レンズの輪郭形状は、光変調部440の画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。例えば、光変調部440の画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズのアスペクト比も4:3に設定する。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415と共に、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を光変調部440上に結像させる機能を有する。
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413と重畳レンズ415との間に配置されると共に、第2レンズアレイ413と一体でユニット化されている。このような偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413からの光を1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置44での光の利用効率が高められている。
具体的に述べると、偏光変換素子414によって1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に光学装置44の光変調部440上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの光変調部440を用いたプロジェクタ1では、1種類の偏光光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光のほぼ半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ416から射出された光をすべて1種類の偏光光に変換し、光学装置44での光の利用効率を高めている。
色分離部42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422によりインテグレータ照明部41から射出された複数の部分光を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学部43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432,434とを備え、色分離部42で分離された色光である赤色光を光変調部440Rまで導く機能を有している。
この際、色分離部42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明部41から射出された光の赤色光成分と緑色光成分とが透過し、青色光成分が反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した青色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ418を通って、青色用の光変調部440Bに到達する。このフィールドレンズ418は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光をその中心軸に対して平行な光に変換する。他の光変調部440G,440Rの光入射側に設けられたフィールドレンズ418も同様である。
また、ダイクロイックミラー421を透過した赤色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ418を通って、緑色用の光変調部440Gに到達する。一方、赤色光は、ダイクロイックミラー422を透過してリレー光学部43を通り、さらにフィールドレンズ418を通って、赤色光用の光変調部440Rに到達する。なお、赤色光にリレー光学部43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光をそのまま、フィールドレンズ418に伝えるためである。
次に、光学装置44について説明する。光学装置44は、入射された光を画像情報に応じて変調してカラー画像を生成するものであり、色分離部42で分離された各色光が入射する3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段にそれぞれ配置される光変調部440と、各光変調部440内に配置される出射側偏光層443と、色合成のための光学系である色合成部444とを備える。
光学装置44において、色分離部42で分離された各色光は、入射側偏光板442を通って、光変調部440で画像情報に応じて変調され、変調された変調光は、出射側偏光層443を通って、色合成部444へ出射される。
入射側偏光板442は、色分離部42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光を吸収するものである。出射側偏光層443は光変調部440で変調された光のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光を吸収するものである。これらの入射側偏光板442および出射側偏光層443は、互いの偏光軸の方向が直交するように設定されている。
色合成部444は、4つの直角プリズム(プリズム)から成る立方体であり、各直角プリズムから入射した変調光を合成して、カラー画像を生成するものである。色合成部444には、赤色光を反射する誘電体多層膜445と青色光を反射する誘電体多層膜446とが、4つの直角プリズムが組み合わされた界面に沿って略X字状に設けられていて、これらの誘電体多層膜445,446により3つの色光が合成される。色合成部444で合成されたカラー画像は、投射部3の投射レンズ46によって拡大されて投射される。
ここで、光学装置44について、さらに、詳細に説明する。図4は、光学装置の外観を示す斜視図である。また、図5(a)は、色合成部を構成する直角プリズムと光変調部とを示す平面図、図5(b)は、直角プリズムへの光変調部の形成を示す斜視図である。
図4および図5(a)に示すように、光学装置44は、赤色光が入射する位置に配置され、赤色光が入射する面にTFT部440aが形成された直角プリズム444aと、TFT部440aに張り合わせられた対向基板441と、緑色光が入射する位置に配置され、緑色光が入射する面にTFT部440aが形成された直角プリズム444bと、TFT部440aに張り合わせられた対向基板441と、青色光が入射する位置に配置され、青色光が入射する面にTFT部440aが形成された直角プリズム444cと、TFT部440aに張り合わせられた対向基板441と、TFT部440aが形成されていない直角プリズム444dと、が反時計方向廻りに順に組み合わされている。このうち、光変調部440は対向基板441とTFT部440aから構成され、TFT(TFTデバイス)をスイッチング素子とする透過型の光変調素子である。各光変調部440には、画像情報の信号等を供給するフレキシブルケーブル447が設けられている。
また、直角プリズム444aと直角プリズム444bとには、直角プリズム444cからの青色の変調光を直角プリズム444dの方向へ反射する誘電体多層膜446が形成されており、直角プリズム444bと直角プリズム444cとには、直角プリズム444aからの赤色の変調光を直角プリズム444dの方向へ反射する誘電体多層膜445が形成されている。直角プリズム444bからの緑色の変調光は、誘電体多層膜445,446を透過して対向する直角プリズム444dの方向へ進む。こうして、直角プリズム444dから赤、緑、青の各変調光が合成されて出射される。即ち、色合成部444は、赤、緑、青の変調光を合成してカラー画像を生成し、投射部3(図3)へ出射する機能を有する。
次に、色合成部444を構成している直角プリズム444aへ、光変調部440Rを形成する方法について説明する。図5(b)に示すように、まず、直角プリズム444aのTFT部440aを形成する面以外の面を相互に組み合わせて、板状に並べる。この時、TFT部440aを形成する面は、それぞれ面一な状態に並び、板状の表面または裏面を成している。次に、板状に並んだ直角プリズム444aに対し、板状の表面を成している面にTFT部440aを順に形成し、続いて、板状の裏面を成している面にTFT部440aを順に形成する。さらに、TFT部440aに液晶層を塗布し、対向基板441を張り合わせる。上記の様にして、直角プリズム444aの表面に光変調部440Rが形成される。光変調部440Rの詳細な構成は後述する。
そして、光変調部440Rが形成された直角プリズム444aを板状の状態から解除して、各直角プリズム444aの所定の面に、誘電体多層膜446を設ける。このようにして、光変調部440Rおよび誘電体多層膜446を有する直角プリズム444aが作成される。なお、誘電体多層膜445,446の設ける位置を変えれば、他の直角プリズム444bまたは直角プリズム444cを得ることが可能である。また、この場合、図示をしていないが、光変調部440の作成用治具として、直角プリズム444aを内側に板状に並べるための外枠治具と、表面または裏面を受けるための受治具と、を用いることが好ましい。このようにして作成された直角プリズム444a、直角プリズム444bおよび直角プリズム444cに、直角プリズム444dを加えて組み立て、色合成部が一体化される。
次に、光変調部440の構成について、直角プリズム444aを例に説明する。図6は、直角プリズム上に形成されたTFT部および画素電極を示す平面図である。また、図7は、直角プリズム上に形成された光変調部の詳細な構成を示す断面図である。
TFT部440aは、図6に示すように、TFT60を有しており、基板面にゲート配線61と、ソース配線63とが、それぞれ碁盤の目のように配置されている。ゲート配線61は、ソース配線63に対して直交しており、その側部からソース配線63と平行方向へ延びるようにゲート電極62が形成されている。このゲート電極62は、袋小路状になっている。また、ソース配線63の側部から、ゲート配線61と平行方向へ延びるソース電極64が、袋小路状に形成されている。ソース電極64は、その袋小路状の端部がゲート電極62と平面的に重なるように形成されている。さらに、ゲート電極62に対して、ソース電極64と対称な位置にドレイン電極65が形成され、ドレイン電極65に電気的に接続して画素電極70が形成されている。
図7は、図6におけるA−A'断面であり、ゲート電極62と、ソース配線63と、ソース電極64と、ドレイン電極65と、画素電極70などが積層されている部分を表している。ここで、TFT部440aは、図7に示すように、直角プリズム444(a,b,c,d)の光変調部440を形成する面をエッチングして形成したプリズム凸面448と、プリズム凹面449と、を有している。プリズム凸面448およびプリズム凹面449には、出射側偏光層443が蒸着によって設けられている。そして、プリズム凸面448には出射側偏光層443を介して画素電極70が形成され、プリズム凹面449には出射側偏光層443を介してTFT60が形成されている。
TFT60の構成は、ゲート配線61から連なるゲート電極62と、ゲート電極62を覆うゲート絶縁層68と、ゲート絶縁層68に設けられたソース配線63と、ゲート絶縁層68を介してゲート電極62に対向するように設けられた半導体層66と、を有する。
ゲート配線61およびゲート配線61から連続するゲート電極62は、3層から成り、基板面側からMn合金からなるゲート基層、Ag合金からなり信号を伝達するゲート導電層、Ni合金からなるゲート被覆層で構成されている。また、半導体層66は、ゲート絶縁層68の側に形成されたチャネル領域と称されるアモルファスシリコン薄膜と、アモルファスシリコン薄膜に重ねて形成され所定の間隙であるチャネルバンク67を有するように形成されたn+型アモルファスシリコン薄膜と、の2層で構成されている。
さらに、TFT60は、ソース配線63から連なり半導体層66の一部を覆うように設けられたソース電極64と、ソース電極64にチャネルバンク67を隔てて対向し半導体層66の一部を覆うように設けられたドレイン電極65と、ソース配線63、ソース電極64、ドレイン電極65を覆うソース絶縁層69と、を有する。
これらソース配線63、ソース配線63から連続するソース電極64およびドレイン電極65は、ゲート絶縁層68の側から順にNi合金からなる第1薄膜層と、Ag合金からなる第2薄膜層と、Ni合金からなる第3薄膜層と、の3層で構成されている。また、半導体層66は、蒸着法の一種であるCVD(Chemical Vapor Deposition)によって形成され、蒸着後、フォトリソグラフィーで所定のパターンに形成されている。同様に、ゲート絶縁層68およびソース絶縁層69もCVDによって形成され、これら絶縁層は、窒化シリコン(SiN)から成っている。そして、ゲート配線61、ゲート電極62、ソース配線63、ソース電極64およびドレイン電極65は、フォトリソグラフィーおよび無電解メッキ等を用いた既知技術であるアディティブ法によって形成されている。
なお、上記TFT60の形成方法および用いる材種などは、一例であって、Ag合金に替えてCu合金やAl合金等を用いること、アモルファスシリコンに替えてポリシリコンを用いること、配線の形成をディスペンサ法またはインクジェット法等によって行うこと、なども可能である。
また、以上のような構成のTFT60と画素電極70とを接続するために、ドレイン電極65の第2薄膜層からソース絶縁層69を貫通して画素電極70まで達する導電ホール71が設けられている。導電ホール71には、画素電極70を形成しているITO(インジウム錫酸化物:Indium Tin Oxide)が充填され、ドレイン電極65と画素電極70とを導通させている。画素電極70は、CVDとフォトリソグラフィーとにより所定のパターンに形成されている。
光変調部440は、さらにTFT60のソース絶縁層69および画素電極70を覆って設けられた配向膜75aと、配向膜75aおよび配向膜75aの外周部に沿って形成されたバンク(不図示)による収容領域に塗布されている液晶80と、収容領域を覆うように配置された対向基板441と、を有している。対向基板441には、液晶80と対向する側の面に遮光部91と、対向電極90と、配向膜75bと、が順に設けられている。
ポリイミド薄膜から成る配向膜75a,75bは、液晶80の液晶分子群を一定方向に配列させるための膜である。これら配向膜75a,75bは、スクリーン印刷で形成され、液晶80は、ディスペンサで塗布されている。また、遮光部91は、図6に示すように、画素電極70に対向して光を入射させる開口部97以外の部分に設けられている。
以上説明したように、直角プリズム444aの光束入射面に、直接、光変調部440Rが形成されている。この構成において、光変調部440は、TFT部440aであるTFT60、画素電極70、出射側偏光層443、配向膜75aと、対向基板441と、対向基板441に形成される配向膜75b、対向電極90、遮光部91と、液晶80と、からなる。
次に、光変調部440の作動について説明する。図8は、TFT、画素電極および配線等の等価回路図である。図8に示すような構造を有する光変調部440は、TFT60および画素電極70等から成る画素領域100がマトリクス状に構成されている。これらの画素領域100の各々には、画素電極70をスイッチングするTFT60が形成されており、画素信号S1,S2,・・・Sn(nは1以上の整数)を供給するソース配線63がソース電極64に電気的に接続されている。ソース配線63への画素信号S1,S2,・・・Snは、画素信号S1から順に、S2,・・・Snへ供給される。また、TFT60のゲート電極62にはゲート配線61が電気的に接続されており、所定のタイミングで、ゲート配線61にパルス的に走査信号G1,G2,・・・Gm(mは1以上の整数)を順次印加するように構成されている。なお、画素信号S1,S2,・・・Snは、相隣接する複数のソース配線63同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
ここで、画素電極70は、TFT60のドレイン電極65に電気的に接続されており、TFT60を一定期間だけオン状態とすることにより、ソース配線63から供給される画素信号S1,S2,・・・Snを各画素電極70に所定のタイミングで書き込むことが可能である。この場合、スイッチング素子であるTFT60のオン状態とは、ゲート電極62に走査信号G1,G2,・・・Gmが印加された時である。このようにして画素電極70に書き込まれた所定レベルの画素信号S1,S2,・・・Snは、図7に示す対向電極90との間で、液晶80を介して一定期間保持され、これにより液晶80による入射光の変調が可能である。
以下、本発明の具体的一例である実施形態の効果をまとめて記載する。
光学装置44は、色合成部444と光変調部440を一体に形成した構成であり、従来の色合成部であるクロスダイクロイックプリズムへ従来の光変調部440に相当する液晶パネルを組み付けるための保持部材、液晶パネル専用の別基板および液晶パネルの出射側の防塵部材などが不要となり、簡素な構成で且つ小型化が可能である。また、別基板および防塵部材が不要のため、光変調部440での光の減衰を抑制でき、明るい変調光を出射することが可能である。
また、出射側偏光層443を、TFT部440aの形成工程の中で蒸着によって付加することにより、一体化、小型化がより一層なされた光学装置を得ることが可能である。
光学装置44は、スイッチング素子として応答速度の速いTFT60を用いており、切り替えの早い画像信号にも、すばやく対応して入射光を変調することが可能である。
従って、本発明の光学装置44を搭載したプロジェクタ1は、小型が図れると共に組み立てが容易であり、且つ、動きの速い動画にも対応して鮮明なカラー画像を投射することが可能である。
また、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、次に挙げる変形例のような形態であっても、実施形態と同様な効果が得られる。
TFT部440aを直接形成するためのプリズム凸面448およびプリズム凹面449は、凹凸のない平坦な面であっても良い。プリズム凸面448をなくして平端面にした場合、プリズム凸面448であった部分を透明樹脂等で形成する。こうすれば、直角プリズム444a,444b,444cを、光変調部440を形成しない直角プリズム444dと区別して、プリズム凸面448およびプリズム凹面449をエッチングによって形成することが不要であり、製造上の管理が容易である。
また、出射側偏光層443を、直角プリズム444a,444b,444cのプリズム凸面448およびプリズム凹面449に蒸着せず、直角プリズム444dの変調光の出射面に設ける構成でも良い。直角プリズム444a,444b,444cにそれぞれ設けている出射側偏光層443を、直角プリズム444dの一ヶ所にすることが可能である。また、入射側偏光板442を配置せず、対向基板441の入射面に偏光層を蒸着してもよい。一体化、小型化がより一層なされた光学装置を得ることが可能である。
光学装置44は、スイッチング素子としてアクティブマトリクス駆動方式のTFT60を用いているが、単純マトリクス駆動方式を用いても良い。但し、TFT60を用いる方が、切り替えの早い画像信号にも、すばやく対応することが可能である。
また、光学装置44は、光変調部440が3つ形成されているが、この構成に限定されず、2つ形成される構成または4つ以上形成される構成であっても良い。さらに、光変調部は、透過型に限定されず、反射型であっても良く、多様な構成の光学装置に応用することが可能である。
そして、直角プリズム444a,444b,444cは、板状のプリズムガラスへ、まず、光変調部440を順に形成し、次に、レーザー等によって光変調部440に沿ってプリズムガラスを切り取る製法であっても良い。
本発明のプロジェクタを前面上方から見た外観を示す斜視図。 プロジェクタの内部の構成を示す斜視図。 光学ユニットの光学系を示す模式図。 光学装置の外観を示す斜視図。 (a)色合成部を構成する直角プリズムと光変調部とを示す平面図、(b)直角プリズムへの光変調部の形成を示す斜視図。 直角プリズム上に形成されたTFT部および画素電極を示す平面図。 直角プリズム上に形成された光変調部の詳細な構成を示す断面図。 TFT、画素電極および配線等の等価回路図。
符号の説明
1…プロジェクタ、2…外装、3…投射部、4…光学ユニット、41…インテグレータ照明部、42…色分離部、43…リレー光学部、44…光学装置、60…TFT、61…ゲート配線、62…ゲート電極、63…ソース配線、64…ソース電極、65…ドレイン電極、66…半導体層、67…チャネルバンク、68…ゲート絶縁層、69…ソース絶縁層、70…画素電極、71…導電ホール、75a,75b…配向膜、80…液晶、90…対向電極、91…遮光部、97…開口部、440…光変調部、441…対向基板、444…色合成部、444a,444b,444c,444d…直角プリズム。

Claims (6)

  1. 光束を画像信号に応じて変調するための光変調素子と、変調された変調光を合成するための色合成光学素子と、を有する光学装置であって、
    前記色合成光学素子の光束入射面には、前記光変調素子が一体に形成されていることを特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載の光学装置において、
    前記光変調素子は、
    前記光束入射面にマトリクス状に形成された画素電極と、前記画素電極をスイッチングするためのスイッチング素子と、前記画素電極および前記スイッチング素子を覆うように形成された配向膜と、
    前記配向膜に沿って配置され、スイッチングされた前記画素電極に応じて前記光束を変調するための液晶と、
    前記液晶に対応する側に対向電極と配向膜とが順に形成された対向基板と、を有することを特徴とする光学装置。
  3. 請求項2に記載の光学装置において、
    前記光束入射面の前記画素電極の側には、さらに、偏光層が形成されていることを特徴とする光学装置。
  4. 請求項2または3に記載の光学装置において、
    前記スイッチング素子は、TFTデバイスであることを特徴とする光学装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の光学装置において、
    前記色合成光学素子は、複数色の前記光束にそれぞれ対応し前記光変調素子が一体に形成された複数のプリズムから構成され、
    前記プリズムは、前記変調光が入射する面が表面または裏面となるように板状に並べられ、前記変調光が入射する面に前記光変調素子が形成される製法によることを特徴とする光学装置。
  6. 光源部から射出された光束を画像信号に応じて変調して投射するプロジェクタであって、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の光学装置を搭載したことを特徴とするプロジェクタ。
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