JP2008232206A - 圧縮機の動力伝達装置 - Google Patents

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史修 榎島
Hisaya Yokomachi
尚也 横町
Norihiko Nakamura
典彦 中村
Tetsuhiko Fukanuma
哲彦 深沼
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D9/00Couplings with safety member for disconnecting, e.g. breaking or melting member
    • F16D9/06Couplings with safety member for disconnecting, e.g. breaking or melting member by breaking due to shear stress
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/32Friction members
    • F16H55/36Pulleys

Abstract

【課題】組立て時における折損を防止でき、装置の小型化を図ることのできる圧縮機の動力伝達装置の提供にある。
【解決手段】圧縮機のケーシング16に回転可能に装着されるプーリ11と、プーリ11と一体回転可能に結合されるハブ12と、ハブ12と圧縮機の回転軸15の間に介装される筒状部材14と、回転軸15に圧入固定されたスペーサ21とを備えた動力伝達装置において、筒状部材14の内周面と回転軸15の外周面とを螺子結合させると共に、ハブ12の内周面と筒状部材14の外周面とをスプライン結合させ、筒状部材14に形成された鍔部14bに、スペーサ21に形成された軸側座面21aに軸方向に当接する当接部としての筒状部材側当接面14fを設け、ハブ12を筒状部材14にボルト22で固定させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、回転軸と該回転軸に連結された回転体との間で動力伝達を行う動力伝達装置に関するものであり、特にエンジン等の外部動力源からベルト等を介して運転されるカーエアコン用圧縮機に組み込まれて使用されるのに好適である。
特許文献1で開示された従来技術では、駆動軸11の機外側端部11aの外周面には、駆動軸側雄ネジ部18が形成され、この駆動軸側雄ネジ部18の外側には、円筒状のアダプタ21が配置されている。アダプタ21の内周面に形成されたアダプタ側雌ネジ部22は、駆動軸側雄ネジ部18に螺合されている。アダプタ21の外周面に形成されたアダプタ側雄ネジ部23には、ハブ16に形成されたハブ側雌ネジ部24が螺合されている。
駆動軸11の機外側端部11aに連設された機内側の部位11bは、機外側端部11aよりも大径とされ、機外側端部11aと部位11bとの間には段部が形成されている。この段部には、ネジ座部材19が圧入固定されており、このネジ座部材19には、ネジ座面19aが形成されている。
そして、アダプタ21が駆動軸11に対して螺進することで、アダプタ21の端面21aが、ネジ座部材19のネジ座面19aに対して押し付けられ、アダプタ21が駆動軸11に対して締結固定される。また、ハブ16がアダプタ21に対して螺進することで、ハブ16の端面16cが、ネジ座部材19のネジ座面19aに対して押し付けられ、ハブ16がアダプタ21に対して締結固定される。
駆動軸11において、機内側のハウジング10内には駆動軸11を封止するため、リップシールからなる軸封装置12が配設されており、冷媒オイルなどの外部への漏洩を防止している。軸封装置12が摺接される部位11bは、その機内側の部位11cよりも小径とされて、周速の低下が図られている。
上記構成を持つ動力伝達装置の組立ては、駆動軸11にアダプタ21を締結固定する第1工程と、アダプタ21にハブ16を締結固定する第2工程からなっている。駆動軸11において機外側端部11aの端面には、回り止め部28が突設されており、第1工程にお
けるアダプタ21との螺合作業時においては、この回り止め部28をチャック等で把持して固定させ、アダプタ21を螺合結合させる。また、アダプタ21においてネジ座部材19と反対側の端面21bには、回り止め部29が突設されており、第1工程及び第2工程における螺合作業時においては、この回り止め部29をチャック等で把持して駆動軸11及びハブ16との螺合結合が行われる。
ところで、駆動軸11とハブ16との間にアダプタ21を介在させてネジ結合させることにより、アダプタ21と駆動軸11との締付けトルクを軽減させることができるので、第1工程における螺合作業時において駆動軸11に作用する負荷を軽減することができ、回り止め部28の折損を防止することができる。また、アダプタ21は径を大きくできるので、第1工程や第2工程におけるアダプタ21の回り止め部29の折損を防止することができるとしている。
特開2005−140280号公報(第5〜7頁、図1〜図2)
しかし、特許文献1で開示された従来技術においては、アダプタ21の回り止め部29は、駆動軸11の回り止め部28よりも大径ではあるがアダプタ側雄ネジ部23よりも小径とされているので機械的強度が弱く、アダプタ21にハブ16を締結固定する螺合作業時において締付けトルクを上げすぎた場合には、アダプタ21に作用する負荷が大きくなり、回り止め部29が折損してしまう恐れがある。
また、アダプタ21の端部に回り止め部29を設けなければならないので、装置が大型化し、余分のスペースを必要とする問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、組立て時における折損を防止でき、装置の小型化を図ることのできる圧縮機の動力伝達装置の提供にある。
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、圧縮機のケーシングに回転可能に装着されるプーリと、前記プーリと一体回転可能に結合されるハブと、前記ハブと圧縮機の回転軸の間に介装される筒状部材と、前記回転軸に圧入固定されたスペーサとを備えた動力伝達装置において、前記筒状部材の内周面と前記回転軸の外周面とを螺子結合させると共に、前記ハブの内周面と前記筒状部材の外周面とをスプライン結合させ、前記筒状部材に、前記スペーサに形成された座面に軸方向に当接する当接部を設けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ハブの内周面と筒状部材の外周面とはスプライン結合されているので、組立て時においては初めに回転軸に筒状部材を螺子結合させるが、次にハブを筒状部材に結合させる時には、ハブのスプライン部を筒状部材のスプライン部に噛み合わせるだけで良い。従って、螺子結合時のように、回り止め部を把持してハブをねじ込む必要が無く、回り止め部に負荷がかかり過ぎて折損してしまうことを防止できる。また、筒状部材に回り止め部を設けなくても良いので、装置の小型化を図ることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の圧縮機の動力伝達装置において、前記ハブに、前記回転軸と前記プーリとの間の過大のトルクの伝達を遮断する動力遮断機構を取り付けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、ハブに、回転軸とプーリとの間の過大のトルクの伝達を遮断する動力遮断機構が取り付けられているので、圧縮機が焼き付きなどを起こし回転軸がロックした場合には、動力遮断機構により過大なトルクの伝達が遮断される。そのため、プーリからのトルクの伝達が遮断され、プーリと動力源とを繋ぐベルトなどの破損を防止できる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の圧縮機の動力伝達装置において、前記座面と当接する前記筒状部材の前記当接部を、半径方向に拡径された鍔状に形成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、座面と当接する筒状部材の当接部を、半径方向に拡径された鍔状に形成されているので、座面と当接部との接触面の、回転軸の中心軸線よりの半径方向の距離、即ち回転半径を大きくとることができる。ところで、ハブから筒状部材に伝達されたトルクは、筒状部材と回転軸の間の螺子結合部と、筒状部材の当接部とスペーサの座面との接触面の二つの経路を経由して回転軸に伝達されるが、接触面の回転半径を大きくとることにより、接触面を通して伝達されるトルクを増大させることができる。従って、螺子結合部を経由して伝達されるトルクが相対的に小さくなり、このトルクにより回転軸に発生する軸方向の荷重、いわゆる軸力を減少させることができ、回転軸の軸径の小径化が可能となる。
本発明によれば、ハブと回転軸の間に筒状部材を設け、ハブと筒状部材をスプライン結合させることにより、組立て時における折損を防止でき、また、装置の小型化を図ることができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る圧縮機の動力伝達装置について、図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示されるように、この実施形態の圧縮機の動力伝達装置10は、圧縮機のケーシング16に回転可能に装着されエンジン等より駆動力を得るプーリ11と、プーリ11に一体回転可能に結合されるハブ12と、ハブ12と回転軸15の間に介装された筒状部材14等とにより構成されており、プーリ11から回転軸15にトルク(動力)を伝達するものである。
プーリ11は、ケーシング16の一端側に設けられた円筒状のボス部16aの外側に軸受17を介して回転可能に装着されている。プーリ11の外周面にはベルト18が巻き掛けられ、図示しないエンジンやモータ等の外部からの動力により回転する。
ハブ12は段付き円筒形状をしており、外径寸法が大きな大形部位12aと、大形部位12aに連設され外径寸法が大形部位12aと比較して小さな小形部位12bと、大形部位12a側の側端部が連結された連結部12cとより構成されている。ハブ12は、大形部位12a側の連結部12cを前方に向け、小形部位12b側の開口した側端部を後方に向けて配置されている。尚、図1において、左方向を前方とし、右方向を後方とする。
ハブ12の内周面には、スプライン部12dが形成されていて、後述する筒状部材14の外周面に形成されたスプライン部14dにスプライン結合される。また、大形部位12aには、トルクリミッタとしての役割を持つ動力遮断機構13が取り付けられている。そして、連結部12cの中心には中心孔12eが形成されている。ハブ12は鉄系の金属材料より形成されている。
プーリ11とハブ12は連結部材19により結合されており、プーリ11からハブ12へトルクが伝達される。
図1及び図2に示されるように、トルクリミッタとしての役割を持つ動力遮断機構13は、ハブ12の大形部位12aに設けられており、外周部13aと、外周部13aの内側に配置された内周部13bと、外周部13aと内周部13bの間に設けられ放射方向に等間隔で形成された扇状の複数の孔13cと、外周部13aと内周部13bを連結し各孔13c間に設けられた架橋部13dとで構成されている。この架橋部13dは動力遮断機構13が過大なトルクを受けた時には、破断する破断部13eとなっている。尚、破断部13eは図2に点線で示している。
一方、ケーシング16には回転軸15が回転可能に支持されている。回転軸15は鉄系の金属材料より形成されている。回転軸15は機外側(図1でケーシング16を基準として左方側)の小径の部位15aと、部位15aから機内側に連設され部位15aよりやや軸径の大きい部位15bと、部位15bから機内側(図1でケーシング16を基準として右方側)にあり部位15bより大径の部位15cより構成されている。ケーシング16と回転軸15との間には、冷媒やオイル等の圧縮機内からの漏れを防止し、機内側の気密性を保持するためにリップシールからなる軸封装置20が配設されている。軸封装置20は回転軸15の部位15bと摺接しているが、摺接による発熱を抑制し、耐久性を向上させるために、部位15bは機内側の部位15cよりも小径とされて、摺接部における周速の低下が図られている。
図3に示されるように、部位15aの外周面には雄螺子部15dが形成されている。また、部位15aと部位15bとの境界領域には、ネジ座部材としての円筒状のスペーサ21が部位15bに対して圧入固定されており、回転軸15の拡径部を形成している。スペーサ21は部位15aと部位15bの段差に押し付けられて位置決め固定されている。
スペーサ21の前側の端面には、後述する筒状部材14の筒状部材側当接面14fと当接する軸側座面21aが形成されている。軸側座面21aは、回転軸15の中心軸線mに対して直角な円環状の面である。
ハブ12と回転軸15の間には、円筒状をなす筒状部材14が配置されている。筒状部材14は鉄系の金属材料より形成されている。筒状部材14は、筒体部14aと、筒体部14aに連設して後端側に設けられ半径方向に拡径された鍔部14bと、筒体部14aに連設して前端側に設けられたキャップ部14cとより構成されている。
筒体部14aの内周面には、雌螺子部14eが形成されていて、回転軸15の雄螺子部15dと螺子結合される。筒体部14aの外周面には、スプライン部14dが形成されていて、ハブ12のスプライン部12dとスプライン結合される。
鍔部14bの後側端面には、スペーサ21の軸側座面21aと軸方向に当接する筒状部材側当接面14fが形成されている。尚、鍔部14bは軸側座面21aと軸方向に当接する当接部に相当する。
キャップ部14cは回転軸15の前側の軸端部に対し一定の隙間を持って対向して設けられており、キャップ部14cの中心部には、ネジ孔14gが設けられている。
回転軸15の雄螺子部15dに筒状部材14の雌螺子部14eを螺合させ、回転軸15に対して筒状部材14を螺進させることで、筒状部材14の筒状部材側当接面14fが、スペーサ21の軸側座面21aに対して押し付けられて、筒状部材14が回転軸15に対して締結固定される。
そして、筒状部材14のスプライン部14dにハブ12のスプライン部12dを噛合させ、筒状部材14に対してハブ12を後側に押し付け、ハブ12の連結部12cを筒状部材14のキャップ部14cに当接させた上で、ハブ12の中心孔12eにボルト22を前方より挿通させ、筒状部材14のネジ孔14gに螺合させることにより、ハブ12が筒状部材14に対して締結固定される。
次に上記のように構成された動力伝達装置10の作用について説明する。
〔組立て時について〕
回転軸15に筒状部材14を螺子結合させ、更にハブ12を結合させる時の組立て手順について考えてみる。尚、この時、スペーサ21は回転軸15に既に圧入固定されているものとする。
初めに回転軸15に筒状部材14を螺子結合させるが、この場合には、回転軸15に圧入固定されたスペーサ21の回りを工具等でチャッキングして回転軸15を固定した上で、回転軸15の雄螺子部15dに筒状部材14の雌螺子部14eを螺合させ、回転軸15に対して筒状部材14を後方に螺進させ、筒状部材14の筒状部材側当接面14fがスペーサ21の軸側座面21aに対して押し付けられるまでねじり込む。このことにより、筒状部材14が回転軸15に対して締結固定される。この時、回転軸15の先端には小径とされた回り止め部は形成されておらず、回転軸15に圧入固定されたスペーサ21の回りを工具等でチャッキングすれば良いので、螺子結合時に回転軸15が破損することはない。
次に、ハブ12を筒状部材14に結合させる時には、ハブ12のスプライン部12dを筒状部材14のスプライン部14dに噛合させた上で、筒状部材14に対してハブ12を後方に押し付け、ハブ12の連結部12cの後端面が筒状部材14のキャップ部14cの前端面と当接するまで押し込む。そして、ハブ12の中心孔12eにボルト22を前方より挿通させ、筒状部材14のネジ孔14gに螺合させる。このことにより、ハブ12が筒状部材14に対して締結固定される。
この場合には、螺子結合時におけるような回り止め部をチャッキングしてハブ12をねじ込む必要がなく、回転軸15又は筒状部材14に負荷がかかり過ぎて破損することはない。また、回転軸15の先端には小径とされた回り止め部は形成されておらず、装置の小型化を図ることができる。
〔トルク伝達について〕
先ず、図4に示されるように、筒状部材14の雌螺子部14eと回転軸15の雄螺子部15dによる螺子結合部をPとし、筒状部材14の筒状部材側当接面14fと回転軸15に圧入固定されたスペーサ21の軸側座面21aとの接触面をQとする。
ハブ12から回転軸15へのトルク伝達は、まずハブ12から筒状部材14へとトルク伝達され、次に筒状部材14より回転軸15へとトルク伝達される。ここで、プーリ11からハブ12へ伝達されるトルクをTsとすれば、このトルクTsはそのまま筒状部材14に伝達される。筒状部材14に伝達されたトルクTsは、図4に矢印で示されるように、螺子結合部Pを介する経路と、接触面Qを介する経路のそれぞれで伝達が行われ、筒状部材14より回転軸15へとトルク伝達される。ここで、螺子結合部Pを介して伝達されるトルクをTpとし、接触面Qを介して伝達されるトルクをTqとすれば、Ts=Tp+Tqの関係式が成り立つ。
ところで、螺子結合部Pにおいては、伝達トルクTpに対して軸方向の荷重、いわゆる軸力が発生する。この軸力Lpは、筒状部材14と回転軸15の両方に発生し大きさは等しい。
回転体の伝達トルクは、回転半径等に比例する。図4に示されるように、螺子結合部Pにおける回転半径をRpとし、接触面Qにおける回転半径をRqとする。各回転半径Rp、Rqは、中心軸線mからの半径方向の距離に相当する。
回転半径Rpは、回転軸15の部位15aの軸半径とほぼ等しく、伝達トルクTpが最大トルクとなった時に、それにより発生する軸力Lpにより回転軸15が折損しない大きさに設定されている。後で説明するが、ハブ12に最大トルクがかかった時には、動力遮断機構13が作動し、トルク伝達が遮断される。
また、回転半径Rqについては、接触面Qにおける伝達トルクTqに関係する要因である。回転半径Rqが小さくなり接触面Qにおける伝達トルクTqが小さくなると、Ts=Tp+Tqの関係式より相対的に螺子結合部Pにおける伝達トルクTpが上昇し、これに伴い軸力Lpも上昇する。逆に、回転半径Rqが大きくなり接触面Qにおける伝達トルクTqが大きくなると、Ts=Tp+Tqの関係式より相対的に螺子結合部Pにおける伝達トルクTpが減少し、これに伴い軸力Lpも減少する。
尚、第1の実施形態においては、半径方向に拡径された鍔部14bに筒状部材側当接面14fが形成され、この筒状部材側当接面14fが軸側座面21aに当接することにより接触面Qが形成されているので、回転半径Rqを大きくとることができ、接触面Qにおける伝達トルクTqが大きくなる。このことにより、相対的に螺子結合部Pにおける伝達トルクTpが減少し、これに伴い軸力Lpも減少する。よって、回転軸15の折損強度を弱めることが可能となり、軸径の小径化が可能となる。
〔過大トルクの遮断について〕
図2において、エンジン等からの動力は、プーリ11を介してハブ12に伝達されるが、ハブ12には動力遮断機構13が設けられているので、ハブ12に伝達されたトルクは、外周部13aから架橋部13dを介して内周部13bへと伝達される。もし、圧縮機が焼き付きなどを起こし回転軸15がロックした場合には、動力遮断機構13に作用する伝達トルクが過大となる。即ち、各架橋部13dに対して、外周部13aと内周部13bとの間で作用する引張応力も過大となる。従って、図4において鋸歯状点線で示すように、各架橋部13dは過大な応力集中により、破断部13eが破断される。
そして、各破断部13eが破断されることにより、外周部13a側と内周部13b側とに二分され、過大なトルクの伝達が遮断される。よって、プーリ11からのトルクの伝達が遮断されることにより、プーリ11と動力源とを繋ぐベルト18などの破損を防止できる。
この実施形態に係る動力伝達装置10によれば以下の効果を奏する。
(1)組立て時においてハブ12を筒状部材14に結合させる時には、ハブ12のスプライン部12dを筒状部材14のスプライン部14dに噛合させた上で、筒状部材14に対してハブ12を後側に押し付け、ハブ12の連結部12cが筒状部材14のキャップ部14cと当接するまで押し込み、ハブ12の中心孔12eにボルト22を前方より挿通させ、筒状部材14のネジ孔14gに螺合させることにより、ハブ12を筒状部材14に対して締結固定させることができる。従って、螺子結合時におけるような回り止め部をチャッキングしてハブ12をねじ込む必要がなく、回転軸15又は筒状部材14に負荷がかかり過ぎて破損することはない。また、筒状部材14の軸端に回り止め部が設けられていないので、装置の小型化を図ることができる。
(2)組立て時において回転軸15に筒状部材14を螺子結合させる場合には、回転軸15に圧入固定されたスペーサ21の回りを工具等でチャッキングして回転軸15を固定した上で、回転軸15の雄螺子部15dに筒状部材14の雌螺子部14eを螺合させ、回転軸15に対して筒状部材14を螺進させ、筒状部材14の筒状部材側当接面14fをスペーサ21の軸側座面21aに対して押し付けるまでねじり込むことにより、筒状部材14を回転軸15に対して締結固定させることができる。従って、回転軸15の先端には小径とされた回り止め部を形成する必要が無いので、装置の小型化を図ることができる。また、回転軸15に圧入固定されたスペーサ21の回りを工具等でチャッキングすれば良いので、螺子結合時における回転軸15の破損を防止できる。
(3)筒状部材14と回転軸15の螺子結合部をPとし、筒状部材14とスペーサ21の軸側座面21aとの接触面をQとすれば、半径方向に拡径された鍔部14bに筒状部材側当接面14fが形成され、この筒状部材側当接面14fが軸側座面21aに当接することにより接触面Qが形成されているので、回転半径Rqを大きくとることができ、接触面Qにおける伝達トルクTqが大きくなる。このことにより、相対的に螺子結合部Pにおける伝達トルクTpが減少し、これに伴い軸力Lpも減少する。よって、回転軸15の折損強度を弱めることが可能となり、軸径の小径化が可能となる。
(4)半径方向に拡径された鍔部14bの後側端面の全体が筒状部材側当接面14fとなっているので、この筒状部材側当接面14fと軸側座面21aとの接触面Qの面積を大きくとることができる。そのため、接触面Qを介して筒状部材14から回転軸15へ伝達されるトルクTqを確実に安定して伝達可能である。
(5)ハブ12に、回転軸15とプーリ11との間の過大のトルクの伝達を遮断する動力遮断機構13が設けられているので、圧縮機が焼き付きなどを起こし回転軸15がロックした場合には、動力遮断機構13を構成する各架橋部13dに過大な応力集中が起こり、破断部13eが破断されるので、過大なトルクの伝達を遮断することができる。このことにより、プーリ11と動力源とを繋ぐベルト18などの破損を防止できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る圧縮機を図5に基づいて説明する。
この実施形態は、第1の実施形態における鍔部14bの形状を変更したものであり、その他の構成は共通である。
従って、ここでは説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した個所のみ説明を行う。
図5に示されるように、この実施形態の動力伝達装置30においては、筒状部材31は、筒体部31aと、筒体部31aに連設して後端側に設けられ半径方向に拡径された鍔部31bと、筒体部31aに連設して前端側に設けられたキャップ部31cとより構成されており、鍔部31bの後側の外周領域には、軸方向に後側に突出する突出部31fが設けられている。
筒体部31aの内周面には、雌螺子部31eが形成されていて、回転軸15の雄螺子部15dと螺子結合される。筒体部31aの外周面には、スプライン部31dが形成されていて、ハブ12のスプライン部12dとスプライン結合される。
突出部31fの後側端面には、スペーサ21の軸側座面21aと軸方向に当接する筒状部材側当接面31gが形成されている。
キャップ部31cは回転軸15の前側の軸端部に対し一定の隙間を持って対向して設けられており、キャップ部31cの中心部には、ネジ孔31hが設けられている。
この実施形態においては、筒状部材31の雌螺子部31eと回転軸15の雄螺子部15dとの螺子結合部が螺子結合部Pに相当し、筒状部材31の筒状部材側当接面31gと回転軸15に圧入固定されたスペーサ21の軸側座面21aとの当接面が接触面Qに相当する。そして、接触面Qの回転半径をRq1とすれば、接触面Qを構成する筒状部材側当接面31gが、鍔部31bの外周領域に設けられた突出部31fに形成されているために、回転半径Rq1は、第1の実施形態における回転半径Rqよりも更に大きくなっている。そのため、接触面Qにおける伝達トルクTqを更に大きくすることができ、相対的に螺子結合部Pにおける伝達トルクTpが減少し、これに伴い軸力Lpも更に減少する。よって、回転軸15の折損強度を更に弱めることが可能となり、軸径の更なる小径化が可能となる。
この実施形態に係る動力伝達装置30によれば以下の効果を奏する。
尚、第1の実施形態における(1)、(2)、(5)の効果は同じであり、それ以外の効果を記載する。
(1)筒状部材31と回転軸15の螺子結合部をPとし、筒状部材31とスペーサ21の軸側座面21aとの接触面をQとすれば、半径方向に拡径された鍔部14bの外周領域に突出部31fが設けられ、この突出部31fに筒状部材側当接面31gが形成され、この筒状部材側当接面31gが軸側座面21aに当接することにより接触面Qが形成されているので、回転半径Rq1を第1の実施形態における回転半径Rqより更に大きくとることができ、接触面Qにおける伝達トルクTqが更に大きくなる。このことにより、相対的に螺子結合部Pにおける伝達トルクTpが減少し、これに伴い軸力Lpも更に減少する。よって、回転軸15の折損強度を弱めることが可能となり、軸径の更なる小径化が可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る圧縮機を図6に基づいて説明する。
この実施形態は、第1の実施形態におけるハブ12と筒状部材14との連結構造を変更したものであり、その他の構成は共通である。
従って、ここでは説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した個所のみ説明を行う。
図6に示されるように、この実施形態の動力伝達装置40においては、ハブ12の前端部を連結する連結部が設けられておらず、ハブ12の内周面は前後方向に開口した形状となっている。また、筒状部材14は、前端部を連結するキャップ部が設けられておらず、筒体部14aの内周面は前方に開口した形状となっている。そして、筒状部材14の外周面の端部には、サークリップ(止め輪)42を装着するための溝孔41が円周方向に連通して形成されている。
回転軸15の前側の軸端部には、雄螺子部15dが形成された部位15aの外径寸法より小径とされ、外周を多角形状に形成された回り止め部43が前方に突出して設けられている。
このような構成を持つことにより、回転軸15に筒状部材14を螺子結合させる場合には、回り止め部43を工具等でチャッキングして回転軸15を固定した上で、筒状部材14を螺子結合させればよい。
次に、ハブ12を筒状部材14に結合させる時には、ハブ12のスプライン部12dを筒状部材14のスプライン部14dに噛合させた上で、筒状部材14に対してハブ12を後方に押し付け、ハブ12の小形部位12bの後端面が筒状部材14の鍔部14bの前端面と当接するまで押し込む。そして、筒状部材14の溝孔41に抜け止めのためのサークリップ42を装着することにより、ハブ12が筒状部材14に対して締結固定される。
この場合には、螺子結合時における回り止めのためのチャッキングは必要ではなく、スプライン結合時に回転軸15又は筒状部材14が破損することはない。
この実施形態に係る動力伝達装置40によれば以下の効果を奏する。
尚、第1の実施形態における(3)〜(5)の効果は同じであり、それ以外の効果を記載する。
(1)組立て時においてハブ12を筒状部材14に結合させる時には、ハブ12のスプライン部12dを筒状部材14のスプライン部14dに噛合させた上で、筒状部材14に対してハブ12を後側に押し付け、ハブ12の小形部位12bの後端面が筒状部材14の鍔部14bの前端面と当接するまで押し込み、筒状部材14の溝孔41に抜け止めのためのサークリップ42を装着することにより、ハブ12を筒状部材14に対して締結固定させることができる。従って、螺子結合時におけるような回り止めのためのチャッキングは必要ではなく、回転軸15又は筒状部材14への負荷のかかり過ぎによる破損を防止できる。また、筒状部材14の軸端に回り止め部を設ける必要がなく、サークリップ42を装着するための溝孔41を設けるスペースだけ確保すれば良いので、装置の小型化を図ることができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更しても良い。
〇 第1〜第3の実施形態では、半径方向に拡径された鍔部を設けることにより接触面Qにおける回転半径Rqを大きく取れるとして説明したが、回転半径Rqを大きくとらずに、螺子結合部Pを介して伝達されるトルクTpを増大させることも可能である。
○ 第1〜第3の実施形態では、動力遮断機構を回転トルク破断式トルクリミッタとして説明したが、軸力破断式トルクリミッタを用いても構わない。
第1の実施形態に係る動力伝達装置の全体構成を示す断面図である。 図1の前方向よりの正面図である。 第1の実施形態に係る動力伝達装置の要部拡大断面図である。 第1の実施形態に係る動力伝達装置のトルク伝達及び回転半径等の説明図である。 第2の実施形態に係る動力伝達装置の要部拡大断面図である。 第3の実施形態に係る動力伝達装置の要部拡大断面図である。
符号の説明
10 動力伝達装置
11 プーリ
12 ハブ
14 筒状部材
14b 鍔部
14f 筒状部材側当接面
15 回転軸
16 ケーシング
21 スペーサ
21a 軸側座面
22 ボルト
P 筒状部材と回転軸との間の螺子結合部
Q 筒状部材と回転軸との間の接触面
Rp、Rq 回転半径

Claims (3)

  1. 圧縮機のケーシングに回転可能に装着されるプーリと、前記プーリと一体回転可能に結合されるハブと、前記ハブと圧縮機の回転軸の間に介装される筒状部材と、前記回転軸に圧入固定されたスペーサとを備えた動力伝達装置において、
    前記筒状部材の内周面と前記回転軸の外周面とを螺子結合させると共に、前記ハブの内周面と前記筒状部材の外周面とをスプライン結合させ、
    前記筒状部材に、前記スペーサに形成された座面に軸方向に当接する当接部を設けたことを特徴とする圧縮機の動力伝達装置。
  2. 前記ハブに、前記回転軸と前記プーリとの間の過大のトルクの伝達を遮断する動力遮断機構を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機の動力伝達装置。
  3. 前記座面と当接する前記筒状部材の前記当接部を、半径方向に拡径された鍔状に形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮機の動力伝達装置。
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