JP2008231918A - 多気筒内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 4サイクルエンジンの各気筒間の吸入空気量のばらつきを精度良く検出することを課題とする。
【解決手段】 吸気行程以外の行程における所定のタイミング(例えば圧縮行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間:ABDC90〜100°CA間)での吸気ポート圧力の微少時間の上昇量(吸気ポート圧力の変化率:ΔP)は、微少時間のスロットル通過空気量(空気量変化率:ΔV)によるものであり、ΔV∝ΔPとなる。これにより、各気筒毎の、吸気ポート圧力の変化率ΔPを各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミング(例えば圧縮行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間:ABDC90〜100°CA間)で比較することで、4サイクルエンジンの気筒間の吸入空気量ばらつきを検出することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、4サイクルエンジンの各気筒間の吸入空気量のばらつきを検出する多気筒内燃機関の制御装置に関するもので、特に多気筒4サイクルエンジンの吸入空気量検出装置(多気筒内燃機関の吸入空気量検出装置)に係わる。
[従来の技術]
従来より、4サイクルエンジンの各気筒毎にそれぞれ対応して設置された複数のスロットルバルブによって、各気筒の吸気通路毎を流れる吸入空気量を独立して制御する所謂独立スロットルバルブを備えた4サイクルエンジン(オットーサイクルエンジンも含む)が公知である。
このような独立スロットルバルブを備えた4サイクルエンジンでは、各スロットルバルブよりも吸気流方向の下流側における吸気通路の内容積を減少させることができることから、スロットルバルブのバルブ開度制御に対する吸入空気量の応答性を向上させることが可能となり、また、ポンピングロスを低減できるので燃費を向上させることが可能となる。
しかるに、独立スロットルバルブを備えた4サイクルエンジンでは、吸気管または独立スロットルバルブの製造誤差や、独立スロットルバルブの組み付け誤差などのために、4サイクルエンジンの各気筒間において吸入空気量がばらつく恐れがあり、特に独立スロットルバルブの開度が小さい時においてはこの吸入空気量のばらつきによって発生トルクの変動が顕著になり得る。
そこで、4サイクルエンジンの各気筒間の吸入空気量のばらつきを防ぐという目的で、各スロットルバルブよりも吸気流方向の下流側において、各気筒の吸気通路を連通させるバランス通路を備えた4サイクルエンジンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1の4サイクルエンジンは、バランス通路を通じて各気筒毎の独立スロットルバルブよりも下流側の内容積が繋がるため、独立スロットルバルブの応答性向上および燃費向上のメリットが減少してしまうという不具合があった。
この不具合を防止するため、4サイクルエンジンの各気筒間の吸入空気量のばらつきを、独立スロットルバルブ毎の独立アクチュエータで補正することを狙った4サイクルエンジンが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2に記載の4サイクルエンジンは、各気筒のアイドリング回転速度で吸入空気量のばらつきを検知し、各気筒のアイドリング回転速度を等しくするように複数のスロットルバルブの開度を調整するものであるが、各気筒のアイドリング回転速度は、吸入空気量だけではなく、点火時期の制御、燃焼そのものの変動等によって定まるものであり、吸入空気量を等しくしているとは言えないため、この補正値をアイドリング以外のエンジン運転条件に適用できるとは言えない。
また、予めメモリされたばらつき補正量データにより各気筒毎に開度補正する4サイクルエンジンが公知である(例えば、特許文献3参照)。ところが、この特許文献3に記載の4サイクルエンジンでは、吸気管または独立スロットルバルブの製造誤差や、独立スロットルバルブの組み付け誤差などを補正するために、開度−流量のマッピング等の適合を全数行う必要があり、コストアップが著しいという問題があった。
ここで、4サイクルエンジンの各気筒毎の吸入空気量を検出する技術として、4サイクルエンジンの各吸気ポート毎に吸入空気量センサ(エアフローメータ)を設定した多気筒4サイクルエンジンが提案されている(例えば、特許文献4参照)。ところが、この特許文献4には、『エアフローメータの代わりに圧力センサを配置し、圧力センサの出力値に基づいて各気筒内に流入する吸入空気量を算出することも可能である。』という記載があるが、圧力センサを用いた各気筒毎の吸入空気量の算出方法の詳細については何も述べられていない。
特開平05−079359号公報(第1−5頁、図1−図4) 特開2003−193889号公報(第1−4頁、図1−図5) 特開2005−256645号公報(第1−19頁、図1−図7) 特開2002−155779号公報(第1−5頁、図6)
本発明の目的は、4サイクルエンジンの各気筒間の吸入空気量のばらつきを精度良く検出することのできる多気筒内燃機関の制御装置を提供することにある。また、スロットル開度が所定のバルブ開度以下の時に、気筒毎の吸入空気量を精度良く検出することのできる多気筒内燃機関の制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、複数の気筒を有し、各気筒の吸気通路毎にそれぞれ吸気制御バルブを備えた4サイクルエンジン(多気筒内燃機関)において、複数の吸気制御バルブの各々よりも吸気流方向の下流側における各気筒の吸気通路毎の吸気圧力を検出する(吸気圧力検出手段)。
次に、各気筒の吸気通路毎の、吸気圧力の変化率(単位時間当たりの吸気圧力の変化量)を検出する(圧力変化率検出手段)。
次に、各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミングで、各気筒の吸気通路毎の、吸気圧力の変化率を比較し、この比較結果に基づいて、各気筒間の吸入空気量のばらつきを検出する(気筒間吸入空気量ばらつき検出手段)。
したがって、4サイクルエンジン(多気筒内燃機関)の各気筒間の吸入空気量のばらつきを、各気筒の吸気制御バルブ下流の圧力変化率に基づいて検出することで、各気筒間の吸入空気量自体のばらつきを正確に精度良く検知(検出)することができる。
請求項2に記載の発明によれば、複数の吸気制御バルブとして、4サイクルエンジンの各気筒毎に吸入される吸入空気量を独立して制御することが可能な複数のスロットルバルブを用いることが望ましい。
請求項3に記載の発明によれば、複数のスロットルバルブのバルブ開度(バルブ角度)に相当するスロットル開度が所定のバルブ開度以下の時に、各気筒の吸気通路毎の、吸気圧力の変化率に基づいて、各気筒の1サイクル毎の吸入空気量を検出する(気筒毎吸入空気量検出手段)。
したがって、各気筒のスロットルバルブのスロットル開度が所定のバルブ開度以下の場合には、各気筒の吸気行程以外の行程で検出した各気筒の吸気通路毎の、吸気圧力の変化率から、4サイクルエンジンの各気筒の1サイクル毎の吸入空気量を求めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、吸気圧力検出手段を、各気筒の吸気制御バルブよりも吸気流方向の下流側における各気筒の吸気通路毎に設置された複数の吸気圧センサによって構成しても良い。
請求項5に記載の発明によれば、各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミングとは、各気筒の吸気行程以外の行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間のことである。また、各気筒の吸気行程以外の行程とは、各気筒の圧縮行程、膨張行程、排気行程のうちのいずれかの行程、あるいは各気筒の圧縮行程から膨張行程に移行する期間または各気筒の膨張行程から排気行程に移行する期間のことである。
本発明を実施するための最良の形態は、各気筒間の吸入空気量のばらつきを精度良く検出するという目的を、各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミングで、各気筒の吸気通路毎の、吸気圧力の変化率を比較することで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図3は本発明の実施例1を示したもので、図1は内燃機関の吸気制御装置を示した図で、図2は多気筒内燃機関の制御装置(エンジン制御システム)を示した図である。
本実施例の多気筒内燃機関の制御装置(エンジン制御システム)は、複数の気筒(第1〜第4気筒#1〜#4)を有する多気筒内燃機関(例えば4気筒4サイクルガソリンエンジン:以下エンジンと言う)の各気筒毎に吸入される吸入空気を制御する内燃機関の吸気制御装置として使用されるものである。
この内燃機関の吸気制御装置は、インテークマニホールド1またはエンジン本体(シリンダヘッド2、シリンダブロック3)に形成される複数の吸気通路毎に設置された複数の吸気量制御バルブ(複数のスロットルバルブ、各気筒毎のスロットルバルブ:以下第1〜第4スロットルと呼ぶ)4と、これらの第1〜第4スロットル4を各々独立して駆動する複数の電動モータ(以下第1〜第4モータと呼ぶ)5と、複数の第1〜第4スロットル4のバルブ角度に相当するスロットル開度(複数の第1〜第4モータ5への供給電力)を、点火装置、燃料噴射装置等の各システムと関連して制御するエンジン制御ユニット(エンジン制御装置:以下ECUと呼ぶ)6とを備えている。
また、本実施例のエンジンの吸気管には、エンジンの各気筒(全気筒)の燃焼室内に供給される吸入空気の流量(吸入空気量)を電気信号に変換してECU6に出力するエアフローメータ7、エンジンの各気筒(全気筒)の燃焼室内に供給される吸入空気の温度(吸気温)を電気信号に変換してECU6に出力する吸気温センサ8、およびエンジンの各気筒毎の燃焼室内に供給される吸入空気の圧力(吸気圧力)を電気信号に変換してECU6に出力する複数の吸気圧センサ(各気筒毎の吸気圧センサ:以下第1〜第4吸気圧センサと呼ぶ)9が搭載されている。
ここで、エンジンは、吸入空気と燃料との混合気を燃焼室内で燃焼させて得られる熱エネルギーにより出力を発生する水冷式のガソリンエンジンで、吸気行程、圧縮行程、膨張(燃焼)行程、排気行程の4つの行程(ストローク)を周期(サイクル)として繰り返すオットーサイクルエンジンを含む4サイクルエンジンが採用されている。このエンジンは、例えば自動車等の車両のエンジンルームに搭載されている。そして、エンジンは、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸入空気(吸気)を導入するための吸気管11と、エンジンの各気筒毎の燃焼室より排気ガスを排出するための排気管12とを備えている。
エンジンの吸気管11は、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸入空気(吸気)を供給するための吸気通路を形成するケーシング(インテークダクト)である。この吸気管11は、エアクリーナケース、インテークパイプ、サージタンクおよびインテークマニホールド(吸気導入ダクト)1等を有している。
なお、インテークマニホールド1よりも吸気流方向の上流側の吸気管11の内部には、吸気管11の内部に外気を導入するための1つの外気導入通路(共通吸気通路)13が形成されている。また、インテークマニホールド1の内部には、エンジンの各気筒毎の燃焼室に独立して接続された複数の吸気通路(各気筒毎の独立吸気通路:以下第1〜第4吸気通路と呼ぶ)14が形成されている。すなわち、エンジンの吸気管11は、1つの外気導入通路13を流れる外気(吸入空気)が、複数の第1〜第4吸気通路14に分岐するように構成されている。
また、エンジンの排気管12は、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出する排気ガスを排気浄化装置を経由して外部に排出するための排気通路を形成するケーシング(エキゾーストダクト)である。この排気管12は、エキゾーストマニホールド17およびエキゾーストパイプ等を有している。
なお、エキゾーストマニホールド17の内部には、エンジンの各気筒毎の燃焼室に独立して接続された複数の排気通路(各気筒毎の独立排気通路:以下第1〜第4排気通路と呼ぶ)18が形成されている。また、エキゾーストマニホールド17よりも吸気流方向の下流側の排気管11の内部には、1つの排気通路(共通排気通路)19が形成されている。すなわち、エンジンの排気管12は、複数の第1〜第4排気通路18毎を流れる排気ガスが、1つの排気通路19に合流するように構成されている。
エンジン本体は、シリンダヘッド2およびシリンダブロック3等によって構成されている。
エンジンのシリンダヘッド2の一方側には、複数のインテークポート(各気筒毎の吸気ポート:以下第1〜第4吸気ポートと呼ぶ)21が形成されている。これらの第1〜第4吸気ポート21は、それぞれ対応したポペット型の吸気バルブ(インテークバルブ)22によって開閉される。また、複数の第1〜第4吸気ポート21の吸気流方向の上流端には、インテークマニホールド1の内部(複数の第1〜第4吸気通路14)が気密的に接続されている。
そして、シリンダヘッド2の他方側には、複数のエキゾーストポート(各気筒毎の排気ポート:以下第1〜第4排気ポートと呼ぶ)23が形成されている。これらの第1〜第4排気ポート23は、それぞれ対応したポペット型の排気バルブ(エキゾーストバルブ)24によって開閉される。また、複数の第1〜第4排気ポート23の吸気流方向の下流端には、エキゾーストマニホールド17の内部(複数の第1〜第4排気通路18)が接続されている。
エンジンのシリンダブロック3の内部に形成される複数の第1〜第4シリンダボア内には、連接棒を介してクランクシャフトに連結されたピストン25が、それぞれ図示上下方向に摺動自在に支持されている。また、シリンダヘッド2およびシリンダブロック3の内部には、例えば第1〜第4シリンダボアの周囲を取り囲むようにウォータジャケット26が形成されている。
本実施例の内燃機関の吸気制御装置は、複数の第1〜第4スロットル4のバルブ角度(回転角度)に相当するスロットル開度に応じて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸い込まれる吸入空気の流量(吸入空気流量、吸気量)を制御するシステム(スロットル制御装置)である。これは、エンジンの各吸気ポート21よりも吸気流方向の上流側に接続されるインテークマニホールド1に組み込まれている。
インテークマニホールド1は、エンジンの各気筒毎に設置される第1〜第4スロットル4の共通のケーシング(ハウジング)を構成するもので、内部に断面円形状(または断面方形状)のスロットルボア(複数の第1〜第4吸気通路14)がそれぞれ形成された複数の円筒部(各気筒毎の円筒部または各気筒毎の角筒部:以下第1〜第4円筒部と呼ぶ)27を有している。そして、インテークマニホールド1は、サージタンクに接続する1つの入口部に流入した吸入空気を、エンジンのシリンダヘッド2に設けられる気筒数分の吸気ポート21に分配供給する吸気多岐管(独立吸気管)である。
複数の第1〜第4円筒部27の内部には、エンジンの各気筒毎に独立して接続される複数のスロットルボア(第1〜第4吸気通路14)が形成されている。これらの第1〜第4吸気通路14は、エンジンのシリンダヘッド2に形成される各気筒毎の第1〜第4吸気ポート21に互いに独立して接続されている。
また、複数の第1〜第4円筒部27には、第1〜第4吸気通路14を隔てて対向する2つのシャフト軸受け部がそれぞれ設けられている。これらのシャフト軸受け部の内部には、2つのシャフト収容孔がそれぞれ設けられている。また、これらのシャフト収容孔の内周には、2つの軸受け部材(ベアリング等)が嵌合保持されている。すなわち、複数の第1〜第4円筒部27の各シャフト軸受け部は、2つの軸受け部材を介して、第1〜第4スロットル4のシャフトの回転軸方向の両端部(2つの摺動部)を回転方向に摺動自在に支持している。
本実施例の複数の第1〜第4スロットル4は、エンジンの各気筒毎に独立して接続される複数のスロットルボア(第1〜第4吸気通路14)毎にそれぞれ開閉自在に設置されている。これらの第1〜第4スロットル4は、エンジンの各気筒毎に独立して開閉動作(回転動作)が可能な独立スロットルバルブを構成している。
複数の第1〜第4スロットル4は、インテークマニホールド1の内部(複数の第1〜第4吸気通路14)に開閉自在に設置されて、インテークマニホールド1に対して相対回転する回転型の吸気制御バルブ、すなわち、シャフトの中心軸線周りを回転して複数の第1〜第4吸気通路14を開閉する円板状のバタフライ型バルブ(吸入空気量制御弁の弁体)である。
複数の第1〜第4スロットル4は、エンジン運転時にECU6からの制御信号(モータ印加電圧またはPWM信号のデューティ比等)に基づいて、全閉位置から全開位置に至るまでの作動可能範囲で回転動作(回転角度を変更)することで、スロットルボア(複数の第1〜第4吸気通路14)の開口面積(吸入空気流通面積)を変更して吸入空気の流量を可変制御する。また、複数の第1〜第4スロットル4は、エンジン停止時に第1〜第4モータ5への電力の供給が停止されると、例えばリターンスプリング等の付勢力によって全閉位置(または全閉位置より僅かに開いた中間開度の状態(中間位置))に戻される。なお、エンジンのアイドル運転時に、第1〜第4スロットル4のバルブ開度(スロットル開度)が中間開度の状態(中間位置)となるようにしても良い。
複数の第1〜第4スロットル4は、各々の回転軸線方向に真っ直ぐに延びる複数のシャフト(吸気制御バルブの回転軸、各気筒毎のシャフト:以下第1〜第4シャフト)29にそれぞれ一体的に結合されている。複数の第1〜第4シャフト29は、複数の第1〜第4スロットル4にそれぞれ対応して設置される複数の第1〜第4モータ5の出力軸に動力伝達機構を介して駆動連結されている。これらの第1〜第4シャフト29の回転軸方向の両端部には、インテークマニホールド1の複数の第1〜第4円筒部27毎に設けられる各シャフト軸受け部に回転自在に軸支される2つの摺動部がそれぞれ設けられている。また、各気筒毎の第1〜第4シャフト29の周囲には、第1〜第4スロットル4を閉弁作動方向に付勢するリターンスプリング等のバルブ付勢手段が取り付けられている。
ここで、各気筒毎の第1〜第4スロットル(バルブ)4を駆動するアクチュエータ(バルブ駆動装置)は、電力の供給を受けると駆動力を発生する複数の第1〜第4モータ5、およびこれらの第1〜第4モータ5のモータシャフト(出力軸)の回転運動を複数の第1〜第4シャフト29にそれぞれ伝達するための複数の動力伝達機構(第1〜第4動力伝達機構)を含んで構成される複数の電動式アクチュエータである。
そして、各気筒毎の第1〜第4スロットル4と各気筒毎の第1〜第4モータ5との間に介装される各気筒毎の動力伝達機構は、第1〜第4モータ5の回転速度を所定の減速比となるように減速すると共に、第1〜第4モータ5の駆動力(モータトルク)を増大させる歯車減速機構によって構成されている。なお、各気筒毎の第1〜第4モータ5のモータシャフトを、各気筒毎の第1〜第4スロットル4の各第1〜第4シャフト29に直結しても良い。
複数の第1〜第4モータ5は、ECU6によって電子制御される各モータ駆動回路を介して、自動車等の車両に搭載されたバッテリにそれぞれ電気的に接続されている。これらの第1〜第4モータ5は、各々のモータシャフトに一体化されたロータ(アーマチャ)、このロータの外周側に対向配置れたステータ(フィールド)等によって構成されたブラシ付きの直流(DC)モータである。そして、第1〜第4モータ5のロータ(アーマチャ)は、コイルが巻装されたコアを有している。また、第1〜第4モータ5のステータ(フィールド)は、内周に複数の永久磁石(マグネット)を保持したモータヨークまたはモータフレームを有している。なお、ブラシ付きのDCモータの代わりに、ブラシレスDCモータや、誘導電動機または同期電動機等の交流(AC)モータを用いても良い。
ここで、複数の第1〜第4モータ5は、ECU6によって駆動(通電制御)されるように構成されている。
本実施例の点火装置は、エンジンの各気筒毎の燃焼室内の混合気がピストン25の上昇に伴い圧縮された時に点火し、混合気を燃焼させるシステムである。
この点火装置は、混合気に点火するための高電圧を発生させるイグニッションコイル、およびイグニッションコイルで発生した高電圧の電流により火花を飛ばして混合気に点火するスパークプラグ31等によって構成されている。このスパークプラグ31は、先端部がエンジンの各気筒毎の燃焼室内に露出するように、エンジンのシリンダヘッド2に取り付けられている。
本実施例の燃料噴射装置は、電動式のフューエルポンプにより燃料(例えばガソリン)を一定の圧力に加圧してフューエルフィルタを介して電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)32へ送り、最適な噴射タイミングで燃料を噴射できるようにしたシステムであって、エンジンの各気筒毎の吸気ポート21内に燃料を噴射供給する。
この燃料噴射装置は、燃料タンクから汲み上げた燃料をエンジンの各気筒毎の吸気ポート21内に最適な噴射タイミングで噴射するインジェクタ32等によって構成されている。このインジェクタ32は、エンジンのシリンダヘッド2に取り付けられている。
ここで、点火装置および燃料噴射装置は、ECU6によって駆動(通電制御)されるように構成されている。
ここで、例えばロータのコイルに電力の供給を受けると、複数の第1〜第4スロットル4の第1〜第4シャフト29を駆動する駆動力を発生する第1〜第4モータ5は、ECU6によって通電制御(駆動)されるように構成されている。このECU6には、制御処理や演算処理を行うCPU、制御プログラムまたは制御ロジックや各種データを保存する記憶装置(SRAM、DRAM等の揮発性メモリ、EPROM、EEPROMまたはフラッシュメモリ等の負揮発性メモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)、電源回路、タイマー等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。
そして、ECU6は、図示しないイグニッションスイッチをオン(IG・ON)すると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づいて、内燃機関の吸気制御装置(複数の第1〜第4モータ5)、点火装置(イグニッションコイル、スパークプラグ31等)および燃料噴射装置(電動フューエルポンプ、インジェクタ32等)を電子制御する。なお、ECU6は、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づく上記の吸気加熱制御、吸入空気流量制御、点火制御や燃料噴射制御等を含むエンジン制御が強制的に終了されるように構成されている。
また、ECU6は、エアフローメータ7、吸気温センサ8、複数の第1〜第4吸気圧センサ9、アクセル開度センサ41、クランク角度センサ42および冷却水温センサ等の各種センサからのセンサ信号がA/D変換器によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。これらのエアフローメータ7、吸気温センサ8、複数の第1〜第4吸気圧センサ9、アクセル開度センサ41、クランク角度センサ42および冷却水温センサ等によって、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段が構成される。
ここで、ECU6は、アクセル開度センサ41より出力されるアクセル開度信号に基づいて、複数の第1〜第4モータ5を電子制御している。また、ECU6は、エアフローメータ7より出力される吸入空気量信号、あるいは複数の第1〜第4吸気圧センサ9より出力される各気筒の吸気ポート圧力信号に基づいて、インジェクタ32を電子制御している。
エアフローメータ7は、エンジンの吸気管11のサージタンクよりも吸気流方向の上流側における外気導入通路13内に設置されて、エンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段である。
吸気温センサ8は、エンジンの吸気管11の外気導入通路13内に設置されて、エンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸気温を検出する吸気温度検出手段である。この吸気温センサ8は、吸気温の変化に対応して抵抗値が変化するサーミスタ等の温度検出素子を有している。
複数の第1〜第4吸気圧センサ9は、複数の第1〜第4スロットル4よりも吸気流方向の下流側における複数の第1〜第4吸気通路14毎に独立して設置されている。これらの第1〜第4吸気圧センサ9は、インテークマニホールド1の各第1〜第4スロットル4よりも吸気流方向の下流側に接続された空気導入通路(センシングポート)より導入される吸気圧力(インテークマニホールド圧力)を電気信号に変換するピエゾ抵抗素子等の圧力検出手段、およびこの圧力検出手段より出力される電気信号を増幅する増幅回路等の圧力検出回路を有している。
そして、複数の第1〜第4吸気圧センサ9は、複数の第1〜第4スロットル4よりも吸気流方向の下流側における複数の第1〜第4吸気通路14毎の吸気圧力(スロットル下流ポート圧力)を検出する吸気圧力検出手段として機能する。
アクセル開度センサ41は、運転者(ドライバー)によるアクセル操作量(アクセルペダルの踏み込み量)を検出するアクセル開度検出手段として機能する。
クランク角度センサ42は、エンジンのクランクシャフトの回転角度を電気信号に変換するクランク角度検出手段であって、エンジンのクランクシャフトに対応して回転するシグナルロータ(例えばクランクシャフトが1回転する間に1回転する回転体)と、このシグナルロータに多数形成された凸状歯と、これらの凸状歯の接近と離間によってエンジン回転位置信号(NEパルス信号)を発生するピックアップコイルよりなる。
シグナルロータには、第1気筒#1のピストン25の位置(下死点位置または上死点位置)および第4気筒#4のピストン25の位置(下死点位置または上死点位置)を検出するための凸状歯(または欠歯)と、第3気筒#3のピストン25の位置(下死点位置または上死点位置)および第2気筒#2のピストン25の位置(下死点位置または上死点位置)を検出するための凸状歯(または欠歯)とが設けられている。
そして、これらの凸状歯(または欠歯)間(180°CA間)には、例えば10°CA(クランク角度)毎に凸状歯が設けられている。したがって、本実施例では、エンジンの運転中に、ピックアップコイルから例えば10°CA(クランク角度)毎にNEパルス信号が出力される。そして、ECU6は、クランク角度センサ42より出力されたNEパルス信号の間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(エンジン回転数:NE)を検出するための回転速度検出手段として機能する。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のエンジン制御システムの作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
ECU6は、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、複数の第1〜第4モータ5のロータのコイルに電力を供給すると共に、点火装置(イグニッションコイル、スパークプラグ31等)および燃料噴射装置(電動フューエルポンプ、インジェクタ32等)を駆動する。これにより、エンジンが運転される。
ここで、運転者がアクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度センサ41より出力されたアクセル開度信号がECU6に入力される。
そして、ECU6によって複数の第1〜第4スロットル4が、アクセル開度に対応した所定のスロットル開度(回転角度)となるように複数の第1〜第4モータ5毎の各ロータのコイルへの電力の供給が成されて、複数の第1〜第4モータ5のモータシャフトが回転する。これにより、複数の第1〜第4モータ5のモータシャフトに駆動連結された複数の第1〜第4シャフト29が、リターンスプリングの付勢力に抗してアクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量)に対応した回転角度分だけ回転する。
したがって、複数の第1〜第4シャフト29が回転するので、各第1〜第4シャフト29に支持固定された複数の第1〜第4スロットル4が、全閉位置より全開位置側へ開く方向(開弁作動方向)に駆動される。
そして、エンジンの特定気筒(例えば第1気筒#1)が、排気行程から、吸気バルブ22が開弁し、ピストン25が下降する吸気行程に移行すると、ピストン25の下降に従って当該気筒(例えば第1気筒#1)の燃焼室内の負圧(大気圧よりも低い圧力)が大きくなり、開弁している吸気ポート21から混合気が吸い込まれる。このとき、吸気管11の途中、つまりインテークマニホールド1の内部に形成されたスロットルボア(複数の第1〜第4吸気通路14)が所定のバルブ角度だけ開かれるので、エンジン回転速度がアクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量)に対応した速度に変更される。
また、運転者がアクセルペダルより足を離すと、複数の第1〜第4モータ5への電力の供給が遮断(または電力が制限)されて、リターンスプリングの付勢力によって第1〜第4シャフト29が初期位置(アイドル位置)まで戻される。これにより、複数の第1〜第4スロットル4がバルブ全閉位置に戻されるため、複数の第1〜第4スロットル4の半径方向の外周端面とインテークマニホールド1の第1〜第4円筒部27の通路壁面(内周面)との間の隙間が、アイドル回転速度を維持することが可能な最小となる。
したがって、インテークマニホールド1の内部に形成されたスロットルボア(複数の第1〜第4吸気通路14)を経てエンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸入される吸入空気流量が最小となり、エンジン回転速度がアイドル回転速度となる。
また、ECU6は、エアフローメータ7によって検出された吸入空気量とクランク角度センサ42より出力されたNEパルス信号の間隔時間を計測することによって算出されたエンジン回転速度とから基本噴射時間を計算する。そして、この基本噴射時間に、吸気温センサ8およびアクセル開度センサ41等の各種センサからのセンサ信号による補正量を加味して最終噴射時間(燃料噴射量)を決定する。また、ECU6は、各気筒の吸気行程前に燃料噴射が終了するように燃料噴射時期(噴射タイミング)および燃料噴射量を最適化している。
[実施例1の制御方法]
次に、本実施例の各気筒間の吸入空気量のばらつき検出方法を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。ここで、図3は第1気筒(#1)のポート圧力の変化を示したタイミングチャートで、図4はECU6のマイクロコンピュータのメモリに格納された制御プログラムの処理手順を示したフローチャートである。
なお、図4の制御プログラムは、つまり各気筒間の吸入空気量のばらつきの検出は、イグニッションスイッチがONされた後に、クランク角度センサ42より出力されるクランク角度信号(NEパルス信号)に同期して所定の制御タイミング毎(所定のクランク角度毎:例えば10°CA毎)に繰り返し実行される。あるいは各気筒間の吸入空気量のばらつきの検出を、エンジンの運転継続時間(車両走行時間)に応じて所定の頻度で繰り返し実行しても良い。
図4の制御プログラム(制御ルーチン)が起動すると、ECU6のマイクロコンピュータは、先ず、アクセル開度センサ41およびクランク角度センサ42等の各種センサのセンサ信号をサンプリングする(取り込む)。
そして、ECU6は、アクセル開度センサ41より出力されたアクセル開度(エンジン負荷)信号、およびクランク角度センサ42より出力されたクランク角度信号(NEパルス信号)を計測して算出されるエンジン回転速度に基づいて、各気筒毎の吸気バルブ22の閉弁時期(吸気バルブ閉弁時期)を演算する。
次に、ECU6は、ステップS100にて、吸気行程が終了した気筒、つまり吸気バルブ22が閉弁した直後の気筒#=i(第1気筒#1が#=1、第2気筒#2が#=2、第3気筒#3が#=3、第4気筒#4が#=4を示す)を判別する(気筒判別手段)。
ここで、本実施例のエンジンの各気筒の吸気ポートへの燃料噴射順序、およびエンジンの各気筒の燃焼室における混合気への点火順序は、第1(#1)気筒(#=1)→第3(#3)気筒(#=3)→第4(#4)気筒(#=4)→第2(#2)気筒(#=2)の順である。
また、エンジンの各気筒の吸気ポートへの燃料噴射は、各気筒において吸気バルブ22が開弁する直前までに終了するように噴射開始タイミング(噴射時期)および燃料噴射量が調整される。なお、吸気バルブ22が開弁するまで燃料噴射を継続していても構わない。また、各気筒の燃焼室における混合気への点火時期は、各気筒の圧縮行程中または膨張行程中である。
次に、ECU6は、吸気行程が終了した気筒、つまり吸気バルブ22が閉弁した直後の気筒が、吸気行程以外の行程における所定のタイミング(例えば圧縮行程における所定のクランク角度:ABDC90°CA)に到達したか否かを、クランク角度センサ42より出力されたクランク角度信号(NEパルス信号)に基づいて判定する。例えば第1気筒#1のピストン25の下死点(BDC)位置を検出する凸状歯(または欠歯)より9個目の凸状歯を検出したか否かを判定する。第2〜第4気筒#2〜#4も同様である。
そして、ECU6は、ステップS211にて、当該気筒が、吸気行程以外の行程における第一の所定のタイミング(#i気筒圧力測定開始タイミング、例えば圧縮行程における所定のクランク角度:ABDC90°CA)に到達した時点または所定のタイミングを超えた時点で、当該気筒に独立して接続される第1吸気通路14内の吸気圧力を検出する当該気筒の第1吸気圧センサ9より出力された当該気筒の吸気圧力信号をサンプリングする(取り込む)。
そして、ECU6は、当該気筒の第1吸気圧センサ9より出力された当該気筒の吸気圧力信号に基づいて、当該気筒の吸気圧力:P1(吸気マニホールド圧力または吸気ポート圧力)を検出する(第一の吸気圧力検出手段)。この当該気筒の吸気ポート圧力をメモリにマップ化する等して格納しておく。第2〜第4気筒#2〜#4も同様である。
次に、ECU6は、吸気行程が終了した気筒、つまり吸気バルブ22が閉弁した直後の気筒が、吸気行程以外の行程における第二の所定のタイミング(#i気筒圧力測定終了タイミング、例えば圧縮行程における所定のクランク角度:ABDC100°CA)に到達したか否かを、クランク角度センサ42より出力されたクランク角度信号に基づいて判定する。例えば第1気筒#1のピストン25の下死点(BDC)位置を検出する凸状歯(または欠歯)より10個目の凸状歯を検出したか否かを判定する。第2〜第4気筒#2〜#4も同様である。
そして、ECU6は、ステップS212にて、当該気筒が、吸気行程以外の行程における第二の所定のタイミング(例えば圧縮行程における所定のクランク角度:ABDC100°CA)に到達した時点または所定のタイミングを超えた時点で、当該気筒に独立して接続される第1吸気通路14内の吸気圧力を検出する当該気筒の第1吸気圧センサ9より出力された当該気筒の吸気圧力信号をサンプリングする(取り込む)。
そして、ECU6は、当該気筒の第1吸気圧センサ9より出力された当該気筒の吸気圧力信号に基づいて、当該気筒の吸気圧力:P2(吸気マニホールド圧力または吸気ポート圧力)を検出する(第二の吸気圧力検出手段)。この当該気筒の吸気ポート圧力をメモリにマップ化する等して格納しておく。第2〜第4気筒#2〜#4も同様である。
次に、ECU6は、ステップS213にて、両タイミングの圧力メモリ値の差(P1−P2)から当該気筒における吸気ポート圧力の変化率(ΔP:単位時間当たりの吸気ポート圧力の変化量)を検出(演算、算出)する(圧力変化率検出手段)。この当該気筒における吸気ポート圧力の変化率(ΔP)をメモリにマップ化する等して格納しておく。
以上の単位時間当たりの吸気ポート圧力の変化率(ΔP)の検出(演算、算出)を、エンジンの全気筒分だけ実施する(ステップS221〜S223、ステップS231〜S233、ステップS241〜S243)。ここで、ある1つの気筒の吸気ポート圧力の変化率(ΔP)を1個だけでなく複数個(2個〜3個以上)検出し、それらを平均化した値を、その気筒の吸気ポート圧力の変化率(ΔP)としても良い。
次に、ECU6は、エンジンの全気筒分だけ、吸気ポート圧力の変化率(ΔP)を検出した段階で、各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミング(例えば圧縮行程ABDC90〜100°CA間)で、各気筒毎の、単位時間当たりの吸気ポート圧力の変化率(ΔP)を比較する(変化率比較手段)。
そして、ECU6は、ステップS300にて、各気筒毎の、吸気ポート圧力の変化率(ΔP)の比較結果に基づいて(例えば、最大値と最小値との差)、各気筒間の吸入空気量のばらつきXを検出(算出)する(各気筒間吸入空気量ばらつき検出手段)。この各気筒間の吸入空気量のばらつきXをメモリにマップ化する等して格納しておく。
その後、ECU6は、ステップS400にて、各気筒毎の、吸気ポート圧力の変化率(ΔP)のばらつきXと予め定めたばらつき限度値Yとを比較する(変化率比較手段)。
そして、X≧Yの場合には、ステップS500にて、複数の第1〜第4スロットル4のスロットル開度を調整したり、あるいはウォーニングランプを点灯する。その後、図4の制御プログラムを終了する。
また、X<Yの場合には、図4の制御プログラムを終了する。
また、ECU6は、4サイクルエンジンの各気筒毎の第1〜第4スロットル4のスロットル開度が所定のスロットル開度以下の時、つまり吸気ポート圧力が全行程を通じて臨界圧以下となる条件(アイドル運転領域〜低負荷領域)の時に、各気筒毎の、吸気ポート圧力の変化率(ΔP)に基づいて、単位時間当たりの各気筒の1サイクル毎の吸入空気量を検出する(気筒毎吸入空気量検出手段)。
そして、ECU6は、単位時間当たりの各気筒の1サイクル毎の吸入空気量に基づいて、エンジンの各気筒の1サイクル毎の吸入空気量(=気筒別吸入空気流量)Vcycを求める。この気筒別吸入空気流量Vcycをメモリにマップ化する等して格納しておく。
したがって、アイドル運転領域〜低負荷領域の時には、気筒別吸入空気流量Vcycに基づいて燃料噴射制御や空燃比制御を実施することができる。
また、各気筒毎の、吸入空気流量Vcycの偏差に応じて、複数の第1〜第4スロットル4のスロットル開度を調整することができる。あるいは各気筒毎の、吸入空気流量Vcycの偏差が所定値以上の場合に、ウォーニングランプを点灯することができる。
[実施例1の特徴]
エンジンの各気筒毎(複数の第1〜第4吸気通路14毎)にそれぞれ設置された複数の第1〜第4スロットル4(所謂独立スロットルバルブ)を備えたエンジンの場合には、複数の第1〜第4スロットル4よりも吸気流方向の下流側における複数の第1〜第4吸気通路14内の吸気圧力(吸気ポート圧力)が、スピードデンシティ方式のようにサージタンクに設置された吸気圧力センサによって検出される吸気管内空気の圧力(スロットル下流圧力)の挙動と異なり、当該気筒(例えば第1気筒#1)の行程に従って大きく変動する(図3のタイミングチャート参照)。
ここで、図3中のTDCとは、当該気筒のピストン25の上死点を示し、図3中のBDCとは、当該気筒のピストン25の下死点を示す。
これは、当該気筒(例えば第1気筒#1)が、排気行程から、吸気バルブ22が開弁し、ピストン25が下降する吸気行程に移行すると、ピストン25の下降に従って当該気筒の燃焼室内の負圧が大きくなり、開弁している吸気ポート21から混合気が吸い込まれる。このとき、当該気筒の燃焼室内への混合気(吸入空気と燃料との混合気)の吸い込みにより吸気ポート圧力(P)が急激に低下し、その後吸気バルブ22が閉弁し、吸気行程以外の行程(圧縮行程、膨張行程、排気行程)中、つまり吸気バルブ閉弁期間中は、吸気ポート圧力(P)が、スロットル通過空気により大気圧に向けて例えば所定の勾配(圧力変化率:ΔP)で徐々に上昇する。
この吸気行程以外の行程における所定のタイミング(例えば圧縮行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間:ABDC90〜100°CA間)での吸気ポート圧力の微少時間(ΔT)の上昇量(圧力変化率:ΔP)は、微少時間(ΔT)のスロットル通過空気量(空気量変化率:ΔV)によるものであり、ΔV∝ΔPとなる。したがって、微少時間(ΔT)のスロットル通過空気量(空気量変化率:ΔV)は、微少時間(ΔT)の上昇量(圧力変化率:ΔP)と予め実験等により測定して作成された演算式(下記の数1の式)で表される。
[数1]
ΔV=C1×ΔP
ここで、C1は、微少時間(単位時間当たり)の吸気ポート圧力の変化率を、微少時間(単位時間当たり)のスロットル通過空気量に交換する交換係数である。また、微少時間(ΔT:秒)とは、一例として、(60秒/エンジン回転速度rpm)×(10°CA/360°CA)のことである。
よって、各気筒毎の、単位時間(所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間)当たりの吸気ポート圧力の変化率ΔPを各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミング(対応サイクルタイミング:例えば高負荷時の圧縮行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間:ABDC90〜100°CA間(ΔP1))で比較することで、気筒間の吸入空気量ばらつきを検出することができる。
特に、気筒間の吸入空気量ばらつきが問題となるアイドル運転領域〜低負荷領域においては、スロットル開度が小さいため吸気行程以外でもポート負圧が大きく、スロットルボアと第1〜第4スロットル4との間の隙間を通過する吸入空気の速度が音速に達する。
この音速に達する圧力(臨界圧)以下の範囲においては流速が常に一定(=音速)であり、単位時間当たりの、各気筒毎のスロットル下流の吸気ポート圧力の変化率(ΔP)が吸気行程以外で一定であるため(ΔP2=ΔP3)、容易に正確な気筒間の吸入空気量ばらつき量を検出することができる。ここで、ΔP2は、低負荷時の圧縮行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間の吸気ポート圧力の変化率である。また、ΔP3は、低負荷時の膨張行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間の吸気ポート圧力の変化率である。
したがって、4サイクルエンジンの各気筒間の吸入空気量のばらつきを、単位時間当たりの、各気筒毎のスロットル下流の吸気ポート圧力の変化率(ΔP)に基づいて検出することで、4サイクルエンジンの各気筒間の吸入空気量自体のばらつきを正確に精度良く検知(検出)することができる。
また、さらに全行程において、吸気ポート圧力が臨界圧以下となる条件(アイドル運転領域〜低負荷領域)においては、全行程の流速が一定であるため、吸気行程以外の行程における所定のタイミング(例えば圧縮行程または膨張行程または排気行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間)で検出した、単位時間当たりの、各気筒毎のスロットル下流の吸気ポート圧力の変化率(ΔP)と、予め実験等により測定して作成された演算式(下記の数2の式)とから、4サイクルエンジンの各気筒の1サイクル毎の吸入空気量Vcycが算出可能である。
[数2]
Vcyc=C2×ΔP×T
ここで、C2は、ΔP(微少時間(単位時間当たり)の吸気ポート圧力の変化率)×T(時間)を、エンジンの各気筒の1サイクル毎の吸入空気量に交換する交換係数である。また、Tは、各気筒の1サイクルに必要な時間である。
これらの技術を集合部(1つの外気導入通路13)内に設置されたエアフローメータ7によって計測される吸入空気量に基づくエンジン制御(燃料噴射制御等)と併用するエンジン制御システムにおいて、アクセル開度およびスロットル開度が比較的に大きい高負荷(大流量)領域の場合には、エンジンの全気筒に吸入される総吸入空気流量を、エアフローメータ7、エンジンの各気筒間の吸入空気量のばらつきを、エンジンの各気筒毎の、単位時間当たりの吸気ポート圧力の変化率ΔPで求め、アクセル開度およびスロットル開度が比較的に小さい低負荷(小流量)領域の場合には、ΔPからエンジンの各気筒の1サイクル毎の吸入空気量(=気筒別吸入空気流量)Vcycを求めることで、エアフローメータ7の小流量領域における計測の要求性能を緩和することができる。
[変形例]
本実施例では、多気筒内燃機関の制御装置を、内燃機関の各気筒毎の燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御する内燃機関の吸気量制御装置(吸気通路開閉装置)に適用しているが、多気筒内燃機関の制御装置を、内燃機関の燃焼室内に吸気渦流を発生させる吸気流制御バルブを備えた吸気渦流発生装置や、吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変バルブを備えた内燃機関の可変吸気制御装置に適用しても良い。
本実施例では、複数の第1〜第4スロットル4を駆動するバルブ駆動装置(アクチュエータ)を、第1〜第4モータ5および動力伝達機構を備えた電動式アクチュエータによって構成したが、複数の吸気制御バルブを駆動するアクチュエータを、電磁式または電動式負圧制御弁を備えた負圧作動式アクチュエータや、コイル等の電磁石およびムービングコア(またはアーマチャ)を備えた電磁式アクチュエータによって構成しても良い。
なお、吸気制御バルブを閉弁作動方向または開弁作動方向に付勢するリターンスプリング等のバルブ付勢手段を設置しなくても良い。
また、1つのバルブ駆動装置(アクチュエータ)で、複数の吸気制御バルブを駆動するようにしても良い。この場合には、複数の吸気制御バルブが、1本のシャフトに串刺し状態となるように結合される。
また、複数の吸気制御バルブとして、第1〜第4スロットル(バルブ)4の代わりに、ハウジング内部に形成される複数の吸気通路毎に設置された複数のアイドル回転速度制御バルブを用いても良い。また、複数の吸気制御バルブとして、吸気流量制御バルブの代わりに、吸気流制御バルブ、吸気通路開閉バルブ、吸気通路切替バルブを用いても良い。また、エンジンとして、ディーゼルエンジンを用いても良い。
ECU6に、複数の第1〜第4スロットル4のバルブ角度に相当するスロットル開度を検出するスロットル開度センサ(スロットル開度検出手段)が接続されていても良い。
また、吸気温センサ8より出力される吸気温度、複数の第1〜第4吸気圧センサ9より出力される各気筒の吸気通路毎(=各気筒毎)の吸気圧力(インテークマニホールド圧力または吸気ポート圧力)、計測されるエンジン回転速度に基づいて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に吸入される吸入空気量を検出し、この検出された吸入空気量に基づいて、空燃比制御または燃料噴射制御を実施しても良い。
また、複数の第1〜第4スロットル4等の吸気制御バルブを各気筒毎に独立して接続される吸気ポート毎に設置した場合、複数の吸気圧力センサは、吸気制御バルブよりも吸気流方向の下流側の吸気ポート内の吸気圧力(吸気ポート圧力)を検出する。
本実施例では、各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミングとして、圧縮行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間:ABDC90〜100°CA間)を採用しているが、各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミングとして、膨張行程または排気行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間を採用しても良い。例えばATDC90〜100°CA間またはABDC90〜100°CA間等である。
また、圧縮行程または膨張行程または排気行程における他の所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間を採用しても良い。例えばATDC70〜110°CA間またはABDC70〜110°CA間等である。
内燃機関の吸気制御装置を示した概略図である(実施例1)。 エンジン制御システムを示した概略図である(実施例1)。 第1気筒(#1)のポート圧力の変化を示したタイミングチャートである(実施例1)。 制御プログラムの処理手順を示したフローチャートである(実施例1)。
符号の説明
1 インテークマニホールド
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 第1〜第4スロットル(吸気制御バルブ、吸気流量制御バルブ、スロットルバルブ)
5 第1〜第4モータ
6 ECU
7 エアフローメータ
9 第1〜第4吸気圧センサ(吸気圧センサ)
14 第1〜第4吸気通路

Claims (5)

  1. (a)4サイクルエンジンの各気筒毎に独立して接続された複数の吸気通路と、
    (b)前記各気筒の吸気通路毎に開閉自在に収容された複数の吸気制御バルブと、
    (c)これらの吸気制御バルブの各々よりも吸気流方向の下流側における前記各気筒の吸気通路毎の吸気圧力を検出する吸気圧力検出手段と、
    (d)前記各気筒の吸気通路毎の、吸気圧力の変化率を検出する圧力変化率検出手段と、
    (e)前記各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミングで、前記各気筒の吸気通路毎の、吸気圧力の変化率を比較して、各気筒間の吸入空気量のばらつきを検出する気筒間吸入空気量ばらつき検出手段と
    を備えた多気筒内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記複数の吸気制御バルブとは、前記4サイクルエンジンの各気筒毎に吸入される吸入空気量を独立して制御することが可能な複数のスロットルバルブのことであることを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記複数のスロットルバルブのバルブ開度に相当するスロットル開度が所定のスロットル開度以下の時に、前記各気筒の吸気通路毎の、吸気圧力の変化率に基づいて、各気筒の1サイクル毎の吸入空気量を検出する気筒毎吸入空気量検出手段を備えたことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記吸気圧力検出手段は、前記各気筒の吸気制御バルブよりも吸気流方向の下流側における前記各気筒の吸気通路毎に設置された複数の吸気圧センサを有していることを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
    前記各気筒の吸気行程以外の行程における所定のタイミングとは、
    前記各気筒の吸気行程以外の行程における所定のクランク角度期間または所定の吸気バルブ閉弁期間のことであることを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
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