JP2008231652A - 疑似毛髪形成用組成物、疑似毛髪形成用エアゾール及び疑似毛髪形成方法、並びにエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物、虫類捕獲用エアゾール及び虫類捕獲方法 - Google Patents
疑似毛髪形成用組成物、疑似毛髪形成用エアゾール及び疑似毛髪形成方法、並びにエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物、虫類捕獲用エアゾール及び虫類捕獲方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】スプレー噴霧時に瞬時に無数の短繊維糸状の疑似毛髪を形成して被塗物の頭皮等に絡み付かせ、薄毛部分を覆い隠す、疑似毛髪形成用組成物及び疑似毛髪形成方法と、噴霧時に瞬時に長繊維糸状のクモの巣状糸状物を形成し、飛行中の虫類等に絡み付かせて捕獲する虫類の捕獲用組成物及び捕獲方法の提供。
【解決手段】
皮膜性樹脂が、液化ガスに溶解若しくは分散し、または液化ガス/低沸点溶媒若しくは常圧における沸点を101℃以下とする低沸点溶媒のうちいずれか一方に溶解されることによって組成された組成物であって、疑似毛髪を形成する場合には、前記皮膜性樹脂を前記組成物全体の2.00〜50.00重量%とし、虫類の捕獲用組成物を形成する場合には、前記皮膜性樹脂を前記組成物全体の2.00〜20.00重量%とし、前記組成物をエアゾールに内蔵して対象物へ向けて噴射する。
【選択図】なし
【解決手段】
皮膜性樹脂が、液化ガスに溶解若しくは分散し、または液化ガス/低沸点溶媒若しくは常圧における沸点を101℃以下とする低沸点溶媒のうちいずれか一方に溶解されることによって組成された組成物であって、疑似毛髪を形成する場合には、前記皮膜性樹脂を前記組成物全体の2.00〜50.00重量%とし、虫類の捕獲用組成物を形成する場合には、前記皮膜性樹脂を前記組成物全体の2.00〜20.00重量%とし、前記組成物をエアゾールに内蔵して対象物へ向けて噴射する。
【選択図】なし
Description
本発明は、エアゾールスプレー噴霧時に瞬時に数ミリから数センチの無数の短繊維糸状の疑似毛髪を形成して被塗物の毛髪または頭皮に短繊維糸状疑似毛髪のまま絡み付いて、繭状、あるいは綿状の立体的な連糸状皮膜を作り、物理的に増毛効果を演出して毛髪の無い部分、あるいは毛髪の薄い部分を覆い隠すことが出来る、疑似毛髪形成用組成物、疑似毛髪形成用エアゾール及び疑似毛髪形成方法に関する技術であり、更に、エアゾールスプレー噴霧時に、飛散中の組成物が、数センチから数十センチの無数の長繊維糸状のクモの巣状糸状物を形成して、繭状あるいは綿状の立体的な連糸状皮膜を作り、空中飛行中の虫類や床面徘徊中の虫類に絡み付いて虫類の動きを瞬時に停止させて捕獲する、エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物、虫類捕獲用エアゾール並びに虫類捕獲方法に関する技術である。
従来は、毛髪の無い部分を隠蔽する方法として、天然または人工の毛髪を頭皮上に植毛する方法が行われている。しかし、従来の人工毛髪の植毛方法は、専門的な処置を必要とするために、多大な労力と費用が生じていた。
一方、毛髪の薄い部分を隠蔽する方法としては、着色された微小繊維や粉末を薄毛部分の自然毛髪に付着させ、付着させた毛髪を太く見せることで増毛効果を得る方法がある。例えば、下記特許文献1である特開平5−71003号公報には、自然毛髪に対して着色された微小繊維や粉末を静電気的に付着させる方法が示されている。また、下記特許文献2である特開平11−158034号公報には、微小繊維、分散剤及び噴射剤を組み合わせて薄毛部分に付着させる方法が提案されている。更に下記特許文献3である特開2002−154934号公報には、カーボンブラック、固体微粉末及び付着性樹脂を組み合わせて薄毛部分にスプレーする方法で残存毛髪を太く見せて薄毛部分を隠蔽する方法が示されている。
また、従来の虫類の捕獲用組成物並びに虫類の捕獲方法には、エアゾール捕獲用組成物を噴射して虫類を覆うことにより捕獲する、下記特許文献4である特開2003−245034号の「虫類の捕獲用エアゾール製品」がある。
しかし、特許文献1から3に示される残存毛髪を太く見せて薄毛部分を隠蔽する方法は、残存毛髪の量が少なければ薄毛部分の隠蔽性に一定の限界があるため、実際は、頭皮まで着色して色彩的な錯覚で薄毛部分を目立たなくさせる必要がある。従って、残存毛髪が一定量有る場合には、着色繊維を付着して個々の残存毛髪を太く見せ、頭皮の地肌に若干の着色を加えることにより、有る程度有効な隠蔽効果を得ることが出来るが、残存毛髪自体が少ない場合には、残存毛髪を太く見せることによる隠蔽性が殆ど期待できず、単に地肌を着色するに過ぎないことになるため、薄毛部分が隠蔽出来ても増毛感が生じないことが問題となる。
即ち、疑似毛髪として使用される繊維と粉体は、微小であって、繊維は、繊維長が極めて短い(数ミクロン〜数百ミクロン)ため、繊維及び粉体自体が、一定の長さをもつ毛髪を形成するわけではない。従って、特許文献1から3に示される薄毛部分を隠蔽する方法は、色彩的な薄毛隠蔽効果はあっても、見る者に一定の長さを持つ毛髪が増加したような増毛感を与えることが出来ないため、正面から見て薄毛が隠蔽されたように見えたとしても、横、あるいは斜め方向等、頭部を見る角度によっては、毛髪にボリューム感が無く、髪型がいびつに見えることがあるため、見栄え良く薄毛部分を隠蔽することが期待できなかった。
また、従来の着色された微小繊維や粉末を疑似毛髪として薄毛部分の残存毛髪に付着させ増毛効果を得る方法では、頭皮まで着色して色彩的な錯覚で薄毛を目立たなくするために、多くの微小繊維又は粉末を使用する必要があった。更に、汗や雨によって微小繊維や粉末が落下することを防止するため、別途セット剤で固定する必要があった。さらに、微小繊維や粉末は、部分的に多く付着すると、自然な風合いを損ない、あるいは液ダレを起こし、衣服や周囲に付着した場合、落とすことが大変になるなどの問題もあった。
従って、薄毛の隠蔽使用する疑似毛髪を微小繊維や粉末で構成することは、増毛感の有る見栄えの良い薄毛部分の隠蔽を行う場合や取り扱いの面で問題があったため、本来疑似毛髪そのものの長さや太さ等が、自然の毛髪に出来るだけ近似したものを形成し、残存毛髪や地肌上に積層していくことが、これら問題を解決する上で望ましいと考えられるが、従来の方法では、数センチもの繊維長を持つ疑似毛髪を形成することが不可能であり、現在まで知られていない。
一方、特許文献4の「虫類の捕獲用エアゾール製品」は、噴射した捕獲用組成物を虫の体に「塗布」すること、即ち、前記組成物を「虫類の体表面上において堆積する」ことにより捕獲するものである。しかし、徘徊して激しく動き回る虫類や飛行する虫類は、動きが素早いため、まず、うまく焦点を定めて前記組成物を命中させる(塗布する)ことが難しい。特に、飛行する虫類に対しては、その動きを停止させることが出来るほど十分な量を塗布することが、更に難しいと言える。
即ち、高速で動く虫類に向けて上手くエアゾールを向けたとしても、至近距離で又は組成物を多く噴射した場合には、噴射圧が強過ぎて組成物が塗布されずに虫が吹き飛んでしまい、噴射量が少ない場合には、塗布が不十分となって虫の動きを止めるのに時間がかかる。このことは、捕獲までに多くの樹脂を無駄にする問題が発生するばかりでなく、床面を高速で徘徊したり、更には人に飛びかかって来るゴキブリ等の虫類の動きを瞬時に止められない点で問題となる。
また、垂直面の吸水性のある障子紙、襖紙、壁紙上やカーテン等の繊維上を徘徊する虫類などに使用した場合には、堆積した樹脂が硬化する前に落下して覆い隠す面積が著しく減少して捕獲効果が低下することがあり、繊維の隙間に吸い込まれて除去出来なくなるなどの問題がある。さらに、空中を飛行している虫類を空中で捕獲することが出来ない等の問題がある。
本願発明は、上記問題を解決すべく案出したものであって、エアゾールスプレー口から噴霧された組成物中の皮膜性樹脂が、瞬時に無数の短繊維糸状物に変化し、頭部の円形脱毛部分のような毛髪がスッポリと抜け落ちた部分や薄毛の部分に繭状、あるいは綿状の立体的な連糸構造で短繊維状の疑似毛髪を積層形成することにより、毛髪のボリュームを任意に作り出すことができる画期的な疑似毛髪形成用組成物を提供し、併せて、前記組成物を内蔵したエアゾール及びエアゾールを使用した疑似毛髪形成方法を提供するものであり、エアゾールスプレー口から噴霧された組成物中の皮膜性樹脂が、飛散中に(空中で)無数の数センチから数十センチの長繊維糸状のクモの巣状糸状物を形成するために、虫類の体表面上で樹脂を堆積させる必要がなく、空中飛行中の虫類や床面徘徊中の虫類の半径約20センチ〜30センチの円周範囲であれば、クモの巣状糸状物が虫類の足や胴体、羽等に絡み付いて、繭状、あるいは綿状の立体的な連糸状皮膜を作り、虫類の動きを瞬時に停止させて、捕獲するエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物、虫類捕獲用エアゾール並びに虫類捕獲方法を提供するものである。
前記課題を解決するために、請求項1に係る疑似毛髪形成用組成物は、皮膜性樹脂が、液化ガスに溶解若しくは分散し、または液化ガス/低沸点溶媒若しくは常圧における沸点を101℃以下とする低沸点溶媒のうちいずれか一方に溶解されることによって組成される組成物であって、前記皮膜性樹脂を前記組成物全体の2.00〜50.00重量%とした。
また、請求項2に係る疑似毛髪形成用組成物は、請求項1に記載の疑似毛髪形成用組成物において、前記液化ガスに溶解若しくは分散した皮膜性樹脂が、液化ガスであるフルオロカーボンに溶解若しくは分散したアクリル系樹脂のメタクリレート樹脂、液化ガスであるフルオロカーボン若しくはジメチルエーテル若しくはこれらの混合物に溶解又は分散したポリビニルブチラール、液化石油ガスに溶解若しくは分散したマレイン酸樹脂、液化ガスであるジメチルエーテルに溶解したケトン樹脂、又は液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物に溶解若しくは分散したロジンエステルより選択されたいずれか一であるとし、前記液化ガス/低沸点溶媒に溶解する皮膜性樹脂を、ポリビニル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂系、ウレタン系樹脂、フッ素樹脂系、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ゴム系樹脂、又はセルロース系樹脂より選択されたいずれか一の樹脂とし、前記低沸点溶媒に溶解する皮膜性樹脂を、アクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン系、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体、ピロリドンおよびジメチルアミノ系、N−メタクリロイルオキシエチレンーN、N−ジメチルアンモニュウムーα―N―メチルカルボキシベタインおよびメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロニルアクリレート共重合体、ジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチル・エチルセルロース系樹脂、セラック、又はシルクタンパク質のセリシンおよびキトサン誘導体のうち選択されたいずれか一の樹脂、又は前記複数の樹脂のうち少なくとも二以上を選択して混合した混合樹脂とした。
また、請求項3に係る疑似毛髪形成用組成物は、請求項1または2に記載の疑似毛髪形成用組成物に、界面活性剤、シリコーン系樹脂、可塑剤、油剤、香料、高級アルコール類、顔料、着色剤、酸化防止剤、消臭剤、育毛剤、ph調整剤、アミノ酸類または粉体のうち少なくとも一つを含有させた。
また、請求項4に係る疑似毛髪形成用エアゾールは、請求項1から3のうちいずれかに記載の疑似毛髪形成用組成物を内蔵して噴射させることにした。
また、請求項5に係る疑似毛髪形成方法は、請求項4のエアゾールを利用して、エアゾールの噴射口から疑似毛髪形成用組成物を人の毛髪又は頭皮に向かって噴射し、瞬時に形成された無数の短繊維糸状物からなる疑似毛髪を毛髪の無い部分又は毛髪の薄い部分に積層することにより、毛髪の無い部分又は毛髪の薄い部分を覆い隠して隠蔽する。
また、請求項6に係るエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物は、皮膜性樹脂が、液化ガスに溶解若しくは分散し、液化ガス/低沸点溶媒若しくは常圧における沸点を101℃以下とする低沸点溶媒のうちいずれか一方に溶解されることによって組成される組成物であって、前記皮膜性樹脂を前記組成物全体の2.00〜20.00重量%とした。
また、請求項7に係るエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物は、請求項6に記載のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物において、前記液化ガスに溶解若しくは分散した皮膜性樹脂が、前記液化ガスである134aなどのHFCに溶解若しくは分散したアクリル系樹脂のメタクリレート樹脂、液化ガスである134aなどのHFC若しくはジメチルエーテル若しくはこれらの混合物に溶解又は分散したポリビニルブチラール、液化石油ガスに溶解若しくは分散したマレイン酸樹脂、ジメチルエーテルに溶解したケトン樹脂、又は液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物に溶解若しくは分散したロジンエステルより選択されたいずれか一であり、前記液化ガス/低沸点溶媒に溶解する皮膜性樹脂が、ポリビニル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂系、ウレタン系樹脂、フッ素樹脂系、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ゴム系樹脂、又はセルロース系樹脂より選択されたいずれか一の樹脂であり、前記低沸点溶媒に溶解する皮膜性樹脂をアクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン系、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体、ピロリドンおよびジメチルアミノ系、N−メタクリロイルオキシエチレンーN、N−ジメチルアンモニュウムーα―N―メチルカルボキシベタインおよびメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロニルアクリレート共重合体、ジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチル・エチルセルロース系樹脂、セラック、又はシルクタンパク質のセリシンおよびキトサン誘導体、合成ゴム系のスチレン・ブタジエンラバー(SBR)などのうち選択されたいずれか一の樹脂、又は前記複数の樹脂のうち少なくとも二以上を選択して混合した混合樹脂とした。
また請求項8に係る虫類の捕獲用エアゾールは、請求項6または請求項7のいずれかに記載のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物を内蔵して噴射することとした。
また、請求項9に係る虫類捕獲方法は、請求項8のエアゾールを利用してエアゾールの噴射口からエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物を噴射し、飛散中に無数の長繊維糸状のクモの巣状糸状物を形成して繭状、あるいは綿状の立体的な連糸状皮膜を作り、空中飛行中の虫類や床面徘徊中の虫類に絡み付いて虫類の動きを停止させることにより、虫類を捕獲する。
(作用)本願請求項1及び2の疑似毛髪形成用組成物は、エアゾールスプレーから噴射される際に、一定の太さ及び長さを持ち、自然毛髪に近似した短繊維糸状物からなる糸状の疑似毛髪をスプレー噴射口において瞬時に形成する。即ち、前記組成物がスプレーから噴射されると、前記組成物中の液化ガス、液化ガス/低沸点溶媒または低沸点溶媒が蒸発し、その際に前記組成物に含有された皮膜性樹脂の無数の霧状の粒子が、凝集しながら液化ガスの圧力で飛ばされながら乾燥皮膜化するために、空中浮遊中に繊維糸状物の疑似毛髪を形成することである。その際に直径約数十ミクロン〜1ミリ位、長さ(繊維長)数ミリから数センチ(約5ミリ〜約5センチ)の糸状の疑似毛髪を瞬時に形成する。
従って、本願請求項5の疑似毛髪形成方法により、本願請求項1及び2の疑似毛髪形成用組成物をエアゾールスプレーで人の頭部に向けて噴射した場合、従来のエアゾール処方による霧やパウダー状の噴射形態では、粒子が通過してしまうために不可能であった毛髪間の隙間に対して、前記糸状の疑似毛髪が、周囲の自然毛髪に絡みつきながら被着して毛髪間の隙間に積層し、繭状、綿状の立体的な連糸皮膜を作ることが可能になる。
即ち、毛髪が少ない薄毛部分においては、自然毛髪に近似したそれ自体が糸状の前記疑似毛髪が、毛髪間の隙間に積層してこの隙間を塞ぎ、前記少ない毛髪の隙間から地肌が見える薄毛部分を覆い隠すことができる。また、糸状の疑似毛髪は、毛髪の無い地肌や、円形脱毛のように毛髪の極めて少ない部位においても地肌上に積層しつつ被着するため、従来方法では成し得なかった、毛髪がない部分又は極めて少ない部分等についても疑似毛髪で増毛形成をすることが可能となった。
また、本願請求項3の疑似毛髪形成用組成物は、顔料や着色剤を含有することで、疑似毛髪を残存毛髪色と同色の色合いにし、育毛剤などの薬剤などを含有することで、薄毛を隠蔽しながら育毛効果を発揮させ、シリコーン系樹脂または界面活性剤、高級アルコールを含有することで、疑似毛髪の感触を出来るだけ自然の毛髪に近似させ、油剤を含有することで、エモリエント効果を発揮させる作用、選択樹脂によって可塑剤を含有することで、疑似毛髪の柔軟性と液化ガス、液化ガス/低沸点溶媒または低沸点溶媒による樹脂の溶解性が向上させるなどの作用を発揮する。
また、本願請求項5の疑似毛髪形成方法では、請求項1及び2の疑似毛髪形成用組成物により形成される疑似毛髪が、一定の長さと太さを持つため、薄毛の隙間を覆い隠すために使用される前記組成物の量が、極めて少量となる。しかも、形成される疑似毛髪の形が本来の毛髪に近似しているために、至近距離からでも疑似毛髪であると見破られることがなく見栄えが良い。また、本発明の疑似毛髪は自然なウエーブが架かった繊維糸状物になるために物理的に脱落し難く、さらに、適度の粘着力を樹脂の選択や添加剤で自由に調整できるために、残存毛髪への接着力や手櫛を入れるなどの物理的動作でも脱落しない。
更に、スプレーから噴出した組成物が、頭皮や毛髪に到達するときにはすでに疑似毛髪が糸状固形物と化して被着するため、汗や雨による落下を防止するセット剤の使用が不要であり、衣服の繊維に入り込んだりすることが無いことから、周囲を汚したりすることがない。また、万一、周囲に飛散しても簡単に払い除けるだけで落下する。
(作用)また、本願請求項6及び7のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物は、エアゾールスプレーから噴射される際に、飛散中に(空気中において)無数の数センチから数十センチの長繊維糸状物を無数に形成することにより、クモの巣状糸状物を形成する。即ち、前記組成物がスプレーから噴射されると、前記組成物中の液化ガス、液化ガス/低沸点溶媒または低沸点溶媒が蒸発し、その際に前記組成物に含有された皮膜性樹脂の無数の霧状の粒子が、凝集しながら液化ガスの圧力で飛ばされながら乾燥皮膜化するために、空中浮遊中に直径約数十ミクロン〜1ミリ位、長さ(繊維長)数センチから数十センチ(約5〜約15センチ)の長繊維糸状がクモの巣状糸状物を形成する。
従って、本願請求項9のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲方法により、本願請求項6及び7のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物を本願請求項8のエアゾールスプレーで床面徘徊中の虫類や飛行中の虫類に向かって噴射した場合、一定の長さ、範囲を占めるクモの巣状糸状物が、空中で形成された状態で虫に覆いかぶさるため、従来の「樹脂を虫類の体表面上に堆積させることによる捕獲方法」に比べてより噴射圧が分散され、虫類を吹き飛ばすことがない。
また、皮膜性樹脂が、広範囲に拡散してクモの巣状糸状物を形成することにより虫類を捕獲するため、床面を高速で徘徊する虫類や飛行中の虫類への命中精度が高く、更に命中した虫が瞬時に動きを停止する確率も高い。また、虫類に命中せず無駄になる皮膜性樹脂が少ないことから、皮膜性樹脂の使用量が、少なくてすむ。以上の点から、虫類の捕獲効率は、1メートル〜2メートルの距離から噴射しても捕獲面積を約30センチ〜約50センチと広く形成できる点で極めて優れる。しかも、覆い被せるクモの巣状糸状物が、繭状、あるいは綿状の立体的な連糸状皮膜であるため、虫類を目に触れさせず完全に覆い隠してそのまま廃棄できる。
以上の説明から明らかなように、本願請求項1から5の発明である疑似毛髪形成用組成物、疑似毛髪形成用エアゾール及び疑似毛髪形成方法によれば、エアゾールスプレー噴射口から噴霧された際に、従来は疑似毛髪として形成し得なかった、数センチもの繊維長を持つ疑似毛髪を瞬時に形成することが出来るため、残存毛髪の極めて少ない薄毛部分や毛髪の無い部分であっても繭状、あるいは綿状の立体的な連糸構造で短繊維状の疑似毛髪を積層形成することにより、毛髪のボリュームを任意に作り出し、自然な風合いを持つ見栄えのよい増毛形成を行いつつ、薄毛部分及び毛髪の無い部分の隠蔽を行うことが出来る。
一方、本願発明は、頭部の薄毛部分の隠蔽に使用した場合、液ダレや過剰被着による違和感などが無く、立体的に繭状、綿アメ状の連糸皮膜で薄毛を隠蔽できるために極めて優れている。しかも、請求項2に示すような使用樹脂の選択や請求項3に示すような添加剤を使用することにより、頭皮への接着力をコントロールすることができ、雨や汗、物理的な動作でも落下せず、洗髪剤の弱アルカリで簡単に洗浄離脱することもできる。しかも、衣服や周囲に被着しても染み込まず、払い除けるだけで簡単に落下するなどの利点がある。
さらに、請求項4のエアゾールにおいては、スプレーボタンを変換することで噴射量や噴霧パターンを調整でき、数ミリ〜数センチの繊維長の選択ができるので、使用部位、髪の毛の長さ、薄毛の状態、隠蔽度合いなどを自由に調整できる。
また、請求項1から3の疑似毛髪形成用組成物をヘアーセット剤として使用する場合、従来は霧により髪の毛の一本一本が固着樹脂で点接着されていたため、使用量が少ないと髪のセット力に欠け、反対に固着樹脂の使用量が多くなると手串などで再セットすることが出来ないほど硬くセットされてしまう欠点があったが、本願発明は、繊維糸状物による線接着のために、少ない使用量で極めて強いセット力を得ることができ、髪の毛の自然な動きを損なうことが無い、さらには、接着面積が広いので、手串などで再セットする際も適度のキープ力を保持している。さらに、部分的に毛髪のボリュームアップをしたい部位などに物理的な増毛効果を与えることができる。又、ラメや蛍光色などで着色して毛髪、肌の上などに積層することによりお洒落を演出することができる。このように、極めて簡便に天然毛髪様の短繊維状の疑似毛髪をセットすることができるメリットは大きい。
また、本願請求項6から9の発明であるエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物、虫類の捕獲用エアゾール並びに捕獲方法によれば、エアゾールスプレー噴射口から噴霧された際に、従来の捕獲方法とはまったく異なり数センチ〜数十センチもの繊維長を持つクモの巣状糸状物を瞬時に形成することが出来るため、床面を高速で徘徊する虫類だけではなく、従来は捕獲が難しかった飛行中のゴキブリのような虫類にも容易に命中させ、動きを停止させることが出来る。また、クモの巣糸状に広範囲に拡散して捕獲するために皮膜性樹脂の使用量も少なくすることが出来る。即ち、本願請求項6から9の発明は、虫類の捕獲が簡単にできる利点があり捕獲効率に極めて優れるという効果を奏する。
しかも、糸状物のために繭状、綿状物は多孔質であり糸状物の物理的な構造で捕獲するために、誤って有益昆虫などを捕獲してもすぐに開放することができる。このように本発明は糸状構造物がもつ構造で虫類に絡み付いて動けなくして捕獲するために、虫類の大小にあまり左右されずに捕獲することが出来る。また、エアゾール糸状物の形成に使用される皮膜性樹脂は、噴射後に空中で糸状物に固化するために、糸状物どうしの癒着はあっても被塗物に接着することはないので、衣服や周囲に被着しても染み込まず、払い除けるだけで簡単に落下するなどの利点がある。
さらに、請求項8のエアゾールにおいても、ガス圧力やスプレーボタンを変換することで噴射距離や噴射量、噴霧パターンを調整できるので、使用場所などを自由に調整できる。
また、請求項6から9のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物、虫類捕獲用エアゾール並びに捕獲方法は、野外の昆虫捕獲用として従来の手網による捕獲より優しい遊具及び捕獲方法として使用することが出来る。その際に使用される皮膜性樹脂は、生分解能の高い樹脂を使用することにより環境に配慮することも出来る。また、細く、長く形成される糸状物は天然のクモの糸と見間違うほどの類似性があるため、遊具として、あるいは古めかしさを演出するディスプレイとして使用することも出来る。
以下に、本発明の疑似毛髪形成用組成物、疑似毛髪形成用エアゾール、疑似毛髪形成方法、エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物、捕獲用エアゾール並びに捕獲方法について詳細な説明と実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本願請求項1から5の発明における皮膜性樹脂は、特定の割合で液化ガスに溶解若しくは分散し、または液化ガス/低沸点溶媒若しくは低沸点溶媒に溶解することにより、疑似毛髪形成用組成物を構成する。以上の構成において、皮膜性樹脂は、疑似毛髪形成用組成物全体の2.00〜50.00重量%、好ましくは3.00〜30.00重量%の範囲で含有される。この皮膜性樹脂の割合が疑似毛髪形成用組成物全体のうち2.00重量%より少なかった場合は、短繊維糸状物の疑似毛髪を形成できない。あるいは得られる繊維糸状物の疑似毛髪が微細になり過ぎて絡み付き量(塗着量)が少なすぎて薄毛部分等を覆い隠す効果が低下する。
一方、皮膜性樹脂は、疑似毛髪形成用組成物全体に対して占める割合が50.00重量%より多かった場合は、液粘度が上昇して、皮膜性樹脂が棒状あるいはゲル状に吐出され、液化ガスの圧力では無数の短繊維糸状物の疑似毛髪の形成が難しくなり、さらに、エアゾール容器のスプレー口やノズルに詰まりが生じやすくなる。皮膜性樹脂は低粘度でも曳糸性(糸引き性)のあるものが望ましい。
また、本願発明の疑似毛髪形成用組成物が形成する疑似毛髪の繊維長は数ミリ〜数センチであり、詳しくは、5ミリ〜5センチの幅で調整できる。例えば、繊維長数ミリの糸状物を形成させる場合は、皮膜性樹脂の濃度を低く(例えば皮膜樹脂固形分濃度5重量%〜10重量%に)する。または噴射ガスの圧力を高くする(0.7〜0.8Mpa/35℃)か、あるいは、溶媒の選択により、液粘度を下げる(500cP以下/20℃)などの方法がある。
一方、繊維長数センチの疑似毛髪を形成させる場合は、溶媒の使用量を少なくして、液化ガスの加圧下で溶解させて、噴射時の固化時間をさらに早める、あるいは皮膜製樹脂の濃度を高くするなどの方法がある。
さらに、本願疑似毛髪形成用組成物に使用出来る皮膜性樹脂の種類は、液化ガスとの組み合わせを考えた(液化ガスに分散若しくは溶解させる)場合、液化ガスであるフルオロカーボンに対してアクリル系樹脂のメタクリレート樹脂、液化ガスであるフルオロカーボン若しくはジメチルエーテル若しくはこれらの混合物に対してポリビニルブチラール、液化石油ガスに対してマレイン酸樹脂、液化ガスであるジメチルエーテルに対してケトン樹脂、液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物に対してロジンエステルがある。
また、前記液化ガス/低沸点溶媒に使用出来る皮膜性樹脂の種類は、ポリビニル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂系、ウレタン系樹脂、フッ素樹脂系、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ゴム系樹脂、又はセルロース系樹脂がある。
更に、前記低沸点溶媒に使用できる皮膜性樹脂の種類は、アクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン系、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体、ピロリドンおよびジメチルアミノ系、N−メタクリロイルオキシエチレンーN、N−ジメチルアンモニュウムーα―N―メチルカルボキシベタインおよびメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロニルアクリレート共重合体、ジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチル・エチルセルロース系樹脂、セラック、又はシルクタンパク質のセリシンおよびキトサン誘導体、合成ゴム系のスチレン・ブタジエンラバー(SBR)などのうちいずれかの樹脂、又は前記複数の樹脂のうち少なくとも二以上を混合した混合樹脂がある。
ポリビニルブチラール樹脂は、疎水性で曳糸性が強く疑似毛髪の繊維長が長くなる傾向にあるが、皮膜性樹脂の重合度の選択により噴射糸状物の疑似毛髪の太さを調整できる。尚、皮膜性樹脂の重合度を高くすると、液粘度が高くなり、疑似毛髪の直径が大きくなり、重合度を低くすると液粘度が低下して疑似毛髪の直径が小さくなる。
その他、エアゾールの機構的な側面から、噴射を調整する(スプレーボタンなどの選択により、噴射量の多い、または噴射角が大きく微細な霧粒子を噴射する構造のものは疑似毛髪の繊維長を短く、噴射角が狭く大きな霧粒子を噴射する構造のものは疑似毛髪の繊維長が長くなる)ことで任意の疑似毛髪の繊維長を選択できる。
また、積層塗着されてできる連糸皮膜の形態も、樹脂の種類や、あるいは繊維糸状物の疑似毛髪の繊維長や液化ガス、液化ガス/低沸点溶媒または低沸点溶媒の乾燥時間の選択などでフイルム皮膜状、和紙状、繭状、綿状と形態を変化させることができる。
本発明に用いる液化ガスは、人体に無害なものであり、皮膜性樹脂を溶解することが望ましく、公知の液化ガスを用いることができる。具体的には、例えばジメチルエーテル、液化石油ガス、フルオロカーボン類のハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボンなど、エアゾールの噴射剤として使用される液化ガスなどの一部、又は複数の組み合わせにより適宜に使用される。この液化ガスは皮膜性樹脂の溶媒として、あるいはエアゾールの噴射剤としての役割を担うために、エアゾール疑似毛髪形成組成物全体の50.0〜98.00重量%、好ましくは60.00〜80.00重量%の範囲で用いられる。
本発明に用いられる溶媒は、常温、常圧で液体を呈する低沸点溶媒(常圧における沸点101℃以下)であり、具体的には低沸点溶媒として、沸点20℃以上のハイドロクロロフルオロカーボン類、またはアルコール系溶剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、水、あるいはn−へキサンなど、あるいはこれらの混合物が望ましい。
本発明には、顔料や着色剤などを含有して、残存毛髪色と同色の色合いにする。育毛剤などの薬剤などを含有して、薄毛を隠蔽しながら育毛効果を期待できる。また、疑似毛髪の感触を出来るだけ自然の毛髪に近似させるために、シリコーン系樹脂または界面活性剤、高級アルコールあるいは油剤などを含有してエモリエント効果を出すこともできる。また、選択樹脂により可塑剤などを使用することにより、疑似毛髪の柔軟性と液化ガス、液化ガス/低沸点溶媒、または低沸点溶媒による樹脂の溶解性が向上するなどの利点がある。また、汗や加齢臭などを防ぐために吸着作用のある粉体、消臭剤、香料を含有させることができる。さらには、疎水性皮膜性樹脂の洗浄離脱性を向上させるためにアミノ酸類(アルギニンなど)、ph調整剤を含有させて親水性を向上させることができる。また、酸化防止剤を含有させ、組成物の酸化を防止することもできる。
本発明には、顔料や着色剤などを含有して、残存毛髪色と同色の色合いにする。育毛剤などの薬剤などを含有して、薄毛を隠蔽しながら育毛効果を期待できる。また、疑似毛髪の感触を出来るだけ自然の毛髪に近似させるために、シリコーン系樹脂または界面活性剤、高級アルコールあるいは油剤などを含有してエモリエント効果を出すこともできる。また、選択樹脂により可塑剤などを使用することにより、疑似毛髪の柔軟性と液化ガス、液化ガス/低沸点溶媒、または低沸点溶媒による樹脂の溶解性が向上するなどの利点がある。また、汗や加齢臭などを防ぐために吸着作用のある粉体、消臭剤、香料を含有させることができる。さらには、疎水性皮膜性樹脂の洗浄離脱性を向上させるためにアミノ酸類(アルギニンなど)、ph調整剤を含有させて親水性を向上させることができる。また、酸化防止剤を含有させ、組成物の酸化を防止することもできる。
また、本願請求項6から9の発明における皮膜性樹脂は、特定の割合で液化ガスに溶解若しくは分散し、または液化ガス、液化ガス/低沸点溶媒若しくは常圧における沸点を101℃以下とする低沸点溶媒に溶解することにより、エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物を構成する。以上の構成において、皮膜性樹脂は、エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物全体の2.00〜20.00重量%、好ましくは3.00〜15.00重量%の範囲で含有される。この皮膜性樹脂の割合がエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物全体のうち2.00重量%より少なかった場合は、長繊維糸状物のクモの巣状糸状物の形成ができない。あるいは得られるクモの巣状糸状物が微細になり過ぎて絡み付き量(塗着量)が少なすぎて虫類の動きを止めて捕獲する効果が低下する。
一方、皮膜性樹脂は、エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物全体に対して占める割合が20.00重量%より多かった場合は、液粘度が上昇して、皮膜性樹脂が棒状あるいはゲル状に吐出され、液化ガスの圧力では無数の長繊維糸状物のクモの巣状糸状物の形成が難しくなる。尚、皮膜性樹脂は低粘度でも曳糸性(糸引き性)のあるものが望ましい。
また、本願請求項6から9の発明のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物が形成する虫類の捕獲用組成物の繊維長は数センチ〜数十センチであり、詳しくは、5センチ〜50センチの幅で調整できる。例えば、繊維長数センチの糸状物を形成させる場合は、皮膜性樹脂の濃度を低く(例えば皮膜樹脂固形分濃度5重量%〜10重量%に)する。または噴射ガスの圧力を高くする(0.7〜0.8Mpa/35℃)か、あるいは、溶媒の選択により、液粘度を下げる(500cP以下/20℃)などの方法がある。
一方、繊維長数十センチの虫類の捕獲用長繊維糸状物を形成させる場合は、溶媒の使用量を少なくして、液化ガスの加圧下で溶解させて、噴射時の固化時間をさらに早める、あるいは皮膜製樹脂の濃度を高くする、または界面活性剤をエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物全体の0.1%〜5%を使用するなどの方法がある。
さらに、本願エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物に使用出来る皮膜性樹脂の種類は、液化ガスとの組み合わせを考えた(液化ガスに分散若しくは溶解させる)場合、前記液化ガスである134aなどのHFCに溶解若しくは分散したアクリル系樹脂のメタクリレート樹脂、液化ガスである134aなどのHFC若しくはジメチルエーテル若しくはこれらの混合物に溶解又は分散したポリビニルブチラール、液化石油ガスに溶解若しくは分散したマレイン酸樹脂、ジメチルエーテルに溶解したケトン樹脂、又は液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物に対してロジンエステルがある。
また、前記液化ガス/低沸点溶媒に使用出来る皮膜性樹脂の種類は、ポリビニル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂系、ウレタン系樹脂、フッ素樹脂系、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ゴム系樹脂、又はセルロース系樹脂がある。
更に、前記低沸点溶媒に使用できる皮膜性樹脂の種類は、アクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン系、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体、ピロリドンおよびジメチルアミノ系、N−メタクリロイルオキシエチレンーN、N−ジメチルアンモニュウムーα―N―メチルカルボキシベタインおよびメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロニルアクリレート共重合体、ジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチル・エチルセルロース系樹脂、セラック、又はシルクタンパク質のセリシンおよびキトサン誘導体、合成ゴム系のスチレン・ブタジエンラバー(SBR)などのうちいずれかの樹脂、又は前記複数の樹脂のうち少なくとも二以上を混合した混合樹脂がある。
ポリビニルブチラール樹脂は、疎水性で曳糸性が強く長繊維糸状物の繊維長が長くなる傾向にあるが、皮膜性樹脂の重合度の選択により、皮膜性樹脂の重合度を高くすると、液粘度が高くなり、糸状形成物の直径が大きくなり、重合度を低くすると液粘度が低下して直径が小さくなる。
その他、エアゾールの機構的な側面から、噴射を調整する(スプレーボタンなどの選択により、噴射量の多い、または噴射角が大きく微細な霧粒子を噴射する構造のものは糸状物の繊維長を短く、噴射角が狭く大きな霧粒子を噴射する構造のものは繊維長が長くなる)ことで任意のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物による長繊維糸状物の繊維長を選択できる。
また、積層塗着されてできる連糸皮膜の形態も、樹脂の種類や、あるいは長繊維糸状物の繊維長や液化ガス、液化ガス/低沸点溶媒または低沸点溶媒の乾燥時間の選択などでフイルム皮膜状、和紙状、繭状、綿状と形態を変化させることができる。
本願請求項6から9の発明に用いる液化ガスは、人体に無害なものであり、皮膜性樹脂を溶解することが望ましく、公知の液化ガスを用いることができる。具体的には、例えばジメチルエーテル、液化石油ガス、フルオロカーボン類のハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボンなど、エアゾールの噴射剤として使用される液化ガスなどの一部、又は複数の組み合わせにより適宜に使用される。この液化ガスは皮膜性樹脂の溶媒として、あるいはエアゾールの噴射剤としての役割を担うために、エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物全体の30.0〜98.00重量%、好ましくは40.00〜80.00重量%の範囲で用いられる。
本願請求項6から9の発明に用いられる溶媒は、常温、常圧で液体を呈する低沸点溶媒(常圧における沸点101℃以下)であり、具体的には低沸点溶媒として、沸点20℃以上のハイドロクロロフルオロカーボン類、30℃のイソペンタン、36℃のn−ペンタンまたはアルコール系溶剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、水、あるいはn−へキサンなど、あるいはこれらの混合物が望ましい。
尚、本願請求項6から9に係るエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物に殺虫剤を含有させた場合には、殺虫効果が高まり、抗菌剤、殺菌剤を配合させた場合には、虫類より派生する原因菌を防止することができる。また界面活性剤を含有させた場合には、虫類への糸状物の吸着性能が向上すると共に糸状物を大きく長くする効果がある。また、可塑剤を使用した場合には、糸状物に柔軟性を与えることができる。また、香料、消臭剤を含有させた場合には、虫類が出す臭いを消すことができる。また、顔料、着色剤を含有させた場合には、糸状物を視覚的に確認しながら捕獲作業ができる。
本発明の最適な実施形態の例について説明する。実施例1及び2は、本願請求項1から5の発明に対応したものであり、実施例3及び4は、本願請求項6から9の発明に対応したものである。
本発明の最適な実施形態の例について説明する。実施例1及び2は、本願請求項1から5の発明に対応したものであり、実施例3及び4は、本願請求項6から9の発明に対応したものである。
頭部における毛髪の薄い部位にスプレーして疑似毛髪を得るための処方を下記に得た。
皮膜性樹脂として(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー(ISP社製)
15.00重量%、カーボン3.00重量%、エチルアルコール10.00重量%、界面活性剤(エーテル系)1.00重量%を均一になるまで撹拌溶解して、さらにカーボン3.00重量%を含有させてボールミルで練り、均一に分散された黒色液を得た。エアゾール耐圧缶に充填して、噴射剤・溶媒としてジメチルエーテル(DME)71.00重量%を加えて試料を得た。容器:AE220ネックイン缶、バルブ:プリジョン製、スパウト:JASON型を使用。スプレーで噴射すると、スプレー口から無数の疑似毛髪が飛散した。これを頭部の毛髪の極薄部位のある被験者に使用したところ、ボリューム感もあり、薄毛の部位がまったく分からず、洗髪するまでに脱落やボリューム低下もなく、薄毛を隠蔽する効果に極めて優れていた。
皮膜性樹脂として(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー(ISP社製)
15.00重量%、カーボン3.00重量%、エチルアルコール10.00重量%、界面活性剤(エーテル系)1.00重量%を均一になるまで撹拌溶解して、さらにカーボン3.00重量%を含有させてボールミルで練り、均一に分散された黒色液を得た。エアゾール耐圧缶に充填して、噴射剤・溶媒としてジメチルエーテル(DME)71.00重量%を加えて試料を得た。容器:AE220ネックイン缶、バルブ:プリジョン製、スパウト:JASON型を使用。スプレーで噴射すると、スプレー口から無数の疑似毛髪が飛散した。これを頭部の毛髪の極薄部位のある被験者に使用したところ、ボリューム感もあり、薄毛の部位がまったく分からず、洗髪するまでに脱落やボリューム低下もなく、薄毛を隠蔽する効果に極めて優れていた。
頭部における毛髪の薄い部位にスプレーして疑似毛髪を得るための処方を下記に得た。
皮膜樹脂としてポリビニルブチラール樹脂(デンカ社製)5.00重量%、エチルアルコール10.00重量%、ひまし油0.5重量%、界面活性剤0.50重量%、アミノ酸0.50重量%、を均一になるまで撹拌溶解して、さらにカーボン1.50重量%を含有させてボールミルで練り、均一に分散された黒色液を得て、n−へキサン4.00重量%を含有させた黒色液を得た。エアゾール耐圧缶に充填して、噴射剤・溶媒としてジメチルエーテル(DME)78.00重量%を加えて試料を得た。容器:AE220ネックイン缶、バルブ:プリジョン製、スパウト:JASON型を使用。スプレーで噴射すると、スプレー口から無数の疑似毛髪が飛散した。
皮膜樹脂としてポリビニルブチラール樹脂(デンカ社製)5.00重量%、エチルアルコール10.00重量%、ひまし油0.5重量%、界面活性剤0.50重量%、アミノ酸0.50重量%、を均一になるまで撹拌溶解して、さらにカーボン1.50重量%を含有させてボールミルで練り、均一に分散された黒色液を得て、n−へキサン4.00重量%を含有させた黒色液を得た。エアゾール耐圧缶に充填して、噴射剤・溶媒としてジメチルエーテル(DME)78.00重量%を加えて試料を得た。容器:AE220ネックイン缶、バルブ:プリジョン製、スパウト:JASON型を使用。スプレーで噴射すると、スプレー口から無数の疑似毛髪が飛散した。
エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物を得るための処方を下記に得た。
皮膜性樹脂として(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー(互応化学社製)
7.0重量%、エチルアルコール16.0重量%、を均一になるまで撹拌溶解。エアゾール耐圧缶に充填して、噴射剤としてジメチルエーテル(DME)33.00重量%、溶媒としてイソペンタン44.00重量%を加えて試料を得た。容器:AE220ネックイン缶、バルブ:プリジョン製、スパウト:JASON型を使用。スプレーで噴射すると、スプレー口から無数の長繊維(10センチ〜20センチ)糸状物が飛散した。これを空中飛行中のハエに噴射して捕獲実験に使用したところ、見事に落下して静止した。さらに、床面を徘徊するクロゴキブリ(体長3センチ超)使用したところ直ぐに静止して捕獲できた。捕獲効果に極めて優れていた。
皮膜性樹脂として(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー(互応化学社製)
7.0重量%、エチルアルコール16.0重量%、を均一になるまで撹拌溶解。エアゾール耐圧缶に充填して、噴射剤としてジメチルエーテル(DME)33.00重量%、溶媒としてイソペンタン44.00重量%を加えて試料を得た。容器:AE220ネックイン缶、バルブ:プリジョン製、スパウト:JASON型を使用。スプレーで噴射すると、スプレー口から無数の長繊維(10センチ〜20センチ)糸状物が飛散した。これを空中飛行中のハエに噴射して捕獲実験に使用したところ、見事に落下して静止した。さらに、床面を徘徊するクロゴキブリ(体長3センチ超)使用したところ直ぐに静止して捕獲できた。捕獲効果に極めて優れていた。
エアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物を得るための処方を下記に得た。
皮膜樹脂としてポリビニルブチラール樹脂(デンカ社製PVB3000−1)8.00重量%、エチルアルコール16.00重量%、界面活性剤1.00重量%を均一になるまで撹拌溶解して透明な液を得た。エアゾール耐圧缶に充填して、噴射剤・溶媒としてジメチルエーテル(DME)75.00重量%を加えて試料を得た。容器:AE220ネックイン缶、バルブ:プリジョン製、スパウト:JASON型を使用。スプレーで噴射すると、スプレー口から無数の長繊維(5センチ〜10センチ)糸状物が飛散した。これを空中飛行中のイエバエに噴射して捕獲実験に使用したところ、見事に羽に絡み付いて落下し、捕獲した。さらに、床面を徘徊するクロゴキブリ(体長3センチ超)使用したところ四肢に絡み付いて直ぐに静止して捕獲できた。捕獲効果に極めて優れていた。実施例1に比べて強靭な糸状物が形成された。比較例1は樹脂量が多くて糸状物形成に至らず、棒状に吐出され、比較例2は樹脂量が少なすぎて霧状に吐出された。
皮膜樹脂としてポリビニルブチラール樹脂(デンカ社製PVB3000−1)8.00重量%、エチルアルコール16.00重量%、界面活性剤1.00重量%を均一になるまで撹拌溶解して透明な液を得た。エアゾール耐圧缶に充填して、噴射剤・溶媒としてジメチルエーテル(DME)75.00重量%を加えて試料を得た。容器:AE220ネックイン缶、バルブ:プリジョン製、スパウト:JASON型を使用。スプレーで噴射すると、スプレー口から無数の長繊維(5センチ〜10センチ)糸状物が飛散した。これを空中飛行中のイエバエに噴射して捕獲実験に使用したところ、見事に羽に絡み付いて落下し、捕獲した。さらに、床面を徘徊するクロゴキブリ(体長3センチ超)使用したところ四肢に絡み付いて直ぐに静止して捕獲できた。捕獲効果に極めて優れていた。実施例1に比べて強靭な糸状物が形成された。比較例1は樹脂量が多くて糸状物形成に至らず、棒状に吐出され、比較例2は樹脂量が少なすぎて霧状に吐出された。
Claims (9)
- 皮膜性樹脂が、液化ガスに溶解若しくは分散し、または液化ガス/低沸点溶媒若しくは常圧における沸点を101℃以下とする低沸点溶媒のうちいずれか一方に溶解されることによって組成された組成物であって、
前記皮膜性樹脂は、前記組成物全体の2.00〜50.00重量%であることを特徴とする疑似毛髪形成用組成物。 - 前記液化ガスに溶解若しくは分散した皮膜性樹脂は、液化ガスであるフルオロカーボンに溶解若しくは分散したアクリル系樹脂のメタクリレート樹脂、液化ガスであるフルオロカーボン若しくはジメチルエーテル若しくはこれらの混合物に溶解又は分散したポリビニルブチラール、液化石油ガスに溶解若しくは分散したマレイン酸樹脂、液化ガスであるジメチルエーテルに溶解したケトン樹脂、又は液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物に溶解若しくは分散したロジンエステルより選択されたいずれか一であり、
前記液化ガス/低沸点溶媒に溶解する皮膜性樹脂は、ポリビニル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂系、ウレタン系樹脂、フッ素樹脂系、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ゴム系樹脂、又はセルロース系樹脂より選択されたいずれか一の樹脂であり、
前記低沸点溶媒に溶解する皮膜性樹脂は、アクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン系、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体、ピロリドンおよびジメチルアミノ系、N−メタクリロイルオキシエチレンーN、N−ジメチルアンモニュウムーα―N―メチルカルボキシベタインおよびメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロニルアクリレート共重合体、ジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチル・エチルセルロース系樹脂、セラック、又はシルクタンパク質のセリシンおよびキトサン誘導体のうち選択されたいずれか一の樹脂、又は前記複数の樹脂のうち少なくとも二以上を選択して混合した混合樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の疑似毛髪形成用組成物。 - 界面活性剤、シリコーン系樹脂、可塑剤、油剤、香料、高級アルコール類、顔料、着色剤、酸化防止剤、消臭剤、育毛剤、ph調整剤、アミノ酸類または粉体のうち少なくとも一つを含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の疑似毛髪形成用組成物。
- 請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の疑似毛髪形成用組成物を内蔵して噴射することを特徴とする、疑似毛髪形成用エアゾール。
- エアゾールの噴射口から疑似毛髪形成用組成物を人の毛髪又は頭皮に向かって噴射し、瞬時に形成された無数の短繊維糸状物からなる疑似毛髪を毛髪の無い部分又は毛髪の薄い部分に積層することにより、毛髪の無い部分又は毛髪の薄い部分を覆い隠して隠蔽することを特徴とする、請求項4に記載の疑似毛髪形成用エアゾールを利用した疑似毛髪形成方法。
- 皮膜性樹脂が、液化ガスに溶解若しくは分散し、液化ガス/低沸点溶媒若しくは常圧における沸点を101℃以下とする低沸点溶媒のうちいずれか一方に溶解されることによって組成される組成物であって、前記皮膜性樹脂は、前記組成物全体の2.00〜20.00重量%であることを特徴とするエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物。
- 前記液化ガスに溶解若しくは分散した皮膜性樹脂は、前記液化ガスである134aなどのHFCに溶解若しくは分散したアクリル系樹脂のメタクリレート樹脂、液化ガスである134aなどのHFC若しくはジメチルエーテル若しくはこれらの混合物に溶解又は分散したポリビニルブチラール、液化石油ガスに溶解若しくは分散したマレイン酸樹脂、ジメチルエーテルに溶解したケトン樹脂、又は液化石油ガスとジメチルエーテルの混合物に溶解若しくは分散したロジンエステルより選択されたいずれか一であり、
前記液化ガス/低沸点溶媒に溶解する皮膜性樹脂は、ポリビニル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂系、ウレタン系樹脂、フッ素樹脂系、ポリアミド系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ゴム系樹脂、又はセルロース系樹脂より選択されたいずれか一の樹脂であり、
前記低沸点溶媒に溶解する皮膜性樹脂は、アクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン系、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体、ピロリドンおよびジメチルアミノ系、N−メタクリロイルオキシエチレンーN、N−ジメチルアンモニュウムーα―N―メチルカルボキシベタインおよびメタクリル酸アルキルエステル系樹脂、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロニルアクリレート共重合体、ジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチル・エチルセルロース系樹脂、セラック、又はシルクタンパク質のセリシンおよびキトサン誘導体、合成ゴム系のスチレン・ブタジエンラバー(SBR)などのうち選択されたいずれか一の樹脂、又は前記複数の樹脂のうち少なくとも二以上を選択して混合した混合樹脂であることを特徴とする、請求項6に記載のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物。 - 請求項6または請求項7のいずれかに記載のエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物を内蔵して噴射することを特徴とする、虫類の捕獲用エアゾール。
- エアゾールの噴射口からエアゾール糸状形成物による虫類の捕獲用組成物を噴射し、飛散中に無数の長繊維糸状のクモの巣状糸状物を形成して繭状、あるいは綿状の立体的な連糸状皮膜を作り、空中飛行中の虫類や床面徘徊中の虫類に絡み付いて虫類の動きを停止させることにより、虫類を捕獲することを特徴とする、請求項8に記載の虫類の捕獲用エアゾールを利用した虫類捕獲方法。
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