JP2008230690A - 遮光性蓋材および遮光性蓋材の製造方法 - Google Patents
遮光性蓋材および遮光性蓋材の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】着色印刷層を有する紙基材の着色印刷層の上に、熱可塑性樹脂層を介して紙材が積層され、さらに該紙材の反対側に熱可塑性樹脂層が積層されている遮光性蓋材。
【選択図】図1
Description
そこで、本願出願人は、アルミニウム箔やアルミ蒸着フィルムを使用せずに、紙とプラスチックを主体として、さらに遮光性を付与するために印刷インキを用いて遮光層を形成した、紫外線や可視光線による食品の劣化を防止する蓋材を開発した(特許文献1)
そこで、本発明は、開封時に消費者に視覚的な不快感を与えない、遮光性を有する食品用の蓋材を簡易にかつ安価に提供することを目的とする。
具体的には、本願発明は、
(1)着色印刷層を有する紙基材の着色印刷層の上に、熱可塑性樹脂層を介して紙材が積層され、さらに該紙材の反対側に熱可塑性樹脂層が積層されている遮光性蓋材、
(2)前記着色印刷層の表面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている(1)に記載の遮光性蓋材、
(3)前記紙材の片面もしくは両面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている(1)または(2)に記載の遮光性蓋材、
(4)前記着色印刷層に接する熱可塑性樹脂層において、これが紙材と接する表面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている(1)〜(3)のいずれかに記載の遮光性蓋材、
(5)紙基材および着色印刷層の間にさらに目止め層を含む請求項(1)〜(4)のいずれかに記載の遮光性蓋材、
(6)紙基材に着色印刷して着色印刷層を設ける工程、
該着色印刷層の上に熱可塑性樹脂層を設けて紙材を積層する工程、および
該紙材の上に更に熱可塑性樹脂層を積層する工程
を含む遮光性蓋材の製造方法、
(7)前記紙基材の着色印刷層側の表面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理される工程をさらに含む(6)に記載の遮光性蓋材の製造方法。
(8)前記紙材の片面もしくは両面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている(6)または(7)に記載の遮光性蓋材の製造方法、
(9)前記着色印刷層の上に熱可塑性樹脂を積層した後に、該熱可塑性樹脂が紙基材と接する表面がアンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている(6)〜(8)のいずれかに記載の遮光性蓋材の製造方法、および
(10)紙基材に着色印刷層を設ける前に、紙基材に目止め層を設ける工程をさらに含む、(6)〜(9)のいずれかに記載の遮光性蓋材の製造方法である。
目止め層2を塗布する方法は、従来の方法を使用することができる。例えば、ロール塗工、エアナイフ塗工、押出塗工、通常の印刷等が挙げられる。また、紙基材にタルク、クレー等が予め塗布されている紙基材が市販されており、これを用いてもよい。
この着色印刷層で使用する色は、紫外線および可視光線を十分遮光する効果を奏するものであれば特に限定されない。例えば、青色、紫色、紺色、銀色、黒等が挙げられるがこれに限定されない。これらの着色は通常市販されている着色インキを使用して行うことができる。着色印刷方法としては、特に限定されない。具体的には、グラビア印刷、平版印刷、凸版印刷、スクリーン印刷等を用いることができる。さらに、着色印刷層は遮光性を向上させるため、例えば2層および3層の複数層設けてもよい。
また、後述の熱可塑性樹脂層4の接着力を高めるために、着色印刷層の表面がアンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されることが好ましい。
また、熱可塑性樹脂層4の接着力を高めるために、熱可塑性樹脂4の紙材と接する表面がアンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されることが好ましい。
また、紙材5の片面もしくは両面が、熱可塑性樹脂層4もしくは6との接着力を高めるため、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されることが好ましい。
本発明で使用するアンカーコート剤は、一般に使用されるチタン系、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系等を用いることが可能であるが、イソシアネート系のアンカーコート剤を使用することが好ましく、また2液硬化型であることが好ましい。アンカーコート剤は、従来の方法を用いて塗布することができ、塗布量を好ましくは乾燥後換算で0.1〜1.0g/m2になるように塗布する。
コロナ放電処理は、公知のコロナ放電処理機を用い、発生させたコロナ雰囲気中に被処理面を通過させることにより行うことができる。このときのコロナ放電出力は、一般に3.0kW〜4.5kWで、好ましくは4.0〜4.5kWである。
まず、紙基材1に、目止め材を塗布して目止め層2を形成し、この目止め層2の上に着色インキを印刷して着色印刷層3を形成する。その後、任意にアンカーコート剤および/またはコロナ放電処理をする。この上に押出コーティング法により熱可塑性樹脂4を積層する。この時の押し出しコーティングは、押出温度を300℃〜350℃に設定し、ラインスピード(繰り出し速度)を80〜250m/分の範囲に設定すればよい。予め、片面もしくは両面に、アンカーコート剤および/またはコロナ放電処理した紙材5を、熱可塑性樹脂層4の上に積層する。この後必要に応じて、アンカーコート剤および/またはコロナ放電処理し、さらに紙材5の上に熱可塑性樹脂層6を積層する。この時の押出温度およびラインスピードの条件は熱可塑性樹脂層4を積層するときと同じでよい。
以上のように製造した本発明の蓋材は、遮光性蓋材として使用することが可能である。
さらに、熱可塑性樹脂層4および6が同じであれば、押出温度やラインスピード等の同じ製造条件で作業が可能となるため、作業効率が非常によい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、それらは例示であって本発明を限定するものではない。
紙基材(坪量210g/m2)に、目止め剤をグラビア印刷でアクリル樹脂系インキより、塗布量0.3g/m2となるように塗布した。さらに、先に形成した目止め層の上に、着色インキを用いて、グラビア印刷で着色印刷層を形成した。これに、さらにこの表面を4.5kWでコロナ放電処理を行い、イソシアン系アンカーコート剤をグラビアロールにて塗布量3.0g/m2となるように塗布した。
これとは別に、合成紙(ユポ(登録商標))の両面を、コロナ放電処理(放電出力4.5kW)し、イソシアン系アンカーコート剤を塗布した(塗布量3.0g/m2)。
次に、タンデム型の押出コーティング機(押出し2ユニット)を用いて、熱可塑性樹脂層および紙材を積層した。具体的には、最初のユニットで熱可塑性樹脂として低密度ポリエチレン(LDPE)を、着色印刷層の上にコーティングして、コロナ放電処理をした(放電出力4.5kW)。先に両面を処理した合成紙を投入して、低密度ポリエチレンの上に積層し、次のユニットで先ほどと同じ低密度ポリエチレンをコーティングした。この時の押出しコーティング機の押出し温度330℃、ラインスピードは100m/分であった。
以上の工程を経て、本発明の遮光性蓋材を製造した。
上記の方法で得た遮光性蓋材を用いて、この蓋材の遮光度を確認した。
着色インクとして紺、黒および銀を使用し、以下のような遮光性蓋材を製造した。
実施例1:紺色、目止め層無し
実施例2:紺色、目止め層有り
実施例3:黒色、目止め層無し
実施例4:銀色(アルミペースト15%)、目止め層無し
実施例5:銀色(アルミペースト15%)、目止め層有り
比較例:着色印刷層、紙材なしの蓋材
次に、これを容器に入れて、上記実施例および比較例の蓋材を容器にシールした。耐光性試験機(フェードメーター)にて、各波長にて2週間放置照射し、残存ビタミンB2を液体クロマトグラフィーにて定量し、その減少量を%で表す。ヨーグルトのような乳製品はビタミンB2が分解しやすい400〜500nmでの分析が目安となる。
2 目止め層
3 着色印刷層
4 熱可塑性樹脂層
5 紙材
6 熱可塑性樹脂層
10 蓋材
Claims (10)
- 着色印刷層を有する紙基材の着色印刷層の上に、熱可塑性樹脂層を介して紙材が積層され、さらに該紙材の反対側に熱可塑性樹脂層が積層されている遮光性蓋材。
- 前記着色印刷層の表面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている請求項1に記載の遮光性蓋材。
- 前記紙材の片面もしくは両面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている請求項1または2に記載の遮光性蓋材。
- 前記着色印刷層に接する熱可塑性樹脂層において、これが紙材と接する表面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の遮光性蓋材。
- 紙基材および着色印刷層の間にさらに目止め層を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の遮光性蓋材。
- 紙基材に着色印刷して着色印刷層を設ける工程、
該着色印刷層の上に熱可塑性樹脂層を設けて紙材を積層する工程、および
該紙材の上に更に熱可塑性樹脂層を積層する工程
を含む遮光性蓋材の製造方法。 - 前記紙基材の着色印刷層側の表面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理される工程をさらに含む請求項6に記載の遮光性蓋材の製造方法。
- 前記紙材の片面もしくは両面が、アンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている請求項6または7に記載の遮光性蓋材の製造方法。
- 前記着色印刷層の上に熱可塑性樹脂を積層した後に、該熱可塑性樹脂が紙材と接する表面がアンカーコート剤および/またはコロナ放電により処理されている請求項6〜8のいずれか1項に記載の遮光性蓋材の製造方法。
- 紙基材に着色印刷層を設ける前に、紙基材に目止め層を設ける工程をさらに含む、請求項6〜9のいずれか1項に記載の遮光性蓋材の製造方法。
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JP2012061619A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Toppan Printing Co Ltd | カード基材、カード及びicカードの製造方法 |
JP2019059500A (ja) * | 2017-09-26 | 2019-04-18 | 凸版印刷株式会社 | 容器の蓋、容器の蓋材、および、包装体の製造方法 |
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JP2004231211A (ja) * | 2003-01-29 | 2004-08-19 | Toppan Printing Co Ltd | 生分解性を有する蓋材 |
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2007
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