JP2008228531A - 電源装置及びその出力制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、二次側の過電流に対する保護動作を回路の構成を小型化して実行することができる、電源装置及び電源装置の出力制御方法の提供を目的とする。
【解決手段】主巻線12aと補助巻線12bとを構成する二次巻線を有するフライバックトランスT1と、補助巻線12aの出力量をフィードバックすることによって主巻線12aの出力量が所定の目標量となるようにフライバックトランスT1の一次巻線11の通電を制御するスイッチング制御部U1と、補助巻線12bの出力量の発生期間における一次巻線11の通電を遮断する遮断回路U2とを備える、電源装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、トランス構造を有する、電源装置及びその出力制御方法に関する。
従来技術として、一次側にスイッチング素子を有する電源回路においてその二次側に流れる過電流を一次側で検出する過電流検出回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、二次側に過電流が流れると一次側に流れる電流も増加するため、一次側に設けられた電流検出抵抗に生ずる電圧降下を測定し、その測定値が閾値以上になると二次側の過電流として検出することが開示されている。
また、従来技術として、トランスの出力電流を検出する電流検出手段と、該検出された出力電流値と所定値とを比較する比較手段と、該比較の結果、過電流を検出する過電流検出手段と、前記過電流が検出された場合、前記トランスの入力を制限する入力制限手段とを備えた電源装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2には、二次側の過電流を検出するために、電流検出抵抗から構成される電流検出回路が二次側高圧出力巻線の低電圧側に接続されていることが開示されている。
特公平7−87702号公報 特開2001−218454号公報
しかしながら、上述の従来技術のいずれの開示内容も、二次側の過電流を検出するために電流検出抵抗を設けているものの、いずれの電流検出抵抗にも高いピーク電流が流れるために、このピーク電流に耐え得る電流検出抵抗を用いなければならず、発熱も大きくなりやすい。そのため、回路部品等の構成部品が大きくなりやすく小型化するには難しい。
そこで、二次側の過電流に対する保護動作を回路の構成を小型化して実行することができる、電源装置及び電源装置の出力制御方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る電源装置は、
主巻線と補助巻線とを構成する二次巻線を有するフライバックトランスと、
前記補助巻線の出力量をフィードバックすることによって前記主巻線の出力量が所定の目標量となるように前記フライバックトランスの一次巻線の通電を制御する制御手段と、
前記補助巻線の出力量の発生期間における前記一次巻線の通電を遮断する遮断手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明に係る電源装置は、前記制御手段は、前記一次巻線に接続されるスイッチング素子を駆動させる制御信号を出力することを特徴とする。
第3の発明に係る電源装置は、前記制御手段は、前記一次巻線の通電をパルス幅変調制御することを特徴とする。
第4の発明に係る電源装置は、前記制御手段は、前記補助巻線の出力電圧に基づく電圧フィードバックを行うことを特徴とする。
第5の発明に係る電源装置は、前記発生期間は、ダイオードによって検出されることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、第6の発明は、
主巻線と補助巻線とを構成する二次巻線を有するフライバックトランスを備える電源装置の出力制御方法であって、
前記補助巻線の出力量をフィードバックすることによって前記主巻線の出力量が所定の目標量となるように前記フライバックトランスの一次巻線の通電を制御する一方で、
前記補助巻線の出力量の発生期間における前記一次巻線の通電を遮断することを特徴とする。
本発明によれば、二次側の過電流に対する保護動作を回路の構成を小型化して実行することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、本発明の一実施形態である電源装置100の構成を示した図である。電源装置100は、入力電圧V1の電力をフライバックトランスT1の1次側と2次側との電圧比に応じて電圧変換し、独立した2系統の電源電圧(出力電圧)VS1,VS2を生成する電源装置である。電源装置100は、入力電圧V1の電圧変動や電気負荷Xの消費電流(負荷電流)の変動などが生じても、生成された出力電圧VS2に基づく後述の電圧フィードバックを行うことによって、一定の出力電圧VS1の電力を電気負荷Xに供給する。
電源装置100が車両に搭載された場合には、例えば、入力電圧V1は車載バッテリ又は車載バッテリに接続される電源回路によって供給され、電気負荷Xは車載の一つ又は複数の電気負荷に相当する。出力電圧VS1の電力は、車両内に配線されるワイヤハーネス20,21(ワイヤハーネス20は電源ハーネスに相当し、ワイヤハーネス21はGND(接地)ハーネスに相当する)を介して、車載の電気負荷Xに供給される。車載の電気負荷Xとして、例えば、エンジンECU(Electronic Control Unit)等の電子制御装置、エアコン、ヒータ、オーディオ、ランプ、シガーソケット、モータ、ソレノイドなどが挙げられる。なお、これらの電気負荷は、あくまで例示であって負荷の種類を限定するものではない。
電源装置100は、一次側の入力電圧(一次電圧)V1をフライバックトランスT1で電圧変換(昇圧又は降圧)し、二次側の2系統の出力電圧(二次電圧)VS1,VS2を生成する。フライバックトランスT1の一つのコアに、一次巻線11と二次巻線12a,12bとが巻き付けられている。入力電圧V1と出力電圧VS1の電圧比は、フライバックトランスT1の一次巻線11と二次巻線12aの巻線比に等しく、入力電圧V1と出力電圧VS2の電圧比は、フライバックトランスT1の一次巻線11と二次巻線12bの巻線比に等しい。すなわち、各出力電圧VS1,VS2は、主に、それぞれの巻線比に応じて定まる。したがって、各巻線比を同じに設定すれば、各出力電圧VS1,VS2は同じ電圧値になるようにすることができ、各巻線比を互いに異なるように設定すれば、出力電圧VS1,VS2が互いに異なる電圧値になるようにすることができる。出力電圧VS1,VS2をそれぞれどのような電圧値にするのかは、出力電圧に要求される仕様に応じて決めればよい。例えば、入力電圧V1を12[V]とし、出力電圧VS1及びVS2を15[V]とする。
二次巻線12aにはダイオードD1と平滑コンデンサC1を構成する整流平滑回路13が接続され、二次巻線12bにはダイオードD2と平滑コンデンサC2を構成する整流平滑回路14が接続される。整流平滑回路13は、生成された出力電圧VS1の電力をダイオードD1を介して平滑コンデンサC1に蓄電する。その蓄電された平滑コンデンサC1の電圧(以下、「C1電圧」という)が電気負荷Xに印加される。一方、整流平滑回路14は、生成された出力電圧VS2の電力をダイオードD2を介して平滑コンデンサC2に蓄電する。電圧検出回路15は、その蓄電された平滑コンデンサC2の電圧(以下、「C2電圧」という)を検出することによって、出力電圧VS2を検出する。電圧検出回路15は、C2電圧を分圧して検出するために、検出抵抗R1とR2とを有する直列回路である。
検出抵抗R1とR2とによるC2電圧の分圧電圧は、フィードバック信号SFBとして、スイッチング制御部U1に入力される。スイッチング制御部U1は、電圧検出回路15からのフィードバック信号SFBの電圧(以下、「SFB電圧」という)と所定の目標設定電圧とを比較し、その差が零になるようにスイッチング素子Q1のスイッチング周波数(すなわち、フライバックトランスT1の一次巻線11の通電周波数)を一定のままそのスイッチング周波数のデューティ比を可変させる。スイッチング制御部U1は、スイッチング素子Q1をそのスイッチング周波数とそのデューティ比で駆動させる制御信号SGを出力する。すなわち、この場合のスイッチング制御部U1は、スイッチング素子Q1を駆動するスイッチングパルスの周波数を一定のままそのスイッチングパルスのパルス幅(オン時間)を可変するパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)制御を実行する。
また、スイッチング制御部U1は、電圧検出回路15からのSFB電圧と所定の目標設定電圧とを比較し、その差が零になるようにスイッチング素子Q1のスイッチングのオン時間を一定のままスイッチング素子Q1のスイッチング周波数(すなわち、フライバックトランスT1の一次巻線11の通電周波数)を可変させるようにしてもよい。スイッチング制御部U1は、スイッチング素子Q1をそのスイッチング周波数とそのオン時間で駆動させる制御信号SGを出力する。すなわち、この場合のスイッチング制御部U1は、スイッチング素子Q1を駆動するスイッチングパルスのパルス幅(オン時間)を一定のままそのスイッチングパルスの周波数を可変するパルス周波数変調(PFM:Pulse Frequency Modulation)制御を実行する。
スイッチング制御部U1から出力された制御信号SGは、図示しないゲート駆動部に入力される。ゲート駆動部は、スイッチング制御部U1から出力された制御信号SGに係るスイッチング周波数及びデューティ比(PWM制御の場合)又はスイッチング周波数及びオン時間(PFM制御の場合)でスイッチング素子Q1を駆動させる駆動電圧を生成するドライブ回路である。ゲート駆動部によってスイッチング素子Q1はスイッチング動作を行うことによって、フライバックトランスT1の一次巻線11の通電が制御され、入力電圧V1の変圧がフライバックトランスT1によってなされる。
スイッチング素子Q1は、IGBT,MOSFET,バイポーラトランジスタ等の半導体から構成されるスイッチング素子である。スイッチング素子Q1は、その一端が1次巻線11の下流側の端子に接続され且つその他端が接地されたものとなっている。より具体的には、スイッチング素子Q1がNチャンネルIGBTの場合、コレクタが一次巻線11の下流側の端子に接続され且つエミッタが接地されたものとなっている。
したがって、出力電圧VS1と出力電圧VS2との関係は共通の入力電圧に対する上述の電圧比(巻線比)によって固定されるため、スイッチング制御部U1は、C2電圧を検出する電圧検出回路15からのSFB電圧と所定の目標設定電圧との差が零になるようにPWM制御又はPFM制御をすることによって、C1電圧を所定の目標値に一定にすることができる。
例えば、電圧検出回路15からのSFB電圧が所定の目標設定電圧より小さいとき、PWM制御の場合には一次巻線11の通電周波数のデューティ比を大きくするように調整され(すなわち、一次巻線11の通電時間(オンパルスの幅)が長くなるように調整され)、PFM制御の場合には一次巻線11の通電周波数を高くするように調整される(すなわち、一次巻線11のスイッチング周期が短くなるように調整される)。
スイッチング制御部U1が中央演算処理装置等を有するマイクロコンピュータによって実現される場合、電圧検出回路15からのSFB電圧と所定の目標設定電圧との差とその差を零にする一次巻線11の通電周波数のデューティ比との対応関係(PWM制御の場合)や、電圧検出回路15からのSFB電圧と所定の目標設定電圧との差とその差を零にする一次巻線11の通電周波数との対応関係(PFM制御の場合)は、マイクロコンピュータがアクセス可能なメモリに記憶されてよい。したがって、スイッチング制御部U1のマイクロコンピュータは、そのメモリ内の対応関係に従って、C1電圧を所定の目標値に一定にする制御信号SGを出力する。また、スイッチング制御部U1は、上述のPWM制御やPFM制御を実現可能なアナログICによって構成されてもよい。
また、スイッチング制御部U1は、電圧検出回路15からのSFB電圧が所定の閾値電圧より低下した場合、制御信号SGの出力を停止させてもよい。制御信号SGの出力の停止とは、制御信号SGの出力自体が停止されることに限らず、PWM制御の場合には一次巻線11の通電周波数のデューティ比を零又は略零にすること、PFM制御の場合には一次巻線11の通電周波数を可能な限り低くすること、を含んでよい。例えば、C2電圧の目標値を15[V]、抵抗R1を13[kΩ]、抵抗R2を2[kΩ]、制御信号SGを停止させる閾値電圧を2[V]とすると、電圧検出回路15からのSFB電圧が2[V]に設定された閾値電圧より低下した場合、制御信号SGの出力は停止される。
図2は、PWM制御を行うスイッチング制御部U1の内部回路の一例である。電圧検出回路15(図1参照)からのSFB電圧はエラーアンプ1に入力され、エラーアンプ1の出力電圧はPWM制御部5に入力される。C2電圧(図1参照)の低下に伴いSFB電圧も低下するので、エラーアンプ1の出力電圧は増加し、その増加量に応じてPWM制御部5は制御信号SGのデューティ比を増加させる。基準電圧Vref1は、電圧検出回路15からのSFB電圧と比較される上述の目標設定電圧に相当する。また、エラーアンプ1の出力電圧はコンパレータ2によって監視されている。C2電圧の低下により上昇したエラーアンプ1の出力電圧が所定の基準電圧Vref2以上になると、コンパレータ2の出力電圧がHiレベルとなる。コンパレータ2の出力電圧がHiレベルになることによって定電流源S1がオンし、内部電源Vccを電源とする定電流が流れ始める。定電流源S1のオンによってコンデンサCへの充電が開始され、所定時間経過後にコンデンサCの充電電圧が所定の基準電圧Vref3以上になると、コンパレータ3の出力電圧がHiレベルとなる。コンパレータ3のHiレベル出力は、ラッチ回路4に入力される。ラッチ回路4は、このHiレベル出力を保持するとともに、PWM制御部5に対して制御信号SGの出力を停止させる停止指令信号を出力する。ラッチ回路4からの停止指令信号が入力されたPWM制御部5は、制御信号SGの出力を停止する。ラッチ回路4は、不図示の解除信号の入力によって、制御信号SGの出力を停止させる停止指令信号の出力を解除する。PWM制御部5は、停止指令信号の出力解除によって、エラーアンプ1の出力電圧に応じた制御信号SGの出力を再開する。ラッチ回路4に入力される解除信号は、例えば、異常状態からの回復が検出された場合に発生するものでよい。
また、図1に示されるように、フライバックトランスT1の二次巻線12bの出力電圧発生側と整流平滑回路14のダイオードD2のアノード側との間にダイオードD3のアノードを接続する。このようにダイオードD3を接続することによって、フライバックトランスT1の二次巻線12aと二次巻線12bのうち二次巻線12bがエネルギーを放出している期間に発生する電圧のみを選択(検出)することができるようになる。すなわち、二次巻線12bのエネルギーの放出期間を検出することができる。ダイオードD3のカソードは遮断回路U2に接続される。遮断回路U2は、抵抗R3とコンデンサC3とからなるCR回路、スイッチング素子Q2及びベース抵抗R4を有する。ダイオードD3の出力電圧(ダイオードD3のカソード側の電圧)は、停止信号SSTとして、遮断回路U2に入力される。したがって、二次巻線12bがエネルギーを放出している期間、ダイオードD3はオンするので、スイッチング素子Q2はCR回路の時定数に従ってオンする。スイッチング素子Q2のオンによって、制御信号SGにかかわらずスイッチング素子Q1は強制的にオフにされる。一方、二次巻線12bのエネルギー放出がなくなれば、ダイオードD3はオフするので、スイッチング素子Q2はCR回路の時定数に従ってオフする。スイッチング素子Q2は、スイッチング素子Q1と同様、バイポーラトランジスタ等の半導体から構成されるスイッチング素子であるが、スイッチング素子Q1のゲートの電荷を放出する機能があればよいので、その電流定格はスイッチング素子Q1より小さく、その大きさもスイッチング素子Q1より小さい。
続いて、電源装置100の全体的な動作について説明する。スイッチング制御部U1は、電源が投入されることによって、C1電圧を所定の目標値に一定にする制御信号SGの出力を開始する。
図3は、PWM制御の場合の電源装置100内の各部位の波形である。期間(t1〜t3)では、C1電圧を所定の目標値に一定にする制御信号SGの出力によって、図3に示されるように、C1電圧もC2電圧も巻線比の関係から一定値に保たれている。制御信号SGのオンパルスによりスイッチング素子Q1がオンすると、フライバックトランスT1の一次巻線11に電圧V1が印加される。これによって、一次巻線11には、
=(V1/L)×t
の三角波のQ1電流が1次側電流として流れるとともに、フライバックトランスT1のコアにエネルギーが蓄積される。なお、Lは一次巻線11のインダクタンスを示し、tは経過時間を示す。
制御信号SGによってスイッチング素子Q1がオフすると、1次側電流Iは零になる一方で、フライバックトランスT1に蓄積されたエネルギーを放出するために、フライバックトランスT1に発生する電圧が逆転してダイオードD1,D2がオンするので、2次側に出力電流IS1,IS2が流れる。ダイオードD1,D2の電圧降下を無視すると、
S1=I×(N/NS1)−(VS1/LS1)×t
S2=I×(N/NS2)−(VS2/LS2)×t
の電流が流れる。なお、Nは一次巻線11の巻数、NS1は二次巻線12aの巻数、NS2は二次巻線12bの巻数、VS1は二次巻線12aの出力電圧、VS2は二次巻線12bの出力電圧、LS1は二次巻線12aのインダクタンス、LS2は二次巻線12bのインダクタンスを示す。
トランスの特性上、出力電流IS2が流れている間、一定の出力電圧VS2が発生し続ける。生成された出力電圧VS2は、ダイオードD3を介して、遮断回路U2に印加される。ダイオードD3の出力電圧がスイッチング素子Q2のオン閾値電圧以上になると、スイッチング素子Q2はオンする。このときのスイッチング素子Q2のオン動作は、図3に示されるように、制御信号SGがオフ状態である期間の動作であるので、制御信号SGに基づくスイッチング素子Q1のスイッチング動作に影響することはない。
その後、フライバックトランスT1のコアに蓄積されたエネルギーの放出の終了とともに、出力電流IS2は零になり、出力電圧VS2も零になる(オフする)。
このように、フライバックトランスT1への充電量とフライバックトランスT1からの放電量を一致させなければ充電過多になったり放電過多になったりして電力が伝わらなくなってしまうので、そのような状態にならないように、制御信号SGの出力は制御されている。
次に、ワイヤハーネス20や電気負荷X自体の短絡(以下、まとめて「負荷短絡」という)が発生したときの動作について説明する。図3のタイミングt3以降において、負荷短絡の発生に伴い、C1電圧は低下する。C1電圧の低下によるフライバックトランスT1のコア内の磁束変化につられて、C2電圧も同様に低下する。電圧検出回路15によってC2電圧の低下を検知したスイッチング制御部U1は、C1電圧を上昇させるため、上述のPWM制御に従って制御信号SGのデューティ比を上昇させる。デューティ比の上昇により制御信号SGのオンパルス期間が長くなることによって、一次巻線11に流れる一次側電流Iのピーク値は大きくなる。
そして、制御信号SGによってスイッチング素子Q1がオフすると、1回のオンパルス期間にトランスT1のコアに蓄積されるエネルギーは負荷短絡前の通常時に比べ大きいので、出力電圧VS2及び出力電流IS2が発生する期間は長くなる。したがって、出力電圧VS2及び出力電流IS2が発生する間、制御信号SGのオンオフ状態にかかわらず、出力電圧VS2によってスイッチング素子Q2は強制的にオンする。つまり、制御信号SGがオン指令であったとしてもスイッチング素子Q2はオンするので、スイッチング素子Q1はオンできない。
このように、負荷短絡時は、C2電圧の低下を検知したスイッチング制御部U1がC1電圧を上昇させるためにデューティ比を大きくしてオン期間を大きくする制御信号SGを指令しているにもかかわらず、スイッチング素子Q1はその制御信号SGで指令されたオン期間より少ない期間でしかオンしないので、フライバックトランスT1のコアに蓄積/放電されるエネルギーも減り、C2電圧も低下する。また、スイッチング制御部U1が、C2電圧が所定電圧以下になると制御信号SGの出力を停止させる上述の機能を有していれば、C2電圧の低下によって制御信号SGの出力は停止される。
このように遮断回路U2を設けたとしても、電気負荷Xに対する通常時の給電動作を妨げることなく、二次側に過電流が流れる負荷短絡時には制御信号SGの出力を停止させてフライバックトランスT1の動作を停止させる保護動作を実行することができる。
ここで、平滑コンデンサC2の静電容量は平滑コンデンサC1の静電容量より小さくすると好適である(例えば、C1を68μF、C2を10μF)。C1の静電容量よりC2の静電容量を小さくすることによって、C1の放電速度よりC2の放電速度が速くなるので、二次巻線12a側の負荷短絡による出力電圧VS1(C1電圧)の低下を速やかに検出することができる。また、C1の静電容量を大きくすることによって、C1電圧の安定化を図ることができる。また、出力電圧VS1(C1電圧)の変動を精度よく検出するために、ダイオードD1とダイオードD2は電気的特性が同じものであると好適である。
したがって、電源装置100は、二次巻線12a(主巻線)と二次巻線12b(補助巻線)とを構成する二次巻線を有するフライバックトランスT1と、二次巻線12bによって蓄電されるC2電圧をフィードバックすることによって二次巻線12aの出力電圧が所定の目標電圧となるようにフライバックトランスT1の一次巻線11の通電を制御するスイッチング制御部U1と、二次巻線12bの出力電圧の発生期間における一次巻線11の通電を遮断する遮断回路U2を備えているので、二次巻線12a側が負荷短絡されたとしても、二次巻線12b側の電圧もその負荷短絡によって低下するので、二次巻線12a側の負荷短絡により一次巻線11の通電パルスのデューティ比が増えるように制御されたとしても、二次巻線12b側の低下により一次巻線11の通電は遮断されるので、二次巻線12a側に過電流が流れることを防止する保護動作を実行することができる。
また、電源装置100は、二次巻線12a側の過電流を検出するために、一次側電流が流れる経路に直列に電圧検出抵抗を挿入する回路構成ではなく、また、電気負荷Xに給電する二次巻線12a側にあるダイオードD1や平滑コンデンサC1に流れる電流の経路に直列に電圧検出抵抗を挿入する回路構成ではない。電源装置100は、二次巻線12a側の過電流を検出するために、SFB電圧を検出するための二次巻線12bの電圧出力端子とダイオードD2のアノードとの間にダイオードD3のアノードを接続する回路構成である。ダイオードD3をこのように接続することによって、二次巻線12bの出力電圧VS2の矩形波(図3参照)をそのまま取得できるとともに、ダイオードD3にはスイッチング素子Q2をオンするベース電流(あるいはゲート電圧)が確保できる程度の電流が流れる程度なので大電流や発熱対策用の大型部品を採用することなく、部品を小型化することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
図4は、本発明の一実施形態である電源装置200の構成を示した図である。電源装置200の構成において、電源装置100と同一の構成については同一の符号を付して、その説明を省略又は簡略する。
電源装置200の場合、出力電流IS2を検出することによって遮断回路U2の遮断を制御する装置である。二次巻線12bの出力端子とダイオードD2のアノードとの間に直列に検出抵抗R5を挿入する。コンパレータ6は,エネルギーの放出に伴い二次巻線12bから電流IS2が流れればその電流IS2を検出することによってHレベルを出力し、電流IS2が流れなくなればLoレベルを出力するので、上述の電源装置100と同様に、二次巻線12bのエネルギーの放出期間を選択(検出)することができるようになる。また、二次巻線12a側の回路は電気負荷Xに給電するための給電回路であるのに対して、二次巻線12b側の回路はフィードバックを行うための信号回路であるので、二次巻線12a側に流れる電流に比べて二次巻線12bに流す電流は小さくてよいため、検出抵抗R5が直列に挿入されていたとしても、大電流や発熱対策用の大型部品を採用する必要はない。したがって、電源装置200の回路構成でも、電源装置100と同様の効果が得られる。また、電源装置200の場合、フライバックトランスT1の放電後にT1が自由振動しても、その影響をフィードバック系に受けにくくすることもできる。
ところで、上述の実施形態では二次巻線が2個の場合を例に挙げたが、3個以上の個数でも同様の構成によって同様の効果を得ることができる。例えば、3つの主巻線と1つの補助巻線とを構成する二次巻線を有するフライバックトランスを備える電源装置がいわゆるハイブリッド車両に搭載された場合、第1の主巻線の出力電圧は走行用モータのU相駆動回路の電源電圧として供給され、第2の主巻線の出力電圧は走行用モータのV相駆動回路の電源電圧として供給され、第3の主巻線の出力電圧は走行用モータのW相駆動回路の電源電圧として供給されればよい。
また、上述の実施形態では電圧検出回路15によって検出されたC2電圧に基づく電圧フィードバックを行う回路構成にしていたが、ダイオードD2や平滑コンデンサC2に流れる電流に基づく電流フィードバックを行う回路構成にしてもよい。
本発明の一実施形態である電源装置10の構成を示した図である。 PWM制御を行うスイッチング制御部U1の内部回路の一例である。 PWM制御の場合の電源装置100内の各部位の波形である。 本発明の一実施形態である電源装置200の構成を示した図である。
符号の説明
11 一次巻線
12a,12b 二次巻線
13,14 平滑整流回路
15 電圧検出回路
20,21 ワイヤハーネス
T1 フライバックトランス
U1 スイッチング制御部
U2 遮断回路
Q1,Q2 スイッチング素子
D1,D2,D3 ダイオード
C1,C2 平滑コンデンサ

Claims (6)

  1. 主巻線と補助巻線とを構成する二次巻線を有するフライバックトランスと、
    前記補助巻線の出力量をフィードバックすることによって前記主巻線の出力量が所定の目標量となるように前記フライバックトランスの一次巻線の通電を制御する制御手段と、
    前記補助巻線の出力量の発生期間における前記一次巻線の通電を遮断する遮断手段とを備える、電源装置。
  2. 前記制御手段は、前記一次巻線に接続されるスイッチング素子を駆動させる制御信号を出力する、請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記制御手段は、前記一次巻線の通電をパルス幅変調制御する、請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記制御手段は、前記補助巻線の出力電圧に基づく電圧フィードバックを行う、請求項1に記載の電源装置。
  5. 前記発生期間は、ダイオードによって検出される、請求項1に記載の電源装置。
  6. 主巻線と補助巻線とを構成する二次巻線を有するフライバックトランスを備える電源装置の出力制御方法であって、
    前記補助巻線の出力量をフィードバックすることによって前記主巻線の出力量が所定の目標量となるように前記フライバックトランスの一次巻線の通電を制御する一方で、
    前記補助巻線の出力量の発生期間における前記一次巻線の通電を遮断する、電源装置の出力制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013044620A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Alpine Electronics Inc 車両搭載機器用電源監視システム

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