JP2008227589A - 双方向レベルシフト回路および双方向バスシステム - Google Patents

双方向レベルシフト回路および双方向バスシステム Download PDF

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Abstract

【課題】ICバスの双方向レベルシフト回路をソース・ゲート/ソース・ドレイン間の耐圧が低いMOSトランジスタを用いた構成とする。
【解決手段】第1の電圧レベルで動作するICバスと第2の電圧レベルで動作するICバスの間に、複数のトランジスタを挿入し、少なくとも1つのトランジスタの主制御電極を第1の電源端子に接続し、少なくとも1つのトランジスタの主制御電極を第1の電圧レベルと第2の電圧レベルの中間レベルとなるように接続することで、ICバスの双方向レベルシフト回路のトランジスタに対する耐圧要求を低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の機器間で送信および受信を双方向に通信することが可能な双方向バスシステムに関し、特に、ICバスのような双方向バスシステムに使用される双方向レベルシフト回路に関するものである。
フィリップス社が策定したICバスは、様々なLSI(大規模集積回路)を制御するシステムに使用されている。近年、デジタルテレビやDVD(デジタル多用途ディスク)機器の間を、高速のデジタルベースバンド通信で接続するHDMI(High Definition Multimedia Interface)インターフェース規格(非特許文献1)が策定された。HDMIインターフェース規格では、ディスプレイ情報を送信側と受信側でやり取りする信号線であるDDC(DisplayData Channel)には電源電圧5VのICバスが採用され、高速の画像および音声デジタルデータが通信されるTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)信号線には電源電圧3.3Vの差動電流モードの信号線を使用する。
従って、HDMIインターフェースを搭載する機器では、3.3V電源のLSIと5V電源のLSIが混載するシステムとなることが多く、制御マイコン等が出力する3.3VのDDC信号をHDMI規格の5V用のDDC信号へ変換する双方向レベルシフト回路が必要となる場合が多い。そこで、フィリップ社が策定したICバス仕様書バージョン2.1(非特許文献2)や特公表2004−506979(特許文献1)に記載されているICのレベルシフト回路を使用することで、3.3V系のICバスと5V系のICバスを接続することを可能としている。
ここでは、非特許文献2に記載されている双方向レベルシフト回路について、図6を参照してその動作を説明する。図6の双方向レベルシフト回路では、3.3Vの電源電圧VDD1で動作するICバス611(シリアルデータラインSDA1とシリアルクロックラインSCL1より成る)が、半導体装置69内に含まれる一対のN型MOSトランジスタ68を経由して、5Vの電源電圧VDD2で動作するICバス612(シリアルデータラインSDA2とシリアルクロックラインSCL2より成る)に接続され、該一対のN型MOSトランジスタ68の各ゲート端子は前記3.3V電源VDD1に接続されている。また、3.3V側のICバス信号線611および5V側のICバス信号線612は、それぞれプルアップ抵抗Rp1およびRp2を介して3.3V電源VDD1および5V電源VDD2に接続されている。
そこでまず、3.3V側のICバス611から5V側のICバス612へ通信する場合についてその動作を説明する。3.3V側の信号がH(ハイ)レベルのロジック値である3.3Vにある場合、各N型MOSトランジスタ68のゲート−ソース間電圧VGSはスレシュホールド電圧未満になりN型MOSトランジスタ68はOFF状態になる。従って、5V側の信号はプルアップ抵抗Rp2によりHレベルのロジック値の5Vになる。逆に、3.3V側の信号がL(ロー)レベルのロジック値である0Vになる場合には、N型MOSトランジスタ68のゲート−ソース間電圧VGSにはスレッシュホールド電圧以上の電圧が印加され、N型MOSトランジスタ68はON状態になる。従って、5V側をLレベルに引き下げることが可能である。
次に、5V側のICバス612から3.3V側のICバス611へ通信する場合についてその動作を説明する。5V側の信号がHレベルのロジック値である5Vである場合、各N型MOSトランジスタ68のゲート−ソース間電圧VGSはスレシュホールド電圧未満になりN型MOSトランジスタ68はOFF状態になる。従って、3.3V側の信号はプルアップ抵抗Rp1によりHレベルのロジック値の3.3Vになる。逆に、5V側の信号がLレベルのロジック値である0Vになる場合には、N型MOSトランジスタ68のゲート−ソース間電圧VGSにはスレッシュホールド電圧以上の電圧が印加されトランジスタがON状態になる。従って、3.3V側をLレベルに引き下げることが可能である。
このように、図6に示す非特許文献2に記載されている双方向レベルシフト回路は、3.3V側のICバスと電源電圧の異なる5V側のICバスをワイヤードアンド(wired AND)で接続し、その間での双方向通信を可能にしている。また、この回路構成の優れた点としては、3.3V側の電源VDD1と5V側の電源VDD2が同時に印加される状態では、各N型MOSトランジスタ68のゲート−ソース間VGSおよびゲートドレイン間VGDに2つの電源電圧の差の電圧未満の電圧しか印加されないという特徴を持っている。従って、使用するN型MOSトランジスタ68のゲート−ソース間およびゲート−ドレイン間耐圧を低くすることが可能であり、3.3Vと5V間のレベルシフト回路であっても3.3Vのゲート−ソース間およびゲートドレイン間耐圧をもったN型MOSトランジスタで構成することが可能となっている。
特公表2004−506979 HDMIバージョン1.3規格書 I2Cバス仕様書バージョン2.1
しかしながら、図6に示すような非特許文献2に記載の従来の双方向レベルシフト回路では、3.3V側の電源VDD1が0Vにパワーダウンされた際に5V側の電源が印加され続けた状態では、N型MOSトランジスタ68のゲート−ドレイン間に5VのVGDが印加されてしまうという問題があった。従って、図6の従来の双方向レベルシフト回路においては、5V側の電源が印加された状態で3.3V側の電源が0Vにパワーダウンするような使用形態では、ゲート−ソース間およびゲート−ドレイン間の耐圧が5V以上のゲート酸化膜圧のN型MOSトランジスタを使用する必要がある。
一方、HDMIのTMDS信号のようなGHzオーダの高速動作をさせるプロセスは、ゲート長が110〜130nm未満の非常に微細なCMOS、あるいははSiGe−HBT(Heterojunction Bipolar Transistor)などを用いた高周波Bi−CMOSであり、3.3V電源を用いる超高速なTMDS信号と5V電源を用いるDDC信号間のレベルシフト回路を1つの半導体装置内に内蔵することは非常に難しくなるといった課題があった。
前記課題に鑑み、本発明は、3.3Vの低電圧側ICバスと5Vの高電圧側ICバス間に接続されるON/OFF制御用トランジスタとして、ゲート・ソース間およびゲート・ドレイン間の耐圧が3.3Vのゲート酸化膜圧のN型MOSトランジスタ、あるいは3.3Vの耐圧をもったバイポーラ接合トランジスタを使用し、3.3V側の電源が0Vにパワーダウンされた際に5V側の電源が印加され続けた状態であっても、問題の無いICバス用の双方向レベルシフト回路を提供するとともに、3.3V電源を用いる超高速なTMDS信号と5V電源を用いるDDC信号間の双方向レベルシフト回路を1つの半導体装置内に内蔵することを可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る双方向レベルシフト回路は、複数の機器間で送信および受信を双方向に通信することが可能なバスシステムに使用され、第1の電圧レベルを使用して双方向に通信するための第1の信号線と、第1の電圧レベルより高電圧の第2の電圧レベルを使用して双方向に通信するための第2の信号線との間に接続された半導体装置を有し、半導体装置は、第1の信号線と第2の信号線との間に接続された複数のON/OFF制御用トランジスタを備える。前記複数のON/OFF制御用トランジスタの少なくとも1つは、その制御端子が、前記第1の電圧レベルを入力する第1の電源端子に接続されるとともに、それ以外の前記複数のON/OFF制御用トランジスタの少なくとも1つは、その制御端子が、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの中間の電圧レベルに接続されたことを特徴とする。
上記態様において、好ましくは、ON/OFF制御用トランジスタの制御端子は、電界効果トランジスタのゲート端子またはバイポーラ接合トランジスタのベース端子としてもよい。
本発明による、双方向レベルシフト回路では、第1の電圧レベルと第2の電圧レベルに電圧が印加された状態、例えば第1の電圧レベルを3.3Vとし第2の電圧レベルに5Vを印加した状態では、図6の従来のレベルシフト回路と同様の動作をする。一方、第1の電圧レベルがパワーダウンになり、第1の電圧レベルが0Vとなり第2の電圧レベルに5Vになった場合でも、第2の電圧レベルに接続された電界効果トランジスタのゲート端子またはバイポーラ接合トランジスタのベース端子が、第1の電圧レベルと第2の電圧レベルの中間の電圧になるよう接続されたことで、前記の第2の電圧レベルに接続された電界効果トランジスタのゲート端子のゲート−ドレイン間またはバイポーラ接合トランジスタのベース−コレクタ間には、第2の電圧レベルより低い電圧しか印加されないように構成され、使用する電界効果トランジスタまたはバイポーラ接合トランジスタは、耐圧の低いトランジスタを使用することが可能となる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には同一の符号を付し、重複する説明については省略するものとする。以下、図1乃至図5を用いて本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る双方向バスシステムに使用される双方向レベルシフト回路の回路構成を示す図である。図1に示すように本発明の実施形態1に係る双方向レベルシフト回路は、VDD1=3.3Vの第1の電圧レベルの電源を使用して双方向に通信する第1の信号線対11a,11bと、VDD2=5Vの第2の電圧レベルの電源を使用して双方向に通信する第2の信号線対12a,12bとの間に接続されたON/OFF制御用トランジスタを含む半導体装置10を備え、第1の信号線対11a,11b側に接続された機器13と第2の信号線対12a,12b側に接続された機器14との間で送信および受信を双方向に通信することを可能にしている。
ここで、参照番号2は第1の電圧レベルで動作する第1の信号端子であり、3は第2の電源端子であり、4は第2の電圧レベルで動作する第2の信号端子である。また、第1の信号線対11a,11bはそれぞれシリアルデータラインSDA1及びシリアルクロックラインSCL1であり、第2の信号線対12a,12bはそれぞれシリアルデータラインSDA2及びシリアルクロックラインSCL2である。
双方向レベルシフト回路を構成する半導体装置10の回路構成は、第1の信号線対11a,11bと第2の信号線対12a,12bとの間に接続された前記ON/OFF制御用トランジスタとして、第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bおよび第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bを備える。更に、半導体装置は、第1の電圧レベルが入力される第1の電源端子と第2の電圧レベルが入力される第2の電源端子との間に接続されたバイアス回路を備え、該バイアス回路により第1の電圧レベルと第2の電圧レベルの中間の電圧レベルを発生させることを特徴とする。好ましくは、バイアス回路は、第1の電源端子と第2の電源端子との間に接続された抵抗分圧回路で構成される。具体的には、抵抗分圧回路7は、第1の電圧レベルVDD1が供給される第1の電源端子1と第2の電圧レベルVDD2が供給される第2の電源端子3との間に直列に接続された第1及び第2の分圧抵抗5と6より構成されている。
上記第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bの各ゲート端子Gは第1の電圧レベルVDD1が供給される第1の電源端子1に接続され、ゲート電圧をVG1=VDD1とし、第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート端子Gは上記抵抗分圧回路7の抵抗5と6の中間点(M1,M2)に接続されて第1及び第2の電圧レベルVDD1とVDD2の、例えば、抵抗分圧を1/2とした中間電圧レベル、即ち、ゲート電圧をVG2=(VDD1+VDD2)/2としている。これにより、例えば第1の電圧レベルが3.3V、第2の電圧レベルが5Vの場合には、第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bのゲート端子には3.3Vが印加され、第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bのゲート端子には、抵抗5と6の中間点に対応する3.3Vと5Vの中間の電圧である4.15Vが印加される。この場合は、第2の信号線対12a,12bが0Vになった時に第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート−ドレイン間に印加されるVGD=4.15Vが、第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bおよび第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bに印加される最大電圧となる。
一方、例えば第1の電圧レベルVDD1が0Vにパワーダウンし、第2の電圧レベルVDD2が5Vの場合には、第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bのゲート端子には0V、第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bのゲート端子には0Vと5Vの中間の電圧である2.5Vが印加される。この場合では、第2の信号線対12a,12bが0Vになったときには、第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート−ドレイン間にはVGD=2.5Vが印加され、第2の信号線対12a,12bが5Vになった場合には第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート−ドレイン間にはVGD=−2.5Vが印加されることになる。
従って、図1に示す本発明の実施形態1によると、第1の電圧レベルを3.3V、第2の電圧レベルが5Vとした場合に要求される、第1および第2の組の各N型MOSトランジスタのゲート−ドレイン間およびゲート−ソース間の耐圧は4.15Vにすることで充分となる。なお、ここでは説明を簡単にするために抵抗分圧を1/2としたが、抵抗分圧比を変えることで、該ゲート端子、即ち、ゲート−ドレイン間およびゲート−ソース間に印加される電圧を下げることが可能である。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る双方向レベルシフト回路について、図2を参照しながら説明する。図2は本発明の実施の形態2に係る双方向バスシステムに使用される双方向レベルシフト回路の回路構成を示す図である。図2に示す実施形態2に係る双方向レベルシフト回路では、図1に示す実施形態1の構成において、抵抗分圧回路7の第1の抵抗5と並列に接続されたスイッチ回路15を追加したことを特徴とする。
前記スイッチ回路15は、第1の電源端子1および第2の電源端子3にそれぞれ第1の電圧レベルVDD1および第2の電圧レベルVDD2が印加されているときには、スイッチ15を閉じ状態とすることで第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート端子に印加するゲート電圧VG2が第1の電圧レベルVDD1と等しくなるように制御し、第1の電圧レベルVDD1が0Vとなった場合には該スイッチ15を開状態とするようにスイッチ動作される。これにより、第1の電圧レベルVDD1が0Vとなった場合には、第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート端子に印加するゲート電圧VG2が第1の電圧レベルVDD1と第2の電圧レベルVDD2の中間の電圧レベルに切替えるように構成している。
これにより、例えば第1の電圧レベルVDD1が3.3V、第2の電圧レベルが5Vの場合には、スイッチ回路15が閉じているため、第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bおよび第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート端子には共にVDD1=3.3Vのゲート電圧が印加される。この場合には、第2の信号線対12a,12bが0Vになった時は第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート−ドレイン間に印加されるゲート−ドレイン間電圧電圧VGD=3.3Vが、第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bおよび第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bに印加される最大電圧となる。
一方、例えば第1の電圧レベルVDD1が0Vにパワーダウンし、第2の電圧レベルVDD2が5Vの場合には、スイッチ回路15が開状態となり第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bの各ゲート端子にはVG1=0Vのゲート電圧、第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート端子には抵抗分圧により0Vと5Vの中間の電圧であるVG2=2.5Vのゲート電圧が印加される。この場合は、第2の信号線対12a,12bが0Vになったときには、第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート−ドレイン間にはVGD=2.5Vが印加され、第2の信号線対12a,12bが5Vになったときには、第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bの各ゲート−ドレイン間にはVGD=−2.5Vが印加されることになる。
従って、図2に示す本発明の実施形態2によると、第1の電圧レベルを3.3V、第2の電圧レベルを5Vとした場合に要求される、第1および第2の組の各N型MOSトランジスタのゲート−ドレイン間およびゲート−ソース間の耐圧は3.3Vにすることで充分な耐圧となり、図1に示す実施形態1より更にトランジスタの耐圧を下げることが可能になる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る双方向レベルシフト回路について、図3を参照しながら説明する。図3は本発明の実施の形態3に係る双方向バスシステムに使用される双方向レベルシフト回路の回路構成を示す図である。図3に示す実施形態3に係る双方向レベルシフト回路では、図2に示すスイッチ回路15の具体的な回路構成を示すものである。図3に示すスイッチ回路は、N型MOSトランジスタ16およびP型MOSトランジスタ17を備えた構成である。P型MOSトランジスタ17は第1及び第2の抵抗5と6で構成される分圧回路7の中点(M1,M2)と第1の電源端子1との間に抵抗5と並列に接続されており、そのゲート端子はN型MOSトランジスタ16のドレインに接続されるとともに、抵抗18を介して分圧回路7の中点(M1,M2)にも接続されている。また、N型MOSトランジスタ16のゲート端子は第1の電源端子1に接続されるとともに、ソース端子は接地(GND)電位に接続されている。
上記構成の動作について説明すると、第1の電源端子1に電圧3.3Vが印加された場合には、N型MOSトランジスタ16はON状態になるため、P型MOSトランジスタ17のゲート電圧は接地(GND)電位となり、P型MOSトランジスタ17のゲート−ソース間電圧VGSにはスレッシュホールド電圧以上の電圧が印加され、P型MOSトランジスタ17はON状態になる。一方、第1の電源端子が0Vになった場合には、N型MOSトランジスタ16はOFF状態になるためP型MOSトランジスタ17をOFF状態にする。これにより、前述の図2に示す実施形態2で追加したスイッチ回路15が、第1の電源端子の電圧レベルに従ってスイッチ動作する具体的な構成を実現することができる。
なお、図3に示す回路構成において第1の電圧レベルVDD1を3.3Vとし、第2の電圧レベルVDD2を5Vとした場合には、スイッチ回路(15)を構成するN型MOSトランジスタ16およびP型MOSトランジスタ17のゲート−ソース間あるいはゲート−ドレイン間に3.3V以上の電圧は印加されない。従って、3.3Vの耐圧をもつMOS型トランジスタを用いて、3.3V電源が0Vにパワーダウンしても第2の電圧レベルの動作を妨げない双方向レベルシフト回路を実現することが可能である。
次に、前述の実施の形態1〜3において、第1及び第2の組の各N型MOSトランジスタがトリプルウェル構造を有することについて、図4を参照して説明する。図4は各N型MOSトランジスタのトリプルウェル構造を示す断面図である。即ち、前記ON/OFF制御用トランジスタは第1の信号線と第2の信号線の間に接続された電界効果トランジスタであり、該電界効果トランジスタは、P型基板上101にN型拡散層102を形成し、N型拡散層の中にPウェル拡散層103を形成し、Pウェル拡散層上に形成されたトリプルウェル構造のNチャンネルMOSトランジスタである。
具体的には、図1〜図3において、ON/OFF制御用トランジスタとして搭載された第1の組のN型MOSトランジスタ8a,8bおよび第2の組のN型MOSトランジスタ9a,9bは、各々のバックゲートが各ソース端子に電気的に接続された構成とする必要がある。従って、P型基板の半導体装置においては、図4に示すように、N型MOSトランジスタのPウェル層103とP型基板101との間にディープ(N型)ウェル層102を設けることにより、Pウエル層103がP型基板101から分離した。上記構成では、Pウエル層103内において、ゲート電極の一部とドレイン電極の直下に第1のN型格差層104と、ゲート電極の一部とソース電極の直下に第2のN型拡散層105と、バックゲート電極の直下にP型拡散層106を埋設している。また、トリプルウェル電極直下のディープ(N型)ウェル層102内に第3のN型拡散層107を埋設したトリプルウェル構造のN型MOSトランジスタとしている。
なお、本実施の形態1〜3では、第1及び第2の組の各ON/OFF制御用トランジスタとしてMOS型トランジスタを用いた回路を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図5に示すようなバイポーラ接合トランジスタ(BJT)であっても同様に動作する双方向レベルシフト回路を構成することができる。このようなイポーラ接合トランジスタの断面構造としては、P型基板またはP型拡散層501上のディープ(N型)ウェル層502内に形成したN型拡散層504をコレクタとし、Pウエル層503内に形成したP型拡散層505をベース、N型拡散層506をエミッタとするNPNトランジスタとして構成されるものである。
以上説明したように、本発明は、3Vから5Vの電源電圧レベルに変換するICバスの双方向レベルシフト回路、特にHDMIインターフェース規格では、ディスプレイ情報を送信側と受信側で双方向に通信する信号線であるDDC(DisplayData Channel)のように、高速のインターフェースを有する半導体装置に、5VレベルのICバス双方向レベルシフト回路を搭載する際に有用である。
本発明の実施の形態1に係る双方向レベルシフト回路の回路構成を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る双方向レベルシフト回路の回路構成を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る双方向レベルシフト回路の回路構成を示す図である。 トリプルウエル構造を有するNMOSトランジスタの断面図である。 トリプルウエル構造を有するNPNトランジスタの断面図である。 従来の双方向レベルシフト回路の回路構成を示す図である。
符号の説明
1 第1の電源端子
2 第1の電圧レベルで動作する第1の信号端子
3 第2の電源端子
4 第2の電圧レベルで動作する第2の信号端子
5,6,18 抵抗
7 抵抗分圧回路
8a,8b,9a,9b N型MOSトランジスタ
10 半導体装置
11a,11b 第1の信号線
12a,12b 第2の信号線
15 スイッチ回路
16 N型MOSトランジスタ
17 P型MOSトランジスタ

Claims (10)

  1. 複数の機器間で送信および受信を双方向に通信することが可能なバスシステムに使用される双方向レベルシフト回路において、
    第1の電圧レベルを使用して双方向に通信するための第1の信号線と、前記第1の電圧レベルより高電圧の第2の電圧レベルを使用して双方向に通信するための第2の信号線との間に接続された半導体装置を有し、
    前記半導体装置は、前記第1の信号線と前記第2の信号線との間に接続された複数のON/OFF制御用トランジスタを備え、前記複数のON/OFF制御用トランジスタの少なくとも1つはその制御端子が前記第1の電圧レベルを入力する第1の電源端子に接続されるとともに、それ以外の前記複数のON/OFF制御用トランジスタの少なくとも1つはその制御端子が前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの中間の電圧レベルに接続されたことを特徴とする双方向レベルシフト回路。
  2. 前記ON/OFF制御用トランジスタの制御端子が、電界効果トランジスタのゲート端子またはバイポーラ接合トランジスタのベース端子である請求項1に記載の双方向レベルシフト回路。
  3. 前記半導体装置は、更に、前記第1の電圧レベルが入力される第1の電源端子と前記第2の電圧レベルが入力される第2の電源端子との間に接続されたバイアス回路を備え、該バイアス回路により前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルの中間の電圧レベルを発生することを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の双方向レベルシフト回路。
  4. 前記バイアス回路が、前記第1の電源端子と前記第2の電源端子との間に接続された抵抗分圧回路で構成したことを特徴とする請求項3に記載の双方向レベルシフト回路。
  5. 前記バイアス回路は、前記第1の電源端子および前記第2の電源端子にそれぞれ電源電圧が印加されているときに、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルの中間の電圧レベルを前記第1の電圧レベルに切替えるスイッチ回路を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の双方向レベルシフト回路。
  6. 前記スイッチ回路が、前記抵抗分圧回路の抵抗分圧を切り替えるための、スイッチングトランジスタで構成されたことを特徴とする請求項5に記載の双方向レベルシフト回路。
  7. 前記スイッチ回路を構成する前記スイッチングトランジスタの制御端子が前記第1の電源端子に接続され、前記第1の電源端子に入力される第1の電圧レベルに基づいて前記スイッチ回路の切替え動作を制御することを特徴とする請求項6に記載の双方向レベルシフト回路。
  8. 前記ON/OFF制御用トランジスタは前記第1の信号線と前記第2の信号線の間に接続された電界効果トランジスタであり、該電界効果トランジスタは、P型基板上にN型拡散層を形成し、前記N型拡散層の中にPウェル拡散層を形成し、前記Pウェル拡散層上に形成されたトリプルウェル構造のNチャンネルMOSトランジスタであることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の双方向レベルシフト回路。
  9. 前記ON/OFF制御用トランジスタは前記第1の信号線と前記第2の信号線の間に接続されたバイポーラ接合トランジスタであり、該バイポーラ接合トランジスタは、P型基板またはP型拡散層上に形成したN型拡散層をコレクタとするNPNトランジスタであることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の双方向レベルシフト回路。
  10. 複数の機器間で送信および受信を双方向に通信することが可能なバスシステムにおいて、請求項1〜9に記載の双方向レベルシフト回路を使用したバスシステム。
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