JP2008224999A - 保護剤塗布装置の評価方法 - Google Patents

保護剤塗布装置の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成装置において、有機感光体の寿命を延ばし長期に亘って高画質を保持するため潤滑剤を感光体に供給する方法が行われている。潤滑剤の塗布状況を知るために、XPS分析を用いて、ステアリン酸亜鉛のような潤滑剤に含まれる亜鉛など特定成分のピーク波形を検出する方法が一般的であるが、潤滑剤が金属成分を含まない例えばパラフィンを保護剤として用いる場合には、この方法では塗布状況を知ることができない。
【解決手段】感光体にポリカーボネートを含む場合は、XPS分析におけるC1sスペクトルに関し、感光体単独のときカーボネート結合によって生ずるピーク波形の大きさ(グラフ上の面積)の、C1s全体の面積に対する比が、パラフィンで被覆されると小さくなっていくことを利用して被覆率を算出することができる。したがって、保護剤の塗布前と後の上記比を算出し両者の割合を求めることで塗布装置の良否を判定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、保護剤を感光体に塗布する複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、およびこれに用いるプロセスカートリッジの保護剤塗布量の評価において、保護剤塗布量の評価のために用いる保護剤塗布装置について良否を判定するための評価方法に関する。
電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、感光体に対して帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程を施すことにより画像形成が行われる。帯電工程で生成し感光体表面に残る放電生成物および転写工程後に感光体表面に残る残トナーまたはトナー成分はクリーニングプロセスを経て除去される。
一般に用いられるクリーニング方式として、安価で機構が簡単でクリーニング性に優れたゴムブレードが用いられる。しかし、ゴムブレードは感光体に押し当てて感光体表面の残留物を除去するため感光体表面とクリーニングブレード間の摩擦によるストレスが大きく、ゴムブレードの磨耗や特に有機感光体においては感光体表面層の磨耗が生じ、ゴムブレードおよび有機感光体の寿命を短くする。また、高画質化の要求に対して画像形成に用いられるトナーは小粒径のものになってきている。小粒径のトナーを用いた画像形成装置では、残トナーがクリーニングブレードをすり抜けていく割合が多くなり、特に、クリーニングブレードの寸法精度、組み付け精度が十分でなかったり、クリーニングブレードが部分的に震動した場合にトナーのすり抜けは激しくなってしまい高画質の画像形成を妨げていた。
そのため、有機感光体の寿命を延ばし長期に亘って高画質を保持するには、摩擦による部材の劣化を低減し、クリーニング性を向上させる必要がある。
この要求に対して、実際には潤滑剤を感光体に供給し、クリーニングブレードで潤滑剤の皮膜を形成する方法などが採用されている。感光体への潤滑剤の塗布により、感光体表面が潤滑剤によって保護されるため、クりーニングブレードと感光体の摩擦によって生じる感光体磨耗や感光体を帯電するときに生じる放電のエネルギーによる感光体の劣化が低減される。また、潤滑剤の塗布により、感光体表面の潤滑性が上がるためクリーニングブレードが部分的に震動する現象が低減され、すり抜けトナーの量が減少する。しかし、このような潤滑性や保護性は潤滑剤の塗布量が少なすぎると、感光体磨耗、AC帯電による感光体劣化、トナーすり抜けに充分な効果を発揮できないため、潤滑剤の塗布量を規定しておく必要があった。
潤滑剤塗布量の評価について、一般的に潤滑剤として用いられるステアリン酸亜鉛を用いた場合には、感光体表面に塗布されたステアリン酸亜鉛の量を、感光体表面のXPS(X-ray photoelectron spectroscopy)分析により検出される全元素に対する亜鉛元素の割合で評価する方法が用いられてきた(例えば、特許文献1、2 参照。)。
XPS分析法によるとサンプルの極表面のみの元素が検出される。
XPSではサンプル極表面の水素以外の元素全てを検出するから、XPSを用いてステアリン酸亜鉛が塗布された有機感光体表面を分析すると、ステアリン酸亜鉛の被覆率が増えるにつれて、有機感光体の持つ元素比率から、ステアリン酸亜鉛の持つ元素比率に近づき、ステアリン酸亜鉛の被覆率が100%になると元素比率はステアリン酸亜鉛の元素比率と理論的に一致し、検出される亜鉛量は飽和してしまう。すなわち、ステアリン酸亜鉛(C3670Zn)が感光体表面全体を全て覆っている場合、ステアリン酸亜鉛の分子中の水素以外の元素比より、XPSにより検出される全元素に対する、亜鉛元素の割合は理論上では2.44%となる。
しかし、用いられる潤滑剤によっては、このような評価方法を用いる事ができないものもある。すなわち、ステアリン酸亜鉛のような金属を含有する保護剤では、金属量を被覆率の指標とすることができるが、パラフィンのような金属を含有しない保護剤を用いた場合、XPS分析によって検出される保護剤ピークはCとOのピークのみのため、感光体に含まれる元素と分離できず、感光体上に塗布されている保護剤の量を評価することは難しかった。
特開2005−17469号公報 特開2005−249901号公報
ポリカーボネート樹脂を含有する感光体表面に保護剤塗布装置を用いて保護剤を塗布した後の感光体上の保護剤の存在状態を評価する方法において、保護剤にパラフィンのような金属を含有しない保護剤を用いた場合でも、感光体上に塗布されている保護剤の量を評価できるような分析方法を提供し、保護剤塗布装置の良否を判定する事を可能とする保護剤塗布装置の評価方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明では、ポリカーボネート樹脂を含有する感光体の表面に塗布された保護剤の存在状態を特定の指標を用いて表し、該保護剤を前記感光体に塗布する保護剤塗布装置の良否の評価を行う評価方法であって、前記感光体への前記保護剤の塗布前と、塗布後と、における感光体表面のXPS分析によるC1sスペクトルに関し、炭素の相異なる結合状態から生ずる波形を結合エネルギーに応じて波形分離することにより得られるピークについて、290.3〜294eVの範囲にピークトップを有するピークの面積の和(総面積)の前記C1sスペクトル全体の面積に対する割合の塗布前の値をA(%)とし、塗布後のそれをA(%)としたとき、AのAに対する割合(A/A×100)(%)を保護剤の存在状態の指標とし、該指標を用いて前記保護剤塗布装置の良否を判定することを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の保護剤塗布装置の評価方法において、前記保護剤は、該保護剤中の金属元素が0.1%以下であるものを用いることを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の保護剤塗布装置の評価方法において、前記保護剤は、パラフィンを50重量%以上含有しているものを用いることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の保護剤塗布装置の評価方法において、前記保護剤は、該保護剤をXPS分析したときに検出されるC1sスペクトルについて、炭素の相異なる結合状態から生ずる波形を結合エネルギーに応じて波形分離することにより得られるピークについて、290.3〜294eVの範囲にピークトップを有するピークの面積の和(総面積)が前記C1sスペクトル全体の面積に対して1%以下となるような保護剤を用いることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の保護剤塗布装置の評価方法において、前記保護剤の塗布時間が所定時間以内で前記割合(A/A×100)(%)が所定の閾値以下になったときに、前記保護剤塗布装置を合格と判定することを特徴とする。
本発明によれば、保護剤にパラフィンのような金属を含有しない保護剤を用いた場合でも、感光体上に塗布されている保護剤の量を評価できるような分析方法を提供することができる。
本発明者らは、保護剤にパラフィンのような金属を含有しない保護剤を用いた場合でも感光体上に塗布されている保護剤の量を把握できるような指標を得るため、保護剤中に含まれる成分ではなく、感光体のみに含まれる成分を追跡することによって、保護剤の量を把握できないか検討を行った。即ち、感光体にのみ含まれる成分を表す指標の値が保護剤を塗布することにより減少していけば保護剤が感光体を被覆していることを意味する。そこで、感光体のみに含まれる成分の追跡に適した分析方法について詳細に検討した結果、ポリカーボネート樹脂を含む感光体は、保護剤を塗らずにXPS分析し、検出されるC1sスペクトルについて、炭素の相異なる結合状態の波形分離をした時、290.3〜294eVの範囲にピークトップを有するピークが分離されるが、充分な量の保護剤を塗布した後のポリカーボネート樹脂を含む感光体をXPS分析すると、290.3〜294eVの範囲に存在したピークが消失する、または、290.3〜294eVの範囲にピークトップを有するピークの総面積の、C1sスペクトル全体の面積に対する存在割合が、保護剤塗布前の感光体をXPS分析した場合の存在割合よりも非常に小さくなることを見出し本発明に到った。
ここで、ピークとは、ガウス関数またはローレンツ関数で表される曲線を示し、ピークトップとは、その曲線の頂点を示す、関数としては、ガウス関数およびローレンツ関数に限らず、ガウス関数とローレンツ関数の複合関数等、波形分離に適した関数を適宜用いる。
290.3〜294eVの範囲で得られるピークはポリカーボネート樹脂中のカーボネート結合によるピークおよび感光体中のCTM(電荷輸送材料)あるいはポリカーボネート樹脂中のベンゼン環のπ−π遷移に起因して出現するピークであるが、この290.3〜294eVの範囲で得られるピークの減少または消失は、感光体にパラフィン等の保護剤を塗布することで、感光体表面が保護剤で覆われ、感光体の露出部分が減少することによって起こると考えられる。したがって、感光体の露出度合いを290.3〜294eVの範囲にピークトップを有する波形の面積の、C1sスペクトル全体の波形面積に対する面積比率の減少度合いで判断することができる。このような評価方法を用いた場合、保護剤中に金属を含まなくても感光体の露出度合いを判断することができるようになるため、保護剤の種類の制限をより受けない評価方法と言える。
本発明に用いる保護剤は、金属元素が含まれているものを用いてもよいが、保護剤中に金属元素を含んでいる場合は、XPS分析によって検出される金属由来のピーク強度を保護剤塗布前後で比較した方が、C1sスペクトルの分離を行って290.3〜294eVの範囲で得られるピークを追跡するよりも簡単なため、また、金属種を含有する保護剤を用いた場合は、XPS分析以外にも、IR、ICP等の分析により検出される金属種由来のピークを追跡することも可能であり、より簡単なため、C1sスペクトルの分離を行って290.3〜294eVの範囲で得られるピークを追跡する本発明における評価方法を用いる必要はない。しかし、保護剤中に金属が含有されないものに関しては本発明を用いることが非常に効果的である。
したがって、本発明に用いる保護剤中の金属元素は、0.1%以下、好ましくは0.05%以下であることが好ましい。
本発明に用いる保護剤は、保護剤中にパラフィンを50重量%以上、好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上含有しているのがよい。保護剤中のパラフィン含有率が50重量%以下の場合、保護剤による感光体の保護効果が充分に発揮されないため好ましくない。
パラフィンとしてはノルマルパラフィン、イソパラフィンおよびシクロパラフィンが、付加反応が生じ難く化学的に安定であり、実使用の大気中で酸化反応を生じにくいため、経時安定性の面で好ましく用いられる。
保護剤には、パラフィンの他に環状オレフィン・コポリマー(COC)および、または両親媒性の有機化合物を含有させてもよい。
両親媒性の有機化合物は、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤やこれらの複合物等に類別される。
該非イオン系界面活性剤は、化学式(1)のアルキルカルボン酸と多価アルコール類とのエステル化物であることが好ましい。
CnH2n+1COOH 化学式(1)
ただし、式中のnは15〜35の整数を示す。
化学式(1)のアルキルカルボン酸として直鎖アルキルカルボン酸を用いることにより、両親媒性の有機化合物が吸着した像担持体表面で、両親媒性の有機化合物の疎水性部分が配列しやすくなり、担持体表面への吸着密度が特に高くなるため、好ましい様態である。
1分子中のアルキルカルボン酸エステルは疎水性を示し、その数が多い方が気中放電により発生した解離性物質が像担持体表面に吸着するのを防ぎ、かつ帯電領域での像担持体表面への電気的ストレスを小さくするためには有効である。しかしながら、アルキルカルボン酸エステルの占める割合が多くなりすぎると、親水性を示す多価アルコール類の部分が覆い隠されてしまい、像担持体の表面状態によっては十分な吸着性能が発現しないことがある。
よって、両親媒性の有機化合物の1分子当りの平均エステル結合数は、1から3個であることが好ましい。
これら両親媒性の有機化合物の1分子当りの平均エステル結合数は、異なるエステル結合数を持つ複数の両親媒性の有機化合物から1種以上を選択し、混合して調整することもできる。
両親媒性の有機化合物としては、前述のように陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
陰イオン系界面活性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、リン酸アルキル塩、長鎖脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等の、疎水性部位の末端に陰イオン(アニオン)を有し、これと、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属イオン、アルミニウム、亜鉛等の金属イオン、アンモニウムイオン等が結合した化合物が挙げられる。
陽イオン系界面活性剤の例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩等の、疎水性部位の末端に陽イオン(カチオン)を有し、これと、塩素、フッ素、臭素等や、リン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、チオ硫酸イオン、炭酸イオン、水酸イオン等が結合した化合物が挙げられる。
両イオン系界面活性剤の例としては、ジメチルアルキルアミンオキシド、N−アルキルベタイン、イミダゾリン誘導体、アルキルアミノ酸等が挙げられる。
非イオン系界面活性剤の例としては、長鎖アルキルアルコール、アルキルポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルポリグルコキシド、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等の、アルコール化合物、エーテル化合物、アミド化合物等が挙げられる。また、ラウリン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等の長鎖アルキルカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ヘキシトール等の多価アルコールやこれらの部分無水物とのエステル化合物も好ましい形態として挙げられる。
エステル化合物のより具体的な例としては、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、モノパルチミン酸グリセリル、ジラウリン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、ジパルチミン酸グリセリル、トリパルチミン酸グリセリル、ジミリスチン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、パルチミン酸ステアリン酸グリセリル、モノアラキジン酸グリセリル、ジアラキジン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、ステアリン酸ベヘン酸グリセリル、セロチン酸ステアリン酸グリセリル、モノモンタン酸グリセリル、モノメリシン酸グリセリル等のアルキルカルボン酸グリセリルやこの置換物、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノパルチミン酸ソルビタン、ジパルチミン酸ソルビタン、トリパルチミン酸ソルビタン、ジミリスチン酸ソルビタン、トリミリスチン酸ソルビタン、パルチミン酸ステアリン酸ソルビタン、モノアラキジン酸ソルビタン、ジアラキジン酸ソルビタン、モノベヘン酸ソルビタン、ステアリン酸ベヘン酸ソルビタン、セロチン酸ステアリン酸ソルビタン、モノモンタン酸ソルビタン、モノメリシン酸ソルビタン等のアルキルカルボン酸ソルビタンやこの置換物等が挙げられるが、これに限るものではない。
また、これらの両親媒性有機化合物は単一の種類を用いても良いし、複数種類を併用しても良い。
本発明に用いる保護剤は、保護剤をXPS分析した時に検出されるC1sスペクトルについて、炭素の相異なる結合状態の波形分離により290.3〜294eVの範囲にピークトップを有する波形の面積がC1sスペクトル全体の波形面積に対して1%以下であることが好ましい。
すなわち、保護剤をXPS分析した時に、290.3〜294eVの範囲にピークトップを有する波形の面積がC1sスペクトル全体の波形面積に対して1%以上である場合、保護剤が感光体を完全に被覆しても、290.3〜294eVの範囲でピークが出現してしまうため、用いる保護剤および保護剤塗布装置によって、保護剤塗布装置の良否を判断するための閾値を適宜引き上げて評価を行う必要があり、保護剤をXPS分析した際にピークトップが290.3〜294eVの範囲のピークトップが出現することは、評価にあたっては問題ないが、290.3〜294eVの範囲にピークが無い方が解析をしやすいため、保護剤中にはピークトップが290.3〜294eVの範囲で検出されるピークがない、または、極微量であることが望ましい。特に、保護剤をXPS分析した時に検出されるC1sスペクトルについて、炭素の相異なる結合状態の波形分離により290.3〜294eVの範囲にピークトップを有する波形の面積の、C1sスペクトル全体の波形面積に対する割合が、感光体での値A(%)と近い値であると、保護剤の塗布前後でA(%)の値がほとんど変化しないため、本発明の評価方法に用いる保護剤としては好ましくない。また、290.3〜294eVの範囲ではCF2およびCF3に由来するピークが出現するため、これらを含む保護剤を用いる場合は、これらの結合由来のピークを考慮して評価を行う必要がある。
本発明に用いる保護剤塗布装置の評価方法は該保護剤の塗布時間が一定時間以内で
(A/A×100)(%)
が所定の閾値以下となったときに、保護剤塗布装置を合格とする。
次に、本発明において好適に用いられる感光体について説明する。
本発明の画像形成装置に用いる感光体は、導電性支持体の上に感光層が設けられている。感光層の構成は電荷発生材と電荷輸送材を混在させた単層型、あるいは電荷発生層の上に電荷輸送層を設けた順層型、あるいは電荷輸送層の上に電荷発生層を設けた逆層型がある。また、感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため、感光層の上に保護層を設けることもできる。感光層と導電性支持体の間には下引き層が設けられていてもよい。また各層には必要により可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
感光体の導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法でドラム状に素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。ドラム状の支持体としては、直径が20〜150mm、好ましくは、24〜100mm、さらに好ましくは28〜70mmのものを用いることができる。ドラム状の支持体の直径が20mm以下では、ドラム周辺に帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置することが物理的に難しく、ドラム状の支持体の直径が150mm以上では画像形成装置が大きくなってしまい好ましくない。特に、画像形成装置がタンデム型の場合には、複数の感光体を搭載する必要があるため、直径は70mm以下、好ましくは60mm以下であることが好ましい。また、公知のエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
本発明の画像形成装置に用いる感光体の下引層としては樹脂、あるいは白色顔料と樹脂を主成分としたもの、および導電性基体表面を化学的あるいは電気化学的に酸化させた酸化金属膜等が例示できるが、白色顔料と樹脂を主成分とするものが好ましい。白色顔料としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、中でも導電性基体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンを含有させることが最も好ましい。下引層に用いる樹脂としてはポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂、アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂、これらの中の一種あるいは多種の混合物を例示することができる。
本発明の画像形成装置に用いる感光体の電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキスアゾ顔料等のアゾ顔料、トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウム系染料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料および染料や、セレン、セレン−ヒ素、セレン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファスシリコン等の無機材料を使用することができ、電荷発生物質は一種あるいは多種混合して使用することができる。下引層は、一層であっても、複数の層で構成しても良い。
本発明の画像形成装置に用いる感光体の電荷輸送物質としては、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール誘導体、テトラゾール誘導体、メタロセン誘導体、フェノチアジン誘導体、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチリルヒドラゾン化合物、エナミン化合物、ブタジエン化合物、ジスチリル化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物、イミダゾール化合物、トリフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリフェニルメタン誘導体等の一種あるいは多種を混合して使用することができる。
上記電荷発生層、電荷輸送層の感光層を形成するのに使用する結着樹脂としては、電気絶縁性であり、それ自体公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂および光導電性樹脂等を使用することができ、適当な結着樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の光導電性樹脂など一種の結着樹脂あるいは多種と結着樹脂の混合物を挙げることができるが、特にこれらのものに限定されるものではない。
酸化防止剤としては、例えば以下のものが使用される。
<モノフェノール系化合物>
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3−t−ブチル−4−ヒドロキシニソールなど。
<ビスフェノール系化合物>
2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)など。
<高分子フェノール系化合物>
1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、トコフェノール類など。
<パラフェニレンジアミン類>
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−tーブチル−p−フェニレンジアミンなど。
<ハイドロキノン類>
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
<有機硫黄化合物類>
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
<有機燐化合物類>
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどの一般的な樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
電荷輸送層中にレベリング剤を添加してもかまわない。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、測鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して、0〜1重量部が適当である。
表面層は前述のように、感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため設けられる。表面層としては、感光層よりも機械的強度の高い高分子、高分子に無機フィラーを分散させたものが例示できる。表面層に用いる高分子は、熱可塑性高分子、熱硬化性高分子、何れの高分子であっても良いが、熱硬化性高分子は機械的強度が高く、クリーニングブレードとの摩擦による磨耗を抑える能力が極めて高いためたいへん好ましい。表面層は薄い膜厚であれば、電荷輸送能力を有していなくても支障はないが、電荷輸送能力を有しない表面層を厚く形成すると、感光体の感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇を引き起こしやすいため、表面層中に前述の電荷輸送物質を含有させたり、保護層に用いる高分子として電荷輸送能力を有するものを用いることが好ましい。感光層と表面層との機械的強度は一般に大きく異なるため、クリーニングブレードとの摩擦により保護層が磨耗し、消失すると、すぐに感光層は磨耗していってしまうため、表面層を設ける場合には、表面層は十分な膜厚とすることが重要であり、0.01〜12μm、好ましくは1〜10μm、さらに好ましくは2〜8μmとすることが好ましい。表面層の膜厚が0.1μm以下では、薄すぎてクリーニングブレードとの摩擦により部分的に消失しやすくなり、消失した部分から感光層の磨耗が進んでしまうため好ましくない。表面層の膜厚が12μm以上では、感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇が生じやすく、特に電荷輸送能力を有する高分子を用いる場合には、電荷輸送能力を有する高分子のコストが高くなってしまうため好ましくない。
表面層に用いる高分子としては、画像形成時の書き込み光に対して透明で、絶縁性、機械的強度、接着性に優れたポリカーボネートを用いるが、この他に、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂を含有してもよい。これらの高分子は熱可塑性高分子であっても良いが、高分子の機械的強度を高めるため、多官能のアクリロイル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基等を持つ架橋剤により架橋し、熱硬化性高分子とすることで、表面層の機械的強度は増大し、クリーニングブレードとの摩擦による磨耗を大幅に減少させることができる。
表面層中には表面層の機械的強度を高めるために金属、または金属酸化物の微粒子を分散させることができる。金属酸化物としては酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、TiO、TiN、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アンチモン等が挙げられる。その他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、およびこれらの樹脂に無機材料を分散したもの等を添加することができる。
図1は本発明で評価する塗布装置の一例を示す図である。
同図において符号100は塗布装置、101は有機感光体、102は保護剤、103は塗布ブラシ、104はブレードをそれぞれ示す。
塗布装置100はブレード104、塗布ブラシ103および保護剤102が塗布装置に装着されており、ブレード104および有機感光体1は図示しないギアによって所定の速さで回転しており、塗布ブラシ103は、棒状に形成された固形の保護剤(保護剤バー)102と接触して保護剤をかきとり、続いて、塗布ブラシ103の回転によってかきとられた保護剤が感光体101表面に供給され、保護剤が供給された感光体101は、感光体101の回転によりブレード104を通過し、供給された保護剤がブレード104によって引き伸ばされ保護剤が塗布される機構を持つ装置である。
これより、実施例において本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
直径30mmのアルミニウムドラム(導電性支持体)上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層を、その順に塗布して後、乾燥し、3.6μmの下引き層、約0.14μmの電荷発生層、23μmの電荷輸送層、約3.5μmの保護層からなる感光体101を5本(感光体1〜5)作製した。このとき、保護層の塗工はスプレー法により、それ以外は浸漬塗工法により行った。保護層には、電荷輸送層に、平均粒径0.18μmのアルミナを23.8重量%添加した処方のものを用いた。
図2は感光体のXPS分析によるC1sスペクトルを示す図である。
保護剤を塗布する前の感光体No.1のXPS(AXIS/ULTRA、島津/KRATOS、X線源:Mono Al、分析領域:700×300μm)分析を行い、図2のようなC1sスペクトルを得た。図2のスペクトルについて、炭素の相異なる結合状態の波形分離により290.3〜294eVの範囲(同図における矢印範囲)にピークトップを有するピークの総面積を算出し、その面積がC1sスペクトル全体の波形面積に対する割合(A)を求めると6.9%であった。ここで、290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲で検出されるピークは、図2のようにカーボネート結合由来のピーク(図中斜線部)およびπ−π遷移に起因するピーク(図中斜線部左側に隣接した部分)に分離され、このπ−π遷移に起因するピークは、複数のピークが重なり合って存在している。面積を算出する際、これらのピークを分離する手間は大きく、時間がかかってしまうため、290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲に見られるピークについて波形分離せずに一塊の面積として算出したが、290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲に見られるピークが290.3eV(ピークトップ)以下、および294eV(ピークトップ)以上のピークの裾と重なる場合は、それぞれのピークを分離してから面積を算出する必要がある。
感光体No.1と同様にして、保護剤を塗布する前の感光体No.2、3、4、5についてXPS分析を行ったところ、C1sスペクトルについて、ピークトップが290.3〜294eVの範囲で検出されるピークの面積の、C1sスペクトル全体の波形面積に対する面積比率(A)はそれぞれ、7.0%、6.8%、7.4%、6.4%であった。
この際も、290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲に見られるピークが290.3eV(ピークトップ)以下、および294eV(ピークトップ)以上のピークの裾と重なっていなかったため、面積算出は290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲に見られる波形を一塊の面積として算出した。
使用する保護剤バーの製造は、以下のように行った。
(保護剤バーNo.1の製造方法)
FT115(日本精蝋製 合成ワックス)を95重量部、TOPAS-TM(チコナ社製)を10重量部、蓋付きのガラス製容器に入れ、160〜250℃に温度制御したホットスターラーにより、攪拌しつつ溶融した。
予め115℃に加熱した内寸法12mm×8mm×350mmのアルミニウム製の金型を満たすように、攪拌溶融した該保護剤を流し込み、木製の台の上で88℃まで放冷後、アルミ製の台の上で40℃まで冷却し、固形物を型から外し、反り防止のため重りを乗せ室温まで冷却した。
冷却後、長手方向の両端を切断し、底面を切削して7mm×8mm×310mmの保護剤バーNo.1を作成した。保護剤バーの底面に両面テープを貼り付け金属製支持体に固定した。
(保護剤バーNo.2の製造方法)
FT115(日本精蝋製 合成ワックス)を55重量部、トリステアリン酸ソルビタン(HLB:1.5)を25重量部、ノルマルパラフィン(平均分子量640)を20重量部、蓋付きのガラス製容器に入れ、180℃に温度制御したホットスターラーにより、攪拌しつつ溶融した。
予め115℃に加熱した内寸法12mm×8mm×350mmのアルミニウム製の金型を満たすように、攪拌溶融した該保護剤を流し込み、木製の台の上で90℃まで放冷後、アルミ製の台の上で40℃まで冷却し、固形物を型から外し、反り防止のため重りを乗せ室温まで冷却した。
冷却後、長手方向の両端を切断し、底面を切削して7mm×8mm×310mmの保護剤バーNo.2を作成した。保護剤バーの底面に両面テープを貼り付け金属製支持体に固定した。
次に、保護剤塗布装置を用いて保護剤の塗布を行った。
本実施例における保護剤塗布装置の評価方法においては、所定の閾値として50%を設定し、該保護剤を10分間塗布した時の(A/A×100)(%)が閾値50%以下となったときに、保護剤塗布装置を合格とする。前述のようにAは、感光体表面をXPS分析した時に検出されるC1sスペクトルについて、異なる結合状態の炭素の波形分離により290.3〜294eVの範囲で分離されたピーク面積のC1s全体のピーク面積に対する面積比率を示し、Aは保護剤塗布前、Aは保護剤塗布後の面積比率である。
感光体No.1、塗布ブラシNo.2(10d、50K)およびウレタンブレード4を図1のように、保護剤塗布装置に装着し、保護剤バーNo.1を5Nのバネ圧で塗布ブラシに押し付け、10分間感光体への保護剤塗布を行った。感光体および塗布ブラシの線速度はそれぞれ125mm/s、146mm/sでおこなった。(保護剤塗布装置条件1)
保護剤塗布後の感光体についてXPS分析を行った結果、分析によって得られたC1sスペクトルについて290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲で検出されるピークの総面積のC1sスペクトル全体の面積に対する比率(A)は2.4%であった。従って、保護剤塗布前のA(6.9%)に対する、保護剤塗布後のAの割合(A/A×100)(%)は35%であり、保護剤塗布装置条件1の保護剤塗布装置は合格であった。
感光体No.2、塗布ブラシNo.3(20d、50K)およびウレタンブレード4を図1のように、保護剤塗布装置に装着し、保護剤バーNo.2を3Nのバネ圧で塗布ブラシに押し付け、10分間感光体への保護剤塗布を行った。感光体および塗布ブラシの線速度はそれぞれ125mm/s、146mm/sでおこなった。(保護剤塗布装置条件2)
保護剤塗布後の感光体についてXPS分析を行った結果、分析によって得られたC1sスペクトルについて290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲で検出されるピークの総面積のC1sスペクトル全体の面積に対する比率(A)は3.0%であった。従って、保護剤塗布前のA(7.0%)に対する、保護剤塗布後のAの割合(A/A×100)(%)は43%であり、保護剤塗布装置条件2の保護剤塗布装置は合格であった。
感光体No.3、塗布ブラシNo.1(10d、30K)およびウレタンブレード4を図1のように、保護剤塗布装置に装着し、保護剤バーNo.1を4Nのバネ圧で塗布ブラシに押し付け、10分間感光体への保護剤塗布を行った。感光体および塗布ブラシの線速度はそれぞれ125mm/s、146mm/sでおこなった。(保護剤塗布装置条件3)
保護剤塗布後の感光体についてXPS分析を行った結果、分析によって得られたC1sスペクトルについて290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲で検出されるピークの総面積のC1sスペクトル全体の面積に対する比率(A)は6.1%であった。従って、保護剤塗布前のA(6.8%)に対する、保護剤塗布後のAの割合(A/A×100)(%)は89%であり、保護剤塗布装置条件3の保護剤塗布装置は不合格であった。
感光体No.4、塗布ブラシNo.2(10d、50K)とウレタンブレード4を図1のように、保護剤塗布装置に装着し、保護剤バーNo.2を4.8Nのバネ圧で塗布ブラシに押し付け、10分間感光体への保護剤塗布を行った。感光体および塗布ブラシの線速度はそれぞれ125mm/s、146mm/sでおこなった。(保護剤塗布装置条件4)
保護剤塗布後の感光体についてXPS分析を行った結果、分析によって得られたC1sスペクトルについて290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲で検出されるピークの総面積のC1sスペクトル全体の面積に対する比率(A)は1.1%であった。従って、保護剤塗布前のA(7.4%)に対する、保護剤塗布後のAの割合(A/A×100)(%)は15%であり、保護剤塗布装置条件4の保護剤塗布装置は合格であった。
感光体No.5、塗布ブラシNo.3(20d、50K)とウレタンブレード4を図1のように、保護剤塗布装置に装着し、保護剤バーNo.1を4.8Nのバネ圧で塗布ブラシに押し付け、10分間感光体への保護剤塗布を行った。感光体および塗布ブラシの線速度はそれぞれ125mm/s、146mm/sでおこなった。(保護剤塗布装置条件5)
保護剤塗布後の感光体についてXPS分析を行った結果、分析によって得られたC1sスペクトルについて290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲で検出されるピークの総面積のC1sスペクトル全体の面積に対する比率(A)は5.1%であった。従って、保護剤塗布前のA(6.4%)に対する、保護剤塗布後のAの割合(A/A×100)(%)は79%であり、保護剤塗布装置条件5の保護剤塗布装置は不合格であった。
ここで、実施例1〜5で保護剤塗布後の感光体のXPS分析によって得られたC1sスペクトルにおいても、290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲に見られるピークが290.3eV(ピークトップ)以下、および294eV(ピークトップ)以上のピークの裾と重なっていなかったため、面積算出は290.3〜294eV(ピークトップ)の範囲に見られる波形を一塊の面積として算出した。
IPSiO CX400(タンデム型カラー画像形成装置、リコー製)のブラックおよびシアンの感光体ユニットにおいて、それぞれ実施例1および3で用いた感光体No.1およびNo.3を組み込み、感光体の真上に帯電ローラを配置し、実施例1および3と同じスプリングでそれぞれ帯電ローラを感光体に押し付け、感光体の線速を125mm/秒とし、感光体と帯電ローラの間に、−600Vの直流電圧に周波数1450Hz、振幅1100Vの交流電圧を重畳印加して評価を行った。ブラック感光体ユニットは保護剤塗布装置条件1と同じ条件になるよう塗布ブラシNo.2およびウレタンブレード4をセットし、シアン感光体ユニットは保護剤塗布装置条件3と同じ条件になるよう塗布ブラシNo.1およびウレタンブレード4をセットした。
図3は実験に用いた画像パターンを示す図である。
同図において画像は、ブラックを含む4色について、1by1のハーフトーンを形成したパターンを順に並べて2回繰り返したパターンになっている。
ブラックおよびシアンユニットについて、図3のようなA4サイズ紙の1by1のハーフトーン画像を5枚ずつ出力して評価したところ、ブラックおよびシアンユニットから出力された画像は高画質画像であった。
続いて、上記のブラックおよびシアンユニットを用いて、図3のようなA4サイズ紙の1by1のハーフトーン画像を5枚ずつ計70000枚出力したところ、ブラックユニットから出力された画像は高画質画像であり、シアンユニットから出力された画像には白スジが見られた。
本発明で評価する塗布装置の一例を示す図である。 感光体のXPS分析によるC1sスペクトルを示す図である。図である。 実験に用いた画像パターンを示す図である。
符号の説明
100 塗布装置
101 有機感光体
102 保護剤
103 塗布ブラシ
104 ブレード

Claims (5)

  1. ポリカーボネート樹脂を含有する感光体の表面に塗布された保護剤の存在状態を特定の指標を用いて表し、該保護剤を前記感光体に塗布する保護剤塗布装置の良否の評価を行う評価方法であって、前記感光体への前記保護剤の塗布前と、塗布後と、における感光体表面のXPS分析によるC1sスペクトルに関し、炭素の相異なる結合状態から生ずる波形を結合エネルギーに応じて波形分離することにより得られるピークについて、290.3〜294eVの範囲にピークトップを有するピークの面積の和(総面積)の前記C1sスペクトル全体の面積に対する割合の塗布前の値をA(%)とし、塗布後のそれをA(%)としたとき、AのAに対する割合(A/A×100)(%)を保護剤の存在状態の指標とし、該指標を用いて前記保護剤塗布装置の良否を判定することを特徴とする保護剤塗布装置の評価方法。
  2. 請求項1に記載の保護剤塗布装置の評価方法において、前記保護剤は、該保護剤中の金属元素が0.1%以下であるものを用いることを特徴とする保護剤塗布装置の評価方法。
  3. 請求項1または2に記載の保護剤塗布装置の評価方法において、前記保護剤は、パラフィンを50重量%以上含有しているものを用いることを特徴とする保護剤塗布装置の評価方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の保護剤塗布装置の評価方法において、前記保護剤は、該保護剤をXPS分析したときに検出されるC1sスペクトルについて、炭素の相異なる結合状態から生ずる波形を結合エネルギーに応じて波形分離することにより得られるピークについて、290.3〜294eVの範囲にピークトップを有するピークの面積の和(総面積)が前記C1sスペクトル全体の面積に対して1%以下となるような保護剤を用いることを特徴とする保護剤塗布装置の評価方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の保護剤塗布装置の評価方法において、前記保護剤の塗布時間が所定時間以内で前記割合(A/A×100)(%)が所定の閾値以下になったときに、前記保護剤塗布装置を合格と判定することを特徴とする保護剤塗布装置の評価方法。
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