JP2008223513A - 電動式のスラストピストンポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】当該ポンプ装置のシリンダ軸方向長さの短縮によるコンパクト化と、電気モータの高出力トルク化に伴う当該ポンプ装置の高出力化を実現すること。
【解決手段】スラストピストンポンプ装置PMは、電気モータ10にて駆動可能で、ポンプハウジング20と、ポンプハウジング20内に組付けた往復動ピストン30と、往復動ピストン30とロータ13間に設けた運動変換機構40を備えている。電気モータ10では、ステータ(マグネット12)内に筒状のロータ13が配置され、ロータ13内にポンプハウジング20のシリンダ部21Aが同軸的に収容されている。往復動ピストン30は、ポンプハウジング20のシリンダ部21A内にシリンダ軸方向にて往復動可能に組付けられている。運動変換機構40は、電気モータ10におけるロータ13のポンプハウジング20および往復動ピストン30に対する相対的な回転運動を往復動ピストン30の往復運動に変換させる。
【選択図】 図1
【解決手段】スラストピストンポンプ装置PMは、電気モータ10にて駆動可能で、ポンプハウジング20と、ポンプハウジング20内に組付けた往復動ピストン30と、往復動ピストン30とロータ13間に設けた運動変換機構40を備えている。電気モータ10では、ステータ(マグネット12)内に筒状のロータ13が配置され、ロータ13内にポンプハウジング20のシリンダ部21Aが同軸的に収容されている。往復動ピストン30は、ポンプハウジング20のシリンダ部21A内にシリンダ軸方向にて往復動可能に組付けられている。運動変換機構40は、電気モータ10におけるロータ13のポンプハウジング20および往復動ピストン30に対する相対的な回転運動を往復動ピストン30の往復運動に変換させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、スラストピストンポンプ装置、特に、電気モータによる回転運動がピストン(スラストピストン)の往復運動に変換され、このピストンの往復運動によってポンプ作動が得られるように構成されている電動式のスラストピストンポンプ装置に関する。
この種のスラストピストンポンプ装置は、例えば、下記特許文献1に示されている。この特許文献1に示されているスラストピストンポンプ装置では、ピストンがシリンダ内にシリンダ軸方向にて往復動可能かつ回転可能に組付けられている。また、ピストンは、電気モータによって駆動されるように構成されていて、電気モータによって回転駆動される回転軸がピストンに回転伝達は行うが軸方向移動を可能にした状態で挿通されている。
特開平8−144948号公報
上記した特許文献1に記載されているスラストピストンポンプ装置では、ピストンと電気モータがシリンダ軸方向にて直列に配置されているため、シリンダ軸方向に長い構成であり、シリンダ軸方向でのコンパクト化が一つの課題である。また、このスラストピストンポンプ装置では、電気モータの出力トルクを大きくすることで、ポンプ容積に対し高出力のポンプ装置を実現することが可能であるが、この場合には、電気モータの外径がアップして、当該ポンプが径方向にも大きくなってしまい、大きな配置スペースが必要となる。
本発明は、上記した課題に対処すべくなされたものであり、電気モータのステータ内に筒状のロータが配置され、このロータ内にポンプハウジングのシリンダ部が同軸的に収容され、このシリンダ部内にシリンダ軸方向にて往復動可能な往復動ピストンが組付けられていて、この往復動ピストンと前記ロータ間に、前記ロータの回転運動を前記往復動ピストンの往復運動に変換する運動変換機構が設けられている電動式のスラストピストンポンプ装置に特徴がある。
このスラストピストンポンプ装置では、電気モータのロータを筒状とし、このロータ内にポンプハウジングのシリンダ部(内部には、往復動ピストンがシリンダ軸方向にて往復動可能に組付けられている)が同軸的に収容されるように構成したため、電気モータのロータとポンプハウジングのシリンダ部と往復動ピストンを同心的に配置できて、当該ポンプ装置をシリンダ軸方向にて短い構成とすることが可能である。
また、このスラストピストンポンプ装置では、電気モータのロータ内にポンプハウジングのシリンダ部と往復動ピストンが同心的に配置されることで、電気モータのロータ外径が必然的にアップして、電気モータの高出力トルク化が必然的に図られる。したがって、本発明では、当該ポンプ装置のシリンダ軸方向長さの短縮によるコンパクト化と、電気モータの高出力トルク化に伴う当該ポンプ装置の高出力化を実現することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記運動変換機構は、前記ロータと一体的に回転し内周にカム溝を有するカムと、前記往復動ピストンに組付けられて前記カム溝に係合し前記往復動ピストンと一体的にシリンダ軸方向に移動するカムフォロアを備えたカム機構であることも可能である。また、本発明の実施に際して、前記ポンプハウジングが前記電気モータのモータハウジングを一側にて閉塞するフランジ部を有していて、このフランジ部の他側に、前記往復動ピストンの往復運動によって吐出される流体を蓄圧するアキュムレータが組付けられていることも可能である。この場合には、低コスト化とコンパクト化を図ることが可能である。
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1および図2は本発明による電動式のスラストピストンポンプ装置PMを示していて、このポンプ装置PMは電気モータ10にて駆動可能であり、アキュムレータACCが一体的に組付けられていて、ポンプ装置PMから吐出される圧力流体(圧油)がアキュムレータACC内に蓄圧されるように構成されている。
また、ポンプ装置PMは、ポンプハウジング20と、このポンプハウジング20内に組付けた往復動ピストン30と、電気モータ10におけるロータ13のポンプハウジング20および往復動ピストン30に対する相対的な回転運動を往復動ピストン30の往復運動に変換させる運動変換機構40としてのカム部材41と一対のカムフォロア42を備えている。また、ポンプ装置PMは、吸入通路Piおよび吐出通路Poを備えている。
電気モータ10は、図1に示したように、有底筒状のモータハウジング11と、このモータハウジング11内に設けたステータとしてのマグネット12と、このマグネット12内に同心的に配置された筒状のロータ13と、このロータ13の円筒部材13a上に組付けたコイル13bに通電するためのブラシ14等を備えていて、その作動は電気制御装置ECUにより制御されるように構成されている。なお、電気モータ10の構造は、上記した構造に限定されるものではなく、種々なものを採用することが可能である。
ロータ13の円筒部材13aは、ポンプハウジング20の円筒部外周に同軸的に配置され、一対の軸受15,16と一対の環状シール部材17,18を介してポンプハウジング20に対して軸線Lo回りに回転可能かつ液密的に組付けられている。一対の軸受15,16は、軸方向に所定量離れて配置されていて、カム部材41を軸方向にて挟むようにしてポンプハウジング20とロータ13の円筒部材13a間に介装されており、円筒部材13aをポンプハウジング20に対して回転可能としている。
一対の環状シール部材17,18は、軸方向に所定量離れて配置されていて、カム部材41と両軸受15,16を軸方向にて挟むようにしてポンプハウジング20と円筒部材13a間に介装されており、ポンプハウジング20と円筒部材13a間を液密的にシールしている。なお、ポンプハウジング20と円筒部材13a間に形成されて軸受15,16とカム部材41等を収容する外側のチャンバーRbは、ポンプハウジング20に設けた軸方向長孔21b、21bを通してポンプハウジング20と往復動ピストン30間に形成されている内側のチャンバーRaに連通していて、両チャンバーRa,Rbの内部には流体(作動油)が満たされている。
ポンプハウジング20は、有底のシリンダ部21Aと環状のフランジ部21Bを有するハウジング本体21と、このハウジング本体21のシリンダ部21A内に組付けたプラグ22によって構成されている。ハウジング本体21のシリンダ部21Aは、第1シリンダ内孔21aと一対の軸方向長孔21b、21bを有するとともに、往復動ピストン30の外径より大径の収容内孔21cを有していて、電気モータ10のロータ13内に同軸的に収容されている。一対の軸方向長孔21b、21bは、往復動ピストン30と各カムフォロア42をシリンダ軸線方向(図示上下方向)に往復動可能にガイドするガイド手段であり、ポンプハウジング20の周方向にて180度の間隔で形成されている。
ハウジング本体21の環状フランジ部21Bは、シリンダ部21Aの開口側端部(図示上端部)に一体的に設けられていて、その一側(図示下側)にて電気モータ10のモータハウジング11に組付けられており、モータハウジング11の開口部を閉塞している。また、ハウジング本体21の環状フランジ部21Bは、単一の吸入ポート21dを有するとともに、単一の吐出ポート21eを有していて、吸入ポート21dにはリザーバToが接続され、吐出ポート21eには油圧作動機器(図示省略)が接続されるように構成されている。
プラグ22は、上記した第1シリンダ内孔21aに対してシリンダ軸方向にて所定量離れて同軸的に設けられた第2シリンダ内孔22aを有していて、ハウジング本体21のシリンダ部21Aにおける段付内孔内に大中小3個のシールリング23,24,25を介して液密的かつ同軸的に嵌合されており、アキュムレータACCのケーシングACCaに設けたプラグ部ACCa1によって抜け止めされている。プラグ22の第2シリンダ内孔22aは、ハウジング本体21の第1シリンダ内孔21aと同一径で形成されている。
往復動ピストン30は、第1シリンダ内孔21aにシリンダ軸方向にて摺動可能に嵌合されて第1のポンプ室R1を形成する小径の第1ピストン部31と、第2シリンダ内孔22aにシリンダ軸方向にて摺動可能に嵌合されて第2のポンプ室R2を形成する小径の第2ピストン部32を有していて、各シリンダ内孔21a、22aに対して同軸的に配置されており、ポンプハウジング20のシリンダ部21A内にシリンダ軸方向にて往復動可能に組付けられている。第1ピストン部31は、第2ピストン部32と同一径(各ポンプ室R1,R2の流体圧を受ける面積が同一)で形成されている。
また、往復動ピストン30の大径軸部中央には、両端部が大径であり中間部が小径であって往復動ピストン30の径方向(図示左右方向)に貫通する段付内孔33が形成されていて、この段付内孔33には一対のカムフォロア42が同軸的に組付けられている。また、往復動ピストン30の軸心部には、各カムフォロア42がカム部材41に圧接すべく第1のポンプ室R1の流体圧(油圧)を各カムフォロア42に向けて導く第1導通路34が形成されるとともに、各カムフォロア42がカム部材41に圧接すべく第2のポンプ室R2の流体圧(油圧)を各カムフォロア42に向けて導く第2導通路35が形成されている。
第1導通路34は、シリンダ軸方向に沿って直線状に設けられていて、一端にて第1のポンプ室R1に連通するとともに、他端にて段付内孔33の中間部(小径孔部)に連通している。この第1導通路34は、第1のポンプ室R1の流体圧(油圧)を両カムフォロア42間に形成されている圧力室に導入可能であり、内部には第1のポンプ室R1への流れを阻止する第1チェック弁36が介装されている。第1チェック弁36は、第1のポンプ室R1での吐出工程終了時に、その弁体(ボール弁体)が往復動ピストン30の往復運動による加速度により自閉するように配置されている。
第2導通路35は、シリンダ軸方向に沿って直線状に設けられていて、一端にて第2のポンプ室R2に連通するとともに、他端にて段付内孔33の中間部(小径孔部)に連通している。この第2導通路35は、第2のポンプ室R2の流体圧(油圧)を両カムフォロア42間に形成されている圧力室に導入可能であり、内部には第2のポンプ室R2への流れを阻止する第2チェック弁37が介装されている。第2チェック弁37は、第2のポンプ室R2での吐出工程終了時に、その弁体(ボール弁体)が往復動ピストン30の往復運動による加速度により自閉するように配置されている。
また、往復動ピストン30の大径軸部には、段付内孔33の各段部に流体を自由に供給・排出させるための連通孔38,39がシリンダ軸方向に沿って形成されている。一方の連通孔38は、段付内孔33の一方の段部に連通するとともに、ポンプハウジング20に形成されている収容内孔21cと往復動ピストン30間に形成されている内側のチャンバーRaに連通している。他方の連通孔39は、段付内孔33の他方の段部に連通するとともに、上記した内側のチャンバーRaに連通している。内側のチャンバーRaは、吸入通路Piを通してリザーバToに連通していて、内部には流体(作動油)が満たされている。
カム部材41は、シリンダ軸方向にて連接した一対のカムスリーブ41A,41Bによって構成されていて、電気モータ10のロータ13に一体的に(軸方向に移動不能かつロータ13とともに回転可能に)設けられており、ロータ13に対して同軸的に配置されている。また、カム部材41は、環状で軸方向に変動のあるカム部41aを有していて、同カム部41aはカム溝であり、各カムフォロア42のボール42bが係合している。
カム溝41aは、各カムフォロア42のボール42bから軸線方向の荷重(図示上下方向の荷重)と径方向の荷重(図示左右方向の荷重)を受けるカム面(シリンダ軸方向に対して所定量傾斜した斜面カム)を有していて、このカム面は断面形状がV字形状であり、ロータ13の周方向にて偶数周期(例えば、2周期)で形成されている。このため、カム部材41は、ロータ13がポンプハウジング20および往復動ピストン30に対して一回転することにより、往復動ピストン30を偶数回往復動させることが可能である。
各カムフォロア42は、往復動ピストン30に組付けられた荷重伝達ピストン42aと、この荷重伝達ピストン42aの先端部に転動可能に組付けられてカム部材41のカム部41aに転動可能に係合するボール(転動体)42bを備えている。また、各カムフォロア42は、軸線Loに直交する径方向に延出する端部、すなわち、ボール42bにてカム部材41のカム部(カム溝)41aに係合していて、カム部材41に対して相対回転することによりシリンダ軸方向(図示上下方向)に移動する。
各荷重伝達ピストン42aは、段付形状に形成されていて、ボール側端部(大径部)がカップ形状に形成されていて、その先端部にはボール42bを転動可能に支持するテーパ面(ボール支持部)が形成されている。また、各荷重伝達ピストン42aの軸心部には、各ポンプ室R1,R2の流体圧をボール支持部に向けて導く小径の連通孔(オリフィス)42a1が設けられている。また、各荷重伝達ピストン42aでは、往復動ピストン30に設けられている各導通路34,35を通して導かれる流体圧を受ける小径部の受圧面積S1に対して、各荷重伝達ピストン42aに設けられている小径の連通孔(オリフィス)42a1を通して導かれる流体圧を受けるボール42bの受圧面積S2が僅かに小さく(S1>S2であり、S1−S2≒0である)設定されている。
吸入通路Piは、リザーバToと内側のチャンバーRaを接続する主吸入通路と、内側のチャンバーRaと第1のポンプ室R1を接続する分岐吸入通路、すなわち、第1の吸入通路Pi1と、内側のチャンバーRaと第2のポンプ室R2を接続する分岐吸入通路、すなわち、第2の吸入通路Pi2を備えている。第1の吸入通路Pi1には、第1の吸入チェック弁Vi1が介装されていて、第1の吸入チェック弁Vi1を通して第1のポンプ室R1に流体(作動油)が吸入可能である。第2の吸入通路Pi2には、第2の吸入チェック弁Vi2が介装されていて、第2の吸入チェック弁Vi2を通して第2のポンプ室R2に流体(作動油)が吸入可能である。
吐出通路Poは、油圧作動機器(図示省略)に接続される主吐出通路と、この主吐出通路と第1のポンプ室R1を接続する分岐吐出通路、すなわち、第1の吐出通路Po1と、主吐出通路と第2のポンプ室R2を接続する分岐吐出通路、すなわち、第2の吐出通路Po2を備えている。第1の吐出通路Po1には、第1の吐出チェック弁Vo1が介装されていて、第1の吐出チェック弁Vo1を通して第1のポンプ室R1から主吐出通路に圧力流体(圧油)を吐出可能である。
第2の吐出通路Po2には、第2の吐出チェック弁Vo2が介装されていて、第2の吐出チェック弁Vo2を通して第2のポンプ室R2から主吐出通路に圧力流体(圧油)を吐出可能である。また、主吐出通路に吐出された圧力流体(圧油)は、図1に示したように、アキュムレータACCのプラグ部ACCa1に設けた連通孔ACCa2を通してアキュムレータACC内に蓄圧可能であるとともに、油圧作動機器(図示省略)に向けて供給可能である。なお、油圧作動機器(図示省略)に向けて供給された圧力流体(圧油)はリザーバに還流するように構成されている。
アキュムレータACCは、図1に示したように、ポンプハウジング20の環状フランジ部21Bに固着したケーシングACCaと、このケーシングACCa内に組付けられて内部にガス室を形成し外部に蓄圧室を形成するベローズACCbを備えている。ベローズACCbは、図1の下端が閉塞されていて、図1の上端部にてケーシングACCaの上壁に気密的かつ液密的に固着されている。また、ベローズACCbは、内部に所定圧のガスが封入されていて、蛇腹部分にて図1の上下方向にて伸縮可能であり、収縮によりポンプ装置PMから吐出される圧力流体(圧油)を蓄圧室内に蓄圧可能である。
上記のように構成したこの実施形態のポンプ装置PMにおいては、電気モータ10によってロータ13が回転駆動されると、ロータ13のポンプハウジング20および往復動ピストン30に対する相対的な回転運動が運動変換機構40により往復動ピストン30の往復運動に変換されて、往復動ピストン30がシリンダ軸方向にて往復動(ポンプ作動)する。これにより、各ポンプ室R1,R2の容積がそれぞれ増減して、吸入通路Piを通して各ポンプ室R1,R2に吸入された流体(作動油)が各ポンプ室R1,R2から吐出通路Poを通して油圧作動機器(図示省略)に向けて吐出されるとともに、アキュムレータACCの蓄圧室内に蓄圧される。
ところで、このポンプ装置PMにおいては、電気モータ10のロータ13を筒状とし、このロータ13内にポンプハウジング20のシリンダ部21A(内部には、往復動ピストン30がシリンダ軸方向にて往復動可能に組付けられている)が同軸的に収容されるように構成したため、電気モータ10のロータ13とポンプハウジング20のシリンダ部21Aと往復動ピストン30を同心的に配置できて、当該ポンプ装置PMをシリンダ軸方向にて短い構成とすることが可能である。
また、このポンプ装置PMでは、電気モータ10のロータ13内にポンプハウジング20のシリンダ部21Aと往復動ピストン30が同心的に配置されることで、電気モータ10のロータ外径が必然的にアップして、電気モータ10の高出力トルク化が必然的に図られる。したがって、この実施形態では、当該ポンプ装置PMのシリンダ軸方向長さの短縮によるコンパクト化と、電気モータ10の高出力トルク化に伴う当該ポンプ装置PMの高出力化を実現することが可能である。
また、この実施形態では、ポンプハウジング20が電気モータ10のモータハウジング11を一側にて閉塞するフランジ部21Bを有していて、このフランジ部21Bの他側に、往復動ピストン30の往復運動によって吐出される流体を蓄圧するアキュムレータACCが組付けられている。このため、この実施形態では、低コスト化とコンパクト化を図ることが可能である。
また、このポンプ装置PMにおいては、各ポンプ室R1,R2の流体圧(油圧)が、往復動ピストン30に設けた各導通路34,35を通して、各カムフォロア42に向けて導かれるため、各ポンプ室R1,R2の流体圧(油圧)で各カムフォロア42をカム部材41に圧接させることが可能である。このため、当該ポンプ装置PMの吐出圧に拘わらず、各カムフォロア42をカム部材41に的確に(吐出圧が高い場合には高圧で、また、吐出圧が低い場合には低圧で)圧接させることが可能であり、ポンプ効率の向上を図ることが可能である。しかも、各カムフォロア42とカム部材41間のガタを簡単な構成で(往復動ピストン30に設けた導通路34,35で)抑制することが可能である。
また、このポンプ装置PMにおいては、各カムフォロア42が、往復動ピストン30に組付けられた荷重伝達ピストン42aと、この荷重伝達ピストン42aの先端部に転動可能に組付けられてカム部材41に係合するボール42bを備えていて、各ポンプ室R1,R2の流体圧(油圧)を荷重伝達ピストン42aのボール支持部に向けて導く小径の連通孔42a1が荷重伝達ピストン42aに設けられている。このため、各ポンプ室R1,R2の流体圧(油圧)が、荷重伝達ピストン42aに設けられている連通孔42a1を通して、荷重伝達ピストン42aのボール支持部に向けて導かれる。したがって、荷重伝達ピストン42aとボール42bの接触荷重を低減することができて、荷重伝達ピストン42aとボール42b間での摺動抵抗および摩耗量を低減することが可能である。
また、このポンプ装置PMにおいては、荷重伝達ピストン42aの先端部にボール42bを転動可能に支持するテーパ面が形成され、荷重伝達ピストン42aに設けられている連通孔42a1が小径(オリフィス)とされている。このため、テーパ面を大径とすること(接触面積を大きくすること)で、荷重伝達ピストン42aとボール42bの接触荷重を低減することができ、また、オリフィス径を小径とすることで、荷重伝達ピストン42aとボール42b間を通して低圧側へ漏れる流体(作動油)の漏れ量を低減することができ、これらを両立させることが可能である。
また、このポンプ装置PMにおいては、各荷重伝達ピストン42aにて、往復動ピストン30に設けられている各導通路34,35を通して導かれる流体圧を受ける小径部の受圧面積S1に対して、各荷重伝達ピストン42aに設けられている小径の連通孔(オリフィス)42a1を通して導かれる流体圧を受けるボール42bの受圧面積S2が僅かに小さく(S1>S2であり、S1−S2≒0である)設定されている。このため、荷重伝達ピストン42aとボール42bの接触荷重を小さくすること(荷重伝達ピストン42aとボール42b間をシールするための荷重をゼロに近づけること)ができて、荷重伝達ピストン42aとボール42b間での摩擦を低減することができ、耐摩耗性を向上させることが可能である。
また、このポンプ装置PMにおいては、ポンプハウジング20が有するシリンダ内孔はシリンダ軸方向にて所定量離れて同軸的に設定された第1シリンダ内孔21aと第2シリンダ内孔22aの二つであり、往復動ピストン30には、第1シリンダ内孔21aに嵌合されて第1のポンプ室R1を形成する第1ピストン部31と、第2シリンダ内孔22aに嵌合されて第2のポンプ室R2を形成する第2ピストン部32が一体的に設けられている。
このため、当該ポンプ装置PMのコンパクト化が可能である。また、第1シリンダ内孔21aと第2シリンダ内孔22aがシリンダ軸方向にて所定量離れて同軸的に設定されているため、往復動ピストン30のガイド長(支持スパン)を長くとることが可能であり、往復動ピストン30とポンプハウジング20間でのこじり力が抑制され、これに起因する当該ポンプ装置PMでの機械的損失を減少させることが可能である。
また、このポンプ装置PMにおいては、ポンプハウジング20における第1シリンダ内孔21aと第2シリンダ内孔22a間には往復動ピストン30の外径より大径の収容内孔21cが形成されていて、この収容内孔21cと往復動ピストン30間には内側のチャンバーRaが形成されており、チャンバーRaと第1のポンプ室R1は第1の吸入通路Pi1で接続され、チャンバーRaと第2のポンプ室R2は第2の吸入通路Pi2で接続されている。このため、当該ポンプ装置PMの吸入経路にて内側のチャンバーRaを共用化できて、吸入ポートを二つのポンプ室用に別個に設定する必要がなく、単一の吸入ポート21dをチャンバーRaに連通させることで当該ポンプ装置PMの吸入経路をシンプルに構成することが可能である。
また、このポンプ装置PMにおいては、往復動ピストン30の段付内孔33に同軸的に配置されてカム部材41にそれぞれ圧接する一対のカムフォロア42が採用されていて、往復動ピストン30には、第1のポンプ室R1と第2のポンプ室R2の何れか高圧側の流体圧を両カムフォロア42,42に導く第1チェック弁36と第2チェック弁37が設けられている。このため、第1のポンプ室R1と第2のポンプ室R2の何れか低圧側の流体圧が両カムフォロア42,42に導かれないようにすることが可能であり、各カムフォロア42,42がカム部材41から往復動ピストン30の径方向に押し戻され難くして、各ポンプ室R1,R2での吸入効率を向上させることが可能である。
また、上記した第1チェック弁36と第2チェック弁37が往復動ピストン30に設けられて各ポンプ室R1,R2に連通する各導通路34,35に介装されているため、両カムフォロア42,42間に形成される圧力室を小さくすることができて、各カムフォロア42のガイド長(各荷重伝達ピストン42aの往復動ピストン30に対する嵌合長さ)を十分に確保することが可能である。
また、上記した第1チェック弁36と第2チェック弁37は、各ポンプ室R1,R2での吐出工程終了時に、その弁体(ボール弁体)が往復動ピストン30の往復運動による加速度により自閉するように配置されているため、その弁体(ボール弁体)を弁座に向けて付勢するスプリングが不要であり、スプリングを備えていないチェック弁(所謂、ボールフリータイプのチェック弁)が使用可能であり、安価に実施することが可能である。
また、各チェック弁36,37の弁体が各ポンプ室R1,R2での吐出工程終了時に自閉していて、各ポンプ室R1,R2での吸入工程開始前に各チェック弁36,37が閉じているため、各ポンプ室R1,R2での吸入工程開始時に各チェック弁36,37を通して各ポンプ室R1,R2に流体が流れることがなくて、各ポンプ室R1,R2での吸入効率を向上させることが可能である。
上記した実施形態においては、スラストピストンポンプ装置を複動形に構成して(往復動ピストンの両端部にてそれぞれポンプ作動が得られるように構成して)、これに本発明を実施したが、スラストピストンポンプ装置を単動形に構成して(往復動ピストンの何れか一端部のみにてポンプ作動が得られるように構成して)、これに本発明を実施することも可能である。
また、上記した各実施形態においては、ポンプ室に吸入・吐出される流体が作動油である油圧用のスラストピストンポンプ装置に本発明を実施したが、ポンプ室に吸入・吐出される流体が空気である空圧用のスラストピストンポンプ装置にも本発明は同様にまたは適宜変更して実施することも可能である。
10…電気モータ、11…モータハウジング、12…マグネット(ステータ)、13…ロータ、20…ポンプハウジング、21…ハウジング本体、21A…シリンダ部、21B…環状フランジ部、21a…第1シリンダ内孔、22…プラグ、22a…第2シリンダ内孔、30…往復動ピストン、31…第1ピストン部、32…第2ピストン部、40…運動変換機構、41…カム、41a…カム溝、42…カムフォロア、R1…第1のポンプ室、R2…第2のポンプ室、Pi…吸入通路、Po…吐出通路、ACC…アキュムレータ、PM…ポンプ装置(スラストピストンポンプ装置)、ECU…電気制御装置
Claims (3)
- 電気モータのステータ内に筒状のロータが配置され、このロータ内にポンプハウジングのシリンダ部が同軸的に収容され、このシリンダ部内にシリンダ軸方向にて往復動可能な往復動ピストンが組付けられていて、この往復動ピストンと前記ロータ間に、前記ロータの回転運動を前記往復動ピストンの往復運動に変換する運動変換機構が設けられている電動式のスラストピストンポンプ装置。
- 請求項1に記載の電動式のスラストピストンポンプ装置において、前記運動変換機構は、前記ロータと一体的に回転し内周にカム溝を有するカムと、前記往復動ピストンに組付けられて前記カム溝に係合し前記往復動ピストンと一体的にシリンダ軸方向に移動するカムフォロアを備えたカム機構であることを特徴とする電動式のスラストピストンポンプ装置。
- 請求項1または2に記載の電動式のスラストピストンポンプ装置において、前記ポンプハウジングが前記電気モータのモータハウジングを一側にて閉塞するフランジ部を有していて、このフランジ部の他側に、前記往復動ピストンの往復運動によって吐出される流体を蓄圧するアキュムレータが組付けられていることを特徴とする電動式のスラストピストンポンプ装置。
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