JP2008223391A - 既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造 - Google Patents

既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造 Download PDF

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Abstract

【課題】岸壁占有期間の可及的な短縮化を図ることができ、かつ条件に応じて既設矢板壁の係止位置を任意に設定可能で、充分な耐曲げモーメント強度を効果的に得ることができる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造を提供する。
【解決手段】矢板壁2をタイ材4を介して控え工6で支持してなる既設岸壁の改修補強方法及びその改修補強構造であって、既設控え工6に沿わせて反岸壁側にシールドトンネル20を構築するシールドトンネル形成工程と、該シールドトンネル20内の長手方向の所定位置に削孔機24を設置して、該シールドトンネル20内部から既設矢板壁2に向けて削孔を形成するとともに、該削孔内に該シールドトンネル20側から新設タイ材26を挿通配置して該新設タイ材26の両端をそれぞれ該シールドトンネル20と該既設矢板壁2とに止着する新設タイ材設置工程とを有して構成される。
【選択図】図5

Description

本発明は既設岸壁の改修補強方法およびその構造に係わり、特に、岸壁占有期間を可及的に短縮することができ、かつ条件に応じて既設矢板壁の係止位置を任意に設定可能な既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造に関する。
港湾の岸壁構造として、図1(a),(b)に示すように、岸壁面を形成する矢板壁2をタイ材4を介して陸上部に設けた控え工6にて支持するようにした矢板岸壁がある。
ところで、この様な矢板岸壁において、海底の浚渫による水深の増大化や耐震性の向上を図る等の為に改修補強が必要になることがある。従来こうした場合には、図2に示すように、矢板壁2に近接させて海側に仮設架台8(または作業台船)を設け、これに削孔機10を搭載して海側から既設タイ材4の間に位置させて矢板岸壁に削孔を形成し、この削孔にアンカー12を挿入設置して、その挿入端12aを安定した良好な地盤14に定着するのが一般的であった(例えば、特開平1−198920号公報等参照)。
また、特開平10−152821号公報には、既設の矢板壁の背後に近接して新規の鋼管杭を当該矢板壁よりも深く根入れして打設するとともに、後方地盤に既設の鋼管杭の相互間に新規な斜杭を控えとして打設し、これら新規の斜杭と矢板壁背後に設置した新規の鋼管杭との上端部同士をタイロッドで連結するようにした岸壁改造工法が提案されており、当該工法によれば、海側での施工を無くして陸上での施工で済む。
特開平1−198920号公報 特開平10−152821号公報
しかしながら、上記前者の特開平1−198920号公報に係る既設岸壁の改修補強方法においては、工事中は岸壁が稼働できなくなり、加えて良好な地盤14が深い処にある場合には、削孔長やアンカー長が長くなってしまい、工期・工費の面で不利であった。さらに、海側から削孔するので、アンカー12の矢板壁4に対する固定点が上部になってしまい、もって曲げモーメントの減少効果が少なくなって、新規の矢板壁を打設せざるを得なくなることもあった。
また、上記後者の特開平10−152821号公報に係る岸壁改造工法では、海側での施工は無くし得ても、既設の矢板壁の背後に近接して新規の鋼管杭を打設するだけでなく、新規の斜杭と矢板壁背後に設置した新規の鋼管杭との上端部同士をタイロッドで連結するので、岸壁陸上部の臨海側の上面を広く掘り起こす必要があって、その施工中は岸壁を稼働させることができない。また、タイロッドの矢板壁に対する固定点が上部になっているので、曲げモーメントの減少効果は少なく、充分な耐曲げモーメント強度を得難いといった問題がある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、岸壁占有期間の可及的な短縮化を図ることができ、かつ条件に応じて既設矢板壁の係止位置を任意に設定可能で、充分な耐曲げモーメント強度を効果的に得ることができる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る既設岸壁の改修補強方法にあっては、矢板壁をタイ材を介して控え工で支持してなる既設岸壁の改修補強方法であって、既設控え工に沿わせてシールドトンネルを構築するシールドトンネル形成工程と、該シールドトンネル内の長手方向の所定位置に削孔機を設置して、該シールドトンネル内部から既設の矢板壁に向けて削孔を形成するとともに、該削孔内に該シールドトンネル側から新たなタイ材を挿通配置して該タイ材の両端をそれぞれ該シールドトンネルと該既設矢板壁とに止着する新設タイ材設置工程と、を有することを特徴とする(請求項1)。
ここで、前記シールドトンネルは前記既設控え工に沿わせて反岸壁側に構築する構成となし得る(請求項2)。
また、前記シールドトンネルは、その中心部の深さが海底面の深さよりもやや浅く設定され、前記新設タイ材の該シールドトンネルとの止着端は、水平な直径部の内壁面に設定されるとともに、既設矢板壁への止着端は、該シールドトンネルの中心部高さに相応されて海底面のやや上方に設定される構成となし得る(請求項3)。
また、前記新設のタイ材が前記シールドトンネルの長手方向に沿って所定間隔を空けて多数設けられている構成となし得る(請求項4)。
また、前記シールドトンネルが並設された2つの岸壁間の海底下を通って両岸壁部に亘って設置される構成となし得る(請求項5)。
本発明に係る既設岸壁の改修補強構造にあっては、矢板壁をタイ材を介して控え工で支持してなる既設岸壁の改修補強構造であって、既設の控え工に沿って反岸壁側に設置されたシールドトンネルと、該シールドトンネル内部の所定位置から既設の矢板壁に向けて延設され、両端が該シールドトンネルと該矢板壁とに止着された新設のタイ材と、を有することを特徴とする(請求項6)。
ここで、前記シールドトンネルは前記既設控え工に沿わせて反岸壁側に配置されている構成となし得る(請求項7)。
また、前記シールドトンネルは、その中心部の深さが海底面の深さよりもやや浅い位置に設けられ、前記新設タイ材の一方の止着端は該シールドトンネルの水平な直径部の内壁面に設定されるとともに、既設矢板壁への止着端は、該シールドトンネルの中心部高さに相応されて海底面のやや上方に位置されている構成とするのが望ましい(請求項8)。
また、前記新設のタイ材が前記シールドトンネルの長手方向に沿って所定間隔を空けて多数設けられている構成とするのが望ましい(請求項9)。
さらに、前記シールドトンネルは、例えば入り江等を挟んで並設された2つの岸壁間の海底下を通って両岸壁部に亘って設置されている構成ともなし得る(請求項10)。
上述のように構成される本発明の既設岸壁の改修補強方法および改修補強構造によれば、陸上部の既設控え工の反岸壁側に沿わせてシールドトンネルを構築し、このシールドトンネル内から海側の既設矢板壁に向けて削孔して、この削孔を通じて当該シールドトンネルと既設矢板壁とを新設のタイ材で連結固定し、シールドトンネルを新たな控え工として機能させるので、施工に際して海側に仮設架台や作業台船を設ける必要が無いばかりか、既設矢板壁近傍の陸上部を掘りおこす必要もなく、岸壁地上部にはシールド掘進機の発進基地と到達基地とする立て坑等を2箇所に構築するだけで良い。よって、改修補強工事に伴う岸壁占有領域と時間との大幅な縮小及び短縮化を図ることができ、もって岸壁稼働時間を可及的に確保することができるようになる。また、シールドトンネルと既設矢板壁とを連結する新設のタイ材を条件に応じて任意の高さ位置に設けて連結することができ、既設矢板壁に対して効果的な補強を行って充分な耐曲げモーメント強度を得ることができる。
また、改修補強後のシールドトンネルはタイ材の張力を逐次測定して管理するための管理用スペースや通路、物資運搬用道路等として二次的に使用することができる。
また、入り江などを挟んで岸壁が並設されている港湾等において、前記シールドトンネルをその並設された2つの岸壁間の海底下を通って両岸壁部に亘って設置する構成とすれば、当該シールドトンネルを管理用スペースとしてだけでなく、両岸壁間の物資運搬用道路等としても使用することができて、両岸壁間の機能性を向上させることができる。
以下に本発明の実施の形態例について添付図面に基づいて詳述する。図3と図4は本発明に係る既設岸壁の改修補強構造を示すものであって、図3はその縦断面図、図4はその平面図である。また、図5は施工中の状態を示す平面図である。これらの図において、2は鋼矢板でなる既設矢板壁、4は既設タイ材、6はH鋼杭6aでなる既設控え工であり、H鋼杭6aは既設矢板壁2に沿って多数並設されて、各H鋼杭6a頭部は相互にコンクリート6bで一体的にコーピングされている。また、既設矢板壁2はタイ材4を介して控え工6に支持されている。即ち、当該第1の実施形態は、図1に示した矢板岸壁に対する改修補強の例を示している。
ここで、この発明に係る既設岸壁の改修方法およびその改修補強構造にあっては、既設控え工6に沿わせてその反岸壁側に位置させて、新設の控え工としてシールドトンネル20を設け、このシールドトンネル20から既設矢板壁2に向けて新設のタイ材26を延設して、当該新設タイ材26の両端をシールドトンネル20と既設矢板壁2とに止着して既設矢板壁2を補強することを基本としている。
即ち、この既設岸壁の改修補強を行うにあたっては、図5に示すように、シールド掘進機30を用いてシールドトンネル20を構築するシールドトンネル形成工程から行う。このシールド掘進機30を用いたシールド工法は、地下水の存在する地盤や軟弱な地盤等に対するトンネルの構築工法として、一般に採用されているものであり、先ず最初に、シールド掘進機30の発進基地となる立て坑31が所定位置に所定深さで掘削構築される。ここで、前記立て坑31を構築する位置は、改修補強の対象となっている既存岸壁の一方の端部付近とするのが望ましく、またその深さは現海底面よりもやや深く形成することが望ましい。
そして、前記立て坑31を構築したならば、次ぎに当該立て坑31内にシールド掘進機30を搬入して、当該シールド掘進機30を側方の地中に向けて発進させてシールドトンネル20を既設控え工6に沿わせて、補強対象岸壁の他方の端部まで構築していく。当該補強対象岸壁の他端部には、図示していないが、シールド掘進機30の到達基地となる立て坑を構築しておく。
ここで、シールド掘進機30が通過した後の掘削坑の内周部には、セグメント36が円筒状に連結されて逐次に継ぎ足されながら覆工体34が形成されていく。また、セグメント36には、これらを円筒形状に組み上げるために、展開形状が矩形の版状をなして円弧状に湾曲形成されたものが使用されて相互にボルト等の接合手段によって接合される。そして、シールド掘進機30は、その後方にてリング状に逐次組み立て形成されていく覆工体34を反力受けにして推進ジャッキ32を伸長駆動しつつ、既設控え工6に沿って前進しながら掘進作業を行っていく。また、セグメント36を用いて円筒状に形成された覆工体34の内周面には、さらに必要に応じてコンクリートライニング38が打設形成される。つまり、覆工体34はセグメント36の連結体からなる外壁層とコンクリートライニング38からなる内壁層とで形成される。但し、ライニング38は設けなくても良いまた、当該シールドトンネル20の構築深さは、その中心が現海底面の深さよりもやや浅い位置になるように、具体的には、現海底面より50〜100cm程度上方の既設矢板壁2に作用する曲げモーメントが最大になる部位付近と同等の深さに設定することが望ましい。
そして、コンクリートライニング38の内壁層が固化して所定の強度が発現したならば、次ぎに、新設タイ材設置工程が行われる。この新設タイ材設置工程では、シールドトンネル20内の所定位置に削孔機24を設置して、この削孔機24によって、シールドトンネル20の内部から既設矢板壁2に向けて削孔を穿設形成し、爾後、当該削孔内にシールドトンネル20側から新設タイ材26を挿通設置する。また、削孔機24は機台25を介してシールドトンネル20内に設置される。
ここで、上記削孔の形成は、例えば特開2001−336389号公報等に示されているような小口径推進工法によって行う。この小口径推進工法は、地山に形成した孔内(本発明ではシールドトンネル20となる。)から地中に外管及び布設管を押し込み、同時に外管の先端部のエアハンマ装置により地山を打撃掘削するものである。即ち、削孔機24にはそのヘッドにセンタービットとドラムカッターとが装着されており、これらにより地盤を切削し、推進装置による推進と共にカッターフェイスの開口部から圧密された土砂を取り込むようになっている。切羽の地山保持は、ベースマシンでドラムカッターを地山に押し付け、切羽全面地山を圧密状態とすることと、切羽に水圧を加えることで行うようになっている。そして、当該工法によれば、直径2m程の小さな孔内であっても削孔機24を設置して、直径15cm程の小径の削孔を100m程の長さに亘って掘削可能である。また、TVカメラ付き電子セオドライトによる位置測定システムと、偏心掘削方式による方向修正機能とを有していて、高精度の削孔の施工が可能となっている。従って、本発明にあっては、構築するシールドトンネル20の直径は2m程でも良いことになるが、シールドトンネル20内での作業性や、その構築後の二次的用途を考慮すると、小さくても直径4〜5m程度となして、構築後の保守管理スペースや物資運搬用道路等としての利用を図ることが望ましい。なお、シールドトンネル20を物資運搬用道路等として供するような場合には、シールド掘進機30の発進基地と到達基地は、立て坑31に代えて車両等の進入・退出を可能にする傾斜路として開削形成する必要がある。
また、シールドトンネル20を構築するにあたっては、前記削孔機24による掘削を考慮して、その覆工体34には新設タイ材26の配設予定位置に対応させた位置に削孔機24の発進口を予め形成しておくようにすることが望ましい。
また、前記削孔内にシールドトンネル20側から挿通配設される新設タイ材26は、その一方の先端26aが既設矢板壁2を貫通してその外面に止着され、他方の先端26bはシールドトンネル20のセグメント36からなる外壁層とコンクリートライニング38からなる内壁層とを貫通して当該コンクリートライニング38の内面に止着される。また、既設矢板壁2の削孔と新設のタイ材26との間、及びシールドトンネル20の覆工体34とタイ材26との間とには、それぞれ止水材を設けて止水処理をする。
ここで、シールドトンネル20はその中心部が、上述したように、現海底面よりもやや浅い50〜100cm程度上方の、既設矢板壁2に作用する曲げモーメントが最大になる部分付近と同等の深さ位置となるように構築しておけば、削孔機24をシールドトンネル20内の所定位置に水平に指向させて、当該シールドトンネル20の直径部高さに設置することで、削孔を水平に延設してその内部に新設タイ材26を配設できる。つまり、新設タイ材26のシールドトンネル20への止着端26bは、その覆工体34の水平な直径部の内壁面となすとともに、既設矢板壁2への止着端は、シールドトンネル20の中心部高さに相応した現海底面よりやや上方位置の既設矢板壁2に最大曲げモーメントが作用する部位付近となし得る。このため当該既設矢板壁2の補強を効果的に行い得る。
図3中のA部拡大図は新設タイ材26の既設矢板壁2への止着部を拡大して示したものである。この拡大図に示すように、既設矢板壁2を貫通して海中に突出する新設タイ材26の一方の先端26aの上下には、既設矢板壁2に一体的に取り付けられて腹起こし材28が設けられている。この腹起こし材28は2本のH型鋼28a,28bを上下に所定の間隔を空けて連結材(図示せず)によって一体的に連結形成したものであり、既設矢板壁2の外面に取り付けたブラケット29上に載置されて固定係止されている。ここで、当該腹起こし材28は新設タイ材26の挿通配置に先だって、既設矢板壁2における削孔の開尖予定位置の上下に予め設置しておく方が良い。また、既設矢板壁2にはその開尖予定位置に予め削孔を尖設して開口形成しておく方が良い。
そして、新設タイ材26の海側の先端26aには雄ねじ部(図示省略)が一体的に設けられており、この雄ねじ部が腹起こし材28の上下のH形鋼28a,28bに跨って設けられたスペーサ32を介してナット34で締結固定される。また、図示していないが、シールドトンネル20内に突出する新設タイ材26の他方の先端部26bはシールドトンネル20の覆工体34のコンクリートライニング38でなる内壁面に止着される。この固定は上記海側の先端部26aと同様のナットによる締結、或いは溶接等であってもかまわない。なお、新設のタイ材26はその長さが30m前後にもなるので、シールドトンネル20内からの連続供給を容易とするためには、当該タイ材26にはロープを使用することが望ましい。
また、上記新設タイ材26は、シールドトンネル20の長手方向に沿って所定間隔を空けて複数設置され、その配設位置は既設控え工6のH鋼杭6a間に設定される。従って、削孔機24は逐次に隣接する新設タイ材26の設置予定位置に向けてシールドトンネル内を移動されて行く。なお、図示した実施形態にあっては、既設控え工6には頭部をコーピングしたH鋼杭6aが使用されている例を示しているが、当該既設控え工6は鋼管杭や鋼矢板を用いたものであっても良い。鋼矢板が使用されている場合には、削孔機24による削孔の形成時に当該鋼矢板も切削貫通させる。
また、入り江などを挟んで岸壁が並設されている港湾等においては、前記シールドトンネル20を、その並設された2つの岸壁間の海底下を通って両岸壁部に亘って設置する様にしても良い。このような構成とすれば、当該シールドトンネル20を管理用スペースとしてだけでなく、両岸壁間の物資運搬用道路等としても使用することができて、両岸壁間の機能性を著しく向上させることができる。
本発明の適用対象となる既設矢板岸壁の構造を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 従来における既設矢板岸壁の補強方法および構造を示す図で、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 本発明に係わる既設岸壁の改修補強方法およびその改修補強構造の実施形態例を示す縦断面図である。 図3の実施形態例の平面図である。 図3の実施形態例の施工途中状態を示す平面図である。
符号の説明
2 既設矢板壁
4 既設タイ材
6 既設控え工
6a H鋼杭
6b コンクリート(コーピング)
20 シールドトンネル(新設控え工)
24 削孔機
26 新設タイ材
28 腹起こし材
29 立て坑
30 シールド掘進機
32 推進ジャッキ
34 覆工体
36 セグメント
38 コンクリートライニング

Claims (10)

  1. 矢板壁をタイ材を介して控え工で支持してなる既設岸壁の改修補強方法であって、
    既設控え工に沿わせてシールドトンネルを構築するシールドトンネル形成工程と、
    該シールドトンネル内の長手方向の所定位置に削孔機を設置して、該シールドトンネル内部から既設の矢板壁に向けて削孔を形成するとともに、該削孔内に該シールドトンネル側から新たなタイ材を挿通配置して該タイ材の両端をそれぞれ該シールドトンネルと該既設矢板壁とに止着する新設タイ材設置工程と、
    を有することを特徴とする既設岸壁の改修補強方法。
  2. 前記シールドトンネルが前記既設控え工に沿わされて反岸壁側に構築されることを特徴とする請求項1に記載の既設岸壁の改修補強方法。
  3. 前記シールドトンネルは、その中心部の深さが海底面の深さよりもやや浅く設定され、前記新設タイ材の該シールドトンネルとの止着端は、水平な直径部の内壁面に設定されるとともに、既設矢板壁への止着端は、該シールドトンネルの中心部高さに相応されて海底面のやや上方に設定されることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  4. 前記新設のタイ材が前記シールドトンネルの長手方向に沿って所定間隔を空けて多数設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  5. 前記シールドトンネルが、並設された2つの岸壁間の海底下を通って両岸壁部に亘って設置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  6. 矢板壁をタイ材を介して控え工で支持してなる既設岸壁の改修補強構造であって、
    既設の控え工に沿って設置されたシールドトンネルと、
    該シールドトンネル内部の所定位置から既設の矢板壁に向けて延設され、両端が該シールドトンネルと該矢板壁とに止着された新設のタイ材と、
    を有することを特徴とする既設岸壁の改修補強構造。
  7. 前記シールドトンネルが前記既設控え工に沿わされて反岸壁側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の既設岸壁の改修補強方法。
  8. 前記シールドトンネルは、その中心部の深さが海底面の深さよりもやや浅い位置に設けられ、前記新設タイ材の一方の止着端は該シールドトンネルの水平な直径部の内壁面に設定されるとともに、既設矢板壁への止着端は、該シールドトンネルの中心部高さに相応されて海底面のやや上方に位置されていることを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強構造。
  9. 前記新設のタイ材が前記シールドトンネルの長手方向に沿って所定間隔を空けて多数設けられていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強方法。
  10. 前記シールドトンネルが、並設された2つの岸壁間の海底下を通って両岸壁部に亘って設置されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の既設岸壁の改修補強構造。
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JP2013130039A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Raito Kogyo Co Ltd 岸壁補強工法

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