JP2008222589A - 非対称型フルオレン化合物及びそれを用いた有機発光素子 - Google Patents

非対称型フルオレン化合物及びそれを用いた有機発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高効率かつ高輝度の光出力を有し、かつ耐久性が高い有機発光素子を提供する。
【解決手段】陽極と陰極と、該陽極と該陰極との間に挟持された有機化合物を含む層とからなり、該陽極及び該陰極のいずれかが透明又は半透明であり、該有機化合物を含む層が、下記一般式[I]に示される非対称型フルオレン化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする、有機発光素子。
Figure 2008222589

〔式中、Y1は、sp2炭素と水素によって構成される3環以下の縮合多環基、又は3環以下の縮合複素多環基であり、置換基を有していてもよい。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、非対称型フルオレン化合物及びそれを用いた有機発光素子に関するものである。
有機発光素子は、陽極と陰極間に蛍光性有機化合物又は燐光性有機化合物を含む薄膜が挟持されている素子である。また、各電極から電子及びホール(正孔)を注入して蛍光性有機化合物又は燐光性有機化合物の励起子を生成させこの励起子が基底状態に戻る際に、有機発光素子は光を放射する。
有機発光素子における最近の進歩は著しく、その特徴として、低印加電圧で高輝度、発光波長の多様性、高速応答性、発光デバイスの薄型・軽量化が可能であること等が挙げられる。このことから、有機発光素子は、広汎な用途への可能性を示唆している。
しかしながら、現状では更なる高輝度の光出力あるいは高変換効率が必要である。また、長時間の使用による経時変化や酸素を含む雰囲気気体や湿気等による劣化等の耐久性の面で未だ多くの問題がある。さらに、フルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合、色純度が高い青、緑、赤色の発光が必要となるが、これらの問題に関してもまだ十分解決したとはいえない。
これらを踏まえて、発光層等を構成する発光性有機化合物として使用される芳香族化合物及び縮合多環芳香族化合物については数多く研究されているが、発光輝度や耐久性が十分に満足できるものが得られているとは言い難い。
発光層等を構成する発光性有機化合物として使用される芳香族化合物や縮合多環芳香族化合物の具体例として、特許文献1乃至9が挙げられる。
特開2001−192651号公報 特開2001−332384号公報 特開2003−64033号公報 特開2005−41843号公報 特開2004−43349号公報 特開2005−197262号公報 米国公開特許2004/0157084号明細書 WO2005/054162パンフレット WO2005/054212パンフレット
本発明の目的は、新規な非対称型フルオレン化合物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、高効率かつ高輝度な光出力を有し、かつ耐久性が高い有機発光素子を提供することにある。さらに本発明の他の目的は、製造が容易でかつ比較的安価に作製可能な有機発光素子を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の非対称型フルオレン化合物は、下記一般式[I]で示されることを特徴とする。
Figure 2008222589
〔式中、Y1は、sp2炭素と水素によって構成される3環以下の縮合多環基、又は3環以下の縮合複素多環基であり、置換基を有していてもよい。R11及びR12は、それぞれ水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基及び置換あるいは無置換のアリール基からなる群より選ばれる置換基である。A1、B1及びX1は、それぞれハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基及びシアノ基からなる群より選ばれる置換基である。aは0乃至4の整数であり、bは1乃至4の整数である。aが2以上の場合、A1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、隣り合うA1同士が結合して環を形成してもよい。bが2以上の場合、B1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、隣り合うB1同士が結合して環を形成してもよい。〕
本発明によれば、発光の効率がよく高輝度である有機発光素子を得ることができる。また、本発明によれば、高い熱安定性と優れた駆動耐久性を有した有機発光素子を得ることができる。さらに、本発明によれば、真空蒸着、キャステイング法等を用いて作製可能であり、比較的安価で大面積の有機発光素子を容易に作製できる。
以下、本発明に関して詳細に説明する。まず、本発明の非対称型フルオレン化合物について説明する。
本発明の非対称型フルオレン化合物は、下記一般式[I]で示される化合物である。
Figure 2008222589
式[I]において、Y1は、sp2炭素と水素によって構成される3環以下の縮合多環基、又は3環以下の縮合複素多環基を表す。
1で表される縮合多環基として、ナフチル基、ペンタレニル基、フェナントリル基、アセナフチレニル基、インダセニル基、ビフェニレニル基、アンスリル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。好ましくは、ナフチル基、フェナントリル基である。より好ましくは、フェナントリル基である。
1で表される縮合複素多環基として、2環式又は3環式の縮合複素多環基が挙げられる。例えばキノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、ナフチリジニル基、オキサジアゾリル基、フェナントロリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、アクリジル基、ベンゾキノリル基、ジベンゾチエニル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
また、Y1で表される縮合多環基及び縮合複素多環基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、シアノ基、置換あるいは無置換のアリール基及び置換あるいは無置換の複素環からなる群より選ばれる置換基である。
ハロゲン原子の具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
アルキル基の具体例としては、メチル基、メチル−d1基、メチル−d3基、エチル基、エチル−d5基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、iso−プロピル基、iso−プロピル−d7基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−ブチル−d9基、iso−ペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、パーフルオロブチル基、5−フルオロペンチル基、6−フルオロヘキシル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、4−クロロブチル基、5−クロロペンチル基、6−クロロヘキシル基、ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、ヨードメチル基、2−ヨードエチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、4−フルオロシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
アラルキル基の具体例としては、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルイソプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−ナフチル)エチル基、9−アントリルメチル基、2−(9−アントリル)エチル基、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、2―クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2―ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロモベンジル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
アルコキシ基は、Ra−O−で表されるものである。Raとして、上記の置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基が挙げられる。例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、2−エチル−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
アリール基の具体例としては、フェニル基、フェニル−d5基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、メシチル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−トリフルオロフェニル基、ジトリルアミノフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、ナフチル−d7基、アズレニル基、アセナフチレニル基、アントリル基、アントリル−d9基、フェナントリル基、フェナントリル−d9基、ピレニル基、ピレニル−d9基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、クリセニル基、ジベンゾクリセニル基、ベンゾアントリル基、ベンゾアントリル−d11基、ジベンゾアントリル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペンタセニル基、フルオレニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基、ペリレニル−d−11等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
複素環基の具体例としては、ピロリル基、ピリジル基、ピリジル−d5基、ビピリジル基、メチルピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ターピロリル基、チエニル基、チエニル−d4基、ターチエニル基、プロピルチエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル−d7基、フリル基、フリル−d4基、ベンゾフリル基、イソベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾフリル−d7基、キノリル基、キノリル−d6基、イソキノリル基、キノキサリニル基、ナフチリジニル基、キナゾリニル基、フェナントリジニル基、インドリジニル基、フェナジニル基、カルバゾリル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、アクリジニル基、フェナジニル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
上記のアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アリール基及び複素環基がさらに有してもよい置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、ビフェニル基等のアリール基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基等の複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジアニソリルアミノ基等の置換アミノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
式[I]において、R11及びR12は、それぞれ水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基及び置換あるいは無置換のアリール基からなる群より選ばれる置換基を表す。
11及びR12で表されるアルキル基として、メチル基、メチル−d1基、メチル−d3基、エチル基、エチル−d5基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、iso−プロピル基、iso−プロピル−d7基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−ブチル−d9基、iso−ペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、パーフルオロブチル基、5−フルオロペンチル基、6−フルオロヘキシル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、4−クロロブチル基、5−クロロペンチル基、6−クロロヘキシル基、ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、ヨードメチル基、2−ヨードエチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、4−フルオロシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
11及びR12で表されるアラルキル基として、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルイソプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−ナフチル)エチル基、9−アントリルメチル基、2−(9−アントリル)エチル基、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、2―クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2―ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロモベンジル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
11及びR12で表されるアリール基として、フェニル基、フェニル−d5基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、メシチル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−トリフルオロフェニル基、ジトリルアミノフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、ナフチル−d7基、アズレニル基、アセナフチレニル基、アントリル基、アントリル−d9基、フェナントリル基、フェナントリル−d9基、ピレニル基、ピレニル−d9基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、クリセニル基、ジベンゾクリセニル基、ベンゾアントリル基、ベンゾアントリル−d11基、ジベンゾアントリル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペンタセニル基、フルオレニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基、ペリレニル−d−11等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
上記のアルキル基、アラルキル基及びアリール基がさらに有してもよい置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、ビフェニル基等のアリール基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基等の複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジアニソリルアミノ基等の置換アミノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
式[I]において、A1、B1及びX1は、それぞれハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基及びシアノ基からなる群より選ばれる置換基を表す。
1、B1及びX1で表されるハロゲン原子として、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
1、B1及びX1で表されるアルキル基として、メチル基、メチル−d1基、メチル−d3基、エチル基、エチル−d5基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、iso−プロピル基、iso−プロピル−d7基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−ブチル−d9基、iso−ペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、パーフルオロブチル基、5−フルオロペンチル基、6−フルオロヘキシル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、2−クロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、4−クロロブチル基、5−クロロペンチル基、6−クロロヘキシル基、ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、ヨードメチル基、2−ヨードエチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、4−フルオロシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
1、B1及びX1で表されるアラルキル基として、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルイソプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−ナフチル)エチル基、9−アントリルメチル基、2−(9−アントリル)エチル基、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、2―クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2―ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロモベンジル基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
1、B1及びX1で表されるアルコキシ基は、Ra−O−で表される置換基である。Raとして、上記の置換もしくは無置換のアルキル基及び置換もしくは無置換のアラルキル基が挙げられる。例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、2−エチル−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
上記のアルキル基、アラルキル基及びアルコキシ基がさらに有してもよい置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、ビフェニル基等のアリール基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基等の複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジアニソリルアミノ基等の置換アミノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
式[I]において、aは0乃至4の整数を表し、bは1乃至4の整数を表す。
aが2以上の場合、A1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、隣り合うA1同士が結合して環を形成してもよい。また、bが2以上の場合、B1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、隣り合うB1同士が結合して環を形成してもよい。
また本発明の非対称型フルオレン化合物において、主骨格又は置換基に存在する水素原子が重水素で置き換わってもよい。
本発明の非対称型フルオレン化合物は、好ましくは、下記一般式[II]で示される化合物である。
Figure 2008222589
式[II]において、Z2はハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、シアノ基、置換あるいは無置換のアリール基及び置換あるいは無置換の複素環基からなる群より選ばれる置換基を表す。これらの置換基の具体例は、式[I]のY1で表される縮合多環基及び縮合複素多環基に置換してもよい置換基と同様である。
式[II]において、zは0乃至9の整数を表す。zが2以上の場合、Z2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
式[II]において、R21、R22、A2、B2、X2、a及びbは、式[I]のR11、R12、A1、B1、X1、a及びbにそれぞれ対応する。
以下、本発明の非対称型フルオレン化合物の具体的な構造式を下記に示すが、もちろんこれらに限定されるものではない。ここで本発明の非対称型フルオレン化合物をPA−FL(R1,R2)−PB−Arの形式で表すことにする。例えば、例示化合物101は、以下のように表記される。
Figure 2008222589
ここで、「――*」は互いの接続位置を示す。以下、同様に表1乃至表17において、他の非対称型フルオレン化合物の具体的な構造式を示す。
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
Figure 2008222589
次に、本発明の有機発光素子について詳細に説明する。
本発明の有機発光素子は、陽極と陰極と、陽極と陰極との間に挟持される有機化合物を含む層とからなり、陽極及び陰極のいずれかが透明又は半透明である。また、本発明の有機発光素子は、有機化合物を含む層に本発明の非対称型フルオレン化合物を少なくとも一種含有する。本発明の有機発光素子は、好ましくは、陽極と陰極との間に電圧を印加することにより発光する電界発光素子である。
以下、図面を参照しながら、本発明の有機発光素子について詳細に説明する。
図1は、本発明の有機発光素子における第一の実施形態を示す断面図である。図1の有機発光素子10は、基板1上に、陽極2、発光層3及び陰極4を順次設けている。この有機発光素子10は、発光層3が、ホール輸送能、エレクトロン輸送能及び発光性の性能を全て有する有機化合物で構成されている場合に有用である。また、ホール輸送能、エレクトロン輸送能及び発光性の性能のいずれかの特性を有する有機化合物を混合して構成されている場合にも有用である。
図2は、本発明の有機発光素子における第二の実施形態を示す断面図である。図2の有機発光素子20は、基板1上に、陽極2、ホール輸送層5、電子輸送層6及び陰極4を順次設けられている。この有機発光素子20は、ホール輸送性及び電子輸送性のいずれかを備える発光性の有機化合物と電子輸送性のみ又はホール輸送性のみを備える有機化合物とを組み合わせて用いる場合に有用である。また、有機発光素子20は、ホール輸送層5又は電子輸送層6が発光層を兼ねている。
図3は、本発明の有機発光素子における第三の実施形態を示す断面図である。図3の有機発光素子30は、図2の有機発光素子20において、ホール輸送層5と電子輸送層6との間に発光層3を挿入したものである。この有機発光素子30は、キャリア輸送と発光の機能を分離したものであり、ホール輸送性、電子輸送性、発光性の各特性を有した有機化合物と適宜組み合わせて用いられる。このため、極めて材料選択の自由度が増すとともに、発光波長を異にする種々の有機化合物が使用することが可能となり、発光色相の多様化が可能になる。さらに、中央の発光層3に各キャリアあるいは励起子を有効に閉じこめて、発光効率の向上を図ることも可能になる。
また、図3の有機発光素子30において、陽極2とホール輸送層5との間にホール注入層を挿入してもよい。この場合、陽極2とホール輸送層5の密着性改善あるいはホールの注入性改善に効果があり、低電圧化に効果的である。
さらに、図3において、ホールあるいは励起子(エキシトン)が陰極4側に抜けることを阻害する層(ホール/エキシトンブロッキング層)を、発光層3と電子輸送層6との間に挿入してもよい。イオン化ポテンシャルの非常に高い化合物をホール/エキシトンブロッキング層として用いると、発光効率の向上に効果的である。
ただし、図1乃至図3はあくまでごく基本的な素子構成であり、本発明の化合物を用いた有機発光素子の構成はこれらに限定されるものではない。例えば、電極と有機層界面に絶縁性層を設ける、接着層あるいは干渉層を設ける、ホール輸送層がイオン化ポテンシャルの異なる二層から構成される等多様な層構成をとることができる。
本発明の有機発光素子は、図1乃至図3のいずれの形態でも使用することができる。このとき、本発明の非対称型フルオレン化合物は、1つの化合物を使用してもよいし、複数の化合物を組み合わせて使用してもよい。
本発明の非対称型フルオレン化合物は、例えば、図1乃至図3に示される発光層3、ホール輸送層5及び電子輸送層6のいずれかに含まれる。このとき、一つの層に含まれる本発明の非対称型フルオレン化合物は、単一であってもよく、複数を組み合わせてもよい。本発明の非対称型フルオレン化合物が含まれる層は、好ましくは、発光層3である。
また、発光層3は、好ましくは、ホストとゲストとから構成される。
一般に、有機発光素子の発光層がキャリア輸送性のホストとゲストからなる場合、発光にいたる主な過程は、以下のいくつかの過程からなる。
1.発光層内での電子・ホールの輸送
2.ホストの励起子生成
3.ホスト分子間の励起エネルギー伝達
4.ホストからゲストへの励起エネルギー移動
それぞれの過程における所望のエネルギー移動や、発光はさまざまな失活過程と競争でおこる。
有機発光素子の発光効率を高めるためには、発光中心材料そのものの発光量子収率を大きくする必要があることは言うまでもない。その一方で、ホスト−ホスト間又はホスト−ゲスト間のエネルギー移動が如何に効率よくできるかについても大きな問題となる。また、有機発光素子の発光効率を低減させる原因である通電による発光劣化は、現在のところその原因は解明されていないが、少なくとも発光中心材料そのもの又はその周辺分子による発光材料の環境変化に関連するものと想定される。
通電による発光劣化の原因の一つとして、発光層に含まれるホストのキャリア移動度が挙げられる。ここで、通電による発光劣化を低減させるために、発光層のホストとして使用される化合物は、ホスト分子同士が重なることができるようにするための骨格を有するのが望ましい。また、好ましくは、直線状の分子構造にして、キャリア移動度が大きくなるようにする。ホスト分子同士の重なり合いが小さいとキャリア移動度が低下し、有機発光素子の駆動電圧が高くなる可能性がある。同時に、キャリア注入性の低下を引き起こす可能性もある。
ホスト同士が重なるように、好ましくは、複数の芳香族環、複素環、縮合芳香族環及び縮合複素芳香環が連結された部位を、置換基として導入する。ただし、このような部位を導入すると、共役長が過度に長くなり、分子のHOMO/LUMOのエネルギーギャップが狭くなる可能性がある。また、三重項励起状態T1のエネルギー準位を著しく低下させ、燐光発光層ホスト化合物としての使用が困難となる場合がある。
上記の問題点を解決すべく、本発明の非対称型フルオレン化合物は、中心骨格となる部位(フェニレン−フルオレニレン−フェニレン)の片方の末端に、3環以下の縮合環基を直線的に導入する。このため、本発明の非対称型フルオレン化合物は、この3環以下の縮合環基が分子同士の重なりを大きくする部位となる。ここで、4環以上の縮合環基を導入すると、縮合環基単体でのHOMO/LUMOエネルギーギャップが狭くなってしまい、T1準位を低くするので好ましくない。
また、フルオレニレン基と縮環基に挟まれたフェニレン基には、共役を適度に切断するために、立体障害を生ずる置換基(好ましくはメチル基)を導入してもよい。立体障害を生ずる置換基を導入することで、分子の主軸回りにフルオレン環及び縮合環芳香族基のいずれかがねじれて、フルオレン環と縮合環芳香族基とが同一平面上に存在しなくなる。これにより、HOMO/LUMOのエネルギーギャップが広くなり、高いT1準位を確保することができる。
また、化合物の中心骨格となる部位の片方の末端に導入する3環以下の縮合環基としては、キャリア輸送性を大きくする必要があることから、好ましくは、ナフチル基、フェナントリル基である。さらに好ましくはフェナントリル基である。
フェナントリル基の場合、HOMO部位がフルオレン環を中心に、LUMO部位がフェナントレン環を中心にそれぞれ局在化してHOMO/LUMO部位が分離されて、分子に電荷移動性(CT性)が生じることが、分子軌道計算結果から判明している。一般的に、分子がCT性を有すると、分子の極性が高くなると共に、一重項励起状態S1と三重項励起状態T1のエネルギー準位差が小さくなる。従って、本発明の非対称型フルオレン化合物は、通常の炭化水素系の芳香族化合物や縮合多環芳香族化合物では得られない高いT1準位が得られ、キャリア輸送性に優れたホストとして使用することができる。
さらに、本発明の非対称型フルオレン化合物は、中心骨格部位(フェニレン−フルオレニレン−フェニレン)の他方の末端に、非芳香族性の置換基が導入されていることを特徴とする。この非芳香族性の置換基を設けることで、置換基が有する電子供与性又は電子吸引性に応じて、分子自体のMO準位を調節することが可能である。このため、ゲストのHOMO/LUMO準位に合わせて、所望のエネルギー準位を持たせる分子設計が容易となる。例えば、tert−ブチル基等の電子供与基を導入すると、HOMO準位の浅い非対称型フルオレン化合物が得られる。このように本発明の非対称型フルオレン化合物は、ゲストに応じて化合物自体のHOMO/LUMO準位を調節することができる。従って、ホスト−ゲスト間のエネルギー移動が効率的に為され、有機発光素子の発光効率の向上が達成される。
通電による発光劣化が生じる他の原因として、薄膜形状にした発光層が劣化することにより発生する発光劣化も考えられる。薄膜形状の劣化は、駆動環境の温度、素子駆動時の発熱等による有機薄膜の結晶化に起因するとされている。これは、発光層のホストである化合物の、ガラス転移温度の低さや結晶性の高さに由来すると考えられる。このため、発光層のホストとして使用される化合物は、高いガラス転移温度とアモルファス膜状態における高い安定性を有することが望ましい。この観点からも、本発明の非対称型フルオレン化合物は、ガラス転移温度が高く、かつ非対称な構造であるために分子の結晶性も低下する。このため、本発明の非対称型フルオレン化合物はアモルファス状態の安定性の点で優れている。従って、本発明の非対称型フルオレン化合物を用いた有機発光素子は、長時間駆動における耐久性が高い。
以上の考察から、本発明の非対称型フルオレン化合物を電荷輸送層(ホール輸送層5、電子輸送層6)又は発光層3を構成する材料として使用することができる。本発明の非対称型フルオレン化合物は、好ましくは、発光層3を構成する材料として使用する。より好ましくは、発光層3中のホストとして使用する。こうすることで、有機発光素子の効率発光が向上し、長期間高輝度の発光を保ち、有機発光素子の通電劣化を小さくすることができる。
本発明の非対称型フルオレン化合物は、有機発光素子の発光層3に含まれるホストとして使用するのが効果的である。特に、表1乃至表12に示されている非対称型フルオレン化合物は、好ましくは、発光層3に含まれるゲストである燐光発光性化合物に対するホストとして使用する。
尚、本発明の非対称型フルオレン化合物の用途は、発光層3の構成材料に限定されず、電子輸送層6、正孔輸送層5、電子阻止層、正孔阻止層、電子注入層、正孔注入層を構成する材料として使用してもよい。例えば、上記表13乃至表16に示した複素環が導入された非対称型フルオレン化合物は、電子輸送層6及び電子注入層を構成する材料として使用してもよい。
本発明の有機発光素子において、本発明の非対称型フルオレン化合物を発光層を構成するホストとして使用する場合、ゲストとして一般的に知られている蛍光発光性化合物及び燐光発光性化合物を使用することができる。好ましくは、燐光発光性化合物である。また、有機発光素子の発光効率を向上させる観点から、燐光発光性化合物として、好ましくは、イリジウム錯体、白金錯体、レニウム錯体、銅錯体、ユーロピウム錯体、ルテニウム錯体等の金属錯体である。さらに好ましくは、強い燐光発光性が知られているイリジウム錯体である。
ここで、発光層から複数色の発光をさせたり、励起子や電荷の伝達を補助させたりすることを目的として、発光層に複数の燐光発光性化合物を含有させることもできる。
ここで、ホストに対するゲストの濃度は、発光層3を構成する材料の全体量を基準として、0.01重量%乃至50重量%であり、好ましくは1重量%乃至30重量%である。
ゲストは、ホストからなる層全体に均一に含めてもよい。また濃度勾配を有して含めてもよいし、特定の領域に部分的に含ませてゲスト化合物を含まないホスト化合物層の領域を設けてもよい。
以下、ゲストとなる金属錯体の具体的な構造式を表18乃至表19に示すが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Figure 2008222589
Figure 2008222589
本発明は、特に発光層の構成材料として、本発明の非対称型フルオレン化合物を用いるが、必要に応じて従来公知の低分子系及び高分子系のホール輸送性化合物、発光性化合物あるいは電子輸送性化合物等を一緒に使用することもできる。
以下にこれらの化合物例を挙げる。
正孔(ホール)注入輸送性材料としては、陽極からのホールの注入が容易で、注入されたホールを発光層へと輸送することができるように、ホール移動度が高い材料が好ましい。正孔注入輸送性能を有する低分子及び高分子系材料としては、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、ポリ(ビニルカルバゾール)、ポリ(チオフェン)、その他導電性高分子が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
主に発光機能に関わる発光性材料としては、本発明の非対称型フルオレン化合物及び、表18乃至表19に示したゲスト以外に、縮合環芳香族化合物(例えばフルオレン誘導体、ピレン誘導体、テトラセン誘導体、9,10−ジフェニルアントラセン誘導体、ルブレン等)、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、スチルベン誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、有機ベリリウム錯体、及びポリ(フェニレンビニレン)誘導体、ポリ(フルオレン)誘導体、ポリ(フェニレン)誘導体等の高分子誘導体が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
電子注入輸送性材料としては、陰極からの電子の注入が容易で、注入された電子を発光層へ輸送することができるものから任意に選ぶことができ、ホール輸送材料のキャリア移動度とのバランス等を考慮し選択される。電子注入輸送性能を有する材料としては、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ピラジン誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、フェナントロリン誘導体、有機アルミニウム錯体等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
陽極材料としては、仕事関数がなるべく大きなものがよい。例えば、金、白金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、コバルト、セレン、バナジウム、タングステン等の金属単体あるいはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウム等の金属酸化物が使用できる。また、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性ポリマーも使用できる。これらの電極物質は単独で使用してもよいし複数併用して使用してもよい。また、陽極は一層構成でもよく、多層構成でもよい。
一方、陰極材料としては、仕事関数の小さなものがよい。例えば、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、チタニウム、マンガン、銀、鉛、クロム等の金属単体が挙げられる。あるいはこれら金属単体を組み合わせた合金も使用することができる。例えば、マグネシウム−銀、アルミニウム−リチウム、アルミニウム−マグネシウム等が使用できる。酸化錫インジウム(ITO)等の金属酸化物の利用も可能である。これらの電極物質は単独で使用してもよいし、複数併用して使用してもよい。また、陰極は一層構成でもよく、多層構成でもよい。
本発明の有機発光素子で用いる基板としては、特に限定するものではないが、金属製基板、セラミックス製基板等の不透明性基板、ガラス、石英、プラスチックシート等の透明性基板が用いられる。また、基板にカラーフィルター膜、蛍光色変換フィルター膜、誘電体反射膜等を用いて発色光をコントロールすることも可能である。
尚、作製した素子に対して、酸素や水分等との接触を防止する目的で保護層あるいは封止層を設けることもできる。保護層としては、ダイヤモンド薄膜、金属酸化物、金属窒化物等の無機材料膜、フッ素樹脂、ポリエチレン、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂等の高分子膜、さらには、光硬化性樹脂等が挙げられる。また、ガラス、気体不透過性フィルム、金属等で被覆し、適当な封止樹脂により素子自体をパッケージングすることもできる。
本発明の有機発光素子は、基板上に薄膜トランジスタ(TFT)を作製し、それに接続して作製することも可能である。
また、素子の光取り出し方向に関しては、ボトムエミッション構成(基板側から光を取り出す構成)及び、トップエミッション(基板の反対側から光を取り出す構成)のいずれも可能である。
本発明の有機発光素子において、本発明の非対称型フルオレン化合物を含有する層及びその他の有機化合物からなる層は、以下に示す方法により形成される。一般には真空蒸着法、イオン化蒸着法、スパッタリング、プラズマあるいは、適当な溶媒に溶解させて公知の塗布法(例えば、スピンコーティング、ディッピング、キャスト法、LB法、インクジェット法等)により薄膜を形成する。ここで真空蒸着法や溶液塗布法等によって層を形成すると、結晶化等が起こりにくく経時安定性に優れる。また塗布法で成膜する場合は、適当なバインダー樹脂と組み合わせて膜を形成することもできる。
上記バインダー樹脂としては、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらバインダー樹脂は、ホモポリマー又は共重合体として1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。さらに必要に応じて、公知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を併用してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(例示化合物341の合成)
(1)中間体化合物IM1の合成
Figure 2008222589
窒素雰囲気下、以下に示す試薬、溶媒を仕込んだ。
4−tert−ブチルフェニルボロン酸:1.20g(6.77mmol)
2−ブロモ−7−ヨード−9,9−ジメチル−9H−フルオレン:3.00g(7.52mmol)
トルエン:60mL
エタノール:30mL
さらに、10重量%炭酸ナトリウム水溶液を29mL加え、室温で30分攪拌した。続いて、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.43g(0.38mmol)を加えて、撹拌下85℃で90分間加熱還流させた。反応終了後、有機層をクロロホルムで抽出、水で洗浄してから減圧濃縮した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン/トルエン=5/1)で精製した。これにより、中間体化合物IM1(2−ブロモ−7(4−tert−ブチルフェニル)−ヨード−9,9−ジメチル−9H−フルオレン)を1.70g得た(収率62%)。
(2)中間体化合物IM2の合成
Figure 2008222589
窒素雰囲気下、以下に示す試薬、溶媒を仕込んだ。
脱水トルエン:66mL
中間体化合物IM1:1.66g(4.08mmol)
(1,3−ビス[ジフェニルホスフィノ]プロパン)ジクロロニッケル(II):0.44g(0.82mmol)
続いて、以下に示す試薬、溶媒を加えて、撹拌しながら95℃で4時間加熱還流させた。
トリエチルアミン:1.70mL(12.3mmol)
4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン:1.78mL(12.3mmol)
室温まで冷却後、水を加えて反応を停止し、反応溶液を濾過して不溶物を除去した。濾液中の生成物をトルエンで抽出、水で洗浄してから減圧濃縮した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン/トルエン=1/2)で精製した。これにより、中間体化合物IM2(2−(7−(4−tert−ブチルフェニル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)を1.03g得た(収率56%)。
(3)中間体化合物IM3の合成
Figure 2008222589
窒素雰囲気下、以下に示す試薬、溶媒を仕込んだ。
4,4,5,5−テトラメチル−2−(フェナントレン−9−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン:3.69g(12.1mmol)
1,4−ジブロモ−2,5ジメチルベンゼン:4.00g(15.2mmol)
トルエン:100mL
エタノール:50mL
さらに10重量%炭酸ナトリウム水溶液を48mL加え、室温で30分攪拌した。続いて、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.88g(0.76mmol)を加えて、撹拌下85℃で3時間加熱還流させた。室温まで冷却後、析出した副生成物である9,9’−(2,5―ジメチル―1,4−フェニレン)ジフェナントレンを濾過により除去し、濾液中の生成物をクロロホルムで抽出、水で洗浄してから減圧濃縮した。次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン/トルエン=50/1)で精製した。これにより、中間体化合物IM3(9−(4−ブロモ−2,5−ジメチルフェニル)フェナントレン)を3.43g得た(収率78%)。
(4)例示化合物341の合成
Figure 2008222589
窒素雰囲気下、以下に示す試薬、溶媒を仕込んだ。
トルエン:30mL
エタノール:15mL
中間体化合物IM2:0.60g(1.33mmol)
中間体化合物IM3:0.53g(1.46mmol)
さらに10重量%炭酸ナトリウム水溶液を14mL加え、室温で30分攪拌した。次に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.11g(0.093mmol)を加えて、撹拌下85℃で5時間加熱還流させた。反応終了後、有機層をクロロホルムで抽出、水で洗浄してから減圧濃縮した。次いで、アルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン/トルエン=5/1)で精製した。次に、140℃で真空乾燥後、さらに昇華精製を行った。これにより、例示化合物341を422mg得た(収率52%)。
MALDI−TOF−MS(マトリックス支援イオン化−飛行時間型質量分析)により、この化合物のM+である606.3を確認した。さらに、1H−NMR測定を行ったところ、図4に示すNMRスペクトルが得られたことにより化合物の構造を確認した。
(例示化合物341の分子軌道計算)
例示化合物341について下記に示す計算ソフト及び計算条件で分子軌道計算を行った。
使用計算ソフト:WinMOPAC ver 3.9.0(富士通社製)
AM1計算プログラム:MOPAC2002 Version 1.52
AM1計算条件:EF AM1 PRECISE LET GNORM=0.01
MOS−F計算プログラム:MOS−F version 6.0A
MOS−F計算条件:INDO/S CI[10 10] Singlet NStates=10
分子起動計算(MOS−F計算)を行った結果、図5に示されるHOMO及びLUMOの分子軌道が得られた。
この結果から、HOMO部位は主にフルオレン環上に存在し、LUMO部位は主にフェナントレン環上に存在しているため、例示化合物No.341は電荷移動性(CT性)が大きいことが示唆された。
(例示化合物341の物性評価)
示差走査熱量計(DSC)により、例示化合物No.341のガラス転位温度を測定したところ136℃であった。このため、比較的高いガラス転位温度を示した。
例示化合物No.341の0.10重量%クロロホルム溶液を用いてスピンコート膜を作製し、イオン化ポテンシャル(IP)を測定すると、6.01eVと比較的浅いHOMO準位を有していた。尚、スピンコート膜は結晶化による白濁がなく、安定なアモルファス薄膜であった。
分光蛍光光度計(日立社製)により、トルエン/エタノール混合溶液中、77Kで、例示化合物No.341の第一の三重項励起状態のエネルギー準位(T1)を測定したところ、2.52eV(493nm)であり、比較的高いT1準位を有していた。
(例示化合物345の合成)
実施例1において、4−tert−ブチルフェニルボロン酸の代わりに4−メチルフェニルボロン酸を用いる以外は、実施例1と同様の方法で例示化合物345を合成することができる。
(例示化合物304の合成)
実施例1において、1,4−ジブロモ−2,5−ジメチルベンゼンの代わりに1−ブロモ−4−ヨード−2−メチルベンゼンを用いる以外は、実施例1と同様の方法で例示化合物304を合成することができる。
(例示化合物108の合成)
実施例1において、4,4,5,5−テトラメチル−2−(フェナントレン−9−イル)−1,3,2−ジオキサボロランの代わりに2−ナフタレンボロン酸を用いる以外は、実施例1と同様の方法で例示化合物108を合成することができる。
(例示化合物110の合成)
1−ブロモ−4−ヨード−2−メチルベンゼンと1−ナフタレンボロン酸を原料として、実施例1の(3)と同様の方法及び反応条件で合成を行うことで、1−(4−ブロモ−5−メチルフェニル)ナフタレンが得られる。次いで、実施例1の(4)において、IM3の代わりに1−(4−ブロモ−5−メチルフェニル)ナフタレン用いる以外は、実施例1の(4)と同様の方法で例示化合物110を合成することができる。
(例示化合物502の合成)
実施例1において、4,4,5,5−テトラメチル−2−(フェナントレン−9−イル)−1,3,2−ジオキサボロランの代わりに9−アントラセンボロン酸を用いる以外は、実施例1と同様の方法で例示化合物502を合成することができる。
(例示化合物333の合成)
(1)中間体化合物IM4の合成
1−ブロモ−4−ヨード−2−メチルベンゼンとIM2を原料として、実施例1の(4)と同様の方法及び反応条件で合成を行う。これにより、中間体化合物IM4(2−(4―ブロモ―3−メチルフェニル)−7−(4−tert−ブチルフェニル)−9,9―ジメチル―9H−フルオレン)を得ることができる。
(2)中間体化合物IM5の合成
中間体化合物IM4と4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを原料として、実施例1の(2)と同様の方法及び反応条件で合成を行う。これにより、中間体化合物IM5(2−(4−(7−(4−tert−ブチルフェニル)−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−2−メチルフェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)を得ることができる。
(3)例示化合物333の合成
実施例1の(4)例示化合物341の合成において、中間体化合物IM2の代わりに中間体化合物IM5を、中間体化合物IM3の代わりに9−ブロモフェナントレンを用いる以外は、実施例1と同様の方法で例示化合物333を合成することができる。
(例示化合物414の合成)
上記の例示化合物333の合成において、9−ブロモフェナントレンの代わりに2−クロロキノリンを用いる以外は、例示化合物333の合成と同様の方法で例示化合物414を合成することができる。
(例示化合物412の合成)
(1)中間体化合物IM6の合成
1−ブロモ−4−ヨード−2−メチルベンゼンと4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを原料として、実施例1の(2)と同様の方法及び反応条件で合成を行う。これにより、中間体化合物IM6(2,2’−(2―メチル−1,4−フェニレン)ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン))を得ることができる。
(2)中間体化合物IM7の合成
2−クロロキノリンとIM6を原料として、実施例1の(4)と同様の方法及び反応条件で合成を行う。これにより、中間体化合物IM7(2−(3−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)キノリン)を合成することができる。
(3)例示化合物412の合成
実施例1の(4)例示化合物341の合成において、中間体化合物IM2の代わりに中間体化合物IM7を、中間体化合物IM3の代わりに中間体化合物IM1を用いる以外は、実施例1と同様の方法で例示化合物412を合成することができる。
(例示化合物202の合成)
上記の例示化合物412の合成において、(2)中間体化合物IM7の合成のときに2−クロロキノリンの代わりに、3−ブロモフェナントレンを用いる以外は、例示化合物412の合成と同様の方法で例示化合物202を合成することができる。
<比較例1>
下記に示す比較化合物Aを合成した。原料として、2−(9,9’−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン及び9−ブロモフェナントレンを使用した。合成方法は、実施例1と同様のパラジウム触媒を用いたSuzukiカップリング反応を使用した。
Figure 2008222589
実施例1と同様に比較化合物Aの物性を評価したところ、比較化合物AのIPは、6.09eV、T1準位は2.43eV(510nm)であった。
<実施例2>
図3に示す構造の有機発光素子を以下に示す方法で作製した。
ガラス基板(基板1)上に、陽極2として酸化錫インジウム(ITO)をスパッタ法にて膜厚120nmで成膜したものを透明導電性支持基板として用いた。このITO基板上に、以下の有機層と電極層を、10-4Paの真空チャンバー内で抵抗加熱により真空蒸着して連続製膜した。具体的には、まずホール輸送層5として、下記の化合物Bを膜厚15nmで成膜した。次に、発光層3として、例示化合物341とIr(ppy)3の混合物を膜厚35nmで成膜した。ここで、例示化合物341はホスト、Ir(ppy)3はゲストであり、Ir(ppy)3の含有量は、発光層全体に対して6重量%である。次に電子輸送層6として、Bphenを膜厚25nmで成膜した。次にKFを膜厚1nmで成膜し、次いでAlを膜厚120nmで成膜した。ここで、KF膜及びAl膜は、陰極4として機能する。
Figure 2008222589
次に、有機発光素子が、水分の吸着によって素子劣化が起こらないように、乾燥空気雰囲気中で保護用ガラス板をかぶせ、アクリル樹脂系接着材で封止した。以上のようにして有機発光素子を作製した。
このようにして得られた有機発光素子について、ITO電極(陽極2)を正極、Al電極(陰極4)を負極にして、4.5Vの印加電圧をかけたところ、発光効率が50cd/Aである緑色(CIE色度:x=0.28、y=0.65)の発光が観測された。さらに、この素子を80mA/cm2の定電流密度で耐久駆動させると、輝度半減時間は470時間であった。
<比較例2>
例示化合物341に代えて、下記に示す構造のCBPを用いた他は実施例13と同様に素子を作製した。
Figure 2008222589
実施例2と同様に素子評価を行ったところ、4.5Vの印加電圧で、発光効率36cd/Aの緑色(CIE色度:x=0.28,y=0.63)の発光が観測された。さらに、この素子を80mA/cm2の定電流密度で耐久駆動させると、輝度半減時間は300時間であった。
本発明の有機発光素子における第一の実施形態を示す断面図である。 本発明の有機発光素子における第二の実施形態を示す断面図である。 本発明の有機発光素子における第三の実施形態を示す断面図である。 例示化合物341の1H−NMR(CDCl3)スペクトルを示す図である。 例示化合物341のMOS−F計算結果における、HOMO及びLUMOの分子軌道を示す図である。
符号の説明
1 基板
2 陽極
3 発光層
4 陰極
5 ホール輸送層
6 電子輸送層
10,20,30 有機発光素子

Claims (11)

  1. 下記一般式[I]で示されることを特徴とする、非対称型フルオレン化合物。
    Figure 2008222589
    〔式中、Y1は、sp2炭素と水素によって構成される3環以下の縮合多環基、又は3環以下の縮合複素多環基であり、置換基を有していてもよい。R11及びR12は、それぞれ水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基及び置換あるいは無置換のアリール基からなる群より選ばれる置換基である。A1、B1及びX1は、それぞれハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基及びシアノ基からなる群より選ばれる置換基である。aは0乃至4の整数であり、bは1乃至4の整数である。aが2以上の場合、A1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、隣り合うA1同士が結合して環を形成してもよい。bが2以上の場合、B1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、隣り合うB1同士が結合して環を形成してもよい。〕
  2. 前記縮合多環基が、ナフチル基又はフェナントリル基であることを特徴とする、請求項1に記載の非対称型フルオレン化合物。
  3. 前記一般式[I]の非対称型フルオレン化合物が下記一般式[II]で示されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の非対称型フルオレン化合物。
    Figure 2008222589
    〔式中、Z2は、ハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、シアノ基、置換あるいは無置換のアリール基及び置換あるいは無置換の複素環基からなる群より選ばれる置換基である。zは0乃至9の整数であり、zが2以上の場合、Z2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。〕
  4. 陽極と陰極と、
    該陽極と該陰極との間に挟持された有機化合物を含む層とからなり、
    該陽極及び該陰極のいずれかが透明又は半透明であり、
    該有機化合物を含む層が、請求項1乃至3のいずれかに記載の非対称型フルオレン化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする、有機発光素子。
  5. 前記非対称型フルオレン化合物が発光層に含有されることを特徴とする、請求項4に記載の有機発光素子。
  6. 前記発光層が、ホストとゲストとから構成され、該ホストが前記非対称型フルオレン化合物であることを特徴とする、請求項5に記載の有機発光素子。
  7. 前記ゲストが、燐光発光性化合物であることを特徴とする、請求項6に記載の有機発光素子。
  8. 前記燐光発光性化合物が金属錯体であることを特徴とする、請求項7に記載の有機発光素子。
  9. 前記金属錯体がイリジウム錯体であることを特徴とする、請求項8に記載の有機発光素子。
  10. 前記発光層が複数の燐光発光性化合物を含有することを特徴とする、請求項5乃至9のいずれかに記載の有機発光素子。
  11. 前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加することにより発光する電界発光素子であることを特徴とする、請求項4乃至10のいずれかに記載の有機発光素子。
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