JP2008218631A - 絶縁膜形成用組成物および絶縁膜 - Google Patents
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Abstract
Description
層間絶縁膜を形成することを目的として、SOG(Spin on Glass)膜と呼ばれるテトラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導体素子などの高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低誘電率の層間絶縁膜が開発されている。
は約4程度である。また、低誘電率CVD膜として最近検討されているSiOF膜の比誘電率は約3.3〜3.5であるが、この膜は吸湿性が高く、使用しているうちに誘電率が上昇するという問題がある。
一方、カゴ状構造を有するシロキサン化合物を絶縁膜の製造に用いる試みは公知であるが、この方法では、塗布液作製時または絶縁膜作製時にカゴ構造を十分に維持できないため、密度を低下させる効果が小さく、誘電率は十分に低下しなかった。
また、有機ポリマーにカゴ型化合物を添加することによって、低密度の膜を得る試みも公知である。(特許文献1参照)しかし、この方法では、誘電率の低下効果が不十分であった。
(1)下記式(A)および式(B)を構成単位として含む共重合体を含有する絶縁膜形成用組成物。
(2)共重合物体のGPCポリスチレン換算重量平均分子量が7000〜100万であり、ポリスチレン換算数平均分子量3000〜30万であることを特徴とする前記(1)の絶縁膜形成用組成物。
(4)化合物(I)および化合物(II)の合計が0.1〜30質量%の濃度になるように有機溶媒に溶解させ、重合開始剤を用いて反応させて得たことを特徴とする前記(3)の絶縁膜形成用組成物。
(6)前記(5)の絶縁膜形成用組成物を基板上に塗布した後、硬膜して製造された絶縁膜。
ここで、置換基とは、室温で、1当量の中性水と1時間接触させた場合に、95%以上残存する基であるが、この条件で99%以上残存していることが好ましい。
Rのうち、少なくとも2つは炭素−炭素不飽和結合を含む基である。Rの置換基の例としては、アルキル基(メチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、アリール基(フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等)、ビニル基、エチニル基、アリル基、シリルオキシ基(トリメチルシリルオキシ、トリエチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)等があげられる。
構成単位(A)におけるRのうち、少なくとも1つのビニル基が、Rが結合するケイ素原子に直接結合することがさらに好ましく、構成単位(A)におけるRの少なくとも半数がビニル基またはビニルの反応によって形成された基であることが、より好ましく、Rが全て、ビニル基またはビニルの反応によって形成された基であることが特に好ましい。
Qはポリマー主鎖に結合するための単結合または2価の連結基であるが、2価の連結基としては、−[C(R11)(R12)]k−、−CO−、−O−、−N(R13)−、−S−、−O−Si(R14)(R15)−、およびこれらを任意に組み合わせてできる2価の連結基が挙げられる。(R11〜R15はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基、またはフェニル基を表し、kは1〜6の整数を表す。)、なかでも、−[C(R11)(R12)]k−、−O−、−O−Si(R14)(R15)−またはこれらを任意に組み合わせてできる2価の連結基が好ましい。Qは単結合であることが最も好ましい。
A1〜A3は水素原子原子または置換基であるが、置換基として好ましいのは、アルキル基(メチル基など)、アリール基(フェニル基など)、シリル基(トリメチルシリル基など)である。A1〜A3は水素原子であることが最も好ましい。
式(C−I)〜式(C−IV)中のRおよびQの説明および好ましい範囲については、構成単位(A)の説明で述べたものと同じである。
式(C−I)〜(C−IV)に含まれる炭素−炭素不飽和結合を含む基はエチニル基またはビニル基を含む基であることが好ましい。式(C−IV)においては、炭素−炭素不飽和結合を含む基はエチニル基であることが特に好ましい。
本発明の共重合体に含まれる構成単位(A)と構成単位(B)の比率は重量比で10:90〜99:1が好ましいが、30:70〜95:5がより好ましく、50:50〜90:10が最も好ましい。
誘電率低下効果の点から、mは8、10、12、14、16が好ましく、入手性の観点から、8、10、12が、より好ましい。
化合物(I)中、Rは置換基を表す。
ここで、置換基とは、室温で、1当量の中性水と1時間接触させた場合に、95%以上残存する基であるが、この条件で99%以上残存していることが好ましい。
Rのうち、少なくとも1つは炭素−炭素不飽和結合を含む基である。Rの置換基の例としては、アルキル基(メチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、アリール基(フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等)、ビニル基、エチニル基、アリル基、シリルオキシ基(トリメチルシリルオキシ、トリエチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)等があげられる。
化合物(I)において、ビニル基またはエチニル基はRが結合するケイ素原子に直接結合することが好ましい。
化合物(I)におけるRのうち、少なくとも2つのビニル基が、Rが結合するケイ素原子に直接結合することがさらに好ましく、化合物(I)におけるRの少なくとも半数が全てビニル基であることが、より好ましく、Rが全てビニル基であることが特に好ましい。
式(D−I)〜(D−IV)の炭素−炭素不飽和結合を含む基はエチニル基またはビニル基を含む基であることが好ましい。式(D−IV)において、炭素−炭素不飽和結合を含む基はエチニル基を含む基であることが、より好ましい。
化合物(II)の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
化合物(I)および化合物(II)を溶媒に溶解させ、重合開始剤を添加してビニル基またはエチニル基反応させることが特に好ましい。
重合反応としてはどのような重合反応でも良いが、例えばラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、開環重合、重縮合、重付加、付加縮合、遷移金属触媒重合等が挙げられる。
重合開始剤としては特に有機過酸化物または有機アゾ系化合物が好ましく用いられる。
本発明の重合開始剤は1種のみ、または2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の重合開始剤の使用量はモノマー1モルに対して、好ましくは0.001〜2モル、より好ましくは0.05〜1モル、特に好ましくは0.01〜0.5モルである。
本発明の重合開始剤の添加方法としては一括添加、分割添加、連続添加等が挙げられるが、少ない重合開始剤添加量で高分子量化でき、膜強度の点からも有利であるので、分割添加および連続添加が好ましい。
これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
その意味で、化合物(I)および化合物(II)の合計が0.1〜30質量%の濃度になるように有機溶媒に溶解させて重合反応を行うことが好ましい、より好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。
反応時の生産性の観点では、重合時の化合物(I)および化合物(II)の濃度が高い程有利である。その意味では、重合時の化合物(I)および化合物(II)の濃度は、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上である。
また、酸素による重合開始剤の不活性化を抑制するために不活性ガス雰囲気下(例えば窒素、アルゴン等)で反応させることが好ましい。反応時の酸素濃度は好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下、特に好ましくは20ppm以下である。
重合反応終了時のポリマーの重量平均分子量(Mw)の好ましい範囲は1万〜80万である。より好ましくは4万〜60万、特に好ましくは6万〜40万である。
残存した化合物(I)および化合物(II)については、固形分のGPCチャート、HPLCチャート、NMRスペクトル、UVスペクトル、IRスペクトル等から定量できる。重合物に含まれる化合物(I)および化合物(II)以外の化合物および付加物については、仕込み比で判断できる場合もあるが、重合物を必要に応じて精製した後、NMRスペクトル、UVスペクトル、IRスペクトル、元素組成等の測定を行うことによっても定量できる。
なお、本願におけるGPCポリスチレン換算値は、Waters2695およびShodex製GPCカラムKF−805Lを使用し、カラム温度40℃で、溶出溶媒としてテトラヒドロフランを毎分1mlの流量で用い、試料濃度0.5質量%のテロラヒドロフラン溶液を50μl注入し、RI検出装置(Waters2414)の積分値を用いて単量体の検量線を作成し、固形分中の単量体を定量し、MnおよびMwは標準ポリスチレンを用いて作製した検量線を用いて計算した値である。
これらの平均分子量が大きいほど、誘電率の低い膜を形成することができるが、これらの平均分子量が大きいと有機溶剤に対する不溶物を生成しやすくなる。平均分子量が上記の範囲であれば、低誘電率と、有機溶剤に対する溶解性、ろ過性を両立できる。
本発明の組成物は分子量300万以上の成分を実質的に含まないことが好ましく、200万以上の成分を実質的に含まないことがより好ましく、100万以上の成分を含まないことが最も好ましい。
本発明の組成物に含まれる未反応の化合物(I)および化合物(II)は、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、2質量%以下であることが、最も好ましい。
本発明の共重合物中では、化合物(I)および化合物(II)のビニル基またはエチニル基のうち、10〜99モル%が未反応で残存していることが好ましく、20〜90モル%が未反応で残存していることが好ましく、30〜80モル%が未反応で残存していることが最も好ましい。
また、本発明の組成物中の、本発明の共重合物には、重合開始剤、添加剤または重合溶媒が0.1〜40質量%結合していてもよいが、0.1〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%が、より好ましく、0.1〜5質量%が最も好ましい。
これらについては、組成物のNMRスペクトル等から定量することができる。
また、化合物(I)および化合物(II)を重合させた後、不溶物や高分子量成分をろ過する、カラムクロマトグラフィーを用いて精製する、再沈殿処理により精製する、などの方法を用いることも可能である。
ここで、再沈殿処理とは、必要に応じて反応溶媒を留去した反応液に、貧溶媒(本発明の組成物を実質的に溶解しない溶媒)を加える、もしくは必要に応じて反応溶媒を留去した反応液を、貧溶媒に滴下することにより、本発明の組成物を析出させ、これをろ取することである。
貧溶媒としては、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール)炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン)などが好ましい。貧溶媒として、本発明の組成物の等質量〜200倍質量を用いることが好ましく、2倍質量〜50倍質用いることが、より好ましい。再沈澱処理を行うことにより、誘電率のより低い膜を形成することができる。
濃縮する方法としては、ロータリーエバポレーター、蒸留装置または重合反応を行った反応装置などを用いて、反応液を加熱および/または減圧することによって行うことが好ましい。濃縮時の反応液の温度は、一般的には0℃〜180℃であり、10℃〜140℃が好ましく、20℃〜100℃が、より好ましく、30℃〜60℃が最も好ましい。濃縮時の圧力は、一般的に、0.133Pa〜100kPaであり、好ましくはは1.33Pa〜13.3kPaであり、より好ましくは、1.33Pa〜1.33kPaである。
反応液を濃縮する際は、反応液中の固形分含量が10質量%以上になるようになるまで濃縮することが好ましく、30%質量以上になるまで濃縮することがより好ましく、50%質量以上になるまで濃縮することが最も好ましい。
本発明の組成物は、該共重合物が有機溶剤に溶解した溶液であってもよいし、該共重合物を含む固形物であってもよい。
本発明において、本発明の共重合物は、適当な溶剤に溶解させて、支持体上に塗布して使用することが好ましい。使用できる溶剤としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ジメチルイミダゾリジノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、イソプロパノール、エチレンカーボネート、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が好ましく、これらの溶剤を単独あるいは混合して使用する。
ただし、本発明の組成物を低温で硬膜する必要がある場合は、重合開始剤を含んでいることが好ましい。その場合の重合開始剤の例としては前述したものと同じものが挙げられる。また、この目的で、放射線により重合を引きおこす開始剤および増感剤を使用することもできる。
組成物の金属濃度は本発明の組成物を用いて得た膜に対して全反射蛍光X線測定を行うことによっても評価できる。X線源としてW線を用いた場合、金属元素としてK、Ca、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pdが観測可能であり、それぞれ100×1010cm−2以下が好ましく、より好ましくは50×1010cm−2以下、特に好ましくは10×1010cm−2以下である。また、ハロゲンであるBrも観測可能であり、残存量は10000×1010cm−2以下が好ましく、より好ましくは1000×1010cm−2以下、特に好ましくは400×1010cm−2以下である。また、ハロゲンとしてClも観測可能であるが、CVD装置、エッチング装置等へダメージを与えるという観点から残存量は100×1010cm−2以下が好ましく、より好ましくは50×1010cm−2以下、特に好ましくは10×1010cm−2以下である。
であり、m、nはそれぞれ独立に2〜100の整数である。複数のR1は同じでも異なっ
ていてもよい。
空孔形成剤となる添加剤の空孔形成因子としては特に限定はされないが、非金属化合物が好適に用いられ、膜形成用塗布液で使用される溶剤との溶解性、本発明重合体との相溶性を同時に満たすことが必要である。
また、空孔形成剤としては熱可塑性のポリマーも使用することができる。熱可塑性空孔形成用ポリマーの例としては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリフェニレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリテトラヒドロフラン、ポリエチレン、ポリシクロヘキシルエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸およびポリビニルピリジン等が挙げられる。
空孔形成剤の添加量は膜を形成する重合体に対して、質量%で好ましくは0.5〜75%、より好ましくは0.5〜30%、特に好ましくは1%〜20%である。
また、空孔形成因子として、重合体の中に分解性基を含んでいても良く、その分解温度は好ましくは100〜500℃、より好ましくは200〜450℃、特に好ましくは250〜400℃であると良い。分解性基の含有率は膜を形成する重合体に対して、モル%で0.5〜75%、より好ましくは0.5〜30%、特に好ましくは1〜20%である。
高エネルギー線として、電子線を使用した場合のエネルギーは0〜50keVが好ましく、より好ましくは0〜30keV、特に好ましくは0〜20keVである。電子線の総
ドーズ量は好ましくは0〜5μC/cm 2 、より好ましくは0〜2μC/cm 2 、特に好ましくは0〜1μC/cm 2である。電子線を照射する際の基板温度は0〜450℃が好ましく、より好ましくは0〜400℃、特に好ましくは0〜350℃である。圧力は好ましくは0〜133kPa、より好ましくは0〜60kPa、特に好ましくは0〜20kPaである。本発明の共重合物の酸化を防止するという観点から、基盤周囲の雰囲気はAr、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、電子線との相互作用で発生するプラズマ、電磁波、化学種との反応を目的に酸素、炭化水素、アンモニアなどのガスを添加してもよい。本発明における電子線照射は複数回行ってもよく、この場合は電子線照射条件を毎回同じにする必要はなく、毎回異なる条件で行ってもよい。
高エネルギー線として紫外線を用いてもよい。紫外線を用いる際の照射波長領域は190〜400nmが好ましく、その出力は基板直上において0.1〜2000mWcm−2が好ましい。紫外線照射時の基板温度は250〜450℃が好ましく、より好ましくは250〜400℃、特に好ましくは250〜350℃である。本発明の共重合物の酸化を防止するという観点から、基盤周囲の雰囲気はAr、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、その際の圧力は0〜133kPaが好ましい。
絶縁膜を形成する際の膜厚は、乾燥膜厚として、1回塗りで厚さ0.05〜1.5μm程度、2回塗りでは厚さ0.1〜3μm程度の塗膜を形成することができる。
カゴ構造が焼成時に分解しないために、組成物及び絶縁膜の製造中にSi原子に求核攻撃する基(水酸基、シラノール基など)が実質的に存在しないことが好ましい。
例示化合物(I−d)1gと例示化合物(D−I−a)0.5gを酢酸ブチル60gに加え、窒素気流中で、加熱還流した。重合開始剤としてアルケマ吉冨社製ルペロックス11を55μlを加え、さらに4時間加熱還流した(重合時濃度2.4質量%)。ついで、室温まで冷却し、液重量8gまで減圧濃縮し、メタノール20mlを加え、1時間攪拌した後、固形物をろ取、乾燥し、固形分0.70gを得た。固形分をGPCで分析するとMw=8.1万、Mn=1.3万であった。固形物中には未反応の例示化合物(I−d)と例示化合物(D−I−a)の合計は1.5質量%であった。固形分中には分子量200万以上の成分は実質的に含まれなかった。得られた固形分をシクロヘキサン8mlに溶解し、本発明の組成物(1)を得た。
例示化合物(I−d)1gと例示化合物(D−IV−b)0.2gを酢酸ブチル50gに加え、窒素気流中で、加熱還流した。重合開始剤としてアルケマ吉冨社製ルペロックス11を50μlを加え、さらに4時間加熱還流した(重合時濃度2.3質量%)。ついで、室温まで冷却し、液重量8gまで減圧濃縮し、メタノール20mlを加え、1時間攪拌した後、固形物をろ取、乾燥し、固形分0.72gを得た。固形分をGPCで分析するとMw20.9万、Mn=3.8万であった。固形物中には未反応の例示化合物(I−d)と例示化合物(D−IV−b)の合計は1.5質量%であった。固形分中には分子量200万以上の成分は実質的に含まれなかった。得られた固形分をシクロヘキサン9mlに溶解し、本発明の組成物(2)を得た。
例示化合物(I−d)1gと例示化合物(D−II−b)0.4gを酢酸ブチル50gに加え、窒素気流中で、加熱還流した。重合開始剤としてアルケマ吉冨社製ルペロックス11を55μlを加え、さらに4時間加熱還流した(重合時濃度2.7質量%)。ついで、室温まで冷却し、液重量8gまで減圧濃縮し、メタノール20mlを加え、1時間攪拌した後、固形物をろ取、乾燥し、固形分0.69gを得た。固形分をGPCで分析するとMw=18.1万、Mn=2.3万であった。固形物中には未反応の例示化合物(I−d)と例示化合物(D−II−b)の合計は1.5質量%であった。固形分中には分子量200万以上の成分は実質的に含まれなかった。
得られた固形分をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8mlに溶解し、本発明の組成物(3)を得た。
300mlのナスフラスコにビニルトリエトキシシラン84.5gとプロピレングリコールモノメチルエーテル145.2gを入れ、0.4質量%の硝酸水溶液を21.8ml加えた。室温で5時間攪拌して比較用組成物を得た。
誘電率をフォーディメンジョンズ社製水銀プローブを用いて測定した(測定温度25℃)。
また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定した。
Claims (6)
- 共重合体のGPCポリスチレン換算重量平均分子量が1万〜80万であり、ポリスチレン換算数平均分子量3000〜30万であることを特徴とする請求項1記載の絶縁膜形成用組成物。
- m個のRSi(O0.5)3ユニット(mは1以上の整数、Rはそれぞれ独立して置換基で少なくとも1つは炭素−炭素不飽和結合を含む基である)を有し、各ユニットが酸素原子を共有して他のユニットに連結しカゴ構造を形成している化合物(I)と、炭素−炭素不飽和結合を含む基を有する化合物(II)との共重合体を含む絶縁膜形成用組成物。
- 化合物(I)および化合物(II)の合計が0.1〜30質量%の濃度になるように有機溶媒に溶解させ、重合開始剤を用いて反応させて得たことを特徴とする請求項3記載の絶縁膜形成用組成物。
- さらに有機溶剤を含むことを特徴とする請求項1または3記載の絶縁膜形成用組成物。
- 請求項5の絶縁膜形成用組成物を基板上に塗布した後、硬膜して製造された絶縁膜。
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