JP2008218527A - トレンチ型mosfet及びその製造方法 - Google Patents

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公孝 福見
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Abstract

【課題】セルピッチの縮小に影響がなく、高耐圧化と低オン抵抗化を両立でき、さらにトレンチ底部でのゲート耐圧の劣化の改善やミラー容量の低減による遅延時間の縮小が可能なトレンチ型MOSFETの提供。
【解決手段】高ドープドレイン部101、低ドープドレイン部102、チャネルボディ部106、及び高ドープソース部107が、この順に隣接して積層された半導体基板上にゲート電極が埋め込まれ、トレンチ部104を形成するトレンチ型MOSFETであって、トレンチ部104は、半導体基板の表面から高ドープソース部107、チャネルボディ部106を貫通し低ドープドレイン部102に達する部位に形成され、高ドープソース部107側の半導体基板表面から低ドープドレイン部102が形成される深さまで高濃度ドープポリシリコン105aで形成され、その下部からトレンチ部104の底部までが低濃度ドープポリシリコン105bで形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、高耐圧化と低オン抵抗化を両立できるトレンチ型MOSFET及びその製造方法に関するものであり、特に、チャネルボディ部の厚さに比べて深いトレンチ部を有することによって高耐圧化と低オン抵抗化を両立できるトレンチ型MOSFET及びその製造方法に関するものである。
従来、垂直型のトレンチ型MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)は、その構造的な効率が良く、オン抵抗特性が低いという利点があるため、電源制御用の電子装置として広く用いられている。
図8は、典型的な垂直型のトレンチ型MOSFETの構造を示す断面図であり、このようなトレンチ型MOSFETは、図9に示すような工程で製造することができる。
図9(a)〜(f)は、従来の典型的なN−チャネル・トレンチ型MOSFETの製造工程を示す断面図である(非特許文献1参照)。トレンチ型MOSFETは、このように基板の一方からトレンチを形成することによって製造することができる。
ここで、トレンチ型MOSFETにおける2つの重要なパラメータとして、(a)ブレークダウン電圧(以下、適宜「BVdss」という。)、及び(b)オン抵抗(以下、適宜「RON」という。)が挙げられる。
MOSFETを構成する各部分の物理的な配置、及びオン抵抗に対する各部分の抵抗を図10に示す。同図において、Rsはソース部における拡散及び接触抵抗の抵抗値を、Rchは誘起された状態のMOSFET チャネル部の抵抗値を、Raccはゲートとドレインとのオーバーラップの抵抗値を、Rdriftは低ドープドレイン部の抵抗値を、Rsubは高ドープドレイン部(基板)の抵抗値を、それぞれ示している。
MOSFETのON抵抗(RON)と図10に示した各部分の抵抗との間には、下記の式(1)の関係が成り立っている。
ON=Rsub+Rch+Racc+Rdrift+Rsub ・・・(1)
高いブレークダウン電圧(BVdss)を得るためには、一般的に、ドリフト部にドープする不純物の濃度を低くする必要がある。しかし、ドリフト部にドープする不純物の濃度を低くすれば、Rdriftが高くなるから、MOSFET全体としてのオン抵抗(RON)が増加する。このように、RONとBVdssとの間には、トレードオフの関係がある。
従来のトレンチ型MOSFETでは、高いブレークダウン電圧(BVdss)を得るとともにオン抵抗を小さくするための技術として、例えば図11に示すように、チャネルボディ部の下にチャネルボディ部と同一導電型の不純物層を形成する技術が開示されている(特許文献1)。特許文献1では、オフ時のドリフト領域の空乏化を促進し電界集中を緩和し、耐圧を向上させることができる。また、ドリフト層の濃度を高く設定し、オン抵抗を低減している。
また、図12に示す従来技術では、トレンチ底部のドリフト領域にフローティング領域を有する構造が開示されている(特許文献2)。特許文献2では、このフローティング領域によって、オフ時のドリフト領域の空乏化を促進し、電界ピークを分散している。このような技術によって高耐圧化と低オン抵抗化を両立する技術が開示されている。
特開2003−324196号公報(平成15年(2003年)11月14日公開) 特開2005−116822号公報(平成17年(2005年)4月28日公開) Krishna Shenai著,「Optimized Trench MOSFET Technologies for Power Devices」,IEEE Transactions on Electron Devices, vol. 39, no. 6, p1435-1443, June 1992年
しかしながら、上記従来の構成では、高耐圧化と低オン抵抗化を両立できるトレンチ型MOSFETの構造を実現しようとすると、セルピッチを縮小することが難しいという問題点を有している。
即ち、特許文献1(図11)に示すトレンチ型MOSFET500の構成では、チャネルボディ部下の不純物層によりセルピッチの縮小が制限される。具体的にはその幅は以下のように制限されると考えることができる。
P>a+4×ΔRp+Wt
但し、
P :トレンチピッチ
Wt :トレンチ幅
a :イオン注入窓
ΔRp:不純物層の横方向の拡散領域の拡がり。
たとえば、一般的なトレンチ型MOSFETの構成として不純物層のΔRpを0.4μm、Wtを0.4μm、aを0.5μmに設定すると、最小トレンチピッチは2.5μm程度必要であることがわかる。そしてこのピッチより狭くなるとオン抵抗が増加する。
特許文献2(図12)に示すトレンチ型MOSFET600の構成でも同様にドリフト領域中に設けられたフローティング領域によってセルピッチの縮小が制限される。具体的にはその幅は以下のように制限されると考えることができる。
P>4×ΔRp+Wt
但し、
P :トレンチピッチ
Wt :トレンチ幅
ΔRp:フローティング領域の横方向の拡散領域の拡がり。
たとえば、一般的なトレンチ型MOSFETの構成として不純物層のΔRpを0.4μm、Wtを0.4μmに設定すると、最小トレンチピッチは2.0um程度必要であることがわかる。そしてこのピッチより狭くなるとオン抵抗が増加する。
また、従来の垂直型トレンチ型MOSFETでは、トレンチ底部のコーナー部において、ゲート絶縁膜を形成する場合にトレンチ側壁のゲート絶縁膜に比べて薄くゲート絶縁膜が形成されやすかった。これは、トレンチを形成することによって生じるストレスなどによってトレンチ底部のコーナー部での酸化速度が遅くなり、ゲート絶縁膜が形成されにくいためである。
このようにトレンチ底部のコーナー部においてゲート絶縁膜が薄く形成されると、ゲート耐圧の劣化の要因となる他、トレンチゲート部に生じるドレイン・ゲート間容量(ミラー容量)により、MOSFETの動作の遅延時間が増加するという問題が生じる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、セルピッチの縮小に影響がなく、高耐圧化と低オン抵抗化を両立でき、さらにトレンチ底部でのゲート耐圧の劣化の改善やミラー容量の低減による遅延時間の縮小が可能となるトレンチ型MOSFETを提供することにある。
本発明のトレンチ型MOSFETは、上記課題を解決するために、第1の導電タイプである高ドープドレイン部、第1の導電タイプである低ドープドレイン部、第2の導電タイプであるチャネルボディ部、及び第1の導電タイプである高ドープソース部が、この順に隣接して積層された半導体基板上に、その内部にゲート電極が埋め込まれたトレンチ部が設けられたトレンチ型MOSFETであって、上記トレンチ部は、上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達する部位に形成されており、上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面から上記低ドープドレイン部が形成されている部分である深さまでが高電気伝導性ゲート電極で形成されているとともに上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、トレンチ部が半導体基板の表面から上記低ドープドレイン部に達する部位にまで形成されており、さらにトレンチ部に形成されているゲート電極のうち、半導体基板の表面から上記低ドープドレイン部が形成されている領域までが高電気伝導性ゲート電極であり、上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されている。
低電気伝導性ゲート電極では、高電気伝導性ゲート電極に比べて自由電子の数が少ない。そのため、トレンチ型MOSFETを使用する場合にドレインとして動作する高ドープドレイン部がゲート電極よりも低い電位となる(オフ状態)と、低電気伝導性ゲート電極の中にある自由電子が高電気伝導性ゲート電極に移動し、トレンチ部の底部に自由電子の非常に少ない領域(空乏層)が形成される。
そのため、本発明のトレンチ型MOSFETでは、トレンチ部の底部にゲート絶縁体が厚く形成される場合と同様に、ゲート耐圧が大きく、耐久性に優れている。また、トレンチゲート部に生じるドレイン・ゲート間容量(ミラー容量)を小さくすることができる。このため、MOSFETの動作の遅延時間を縮小し、高速動作が可能となる。
さらに、トレンチ部の底部が低ドープドレイン部が形成されている領域まで到達しているので、トレンチ型MOSFETのオフ時には低ドープドレイン部の空乏化を促進することができる。そのためチャネルボディ部と低ドープドレイン部との間に生じる電界緩和が可能となる。つまり、ゲート・ソース間耐圧(ブレークダウン電圧)の向上が可能である。
また、上記のように低ドープドレイン部の空乏化を促進することができるので、低ドープドレイン部へドープする濃度を高くすることが可能である。つまりオン抵抗の低減も可能となる。
また、本発明のトレンチ型MOSFETは、上記課題を解決するために、第1の導電タイプである高ドープドレイン部、第1の導電タイプである低ドープドレイン部、第2の導電タイプであるチャネルボディ部、及び第1の導電タイプである高ドープソース部が、この順に隣接して積層された半導体基板上に、その内部にゲート電極が埋め込まれたトレンチ部が設けられたトレンチ型MOSFETであって、上記トレンチ部は、上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達する部位に形成されており、上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面から上記低ドープドレイン部に達する部分が高電気伝導性ゲート電極で形成されているとともに上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、トレンチ部が半導体基板の表面から上記低ドープドレイン部に達する部位にまで形成されており、さらにトレンチ部に形成されているゲート電極のうち、半導体基板の表面から上記低ドープドレイン部に達する部分までが高電気伝導性ゲート電極であり、上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されている。
低電気伝導性ゲート電極では、高電気伝導性ゲート電極に比べて自由電子の数が少ない。そのため、トレンチ型MOSFETを使用する場合にドレインとして動作する高ドープドレイン部がゲート電極よりも低い電位となる(オフ状態)と、低電気伝導性ゲート電極の中にある自由電子が高電気伝導性ゲート電極に移動し、トレンチ部の底部に自由電子の非常に少ない領域(空乏層)が形成される。
そのため、本発明のトレンチ型MOSFETでは、トレンチ部の底部にゲート絶縁体が厚く形成される場合と同様に、ゲート耐圧が大きく、耐久性に優れている。また、トレンチゲート部に生じるドレイン・ゲート間容量(ミラー容量)を小さくすることができる。このため、MOSFETの動作の遅延時間を縮小し、高速動作が可能となる。
さらに、トレンチ部の底部が低ドープドレイン部が形成されている領域まで到達しているので、トレンチ型MOSFETのオフ時には低ドープドレイン部の空乏化を促進することができる。そのためチャネルボディ部と低ドープドレイン部との間に生じる電界緩和が可能となる。つまり、ゲート・ソース間耐圧(ブレークダウン電圧)の向上が可能である。
また、上記のように低ドープドレイン部の空乏化を促進することができるので、低ドープドレイン部へドープする濃度を高くすることが可能である。つまりオン抵抗の低減も可能となる。
尚、上記高電気伝導性ゲート電極は高濃度にドーピングされた半導体で形成されている構成であってもよいし、金属で形成されている構成であってもよい。
また、上記低電気伝導性ゲート電極が低濃度にドーピングされた半導体で形成されている構成であってもよいし、ドーピングされていない半導体で形成されている構成であってもよい。
また、上記高電気伝導性ゲート電極が高濃度にドーピングされたポリシリコンで形成されており、上記低電気伝導性ゲート電極が低濃度にドーピングされたポリシリコンで形成されている構成であってもよい。
また、上記高電気伝導性ゲート電極が高濃度にドーピングされたポリシリコンで形成されており、上記低電気伝導性ゲート電極がドーピングされていないポリシリコンで形成されている構成であってもよい。
また、上記高電気伝導性ゲート電極及び上記低電気伝導性ゲート電極が複数の電気伝導性層で形成されており、上記電気伝導性層が上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面から上記トレンチ部の底部まで順に電気伝導性が小さくなるように配置されている構成であってもよい。
また、上記トレンチ部が、上記半導体基板表面上に並列するように複数形成されてストライプ形状を形成している構成であってもよい。
また、上記トレンチ部が、上記半導体基板表面上で環状に形成されている構成であってもよい。
本発明のトレンチ型MOSFETは、半導体基板に形成される構造がトレンチ部及びソース・ゲート間の上記半導体基板に設けられた層構造のみが必須の構成であるので、トレンチ部を設ける間隔を小さくすることが容易である。そのため、トレンチ部がストライプ形状を形成している場合であっても、また環状にソース・ゲート間に形成される層構造を取り囲んでいる場合であっても、セルピッチを縮小することが可能である。
特にストライプ型のMOSFETでは、セル型のMOSFETに比べてチャネルボディ部のコンタクト領域を形成するためのセルピッチの縮小に制限が少ないため、セルピッチの縮小をさらに効果的に行うことが可能である。
また、上記第1の導電タイプがP型の半導体であり、上記第2の導電タイプがN型の半導体である構成であってもよいし、上記第1の導電タイプがN型の半導体であり、上記第2の導電タイプがP型の半導体である構成であってもよい。
また、本発明のトレンチ型MOSFETの製造方法は、上記課題を解決するために、第1の導電タイプである高ドープドレイン部、第1の導電タイプである低ドープドレイン部、第2の導電タイプであるチャネルボディ部、及び第1の導電タイプである高ドープソース部を、この順に隣接して半導体基板として積層する積層工程と、上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達するようにエッチングしてトレンチ溝を形成する工程と、上記トレンチ溝の表面にゲート絶縁体を形成する工程と、上記ゲート絶縁体で囲まれる領域であり、上記トレンチ溝の底部から上記低ドープドレイン部が形成されている部分の深さまで低電気伝導性ゲート電極を積層し、さらに上記低電気伝導性ゲート電極の表面から上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面まで高電気伝導性ゲート電極を積層する工程とを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、トレンチ部となるトレンチ溝が半導体基板の表面から上記低ドープドレイン部に達する部位にまで形成され、さらにトレンチ溝の底部から上記低ドープドレイン部が形成されている部分の深さまで低電気伝導性ゲート電極を積層し、さらに上記低電気伝導性ゲート電極の表面から上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面まで高電気伝導性ゲート電極を形成している。
低電気伝導性ゲート電極では、高電気伝導性ゲート電極に比べて自由電子の数が少ない。そのため、トレンチ型MOSFETを使用する場合にドレインとして動作する高ドープドレイン部がゲート電極よりも低い電位となる(オフ状態)と、低電気伝導性ゲート電極の中にある自由電子が高電気伝導性ゲート電極に移動し、トレンチ部の底部に自由電子の非常に少ない領域(空乏層)が形成される。
そのため、本発明のトレンチ型MOSFETの製造法によると、トレンチ部の底部にゲート絶縁体が厚く形成される場合と同様に、ゲート耐圧が大きく、耐久性に優れるトレンチ型MOSFETを製造することができる。また、トレンチゲート部に生じるドレイン・ゲート間容量(ミラー容量)を小さくすることができる。このため、本発明のトレンチ型MOSFETの製造法によって製造されたトレンチ型MOSFETでは、動作の遅延時間を縮小し、高速動作が可能である。
さらに、トレンチ部の底部が低ドープドレイン部が形成されている領域まで到達しているので、本発明のトレンチ型MOSFETの製造法によって製造されたトレンチ型MOSFETでは、トレンチ型MOSFETのオフ時には低ドープドレイン部の空乏化を促進することができる。そのためチャネルボディ部と低ドープドレイン部との間に生じる電界緩和が可能となる。つまり、ゲート・ソース間耐圧(ブレークダウン電圧)の向上が可能である。
また、上記の工程では、従来のトレンチ型MOSFETを製造する周知の方法と同様の工程を用いることができる。そのため、本発明のトレンチ型MOSFETは、製造コストを上昇させることなく製造することができる。
本発明のトレンチ型MOSFETは、以上のように、上記トレンチ部は、上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達する部位に形成されており、上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面から上記低ドープドレイン部が形成されている部分である深さまでが高電気伝導性ゲート電極で形成されているとともに上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されている。
また、本発明のトレンチ型MOSFETは、以上のように、上記トレンチ部は、上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達する部位に形成されており、上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面から上記低ドープドレイン部に達する部分が高電気伝導性ゲート電極で形成されているとともに上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されている。
つまり、トレンチ部が半導体基板の表面から上記低ドープドレイン部に達する部位にまで形成されており、さらにトレンチ部に形成されているゲート電極のうち、半導体基板の表面から上記低ドープドレイン部が形成されている領域までが高電気伝導性ゲート電極であり、上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されている。
低電気伝導性ゲート電極では、高電気伝導性ゲート電極に比べて自由電子の数が少ない。そのため、トレンチ型MOSFETを使用する場合にドレインとして動作する高ドープドレイン部がゲート電極よりも低い電位となる(オフ状態)と、低電気伝導性ゲート電極の中にある自由電子が高電気伝導性ゲート電極に移動し、トレンチ部の底部に自由電子の非常に少ない領域(空乏層)が形成される。
そのため、本発明のトレンチ型MOSFETでは、トレンチ部の底部にゲート絶縁体が厚く形成される場合と同様に、ゲート耐圧が大きく、耐久性に優れている。また、トレンチゲート部に生じるドレイン・ゲート間容量(ミラー容量)を小さくすることができる。このため、MOSFETの動作の遅延時間を縮小し、高速動作が可能となる。
さらに、トレンチ部の底部が低ドープドレイン部が形成されている領域まで到達しているので、トレンチ型MOSFETのオフ時には低ドープドレイン部の空乏化を促進することができる。そのためチャネルボディ部と低ドープドレイン部との間に生じる電界緩和が可能となる。つまり、ゲート・ソース間耐圧(ブレークダウン電圧)の向上が可能である。
また、上記のように低ドープドレイン部の空乏化を促進することができるので、低ドープドレイン部へドープする濃度を高くすることが可能である。つまりオン抵抗の低減も可能となる。
また、本発明のトレンチ型MOSFETの製造方法は、以上のように、第1の導電タイプである高ドープドレイン部、第1の導電タイプである低ドープドレイン部、第2の導電タイプであるチャネルボディ部、及び第1の導電タイプである高ドープソース部を、この順に隣接して半導体基板として積層する積層工程と、上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達するようにエッチングしてトレンチ溝を形成する工程と、上記トレンチ溝の表面にゲート絶縁体を形成する工程と、上記ゲート絶縁体で囲まれる領域であり、上記トレンチ溝の底部から上記低ドープドレイン部が形成されている部分の深さまで低電気伝導性ゲート電極を積層し、さらに上記低電気伝導性ゲート電極の表面から上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面まで高電気伝導性ゲート電極を積層する工程とを含む構成である。
つまり、従来のトレンチ型MOSFETを製造する周知の方法と同様の工程を用いることができる。そのため、本発明のトレンチ型MOSFETは、製造コストを上昇させることなく製造することができる。
それゆえ、セルピッチの縮小に影響がなく、高耐圧化と低オン抵抗化を両立でき、さらにトレンチ底部でのゲート耐圧の劣化の改善やミラー容量の低減による遅延時間の縮小が可能となるトレンチ型MOSFETを提供することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1〜図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1は、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100の構造を示す断面図である。
本実施の形態のトレンチ型MOSFET100は、第1の導電タイプ(本実施の形態のトレンチ型MOSFET100ではP型)である高ドープドレイン部101、第1の導電タイプである低ドープドレイン部102(ドリフト部)、第2の導電タイプ(本実施例ではN型)であるチャネルボディ部106、第1の導電タイプである高ドープソース部107がこの順に隣接して積層された半導体基板上に、上記高ドープソース部107及び上記チャネルボディ部106を貫通し上記低ドープドレイン部102に達するトレンチ部104が設けられている。
本実施の形態のトレンチ型MOSFET100では、第1の導電タイプをP型の半導体、第2の導電タイプをN型の半導体として記載するが、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明がP型のトレンチ型MOSFETに限られず、N型のトレンチ型MOSFET(第1の導電タイプがN型、第2の導電タイプがP型)にも同様に適用可能であることが容易に理解できるであろう。
上記トレンチ部104が形成された内側の側壁には絶縁膜103(ゲート絶縁体)が形成され、その内部にはポリシリコンが埋め込まれてトレンチゲート電極を形成している。トレンチ部104に埋め込まれる上記ポリシリコンは、(1)高ドープソース部107側の基板表面から低ドープドレイン部102が形成されている部分までは高濃度にドーピングされた高濃度ドープポリシリコン105a(高電気伝導性ゲート電極)で形成されており、(2)高濃度ドープポリシリコン105aが形成されている部分からトレンチ部104の底部までの部分では低濃度にドーピングされた低濃度ドープポリシリコン105b(低電気伝導性ゲート電極)で形成されている。
そして上記高濃度ドープポリシリコン105aの露出した表面には層間絶縁膜108が形成されるとともに周知の方法で本実施の形態のトレンチ型MOSFETの外部に電気的に接続されているゲート電極が形成されている。また、本実施の形態のトレンチ型MOSFETの外部には、高ドープソース部107に電気的に接続し、周知の方法で設けられているソース電極が形成されている。このようなゲート電極、及びソース電極は、例えば高ドープソース部107及び層間絶縁膜108の表面に設けられる金属配線層109などによって本実施の形態のトレンチ型MOSFETの外部に形成されていても良い。
また、高ドープドレイン部101の表面であり、高ドープソース部107とは異なる表面には裏面金属110が形成されている。裏面金属110は、ドレイン電極として用いることができる。
次に、図2を用いて本実施の形態のトレンチ型MOSFET100の動作について説明する。
図2(a)は、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100に電圧を印加していない場合のトレンチゲート電極内部での電荷の分布を示す断面図であり、(b)はドレイン電極に−20Vの電圧が印加されている場合(オフ状態)のトレンチゲート電極内部での電荷の分布を示す断面図である。
本実施の形態のトレンチ型MOSFET100では、トレンチゲート電極が(1)高濃度ドープポリシリコン105aと、(2)低濃度ドープポリシリコン105bとで形成されている。図2(a)に示すように、低濃度ドープポリシリコン105bが形成されている領域では、高濃度ドープポリシリコン105aが形成されている領域に比べて電気の伝導を行うことのできる電荷(自由電子)の数が少ない。
このとき、例えば図2(b)のようにドレイン電極に−20Vの電圧を印加すると、低ドープドレイン部102の領域の電位がゲートの電位に比べて低くなり、トレンチゲート電極内部の電荷はゲート電極側に移動する。
ところが、低濃度ドープポリシリコン105bの領域では、高濃度ドープポリシリコン105aの領域に比べて自由電子の数が少ないため、自由電子がゲート電極側に移動することでトレンチ部104の底部では自由電子の非常に少ない領域(空乏層)が形成される。
そのため、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100では、上述のように空乏層を形成することにより、トレンチ部104の底部に絶縁膜103が厚く形成された場合と同等の効果が生じる。
つまり、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100では、トレンチ底部での絶縁性が従来の垂直型トレンチ型MOSFETよりも優れるため、ゲート耐圧が大きく、耐久性に優れている。また、トレンチ底部での絶縁性が従来の垂直型トレンチ型MOSFETよりも優れるため、トレンチゲート部に生じるドレイン・ゲート間容量(ミラー容量)を小さくすることができる。このため、MOSFETの動作の遅延時間を縮小し、高速動作が可能となる。
また、チャネルボディ部106の厚さに比べて深いトレンチ部104を有しており、トレンチ部104の底部が低ドープドレイン部102の中まで到達しているので、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100のオフ時には低ドープドレイン部102の空乏化を促進することができる。そのためチャネルボディ部106と低ドープドレイン部102との間に生じる電界緩和が可能となる。つまり、ゲート・ソース間耐圧(ブレークダウン電圧)の向上が可能である。
また、上記のように低ドープドレイン部102の空乏化を促進することができるので、低ドープドレイン部102へドープする濃度を高くすることが可能である。つまりオン抵抗の低減も可能となる。
このような本実施の形態のトレンチ型MOSFET100の構造は、図3(a)及び(b)に示す4角形や6角形のトレンチに囲まれて形成されているセル型のMOSFETや、図3(c)に示すトレンチが複数並列に形成されているストライプ型のMOSFETなどに用いることが可能である。
特にストライプ型のMOSFETでは、セル型のMOSFETに比べてチャネルボディ部のコンタクト領域を形成するためのセルピッチの縮小に制限が少ないため、セルピッチの縮小に影響がなく、高耐圧化と低オン抵抗化を両立でき、さらにトレンチ底部でのゲート耐圧の劣化の改善やミラー容量の低減による遅延時間の縮小が可能となるトレンチ型MOSFETを効果的に製造することができる。
次に、図4(a)〜(f)に示す断面図を用いて本実施の形態のトレンチ型MOSFET100の製造工程を段階的に説明する。
まず、図4(a)に示すように、シリコンよりなる高ドープドレイン部101を形成する。典型的には、その抵抗率が0.01Ω.cm〜0.005Ω・cmの範囲内となるようにP型にドープされた(+Pにドープされた)、500μm〜650μmの厚みの部材が用いられる。
但し、トレンチ型MOSFETが作製された後、裏面研磨によって高ドープドレイン部101の厚みは約100μm〜150μmにまで減少させられる。
+Pにドープされた基板である高ドープドレイン部101上に、この高ドープドレイン部101よりも低くP型にドープされた層をエピタキシャル成長させることにより、エピタキシャル層(低ドープドレイン部102)を形成する。
このようにして形成される低ドープドレイン部102の厚みXepi、及び抵抗値ρepiは、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100に求められる最終的な電気的特性によって設定すればよい。一般的には、トレンチ型MOSFETのオン抵抗を低減するために低ドープドレイン部102の抵抗を低くすることが好ましいが、〔背景技術〕に記載したように低ドープドレイン部102の抵抗を低くするとブレークダウン電圧が下がるという関係があるため、オン抵抗とブレークダウン電圧との兼ね合いによって設定しても良い。
その後、低ドープドレイン部102の表面において5×1016〜7×1017atoms/cmの範囲のドーピング濃度となるようにリン原子を打ち込む。そして熱処理により活性化してN型のチャネルボディ部106を形成する。本実施の形態のトレンチ型MOSFET100のボディ部はN型で形成されている。
そして、周知のようにフォトレジストを用いてレジストパターンを形成し、上記のN型のチャネルボディ部106の表面に5×1019〜5×1020atoms/cmの範囲のドーピング濃度となるように、ボロン原子を打ち込む。そして熱処理により活性化してP型の高ドープソース部107を形成する。
次に、図4(b)に示すように、高ドープソース部107の表面に周知のようにフォトレジストでレジストパターンを形成し、トレンチ部104を形成する部位に対してシリコンエッチングを行う。エッチングは、高ドープソース部107及びチャネルボディ部106を貫通し、低ドープドレイン部102(ドリフト部)に達するように行う。
本実施の形態のトレンチ型MOSFET100では、トレンチ部104の深さがチャネルボディ部106の形成されている厚さの2倍以上の深さに形成されていることが好ましい。
トレンチ部104を形成した後、トレンチ部104の内側の壁面に熱酸化またはプラズマ酸化等の周知の方法により絶縁膜103(ゲート絶縁膜)を形成する。
次に、図4(c)示すように、トレンチ部104の内部にポリシリコン105を埋設する。ポリシリコン105は、この段階で周知の方法で低濃度にリンをドープすることで低濃度ドープポリシリコン105bを形成していても良い。
次に図4(d)示すように、ドーピング源として、POClを用いて、ポリシリコン内にリンをドープする。この時にリンをドーピングする深さは、低ドープドレイン部102の内部に到る部分までドーピングを行うことが好ましい。このようにドーピングすることによって、ポリシリコン105の内部に高濃度ドープポリシリコン105a及び低濃度ドープポリシリコン105b(あるいはノンドープのポリシリコン)の領域を形成する。
また、上記ドーピングの後、熱処理により活性化してN型の高濃度ドープポリシリコン105a及び低濃度ドープポリシリコン105bを形成しても良い。このとき、熱処理を行う場合のアニール条件を調整して、熱拡散によるリンの拡散する領域を制御し、高濃度ドープポリシリコン105a及び低濃度ドープポリシリコン105bを形成することが好ましい。高濃度ドープポリシリコン105aは、チャネルボディ部106よりもトレンチ部104の底に近い領域まで形成することが好ましい。
この低濃度ドープポリシリコン105bをドープする濃度は下式(2)により決定する。下式の条件が本実施の形態のトレンチ型MOSFET100が動作する場合にその内部に生じる電界を最も緩和できる条件である。
Wt・Npoly=b・Ndrift ・・・(2)
但し、
Wt :トレンチ幅
Npoly :低濃度ドープポリシリコン105bのドーピング濃度
b :(トレンチピッチ)−(トレンチ幅)
Ndrift:低ドープドレイン部102(エピタキシャル層)のドーピング濃度。
そして、図4(e)示すように、高濃度ドープポリシリコン105aを周知の方法で全面エッチバックする。このようにしてトレンチゲート電極を形成する。
その後、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100の高ドープソース部107側の表面に周知の方法でレジストパターンを形成し、チャネルボディ部106の表面に5×1019〜5×1020atoms/cmの範囲のドーピング濃度となるように、ヒ素原子またはリン原子を打ち込む。そして熱処理により活性化して図示しないN型の高濃度ボディ部を形成する。このように形成することにより、上記高濃度ボディ部と上記高ドープソース部107とがオーミック接触を行う領域を高ドープソース部107に形成することができる。
そして図4(f)示すように、層間絶縁膜108を例えばCVD法により本実施の形態のトレンチ型MOSFET100を形成しているウエハー表面に堆積させる。そして高ドープソース部107及び高濃度ドープポリシリコン105aにそれぞれ電気的に接続するためのコンタクト領域を例えばフォトレジストなどで周知のようにレジストパターン形成し、層間絶縁膜108をエッチングし、コンタクト領域を開口する。また、高ドープドレイン部101の表面であり、高ドープソース部107とは異なる表面に裏面金属110を形成する。
その後、例えばアルミニウムなどで周知の方法(例えばスパッタ法やエッチングなど)によって金属配線層109を形成し、ソース電極やゲート電極などに電気的に接続する金属配線を形成する。このようにして本実施の形態のトレンチ型MOSFET100を形成することができる。つまり、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100は、特別な工程を追加することが必要がなく、従来のトレンチ型MOSFETを製造する周知の方法と同様の工程を用いて形成することができる。そのため、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100は、製造コストを上昇させることなく製造することができる。
尚、上記ではN型のトレンチ型MOSFETについて記載したが、本発明のトレンチ型MOSFETはP型の極性で形成することももちろん可能である。
上記では、高濃度ドープポリシリコン105aよりもトレンチ部104の底部側に形成されている部分が低濃度ドープポリシリコン105bで形成されている事項について記載したが、低濃度ドープポリシリコン105bにドープを施さずにポリシリコン105をそのまま用いても良い。
また、上記では高濃度ドープポリシリコン105aが高ドープソース部107側の基板表面から低ドープドレイン部102が形成されている部分までの間に形成されることを記載したが、図5に示すトレンチ型MOSFET200のように、高濃度ドープポリシリコン205aが高ドープソース部107が形成されている側の基板表面からチャネルボディ部106及び低ドープドレイン部102の界面までの部分に形成され、残りの部分に低濃度ドープポリシリコン205bが形成されるようにしても良い。
また、上記ではトレンチゲート電極が電気伝導性の高い高濃度ドープポリシリコン105aと電気伝導性の低い低濃度ドープポリシリコン105bとで構成されている事項について記載したが、これらの電気伝導性の異なる領域は上記のように2種類に分類しなくてもよい。例えば図6に示すトレンチ型MOSFET300のように、トレンチゲート電極の高ドープソース部107側の基板表面からトレンチ部104の底部側までに段階的に電気伝導性を小さくするように形成した半導体層305a,305b,305cを設けても良い。図6に示すトレンチ型MOSFET300では、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100のうち、高濃度ドープポリシリコン105a及び低濃度ドープポリシリコン105bが構成されている部分が半導体層305a〜305cで構成されている以外は本実施の形態のトレンチ型MOSFET100と同じ構成である。
図6では半導体層を3層で記載したがもちろんもっと多層の半導体層で形成することもできる。半導体層305a〜305cは、例えば上記のようにポリシリコンにリンをドープしたもの等を用いることができる。この場合、ドープする濃度を調整することによって上記半導体層305a〜305cの電気伝導性を調整することができる。
また、上記ではトレンチゲート電極の高ドープソース部107側の基板表面からチャネルボディ部106及び低ドープドレイン部102の界面、または低ドープドレイン部102が形成されている部分が高濃度ドープポリシリコン105aで形成されている事項について記載したが、トレンチゲート電極の上記の高濃度ドープポリシリコン105aで形成されている部分は図7に示すトレンチ型MOSFET400のように金属によって形成されていても良い。図7に示すトレンチ型MOSFET400では、本実施の形態のトレンチ型MOSFET100のうち、高濃度ドープポリシリコン105aが金属405aで形成されている以外は本実施の形態のトレンチ型MOSFET100と同じ構成である。尚、トレンチゲート電極の高ドープソース部107側に形成される金属405aは、本実施の形態のトレンチ型MOSFET400を用いる状態で空乏層を形成しにくい部材であることが好ましく、例えばアルミニウムなどの金属導体であることが好ましい。
なお本発明は、以上説示した各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のように、本発明では、トレンチ底部での絶縁性が従来の垂直型トレンチ型MOSFETよりも優れるため、ゲート耐圧が大きく、耐久性に優れている。また、トレンチゲート部に生じるドレイン・ゲート間容量(ミラー容量)を小さくすることができる。このため、MOSFETの動作の遅延時間を縮小し、高速動作が可能となる。
そのため、本発明のトレンチ型MOSFETは、特にDC−DCコンバータや、ハイサイド・ロードドライブのような電源装置への応用に有用であり、さまざまなスイッチング電源等の用途に用いることができる。
本発明におけるトレンチ型MOSFETの実施の一形態を示す断面図である。 (a)及び(b)は、図1のトレンチ型MOSFETの動作を示す実施の一形態の断面図である。 (a)〜(c)は、図1に示すトレンチ型MOSFETの平面的な配置の実施の一形態を示す平面図である。 (a)〜(f)は、図1に示すトレンチ型MOSFETの製造工程の実施の一形態を示す断面図である。 本発明におけるトレンチ型MOSFETの別の実施の一形態を示す断面図であり、図1の高濃度ポリシリコンが高ドープソース部が形成されている側の基板表面からチャネルボディ部及び低ドープドレイン部の界面までの部分に形成されている様子を示す断面図である。 本発明におけるトレンチ型MOSFETの別の実施の一形態を示す断面図であり、図1のトレンチゲート電極が複数の電気伝導性を備える部材によって形成されている様子を示す断面図である。 本発明におけるトレンチ型MOSFETの別の実施の一形態を示す断面図であり、図1の高濃度ポリシリコンの部分が金属によって形成されている様子を示す断面図である。 従来のトレンチ型MOSFETを示す断面図である。 (a)〜(f)は、従来のトレンチ型MOSFETの製造工程を示す断面図である。 従来のトレンチ型MOSFETを構成する各部分の物理的な配置、及びオン抵抗に対する各部分の抵抗を示す断面図である。 従来のトレンチ型MOSFETを示す断面図である。 従来のトレンチ型MOSFETを示す断面図である。
符号の説明
100,200,300,400 トレンチ型MOSFET
101 高ドープドレイン部
102 低ドープドレイン部
103 絶縁膜(ゲート絶縁体)
104 トレンチ部
105 ポリシリコン(ゲート電極、低電気伝導性ゲート電極)
105a,205a 高濃度ドープポリシリコン
(ゲート電極、高電気伝導性ゲート電極)
105b,205b 低濃度ドープポリシリコン
(ゲート電極、低電気伝導性ゲート電極)
106 チャネルボディ部
107 高ドープソース部
108 層間絶縁膜
109 金属配線層
110 裏面金属
305a 半導体層(ゲート電極、高電気伝導性ゲート電極)
305b,305c 半導体層(ゲート電極、低電気伝導性ゲート電極)
405a 金属(ゲート電極、高電気伝導性ゲート電極)

Claims (14)

  1. 第1の導電タイプである高ドープドレイン部、第1の導電タイプである低ドープドレイン部、第2の導電タイプであるチャネルボディ部、及び第1の導電タイプである高ドープソース部が、この順に隣接して積層された半導体基板上に、その内部にゲート電極が埋め込まれたトレンチ部が設けられたトレンチ型MOSFETであって、
    上記トレンチ部は、
    上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達する部位に形成されており、
    上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面から上記低ドープドレイン部が形成されている部分である深さまでが高電気伝導性ゲート電極で形成されているとともに上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されていることを特徴とするトレンチ型MOSFET。
  2. 第1の導電タイプである高ドープドレイン部、第1の導電タイプである低ドープドレイン部、第2の導電タイプであるチャネルボディ部、及び第1の導電タイプである高ドープソース部が、この順に隣接して積層された半導体基板上に、その内部にゲート電極が埋め込まれたトレンチ部が設けられたトレンチ型MOSFETであって、
    上記トレンチ部は、
    上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達する部位に形成されており、
    上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面から上記低ドープドレイン部に達する部分が高電気伝導性ゲート電極で形成されているとともに上記高電気伝導性ゲート電極に接する部位から上記トレンチ部の底部までの部分が低電気伝導性ゲート電極で形成されていることを特徴とするトレンチ型MOSFET。
  3. 上記高電気伝導性ゲート電極が高濃度にドーピングされた半導体で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  4. 上記高電気伝導性ゲート電極が金属で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  5. 上記低電気伝導性ゲート電極が低濃度にドーピングされた半導体で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  6. 上記低電気伝導性ゲート電極がドーピングされていない半導体で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  7. 上記高電気伝導性ゲート電極が高濃度にドーピングされたポリシリコンで形成されており、上記低電気伝導性ゲート電極が低濃度にドーピングされたポリシリコンで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  8. 上記高電気伝導性ゲート電極が高濃度にドーピングされたポリシリコンで形成されており、上記低電気伝導性ゲート電極がドーピングされていないポリシリコンで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  9. 上記高電気伝導性ゲート電極及び上記低電気伝導性ゲート電極が複数の電気伝導性層で形成されており、上記電気伝導性層が上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面から上記トレンチ部の底部まで順に電気伝導性が小さくなるように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  10. 上記トレンチ部が、上記半導体基板表面上に並列するように複数形成されてストライプ形状を形成していることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  11. 上記トレンチ部が、上記半導体基板表面上で環状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  12. 上記第1の導電タイプがP型の半導体であり、上記第2の導電タイプがN型の半導体であることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  13. 上記第1の導電タイプがN型の半導体であり、上記第2の導電タイプがP型の半導体であることを特徴とする請求項1または2に記載のトレンチ型MOSFET。
  14. 第1の導電タイプである高ドープドレイン部、第1の導電タイプである低ドープドレイン部、第2の導電タイプであるチャネルボディ部、及び第1の導電タイプである高ドープソース部を、この順に隣接して半導体基板として積層する積層工程と、
    上記半導体基板の表面であり、上記高ドープソース部が形成されている側の表面から上記高ドープソース部及び上記チャネルボディ部を貫通し上記低ドープドレイン部に達するようにエッチングしてトレンチ溝を形成する工程と、
    上記トレンチ溝の表面にゲート絶縁体を形成する工程と、
    上記ゲート絶縁体で囲まれる領域であり、上記トレンチ溝の底部から上記低ドープドレイン部が形成されている部分の深さまで低電気伝導性ゲート電極を積層し、さらに上記低電気伝導性ゲート電極の表面から上記高ドープソース部が形成されている側の上記半導体基板表面まで高電気伝導性ゲート電極を積層する工程とを含むことを特徴とするトレンチ型MOSFETの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012098861A1 (ja) * 2011-01-17 2012-07-26 パナソニック株式会社 半導体装置およびその製造方法
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