JP2008218051A - 燃料電池の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池に要求される負荷が多様に変化する条件の下でも燃料電池の出力特性を回復させ、燃料電池の燃費の向上を図る。
【解決手段】電極触媒としてPtを含む複数の単セルが積層されてなる燃料電池の制御方法において、少なくとも一つの単セル電圧を取得する段階と、少なくとも前記単セル電圧を用いて表される評価対象値が所定の閾値に達すると、前記燃料電池に要求される負荷が所定の状態となるのを待って、前記単セル電圧が基準電圧以下になるように前記単セルから電流を取り出す段階と、を有することを特徴とする燃料電池の制御方法。
【選択図】図6
【解決手段】電極触媒としてPtを含む複数の単セルが積層されてなる燃料電池の制御方法において、少なくとも一つの単セル電圧を取得する段階と、少なくとも前記単セル電圧を用いて表される評価対象値が所定の閾値に達すると、前記燃料電池に要求される負荷が所定の状態となるのを待って、前記単セル電圧が基準電圧以下になるように前記単セルから電流を取り出す段階と、を有することを特徴とする燃料電池の制御方法。
【選択図】図6
Description
本発明は、燃料電池の制御方法に関する。
燃料電池は、天然ガスなどの燃料を改質して得られる水素と空気中の酸素とによる電気化学反応によって電力を取り出す装置である。燃料電池には、たとえば、作動温度が低く運転が容易な固体高分子形燃料電池(PEFC)や技術的完成度において最も進んでいるリン酸形燃料電池(PAFC)などの種類があって、これらの燃料電池は、車両用駆動源や定置型電源として期待され、実用化が進んでいる。
燃料電池は、一般的には、複数の単セルが積層されてなるものであって、単セルは、膜―電極接合体(以下、「MEA」と称する)をセパレータで挟持した構造となっている。この単セル用の電極は、反応ガスを供給するガス拡散層と実際に化学反応を起こす触媒層とから構成される。
触媒層中の触媒は、たとえば、固体高分子形燃料電池やリン酸形燃料電池などの低温型燃料電池では、白金(Pt)または白金の合金のような貴金属が用いられる。白金を含んだ触媒は、電極が高電位になると、徐々に触媒表面の酸化が促進し、白金酸化物が生成され、単セル電圧が低下、すなわち、燃料電池の出力特性が低下する。
そこで、燃料電池の出力特性を回復させる一つの手段として、電極の電位を下げて、触媒表面の白金酸化物の還元を促進させることが有効となる。
電極の電位を下げる従来技術としては、単セル電圧が所定の閾値まで低下したとき、単セルに流れる電流を一時的に多く取り出すことによって電極の電位、すなわち単セル電圧を強制的に下げて、触媒表面を還元させ、燃料電池の出力特性を回復させる燃料電池の運転装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−172106号公報
しかしながら、この従来技術は、定置型電源のように、燃料電池に要求される負荷が一定であるときを想定し、触媒の酸化によって徐々に低下する単セル電圧が所定の閾値に達した場合に燃料電池の出力特性を回復させるための技術である。したがって、従来技術では、たとえば、車両用駆動源のように、燃料電池に要求される負荷が多様に変化するときにおいては、負荷に応じて単セル電圧も変化するために、単セル電圧が基準電圧以下になるように単セルから電流を取り出すタイミングを簡単に設定できないという問題点があった。すなわち、一例をあげれば、負荷に応じて単セル電圧が上がるときに、単セルから電流を取り出して単セル電圧を基準電圧以下に下げることは、単セル電圧の応答特性を悪くし、また、燃料電池の駆動にも影響を与えてしまう。したがって、燃料電池の運転中に、適切なタイミングで、単セルを基準電圧以下になるように単セルから電流を取り出す燃料電池の制御方法が要求される。
本発明は、燃料電池に要求される負荷が多様に変化する条件の下で、単セル電圧が基準電圧以下になるように単セルから電流を取り出すタイミングを決めて、単セルに流れる電流を一時的に多く取り出す、燃料電池の制御方法の提供を目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
本発明の燃料電池の制御方法は、電極触媒としてPtを含む複数の単セルが積層されてなる燃料電池の制御方法において、少なくとも一つの単セル電圧を取得する段階と、少なくとも前記単セル電圧を用いて表される評価対象値が所定の閾値に達すると、前記燃料電池に要求される負荷が所定の状態となるのを待って、前記単セル電圧が基準電圧以下になるように前記単セルから電流を取り出す段階と、を有することを特徴とする。
以上のように構成された本発明に係る燃料電池の制御方法によれば、単セル電圧が基準電圧以下になるように単セルから電流を取り出すタイミングを、燃料電池に要求される負荷の変動に合わせて設定することで、車両運転のように燃料電池に要求される負荷が多様に変動する場合においても燃料電池の出力特性の低下を抑制し、燃料電池の燃費の向上を図ることができる。
以下、本発明に係る燃料電池の制御方法について、第1実施形態および第2実施形態に分けて、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明のそれぞれの実施形態では、自動車の駆動源として適用した固体高分子形燃料電池の制御方法を例にとって説明する。
まず、これらの実施形態の説明をする前に、本発明の理解を容易なものとするために、固体高分子形燃料電池の全体構成、固体高分子形燃料電池の発電原理、電極の電位と触媒の酸化・還元の関係、および燃料電池を自動車の駆動源として適用した場合の燃料電池の出力特性について簡単に説明しておく。
図1は、固体高分子形燃料電池の全体構成を示す斜視図であり、図2は、固体高分子形燃料電池のセル構造を示す要部拡大断面図である。
図1に示すように、燃料電池(燃料電池スタック)1は、アノードガス(燃料ガス)とカソードガス(酸化剤ガス)との反応により起電力を生じる単位電池としての単セル2を所定数だけ積層した積層体3、積層体3の両端に集電板4、絶縁板5、およびエンドプレート6を配置し、積層体3の内部にナット(図示は省略する)を螺合させることで構成されている。
この燃料電池1においては、アノードガス、カソードガス、および冷却水をそれぞれ各単セル2のセパレータ(図示は省略する)に形成された流路溝に流通させるためのアノードガス導入口8、アノードガス排出口9、カソードガス導入口10、カソード排出口11、冷却水導入口12、および冷却水排出口13を、一方のエンドプレート6に形成している。
アノードガスは、アノードガス導入口8により導入されてセパレータに形成されたアノードガス供給用の流路溝を流れ、アノードガス排出口9より排出される。カソードガスは、カソードガス導入口10より導入されてセパレータに形成されたカソードガス供給用の流路溝を流れ、カソードガス排出口11より排出される。冷却水は、冷却水導入口12より導入されてセパレータに形成された冷却水供給用の流路溝を流れ、冷却水排出口13より排出される。
単セル2は、図2に示すように、MEA14と、このMEA14の両面にそれぞれ配置されるセパレータ15とから構成される。以下、MEA14のアノード側に配置されるセ
パレータ15をアノードセパレータ15Aと称し、カソード側に配置されるセパレータ15をカソードセパレータ15Bと称する。
パレータ15をアノードセパレータ15Aと称し、カソード側に配置されるセパレータ15をカソードセパレータ15Bと称する。
MEA14は、たとえば、水素イオンを通す高分子電解質膜である固体高分子電解質膜141と、アノード触媒層142Aおよびガス拡散層143Aからなるアノードとしてのアノード電極144Aと、カソード触媒層142Bおよびガス拡散層143Bからなるカソードとしてのカソード電極144Bとからなる。MEA14は、アノード電極144Aおよびカソード電極144Bによって、固体高分子電解質膜141をその両側から挟みこんだ積層構造とされている。
セパレータ15は、導電性を有する材料により形成される。セパレータ15は、図に示すように、発電に寄与するアクティブ領域(MEA14と接する中央部分の領域)に、凸条部16と凹条部17とを交互に形成した凹凸形状(いわゆる、コルゲート形状)を有している。
MEA14のアノード電極144A側に接して配置されるアノードセパレータ15Aの凸部16Aと凹部17Aは、MEA14との間にアノードガス(水素;H2を含むガス)を流通させる流路溝となりアノードガス流路(アノード流路)18を形成する。一方、MEA14のカソード電極144B側に接して配置されるカソードセパレータ15Bの凸部16Bと凹部17Bは、MEA14との間にカソードガス(酸素;O2を含むガス)を流通させる流路溝となりカソードガス流路(カソード流路)19を形成する。アノードガス流路18に水素を含むガスを、カソードガス流路19に酸素を含むガスを、それぞれ流通させると、アノードガス中に含まれる水素はアノード触媒層142Aの触媒作用で水素イオンに変わり電子を放出する。電子を放出した水素イオンは固体高分子電解質膜141を通過する。カソード触媒層142Bでは固体高分子電解質膜141を通過してきた水素イオンと外部回路(図示は省略する)を経由してきた電子がカソードガス中に含まれる酸素と反応して水を生成する。この作用によってアノード電極144Aがマイナスに、カソード電極144Bがプラスになり、図2に示すように、アノード電極144Aとカソード電極144Bとの間で直流電圧が発生する。この直流電圧は、単セル電圧を取得する単セル電圧取得手段として機能する単セル電圧計20によって検出される。
図3は、固体高分子形燃料電池の触媒に用いられている白金(Pt)のサイクリックボルタモグラムの概略図である。サイクリックボルタモグラムとは、標準電極電位に対して酸化電流および還元電流がどのように流れるのかを示したグラフである。本発明では、後述する実施形態において触媒に白金(Pt)を用いているので、Pt触媒を例にとって説明する。
アノード側に水素ガスを、カソード側に酸素を流した状態で測定した個体高分子形燃料電池の単セル2のサイクリックボルタモグラフは、縦軸が単セル2に流れる電流値、横軸は標準水素電極(SHE)に対する電位(VvsSHE)を示している。ここで、Pt触媒を用いた固体高分子形燃料電池では、アノード電極144A側の電位が標準水素電極の電位とほぼ同じ電位となるので、カソード電極144B側の電位は標準水素電極に対する電位と一致する。さらに、アノード電極144Aの過電圧が低いために、カソード電極144Bの電位(対アノード電極144A)は、ほぼ単セル電圧と等しくなる。
図3を参照すれば、Ptの酸化は、およそ0.75ボルトから開始している。Ptの酸化を回避するためには、最悪でも単セル電圧が0.75ボルト以上にならないようにすることが必要である。一方、酸化されたPtの還元は、およそ0.8ボルトを中心とする近傍の電圧領域で促進されている(還元のピークとなっている)。酸化されたPtの還元領域は、およそ0.5ボルトから0.95ボルトの間の電圧である。なお、触媒の酸化・還
元が促進される電圧領域は、触媒層を構成する触媒の材質によって異なるので、上記電圧領域は一意に決まるものではない。
元が促進される電圧領域は、触媒層を構成する触媒の材質によって異なるので、上記電圧領域は一意に決まるものではない。
上記のように、およそ0.75ボルト以上の電圧では触媒の酸化が促進され、酸化白金(PtOまたはPtO2)が生成される。この酸化白金は触媒活性を低下させる原因となるが、高電位から低電位側に電位を変化させると、酸化白金が還元され、触媒活性が復活する。
そこで、単セル電圧が所定の閾値まで低下したとき、単セル2から電流を一時的に多く取り出すことによってカソード電極144Bの電位、すなわち単セル電圧を基準電圧以下に強制的に下げ、触媒表面の還元を促進させることが有効となる。なお、基準電圧とは、酸化白金の還元が促進される単セル2の電圧である。
ここで、単セル2から電流を一時的に多く取り出すタイミングを決めるにあたって、燃料電池が自動車に車載された場合の燃料電池の出力特性をみてみると、図4にその出力特性の一例が示されるように、一般に、燃料電池の出力が一定となる信号待ちなどの一時停止時の区間A、および燃料電池の出力が多様に変動する通常走行時の区間Bが交互に変わる。なお、図4は、横軸が自動車の運行状況の推移を表し、縦軸は運行状況に応じた燃料電池の出力を表す。
したがって、本実施形態の燃料電池の制御方法は、単セル電圧を基準電圧以下になるように単セルから電流を取り出すタイミングを、図4に示されるような燃料電池の変動する出力特性に合わせて設定し、燃料電池の出力特性を回復させ、燃料電池の燃費の向上を図ることを目的とする。
以下、第1実施形態および第2実施形態に分けて、本発明に係る燃料電池の制御方法を具体的に説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について詳細に説明する。
図5は、本発明の第1実施形態の制御方法が適用される燃料電池システム100を示している。この燃料電池システム100は、燃料電池1、単セル電圧計20、制御部30、負荷器40、バッテリ50、および抵抗器60を備えている。
燃料電池1は、上述したように、燃料ガス(たとえば、水素)と酸化剤ガス(たとえば、酸素)の供給によって電力を発生する。燃料電池1は、固体高分子電解質膜を両側から一対の電極で狭持してなる単セル2を少なくとも一つ備え、複数の単セル2を備えている場合にはそれらの単セル2は積層されている。単セル2の電極は、触媒を含む触媒層とガス拡散層とから構成される。触媒には、具体的には、カソード電極144Bのカソード触媒層142B(図2参照)に白金(Pt)が用いられている。
単セル電圧計20は、燃料電池1の単セル2の電圧(以下、「単セル電圧」と称する)を取得し、取得した単セル電圧を信号として制御部30に送信するものであり、単セル電圧取得手段として機能する。取得する単セル電圧は、アノードセパレータ15Aとカソードセパレータ15Bとの間に現れる電圧である。
上記のように単セル電圧を取得するのではなく、燃料電池1の全体の電圧を取得して、一つの単位セルあたりの単セル電圧を求めても良いが、燃料電池1の全体の電圧を取得する場合には、燃料電池1の両端部に位置される単セル2aと単セル2bとの間の電圧を取得することになる。この場合、その中間に位置される単セルの抵抗値にばらつきがあると
、各単セルの正確な単セル電圧を取得できない可能性がある。したがって、より正確な単セル電圧を取得するためには、上記のように、単セル2ごとの単セル電圧を個別に取得することが望ましい。
、各単セルの正確な単セル電圧を取得できない可能性がある。したがって、より正確な単セル電圧を取得するためには、上記のように、単セル2ごとの単セル電圧を個別に取得することが望ましい。
制御部30は、少なくとも単セル電圧を用いて表される評価対象値が所定の閾値に達すると、燃料電池1に要求される負荷が所定の状態となるのを待って、単セル電圧が基準電圧以下になるように単セルから電流を取り出すための制御をするものであって、制御手段として機能する。
制御部30は、図示はしていないが、中央演算処理装置および演算に必要なデータを記憶する記憶装置を備えている。中央演算処理装置は、各種演算処理などを実行するものである。記憶装置は、受信した信号を一時的に記憶するために用いられる領域、あるいは、各種演算処理などを実行するための演算プログラムを記憶するための領域などの記憶領域が設定されている。
制御部30は、評価対象値演算部301、記憶部302、比較部303、出力信号取得部304、タイミング測定部305、および出力指令部306を構成要素として含み、これらは中央演算処理装置および記憶装置がその役割を担う。
評価対象値演算部301は、単セル電圧計20からの単セル電圧の信号(以下、「単セル電圧信号」と称する)を受信し、受信した単セル電圧信号を用いて表される評価対象値を演算するものである。評価対象値とは、単セル電圧の電極の酸化が促進されることによる燃料電池の出力特性の劣化を評価するための値である。本実施形態において、評価対象値は、単セル2に流れる電流が一定であるときの単セル電圧を用いる。評価対称値は、少なくとも単セル電圧を用いて表され、単セル2に流れる電流が一定であるときの単セル電圧である。
記憶部302は、所定の閾値、および、燃料電池1に要求される負荷が一定であるときの燃料電池の出力値などの設定値を記憶するものである。所定の閾値とは、燃料電池の出力特性を回復させる操作が必要か否かを前記評価対象値によって判断するための閾値である。また、燃料電池1に要求される負荷が所定の状態であるときの燃料電池の出力とは、たとえば、図4に示す一時停止時の区間Aの車両の一時停止の状態(アイドリング状態またはアイドルストップ状態)の出力である。
比較部303は、評価対象値演算部301で演算した前記評価対象値と、記憶部302に記憶された所定の閾値とを比較するものである。そして、前記評価対象値が所定の閾値に達したとき、その結果は出力指令部306に送られる。
出力信号取得部304は、現在の燃料電池の出力状態を表す信号を取得するものである。燃料電池の出力状態を表す信号とは、たとえば、負荷器40の出力の値であって、負荷器40の出力電圧および出力電流、または負荷器40が駆動モータであればその回転数およびトルクである。なお、燃料電池の出力状態は、燃料電池が車両の駆動源として用いられる場合、図示はしていないが、燃料電池システム100内の信号ではなく、たとえば、車両の速度を指令する速度指令信号など外部の信号であってもよい。
タイミング測定部305は、燃料電池1に要求される負荷が所定の状態となるのを待って、単セル電圧が基準電圧以下になるように単セル2から電流を取り出すタイミングを測定するものであって、タイミング測定手段として機能する。単セル2から電流を取り出すことによって単セル電圧を基準電圧以下にするタイミングは、記憶部302で記憶された燃料電池1に要求される負荷が一定であるときから、その負荷が増大するタイミングであ
る。具体的には、単セル2から電流を取り出すことによって単セル電圧を基準電圧以下にするタイミングは、図4に示すように区間Aから区間Bに推移するとき、すなわち、一時停止している車両が発進するタイミングである。
る。具体的には、単セル2から電流を取り出すことによって単セル電圧を基準電圧以下にするタイミングは、図4に示すように区間Aから区間Bに推移するとき、すなわち、一時停止している車両が発進するタイミングである。
ここで、基準電圧とは、酸化されたPt(PtOまたはPtO2)の還元が促進される単セル2の電圧である。上述したように酸化されたPtの還元領域は、およそ0.5ボルトから0.95ボルトであって、単セル2の電圧が0.75ボルト以下でPtOの還元が促進されるため、基準電圧は、0.75ボルト以下とすることが望ましい。さらに、基準電圧は、単セル2の電圧が0.5ボルト以下でPtO2の還元が促進されるため、0.5ボルト以下とすることが望ましい。
出力指令部306は、比較部303において評価対象値が所定の閾値に達したという結果が送られてきたとき、タイミング測定部305で測定されたタイミングで、単セル電圧が基準電圧以下になるように単セル2から電流を取り出す出力指令を負荷器40にするものである。
負荷器40は、燃料電池1が発電した電力を消費するものである。負荷器40としては、たとえば、車両を駆動させるための駆動モータなどの車載装置が該当する。負荷器40は、燃料電池1の両端部に位置される単セル2aと単セル2bとに接続することができる。
バッテリ50は、単セル電圧を基準電圧以下にするために取り出された電流が供給されるものである。バッテリ50は、たとえば、負荷器40と並列に、燃料電池1の両端部に位置される単セル2aと単セル2bとに接続されることができ、図示していないが、スイッチSW1を用いて燃料電池1と接続/切断を切り替えることができる。スイッチSW1は、制御部30で制御しうる。バッテリ50は、たとえば、鉛蓄電池である。
抵抗器60は、単セル電圧を基準電圧以下にするために取り出された電流が供給され、供給された電流によって発熱するものである。抵抗器60は、たとえば、バッテリ50とともに、負荷器40と並列に、燃料電池1の両端部に位置される単セル2aと単セル2bとに接続されることができ、図示していないが、スイッチSW2を用いて燃料電池1と接続/切断を切り替えることができる。スイッチSW2は、制御部30で制御しうる。抵抗器60は、バッテリ50が十分に充電されている場合、単セル電圧を基準電圧以下にするために取り出された余分な電流を消費する役割も担うことができる。
なお、燃料電池システム100は、バッテリ50および抵抗器60を両方具備する場合に限られず、どちらか一方のみを用いてもよい。
以上のように、本発明の第1実施形態の制御方法が適用される燃料電池システム100は構成される。
次に、本発明の第1実施形態の燃料電池の制御方法について詳細に説明する。
図6は、本発明の第1実施形態の制御方法が適用される燃料電池システムの処理内容の一例を示すフローチャートである。
まず、燃料電池1は、燃料ガスと酸化剤ガスとが供給された状態で運転されている(ステップS300)。本実施形態では、燃料電池1の運転状態を、理解を容易にするために、図7に示すような、負荷電流密度1Acm−2から6.4Acm−2に周期的に変動する負荷サイクルを一例として説明する。ここで、本実施形態では、単セル電圧の電極の酸
化が促進されることによる燃料電池の出力特性の劣化を評価するための値である評価対象値として、単セル2に流れる電流が一定、すなわち負荷電流密度1Acm−2のときの単セル電圧とする。なお、評価対象値を負荷電流密度6.4Acm−2としてももちろんよいが、評価対称値は、単セル2に流れる電流が変動する範囲内のうち下限電流近傍における一定の負荷電流密度1Acm−2での単セル電圧である方が望ましい。すなわち、単セル2に高電流が流れるときは、拡散や抵抗の影響を強く受けるために、単セル電圧が触媒の劣化によって低下する要因を白金酸化物の影響によるものに限定できず、評価対象値を設定することができない。しかしながら、単セル2に低電流が流れるときであれば、拡散や抵抗の影響を無視することができ、触媒の劣化の要因の一つである白金酸化物による電圧の低下トレンドを観測することができる。なお、図7を車両運転にたとえれば、負荷電流密度が6.4Acm−2のときが停止中の車両の単セル電圧、負荷電流密度1Acm−2のときが運行中の車両の単セル電圧となる。
化が促進されることによる燃料電池の出力特性の劣化を評価するための値である評価対象値として、単セル2に流れる電流が一定、すなわち負荷電流密度1Acm−2のときの単セル電圧とする。なお、評価対象値を負荷電流密度6.4Acm−2としてももちろんよいが、評価対称値は、単セル2に流れる電流が変動する範囲内のうち下限電流近傍における一定の負荷電流密度1Acm−2での単セル電圧である方が望ましい。すなわち、単セル2に高電流が流れるときは、拡散や抵抗の影響を強く受けるために、単セル電圧が触媒の劣化によって低下する要因を白金酸化物の影響によるものに限定できず、評価対象値を設定することができない。しかしながら、単セル2に低電流が流れるときであれば、拡散や抵抗の影響を無視することができ、触媒の劣化の要因の一つである白金酸化物による電圧の低下トレンドを観測することができる。なお、図7を車両運転にたとえれば、負荷電流密度が6.4Acm−2のときが停止中の車両の単セル電圧、負荷電流密度1Acm−2のときが運行中の車両の単セル電圧となる。
次に、単セル電圧計20により、単セル2の単セル電圧が取得される(ステップS310)。取得された単セル電圧は、制御部30の評価対象値演算部302に信号として送信される。この単セル電圧信号は、本実施形態では、図7に示すようにパルス状に変動する。図7において、パルスのハイレベルが負荷電流密度6.4Acm−2の単セル電圧、パルスのローレベルが負荷電流密度1Acm−2の単セル電圧の推移を表している。
次に、制御部30の比較部303により、取得された単セル電圧信号を用いて表される評価対象値が記憶部302にて定められた所定の閾値に達しているか、すなわち燃料電池1の出力特性が劣化してきたか否かを判断する(ステップS320)。具体的には、負荷電流密度1Acm−2の単セル電圧信号が所定の閾値に達していない場合(ステップS320:No)、燃料電池の出力特性は劣化していないと判断し、燃料電池は通常運転を続け、前記所定の閾値に達したと判断されるまでステップS300以下の処理を繰り返す。なお、本実施形態では、所定の閾値を、セル電圧が0.62ボルトと設定する。
そして、制御部30は、単セル電圧信号が前記所定の閾値に達したと判断した場合(ステップS320:Yes)、自動車の走行状況を表す出力信号を受信し、車両一時停止から次の発進時になったか否かを判断する(ステップS330)。すなわち、制御部30は、記憶部302に記憶された車両一時停止持の出力値からその出力値が増大したか否かを判断する。
一時停止中の車両が発進するときになっていない場合(ステップS330:No)、車両が発進するまで次の処理(ステップS340)を待つことになる。具体的には、図7に示すC地点の単セル電圧が所定の閾値(0.62ボルト)に達したと判断した場合、図7に示すD地点の次の車両一時停止時から車両運行時に変わるタイミングを判断する。
そして、一時停止中の車両が発進するときになった場合(ステップS330:Yes)、制御部3は、燃料電池1に対する負荷器40の負荷を大きくするように指令を出して、燃料電池の出力電圧を急激に下げることで、燃料電池1から高電流を掃引する(ステップS340)。すなわち、図8のDの地点で示すように、負荷を増大させると電位が下がるタイミングに合わせて、さらに、強制的に燃料電池1に対する負荷器40の負荷を大きくすることで、容易かつ迅速に電位を基準電圧以下に下げることが可能となる。燃料電池1から高電流を掃引することで、図9に示すように、高電流を掃引しない場合と比べて、負荷電流密度1Acm−2のときの単セル電圧が回復する。
燃料電池1から高電流を掃引させることで、燃料電池1から車両の駆動には必要としない余分な電流が取り出される。そこで、燃料電池1の制御装置には、この余分な電流を有効に消費させるために、バッテリ50および抵抗器60を具備する。そして、上述したよ
うに、バッテリ50および抵抗器60は、たとえば、負荷器40と並列に設けられ、スイッチ動作などでそれぞれ負荷器40と並列に接続されることができ、前記スイッチ動作は、図示していないが、負荷器40とともに制御部30で行うことができる。
うに、バッテリ50および抵抗器60は、たとえば、負荷器40と並列に設けられ、スイッチ動作などでそれぞれ負荷器40と並列に接続されることができ、前記スイッチ動作は、図示していないが、負荷器40とともに制御部30で行うことができる。
ここで、このような図6のステップS340における高電流を掃引する処理の一例は図8に示される。
図8では、バッテリ50の充電がフル(full)でない場合(ステップS3401:Yes)、燃料電池1から取り出された電流は、バッテリ50に供給され、バッテリ50が充電される(ステップS3402)。
そして、バッテリ50の充電がフルである場合(ステップS3401:No)、燃料電池1から取り出された電流は、抵抗器60に供給され、抵抗器60が発熱される(ステップS3403)。
したがって、ステップS3401またはステップS3402によって、燃料電池1から取り出された電流は消費される。
このように高電流の掃引がなされると、次に、図6のフローチャートに戻り、燃料電池1から高電流を掃引した際に単セル電圧が基準電圧として0.5V以下になったか否かを判断する(ステップS350)。具体的には、高電流を掃引しても、単セル電圧が0.5V以下にならなかった場合(ステップS350:No)、十分に単セルの電極触媒の還元が促進されていないため、再びステップS330に戻り、燃料電池の出力特性を向上させる。
そして、単セル電圧が0.5V以下になった場合(ステップS350:Yes)、十分に単セルの電極触媒の還元が促進されたと判断し、処理を終了して、燃料電池は運転を継続する(ステップS360)。
以上の処理において、ステップS310の処理は、少なくとも一つの単セル電圧を取得する、単セル電圧取得手段の処理に対応する。
また、ステップS320〜ステップS350の処理は、少なくとも単セル電圧を用いて表される評価対象値が所定の閾値に達すると、燃料電池に要求される負荷が所定の状態となるのを待って、単セル電圧が基準電圧以下になるように前記単セルから電流を取り出す処理に対応する。
以上のように、本実施形態の燃料電池の制御方法によれば、車両運転のように燃料電池に要求される負荷が多様に変動する場合において実現可能な、燃料電池の回復操作の必要性を判断する閾値、および回復操作を行うタイミングを設定することで、燃料電池に要求される負荷が変動する場合でも、燃料電池の出力特性の低下を抑制し、燃料電池の燃費の向上を図ることができる。
また、単セルに流れる電流が一定であるときの単セル電圧を評価対象値として用いることで、負荷の変動に左右されることなく、燃料電池の回復操作の必要性を判断する閾値を設定できる。
さらに、単セルに流れる電流が変動する範囲内のうち下限電流近傍における一定の電流値での単セル電圧を評価対象値として用いることで、拡散や抵抗の影響を無視することができ、触媒活性低下要因の一つであるPt酸化物による電圧の低下トレンドを観測するこ
とができる。
とができる。
さらに、単セル電圧から電流を取り出すことによって単セル電圧を基準電圧以下にするタイミングを、燃料電池に要求される負荷が増大するタイミングとすることによって、負荷が増大するときにある程度低電位となっているので、そこから、さらに高負荷を取り出せば、短時間で、基準電圧以下にすることができる。
さらに、単セル電圧を基準電圧以下にするために取り出された電流を、バッテリに供給することで、取り出された電流を有効に活用できる。
さらに、単セル電圧を基準電圧以下にするために取り出された電流を、抵抗器に供給することで、取り出された電流を確実に消費させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について詳細に説明する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について詳細に説明する。
第2の実施形態は、第1実施形態のように燃料電池1の負荷が増大するときに制御部30により燃料電池1から高電流を掃引するものではなく、燃料電池1の出力が一定のときに燃料電池1に供給されるガスの圧力および流量を低下させるとともに、燃料電池1から高電流を掃引することで、簡便に単セル電圧を基準電圧以下にすることができ、燃料電池の出力特性を維持するものである。すなわち、燃料電池1の出力が一時停止中の車両であれば、ガス圧力および流量を低下させても運転に大きな影響を与えず、電極の電位を下げることができ、その電極の電位が下がるタイミングに合わせて、高電流を掃引することで、容易かつ迅速に単セル電圧を基準電圧以下にすることができる。
ここで、第2実施形態では、単セル2から電流を取り出すことによって単セル電圧を基準電圧以下にするタイミングは、燃料電池1に要求される負荷が一定のとき、すなわち車両がアイドリングしているときである。また、単セル電圧の電極の酸化が促進されることによる燃料電池の出力特性の劣化を評価するための値である評価対象値として、出力が一定であるときの単セル電圧と単セル電流との比とする。
第2実施形態は、図10に示すように、第1実施形態の構成に加え、さらに、一つの単セル電流を取得する単セル電流計70、カソードガス流量調節部80、およびカソードガス圧力調節部90を備える。第1実施形態と同じ構成は同じ参照符号を付し、その説明は省略する。
単セル電流計70は、燃料電池1の単セル2の電流を取得し、取得した単セル電流を制御部30に信号として送信するものであり、単セル電流取得手段として機能する。取得する単セル電流は、一つの単セル2の一方の電極(たとえば、カソード電極)と、隣接する単セルの一方の電極(たとえば、アノード電極)との間に流れる電流(以下、「単セル電流」と称する)である。
カソードガス流量調節部80は、カソードガス流路19を流れる酸素を含むガスの流量を調節するものであり、カソードガス流量調節手段として機能する。カソードガス流量調節部80は、たとえば、流量用バルブである。カソードガス流量調節部80は、カソードガス流路19上に設けられ、制御部30から流量調節信号を受信する。
カソードガス圧力調節部90は、カソードガス流量調節部80を介して流れるガスの圧力を調節するものであり、カソードガス圧力調節手段として機能する。カソードガス圧力調節部90は、たとえば、圧力用バルブである。カソードガス圧力調節部90は、カソードガス流路19上に設けられ、制御部30から圧力調節信号を受信する。
以下、本発明の第2実施形態に係る燃料電池の制御方法について詳細に説明する。
図7は、本発明の第2本実施形態に係る燃料電池の制御装置の処理内容を示すフローチャートである。
まず、燃料電池1は、前記第1実施形態と同様に、燃料ガスと酸化剤ガスとが供給された状態で運転されている(ステップS400)。
次に、制御部30は、受信する出力信号が記憶部302に設定された出力値、すなわち車両一時停止時であるか否かを判断する(ステップS410)。具体的には、出力信号が車両一時停止時の出力値(アイドリング時の出力値)でない場合(ステップS410:No)、次の処理(ステップS420)に進まず、待ち状態となる。具体的には、制御部30は、図4に示す区間Aの出力値であるか否かを判断する。
そして、出力信号が車両一時停止時の出力値である場合(ステップS410:Yes)、単セル電圧計20および単セル電圧計70より、それぞれ単セル電圧および単セル電流を取得する(ステップS420)。
次に、制御部30は、取得された単セル電圧信号と単セル電流信号の比を用いて表される評価対象値が記憶部302にて定められた所定の閾値に達しているか、すなわち燃料電池1の出力特性が劣化してきたか否かを判断する(ステップS430)。具体的には、単セル電圧信号が所定の閾値に達していない場合(ステップS430:No)、燃料電池の出力特性は劣化していないと判断し、燃料電池は通常運転を続け、前記所定の閾値に達したと判断されるまでステップS400以下の処理を繰り返す。
そして、単セル電圧信号および単セル電流信号の比が前記所定の閾値に達したと判断した場合(ステップS430:Yes)、制御部30は、カソードガス流量調節部80およびカソードガス圧力調節部90に制御信号を送り、ガス圧力およびガス流量を低下させる(ステップS440)。
制御部30は、ガス圧力およびガス流量を低下させるタイミングに合わせて、さらに、上記第1実施形態と同様に、燃料電池から高電流を掃引する(ステップS450)。高電流掃引の際の処理は、図8に示すように、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、燃料電池1から高電流を掃引した際に単セル電圧が基準電圧として0.5V以下になったか否かを判断する(ステップS460)。具体的には、高電流を掃引しても、単セル電圧が0.5V以下にならなかった場合(ステップS460:No)、十分に単セルの電極触媒の還元が促進されていないため、再びステップS440に戻り、燃料電池の出力特性を向上させる。
そして、単セル電圧が0.5V以下になった場合(ステップS460:Yes)、十分に単セルの電極触媒の還元が促進されたと判断し、処理を終了して、燃料電池は運転を継続する(ステップS470)。
なお、第2実施形態の変形例として、図10に示すように、S410の処理、すなわち、車両一時停止時であるか否かを判断する処理において、車両一時停止時を判断するにあたって、その出力信号が自動車のアイドリング時ではなく、自動車のアイドルストップ時とすることもできる。
さらに、出力信号が車両一時停止時の出力値である場合、ガス圧力およびガス流量を低下させ、かつ、高電流掃引して、単セル電圧を基準電圧(0.5V)以下になるように下げる際、単セル電圧の下限電圧以下にならないよう抑制するフェイル機能がオン(fail on)になっていると、単セル電圧を0.5V以下にし、触媒の還元を促進させることができない。したがって、ファイル機能をオフ(fail off)にする処理が必要となる(ステップS435)。
同様に、単セルの電圧を0.5V以下にしたあと、また、フェイル機能を作動させるため、フェイルをオフからオンにする必要がある(ステップS465)。
以上のように、本実施形態の燃料電池の制御方法によれば、少なくとも一つの単セル電流を取得する段階を有し、評価対象値は、燃料電池1の出力が一定であるときの単セル電圧と単セル電流との比とすることで、カソードガスの流量および圧力を下げるタイミングに合わせて、高電流を掃引することで、容易かつ迅速に単セル電圧を基準電圧以下にし、燃料電池1の出力特性を回復させ、燃料電池1の燃費を向上させることができる。
また、燃料電池1は車両の駆動源として用いられるものであって、単セル電圧から電流を取り出すことによって単セル電圧を基準電圧以下にするタイミングは、車両のアイドリング時またはアイドルストップ時とすることで、車両の走行中ではないので、ガス圧力、ガス流量を低下させ、高負荷を取り出すことを併用させることにより、簡便に基準電圧以下にすることができる。
以上のように本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるべきものではなく、特許請求の範囲に表現された思想および範囲を逸脱することなく、種々の変形、追加、および省略が当業者によって可能である。
1 燃料電池、
2 単セル、
20 単セル電圧計、
30 制御部、
40 負荷器、
50 抵抗器、
60 バッテリ、
70 単セル電流計、
80 カソードガス流量調節部、
90 カソードガス圧力調節部。
2 単セル、
20 単セル電圧計、
30 制御部、
40 負荷器、
50 抵抗器、
60 バッテリ、
70 単セル電流計、
80 カソードガス流量調節部、
90 カソードガス圧力調節部。
Claims (14)
- 電極触媒としてPtを含む複数の単セルが積層されてなる燃料電池の制御方法において、
少なくとも一つの単セル電圧を取得する段階と、
少なくとも前記単セル電圧を用いて表される評価対象値が所定の閾値に達すると、前記燃料電池に要求される負荷が所定の状態となるのを待って、前記単セル電圧が基準電圧以下になるように前記単セルから電流を取り出す段階と、
を有することを特徴とする燃料電池の制御方法。 - 前記評価対象値は、前記単セルに流れる電流が一定であるときの前記単セル電圧であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御方法。
- 前記評価対象値は、前記単セルに流れる電流が変動する範囲内のうち下限電流近傍における一定の電流値での前記単セル電圧であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池の制御方法。
- さらに、少なくとも一つの単セル電流を取得する段階を有し、
前記評価対象値は、前記燃料電池の出力が一定であるときの前記単セル電圧と前記単セル電流との比であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御方法。 - 前記単セル電圧から電流を取り出すことによって前記単セル電圧を前記基準電圧以下にするタイミングは、前記燃料電池に要求される負荷が増大するタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御方法。
- 前記燃料電池は車両の駆動源として用いられるものであって、
前記単セル電圧から電流を取り出すことによって前記単セル電圧を前記基準電圧以下にするタイミングは、一時停止している車両が発進するタイミングであることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の制御方法。 - 前記単セル電圧から電流を取り出すことによって前記単セル電圧を前記基準電圧以下にするタイミングは、前記燃料電池に要求される負荷が一定であるタイミング、または前記燃料電池が発電停止であるタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御方法。
- 前記燃料電池は車両の駆動源として用いられるものであって、
前記単セル電圧から電流を取り出すことによって前記単セル電圧を前記基準電圧以下にするタイミングは、車両のアイドリング時であることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池の制御方法。 - 前記燃料電池は車両の駆動源として用いられるものであって、
前記単セル電圧から電流を取り出すことによって前記単セル電圧を前記基準電圧以下にするタイミングは、車両のアイドリングストップ時であることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池の制御方法。 - 前記単セル電圧を前記基準電圧以下にするために取り出された電流は、バッテリに供給されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御方法。
- 前記単セル電圧を前記基準電圧以下にするために取り出された電流は、抵抗器に供給されて、当該抵抗器を発熱させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御方法。
- 前記基準電圧は、0.75Vであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御方法。
- 前記基準電圧は、0.5Vであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御方法。
- 請求項1〜13のいずれか一つに記載の燃料電池の制御方法を適用した燃料電池自動車。
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---|---|---|---|
JP2007050543A JP2008218051A (ja) | 2007-02-28 | 2007-02-28 | 燃料電池の制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-02-28 JP JP2007050543A patent/JP2008218051A/ja active Pending
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