JP2008216740A - 光量制御装置およびプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】プロジェクタをコストアップなしに光量制御装置する。
【解決手段】パルス生成部48と、光量を制御するタイミングで転送開始信号45を出力する光量制御用の演算処理部41と、その演算処理部41が予め各種信号を設定した(メモリ)データ47をメモリ43に記憶させておくデータ設定回路44と、演算処理部41の外部に配設され演算処理部41から出力される転送開始信号45によりアドレス設定するアドレス生成部42と、パルス生成部48を主要構成しアドレス生成部42の生成した(メモリ)アドレス46に基づいて(メモリ)データ47を出力するメモリ43と、そのメモリ43を用いたパルス生成部48と、メモリ43から出力された(メモリ)データ47が形成するパルス信号10〜30に応じて作動するアクチュエータと、光源の照射経路に介挿されたアクチュエータの動作に応じて透過光量を調整可能な開口と、を備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、光量制御装置およびそれを用いたプロジェクタに関する。
画像の明るさが不自然に変化することを抑止し、鑑賞者にとって違和感を与えることを抑止する画像表示装置およびその駆動方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、光源から射出された射出光を変調することによって画像を表示する画像表示装置であって、前記光源の光軸上に配置されると共に「前記射出光の光量を調整する機械的な光量制御手段と、所定の期間後の目標光量まで前記光量が連続的に変化するように前記光量制御手段を制御する制御手段」とを有するものである。
特開2006−64825号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、「前記射出光の光量を調整する機械的な光量制御手段と、所定の期間後の目標光量まで前記光量が連続的に変化するように前記光量制御手段を制御する制御手段」には、いまだ改善の余地が残されていた。例えば、演算処理部の演算処理能力の大半を、前記光量制御手段の制御に消費するためパフォーマンスが極端に低下するという課題があった。
また、前記特許文献1に開示された個別の技術だけでは、費用対効果を最大ならしめる最適な技術に想到するものではないという課題もあった。本発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、演算処理部の処理能力を他へ振り向けることにより、全体のパフォーマンス向上に寄与することを可能にした光量制御装置およびそれを用いたプロジェクタを提供することを目的とする。特に、既存の装置に含まれる演算処理部およびメモリを兼用利用することで、前記「光量制御手段を制御する制御手段」を、コストアップなしに具備することも目的としている。
本発明に係る光量制御装置は、画像表示器に内蔵された光源から得られる光量を制御する光量制御装置であって、パルス生成部と、前記光量を制御するタイミングで転送開始信号を出力する光量制御用の演算処理部と、前記演算処理部の外部に配設され前記演算処理部が予め転送データを設定するように指示する各種信号を設定したデータをメモリに記憶させておくデータ設定回路と、前記演算処理部の外部に配設され前記演算処理部から出力される転送開始信号によりアドレス設定されるアドレス生成部と、前記パルス生成部を主要構成し前記アドレス生成部の生成したメモリアドレスに基づいてデータを出力するメモリと、前記メモリから出力されたデータが形成するパルス信号により動作方向および速度を決定されてパルス駆動するパルス駆動体と、前記パルス駆動体に連接されたアクチュエータと、前記光源の照射経路に介挿された前記アクチュエータの動作に応じて透過光量を調整可能な開口と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る光量制御装置において、パルス駆動体は、あるパルス信号により動作方向および速度を決定される。そのパルス駆動体が始動、停止、始動後に必要とするパルス幅とパルス数で規定されたパルス信号を、メモリへのデータ設定回路に演算処理部から通知し予めメモリに記憶しておく。
そして、演算処理部から転送開始信号がアドレス生成部へ入力されると、アドレス生成部の出力するメモリアドレスに応じたデータがメモリから読み出される。すなわち、演算処理部にとって負担のない簡素な転送開始信号という命令1つで、メモリを用いたパルス生成部からパルス信号が出力される。そのデータが形成するパルス信号に応じて動作方向および速度を決定されたパルス駆動体が動作する。そのパルス駆動体に連接されたアクチュエータは規定の制御に応じた動作をする。
このアクチュエータは、光源の照射経路である開口に介挿されているので、その開口をパルス信号に応じて開閉制御することにより、開口の透過光量が調整される。このとき、光量制御用の数百パルスに及ぶパルス信号は、メモリアドレスに応じたデータとして、演算処理部を介さずに、その外部に配設されたハードウェアから適宜に出力されるので、演算処理部にとってパフォーマンスが低下するような負担はない。
また、本発明に係る光量制御装置において、前記画像表示器に内蔵された画像表示器制御用の演算処理部および/またはメモリが、前記光量制御用に兼用されることが好ましい。このことにより、コストアップを抑制することが可能となる。
また、本発明に係る光量制御装置は、前記演算処理部および/またはメモリはワンチップデバイスに含まれていることが好ましい。このことでも、コストアップを抑制することが可能となる。
また、本発明に係る光量制御装置における前記パルス駆動体はステッピングモータであることが好ましい。このことによれば、光量制御の目的に応じて高速回転するステッピングモータを駆動する数百パルスのパルス信号が、演算処理部を介せずに、その外部に配設されたハードウェアから出力される。したがって、ステッピングモータを制御するために演算処理部のパフォーマンスを低下させるという弊害が避けられる。
また、本発明に係る光量制御装置を備えたプロジェクタであることが好ましい。このことにより、コストアップを抑制して光量制御可能なプロジェクタを提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら発明の実施形態に係る光量制御装置について説明する。なお、各図面において、同一機能には同一符号を付して説明の重複を避けている。
図1は本発明に係る実施形態(以下、「本実施形態」という)である光量制御装置Eの機能構成を示すブロック図である。図1に示す光量制御装置Eは、図4に沿って後述する画像表示器PであるプロジェクタP(符号兼用)に内蔵され、光源Xから取得する光量を制御する光量制御装置Eとして用いることにより最良の結果を得られた。
プロジェクタPの駆動制御用CPUを、光量制御用に兼用利用したCPU41と、このCPU41の外部に配設されたハードウェアとしてのタイマー9と、アドレス生成部42と、RAM43と、RAMへのデータ設定回路44と、により構成されている。なお、タイマー9は説明の便宜上の存在であり、特になくても図3に示す転送基準クロック13と転送RAMアドレス46の協働により同一効果を発揮させることが可能である。なお、CPU41および/またはRAM43はワンチップデバイスで簡素に構成されたものが好適である。
CPU41は、予め転送データを設定するように指示する各種の信号を出力することができるので、その信号をRAMへのデータ設定回路44に入力することにより、RAMへのデータ設定回路44が設定した異なる信号をRAM43に予め記憶させておく。その一方で、CPU41は、光量制御用として適宜に転送開始信号45を出力してアドレス生成部42へ入力する。
アドレス生成部42はCPU41の外部に配設されたハードウェアである。このアドレス生成部42は、CPU41から出力される転送開始信号45の入力に応じて、自動的にアドレス数値をカウントアップ(インクリメント)しながらアドレス設定する自走式のアドレス生成機能である。
RAM43はアドレス生成部42の生成したRAMアドレス46に基づいたRAMデータ47を出力する。出力されたRAMデータ47には転送RAMbit0によるパルス10と、転送RAMbit1によるパルス20と、転送RAMbit2によるパルス30が含まれている(図3参照)。
すなわち、光量制御用に兼用されたCPU41が、光源Xから画像表示用に取得する光量を制御するタイミングで転送開始信号45を出力すると、光量を加減する程度によって定められたRAMアドレス46に対応するRAMデータ47をRAM43から出力する。このようにRAM43を用いたパルス生成部48が形成されている。
また、RAM43から出力されたRAMデータ47が形成するパルス10〜30により動作方向および速度を決定された駆動力を発生するパルス駆動するサーボ機構が形成されている。このサーボ機構の一種であるステッピングモータ49が、それに連接されたアクチュエータとして、例えば遮蔽板5(図4)、または図示せぬシャッタやルーバ等を光量制御のために動作する。光量制御装置Eは、この遮蔽板5等のアクチュエータが配設された開口50の開口面積を、アクチュエータの動きによって制御することにより、光源Xから画像表示用に取得する光量が制御されるように構成されている。
この光量制御装置Eにおけるステッピングモータ49の制御に関する特徴は、ステッピングモータ49に印加するパルス信号が、CPU41を介さずにCPU41の外に配設されたハードウェアで生成される点である。そのことによって、光量制御のためにCPU41の演算処理能力を過度に占有しなくても済む。すなわち、CPU41の占有率を低いままに抑制できるので、パフォーマンスを高く維持できる。
図2は本実施形態である光量制御装置Eにおけるステッピングモータ49の制御ステップを示すタイミングチャートである。以下、図1も適宜参照しつつ動作を詳細に説明する。図2に示すように、この制御ステップとして、転送信号45に対応するパルス10〜30の出力形態は、時間T1〜T4に明示されている。転送信号45はCPU41の出力する転送開始信号45に応じて、アドレス生成部42の生成したRAMアドレス46である。このRAMアドレス46に基づいたRAMデータ47として、転送RAMbit0によるパルス10と、転送RAMbit1によるパルス20と、転送RAMbit2によるパルス30が出力する。
なお、図2に示す時間T1〜T4における状態は、つぎのとおりである。
T1:CPU41による初期設定(0,0,0)
T2:CPU41に転送開始信号生成、タイマー9での時間測定開始
T3:タイマー9で一定時間経過後、(割り込み発生で)CPUによる設定(1,0,0)
T4:タイマー9で一定時間経過後、(割り込み発生で)CPUによる設定(1,1,0)
ステッピングモータ49は、あるパルス信号により回転方向および速度を決定されるが、そのステッピングモータ49が始動、停止、あるいは始動後のパルス幅とパルス数に相当するようなパルス10,20,30は、予めRAM43に予め記憶させるため、RAMへのデータ設定回路44に、パルス10,20,30を予めCPU41から通知しておく。その後、光量制御の必要に応じるようにCPU41がハードウェアに命じてパルス信号を出力させる。
CPU41からの命令として転送開始信号45がアドレス生成部42へ入力されると、この命令が、ステッピングモータ49に対する始動開始要求となる。すなわち、アドレス生成部42の出力するRAMアドレス46に応じたRAMデータ47が、RAM43から読み出されてステッピングモータ49へ印加される。この時、ステッピングモータ49は、CPU41から出力される転送開始信号45という簡素な命令1つで、必要なサーボ動作を実行する。このとき、RAMアドレス46に応じたRAMデータ47が、適宜に数百パルスを出力するのでCPU41に負担はない。
以下、動作を詳しく説明する。
CPU41から通知された各データは、予めRAM43で読み出し自在に記憶された状態であるものとする。ここで、ステッピングモータ49の回転速度に応じてCPU41が制御タイミングをタイマー9に通知する。例えば、ステッピングモータ49の始動時に、CPU41はRAMへのデータ設定回路44とタイマー9に対して開始を指示する信号を出力する。この開始指示によりタイマー9は一定時間毎にRAMへのデータ設定回路44にパルス出力の要求を出す。
RAMへのデータ設定回路44は、タイマー9からのパルス出力要求に応じてRAM43から始動パルスデータを読み出し、読み出したデータをステッピングモータ49へ出力する。RAMへのデータ設定回路44はタイマー9からつぎのパルス出力要求があるとRAM43の始動パルスアドレスをインクリメントし、RAM43からデータを読み出してステッピングモータ49へ出力する。
RAMへのデータ設定回路44はCPU41から通知されたパルス数だけステッピングモータ49へ出力したら始動制御を終了する。RAM43へのデータ設定回路44はCPU41から停止要求があるまでタイマー9からのパルス出力要求時に、RAM43に書き込まれている始動後の制御ステップである始動後パルスをステッピングモータ49へ出力する。
CPU41はステッピングモータ49を停止する場合、RAM43へのデータ設定回路44に停止要求を行う。RAMへのデータ設定回路44は停止要求により、タイマー9からつぎのパルス出力要求のタイミングでRAM43の停止パルスのデータを読み出し、読み出したデータをステッピングモータ49へ出力する。
RAM43へのデータ設定回路44はCPU41から通知された停止パルス数だけステッピングモータ49へ出力したらステッピングモータ49の停止処理を終了すると共にCPU41へ停止処理が終了したことを通知する。CPU41はRAMへのデータ設定回路44からの停止終了通知によりタイマー9に対し終了指示をする。
以下、動作をさらに詳しく説明する。
図3は本実施形態である光量制御装置Eにおけるステッピングモータを制御するパルス信号を示すタイミングチャートである。図3に示すように、転送開始信号45に対応する転送RAMアドレス46、転送基準クロック13、およびパルス10〜30の出力形態が、時間T1〜T4において明示されている。なお、転送基準クロック13は、CPU41には既存のクロック信号を用いている。この転送基準クロック13に沿って、転送RAMアドレス46が、21,22,〜31とインクリメントする。
また、図3に示す時間T1〜T4における状態は、つぎのとおりである。
T1:CPU41による初期設定(0,0,0)
T2:CPU41に転送開始信号生成、
RAM43のアドレス0のデータ出力
T3:RAM43のアドレス21のデータ出力
T4:RAM43のアドレス22のデータ出力
CPU41の出力する転送開始信号45に応じて、アドレス生成部42がRAMアドレス46を生成する。このRAMアドレス46に基づいたRAMデータ47として、転送RAMbit0によるパルス10と、転送RAMbit1によるパルス20と、転送RAMbit2によるパルス30が出力される。
このような光量制御装置Eの構成・作用・効果を、以下に説明する。
プロジェクタP(図4参照)では、光量制御を行うためにステッピングモータ49を使い遮光板5を動かして光量制御用の開口50における開口面積を制御するが、何ら配慮なくCPU41の汎用出力ポートを用いて光量制御を行うと、CPU41の演算処理能力の大半をこの開口50の制御のために消費するためパフォーマンスが極端に低下する。
そこで、制御シーケンスを予めRAM43に読み書き自在に記憶しておき、そこに記憶されたデータを、適切なタイミングで、CPU41が転送開始信号45を出力し、アドレス生成部42にRAMアドレス46を出力させ、RAMアドレス46がRAM43にRAMデータ47を出力開始させるだけで、自動的に終了まで行う。
このような、RAM43を内蔵した制御用専用回路によって光量制御装置Eが構成されている。このことで、CPU41の処理能力を他へ振り向けることが可能となり、全体のパフォーマンス向上に寄与することができる。この内蔵されたRAM43は、機能構成上、単独のデバイスとも考えられるが、近年の半導体デバイスの製造技術によれば、ワンチップマイコン等の内部構造上、RAM43をコストアップなしに内部増設することが可能である。
プロジェクタPにおいて、光量制御を行う際、ステッピングモータ49等を使い、光量制御デバイス(遮光板5等を動かして光を遮断)を制御するが、CPU41等で、汎用出力ポートを使い行うと、CPU41の作業の大半をこのデバイスの制御に消費しパフォーマンスが極端に低下する。具体的には、図2,3に示すような制御ステップが、一回の光量制御の動作で、500〜600ステップ発生する。
光量制御装置Eの動作・作用・効果を要約すると、つぎのとおりである。
設定されたパルスデータをRAM43に予め記憶させておく。光量制御のためにCPU41から適宜に転送開始信号45を出力する。そうすると、転送終了まで、CPU41を介することなく、RAM43データが、アドレスカウントアップに従って出力される。出力されたパルス信号により、パルス駆動のステッピングモータ49を用いた光量制御が実行される。従来と異なり、ステッピングモータ49を駆動するパルス10〜30の生成に際して、CPU41の負担が極めて軽く済む。
また、光量制御装置Eを備えたプロジェクタPの動作・作用・効果は、つぎのとおりである。この光量制御装置Eは、パルス駆動のステッピングモータ49を用いた光量制御を行う。ステッピングモータ49は遮光板5の角度を制御するサーボ機能として作動する。この遮光板5は、画像表示に必要な光量を光源Xから取得する開口50における開口面積の制御を行なう。
すなわち、CPU41自身で数百パルスを生成する代わりに、RAM43を内蔵した制御用専用回路(ハードウェア)に対して、CPU41から光量制御を開始させるための転送開始信号45を1回だけ出力すれば、予め、制御シーケンスをRAM43に記憶されているデータを、適切なタイミングで出力開始させることが可能である。そうすることにより、CPU41の簡素な命令1つで自動的に光量制御を実行し、かつ動作を終了させることまでも可能である。
この一連の光量制御動作において、CPU41の演算処理能力を浪費しないので、その演算処理能力を他へ振り向けることが可能であり、全体のパフォーマンス向上に寄与することができる。しかも、CPU41やRAM43は、プロジェクタPに既存のワンチップマイコンに含まれているものを兼用利用するので、コストアップが抑制される。
図4は本実施形態である光量制御装置Eを用いたプロジェクタPの概略構成図である。図4に示すように、プロジェクタPは、照明装置Fと、R(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色毎の透過型液晶ライトバルブと、を備えた3板式の液晶プロジェクタPである。
照明装置Fは、光源Xと、光量制御装置Eと、フライアイレンズ3、4と、遮光板5と光吸収体6とから構成されている。光源Xは高圧水銀ランプ等のランプ7とランプ7の光を反射するリフレクタ8とから構成されている。また、光量制御装置Eは光源Xの照射経路に介挿されたアクチュエータ5(符号兼用)、すなわち遮光板5(符号兼用)を制御することにより透過光量を調整可能である開口50を備えている。
フライアイレンズ3、4は光源Xから放射方向に照射される光を平行に整える実質上の凸レンズであって、光源Xから射出される射出光の照度分布を、被照明領域である液晶ライトバルブ122、123、124において略均一化させる。これらは光源X側から第1のフライアイレンズ3、第2のフライアイレンズ4の順に設置されている。ここで、第1のフライアイレンズ3は複数の2次光源像を形成し、第2のフライアイレンズ4はライトバルブ位置においてそれらを重畳する重畳レンズとしての機能を有する。
プロジェクタPにおいて、光源Xから射出された射出光の光量を調節する光量制御手段として、遮光板5はフライアイレンズ3、4の間に介在し、光源Xから取得する光量を制御する開口50の開口面積を制御する機能部材である。すなわち、遮光板5は第1のフライアイレンズ3と第2のフライアイレンズ4との間で、投影面積を変化させるため回動自在に配設されている。遮光板5は、回動軸2により連接されたステッピングモータ49(図1)によって回動駆動される。このステッピングモータ49はCPU41の指令によりサーボ動作する。
また、第1のフライアイレンズ3および第2のフライアイレンズ4の上方に光吸収体6が設置されている。それから、ダイクロイックミラー113、114と、反射ミラー115、116、117と、液晶ライトバルブ122、123、124と、クロスダイクロイックプリズム125と、投射レンズ126の構成および機能に関しては後述する。
光源Xは、高圧水銀ランプ等のランプ7と、このランプ7の光を反射するリフレクタ8により構成されている。なお、各フライアイレンズ3、4は、複数(例えば6×8個)のレンズから構成されており、光源Xから射出された光の照度分布を被照明領域である液晶ライトバルブにおいて均一化させる。
光源Xから射出された光の光量を調節する光量制御手段として、1枚の長方形状の遮光板5が第1のフライアイレンズ3と第2のフライアイレンズ4との間に回動可能に設置されている。遮光板5は、2枚のフライアイレンズ3、4のうち、液晶ライトバルブに近い側の第2のフライアイレンズ4の近傍に設置されており、遮光板5の幅は2枚のフライアイレンズ3、4の間隔の半分以下に設定されている。
遮光板5の中央には水平方向に延在する回動軸2が設けられている。回動軸2にはステッピングモータ49でなる駆動手段が接続されており、パルス生成部48からの駆動信号を受けて遮光板5を高速応答で回動させることができる構成となっている。
遮光板5は例えばアルミニウム、スチール、ステンレス等の材料で構成されており、回動角度に応じて光源Xに対向する側の面が光源Xから射出された光を反射させる反射面となっている。したがって、遮光板5の回動角度に応じて光源Xに対向する面積が広くなるほど光源Xからの照射光を遮光する度合いが強くなる。
プロジェクタPの後段の構成を以下、各構成要素の作用と共に説明する。
青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー113は、光源Xからの光束のうちの赤色光Lを透過させると共に、青色光Lと緑色光Lとを反射させるものである。ダイクロイックミラー113を透過した赤色光Lは反射ミラー117で反射されて赤色光用液晶ライトバルブ122に入射される。
一方、ダイクロイックミラー113で反射した色光のうち、緑色光Lは緑色光反射用のダイクロイックミラー114によって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ23に入射される。一方、青色光Lはダイクロイックミラー114も透過し、リレーレンズ118、反射ミラー115、リレーレンズ119、反射ミラー116、リレーレンズ120からなるリレー系121を経て青色光用液晶ライトバルブ124に入射される。
各液晶ライトバルブ122、123、124によって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム125に入射される。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されてカラー画像を表す光が形成される。合成された光は投射光学系である投射レンズ126によりスクリーン127上に投射され、拡大された画像が表示される。
本実施形態のプロジェクタPによれば、均一照明手段を構成する2枚のフライアイレンズ3、4の間に回動可能な遮光板5が備えられ、この遮光板5が映像信号に基づいて高速に回動する構成となっているため、例えばプロジェクタPの映像シーンが明るい場面であれば光量が多くなるように、暗い場面であれば光量が少なくなるように光量が調節される。これにより、光出力強度の制御が困難な高圧水銀ランプ等からなる光源Xの光出力強度が一定のままでも液晶ライトバルブにおいて映像に応じた明るさの照明光を得ることができ、プロジェクタPのダイナミックレンジの拡張に寄与することができる。
なお、本発明に係る光量制御装置Eの技術を、DMD(Digital Micromirror Device:米国テキサスインスツルメンツ社の登録商標)等のデバイスを用いたプロジェクタPに適用することも可能である。
本発明に係る実施形態(本実施形態)である光量制御装置の機能構成を示すブロック図である。 本実施形態である光量制御装置におけるステッピングモータの制御ステップを示すタイミングチャートである。 本実施形態である光量制御装置におけるステッピングモータを制御するパルス信号を示すタイミングチャートである。 本実施形態である光量制御装置を用いたプロジェクタの概略構成図である。
符号の説明
5…アクチュエータ(遮光板) 9…タイマー 10…転送RAMbit0によるパルス
11…転送信号 12…転送RAMアドレス 20…転送RAMbit1によるパルス
30…転送RAMbit2によるパルス 41…CPU 42…アドレス生成部
43…RAM 44…RAMへのデータ設定回路 45…転送開始信号
46…RAMアドレス 47…RAMデータ 49…ステッピングモータ
E…光量制御装置 P…プロジェクタ

Claims (5)

  1. 画像表示器に内蔵された光源から得られる光量を制御する光量制御装置であって、
    パルス生成部と、
    前記光量を制御するタイミングで転送開始信号を出力する光量制御用の演算処理部と、
    前記演算処理部の外部に配設され前記演算処理部が予め転送データを設定するように指示する各種信号を設定したデータをメモリに記憶させておくデータ設定回路と、
    前記演算処理部の外部に配設され前記演算処理部から出力される転送開始信号によりアドレス設定されるアドレス生成部と、
    前記パルス生成部を主要構成し前記アドレス生成部の生成したメモリアドレスに基づいてデータを出力するメモリと、
    前記メモリから出力されたデータが形成するパルス信号により動作方向および速度を決定されてパルス駆動するパルス駆動体と、
    前記パルス駆動体に連接されたアクチュエータと、
    前記光源の照射経路に介挿された前記アクチュエータの動作に応じて透過光量を調整可能な開口と、を備えたことを特徴とする光量制御装置。
  2. 前記画像表示器に内蔵された画像表示器制御用の演算処理部および/またはメモリが、前記光量制御用に兼用されることを特徴とする請求項1に記載の光量制御装置。
  3. 前記演算処理部および/またはメモリはワンチップデバイスに含まれていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光量制御装置。
  4. 前記パルス駆動体はステッピングモータであることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の光量制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の光量制御装置を備えたことを特徴とするプロジェクタ。
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