JP2008216300A - 積層型表示素子及びその製造方法並びに表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、積層された複数の表示パネルを有する積層型表示素子及びその製造方法並びに表示装置に関し、良好な表示品質の得られる積層型表示素子及びその製造方法並びに表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】液晶表示パネル6は、液晶層3r、3g、3bを挟んで対向配置された一対の基板8r、8g、8bをそれぞれ備えて積層された複数の液晶表示パネル6r、6g、6bと、積層された複数の液晶表示パネル6r、6g、6bを位置合わせするために、各表示パネル6r、6g、6bの一対の基板8r、8g、8bの両対向面に接触して形成されたアライメントマーク71r、72r、71g、72g、71b、72bとを有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層された複数の表示パネルを有する積層型表示素子及びその製造方法並びに表示装置に関する。
今後、電源供給が無くても表示画像の保持が可能で、表示内容を電気的に書き換え可能な電子ペーパーが急速に普及すると予想されている。電子ペーパーは、電源を切断してもメモリ表示可能な超低消費電力と、目に優しく疲れない反射型の表示と、紙のような可撓性を有するフレキシブルで薄型の表示体とを実現することを目指して研究が進められている。電子ペーパーの応用としては、電子書籍、電子新聞及び電子ポスター等が考えられている。
電子ペーパーは、表示方式の違いにより、電気泳動方式、ツイストボール方式、電気化学方式、液晶表示素子等に分類される。電気泳動方式は、帯電粒子を空気中や液体中で移動させる方式である。ツイストボール方式は、二色に色分けされた帯電粒子を回転させる方式である。電気化学方式は、電界を印加した際に電気化学反応により着色、消色又は変色する表示材料を電極間に挟んだ構造を有する表示素子を用いる方式である。液晶表示素子は、液晶層をそれぞれ画素電極と対向電極とで挟んだ構造を有する非自発光型の表示素子である。
電子ペーパーのカラー表示において圧倒的に有利なのが、液晶表示素子を用いる液晶方式である。液晶方式の中でも、コレステリック相が形成される液晶組成物(コレステリック液晶又はカイラルネマティク液晶と称される。以下、「コレステリック液晶」という)を用いるコレステリック液晶方式が有利である。コレステリック液晶方式は、液晶に印加する電圧の調節により、液晶分子の螺旋ピッチに応じた所定波長の光が選択的に液晶層で反射される干渉反射モード(プレーナ状態)と、液晶層に反射波長の選択性が失われて入射光のほとんどが透過する透過モード(フォーカルコニック状態)とに液晶の状態を切り換えることができる。これら2つの状態は電圧除去後にも長時間安定して保持されるので、コレステリック液晶方式は無電源でも画像を保持することができる。また、表示画像のカラー化という点では、コレステリック液晶方式は3色の液晶表示パネルを重ね合わせて用いることができる。これにより、コレステリック液晶方式は、背面に黒色の光吸収層を設けることにより、全ての液晶表示パネルを透過モードとすれば黒色表示ができる。また、必要な色の液晶表示パネルを干渉反射モードとすれば、カラー表示が可能になる。
一方、電気化学方式を除く他の方式では、光を透過モードにすることはできない。よって、当該他の方式でカラー表示を行う場合は、表示面に例えば赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色に塗り分けたカラーフィルターを配置して、各画素を3つの副画素に分割する必要がある。このため、当該他の方式では、コレステリック液晶方式と比較して、明度が1/3となる。従って、干渉反射モードと透過モードとをスイッチングすることができるコレステリック液晶方式は、電気泳動方式等の他の方式に比べ、カラー表示の点で圧倒的に優位である。電気化学方式も、透明状態と着色状態とをスイッチングできる表示材料を用いれば積層型表示素子に適用することができる。
しかしながら、複数の表示パネルが積層された積層型表示素子においては、各色の表示パネルを積層する際に、各表示パネルの画素の重ね合わせ位置のずれが生じないように各表示パネルの面内方向の位置を整合して貼り合わせる必要がある。各表示パネルの面内方向の位置がずれると、画素の重ね合わせ位置がずれるので、色ずれや明るさの低下が生じ、文字や画像のエッジ部のシャープさが損なわれる。これにより、良好な表示品質が得られなくなる。
通常、各表示パネルにアライメントマークを形成して、アライメントマークを基に各表示パネルの面内方向の位置が合わせられる。しかしながら、積層型表示素子では、各表示パネルが2枚の基板を貼り合わせた構造体であるので、各表示パネルはある程度の厚さを有する。このため、異なる表示パネルに形成された2つのアライメントマークの間隔が相対的に長い。よって、例えばいずれかの表示パネルのアライメントマークに焦点を合わせると、他の表示パネルのアライメントマークが視認され難くなる。よって、2つの表示パネルのアライメントマークを同時に視認することが難しく、各表示パネル同士の位置精度の低下や位置合わせ(アライメント)に要する時間を長くすることに繋がる。従って、従来の積層型表示素子は、各表示パネルの位置を高精度に整合し難く、その結果良好な表示品質を得難いという問題がある。
アライメントマークの視認性を向上する方法として、特許文献1には、一対の基板が重なっておらず1枚となっている端子部脇の領域に各表示パネルのアライメントマークを形成することが開示されている。特許文献2には、複数の表示パネルを重ね合わせた際に重ね合わせられたアライメントマークが同心円の円環状となるように、各表示パネルのアライメントマークの形状を直径の異なる円環状とすることが開示されている。しかしながら、特許文献1及び2に開示された発明では、アライメントマークは透明電極を形成する際に同時に形成され、透明電極と同一材料で形成されている。よって、アライメントマークと背景部とのコントラストが低く、アライメントマークの視認性は十分ではない。
特許文献3には、表示領域外に位置合わせ用の電極を形成し、一対の基板の積層時に当該電極に電圧を印加して、当該電極を発色または消色することにより位置合わせ用の電極と周囲とのコントラストを形成して、当該電極をアライメントマークとして用いることが開示されている。当該電極は透明電極と比較すると視認性に優れるが、当該位置合わせ用の電極の端子部への電気接続が必要となり作業効率が低下する。
特開2003−295148号公報 特開2001−343916号公報 特許第2548560号公報 特開平9−230800号公報 特開2005−266438号公報
本発明の目的は、良好な表示品質の得られる積層型表示素子及びその製造方法並びに表示装置を提供することにある。
上記目的は、表示材料層を挟んで対向配置された一対の基板をそれぞれ備えて積層された複数の表示パネルと、積層された前記複数の表示パネルを位置合わせするために、前記各表示パネルの前記一対の基板の両対向面に接触して形成されたアライメントマークとを有することを特徴とする積層型表示素子によって達成される。
また、上記目的は、上記本発明の積層型表示素子と、前記積層型表示素子を駆動する駆動部とを有することを特徴とする表示装置によって達成される。
また、上記目的は、表示材料層を挟んで対向配置された一対の基板と、前記一対の基板の両対向面に接触するアライメントマークとをそれぞれ有する複数の表示パネルを形成し、前記複数の表示パネルを重ね合わせ、前記各表示パネルに形成された前記アライメントマーク同士を位置合わせし、前記複数の表示パネルを接着することを特徴とする積層型表示素子の製造方法によって達成される。
本発明によれば、良好な表示品質の得られる積層型表示素子及び表示装置を実現できる。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態による積層型表示素子及びその製造方法並びに表示装置について図1乃至図10を用いて説明する。本実施の形態では、積層表示素子として、青(B)、緑(G)及び赤(R)用コレステリック液晶を用いた液晶表示素子6を例にとって説明する。図1は、本実施の形態による液晶表示素子6であって図2のA−A線で切断した断面構成を模式的に示している。図2は、R用液晶表示パネル6rを示す平面図である。理解を容易にするため、図2ではG用液晶表示パネル6gに形成されたアライメントマーク71g、72g及びB用液晶表示パネル6bに形成された71b、72bも合わせて示している。図3は、B用液晶表示パネル6bの基板7bの基板面法線方向に見たアライメントマーク71r、71g、71bを示している。
図1に示すように、液晶表示素子6は、液晶層(表示材料層)3r、3g、3bを挟んで対向配置された一対の基板8r、8g、8bをそれぞれ備えて積層された複数の液晶表示パネル6r、6g、6bを有している。液晶表示パネル6b、6g、6rは、この順に光入射面(表示面)側から積層されている。
図1及び図2に示すように、R用液晶表示パネル6rは、積層された液晶表示パネル6r、6g、6bを位置合わせするために、一対の基板8rの両対向面に接触して形成された2つのアライメントマーク71r、72rを有している。一対の基板8rは、基板(電極基板)7r、9rで構成されている。
G用液晶表示パネル6gは、積層された液晶表示パネル6r、6g、6bを位置合わせするために、一対の基板8gの両対向面に接触して形成された2つのアライメントマーク71g、72gを有している。一対の基板8gは、基板7g、9gで構成されている。
B用液晶表示パネル6bは、積層された液晶表示パネル6r、6g、6bを位置合わせするために、一対の基板8bの両対向面に接触して形成された2つのアライメントマーク71b、72bを有している。一対の基板8bは、基板7b、9bで構成されている。
図1乃至図3に示すように、アライメントマーク71bは円柱状に形成され、アライメントマーク71gはアライメントマーク71bの直径よりも長い内径を有する円環状に形成され、アライメントマーク71rはアライメントマーク71gの内径よりも長い内径を有する円環状に形成されている。このように、アライメントマーク71r、71g、71bは、形状がそれぞれ異なっている。基板7bの基板面法線方向に見て、アライメントマーク71r、71g、71bの重心の位置は一致している。アライメントマーク72rはアライメントマーク71rと同一の形状を有し、アライメントマーク72gはアライメントマーク71gと同一の形状を有し、アライメントマーク72bはアライメントマーク71bと同一の形状を有している。基板7bの基板面法線方向に見て、アライメントマーク72r、72g、72bの重心の位置は一致している。
アライメントマーク71r、72rは基板7r、9r間に形成され、アライメントマーク71r、72rの厚さは基板7r、9r間の距離にほぼ等しくなっている。アライメントマーク71r、72rは例えば接着性を有する部材であり、基板7r、9rの双方に接着されている。R用液晶層3rは、アライメントマーク71r、72rの周囲に充填されている。
アライメントマーク71g、72gは基板7g、9g間に形成され、アライメントマーク71g、72gの厚さは基板7g、9g間の距離にほぼ等しくなっている。アライメントマーク71g、72gは例えば接着性を有する部材であり、基板7g、9gの双方に接着されている。G用液晶層3gは、アライメントマーク71g、72gの周囲に充填されている。
アライメントマーク71b、72bは基板7b、9b間に形成され、アライメントマーク71b、72bの厚さは基板7b、9b間の距離にほぼ等しくなっている。アライメントマーク71b、72bは例えば接着性を有する部材であり、基板7b、9bの双方に接着されている。B用液晶層3bは、アライメントマーク71b、72bの周囲に充填されている。
アライメントマーク71r、72r、71g、72g、71b、72b(以下、「アライメントマーク71r〜72b」と記す。)は、公知の手法を用いて形成できる。アライメントマーク71r〜72bは、例えばフォトリソグラフィ法を用いて形成することができる。また、フォトリソグラフィ法以外にも、ディスペンサを用いてアライメントマーク71r〜72bの形成材料を所定の形状に描画して形成してもよい。また、シルク版、凸版、凹版または平版等の各種印刷によりアライメントマーク71r〜72bを形成してもよい。
アライメントマーク71r〜72bの形成材料としては、ポジ型またはネガ型の光硬化型樹脂や熱硬化型樹脂(フォトレジスト)を好適に用いることができる。
アライメントマーク71r〜72bの形状は、円柱状、円環状、正方形状、十字状又は鍵型状等、任意の形状とすることができる。アライメントマーク71r〜72bの形状は、積層する全ての液晶表示パネル6r、6g、6bにおいて同一でもよい。しかしながら、アライメントマーク71r〜72bの形状が同一であると、異なる液晶表示パネルの2つのアライメントマークが重なり合ったときに一方のアライメントマークを視認し難くなる。また、視認されたアライメントマークがどちらの液晶表示パネルのアライメントマークであるかを判別し難いため、重なり合った液晶表示パネルの一方を少し動かして、視認されたアライメントマークがどちらの液晶表示パネルのアライメントマークであるかをアライメントマークの動く方向から判別する操作等が必要となる。このため、アライメントマーク71r〜72bの形状は積層する液晶表示パネル6r、6g、6b毎に異なることが好ましい。アライメントマーク71r〜72bの形状が液晶表示パネル6r、6g、6b毎にそれぞれ異なっていれば、アライメントマークを視認した際にどの液晶表示パネルのアライメントマークであるかを即座に判別することができ、作業の効率化を図ることができる。
アライメントマーク71r〜72bの形状が液晶表示パネル6r、6g、6b毎に異なると、異なる液晶表示パネルに形成された2つのアライメントマークが同一の顕微鏡やマイクロスコープの視野に入っていれば、作業者等は双方のアライメントマークを同時に完全に視認できる。CCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)カメラなどで撮像した画像を用いてアライメントマークの位置を認識し整合させる場合には、特に有効である。異なる液晶表示パネルに形成された2つのアライメントマークの間隔は相対的に長いので、液晶表示パネルの位置合わせをする際に当該2つのアライメントマークを同時に視認しようとしても、片方に焦点を合わせるともう一方の焦点が合わなくなりアライメントマークの輪郭が不明瞭となる場合がある。しかしながら、このような場合にも、2つのアライメントマークの重心の位置を合わせることにより、輪郭のぼけによる液晶表示パネルの位置ずれが起こりにくくなる。
アライメントマーク71r〜72bは、液晶表示パネル6r、6g、6bの面内の任意の場所に配置できる。アライメントマークは各液晶表示パネル6r、6g、6b毎に少なくとも2箇所に配置される。液晶表示パネル6r、6g、6bの位置の整合精度を高くするためには、同一の液晶表示パネル6r、6g、6b内の2つのアライメントマーク間の距離がなるべく長いことが好ましい。このため、図2に示すように、アライメントマーク71r〜72bは各液晶表示パネル6r、6g、6bの対角の角部近傍や、対辺の端部付近にそれぞれ配置されることが好ましい。
アライメントマーク71r〜72bは、各液晶表示パネル6r、6g、6bの表示領域よりも外側に設置されてもよい。また、後述するように、本実施の形態によれば、アライメントマーク71r〜72bと背景とのコントラストが高く、アライメントマーク71r〜72bは視認性に優れるので、微小な大きさのアライメントマーク71r〜72bを表示領域内に形成することもできる。アライメントマーク71r〜72bが十分に小さければ表示領域内に形成しても表示品質を損なうことはない。これにより、表示領域の周辺部に十分な空間がなくともアライメントマーク71r〜72bを設置でき、いわゆる額縁の狭い液晶表示パネル6r、6g、6bを作製することができる。
本実施の形態では、図2に示すように、2つのアライメントマーク71r、72rは、表示領域外であってR用液晶表示パネル6rの対角の角部近傍に配置されている。同様に、アライメントマーク71g、72gは表示領域外であってG用液晶表示パネル6gの対角の角部近傍に配置され、アライメントマーク71b、72bは表示領域外であってB用液晶表示パネル6bの対角の角部近傍に配置されている。アライメントマーク71g、71bはアライメントマーク71rに重なるように配置され、アライメントマーク72g、72bはアライメントマーク72rに重なるように配置されている。アライメントマーク71r〜72bによって各液晶表示パネル6r、6g、6bの角部の強度補強がなされる。
図1に示すように、R用液晶表示パネル6rに備えられたR用液晶層3rは、プレーナ状態で赤色の光を選択的に反射するように平均屈折率や螺旋ピッチが調整されたR用コレステリック液晶を有している。基板7rは基板9rよりも表示面側に配置されている。
G用液晶表示パネル6gに備えられたG用液晶層3gは、プレーナ状態で緑色の光を選択的に反射するように平均屈折率や螺旋ピッチが調整されたG用コレステリック液晶を有している。基板7gは基板9gよりも表示面側に配置されている。
B用液晶表示パネル6bに備えられたB用液晶層3bは、プレーナ状態で青色の光を選択的に反射するように平均屈折率や螺旋ピッチが調整されたB用コレステリック液晶を有している。基板7bは基板9bよりも表示面側に配置されている。
各R、G、B用液晶層3r、3g、3bに用いられているコレステリック液晶は、ネマティック液晶にキラル性の添加剤(カイラル材ともいう)を数十wt%の含有率で比較的大量に添加した液晶混合物である。ネマティック液晶にカイラル材を比較的大量に含有させると、ネマティック液晶分子を強く螺旋状に捻ったコレステリック相を形成することができる。
R用液晶表示パネル6rは赤色の画像を表示する表示部として機能する。G用液晶表示パネル6gは緑色の画像を表示する表示部として機能する。B用液晶表示パネル6bは青色の画像を表示する表示部として機能する。このように、各液晶表示パネル6r、6g、6bは、それぞれ異なる色の画像を表示する。液晶表示素子6は、それぞれ赤色、緑色又は青色の画像を表示する液晶表示パネル6r、6g、6bが積層されているので、フルカラー表示を実現できる。
基板7r、7g、7b、9r、9g、9bは、透光性を有することが必要である。本実施の形態では、例えば縦横の長さが10(cm)×8(cm)の大きさに切断したガラス基板を用いている。また、ガラス基板に代えてポリカーボネート(PC)やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、シクロオレフィンポリマー(COP)等の樹脂で形成されたフィルム基板(樹脂基板)を使用することもできる。これらのフィルム基板は十分な可撓性を備えている。本実施の形態では、基板7r、7g、7b、9r、9g、9bはいずれも透光性を有しているが、表示面側から見て最下層に配置されるR用液晶表示パネル6rの基板9rは不透光性であってもよい。
R用液晶表示パネル6rとG用液晶表示パネル6gとは、基板7r、9gの両対向面に形成された接着層41により接着されている。G用液晶表示パネル6gとB用液晶表示パネル6bとは、基板7g、9bの両対向面に形成された接着層41により接着されている。接着層41として、例えば熱硬化型または光硬化型の透明な接着剤が用いられる。また、接着層41として両面の粘着シートを用いてもよい。
R用液晶表示パネル6rの基板9rの外面(裏面)には、可視光吸収層15が設けられている。全ての液晶表示パネル6r、6g、6bを透過モードとすると、透過光が可視光吸収層15で吸収されるので、液晶表示素子6は暗(黒)表示を実現できる。
図2に示すように、基板7rのR用液晶層3r側には、図2の図中左右方向に延びる6本の帯状の走査電極17rが並列して形成されている。基板9rのR用液晶層3r側には、図2の図中上下方向に延びる8本の帯状のデータ電極19rが並列して形成されている。図2では6本の走査電極17r及び8本のデータ電極19rが図示されているが、走査電極17r及びデータ電極19rの数はこれに限られない。基板7r、9rを電極形成面の法線方向に見て、複数の走査電極17rとデータ電極19rとは、互いに交差して対向配置されている。両電極17r、19rの各交差領域がそれぞれR画素12rとなる。複数のR画素12rは6行8列のドットマトリクス状に配置されている。
G用液晶表示パネル6gにも、R用液晶表示パネル6rと同様に、6本の走査電極17g、8本のデータ電極19g(図1及び図2では不図示)及び6行8列のドットマトリクス状に配列されるG画素12g(不図示)が形成されている。B用液晶表示パネル6bにも同様に走査電極17b、データ電極19b(図1及び図2では不図示)及びB画素12b(図1及び図2では不図示)が形成されている。
各液晶表示パネル6r、6g、6bのi行目(但し、iは自然数、1≦i≦6)の走査電極17r(i)、17g(i)、17b(i)同士は、基板7bの基板面法線方向に見て、ほぼ同一位置に重なって配置されている。同様に、j列目(但し、jは自然数、1≦j≦8)のデータ電極19r(j)、19g(j)、19b(j)同士は、基板7bの基板面法線方向に見て、ほぼ同一位置に重なって配置されている。
従って、各液晶表示パネル6r、6g、6bのi行j列目のR画素12r(i,j)、G画素12g(i,j)、B画素12b(i,j)は、基板7bの基板面法線方向に見て、ほぼ同一位置に重なって配置されている。重なって配置された1組のR、G、B画素12r、12g、12bにより液晶表示素子6の1画素(不図示)が構成される。当該画素はドットマトリクス状に配列されて表示領域(表示画面)を形成している。
液晶表示素子6は、各液晶層3r、3g、3bからの反射光を利用して表示を行う反射型の液晶表示素子である。液晶表示素子6では1組のR、G、B画素12r、12g、12bが重なって1画素が構成されているので、1画素の面積は各R、G、B画素12r、12g、12bの面積と等しい。従って、液晶表示素子6は、1画素の面積がR、G、Bの副画素で3分割された表示素子と異なり、R、G、Bの3色全てで画素の面積全体からの反射光を利用できるので、液晶表示素子6は明るい表示が得られる。
本実施の形態では、液晶表示素子6は、アライメントマーク71r〜72bにより液晶表示パネル6r、6g、6bが高精度に位置合わせされている。このため、R、G、B画素12r、12g、12bの重ね合わせ位置のずれが防止されるので、色ずれや明るさの低下が生じたり文字や画像のエッジ部のシャープさが損なわれたりすることがない。これにより、液晶表示素子6は良好な表示品質が得られる。
画素がドットマトリクス状に配列されているので、液晶表示素子6は任意のパターンを表示することができる。ドットマトリクス型の表示素子である液晶表示素子6では、各液晶表示パネル6r、6g、6bで同じ構造の画素12r、12g、12bがいくつも並んでいる。従って、液晶表示パネル6r、6g、6bの面内方向の位置がずれていても分かりにくいため、アライメントマークを設置することが極めて有効である。
走査電極17r、17g、17b及びデータ電極19r、19g、19bは、いずれも透光性を有している。走査電極17r、17g、17b及びデータ電極19r、19g、19bの形成材料としては、例えばインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide;ITO)が代表的であるが、その他インジウム亜鉛酸化物(Indium Zic Oxide;IZO)等の透明導電膜を用いることができる。
アライメントマーク71r〜72bの厚さは走査電極17r、17g、17b及びデータ電極19r、19g、19bの厚さよりも厚い。従って、アライメントマーク71r〜72bの厚さは、透明電極である走査電極17r、17g、17b及びデータ電極19r、19g、19bと同一の形成材料で形成された従来のアライメントマークよりも厚くなっている。
複数の液晶表示パネル、例えばG用液晶表示パネル6gとB用液晶表示パネル6bとを位置合わせする場合、2つのアライメントマーク71g、71bを基板7bの基板面法線方向から見た1つの視野内で視認する。この際、例えば2つのアライメントマーク71g、71bの一方、例えばアライメントマーク71gに焦点が合わせられる。アライメントマーク71g、71bの厚さは相対的に厚いので、焦点を合わせていないアライメントマーク71bも縁部(輪郭)は明瞭に視認される。アライメントマーク71g、71bは、アライメントマーク71g、71bの周囲の背景とのコントラストが相対的に高い。従って、焦点を合わせていないアライメントマークも視認できる。アライメントマーク71r、72r、72g、72bについても同様である。一方、従来のアライメントマークは背景とのコントラストが相対的に低いので、焦点を合わせていないアライメントマークを視認し難い。このように、アライメントマーク71r〜72bの厚さは従来のアライメントマークよりも厚いので、アライメントマーク71r〜72bは、従来のアライメントマークと比較して背景とのコントラストが高く、視認性に優れている。
アライメントマーク71r、72rの厚さが相対的に薄いと、アライメントマーク71r、72rと周囲とのコントラストが低下する。アライメントマーク71r、72rの厚さは基板7r、9r間の距離にほぼ等しくなっているので、アライメントマーク71r、72rの厚さが相対的に薄いと、電極17r、19r間のR用液晶層3rの厚さも薄くなる。従って、アライメントマーク71r、72rの厚さが相対的に薄いと、R用液晶表示パネル6rの表示のコントラストも低下する可能性がある。一方、アライメントマーク71r、72rの厚さが相対的に厚いと、視認する際にアライメントマーク71r、72rの輪郭がぼけるので、液晶表示パネル6r、6g、6bの位置の整合精度の低下を招く。また、アライメントマーク71r、72rの厚さが相対的に厚いと、電極17r、19r間のR用液晶層3rの厚さが厚くなるので、R用液晶層3rを駆動する際に高い電圧が必要となる。従って、アライメントマーク71r、72rの厚さは、1μm〜10μmであることが好ましい。同様に、アライメントマーク71g、72g、71b、72bの厚さは、1μm〜10μmであることが好ましい。
また、上述のように、各アライメントマーク71r〜72bの周囲には液晶層3r、3g、3bが充填されている。これにより、各アライメントマーク71r〜72bと背景とのコントラストがさらに高くなり、各アライメントマーク71r〜72bの視認性がさらに向上する。また、アライメントマークの背景の色が赤色、緑色又は青色のいずれかとなる。よって、顕微鏡による目視またはカラーカメラ撮像では、アライメントマークの背景の色によって、視認されたアライメントマークがR用、G用及びB用液晶表示パネル6r、6g、6bのうちのどの液晶表示パネルのアライメントマークであるかを区別することが可能となるので、作業効率が向上する。
図1及び図2に示すように、基板7r、9rの外周囲に塗布されたシール材21rにより、R用液晶層3rは両基板7r、9r間に封入されている。R画素12r及びアライメントマーク71r、72rは、基板7r、9rの基板面法線方向に見て、シール材21rにより囲まれている。シール材21rには液晶注入用の注入口が形成されている。図2に示すように、注入口はエポキシ系の封止材81rで封止されている。
同様に、基板7g、9gの外周囲に塗布されたシール材21gによりG用液晶層3gは両基板7g、9g間に封入され、基板7b、9bの外周囲に塗布されたシール材21bによりB用液晶層3bは両基板7b、9b間に封入されている。シール材21g、21bにも液晶注入用の注入口(不図示)が形成され、注入口はエポキシ系の封止材で封止されている。
走査電極17r、17g、17b及びデータ電極19r、19g、19b上には機能膜として、それぞれ絶縁膜や液晶分子の配列を制御するための配向膜(いずれも不図示)がコーティングされていることが好ましい。絶縁膜は、走査電極及びデータ電極間の短絡を防止したり、ガスバリア層として液晶表示素子6の信頼性を向上させたりする機能を有している。また、配向膜には、ポリイミド樹脂やアクリル樹脂等の有機膜の他、酸化ケイ素などの無機膜を好適に用いることができる。本実施の形態では、例えば走査電極17r、17g、17b及びデータ電極19r、19g、19b上の基板全面には、配向膜が塗布(コーティング)されている。配向膜は絶縁性薄膜と兼用されてもよい。
液晶層3r、3g、3bの厚さ(セルギャップ)は均一に保持する必要がある。所定のセルギャップを維持するには、樹脂製又は無機酸化物製の球状スペーサを液晶層3r、3g、3b内に散布したり、柱状スペーサを液晶層3r、3g、3b内に複数形成したりする。本実施の形態の液晶表示素子6においても、液晶層3r、3g、3b内にスペーサ(不図示)が挿入されてセルギャップの均一性が保持されている。
なお、G及びB用液晶表示パネル6g、6bは、アライメントマーク71g、72g、71b、72bの形状及び液晶層3g、3bを除いて、R用液晶表示パネル6rと同様の構造を有している。
図2に示すように、図2の図中右側の基板7rの端部は基板9rの一端辺から張り出している。各走査電極17rは基板7rの当該端部まで延伸して、基板7r上に露出している。走査電極17rの当該露出部が走査電極17rの電極端子部となっている。
走査電極17rの電極端子部には、不図示の異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film;ACF)を介してフレキシブルプリント基板(Flexible printed circuits;FPC)35が実装されている。フレキシブルプリント基板35上には走査電極用ドライバIC(走査電極駆動回路)25が実装されている。各走査電極17rの電極端子部は、フレキシブルプリント基板35上に形成された配線45を介して走査電極駆動回路25に電気的にそれぞれ接続されている。
図2の図中上側の基板9rの端部は基板7rの一端辺から張り出している。各データ電極19rは基板9rの当該端部まで延伸して、基板9r上に露出している。データ電極19rの当該露出部がデータ電極19rの電極端子部となっている。
データ電極19rの電極端子部には、不図示の異方性導電フィルムを介してフレキシブルプリント基板37が実装されている。フレキシブルプリント基板37上にはデータ電極用ドライバIC(データ電極駆動回路)27が実装されている。各データ電極19rの電極端子部は、フレキシブルプリント基板37上に形成された配線47を介してデータ電極駆動回路27に電気的にそれぞれ接続されている。
走査電極用及びデータ電極用ドライバICとして、例えば汎用のSTN用ドライバICが用いられている。走査電極駆動回路25及びデータ電極駆動回路27を含んで駆動部24が構成されている。走査電極駆動回路25は入力信号線55を介して制御回路23に接続されている。データ電極駆動回路27は入力信号線57を介して制御回路23に接続されている。
なお図示は省略するが、走査電極17g、17b及びデータ電極19g、19bにも同様に電極端子部が形成され、走査電極17g、17bの電極端子部はそれぞれ走査電極駆動回路に接続されて、データ電極19g、19bの電極端子部はそれぞれデータ電極駆動回路に接続されている。
以上説明したように、本実施の形態による液晶表示素子6は、各液晶表示パネル6r、6g、6bの一対の基板8r、8g、8bの両対向面に接触して形成されたアライメントマーク71r〜72bを有している。アライメントマーク71r〜72bは、背景とのコントラストが高く、視認性に優れている。よって、液晶表示素子6は、液晶表示パネル6r、6g、6bの位置を高精度に整合できるので、R、G、B画素12r、12g、12bの重ね合わせ位置のずれの発生を大幅に抑制できる。従って、本実施の形態によれば、良好な表示品質の得られる液晶表示素子6を実現できる。
次に、本実施の形態による表示装置について図4を用いて説明する。本実施の形態では、表示装置として液晶表示装置1を例に挙げて説明する。図4は、液晶表示装置1の概略構成の一例を示している。図4に示すように、液晶表示装置1は、液晶表示素子6と、液晶表示素子6を駆動する駆動部24とを有している。走査電極17r、17g、17bは走査電極駆動回路25に電気的に接続されている。データ電極19r、19g、19bはデータ電極駆動回路27に電気的に接続されている。走査電極駆動回路25及びデータ電極駆動回路27を含んで駆動部24が構成されている。
走査電極駆動回路25は、制御回路23から出力された所定の信号に基づいて、所定の3本の走査電極17r、17g、17bを選択して、それら3本の走査電極17r、17g、17bに対して走査信号を同時に出力するようになっている。一方、データ電極駆動回路27は、制御回路23から出力された所定の信号に基づいて、選択された走査電極17r、17g、17b上のR、G、B画素12r、12g、12bに対する画像データ信号をデータ電極19r、19g、19bのそれぞれに出力するようになっている。液晶表示装置1は、液晶表示素子6を有しているので、良好な表示品質を得られる。
次に、本実施の形態による液晶表示装置1及び液晶表示素子6の製造方法について図1及び図2並びに図5乃至図10を用いて説明する。図5乃至図10は、液晶表示素子6の製造工程を示す図である。
初めに液晶表示パネル6rの製造工程について説明する。まず、縦横の長さが10(cm)×8(cm)の大きさに切断した2枚のガラス基板7r、9r上にITO透明電極を形成してエッチングによりパターニングし、0.24mmピッチのストライプ状の電極(走査電極17rまたはデータ電極19r)をそれぞれ形成する。
次に、一方の基板9r上にアライメントマーク71r、72rを形成する。より具体的には、基板9r上に、アクリル系感光性樹脂等のフォトレジストを塗布する。次に、フォトレジストを必要に応じてベークした後、当該フォトレジストに対してマスク露光、洗浄を行うフォトリソグラフィプロセスにより、2つのアライメントマーク71r、72rを形成する。アライメントマーク71r、72rは、基板9rの対角の2つの角部付近にそれぞれ形成される。基板9rの基板面法線方向に見て、アライメントマーク71r、72rは円環状に形成される。アライメントマーク71r、72rは、R用液晶表示パネル6rのセルギャップよりもやや厚く形成する。アライメントマーク71r、72rのポストベークは、この段階では行わない。なお、アライメントマーク71r、72rの形成材料は、2枚の基板7r、9rを重ね合わせたとき、接着性を発現するものが好ましい。
次に、基板9r上の周縁部にエポキシ系のシール材21rをディスペンサを用いて塗布する。シール材21rは液晶を注入するための注入口を有する。次に、他方の基板7rに、樹脂製又は無機酸化物製の球状スペーサを散布する。
次に、アライメントマーク71r、72rが2枚の基板7r、9rの双方に接触するように一対の基板7r、9rを貼り合わせる。これにより、アライメントマーク71r、72rは一対の基板7r、9rの両対向面に接触する。アライメントマーク71r、72rはR用液晶表示パネル6rのセルギャップよりもやや厚く形成されているので、やや圧縮される。次に、貼り合わせた両基板7r、9rを160℃で1時間加熱し、シール材21rおよびアライメントマーク71r、72rを硬化する。アライメントマーク71r、72rの形成材料によっては、両基板7r、9rを貼り合わせた後にアライメントマーク71r、72rのポストベークを行うことにより、アライメントマーク71r、72rに接着性を発現させることができる。これにより、両基板7r、9rはシール材21rおよびアライメントマーク71r、72rによって貼り合わされる。以上の工程によって、R用液晶層3rが封止されていないR用液晶表示パネル6rの空セルが作製される。走査電極17rとデータ電極19rとの各交差領域がそれぞれR画素12rとなり、複数のR画素12rはドットマトリクス状に形成される。
次に、真空注入法によりR用コレステリック液晶を注入口から注入する。これにより、基板7r、9r間にR用コレステリック液晶が充填されてR用液晶層3rが形成される。R用液晶層3rは、アライメントマーク71r、72rの周囲にも充填される。次に、注入口をエポキシ系の封止材81rにより封止する。以上の工程により、図1及び図2に示すように、R用液晶層(表示材料層)3rを挟んで対向配置された一対の基板7r、9rと、一対の基板7r、9rの両対向面に接触するアライメントマーク71r、72rとを有する液晶表示パネル6rが形成される。次に、基板7rの端部の電極端子部に不図示の異方性導電フィルムを介してフレキシブルプリント基板35を加熱圧着し、基板9rの端部の電極端子部に不図示の異方性導電フィルムを介してフレキシブルプリント基板37を加熱圧着する。これにより、各走査電極17rの電極端子部は、フレキシブルプリント基板35上に形成された配線45を介してフレキシブルプリント基板35上に実装された走査電極駆動回路25に電気的にそれぞれ接続される。また、各データ電極19rの電極端子部は、フレキシブルプリント基板37上に形成された配線47を介してフレキシブルプリント基板37上に実装されたデータ電極駆動回路27に電気的にそれぞれ接続される。
さらに、G用液晶表示パネル6g及びB用液晶表示パネル6bを、R用液晶表示パネル6rと同様の方法により作製する。G用液晶表示パネル6gにはアライメントマーク71r、72rより内径が短い円環形状を有する2つのアライメントマーク71g、72gが形成される。B用液晶表示パネル6bにはアライメントマーク71g、72gの内径よりも直径が短い円柱状を有する2つのアライメントマーク71b、72bが形成される。このように、各液晶表示パネル6r、6g、6bにアライメントマーク71r〜72bを異なる形状にそれぞれ形成する。G用液晶表示パネル6gにはG用コレステリック液晶が充填されてG用液晶層3gが形成される。B用液晶表示パネル6bにはB用コレステリック液晶が充填されてB用液晶層3bが形成される。従って、各液晶表示パネル6r、6g、6bは、それぞれ異なる色の画像を表示する。R用液晶表示パネル6rと同様に、走査電極駆動回路が実装されたフレキシブルプリント基板を異方性導電フィルムを介して液晶表示パネル6g、6bの基板7g、7bの電極端子部に加熱圧着し、データ電極駆動回路が実装されたフレキシブルプリント基板を異方性導電フィルムを介して基板9g、9bの電極端子部に加熱圧着する。
次に、液晶表示パネル6r、6g、6bの位置合わせ工程及び貼り合わせ工程について図5乃至図10を用いて説明する。図5は、吸着基板(支持基板)73、74及びB用液晶表示パネル6b等を概略的に示す斜視図である。図5では、フレキシブルプリント基板35、37等は図示を省略している。まず、図5に示すように、基板7b(不図示)を吸着基板73側に向けてB用液晶表示パネル6bを吸着基板73上に吸着固定する。次に、B用液晶表示パネル6bの基板9b上に光硬化型の液体状の透明な接着剤を塗布する。次に、基板9g(不図示)を吸着基板74側に向けてG用液晶表示パネル6g(図5では不図示)を吸着基板74上に吸着固定する。吸着基板74には、アライメントマーク71g、72gと重なる位置に開口部74aが形成されている。吸着基板73、74の少なくとも一方は不図示のX−Yステージ上に設置され、図5の図中に示すx方向及びy方向に移動可能となっている。
図6は、図5のA−A線で切断した断面を示している。次に、図6に示すように、アライメントマーク71g、71bの位置及びアライメントマーク72g、72bの位置がそれぞれ対応するように、G用液晶表示パネル6gをB用液晶表示パネル6bの上に重ね合わせる。このとき、接着剤が2枚のG、B用液晶表示パネル6g、6bの間に広がる。これにより、基板7g、9bの両対向面間に当該接着剤で形成された接着層41が形成される。接着剤は液晶表示パネル6g、6bの周囲にはみ出すこともある。
図5及び図6に示すようにアライメントマーク71g、71bの上方には対物レンズ付のCCDカメラ91が配置される。アライメントマーク72g、72bの上方には対物レンズ付のCCDカメラ92が配置される。CCDカメラ91、92の位置は、例えば固定される。
次に、図5及び図6の図中二点鎖線で模式的に示すように、CCDカメラ91による撮像システムにより、吸着基板74側から開口部74aを介してアライメントマーク71g、71bを同一視野内で視認する。同時に、図5及び図6の図中二点鎖線で模式的に示すように、CCDカメラ92による撮像システムにより、吸着基板74側から開口部74aを介してアライメントマーク72g、72bを同一視野内で視認する。図7は、吸着基板74側のCCDカメラ91によって撮像される画像を模式的に示している。アライメントマーク71g、72g、71b、72bは、各液晶表示パネル6g、6bの一対の基板の両対向面に接触して形成される。アライメントマーク71g、72g、71b、72bは、背景とのコントラストが高く、視認性に優れている。よって、CCDカメラ91はアライメントマーク71gとアライメントマーク71bとを同一視野内で同時に視認でき、CCDカメラ92はアライメントマーク72gとアライメントマーク72bとを同一視野内で同時に視認できる。
次に、画像認識等の方法により、撮像した画像よりアライメントマーク71gの重心のx、y座標及びアライメントマーク71bの重心のx、y座標を同時に認識し、アライメントマーク71gとアライメントマーク71bとのx−y面内におけるずれ量を測定する。同様に、CCDカメラ92によって撮像した画像よりアライメントマーク72gの重心のx、y座標及びアライメントマーク72bの重心のx、y座標を同時に認識し、アライメントマーク72gとアライメントマーク72bとのx−y面内におけるずれ量を測定する。
次に、図7の矢印で模式的に示すように、吸着基板73、74の一方又は両方をx方向及びy方向に移動して、当該2つのずれ量を最小化するように液晶表示パネル6g、6bの一方又は両方を移動させる。これにより、アライメントマーク71g、71b同士及びアライメントマーク72g、72b同士を位置合わせする。図8は、吸着基板の移動後にCCDカメラ91によって撮像される画像を模式的に示している。図9は、吸着基板の移動後の、図5のA−A線で切断した断面を示している。図8及び図9に示すように、以上の工程によって、アライメントマーク71g、71bの重心のx−y面内の位置及びアライメントマーク72g、72bの重心のx−y面内の位置が一致する。ところが、基板の膨張、収縮、歪みやアライメントマークを形成する際にずれが生じるなどして、同じ面内のアライメントマーク71gと72gが、移動後もアライメントマーク71b、72bの位置にそれぞれ完全に一致しない場合がある。その場合は、たとえば、アライメントマーク71gと71bのずれ量とアライメントマーク72gと72bのずれ量が同じとなるような位置に液晶表示パネル6g、6bの一方又は両方を移動させればよい。以上の工程によって、液晶表示パネル6g、6bの位置合わせが行われる。
次に、図10に示すように、吸着基板73、74を液晶表示パネル6g、6bから除去する。次に、接着層41に光を照射して接着層41を硬化させ、G用液晶表示パネル6gとB用液晶表示パネル6bとを接着層41により固着する。
次に、B用液晶表示パネル6bを吸着基板73側に向けて液晶表示パネル6g、6bを吸着基板73上に吸着固定する。次に、G用液晶表示パネル6gの基板9g上に光硬化型の液体状の透明な接着剤を塗布する。次に、基板9rを吸着基板74側に向けてR用液晶表示パネル6rを吸着基板74上に吸着固定する。次に、アライメントマーク71r、71g、71bの位置及びアライメントマーク72r、72g、72bの位置がそれぞれ対応するように、R用液晶表示パネル6rをG用及びB用液晶表示パネル6g、6bの上に重ね合わせる。次に、液晶表示パネル6g、6bと同様の位置合わせ工程及び貼り合わせ工程を行う。これにより、図1に示すように、G用液晶表示パネル6g上に接着層41を介してR用液晶表示パネル6rが接着され、液晶表示パネル6r、6g、6bが積層される。次に、R用液晶表示パネル6rの基板9r裏面に可視光吸収層15を配置する。以上の工程によって、液晶表示素子6が完成する。次に、電源回路及び制御回路23を接続する。以上の工程によって、液晶表示素子6と、液晶表示素子6を駆動する駆動部24とを有する液晶表示装置1が完成する。なお図示は省略するが、完成された液晶表示装置1に入出力装置及び全体を統括制御する制御装置(いずれも不図示)を設けることにより電子ペーパーが完成する。
液晶表示パネル6r、6g、6bの位置合わせ方法は上記方法に限られない。上記位置合わせ方法では異なる液晶表示パネル6g、6bのアライメントマーク71g、72g、71b、72bのx、y座標を同時に認識したが、各液晶表示パネルのアライメントマークの位置のx、y座標をそれぞれ別々に撮像して認識した後、複数の液晶表示パネルのアライメントマークの位置が整合するように液晶表示パネルを移動させた後に貼り合わせてもよい。当該方法では、液晶表示パネル6g、6bの位置合わせの際に、例えば初めに液晶表示パネル6gのアライメントマーク71g、72gを撮像して、アライメントマーク71g、72gの重心のx、y座標を認識する。次に、吸着基板74をx方向及びy方向に所定量移動させて液晶表示パネル6gを移動させ、アライメントマーク71g、72gをCCDカメラ91、92の視野外に移動させる。次に、アライメントマーク71b、72bを撮像して、アライメントマーク71b、72bの重心のx、y座標を認識する。次に、アライメントマーク71bに対するアライメントマーク71gの重心のx、y座標のずれ量と、アライメントマーク72bに対するアライメントマーク72gの重心のx、y座標のずれ量とをそれぞれ計算する。次に、上記所定量と上記各ずれ量とを合計して、吸着基板74の移動量を求める。次に、吸着基板74と共にG用液晶表示パネル6gをx方向及びy方向に当該移動量だけ移動させる。これにより、アライメントマーク71g、71bの重心及びアライメントマーク72g、72bの重心のx−y面内の位置が一致する。以上の工程により、アライメントマーク71g、71b同士及びアライメントマーク72g、72b同士を位置合わせする。
また、アライメントマーク71g、72gの重心のx、y座標を認識し、液晶表示パネル6gをx方向及びy方向に移動し、アライメントマーク71b、72bの重心のx、y座標が予め認識しておいたアライメントマーク71g、72gの重心のx、y座標に合わさるように液晶表示パネル6bを配置し、次いで液晶表示パネル6gのアライメントマーク71g、72gの重心のx、y座標をもとの座標位置に戻すことにより、アライメントマーク71g、71b同士及びアライメントマーク72g、72b同士を位置合わせしてもよい。
また、上記位置合わせ方法ではCCDカメラ91、92による撮像システムによりアライメントマークのx、y座標を自動的に認識して、異なる液晶表示パネルに形成されたアライメントマーク同士を位置合わせしたが、顕微鏡やマイクロスコープを用いて、作業者が2枚の液晶表示パネルのアライメントマークを同一視野内で視認しながら、両方または片方の液晶表示パネルを移動させることにより、2枚の液晶表示パネルのアライメントマーク同士を位置合わせしてもよい。
また、液晶表示パネル6r、6g、6bの接着方法は上記方法に限られない。例えば、光硬化型の接着剤の代わりに熱硬化型の接着剤を用いてもよい。また、シート状の接着剤を2枚の液晶表示パネルの間に挟んで貼り合わせ、その後に当該シート状接着剤を光や熱で硬化させてもよい。また、両面の粘着シートを2枚の液晶表示パネルの間に挟んで貼り合わせ、その後にローラやプレスにより貼り合わせてもよい。
液晶表示パネル6r、6g、6bの位置合わせおよび貼り合わせは、大気圧下で行ってもよく、減圧下で行ってもよい。減圧下の場合は設備が大きくなるが、接着層41内に気泡が残りにくいという利点がある。
(比較例)
上記液晶表示素子6の製造方法において、フォトレジストで形成されたアライメントマーク71r〜72bに代えて、一方の基板上の透明電極(走査電極またはデータ電極)のパターン形成を行う際に、アライメントマーク71r〜72bと同じ領域に同じ形状のアライメントマークを同時に形成した。当該アライメントマークは透明電極と同一の形成材料で同時に同層に形成される。もう一方の基板上にはスペーサビーズを散布し、両基板を貼り合わせて液晶表示パネルの空セルを形成した。次に、3つの液晶表示パネルそれぞれに、真空注入法によりR用コレステリック液晶、G用コレステリック液晶又はB用コレステリック液晶を注入した後、注入口を封止した。これにより、R用、G用及びB用液晶表示パネルが形成された。ついで、それぞれの基板の端部の電極端子部に異方性導電フィルムを介してフレキシブルプリント基板を加熱圧着した。
次に、上記液晶表示素子6の製造方法と同様に、B用液晶表示パネルを吸着基板73上に吸着固定し、さらにその上に液体状の接着剤を塗布した。また、G用液晶表示パネルを別の吸着基板74に吸着固定し、B用液晶表示パネルの上に重ね合わせた。このとき接着剤が2枚の液晶表示パネルの間に広がった。この状態で、対物レンズ付のCCDカメラ91、92による撮像システムにより、G用液晶表示パネル側から2枚の液晶表示パネルに設置されたアライメントマークを同一視野内で視認しようとした。しかしながら、アライメントマークと背景との十分なコンラストが無く、目視ではアライメントマークをなんとか視認できるが、CCDカメラ91、92により撮像した画像ではアライメントマークの形状を認識できず、2枚の液晶表示パネルの位置合わせを行うことができなかった。
以上説明したように、本実施の形態による液晶表示素子6の製造方法によれば、各液晶表示パネル6r、6g、6bの一対の基板の両対向面に接触するアライメントマーク71r〜72bが形成される。アライメントマーク71r〜72bは、背景とのコントラストが高く、視認性に優れる。よって、液晶表示パネル6r、6g、6bの位置を高精度に整合できるので、R、G、B画素12r、12g、12bの重ね合わせ位置ずれの発生を大幅に抑制できる。従って、本実施の形態による液晶表示素子6の製造方法によれば、良好な表示品質の得られる液晶表示素子6を製造できる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態による積層型表示素子及びその製造方法並びに表示装置について図11及び図12を用いて説明する。なお、以下の説明において、液晶表示素子6の構成要素と同一の機能、作用を奏する構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図11は、本実施の形態による液晶表示素子106であって図12のA−A線で切断した断面構成を模式的に示している。図12は、本実施の形態によるR用液晶表示パネル6rを示す平面図である。理解を容易にするため、図12ではG用液晶表示パネル6gに形成されたアライメントマーク71g、72g及びB用液晶表示パネル6bに形成された71b、72bも合わせて示している。
図11及び図12に示すように、R用液晶表示パネル6rは、一対の基板7r、9rの両対向面に接触して、複数のR画素12r間に形成された隔壁構造体31を有している。アライメントマーク71r、72rは、隔壁構造体31と同一の形成材料で同時に同層に形成されている。アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31の厚さは基板7r、9r間の距離にほぼ等しくなっている。アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31は、例えば接着性を有する部材であり、基板7r、9rの双方に接着されている。隔壁構造体31は、R用液晶表示パネル6rのスペーサとして機能する。
隔壁構造体31は表示領域内に形成されている。基板面法線方向に見て、隔壁構造体31は2辺の長さがほぼ等しい略十字形状を有している。隔壁構造体31は、隣接するR画素12r間に形成されている。1つのR画素12rは、4つの隔壁構造体31によって囲まれている。隔壁構造体31は、R画素12rを囲む壁状に形成されている。隔壁構造体31の中心は、R画素12rの角部に位置している。
隣接する2つの隔壁構造体31間には開口部33が形成されている。隔壁構造体31端部は、開口部33を挟んで隣接する隔壁構造体31の端部と対向している。開口部33は、R画素12rの4つの側面それぞれの中央近傍に形成されている。1つのR画素12rは、4つの開口部33と接している。隣接するR画素12rの液晶層3rは、開口部33を介して連結されている。開口部33は、R画素12r内部に液晶を注入するために形成されている。コレステリック液晶を例えば真空注入法によりR用液晶表示パネル6r内部に注入すると、開口部33を通じて全てのR画素12r内部に液晶が充填される。開口部33は全てのR画素12r内部に液晶が充填できるように形成されていればよく、開口部33の数及び位置はこれに限られない。複数の隔壁構造体31は、開口部33を有する格子状に形成されている。
R用液晶表示パネル6rと同様に、G用液晶表示パネル6gは、一対の基板7g、9gの両対向面に接触して、複数の画素12g間に形成された隔壁構造体31を有している。B用液晶表示パネル6bは、一対の基板7b、9bの両対向面に接触して、複数の画素12b間に形成された隔壁構造体31を有している。液晶表示パネル6g、6bに形成された隔壁構造体31の形状、機能、作用は、R用液晶表示パネル6rに形成された隔壁構造体31の形状、機能、作用と同様である。
液晶表示素子106は、各液晶表示パネル6r、6g、6bに隔壁構造体31が形成されている点を除いて、第1の実施の形態による液晶表示素子6と同様の構成を有している。
本実施の形態では、基板7r、7g、7b、9r、9g、9bが、樹脂基板で構成されている。樹脂基板は十分な可撓性を備えているが、そのために樹脂基板を用いた液晶表示パネル6r、6g、6bでは一対の基板間の間隙(セルギャップ)を確保することが困難である。しかしながら、本実施の形態では、一対の基板の両対向面に接触する隔壁構造体31が形成されているので、各液晶表示パネル6r、6g、6bの表示面内におけるセルギャップの均一性及び強度が高められる。
また、各液晶表示パネル6r、6g、6bでは、画素12r、12g、12bの側面が開口部33を除いて隔壁構造体31によって囲まれ、隔壁構造体31は一対の基板の双方に接着されているため、画素12r、12g、12b内部の液晶の流動が制限される。このため、各液晶表示パネル6r、6g、6bの表示面が押圧された場合や折り曲げられた場合でも、液晶表示パネル6r、6g、6bの表示の変化を抑制できる。すなわち、メモリ表示状態(消費電力=0での画像表示状態)の押圧、曲げに対する耐性が向上する。
また、壁状の隔壁構造体31に代えて、各液晶表示パネル6r、6g、6bの画素内や複数の画素間に、一対の基板の両対向面に接触する柱状の構造体が形成されてもよい。当該柱状構造体も、各液晶表示パネル6r、6g、6bの表示面内におけるセルギャップの均一性及び強度を高めることができる。また、当該柱状構造体及び隔壁構造体31が混在していてもよい。
また、柱状構造体や隔壁構造体31の輪郭を直線状とし、アライメントマーク71r〜72bの輪郭を円形状、円環状又は楕円状とすることにより、液晶表示パネル6r、6g、6bを位置合わせする際に画像認識による自動アライメントが可能となる。また、アライメントマーク71r〜72bを形成せず、隔壁構造体31を液晶表示パネル6r、6g、6bを位置合わせするためのアライメントマークとして用いることもできる。
また、本実施の形態による液晶表示素子106は、液晶表示素子6と同様の効果を得られる。
次に、本実施の形態による液晶表示素子106の製造方法について簡単に説明する。液晶表示素子106の製造方法は、アライメントマーク71r〜72b形成用のフォトマスクのパターンが異なり、隔壁構造体31をアライメントマーク71r〜72bと同時に形成する点を除いて、液晶表示素子6の製造方法と同じである。
まず、液晶表示パネル6rの製造工程について説明する。まず、基板7r、9r上に走査電極17rまたはデータ電極19rをそれぞれ形成する。次に、基板9r上にフォトレジストを塗布する。次に、アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31がパターニングされたフォトマスクを用いたフォトリソグラフィプロセスにより、アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31を形成する。当該フォトリソグラフィプロセスにおいて、ポジ型のフォトレジストを用いる場合にはアライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31が形成される箇所が遮光され、ネガ型のフォトレジストを用いる場合にはアライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31が形成される箇所が露光される。このように、本実施の形態による液晶表示素子106の製造方法では、アライメントマーク71r、72rと隔壁構造体31とを同時に同一の形成材料で同層に形成する。
次に、基板9r上の周縁部にシール材21rを塗布し、他方の基板7rに必要に応じて球状スペーサを散布する。次に、アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31が2枚の基板7r、9rの双方に接触するように一対の基板7r、9rを貼り合わせる。これにより、アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31は一対の基板7r、9rの両対向面に接触する。次に、貼り合わせた両基板7r、9rを160℃で1時間加熱し、シール材21r、アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31を硬化する。アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31の形成材料によっては、両基板7r、9rを貼り合わせた後にアライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31のポストベークを行うことにより、アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31に接着性を発現させることができる。これにより、両基板7r、9rはシール材21r、アライメントマーク71r、72r及び隔壁構造体31によって貼り合わされる。次に、R用コレステリック液晶を注入口から注入し、注入口を封止材81rにより封止する。以上の工程により、図11及び図12に示すように、液晶表示パネル6rが形成される。
さらに、G用液晶表示パネル6g及びB用液晶表示パネル6bを、R用液晶表示パネル6rと同様の方法により作製する。次に、走査電極駆動回路が実装されたフレキシブルプリント基板を異方性導電フィルムを介して液晶表示パネル6r、6g、6bの基板7r、7g、7bの電極端子部に加熱圧着し、データ電極駆動回路が実装されたフレキシブルプリント基板を異方性導電フィルムを介して基板9r、9g、9bの電極端子部に加熱圧着する。
次に、第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法と同様の位置合わせ工程及び貼り合わせ工程を行う。以上の工程によって、液晶表示素子106が完成する。
本実施の形態による液晶表示素子106の製造方法によれば、第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法において、アライメントマーク71r〜72b形成用のフォトマスクのパターンを変えるだけで、隔壁構造体31をアライメントマーク71r〜72bを形成する際に同時に容易に形成することができる。従って、本実施の形態による液晶表示素子106の製造方法は、隔壁構造体31を形成しても製造工程数が増加しないので、液晶表示素子106を低コストで製造できる。また、本実施の形態による液晶表示素子106の製造方法によれば、第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法と同様の効果が得られる。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施の形態では積層された各表示パネルが表示材料としてコレステリック液晶を有する液晶表示素子を例に挙げたが、本発明はこれに限られず積層型表示素子に適用できる。例えば、本発明は、電圧の印加により電解質が化学反応を起こして、着色や消色されるようなエレクトロクロミックやエレクトロデポジション等の電気化学方式を用いた表示素子にも適用できる。表示パネルの表示材料としては、公知のものが使用できる。しかしながら、本発明は積層型表示素子に適用される。よって、表示材料は、原則、表示パネルが完全に遮光されず、上層の表示パネルを通して下層側の別の表示パネルを視認できるようなモードを有する必要がある。
また、上記実施の形態ではドットマトリクス型の表示素子を例に挙げたが、本発明はセグメント型の表示素子にも適用できる。
また、上記実施の形態では、パッシブマトリクス型(単純マトリクス型)の表示素子を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、画素毎に薄膜トランジスタ(TFT)または薄膜ダイオード(TFD)などのスイッチング素子が備えられたアクティブマトリクス型の表示素子にも適用できる。
以上説明した実施の形態による積層型表示素子及びその製造方法並びに表示装置は、以下のようにまとめられる。
(付記1)
表示材料層を挟んで対向配置された一対の基板をそれぞれ備えて積層された複数の表示パネルと、
積層された前記複数の表示パネルを位置合わせするために、前記各表示パネルの前記一対の基板の両対向面に接触して形成されたアライメントマークと
を有することを特徴とする積層型表示素子。
(付記2)
付記1記載の積層型表示素子において、
前記表示パネルは、
複数の画素と、
前記一対の基板の前記両対向面に接触して、前記複数の画素間に形成された隔壁構造体とを有し、
前記アライメントマークは、前記隔壁構造体と同一の形成材料で同層に形成されていること
を特徴とする積層型表示素子。
(付記3)
付記2記載の積層型表示素子において、
前記複数の画素は、ドットマトリクス状に配置されていること
を特徴とする積層型表示素子。
(付記4)
付記1乃至3のいずれか1項に記載の積層型表示素子において、
前記各表示パネルに形成された前記アライメントマークは、形状がそれぞれ異なること
を特徴とする積層型表示素子。
(付記5)
付記1乃至4のいずれか1項に記載の積層型表示素子において、
前記表示材料層は、コレステリック相を形成する液晶を有していること
を特徴とする積層型表示素子。
(付記6)
付記5記載の積層型表示素子において、
前記液晶は、前記アライメントマークの周囲に充填されていること
を特徴とする積層型表示素子。
(付記7)
付記1乃至6のいずれか1項に記載の積層型表示素子において、
前記複数の表示パネルは、それぞれ異なる色を表示すること
を特徴とする積層型表示素子。
(付記8)
付記1乃至7のいずれか1項に記載の積層型表示素子と、
前記積層型表示素子を駆動する駆動部と
を有することを特徴とする表示装置。
(付記9)
表示材料層を挟んで対向配置された一対の基板と、前記一対の基板の両対向面に接触するアライメントマークとをそれぞれ有する複数の表示パネルを形成し、
前記複数の表示パネルを重ね合わせ、
前記各表示パネルに形成された前記アライメントマーク同士を位置合わせし、
前記複数の表示パネルを接着すること
を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
(付記10)
付記9記載の積層型表示素子の製造方法において、
前記各表示パネルに形成された前記アライメントマークを同一視野内で視認し、
前記表示パネルを移動させて前記アライメントマーク同士を位置合わせすること
を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
(付記11)
付記9記載の積層型表示素子の製造方法において、
前記各表示パネルに形成された前記アライメントマークのx、y座標を個別に認識し、
前記表示パネルを移動させて前記アライメントマーク同士を位置合わせすること
を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
(付記12)
付記9乃至11のいずれか1項に記載の積層型表示素子の製造方法において、
前記一対の基板の一方に前記アライメントマークと複数の画素間に形成される隔壁構造体とを同時に同一の形成材料で同層に形成し、
前記一対の基板の他方が前記アライメントマーク及び前記隔壁構造体に接触するように前記一対の基板を貼り合わせること
を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
(付記13)
付記12記載の積層型表示素子の製造方法において、
前記複数の画素をドットマトリクス状に形成すること
を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
(付記14)
付記9乃至13のいずれか1項に記載の積層型表示素子の製造方法において、
前記各表示パネルに前記アライメントマークを異なる形状にそれぞれ形成すること
を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
(付記15)
付記9乃至14のいずれか1項に記載の積層型表示素子の製造方法において、
前記表示材料層として、コレステリック相を形成する液晶を用いること
を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
(付記16)
付記15記載の積層型表示素子の製造方法において、
前記液晶を前記アライメントマークの周囲に充填すること
を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6の断面構成を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6のR用液晶表示パネル6rを示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6の基板7bの基板面法線方向に見たアライメントマーク71r、71g、71bを示す図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示装置1の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法であって、吸着基板(支持基板)73、74及びB用液晶表示パネル6b等を概略的に示す斜視図である 本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法であって、図5のA−A線で切断した断面を示す図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法であって、吸着基板74側のCCDカメラ91によって撮像される画像を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法であって、吸着基板の移動後にCCDカメラ91によって撮像される画像を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法であって、吸着基板の移動後の、図5のA−A線で切断した断面を示す図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示素子6の製造方法であって、液晶表示パネル6g、6bの断面構成を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施の形態による液晶表示素子106の断面構成を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施の形態による液晶表示素子106のR用液晶表示パネル6rを示す平面図である。
符号の説明
1 液晶表示装置
3r R用液晶層
3g G用液晶層
3b B用液晶層
6、106 液晶表示素子
6r R用液晶表示パネル
6g G用液晶表示パネル
6b B用液晶表示パネル
7r、7g、7b、9r、9g、9b 基板
8r、8g、8b 一対の基板
12r 赤(R)画素
12g 緑(G)画素
12b 青(B)画素
15 可視光吸収層
17r、17g、17b 走査電極
19r、19g、19b データ電極
21b、21b、21r シール材
23 制御回路
24 駆動部
25 走査電極駆動回路
27 データ電極駆動回路
31 隔壁構造体
33、74a 開口部
35、37 フレキシブルプリント基板
41 接着層
45、47 配線
55、57 入力信号線
71r、71g、71b、72r、72g、72b アライメントマーク
73、74 吸着基板
81r 封止材
91、92 CCDカメラ

Claims (6)

  1. 表示材料層を挟んで対向配置された一対の基板をそれぞれ備えて積層された複数の表示パネルと、
    積層された前記複数の表示パネルを位置合わせするために、前記各表示パネルの前記一対の基板の両対向面に接触して形成されたアライメントマークと
    を有することを特徴とする積層型表示素子。
  2. 請求項1記載の積層型表示素子において、
    前記表示パネルは、
    複数の画素と、
    前記一対の基板の前記両対向面に接触して、前記複数の画素間に形成された隔壁構造体とを有し、
    前記アライメントマークは、前記隔壁構造体と同一の形成材料で同層に形成されていること
    を特徴とする積層型表示素子。
  3. 請求項2記載の積層型表示素子において、
    前記複数の画素は、ドットマトリクス状に配置されていること
    を特徴とする積層型表示素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積層型表示素子において、
    前記各表示パネルに形成された前記アライメントマークは、形状がそれぞれ異なること
    を特徴とする積層型表示素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の積層型表示素子と、
    前記積層型表示素子を駆動する駆動部と
    を有することを特徴とする表示装置。
  6. 表示材料層を挟んで対向配置された一対の基板と、前記一対の基板の両対向面に接触するアライメントマークとをそれぞれ有する複数の表示パネルを形成し、
    前記複数の表示パネルを重ね合わせ、
    前記各表示パネルに形成された前記アライメントマーク同士を位置合わせし、
    前記複数の表示パネルを接着すること
    を特徴とする積層型表示素子の製造方法。
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