JP2008215439A - すべり案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基台上に形成された案内面と、この案内面上を摺動する可動体のスライド面との間に介在する潤滑油に発生する動圧を適切に制御する。
【解決手段】基台11上の案内面13と対向する可動体14の面に樹脂材料で形成されたすべり薄板20が長手方向に貼付され、すべり薄板下面に形成されたスライド面21が潤滑油を介在して案内面上で摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置10において、スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝33,34が、スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、可動体に穿設され第1、第2逃がし溝にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴33,36が、第1又は第2逃がし溝内の圧力が所定圧力を超えると開状態とされる第1、第2電磁弁37,38を介して大気に夫々開放されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、工作機械等の基台の上に案内面が形成され、この案内面上を潤滑油を介在させてスライド面が摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置に関するものであって、特に潤滑油の動圧により可動体が傾くことを抑制するものに関する。
従来、工作機械等には、基台の上に案内面が形成され、この案内面上で潤滑油を介在させてスライド面が長手方向に摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置が用いられている。特許文献1に開示されたすべり案内装置では、スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する複数の逃がし溝が、スライド面の長手方向に間隔をおいて刻設され、一端が逃がし溝に開口し他端が大気に開口する逃がし穴が可動体に穿設され、逃がし溝によって分割された各スライド面には、潤滑油が供給される潤滑油溝が形成され、スライド面の長手方向のほぼ中央部には、中央の逃がし溝に連絡したポケット部が形成されている。
特開2001−280343号公報(段落〔0025〕乃至〔0032〕、図1乃至図3)
上記特許文献1に記載されたすべり案内装置は、可動体のスライド面の長手方向のほぼ中央部に、分割溝に連絡したポケット部が形成されているので、可動体の移動時に発生するスライド面の中央部の比較的大きな動圧を大気に逃がして可動体の浮き上がりを小さくすることができる。さらに、スライド面が逃がし溝によって複数のスライド面に分割され、各分割スライド面に潤滑油が供給される潤滑油溝が形成されているので、可動体の移動により潤滑油に発生する動圧が、逃がし溝で大気に逃がされ各分割スライドに分散して発生する。これにより、スライド面に作用する動圧の長手方向の圧力分布の偏りを小さくし、可動体の浮き上がりを小さくするとともに傾きを抑制することができる。
上記すべり案内装置によれば、可動体は浮き上がりが低減し、高精度に案内されるが、可動体が短い移動距離を低速度で移動するような場合、潤滑油に発生する動圧が過小となり可動体の浮き上がりが不足してスライド面が案内面と接触して摺動し磨耗することがある。
本発明は、基台の上に形成された案内面と、この案内面上を摺動する可動体のスライド面との間に介在する潤滑油に発生する動圧を適切に制御することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、基台上に案内面が形成され、前記案内面と対向する可動体の面に樹脂材料で形成されたすべり薄板が長手方向に貼付され、前記すべり薄板下面に形成されたスライド面が潤滑油を介在して前記案内面上で前記長手方向に摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置において、前記スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、前記スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、前記可動体に穿設され前記第1、第2逃がし溝にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴が、前記第1又は第2逃がし溝内の圧力上昇に応じて開口する第1、第2電磁弁を介して大気に夫々開放されていることである。
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、基台上に案内面が形成され、前記案内面と対向する可動体の面に樹脂材料で形成されたすべり薄板が長手方向に貼付され、前記すべり薄板下面に形成されたスライド面が潤滑油を介在して前記案内面上で前記長手方向に摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置において、前記スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、前記スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、前記可動体に穿設され前記第1、第2逃がし溝にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴が逃がし通路で連通され、前記逃がし通路には、前記第1又は第2逃がし溝内の圧力上昇に応じて開口し前記第1、第2の逃がし溝を連通する連通電磁弁が介装されていることである。
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項2において、前記逃がし通路には、当該逃がし通路を大気に開放する大気開放弁が設けられていることを特徴とするすべり案内装置。
請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記可動体の送り速度を制御する数値制御装置を備え、前記各電磁弁は、前記数値制御装置によって指令される前記可動体の送り速度の増大に応じて開口されることである。
請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記可動体の送り速度を検出する速度検出装置を備え、前記各電磁弁は、前記速度検出装置によって検出された前記可動体の送り速度の増大に応じて開口されることである。
請求項6に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記可動体の傾きを検出する傾き検出装置を備え、前記各電磁弁は、前記傾き検出装置によって検出された前記可動体の傾きの増加に応じて開口されることである。
請求項7に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のすべり案内装置であって、工具と工作物とを相対移動させて工作物を切削加工する工作機械に使用されるすべり案内装置において、前記可動体は前記工具および前記工作物の一方を保持するものであり、前記可動体の送り速度を制御する数値制御装置を備え、前記数値制御装置は、前記可動体の送りモードとして、前記可動体を切削加工に適した切削送り速度で移動させる切削送りモードと、前記可動体を切削加工することなく所定位置に早送り速度で移動させる早送りモードとを備え、前記各電磁弁は、前記数値制御装置によって指令される前記可動体の送りモードが、切削送りモードであるとき閉状態にされ、早送りモードであるとき開状態にされることである。
請求項8に記載の発明の構成上の特徴は、基台上に案内面が形成され、前記案内面と対向する可動体の面に樹脂材料で形成されたすべり薄板が長手方向に貼付され、前記すべり薄板下面に形成されたスライド面が潤滑油を介在して前記案内面上で前記長手方向に摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置において、前記スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、前記スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、前記第1、第2逃がし溝に2個ずつ開口する逃がし穴が前記可動体に穿設され、前記第1逃がし溝に開口する2個の逃がし穴の一方と、前記第2逃がし溝に開口する2個の逃がし穴の一方とが、前記第1逃がし溝内の圧力が第1圧力を超えると開状態となる第1弁を介在された第1通路で連通され、前記第1逃がし溝に開口する2個の逃がし穴の他方と、前記第2逃がし溝に開口する2個の逃がし穴の他方とが、前記第2逃がし溝内の圧力が第2圧力を超えると開状態となる第2弁を介在された第2通路で連通されていることである。
請求項9に記載の発明の構成上の特徴は、請求項8において、前記第1通路には、当該第1通路を大気に開放する第1大気開放弁が、前記第2通路には、当該第2通路を大気に開放する第2大気開放弁が設けられていることである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、第1又は第2逃がし溝内の圧力の上昇に応じて第1、第2電磁弁が開口されることにより、第1、第2逃がし溝にそれぞれ開口する逃がし穴が大気に開放される。これにより、第1又は第2逃がし溝内の圧力が所定圧力以下のときは、第1、第2逃がし溝が大気から遮断され、スライド面が潤滑油を介在して案内面上で長手方向に摺動することにより潤滑油に発生する動圧が第1、第2逃がし溝から開放されることがなく、動圧が過小となって可動体の浮き上がりが不足し、スライド面が案内面と接触して摺動することを防止することができる。第1又は第2逃がし溝内の圧力上昇に応じてスライド面が大気に解放された第1、第2逃がし溝によって複数のスライド面に分割されるので、可動体の移動により潤滑油に発生する動圧が、逃がし溝で大気に逃がされ各分割スライドに分散して発生する。これにより、スライド面に作用する動圧の長手方向の圧力分布の偏りを小さくし、可動体の浮き上がりを小さくするとともに傾きを抑制することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、第1又は第2逃がし溝内の圧力の上昇に応じて連通電磁弁が開口されることにより、第1、第2逃がし溝にそれぞれ開口する逃がし穴が連通される。これにより、第1又は第2逃がし溝内の圧力が所定圧力以下のときは、第1、第2逃がし溝が分断され、スライド面が潤滑油を介在して案内面上で長手方向に摺動することにより摺動方向前側のスライド面において潤滑油に発生する動圧が、摺動方向後側の逃がし溝に逃がし通路を通って逃げることがなく、動圧が過小となって可動体の浮き上がりが不足し、スライド面が案内面と接触して摺動することを防止することができる。第1又は第2逃がし溝内の圧力上昇に応じて第1、第2逃がし溝が連通され、摺動方向前側のスライド面において潤滑油に発生する動圧が、摺動方向後側の逃がし溝からスライド面に伝達され、スライド面が案内面と接触することなく、可動体の傾きが補正される。さらに、可動体の傾きが減少することにより、スライド面において潤滑油に発生する動圧が抑制され、可動体の浮き上がりを抑制することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明によれば、逃がし通路内の圧力が第1圧力より高い第2圧力を超えると、大気開放弁が開状態にされて逃がし通路が大気に開放されるので、可動体の移動により潤滑油に発生する動圧が第1、第2逃がし溝から大気に逃がされ、第1、第2逃がし溝により分割されたスライド面に分散して発生する。これにより、スライド面に作用する動圧が過大になることを防止することができ、且つ長手方向の圧力分布の偏りを小さくし、可動体の浮き上がりを小さくするとともに傾きを抑制することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明によれば、各電磁弁は、数値制御装置によって可動体の送り速度が所定速度を超える送り速度に指令されると、指令される送り速度の増大に応じて開口されるので、数値制御装置に記憶された加工プログラムに記録された送り速度を読み取るだけの簡素な構成で、請求項1乃至3のいずれか1項に係る発明と同じ効果を奏することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、各電磁弁は、速度検出装置によって検出された可動体の送り速度の増大に応じて開口されるので、実際の送り速度を検出するだけの簡素な構成で、請求項1乃至3のいずれか1項に係る発明と同じ効果を奏することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、各電磁弁は、傾き検出装置により直接検出された可動体の傾きの増加に応じて開口されるので、潤滑油の動圧による可動体の傾きを確実に抑制することができる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、各電磁弁は、数値制御装置によって指令される可動体の送りモードが、切削送りモードであるとき閉状態にされ、早送りモードであるとき開状態にされるので、数値制御装置に記憶された加工プログラムに記録された送り指令を読み取るだけの簡素な構成で、請求項1乃至3のいずれか1項に係る発明と同じ効果を奏することができる。
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、第1、第2逃がし溝に2個ずつ開口する逃がし穴が可動体に穿設され、第1、第2逃がし溝は、第1逃がし溝内の圧力が第1圧力に達すると開口する第1弁を介在された第1通路と、第2逃がし溝内の圧力が第2圧力に達すると開口する第2弁を介在された第2通路とによって連通されている。これにより、第1、第2逃がし溝内の圧力が第1、第2圧力以下のときは、第1、第2逃がし溝が分断され、スライド面が潤滑油を介在して案内面上で長手方向に摺動することにより摺動方向前側のスライド面において潤滑油に発生する動圧が、摺動方向後側の逃がし溝に逃がし通路を通って逃げることがなく、動圧が過小となって可動体の浮き上がりが不足し、スライド面が案内面と接触して摺動することを防止することができる。第1又は第2溝内の圧力が第1又は第2圧力を超えて第1又は第2弁が開状態になると、第1、第2逃がし溝が連通され、摺動方向前側のスライド面において潤滑油に発生する動圧が、摺動方向後側の逃がし溝からスライド面に伝達され、スライド面が案内面と接触することなく、可動体の傾きが補正される。さらに、可動体の傾きが減少することにより、スライド面において潤滑油に発生する動圧が抑制され、可動体の浮き上がりを抑制することができる。
上記のように構成した請求項9に係る発明においては、第1、第2逃がし通路内の圧力が設定圧力を超えると、第1、第2大気開放弁が開状態となり第1、第2逃がし通路が大気に開放されるので、可動体の移動により潤滑油に発生する動圧が第1、第2逃がし溝から大気に逃がされ、第1、第2逃がし溝により分割されたスライド面に分散して発生する。これにより、スライド面に作用する動圧が過大になることを防止することができ、且つ長手方向の圧力分布の偏りを小さくし、可動体の浮き上がりを小さくするとともに傾きを抑制することができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係るすべり案内装置10を備えた工作機械の可動体送り装置を、図面に基づいて説明する。図1、図2に示すように、基台11上に一対のガイドレール12が平行に延設され、ガイドレール12の上面に形成された案内面13上に可動体14が摺動可能に載置されている。可動体14の下面には、一対のガイドレール12がそれぞれ嵌入する2個の凹溝15が刻設されるとともに、各ガイドレール12の顎部下面に当接して可動体14の浮き上がりを阻止する裏板16が固定されている。一方のガイドレール12の内側側面とそれが嵌入する凹溝15の内側側壁との間にカミソリ17が介在され、カミソリ17の厚さを調整することにより、他方のガイドレール12の内側側面とそれが嵌入する凹溝15の内側側壁とを摺接させている。
基台11の上面にはサーボモータ30によって回転駆動されるボールねじ軸18が、一対のガイドレール12間でガイドレール12と平行に回転可能に軸承され、可動体14の下面にはボールねじ軸18と螺合するナット28が固定されている。これにより、サーボモータ30が数値制御装置31からの指令に応じて回転駆動されると、可動体14は一対のガイドレール12に案内されて案内面13上を摺動する。サーボモータ30の回転は、ロータリエンコーダ32によって検出され、数値制御装置31にフィードバックされる。数値制御装置31は、ロータリエンコーダ32からの信号に基づいて可動体14の現在位置及び送り速度を演算してサーボモータ30を回転制御し、可動体14を指令位置に指令速度で移動させる。数値制御装置31には、可動体14の一連の位置、送り速度等を記録した加工プログラムが記憶されており、数値制御装置31は、加工プログラムに従ってサーボモータ30により可動体14を移動させ工作機械に加工を行わせるようになっている。ロータリエンコーダ32及び数値制御装置31により、可動体14の送り速度を検出する速度検出装置が構成されている。
案内面13と対向する可動体14の各凹溝15の面19には、すべり案内装置10の構成要素である樹脂材料で形成されたすべり薄板20が面19の長手方向に貼付されている。すべり薄板20の下面にはスライド面21が形成され、該スライド面21が潤滑油を介在して案内面13上で長手方向に摺動することにより可動体14が案内される。
図1,2に示すように、すべり薄板20の両端部のスライド面21には、S字状の潤滑油溝22が刻設されている。潤滑油溝22の底面には、可動体14に穿設されてすべり薄板20を貫通する供給穴23が絞りを介して開口し、供給穴23はモータによって回転駆動される油圧ポンプを有する潤滑油供給装置24に配管で接続されている。スライド面21には、その幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝33,34が、スライド面21の長手方向の一方側部および他方側部で潤滑油溝22より中央側に刻設されている。第1、第2逃がし溝33,34の底面には、可動体14に穿設されてすべり薄板20を貫通する第1、第2逃がし穴35,36が開口し、第1、第2逃がし穴35,36は第1、第2電磁開閉弁37,38(本願発明の第1、第2電磁弁に相当する。)を介して大気に連通されている。さらに、スライド面21には、コの字状の潤滑油溝25が、第1、第2逃がし溝33,34より中央側に刻設され、S字状の潤滑油溝22と同様に供給穴23を介して潤滑油供給装置24に接続されている。スライド面21の中央部には、菱形形状のポケット部27が広い面積で刻設され、油溜りとして機能する。ポケット部27の底面には、可動体14に穿設されてすべり薄板20を貫通する逃がし穴39が開口し、逃がし穴39は大気に開口するので、ポケット部27内に保持された潤滑油の動圧は大気に逃がされ、スライド面21の中央部に高い動圧が発生することはなく、可動体14の浮き上がりは小さくなる。
数値制御装置31は、ロータリエンコーダ32からの信号に基づいて演算された可動体14の送り速度が所定速度以下のとき、第1、第2電磁開閉弁37,38を閉状態にして、第1、第2逃がし溝33,34が第1、第2逃がし穴35,36を通って大気に連通することを遮断する。これにより、スライド面21が潤滑油を介在して案内面13上で長手方向に低速度で摺動することにより潤滑油に発生する低い動圧が、第1、第2逃がし溝33,34から開放されて更に低下してしまうことがなく、動圧が過小となって可動体14の浮き上がりが不足し、スライド面21が案内面13と接触して摺動することを防止することができる。
図4に示すように、送り速度が速くなると、スライド面21の摺動方向前側における潤滑油の動圧が摺動方向後側における動圧より高くなり、可動体14は摺動方向前側の浮上り量が後側の浮上り量より多くなり移動方向に傾斜する。数値制御装置31は、可動体14の送り速度が所定速度を超えると、第1、第2電磁開閉弁37,38を開状態にして、第1、第2逃がし溝33,34を第1、第2逃がし穴35,36を通って大気に開放する。スライド面21は、大気に解放された第1、第2逃がし溝33,34によって複数のスライド面21に分割されるので、スライド面21が所定速度を超えて摺動することにより潤滑油に発生する高い動圧は、第1、第2逃がし溝33,34で大気に逃がされ各分割されたスライド面21に分散して発生する。これにより、スライド面21に作用する動圧の長手方向の圧力分布の偏りが小さくなり、可動体14の浮き上がりを小さくするとともに傾きを抑制することができる。
可動体14の送り速度と、摺動方向前側又は摺動方向後側の逃がし溝33又は34内の圧力とは、略比例関係にあるので、可動体14の送り速度が所定速度以下のときは、逃がし溝33又は34内の圧力は所定圧力以下であり、可動体14の送り速度が所定速度を越えると、逃がし溝33又は34内の圧力は所定圧力を超えることとなる。
第1、第2電磁開閉弁37,38は、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口する第1、第2電磁弁を構成し、可動体14に穿設され第1、第2逃がし溝33,34にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴35,36は、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口する第1、第2電磁開閉弁37,38を介して大気に夫々開放されている。
上記第1の実施形態では、数値制御装置31は、ロータリエンコーダ32からの信号に基づいて演算された可動体14の送り速度が所定速度以下のとき、第1、第2電磁開閉弁37,38を閉状態にし、所定速度を超えると開状態にしているが、数値制御装置31が、加工プログラムを先読みし、可動体14の次の移動における送り速度が所定速度以下か否かを次移動の開始前に演算し、所定速度以下の場合は、可動体14の次移動の開始とともに第1、第2電磁開閉弁37,38を閉状態にし、所定速度を超える場合は、第1、第2電磁開閉弁37,38を開状態にするようにしてもよい。
また、数値制御装置31が、加工プログラムを先読みし、可動体14の次の移動用の送り指令における可動体14の送りモードが、切削送りモードであるか早送りモードであるか判定し、切削送りモードである場合は、可動体14の次移動の開始とともに第1、第2電磁開閉弁37,38を閉状態にし、早送りモードである場合は、第1、第2電磁開閉弁37,38を開状態にするようにしてもよい。切削送りモードの場合、工具によって工作物を加工するために、例えば工具が取り付けられた可動体14を工作物に対して切削加工に適した切削送り速度で移動させるので、可動体14の送り速度は比較的遅い。早送り速度の場合、工作物を加工することなく工具を所定位置に移動させるために、可動体14を早送り速度で移動させるので、可動体の送り速度は比較的速い。
上記第1の実施形態では、第1、第2電磁開閉弁37,38によって、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力が所定圧力を超えると開状態となる第1、第2電磁弁、即ち第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口する第1、第2電磁弁を構成しているが、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口面積が増大される電磁比例弁で第1、第2電磁弁を構成してもよい。この場合、可動体14に穿設され第1、第2逃がし溝33,34にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴35,36は、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口面積が増大される第1、第2電磁弁を介して大気に開放される。
これによれば、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じた開口面積で大気に解放された第1、第2逃がし溝33,34によってスライド面21が複数のスライド面に分割されるので、可動体14の移動により潤滑油に発生する動圧が、動圧の大きさに応じて第1、第2逃がし溝33,34で大気に逃がされ各分割スライドに分散して発生する。これにより、可動体14の送り速度に応じて制御された動圧が各スライド面に分散して発生し、可動体14の浮上り量を一層適切に制御することができる。
上記第1の実施形態では、可動体14の送り速度と逃がし溝33又は34内の圧力とが、略比例関係にあるので、可動体14の送り速度の増大に応じて第1、第2電磁開閉弁37,38を開口させ、第1、第2逃がし溝33,34にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴35,36を大気に開放するようにしているが、可動体14の傾きと逃がし溝33又は34内の圧力とが、略比例関係にあるので、傾き検出装置によって検出された可動体14の傾きの増加に応じて第1、第2電磁開閉弁37,38を開口させ、第1、第2逃がし溝33,34にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴35,36を大気に開放するようにしてもよい。可動体傾き検出装置は、例えば、可動体14の両端部と案内面13の上面との間の距離を測定するセンサを設け、両距離の差から可動体の傾きを検出するようにするとよい。
また、スライド面21が案内面13と接触すると摺動抵抗が増大し、可動体14をボールねじを介して移動させるサーボモータ30に印加される電流が大きくなるので、サーボモータ30に印加される電流が所定値を超えると第1、第2電磁開閉弁37,38を閉状態にし、所定値以下になると開状態にするようにしてもよい。
次に、第2の実施形態を図5に基づいて説明する。第2の実施形態は、第1、第2逃がし穴35,36が逃がし通路40で連通されている点が第1の実施形態と異なるので、この相異点について説明する。可動体14に穿設され第1、第2逃がし溝33,34にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴35,36は、逃がし通路40で連通されている。逃がし通路40には、逃がし溝33又は34内の圧力が第1圧力(所定圧力)を超えると開状態となって第1、第2逃がし溝33,34を連通する連通電磁開閉弁41(本発明の連通電磁弁に相当する。)が介装されている。さらに、逃がし通路40には、該逃がし通路40内の圧力が第1圧力より高い第2圧力を超えると開状態となって該逃がし通路40を大気に開放する電磁開閉弁42(本発明の大気開放弁に相当する。)が接続されている。
可動体14が数値制御装置31からの指令に基づいて図5において左方に移動される場合、数値制御装置31は、ロータリエンコーダ32からの信号に基づいて演算された可動体14の送り速度が第1速度(所定速度)以下のとき、連通電磁開閉弁41を閉状態にして、第1、第2逃がし溝33,34を分断する。これにより、スライド面21が潤滑油を介在して案内面13上で長手方向に摺動することによりスライド面21の摺動方向前側において潤滑油に発生する動圧が、摺動方向後側の逃がし溝34に逃がし通路40を通って逃げることがなく、動圧が過小となって可動体14の浮き上がりが不足し、スライド面21が案内面13と接触して摺動することを防止することができる。
可動体14の送り速度が第1速度を超えると、連通電磁開閉弁41が開状態にされ、第1、第2逃がし溝33,34が連通され、スライド面21の摺動方向前側において潤滑油に発生する動圧が、摺動方向後側の逃がし溝34からスライド面21に伝達され、スライド面21が案内面と接触することなく、可動体14の傾きが補正される。さらに、可動体14の傾きが減少することにより、スライド面21において潤滑油に発生する動圧が抑制され、可動体14の浮き上がりを抑制することができる。
可動体14の送り速度が第1速度より速い第2速度を超えると、電磁開閉弁42が開状態にされて逃がし通路40が大気に開放される。これにより、第1、第2逃がし溝33,34が大気に開放されてスライド面21が複数のスライド面21に分割されるので、可動体14の移動により潤滑油に発生する動圧が、逃がし溝33,34で大気に逃がされ各分割されたスライド面に分散して発生する。これにより、スライド面21に作用する動圧が過大になることを防止するとともに、長手方向の圧力分布の偏りを小さくし、可動体14の浮き上がりを小さくするとともに傾きを抑制することができる。可動体14が右方に移動される場合は、スライド面21の摺動方向前側において潤滑油に発生する動圧が摺動方向後側の逃がし溝33に逃がし通路40を通って逃げることが、連通電磁開閉弁41が閉状態又は開状態にされることにより阻止又は許容される。
可動体14の送り速度と逃がし通路40内の圧力とは所定の関係にあるので、可動体14の送り速度が第1速度を超えると、逃がし通路40内の圧力が第1圧力を超えることとなる。従って、可動体14の送り速度が第1速度を超えると開状態にされる連通電磁開閉弁41は、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口し第1、第2の逃がし溝33,34を連通する電磁弁として機能する。そして、可動体14の送り速度が第2速度を超えると、逃がし通路40内の圧力が第2圧力を超えることとなる。従って、可動体14の送り速度が第2速度を超えると開状態にされる電磁開閉弁42は、逃がし通路40内の圧力が所定圧力を超えると開状態となって逃がし通路40を大気に連通する弁として機能する。なお、逃がし通路40を大気に開放する弁は、逃がし通路40内の圧力が所定圧力を超えると開状態となって逃がし通路40を大気に開放するチェック弁でもよい。
また、数値制御装置31が、加工プログラムを先読みし、可動体14の次の移動における送り速度が第1、第2速度を超えるか否かを次移動の開始前に演算し、第1速度を超える場合は、連通電磁開閉弁41を開状態にし、第2速度を超える場合は、連通電磁開閉弁41及び電磁開閉弁42を開状態にするようにしてもよい。
また、数値制御装置31が、加工プログラムを先読みし、可動体14の次の移動用の送り指令における可動体14の送りモードが、切削送りモードであるか早送りモードであるか判定し、切削送りモードである場合は、可動体14の次移動の開始とともに連通電磁開閉弁41を閉状態にし、早送りモードである場合は、連通電磁開閉弁41を開状態にするようにしてもよい。
上記第2の実施形態では、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力が所定圧力を超えると開状態となる連通電磁開閉弁41によって、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口する連通電磁弁を構成しているが、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口面積が増大される電磁比例弁で連通電磁弁を構成してもよい。この場合、可動体14に穿設され第1、第2逃がし溝33,34にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴35,36は、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じて開口面積が増大される電磁弁が介装された逃がし通路40で連通される。
これによれば、第1、第2逃がし溝33,34が、第1又は第2逃がし溝33,34内の圧力上昇に応じた開口面積で連通され、スライド面21の摺動方向前側において潤滑油に発生する動圧が、逃がし通路40を介して摺動方向後側の逃がし溝からスライド面21に動圧の大きさに応じて伝達されるので、スライド面21が案内面と接触することなく、可動体14の傾きを一層適切に補正することができる。
また、大気開放弁を構成する電磁開閉弁42も電磁比例弁で構成してもよい。
また、数値制御装置31が、加工プログラムを先読みし、可動体14の次の移動用の送り指令における可動体14の送りモードが、切削送りモードであるか早送りモードであるか判定し、切削送りモードである場合は、可動体14の次移動の開始とともに連通電磁開閉弁41を閉状態にし、早送りモードである場合は、連通電磁開閉弁41を開状態にするようにしてもよい。
さらに、傾き検出装置によって検出された可動体14の傾きの増加に応じて電磁弁を開口させ、第1、第2の逃がし溝33,34を連通させるようにしてもよい。
また、サーボモータ30に印加される電流が所定値を超えると電磁弁を閉状態にし、所定値以下になると開状態にするようにしてもよい。
次に、第3の実施形態を図6に基づいて説明する。第3の実施形態は、第1逃がし溝33に開口する2個の逃がし穴50,53の一方と、第2逃がし溝34に開口する2個の逃がし穴51,52の一方とが第1逃がし通路54で連通され、逃がし穴50,53の他方と、逃がし穴51,52の他方とが第2逃がし通路55で連通されている点が第1の実施形態と異なるので、この相異点について説明する。
可動体14には、第1逃がし溝33に開口する2個の逃がし穴50,53、第2逃がし溝34に開口する2個の逃がし穴51,52が穿設されている。逃がし穴50と逃がし穴51とは、第1逃がし溝33から第2逃がし溝34に向かう潤滑油の圧力が第1圧力に達すると開状態となる第1チェック弁56を介在された第1逃がし通路54で連通されている。第1逃がし通路54は、第1逃がし通路54内の圧力が第1圧力より高い第3圧力を超えると開状態となる第3チェック弁57(本発明の第1大気開放弁に相当する。)を介して大気に開口されている。逃がし穴52と逃がし穴53とは、第2逃がし溝34から第1逃がし溝33に向かう潤滑油の圧力が第2圧力に達すると開状態となる第2チェック弁58が介在された第2逃がし通路55で連通されている。第2逃がし通路55は、第2逃がし通路55内の圧力が第2圧力より高い第4圧力を超えると開状態となる第4チェック弁59(本発明の第2大気開放弁に相当する。)を介して大気に開口されている。
可動体14が第1速度以下の送り速度で図6において左方に移動される場合、第1逃がし溝33内の圧力が第1圧力に達しないので、第1チェック弁56は閉状態で第1、第2逃がし溝33,34を分断する。これにより、スライド面21の摺動方向前側において潤滑油に発生する動圧が、摺動方向後側の逃がし溝34に第1逃がし通路54を通って逃げることがなく、動圧が過小となって可動体14の浮き上がりが不足し、スライド面21が案内面13と接触して摺動することを防止することができる。可動体14の送り速度が第1速度を超えると、第1逃がし溝33内の圧力が第1圧力を超えるので、第1チェック弁56は開状態となり、第1、第2逃がし溝33,34が連通され、スライド面21の摺動方向前側において潤滑油に発生する動圧が、摺動方向後側の逃がし溝34からスライド面21に伝達され、スライド面21が案内面と接触することなく、可動体14の傾きが補正される。さらに、可動体14の傾きが減少することにより、スライド面21において潤滑油に発生する動圧が抑制され、可動体14の浮き上がりを抑制することができる。
可動体14の送り速度が第1速度より速い第3速度を超えると、第1逃がし通路54内の圧力が第3圧力を超えるので、第3チェック弁57が開状態となり第1逃がし通路54が大気に開放される。これにより、第1、第2逃がし溝33,34が大気に開放されてスライド面21が複数のスライド面21に分割されるので、可動体14の移動により潤滑油に発生する動圧が、逃がし溝33,34で大気に逃がされ各分割されたスライド面に分散して発生する。これにより、スライド面21に作用する動圧が過大になることを防止するとともに、長手方向の圧力分布の偏りを小さくし、可動体14の浮き上がりを小さくするとともに傾きを抑制することができる。可動体14が右方に移動される場合は、スライド面21の摺動方向前側において潤滑油に発生する動圧が摺動方向後側の逃がし溝33に第2逃がし通路55を通って逃げることが、第2チェック弁58が閉状態又は開状態にされることにより阻止又は許容され、第2逃がし通路55内の圧力が第4圧力を超えると、第4チェック弁59が開状態となり第2逃がし通路55が大気に開放される。
第1の実施形態に係るすべり案内装置を備えた可動体送り装置を示すもので、図2の1−1線に沿って切断した断面図。 第1の実施形態に係るすべり案内装置を示すもので、図1の2−2線に沿って切断した断面図。 可動体を逃がし穴を通る切断面で切断した断面図。 可動体が傾斜する状態を示す図。 第2の実施形態の可動体を逃がし穴を通る切断面で切断した断面図。 第3の実施形態の可動体を逃がし穴を通る切断面で切断した断面図。
符号の説明
10…すべり案内装置、11…基台、12…ガイドレール、13…案内面、14…可動体、15…凹溝、19…面、20…すべり薄板、21…スライド面、22,25…潤滑油溝、30…サーボモータ、31…数値制御装置、32…ロータリエンコーダ、33,34…第1、第2逃がし溝、35,36…第1、第2…逃がし穴、37,38…第1、第2電磁開閉弁、40…逃がし通路、41…連通電磁開閉弁、42…電磁開閉弁、50〜53…逃がし穴、54,55…第1、第2逃がし通路、56〜59…第1〜第4チェック弁。

Claims (9)

  1. 基台上に案内面が形成され、前記案内面と対向する可動体の面に樹脂材料で形成されたすべり薄板が長手方向に貼付され、前記すべり薄板下面に形成されたスライド面が潤滑油を介在して前記案内面上で前記長手方向に摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置において、
    前記スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、前記スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、
    前記可動体に穿設され前記第1、第2逃がし溝にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴が、前記第1又は第2逃がし溝内の圧力上昇に応じて開口する第1、第2電磁弁を介して大気に夫々開放されていることを特徴とするすべり案内装置。
  2. 基台上に案内面が形成され、前記案内面と対向する可動体の面に樹脂材料で形成されたすべり薄板が長手方向に貼付され、前記すべり薄板下面に形成されたスライド面が潤滑油を介在して前記案内面上で前記長手方向に摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置において、
    前記スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、前記スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、
    前記可動体に穿設され前記第1、第2逃がし溝にそれぞれ開口する第1、第2逃がし穴が逃がし通路で連通され、
    前記逃がし通路には、前記第1又は第2逃がし溝内の圧力上昇に応じて開口し前記第1、第2の逃がし溝を連通する連通電磁弁が介装されていることを特徴とするすべり案内装置。
  3. 請求項2において、前記逃がし通路には、当該逃がし通路を大気に開放する大気開放弁が設けられていることを特徴とするすべり案内装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記可動体の送り速度を制御する数値制御装置を備え、前記各電磁弁は、前記数値制御装置によって指令される前記可動体の送り速度の増大に応じて開口されることを特徴とするすべり案内装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記可動体の送り速度を検出する速度検出装置を備え、前記各電磁弁は、前記速度検出装置によって検出された前記可動体の送り速度の増大に応じて開口されることを特徴とするすべり案内装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記可動体の傾きを検出する傾き検出装置を備え、前記各電磁弁は、前記傾き検出装置によって検出された前記可動体の傾きの増加に応じて開口されることを特徴とするすべり案内装置。
  7. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のすべり案内装置であって、工具と工作物とを相対移動させて工作物を切削加工する工作機械に使用されるすべり案内装置において、
    前記可動体は前記工具および前記工作物の一方を保持するものであり、
    前記可動体の送り速度を制御する数値制御装置を備え、
    前記数値制御装置は、前記可動体の送りモードとして、前記可動体を切削加工に適した切削送り速度で移動させる切削送りモードと、前記可動体を切削加工することなく所定位置に早送り速度で移動させる早送りモードとを備え、
    前記各電磁弁は、前記数値制御装置によって指令される前記可動体の送りモードが、切削送りモードであるとき閉状態にされ、早送りモードであるとき開状態にされることを特徴とするすべり案内装置。
  8. 基台上に案内面が形成され、前記案内面と対向する可動体の面に樹脂材料で形成されたすべり薄板が長手方向に貼付され、前記すべり薄板下面に形成されたスライド面が潤滑油を介在して前記案内面上で前記長手方向に摺動することにより可動体が案内されるすべり案内装置において、
    前記スライド面の幅方向の両端の手前まで幅方向に延在する第1、第2逃がし溝が、前記スライド面の長手方向の一方側部及び他方側部に刻設され、
    前記第1、第2逃がし溝に2個ずつ開口する逃がし穴が前記可動体に穿設され、
    前記第1逃がし溝に開口する2個の逃がし穴の一方と、前記第2逃がし溝に開口する2個の逃がし穴の一方とが、前記第1逃がし溝内の圧力が第1圧力を超えると開状態となる第1弁を介在された第1通路で連通され、
    前記第1逃がし溝に開口する2個の逃がし穴の他方と、前記第2逃がし溝に開口する2個の逃がし穴の他方とが、前記第2逃がし溝内の圧力が第2圧力を超えると開状態となる第2弁を介在された第2通路で連通されていることを特徴とするすべり案内装置。
  9. 請求項8において、前記第1通路には、当該第1通路を大気に開放する第1大気開放弁が、前記第2通路には、当該第2通路を大気に開放する第2大気開放弁が設けられていることを特徴とするすべり案内装置。
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