JP2008215435A - デファレンシャル装置 - Google Patents

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Yoshiyuki Yamazaki
禎之 山崎
Yoji Shiohama
洋史 塩浜
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Abstract

【課題】ギヤ同士の歯当りの悪化を防止して耐久性を向上すると共に、コスト上昇及び大型化を防止することができるデファレンシャル装置を提供する。
【解決手段】平行軸形のデファレンシャル装置1において、ギヤG(ヘリカルサイドギヤ又はヘリカルピニオン)の歯面41における歯幅方向端部43に形成された面取り部45を備え、面取り部45を形成された歯形47における歯先面49の歯厚方向端部51であって歯幅方向端部43を基点Pとして歯厚方向に0.5mm以内に設定された点aと、基点Pとして歯幅方向に3mm以上6mm未満に設定された点bと、歯底側の歯幅方向端部43に設定された点cとを結ぶ面状で形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、平行軸形のデファレンシャル装置に関する。
特許文献1にデファレンシャル装置が記載されている。このデファレンシャル装置は、ピニオンの歯先がデフケースの収容孔に保持され、このピニオンの歯先の摺動摩擦力を差動制限手段として用いる平行軸形のデファレンシャル装置である。このデファレンシャル装置では、ヘリカルギヤで形成されたピニオン又はサイドギヤの歯面の歯幅方向端部に面取りを形成し、ギヤ同士が歯幅方向中間部で噛み合うようにして、歯当り端部の集中応力を緩和し、クラックの発生を防止するものである。
特開平6−249301号公報
近年、車両の高性能化が進み、駆動源からの高出力・高トルクが駆動系に入力され、装着されるデファレンシャル装置はますます酷な使用条件にさらされる事になってきた。従来のような面取り部は歯当り端部の集中応力を緩和するが、同時にギヤの歯厚も低減させてしまう。従って、技術思想的に通常まず考えうることは、ギヤの強度を保持するためには材料や熱処理の変更や、デファレンシャル装置のサイズアップの変更を余儀なくされる。よって、前者の変更はコスト上昇を伴い、後者の変更は重量増加を伴う。
そこで、この発明は、まずはじめに考えうる上記技術的な延長上の創作を採らずしてギヤ同士の歯当りの悪化を防止して耐久性を向上すると共に、コスト上昇及び大型化を防止することができるデファレンシャル装置の提供を目的としている。
請求項1の発明は、一対のヘリカルサイドギヤと、互いに噛み合うと共に前記一対のヘリカルサイドギヤと各別に噛み合ったヘリカルピニオン組とを有し、該ヘリカルピニオン組を構成するヘリカルピニオンが回転軸方向に平行配置された平行軸形のデファレンシャル装置であって、前記ヘリカルサイドギヤ又は前記ヘリカルピニオンの歯面における歯幅方向端部に形成された面取り部を備え、該面取り部は形成された歯形における歯先面の歯厚方向端部であって歯幅方向端部を基点として歯厚方向に0.5mm以内に設定された点aと、前記基点として歯幅方向に3mm以上6mm未満に設定された点bと、歯底側の歯幅方向端部に設定された点cとを結ぶ面状で形成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、一対のヘリカルサイドギヤと、互いに噛み合うと共に前記一対のヘリカルサイドギヤと各別に噛み合ったヘリカルピニオン組とを有し、該ヘリカルピニオン組を構成するヘリカルピニオンが回転軸方向に平行配置された平行軸形のデファレンシャル装置であって、前記ヘリカルサイドギヤ又は前記ヘリカルピニオンの歯面における歯幅方向端部に形成された面取り部を備え、該面取り部は形成された歯形における歯先面の歯厚方向端部であって歯幅方向端部を基点として歯幅方向に3mm以上6mm未満に設定された点dと、歯底側の歯幅方向端部に設定された点eとを結ぶ直線を含む平面で歯厚方向の中間部に向けて10°以内に傾斜させた面状で形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、前記面取り部は歯面に対して歯幅方向中間部に凸状の弧をなして形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、前記面取り部において、前記ヘリカルサイドギヤ又は前記ヘリカルピニオンの歯スジと歯幅方向端面との交差部のなす角度が鈍角側に、第2の面取り部を備えていることを特徴とする。
請求項1のデファレンシャル装置は、ギヤの歯面と面取り部との交差角を緩やかにすることで、形成された面取り部は、ギヤの歯厚の減少を抑制し、かつギヤ同士の噛み合いの開始及び噛み合いの抜けの状態まで歯当り端部の集中応力を緩和することができ、耐久性を格段に向上することができる。また、材料や熱処理の変更やサイズアップを伴わないので、デファレンシャル装置のコスト上昇及び大型化を防止することができる。
請求項2のデファレンシャル装置は、ギヤの歯面と面取り部との交差角を緩やかにすることで、形成された面取り部は、ギヤの歯厚の減少を抑制し、かつギヤ同士の噛み合いの開始及び噛み合いの抜けの状態まで歯当り端部の集中応力を緩和することができ、耐久性を格段に向上することができる。また、材料や熱処理の変更やサイズアップを伴わないので、デファレンシャル装置のコスト上昇及び大型化を防止することができる。
請求項3のデファレンシャル装置は、ギヤ同士の噛み合いの開始及び噛み合いの抜けの状態までギヤ端部の噛み合い点を歯幅方向に徐々に移動させることで、端部歯当りが滑らかになり集中応力をさらに緩和することができる。
請求項4のデファレンシャル装置は、ギヤのねじれ角が大きい場合でも第2の面取り部を備えることで、バリの発生を防止し、歯が噛み合い変形しても対向する摺接部材を引っ掻くことを防止することができる。
まず、図1を用いて平行軸形のデファレンシャル装置について説明する。なお、ここでは、第1実施例のデファレンシャル装置1について説明するが、他の実施例のデファレンシャル装置については基本的構成が第1実施例と同様であるので説明を省略する。
図1に示すように、デファレンシャル装置1は、一対のヘリカルサイドギヤ3,5とヘリカルピニオン7,9(ヘリカルピニオン組)に加えて、デフケース11と、デフケース11に周方向等間隔で回転軸方向平行に設けられヘリカルピニオン組とこれらピニオン7,9の歯先面及び歯端面を支持する同数の長短の収容孔13,15などから構成されている。
一対のヘリカルサイドギヤ3,5はデフケース11内部の回転中心線上に同軸配置されており、デフケース11の支承部17,19でそれぞれ支承され、スプライン連結された車軸を介して左右の車輪に連結されている。
長いヘリカルピニオン7は長い収容孔13に、短いヘリカルピニオン9は短い収容孔15にそれぞれ所定の隙間を持って歯先面が摺動回転自在に収容されている。長いヘリカルピニオン7は、第1と第2のギヤ部21,23とこれらを連結する小径の軸部25からなり、第1ギヤ部21はヘリカルサイドギヤ5と噛み合っている。短いピニオン9は中間に軸部を持たない第1と第2のギヤ部27,29からなり、第1ギヤ部27はサイドギヤ3と噛み合い、第2ギヤ部29はピニオン9の第2ギヤ部23と噛み合っている。
デフケース11は、キャリア(不図示)に収容され、ボス部31,33をベアリングで支持されている。また、デフケース11のフランジ部35にはリングギヤ(不図示)が固定され、このリングギヤは駆動源(不図示)側の出力ギヤ(不図示)と噛み合っており、デフケース11は駆動源の駆動力によって回転駆動される。また、デフケース11には収容孔13,15と連通する開口37,39が設けられ、ボス部31,33の内周にはポンプ作用を有する螺旋状のオイル溝(不図示)が設けられており、オイルの排出と循環を促進し、各ギヤの噛み合い部と、各ギヤと周辺部との摺動部を充分に潤滑・冷却する。
このように構成されたデファレンシャル装置1では、デフケース11を回転させる駆動源の駆動力は収容孔13,15とピニオン7,9からサイドギヤ3,5を介して左右の車輪側に分配される。また、悪路などで車輪間に駆動抵抗差が生じ、車輪のいずれかが空転すると、駆動源の駆動力は各ピニオン7,9の自転に伴って左右の車輪に差動分配される。
トルクの伝達中、各ピニオン7,9の歯先面はサイドギヤ3,5との噛み合い反力と遠心力とにより収容孔13,15の壁面に押し付けられて摺動抵抗(摺動摩擦力)が発生する。また、ヘリカルギヤの噛み合いスラスト力により、各ピニオン7,9の両端面とデフケース11との間、サイドギヤ3,5とデフケース11との間、サイドギヤ3,5の間で摺動抵抗が発生する。各ギヤの噛み合いスラスト力と噛み合い反力による摺動抵抗はデファレンシャル装置1内部の伝達トルクに比例し、これらの摺動抵抗によってトルク感応型の差動制限機能が得られ、デファレンシャル装置1に大きな駆動力が掛かる発進時や加速時などには、トルク感応型の差動制限力が強化され、車両の操縦性や安定性を向上させる。
このようなデファレンシャル装置における一対のヘリカルサイドギヤ又はヘリカルピニオン組の歯面における歯幅方向端部には、面取り部が形成されている。以下、面取り部の設定について説明する。なお、一対のヘリカルサイドギヤ及びヘリカルピニオン組を総称してギヤGとして取り扱う。
(第1実施例)
図2を用いて第1実施例について説明する。
本実施例のデファレンシャル装置1は、ギヤG(ヘリカルサイドギヤ又はヘリカルピニオン)の歯面41における歯幅方向端部43に形成された面取り部45を備え、面取り部45は形成された歯形47における歯先面49の歯厚方向端部51であって歯幅方向端部43を基点Pとして歯厚方向に微少寸法の0.5mm以内に設定された点aと、基点Pとして歯幅方向に前述した歯厚方向の微少寸法の形状に比してある程度大きな寸法の3mm以上6mm未満に設定された点bと、歯底側の歯幅方向端部43に設定された点cとを結ぶ面状で形成されている。
また、面取り部45は歯面41に対して歯幅方向中間部に凸状の弧53をなして形成されている。
図2に示すように、ギヤGの歯すじ55にはヘリカルギヤの捻れ角θによって鈍角側βと鋭角側γとが生じており、ギヤGの歯先面49の4つの歯幅方向端部43の鈍角側βと鋭角側γにはそれぞれ面取り部45が設けられている。この面取り部45は、形成された歯形47から点aと点bと点cとを結ぶ面で面取りすることによって形成されている。なお、鈍角側βとは、図1に示すギヤに対する正面視において、ギヤGの歯幅方向端面57とギヤGの歯すじ55との交差部がなす角度の鈍角側であり、鋭角側γとはこの交差部がなす角度の鋭角側である。
ここで、形成された歯形47において、歯先面49の歯厚方向端部51と歯幅方向端部43との交点を基点Pとする。点aは、歯幅方向端部43上に設定され、基点Pから歯厚方向に0.5mm以内の範囲に設けられている。点bは、歯厚方向端部51上に設定され、基点Pから歯幅方向に3mm以上6mm未満の範囲に設けられている。点cは、歯幅方向端部43上に設定され、ギヤ同士の噛み合い線であるピッチ線59よりも歯底側の歯底面近くの歯面端部に設けられている。
本実施例の説明では、一対のヘリカルサイドギヤ及びヘリカルピニオン組の各ギヤを総称してギヤGとしてすべてのギヤに適用できることを示しているが、後述する第2実施例以降も合わせて、好ましくは一対のサイドギヤ3,5にのみ形成すれば良い。その理由は、ピニオン7,9は収容孔13,15内で支持され、駆動トルクが入力した場合に収容孔の軸心線に対してピニオン7,9の軸芯線は倒れを生じる。この倒れた微少角度を踏まえてサイドギヤ3,5側に面取り部45を設けることが有効となる。
上述の数値は、好適な実施例としてヘリカルサイドギヤを用いて確認試験を行っている。図6は、衝撃強度試験と差動耐久試験を行った結果を示している。ここで、衝撃強度試験とは所定の高トルク、低回転速度を付与して行われるものであり、差動耐久試験とは副作用試験として所定の低トルク、高差動回転速度を付与して行われるものである。
この試験の結果、No.1、2では両試験に合格しているが、No.3では衝撃強度試験には合格しているが、差動耐久試験では不合格であった。また、基点Pから点aまでの長さが0.5mm以上で基点Pから点bまでの長さが小さいNo.4と、基点Pから点aまでの長さが大きく基点Pから点bまでの長さが3mmであるNo.5では、衝撃強度試験が不合格であった。そこで、基点Pから点aまでの範囲61を0.5mm以内とし、基点Pから点bまでの範囲63を3mm以上6mm未満とした。なお、No.4、No.5については、衝撃強度試験の結果が不合格であるため、差動耐久試験は実施していない。
このように設定された面取り部45は、歯面41に対して歯幅方向中間部に凸状の弧53をなして形成されている。この弧53は、点bと点cとを結ぶ線を歯幅方向に突出するように形成することによって面取り部45の表面を緩やかにし、ピッチ線59を含むギヤ端部の噛み合い点を歯底側から歯先側にかけて(又は歯先側から歯底側にかけて)歯幅方向に徐々に移動させている。
このようなデファレンシャル装置1では、ギヤGの歯面41と面取り部45との交差角を緩やかにすることで、形成された面取り部45は、ギヤの歯厚の減少を抑制し、かつギヤ同士の噛み合いの開始及び噛み合いの抜けの状態まで歯当り端部の集中応力を緩和することができ、耐久性を格段に向上することができる。よって、技術思想の一般的な延長としてなし得るような材料や熱処理の変更やサイズアップを伴わないので、デファレンシャル装置1のコスト上昇及び大型化を防止することができる。
また、面取り部45の稜線が歯面における歯幅方向中間部に向けて凸状の弧53をなして形成されているので、ギヤ同士の噛み合いの開始及び噛み合いの抜けの状態までギヤ端部の噛み合い点を歯幅方向に徐々に移動させることができ、端部歯当りが滑らかになり集中応力をさらに緩和することができる。
(第2実施例)
図3を用いて第2実施例について説明する。
本実施例のデファレンシャル装置101は、ギヤG(ヘリカルサイドギヤ又はヘリカルピニオン)の歯面41における歯幅方向端部43に形成された面取り部103を備え、面取り部103は形成された歯形47における歯先面49の歯厚方向端部51であって歯幅方向端部43を基点Pとして歯幅方向に3mm以上6mm未満に設定された点dと、歯底側の歯幅方向端部43に設定された点eとを結ぶ直線105を含む平面で歯厚方向の中間部に向けて10°以内に傾斜させた面状で形成されている。なお、第1実施例と同一の構成には、同一の記号を記して説明を省略するが、第1実施例と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図3に示すように、ギヤGの歯先面49の4つの歯幅方向端部43の鈍角側βと鋭角側γにはそれぞれ面取り部103が設けられている。この面取り部103は、形成された歯形47から点dと点eとを結ぶ直線105を含む平面を歯厚方向の中間部に向けて(矢印の方へ)傾斜させて面取りすることによって形成されている。また、この面取り部103は、第1実施例と同様に歯面41に対して歯幅方向中間部に凸状の弧53をなして形成されている。
点dは、歯厚方向端部51上に設定され、基点Pから歯幅方向に3mm以上6mm未満の範囲に設けられている。点eは、歯幅方向端部43上に設定され、ギヤ同士の噛み合い線であるピッチ線59よりも歯底側に設けられている。また、点dと点eとを結ぶ直線105を含む平面の傾斜角度αは、10°以内に設定されている。
これらの数値は、図7に示す衝撃強度試験と差動耐久試験を行った結果に基づいている。ここで、衝撃強度試験とは所定の高トルク、低回転速度を付与して行われるものであり、差動耐久試験とは副作用試験として所定の低トルク、高差動回転速度を付与して行われるものである。
この試験の結果、No.1、2では両試験に合格しているが、No.3では衝撃強度試験には合格しているが、差動耐久試験では不合格であった。No.1、2とNo.3とでは、傾斜角度αが同一であるのに対して基点Pから点dまでの長さが異なる。ここで、傾斜角度αが大きく、基点Pから点dまでの長さが小さいNo.4、5では、衝撃強度試験が不合格であった。そこで、基点Pから点dまでの範囲107を3mm以上6mm未満とし、傾斜角度αを10°以内とした。なお、No.4、5については、衝撃強度試験の結果が不合格であるため、差動耐久試験は実施していない。
このようなデファレンシャル装置101では、ギヤGの歯面41と面取り部103との交差角を緩やかにすることで、形成された面取り部103は、ギヤの歯厚の減少を抑制し、かつギヤ同士の噛み合いの開始及び噛み合いの抜けの状態まで歯当り端部の集中応力を緩和することができ、耐久性を格段に向上することができる。また、材料や熱処理の変更やサイズアップを伴わないので、デファレンシャル装置101のコスト上昇及び大型化を防止することができる。
(第3実施例)
図4を用いて第3実施例について説明する。
本実施例のデファレンシャル装置201は、4つの面取り部203において、ギヤG(ヘリカルサイドギヤ又はヘリカルピニオン)の歯スジ55と歯幅方向端面57との交差部のなす角度が鈍角側βに、第2の面取り部205を備えている。なお、第1実施例と同一の構成には、同一の記号を記して説明を省略するが、第1実施例と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図4に示すように、ギヤGの歯先面49の4つの歯幅方向端部43の鈍角側βと鋭角側γにはそれぞれ面取り部203が設けられている。この4つの面取り部203のうち、歯幅方向端部43の鈍角側βに位置する2つの面取り部203には、第2の面取り部205が形成されている。なお、4つの面取り部203は、第1実施例の構成により面取りされているが、第2実施例の構成を用いても良い。
第2の面取り部205は、点aから歯厚方向に向けた点と、点aから歯幅方向に向けた点と、点aから歯底方向に向けた点とを結ぶ面で面取りすることによって形成されている。この第2の面取り部205を鈍角側βに位置する面取り部205に形成することによって、ギヤGのねじれ角θが大きい場合でもバリの発生を防止することができる。
このようなデファレンシャル装置201では、ギヤGのねじれ角θが大きい場合でも第2の面取り部205を備えることで、バリの発生を防止し、歯が噛み合い変形しても対向する摺接部材を引っ掻くことを防止することができる。
(第4実施例)
図5を用いて第4実施例について説明する。
本実施例のデファレンシャル装置301は、ギヤG(ヘリカルサイドギヤ又はヘリカルピニオン)の歯面41における歯幅方向端部43に形成された面取り部303を備え、ギヤGの歯厚方向端部51にセミトップ面取り部305を設け、ギヤGの歯先面49の歯幅方向端部43に端部面取り部307が設けられている。なお、4つの面取り部303は、第2実施例の構成により面取りされているが、第1実施例の構成を用いても良い。また、第1,第2実施例と同一の構成には、同一の記号を記して説明を省略するが、第1,第2実施例と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図5に示すように、セミトップ面取り部305は、両端部を面取り部303の点dを含むようにし、歯厚方向端部51の中間部で歯先面49と歯面41とを連結するように面取りして形成されている。端部面取り部307は、歯幅方向端部43で歯先面49と歯幅方向端面57とを連結するように面取りして形成されている。これらのセミトップ面取り部305と端部面取り部307を歯厚方向端部51と歯幅方向端部43に形成することによって、バリの発生を防止している。
このようなデファレンシャル装置301では、ギヤGにセミトップ面取り部305と端部面取り部307を形成することによって、バリの発生を防止し、歯が噛み合い変形しても対向する摺接部材を引っ掻くことを防止することができる。
なお、本発明の面取り部の形状は他のデファレンシャル装置として、キャリア部材に設けた収容孔に外形(歯先面)を保持された1つ又は対となったピニオン、このピニオンと噛み合うインターナルギヤ及びサンギヤからなるプラネタリーギヤ式のデファレンシャル装置の各ギヤに適用することができ、好ましくはインターナルギヤ又はサンギヤに面取りを施すことで、収容孔内でピニオンが倒れた場合でも、互いのギヤの歯当りを有効に改善できるという優れた効果を奏するものである。
各実施例のデファレンシャル装置の断面図である。 第1実施例のデファレンシャル装置に用いられたギヤの斜視図である。 第2実施例のデファレンシャル装置に用いられたギヤの斜視図である。 第3実施例のデファレンシャル装置に用いられたギヤの斜視図である。 第4実施例のデファレンシャル装置に用いられたギヤの斜視図である。 本発明が規定する範囲内で面取り部の設定を変えた実施例と、本発明が規定する範囲外で面取り部の設定を変えた比較例とに対する衝撃強度試験と差動耐久試験の結果を示す表である。 本発明が規定する範囲内で面取り部の設定を変えた実施例と、本発明が規定する範囲外で面取り部の設定を変えた比較例とに対する衝撃強度試験と差動耐久試験の結果を示す表である。
符号の説明
1,101,201,301…デファレンシャル装置
3,5…ヘリカルサイドギヤ
7,9…ヘリカルピニオン
11…デフケース
13,15…収容孔
41…歯面
43…歯幅方向端部
45,103,203,303…面取り部
49…歯先面
51…歯厚方向端部
53…凸状の弧
55…歯スジ
57…歯幅方向端面
59…ピッチ線
105…点dと点eを結ぶ直線直線
205…第2の面取り部
305…セミトップ面取り部
307…端部面取り部
α…点dと点eとを結ぶ直線を含む面の傾斜角度
β…歯先面の鈍角側
γ…歯先面の鋭角側
θ…ねじれ角
G…ギヤ
P…基点
a…基点Pから歯厚方向に0.5mm以内の範囲に設定された点
b…基点Pから歯幅方向に3mm以上6mm未満の範囲に設定された点
c…歯幅方向端部の歯底側に設定された点
d…基点Pから歯幅方向に3mm以上6mm未満の範囲に設定された点
e…歯幅方向端部の歯底側に設定された点

Claims (4)

  1. 一対のヘリカルサイドギヤと、互いに噛み合うと共に前記一対のヘリカルサイドギヤと各別に噛み合ったヘリカルピニオン組とを有し、該ヘリカルピニオン組を構成するヘリカルピニオンが回転軸方向に平行配置された平行軸形のデファレンシャル装置であって、
    前記ヘリカルサイドギヤ又は前記ヘリカルピニオンの歯面における歯幅方向端部に形成された面取り部を備え、該面取り部は形成された歯形における歯先面の歯厚方向端部であって歯幅方向端部を基点として歯厚方向に0.5mm以内に設定された点aと、前記基点として歯幅方向に3mm以上6mm未満に設定された点bと、歯底側の歯幅方向端部に設定された点cとを結ぶ面状で形成されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  2. 一対のヘリカルサイドギヤと、互いに噛み合うと共に前記一対のヘリカルサイドギヤと各別に噛み合ったヘリカルピニオン組とを有し、該ヘリカルピニオン組を構成するヘリカルピニオンが回転軸方向に平行配置された平行軸形のデファレンシャル装置であって、
    前記ヘリカルサイドギヤ又は前記ヘリカルピニオンの歯面における歯幅方向端部に形成された面取り部を備え、該面取り部は形成された歯形における歯先面の歯厚方向端部であって歯幅方向端部を基点として歯幅方向に3mm以上6mm未満に設定された点dと、歯底側の歯幅方向端部に設定された点eとを結ぶ直線を含む平面で歯厚方向の中間部に向けて10°以内に傾斜させた面状で形成されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  3. 請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、
    前記面取り部は歯面に対して歯幅方向中間部に凸状の弧をなして形成されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  4. 請求項1又は2記載のデファレンシャル装置であって、
    前記面取り部において、前記ヘリカルサイドギヤ又は前記ヘリカルピニオンの歯スジと歯幅方向端面との交差部のなす角度が鈍角側に、第2の面取り部を備えていることを特徴とするデファレンシャル装置。
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